特許第6405463号(P6405463)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6405463
(24)【登録日】2018年9月21日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】光センサーを備えた外側要素
(51)【国際特許分類】
   G04G 21/02 20100101AFI20181004BHJP
   G04G 17/00 20130101ALI20181004BHJP
   G04B 37/16 20060101ALI20181004BHJP
   A44C 5/00 20060101ALI20181004BHJP
【FI】
   G04G21/02 Z
   G04G17/00 E
   G04B37/16 B
   A44C5/00 D
【請求項の数】17
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-525987(P2017-525987)
(86)(22)【出願日】2015年12月10日
(65)【公表番号】特表2017-535775(P2017-535775A)
(43)【公表日】2017年11月30日
(86)【国際出願番号】EP2015079290
(87)【国際公開番号】WO2016096616
(87)【国際公開日】20160623
【審査請求日】2017年5月12日
(31)【優先権主張番号】14198049.0
(32)【優先日】2014年12月15日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】506425538
【氏名又は名称】ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】フランソワ,ニコラ
【審査官】 榮永 雅夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−278904(JP,A)
【文献】 国際公開第99/014573(WO,A1)
【文献】 特表平08−502125(JP,A)
【文献】 特開2012−013676(JP,A)
【文献】 特開平06−003188(JP,A)
【文献】 西独国実用新案公開第29917746(DE,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04B 37/16
G04B 39/00
G04B 47/06
G04G 17/00
G04G 17/04
G04G 17/08
G04G 21/02
G01J 1/00 − 60
A44C 5/00
C09K 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の材料によって作られたフレームを有する計時器の外側要素(1)であって、
前記外側要素は、さらに、少なくとも1つの光センサー(120)を有し、
前記光センサーは、光の入射方向から複数のフォトクロミック区画(1201)の方へと光を導く入射区画(1202)を有する光導波路(1200)によって形成され、
前記フォトクロミック区画は、特定波長に対して感受性があるフォトクロミック色素を含んでおり、
各区画は、前記フォトクロミック色素が前記特定波長の特定の放射強度に反応して、前記特定の放射強度に到達すると第1の色から第2の色へと変化するように、構成しており、
前記色素の濃度(C)は、各区画の間で異なり、
前記フォトクロミック区画は、光の入射方向に垂直な方向に沿って配置されており、
前記複数のフォトクロミック区画は、前記入射区画の側方に配置されており、各区画における色素の濃度が前記入射区画の側から増加しており、
前記フォトクロミック区画(1201)は、紫外線保護層(1204)で被覆されており、これによって、前記区画に入射する光は、前記入射区画のみを介して入射する
ことを特徴とする外側要素。
【請求項2】
前記フォトクロミック区画(1201)は、最低の紫外線放射強度から最高の紫外線放射強度までの増加する順番で配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の外側要素。
【請求項3】
前記フォトクロミック区画は、最低の紫外線放射強度に反応するフォトクロミック区画(1201)の色素濃度が最低であり、色素濃度(Ci)が紫外線放射強度の関数として増加するように構成している
ことを特徴とする請求項2に記載の外側要素。
【請求項4】
前記フォトクロミック区画はすべて、休み状態において、同じ第1の色を有する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の外側要素。
【請求項5】
前記フォトクロミック区画はすべて、特定の紫外線放射しきい値から同じ第2の色を有する
ことを特徴とする請求項4に記載の外側要素。
【請求項6】
前記フォトクロミック区画は、第2の色が、前記フォトクロミック区画がすべて前記第1の色から前記第2の色に変わったときに、シェーディングを発生させるように構成している
ことを特徴とする請求項4に記載の外側要素。
【請求項7】
前記入射区画(1202)は、光が前記フォトクロミック区画の方に導かれることを可能にするような微細構造(1203)を有する
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の外側要素。
【請求項8】
前記フレームには、少なくとも1つの空欠部があり、この空欠部内に、光センサーが配置されている
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の外側要素。
【請求項9】
前記フレームは、ベゼル(114)である
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の外側要素。
【請求項10】
前記フレームは、風防(108)である
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の外側要素。
【請求項11】
前記フレームは、腕時計ケース(102)のケース中間部(104)である
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の外側要素。
【請求項12】
前記フレームは、腕輪ないし腕時計バンド(110)である
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の外側要素。
【請求項13】
前記腕輪は、プラスチック材料によって作られた2つの腕輪ストランド(110a)を有し、これらの2つの腕輪ストランド上に、前記光センサーが配置されている
ことを特徴とする請求項12に記載の外側要素。
【請求項14】
前記腕輪は、互いにヒンジ付けされた複数のリンク(110a)を有し、
少なくとも1つのリンク上に前記光センサーが配置されている
ことを特徴とする請求項12に記載の外側要素。
【請求項15】
前記腕輪は、折りたたみ式バックルクラスプ(111)によって閉じられ、
このクラスプ上に前記光センサーが配置されている
ことを特徴とする請求項12に記載の外側要素。
【請求項16】
前記フレームは、竜頭である
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の外側要素。
【請求項17】
前記フォトクロミック色素は、紫外線放射に反応するように選択される
ことを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の外側要素。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1の材料によって作られたフレームを有し、さらに、少なくとも1つの光センサーを有する計時器用外側要素に関する。
【背景技術】
【0002】
紫外線ないしUV線を検出するセンサーを備えた、腕時計のような携行可能な物が知られている。これらのデバイスは、UVフィルターを伴うGaAsP部品からなる半導体紫外線センサーを有する。
【0003】
これらの半導体紫外線センサーの1つの課題は、ディスプレーの際に遅れがあることと、高価であることである。また、これらのセンサーが電子的であるので、機械式腕時計において用いることは望ましくない。
【0004】
別の既知の可能性は、フォトクロミック色素、すなわち、光に応じて色が変わる色素、を含有するプラスチック製の腕輪ないし腕時計バンドを用いることである。このようなフォトクロミック色素は、紫外線波長を含む複数の波長に対して感受性があるように選択することができる。
【0005】
このタイプの腕輪ないし腕時計バンドの1つの課題は、これらの色が単一であり、紫外光のレベルに応じた色の変化がこの単一の色の周辺であることである。このことは、第1の色が緑色の腕輪が、紫外線の強度に応じて青白い緑から暗い緑まで暗さが変わるということを意味している。
【0006】
このタイプの製品の1つの課題は、インジケーションが正確ではないことである。なぜなら、特定のシェードを紫外線の1つのレベルに関連づけることは難しいからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、実装することが容易であり、かつ、読み取ることができ信頼できる形態で光インジケーションを行うことができるような携行可能な物を提案することによって、前記の従来技術の課題を克服するような外側要素に関する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このために、本発明は、第1の材料によって作られたフレームを有する計時器の外側要素であって、前記外側要素は、さらに、少なくとも1つの光センサーを有し、前記光センサーは、光の入射方向から複数のフォトクロミック区画の方へと光を導く入射区画を有する光導波路によって形成され、前記フォトクロミック区画は、特定波長に対して感受性があるフォトクロミック色素を含んでおり、各区画は、前記フォトクロミック色素が前記特定波長の特定の放射強度に反応して、前記特定の放射強度に到達すると第1の色から第2の色へと変化するように、構成しており、前記色素の濃度は、各区画の間で異なり、前記フォトクロミック区画は、光の入射方向に垂直な方向に沿って配置されており、前記複数のフォトクロミック区画は、前記入射区画の側方に配置されており、各区画における色素の濃度が前記入射区画の側から増加しており、前記フォトクロミック区画は、紫外線保護層で被覆されており、これによって、前記区画に入射する光は、前記入射区画のみを介して入射するものを提供することを目的とする。
【0009】
本発明に係る光センサーを少なくとも1つ備えるこの外側要素には、読み取ることが容易であるという利点がある。なぜなら、色が変化することによって、光強度しきい値を超えたことのインジケーションをするからである。また、エネルギーを多く消費する電子システムを用いることを避けることができる。
【0010】
第1の好ましい実施形態において、前記区画は、最低の光強度から最高の光強度までの増加する順番で配置されている。
【0011】
第2の好ましい実施形態において、前記区画は、最低の光強度に反応する区画の色素濃度が最低であり、色素濃度が光強度の関数として増加するように構成している。
【0012】
第3の好ましい実施形態において、前記区画はすべて、同じ第1の色を有する。
【0013】
第4の好ましい実施形態において、前記区画はすべて、同じ第2の色を有する。
【0014】
第5の好ましい実施形態において、前記区画は、第2の色が、前記区画がすべて前記第1の色から前記第2の色に変わったときに、シェーディングを発生させるように構成している。
【0015】
第6の好ましい実施形態において、前記入射区画は、光がフォトクロミック区画の方に導かれることを可能にするような微細構造を有する。
【0016】
別の好ましい実施形態において、前記フレームには、少なくとも1つの空欠部があり、この空欠部内に、パスティール材が配置されている。
【0017】
別の好ましい実施形態において、前記フレームは、ベゼルである。
【0018】
別の好ましい実施形態において、前記フレームは、風防である。
【0019】
別の好ましい実施形態において、前記フレームは、腕時計ケースのケース中間部である。
【0020】
別の好ましい実施形態において、前記フレームは、腕輪ないし腕時計バンドである。
【0021】
別の好ましい実施形態において、前記腕輪は、プラスチック材料によって作られた2つの腕輪ストランドを有し、これらの2つの腕輪ストランド上に、前記光センサーが配置されている。
【0022】
別の好ましい実施形態において、前記腕輪は、互いにヒンジ付けされた複数のリンクを有し、少なくとも1つのリンク上に前記光センサーが配置されている。
【0023】
別の好ましい実施形態において、前記腕輪は、折りたたみ式バックルクラスプによって閉じられ、このクラスプ上に前記光センサーが配置されている。
【0024】
別の好ましい実施形態において、前記フレームは、竜頭である。
【0025】
別の好ましい実施形態において、前記フォトクロミック色素は、紫外線放射に反応するように選択される。
【0026】
図面を検討しながら以下の説明を読むことで、このタイプの外側要素の利点を明確に理解することができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明に係る計時器の概略図を示している。
図2】本発明に係る計時器の概略図を示している。
図3】本発明に係る外側要素を形成するベゼルの概略図を示している。
図4】本発明に係る外側要素を形成するベゼルの概略図を示している。
図5】本発明に係る外側要素を形成する風防の概略図を示している。
図6】本発明に係る外側要素を形成する風防の概略図を示している。
図7】本発明に係る外側要素を形成するケース中間部の概略図である。
図8】本発明に係る外側要素を形成する腕輪ストランドの概略図である。
図9】本発明に係る外側要素を形成する腕輪ストランドのリンクの概略図を示している。
図10】本発明に係る外側要素を形成する腕輪クラスプの概略図を示している。
図11】本発明に係る外側要素を形成する腕輪クラスプの概略図を示している。
図12】本発明に係る外側要素を形成する表盤の概略図を示している。
図13】本発明に係る外側要素を形成する表盤の概略図を示している。
図14】本発明の第2の実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1〜13は、既知の実施形態を示しており、情報を提供するために示している。
【0029】
本発明は、計時器又は腕時計100の外側要素1に関する。
【0030】
図1及び2に示す計時器100は、例えば、腕時計であり、ケース102を有する。このケースは、ケース中間部104によって形成されており、これは、裏蓋106と風防108によって閉じられる。この計時器は、さらに、腕輪ないし腕時計バンド110を有する。この腕輪ないし腕時計バンド110は、2対のホーン112を介してケース中間部に固定される。腕輪を2つの腕輪ストランドによって形成して、各ストランドは、1対のホーンに固定されており、クラスプを介して他方のストランドに接続される。
【0031】
外側要素1は、第1の材料によって作られたフレームを有する。この第1の材料は、金属性又はプラスチックの材料であることができる。
【0032】
前記フレーム上に、少なくとも1つの光センサー120が配置される。この光センサーは、ユーザーが基準に対する現在の光強度を見ることができるようにするために用いられる。実際に、紫外線放射強度に関する情報を提供するために用いられるUV指数が知られている。したがって、最小しきい値があり、これに基づいて、紫外線放射強度に関する情報を見ることができる。
【0033】
好ましいことに、本発明によると、光センサーは、少なくとも1つのフォトクロミックパスティール材122を有する。このフォトクロミックパスティール材は、主として、米国特許第5208132Aに定められるもののように、フォトクロミック色素によって作られている。これは、有機又は無機マトリックスにおいて分散されている。このマトリックスは、この色素の支持体としてはたらくバインダーである。
【0034】
このようなフォトクロミック色素は、第1の色を有しているが、放射強度が前記色素に特有の値に達すると、第2の色に変わる。ここで、この放射強度は、波長が100〜400nmである紫外線の放射強度である。
【0035】
この特徴によって、紫外線放射強度しきい値を超えることを視覚的に示すことが可能になる。
【0036】
好ましい実施形態において、光センサーは、光強度のスケールをディスプレーすることができる。これを達成するために、光センサーは、複数のフォトクロミックパスティール材122を有する。ピエゾクロミックパスティール材はそれぞれ、特定の強度で反応する色素を含有する。結果的に、各パスティール材122は、特定の放射強度に達すると、色を変える。光強度のスケールを達成するために、複数のパスティール材122における特定の放射強度は、増加するような強度である。したがって、携行可能な物を携行しているユーザーが太陽光の下に移動すると、複数のパスティール材どうしの色は段階的に変化しており、これによって、視覚的なインジケーションを提供する。これらのパスティール材122どうしは、互いに接合されたり、離されたりする。
【0037】
好ましい変種において、光強度のスケールを形成する様々なパスティール材の色はすべて、休み状態において第1の色である。すなわち、同一の色である。このことは、最小のしきい値よりも光強度のレベルが小さければ、パスティール材の色がすべて同じであることを意味している。
【0038】
別の好ましい変種において、光強度のスケールを形成する様々なパスティール材の色はすべて、このような特定のしきい値に到達していれば、第2の色となる。すなわち、これらのパスティール材の色はすべて同じとなる。このことは、測定可能な最大の光強度においては、パスティール材の色がすべて同じであることを意味している。
【0039】
別の好ましい変種において、光強度のスケールを形成する様々なパスティール材はすべて、同じ第1の色を有するが、これらのすべての第2の色が同じではないようにされて、シェーディングを発生させることができるようにされる。具体的には、これらのパスティール材は、光強度のスケールを形成するときに、色が変わる第1のパスティール材群が、色が変わる最後のパスティール材群よりも明るい第2の色を有するように構成している。例えば、第1のパスティール材群は黄色になり、最後のパスティール材群は赤色になる。このことは、以下の二重のインジケーションを与える。すなわち、ユーザーは、色が変わっているパスティール材の数が増加していると光強度が増加していることをわかるだけではなく、色が変動しており暗くなったりしていると最大強度に近いこともわかる。
【0040】
ここで、フォトクロミック色素が可逆的なタイプのものであることを理解することができるであろう。このことは、特定の光強度しきい値に達したり超えたりすると、色素が、第1の色から第2の色に色を変えるが、光強度が再び特定のしきい値よりも下になると、色素が第2の色から第1の色に変わることを意味している。
【0041】
色素分散に用いられるマトリックスは、様々な種類のものであることができる。
【0042】
第1のマトリックスカテゴリーは、インク、ラッカー及び塗料を含む。このマトリックスは、少なくとも1種類の溶媒、可塑剤及び分散剤とともに混合されたエラストマーのバインダーによって構成している。このようなマトリックスは、架橋されたポリウレタンであることができる。
【0043】
第2のマトリックスカテゴリーは、熱可塑性のグラニュールを含む。このマトリックスは、少なくとも1種類の分散剤と可塑剤と混合された樹脂によって構成している。
【0044】
第3のマトリックスカテゴリーは、ゴム混合物を含む。このマトリックスは、少なくとも荷電物質と混合されたエラストマー、分散剤及び加硫システムによって構成している。そして、このカテゴリーは、前記フォトクロミック色素を含有するインサートを作ってモザイクを形成することができる。
【0045】
第4のマトリックスカテゴリーは、熱硬化性の混合物を含有する。この混合物は、少なくとも1つの分散剤と混合された液体樹脂によって構成している。
【0046】
したがって、透明な有機/無機のインサート(ポリメタクリル酸メチル、アクリル樹脂、エポキシ、化学式SiO2、Al23又はCの未処理ガラス)の形態を有するパスティール材を得ることができる。このインサートを、フォトクロミック色素ベースのインクを用いて表面上にシルクスクリーンすることができ、あるいはフォトクロミックインクを、インサートを形成する材料に分散させることができる。
【0047】
第1の実装において、図3及び4に示すように、外側要素はベゼル114である。このベゼル114は、回転するベゼル又は固定されたベゼルであることができる。固定されたベゼルである場合には、ベゼルは、回転できないようにケース中間部に固定されたリングであったり、あるいはケース中間部104に直接組み入れられて、これによって、ケース中間部−ベゼルを形成したりする。
【0048】
このようなベゼル114には、ユーザーに見られる面である上側壁114aと、及び回転するベゼルの場合に、ユーザーがベゼルを回転させることを可能にする鉛直方向の壁114bとがある。
【0049】
この実施形態において、光電色素を含有するパスティール材122が、可視面としてはたらく上側壁114a上に配置される。
【0050】
パスティール材122がインクないし塗料の形態を有する場合に、これらのパスティール材は、前記上側壁上にシルクスクリーンされる。また、スケールもシルクスクリーンされて、数字のインジケーションを前記のフォトクロミックパスティール材に関連づけることができる。もちろん、異なるパスティール材122aによって、500ルクス、1000ルクス、20000ルクス及び100000ルクスのような重要な値をディスプレーすることができる。
【0051】
パスティール材がインサートの形態を有する場合に、ベゼル114の上側壁114aに空欠部(図示せず)を設ける。空欠部の数は、インサートの数と同じである。ここで、インサートを、例えば、接着結合によって、空欠部内に配置して固定することができる。しかし、インサートを空欠部内においてオーバーモールドすることもできる。これによって、金属ベゼルにゴム製インサートがあれば、ベゼルが二材料の外観を有するようになる。
【0052】
ベゼルの4分の1、3分の1又は半分の位置上に、光センサー120を配置することができる。
【0053】
図5及び6に示す第2の実施形態において、外側要素は、携行可能な物の風防108である。この風防108は、ケース中間部104に固定されており、取り付けのために上側面108a、下側面108b及び側方縁部108cを有する。
【0054】
この第2の実施形態において、フォトクロミックパスティール材122が、風防の上側面108a上に配置されている。選択された透明材料がUV放射を通過させる場合、これらのパスティール材122を風防の下側面に配置することができる。
【0055】
パスティール材122がインクないし塗料の形態を有する場合、これらのパスティール材は、上側面108a上にシルクスクリーンされる。また、スケールもシルクスクリーンして、フォトクロミックパスティール材に数字のインジケーションを関連づけることができる。このスケールも、ベゼル上でシルクスクリーンすることができる。
【0056】
変種の1つにおいて、風防には、非常に小さな高さの空欠部108dがある。これらの空欠部によって、風防108の表面が完全に滑らかであることを確実にしつつ、フォトクロミックインクをその空欠部に配置することができる。これによって、衝撃によって前記インクが欠けてなくなるリスクを減らすことができる。
【0057】
パスティール材122がインサートの形態を有する場合には、風防108の上側面108aには、空欠部108dがある。空欠部の数は、インサートの数と同じである。ここで、例えば、接着結合によって、インサートを空欠部内に配置して固定することができる。しかし、空欠部においてインサートをオーバーモールドすることもできる。このようにして、二材料の外観を備えた風防を得ることができる。
【0058】
これらの両方の場合において、フォトクロミックパスティール材122を風防の上側面上に配置することができるが、光強度の数字については、表盤上に配置したり、風防の下に配置することができる。
【0059】
図7に示す第3の実施形態において、外側要素30は、携行可能な物のケース中間部104である。
【0060】
第1及び第2の実施形態におけるように、インク又はインサートの形態のフォトクロミックパスティール材122を、ケース中間部上に直接配置したり、このケース中間部に形成されている空欠部内に配置したりする。光強度インジケータの数字を、ケース中間部上にシルクスクリーンしたり、ケース中間部にエッチングしたりすることができる。
【0061】
第4の実施形態において、外側要素は、腕輪ないし腕時計バンド110である。実際に、計時器には、2対のホーンを介してケース中間部に固定された腕輪が設けられている。
【0062】
図8に示す第1の場合において、腕輪110は、2つの腕輪ストランド110aによって形成されており、各ストランドは、1対のホーン112に固定されており、クラスプ111を介して他方のストランドに接続される。好ましくは、腕輪ストランド110aは、ゴム又はプラスチックで作られている。
【0063】
フォトクロミックパスティール材122の構成には、いくつかの手法が考えられる。
【0064】
第1の手法は、インクペレットを用いて、前記インクを腕輪ストランドの表面に堆積させることを伴う。
【0065】
第2の手法は、パスティール材インサートを用いて、前記インサートを腕輪リンクに設けられた空欠部内に配置して固定することを伴う。
【0066】
第3の手法は、インクペレットを用いて、前記インクを可撓性支持体に堆積させることを伴う。そして、この可撓性支持体が、パスティール材群を見ることができるように、腕輪ストランドの内側に挿入される。
【0067】
図9に示す第2の場合において、腕輪は、金属で作られており、そして、ピンによって互いに取り付けられている複数のリンク110bによって形成されている。このことによって、フォトクロミックパスティール材を担持することができ、互いに対して回転することができるリンク110bを得ることができる。
【0068】
この腕輪ストランドは、さらに、クラスプを有する。クラスプは、ここにおいて、折りたたみ式バックル111の形態で示されている。この折りたたみ式バックルは、概して、互いにヒンジ付けされたサイドバーのような3つの部分111a、111b、111cによって形成されている。これらの部分のうちの2つは、リンクに固定される。
【0069】
このようにして、折りたたみ式バックルを形成しているこれらの部分は、互いにヒンジ付けされ、これらの部分の1つが他のものの上に位置し、これらの3つの部分111a、111b、111cが1つの部品を形成するように構成している。この構成によって、ユーザーの手首に取り付けるために腕輪を瞬間的に伸ばすことができる。
【0070】
そして、インク又はインサートの形態のフォトクロミックパスティール材が、前記腕輪のリンク110bにおいて、直接腕輪上に又は腕輪に形成された空欠部内に、配置される。
【0071】
好ましくは、リンク110bはそれぞれ、フォトクロミックパスティール材を担持する。
【0072】
さらに好ましくは、フォトクロミックパスティール材は、6時の位置にあるホーンの対と折りたたみ式バックルの間に配置されたリンク上に配置される。実際に、計時器がユーザーの手首上にあるときに、6時の位置のホーンの対と折りたたみ式バックルの間に位置するリンクが、ユーザーにとって最もアクセス性が良い。ユーザーがそれらを見るためには、自分の手首を回すだけでよい。ユーザーの腕がテーブルやデスク上にあるときに、それらをさらによく見ることができる。この構成によって、良好な可視性を提供しつつ、風防又はベゼル上にパスティール材を設けることによって、表盤上に可視的なディスプレーを過剰に設けることを防ぐことができる。
【0073】
図10〜12に示す第5の実施形態において、外側要素は、クラスプ111、すなわち、腕輪の折りたたみ式バックルである。この折りたたみ式バックルは、概して、互いにヒンジ付けされたサイドバーのような3つの部分から形成されている。これらの部分のうちの2つは、リンクに固定される。このようにして、折りたたみ式バックルを形成するこれらの部分は、互いにヒンジ付けされ、これによって、これらの1つが他のものの上に位置して、3つの部分が単一の部品を形成するように構成している。いくつかの折りたたみ式バックルのモデルにおいては、前記部分のうちの1つがメイン部分111aとしてはたらく。なぜなら、このメイン部分が他の2つの部分111b、111cを収容するからである。このメイン部分は、外部から見える部分である。したがって、ユーザーは、外部から、金属板の形態の1つの部分を見ることとなる。この金属板上には、商標名のようなマーキングの刻印などを行うことができる。
【0074】
好ましいことに、本発明は、この表面を光センサー構成のために用いる。このようにして、図10に示すように、折りたたみ式バックルの中央部111aのこの表面上に、フォトクロミックパスティール材が配置される。
【0075】
フォトクロミックパスティール材を、インジケータの数字のスケールの位置に合わせたり、これに関連づけたりすることができる。しかし、図11に示すように、光強度に応じた異なる大きさを有するようにパスティール材を構成することができる。例えば、パスティール材は、放射強度が増加するにしたがって大きさが大きくなる棒の形態を有することができる。結果的に、ユーザーは、インジケーションの数字なしで信頼できる情報を得ることができる。
【0076】
図12及び13に示す第6の実施形態において、外側要素は、計時器の表盤である。実際に、計時器の風防が理論上十分に透明であることを前提に、フォトクロミックパスティール材を表盤に直接堆積させることを想到することができる。この構成によって、好ましいことに、引っかきや衝撃に伴う損傷のリスクをいずれも回避することができる。
【0077】
この実施形態は、風防108にフィルター被覆が設けられておらず、特定波長の光線全体を前記フォトクロミックパスティール材122によって捕捉することができる場合に、可能である。
【0078】
図14に示す本発明の好ましい実施形態において、光センサー120は、光導波路1200によって構成している。この光導波路1200は、複数のパスティール材によって構成している。これらのパスティール材は、ここにおいて、互いに接合ないし結合された区画1201の形態を有する。様々な区画1201は、必要に応じて、波長が同じ又は異なるようにすることができる。巧みなことに、区画1201はそれぞれ、サファイア又はポリメタクリル酸メチルのようなプラスチックのような光導波路のために適切な材料で作られており、フォトクロミック色素が材料に一体化されるように製造される。このようにして、光センサー120は、各区画1201が、濃度Ciが増加するように、異なるフォトクロミック色素の濃度Ciを有するように構成している。この構成によって、光センサーが以下のように動作することができる。
【0079】
この動作は、光導波路に入る光ビームを認識することを伴う。この目的のために入射区画1202を用いることができる。入射区画1202は、微細構造1203を含んでおり、これは、外部からの光を他の区画の方に導くようにこの区画内において配置されている。他の区画1201は、最低の濃度Ciの区画が入射区画1202の直後の位置に配置されているように、最も低い濃度の区画から最高の濃度の区画まで配置されている。このようにして、光強度によって、特定強度と反応する色素を含有する区画1201に達するまで、光束が異なる区画1201を通り抜ける。なお、区画1201から区画へと光束が進むほど、拡散される光が多くなり、その光束が強度を多く減らす。したがって、入射区画1202に入る光束の強度が大きいほど、区画1201における強度が大きくなり、反応する色素の数が大きくなり、また、暗くなる区数1201の数が大きくなる。また、選択されたアプローチによって、光強度の勾配に比例するような区画における色勾配を有することができる。
【0080】
一例において、外側要素は、ベゼルである。このベゼルには、空欠部があり、その内部に、光センサー120が配置されている。ここにおいて、この光センサーには、11の区画1201がある。これらは、入射区画と、フォトクロミック色素を含有する10の区画1201とを含むように分布している。入射区画1202は、可視面である上側面1202aを介して光を獲得し、微細構造1203を含有する。これによって、光ビームの向きが他の区画に対して90°形成していることができる。前記の区画の構成を前提とすると、フォトクロミック色素を組み入れた区画は、厚みが15μm〜150μmである紫外線保護層(紫外線対策)1204によって被覆されており、これによって、光が区画1201内にその上側面を介して入り込むことを防ぐ。
【0081】
1つの例示的実施形態において、最低濃度は、0.05%であり、最大濃度は、1.5%である。各区画1201の間の間隔は、1mm〜5mmであることができ、また、好ましくは、分解能を大きくするために、1mmである。
【0082】
もちろん、第1の実施形態の変種を、この実施形態にも適用することができる。例えば、色管理である。なぜなら、すべての区画が同じ第1の色、又は同じ第2の色、又は異なる第2の色又はシェーディングを有することがあるからである。
【0083】
添付の請求の範囲によって定められる本発明の範囲から逸脱せずに、上記の本発明の様々な実施形態に対して、当業者にとって明白な様々な変更及び/又は改善及び/又は組み合わせを行うことができることは明らかである。
【0084】
したがって、赤外線や可視光のスペクトルのような別の波長の放射に対して感受性があるフォトクロミック色素を用いることを想到することができる。また、光センサーが、波長が400〜315nmであるUV−A線又は波長が315〜280nmであるUV−B線を検出することができることが好ましく、あるいは波長が280〜100nmであるUV−C線を検出することができるようにすることもできる。
【0085】
また、特定波長に対して感受性があるセンサーをそれぞれ備えたいくつかの光センサーを有することができる。ここで、波長が400〜315nmであるUV−A線又は波長が315〜280nmであるUV−B線を検出することができ、あるいは波長が280〜100nmであるUV−C線を検出することができるような携行可能な物を得ることができる。
【0086】
別の変種において、パスティール材は、フォトクロミックな機能を別の機能と組み合わせる。例えば、光センサーのために見えるようにするために、ダイバーの腕時計におけるアプリケーションにおいて、発光性色素を用いることができる。この場合に、発光性の層が、フォトクロミック層の下に配置される。ここで、このフォトクロミック層が第1の波長範囲に、そして、発光性の層が第2の波長範囲に対して感受性があるように構成している。例えば、フォトクロミック色素が280〜400nmの波長に、そして、フォトクロミック色素の下に位置する発光性色素が100〜250nmの波長に反応することができる。結果的に、昼間には、フォトクロミック色素が、UVレベルのインジケーションのために、透明状態から有色状態に変わり、夜には、フォトクロミック色素が透明状態であり、これによって、発光性色素が時間用の円をディスプレーして、したがって、時間情報を示すことが可能になる。別の例において、サーモクロミック色素を用いて、センサー上の光強度によって発生する臨界温度しきい値に対して反応することを可能にすることを想到することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14