(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記始点・終点管理情報は、縦軸に前記各搬送始点、横軸に前記各搬送始点および搬送終点として、前記各搬送始点と前記各搬送終点の交差情報に基づいて、搬送および分配の正常と異常を管理する始点・終点管理テーブルである
ことを特徴とする請求項1に記載の搬送管理システム。
被搬送物を所定の速度で搬送する第1搬送手段、第2搬送手段、第3搬送手段を含む搬送手段と、前記第1搬送手段の後段に配されて前記被搬送物を前記第2搬送手段と前記第3搬送手段の何れかに分配する搬送分配手段と、少なくともそれぞれの前記搬送手段、の搬送開始点である搬送始点および搬送終了点である搬送終点に設置されて、前記被搬送物に付与された識別情報を取得する読取手段と、を有する搬送システムの管理装置であって、
前記管理装置は、前記被搬送物の識別情報と搬送ルートとを関係付ける搬送ルート情報と、各搬送始点からの経過時間とそれぞれの搬送速度と、前記各搬送始点を通過した前記被搬送物の各搬送終点における所定の時間内の到達の有無の情報に基づいて、前記被搬送物の搬送および分配の正常と異常とを管理する始点・終点管理情報とを記憶する記憶部と、
前記搬送ルート情報および前記識別情報に基づいて前記搬送分配手段を制御するとともに、前記読取手段での読取り情報と前記始点・終点管理情報に基づいて、前記被搬送物が落下と判定して表示部に異常である旨を報知することを含む前記被搬送物の搬送状態を管理する処理部と、を有する
ことを特徴とする管理装置。
被搬送物を所定の速度で搬送する第1搬送手段、第2搬送手段、第3搬送手段を含む搬送手段と、前記第1搬送手段の後段に配されて前記被搬送物を前記第2搬送手段と前記第3搬送手段の何れかに分配する搬送分配手段と、少なくともそれぞれの前記搬送手段の搬送開始点である搬送始点および搬送終了点である搬送終点に設置されて、前記被搬送物に付与された識別情報を取得する読取手段と、を有する搬送システムを管理する管理装置の搬送管理方法であって、
前記管理装置の記憶部に前記被搬送物の識別情報と搬送ルートとを関係付ける搬送ルート情報と、各搬送始点からの経過時間とそれぞれの搬送速度と、前記各搬送始点を通過した前記被搬送物の各搬送終点における所定の時間内の到達の有無の情報に基づいて、前記被搬送物の搬送および分配の正常と異常とを管理する始点・終点管理情報とを記憶されており、
前記管理装置は、前記搬送ルート情報および前記識別情報に基づいて前記搬送分配手段を制御するステップと、前記読取手段での読取り情報と前記始点・終点管理情報に基づいて、前記被搬送物が落下と判定して表示部に異常である旨を報知することを含む前記被搬送物の搬送状態を管理するステップと、を実行する
ことを特徴とする搬送管理方法。
【背景技術】
【0002】
荷物(被搬送物)を、時間通りに確実に送達場所に送達するには、配送センタ内において、倉庫から出庫してから配送車両に積載するまでの出庫段階での管理、さらに、配送センタから出荷した後の物流段階での管理の何れもが重要となる。
【0003】
ここ数年、ネット購買が急速に普及し、それに伴い、配送センタを出荷されてからの被搬送物の管理は格段に向上してきた。例えば、大手のネット販売業者においては、物流会社とタイアップして、Webにより、購入した物品が現在、どのステータスにあるかを確認できるサービスを行っている。いわゆる物流の見える化である。
【0004】
これは、物流段階をいくつかのステップに分割し、それぞれのステップにおいて被搬送物の識別情報を管理することで実現可能である。但し、この見える化は、前記したように、物流段階をいくつかのステップに分割し、被搬送物が現在どのステップに存在するかという、大まかな管理である。配送センタから出庫後の管理はこのような管理でも十分である。
【0005】
一方、出庫段階においては、前記のような大まかな管理では、精度のよい管理ができない。これは、次のような理由による。物流段階の搬送のおいては、搬送手段、つまり、物流会社(物流担当者)が相当数存在し、一つの被搬送物の搬送が異常となっても、他の搬送に影響することはない。
【0006】
しかしながら、配送センタ内の限られた搬送装置においては、一つの被搬送物が搬送異常となると、他の搬送に影響を及ぼす。このような場合、一刻も早い復旧が必要となる。
【0007】
特許文献1には、荷の搬送経路を複数の区間に分割して各区間に荷の通過を検出する検出手段を設けるとともに、これら検出手段により検出された荷の通過時間が予め設定された通過時間より所定時間遅れたときに搬送異常と判断してその異常区間を報知する報知手段を設けたことを特徴とするコンベアの異常診断装置が記載されている。
【0008】
特許文献2には、投入される物品を搬送する搬送路を有する搬送手段と、搬送手段によって搬送される物品を、分別指令信号入力に応じて搬送路上から選択的に分別する分別手段と、搬送手段によって搬送される物品を分別手段より上流側の第1検出位置で順次検知する第1の物品検知手段と、搬送手段によって搬送される物品を分別手段より下流側の第2検出位置で順次検知する第2の物品検知手段と、物品が第2検出位置を通過した通過タイミングで、第2の物品検知手段により検知された該物品の検知情報と、通過タイミングを基準として第1検出位置と第2検出位置との間の物品搬送時間に応じた時間分遡った推定検知タイミングを含む所定期間内における第1の物品検知手段の検知情報とに基づいて、第2検出位置を通過した物品の搬送状態の異常を検知する搬送異常検出手段と、を備えた分別装置が記載されている。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<<第1実施形態>>
本発明を実施するための実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、第1実施形態に係る搬送管理システムTMSの構成を示す説明図である。搬送管理システムTMSは、被搬送物Wを所定の速度で搬送する第1搬送手段C1、第2搬送手段C2、第3搬送手段C3を含む搬送手段と、第1搬送手段C1の後段に配されて被搬送物Wを第2搬送手段C2と第3搬送手段C3の何れかに分配する搬送分配手段D1と、を有する。さらに、搬送管理システムTMSは、少なくとも第1搬送手段C1の搬送開始点である搬送始点P1、第1搬送手段C1の搬送終了点である搬送終点P2、第2搬送手段C2の搬送開始点である搬送始点P3、第2搬送手段C2の搬送終了点である搬送終点P5、第3搬送手段C3の搬送開始点である搬送始点P4、第3搬送手段C3の搬送終了点である搬送終点P6に設置されて、被搬送物Wに付与された識別情報(例えば、識別情報ID)を取得する読取手段T1,T2,T3,T4,T5,T6(なお、読取手段を総称する際は、読取手段Tという)と、管理装置100とを有している。管理装置100の記憶部20(
図2参照)には、被搬送物Wの識別情報と搬送ルートとを関係付ける搬送ルート情報22(
図3参照)と、各搬送始点、各搬送終点とその関係情報に基づいて、被搬送物Wの搬送および分配の正常と異常とを管理する始点・終点管理情報24(
図4参照)とが記憶されている。
【0017】
被搬送物Wは、任意の製品、例えば量産される物品を個々に包装したもの、ペットボトルの箱入り商品のような定型のものでもよい。
【0018】
管理装置100は、搬送ルート情報22および識別情報に基づいて搬送分配手段D1を制御するとともに、読取手段T1,T2,T3,T4,T5,T6での読取り情報23と始点・終点管理情報24に基づいて、被搬送物Wの搬送状態を管理する。
【0019】
また、管理装置100は、搬送始点P1,P3,P4からの経過時間と第1搬送手段C1、第2搬送手段C2、第3搬送手段C3の各搬送速度から、どの位置に被搬送物Wが存在するか否かを推定することができる。
【0020】
読取手段Tは、例えば、被搬送物Wに物品の識別情報としてバーコードの際には、バーコードリーダであり、ICタグの場合には、ICタグリーダである。読取手段Tは、被搬送物Wが検知された場合、検知時刻、識別情報とをネットワークNWを介して管理装置100に送信する。
【0021】
搬送分配手段D1は、例えば、振り分けアームなどを有する搬送分配装置であり、管理装置100からの指令により、振り分けアームが起動される。
【0022】
図2は、管理装置100の構成を示す説明図である。管理装置100は、処理部10、記憶部20、入力部31、表示部32、通信部33を有する。処理部10は、読取手段Tからの読取り情報を、通信部33を介して取得する読取り情報取得部11、被搬送物Wの搬送状態を監視する搬送状態監視部12などを有している。記憶部20には、搬送管理システムTMSの設備構成を示す設備管理情報21、被搬送物Wの搬送ルートの情報である搬送ルート情報(
図3)、読取手段Tからの時々刻々と取得する読取り情報23(
図5参照)、始点・終点管理情報24(
図4参照)、搬送状態結果情報25などが記憶されている。
【0023】
設備管理情報21には、搬送ルートが、第1搬送手段C1、第2搬送手段C2、第3搬送手段C3と、搬送分配手段D1とで構成されていること、搬送始点P1,P3,P4には、読取手段T1,T3,T5が配置されていること、搬送終点P2,P5,P6には、読取手段T1,T3,T5が配置されていること、また、各搬送手段、搬送分配手段D1、および読取手段Tの仕様などが含まれる。
【0024】
図3は、搬送ルート情報22の一例を示す説明図であり、(a)は搬送先が搬送終点P5の場合、(b)は搬送先が搬送終点P6の場合である。搬送ルート情報22には、被搬送物Wの識別情報ID、第1搬送手段C1の搬送始点P1および搬送終点P2、搬送分配手段D1(分配)、第2搬送手段C2の搬送始点P3および搬送終点P5、第3搬送手段C3の搬送始点P4および搬送終点P6の通過点(例えば、○で記載)などが含まれる。具体的には、被搬送物Wの識別情報IDがW001001の搬送先が搬送終点P5の場合、搬送が正常ならば、搬送始点P1、搬送終点P2、分配、搬送始点P3、搬送終点P5が通過点となる。また、被搬送物Wの識別情報IDがW002001の搬送先が搬送終点P6の場合、搬送が正常ならば、搬送始点P1、搬送終点P2、分配、搬送始点P4、搬送終点P6が通過点となる。
【0025】
図4は、始点・終点管理情報24の一例を示す説明図である。適宜
図1、
図2を参照する。
図4は、搬送先が搬送終点P5の場合であり、縦軸に各搬送始点が記載され、横軸に前記各搬送始点および搬送終点が記載され、各搬送始点と前記各搬送終点の交差情報に基づいて、搬送および分配の正常と異常を管理する始点・終点管理テーブルである。 即ち、搬送先が搬送終点P5の場合、縦軸に搬送始点、搬送始点P1,P2,P3となり、横軸に搬送始点および搬送終点が記載される。なお、P2は第1搬送手段C1の搬送終点であるが、搬送分配手段D1の搬送始点としている。即ち、本実施形態の搬送分配手段D1の搬送始点は、搬送終点P2で代用している。
【0026】
図4を用いて、管理装置100の搬送状態監視部12について、具体的に説明する。
(1)搬送状態241の場合、搬送状態監視部12は、搬送始点P1を通過した被搬送物Wが搬送終点P2に所定の時間内に到達したならば(○)、「正常搬送」と判定する。
(2)搬送状態242の場合、搬送状態監視部12は、搬送始点P1を通過した被搬送物Wが搬送終点P2に所定の時間内に到達しなければ(●)、「異常搬送」と判定する。即ち、第1搬送手段C1が異常であると考えられる。
(3)搬送状態243の場合、搬送状態監視部12は、搬送始点P1を通過した被搬送物Wが限界時間(限界時間>>所定の時間)を経過しても搬送終点P2に到達しないならば(×)、「存在不明」と判定する。即ち、被搬送物Wが第1搬送手段C1から落下したことが考えられる。なお、限界時間とは、搬送速度、搬送距離などを考慮して、所定の時間と比較して大きな値である。
(4)搬送状態244の場合、搬送状態監視部12は、搬送終点P2を通過した被搬送物Wが搬送始点P3に到達したならば(△)、「正常分配」と判定する。
(5)搬送状態245の場合、搬送状態監視部12は、搬送終点P2を通過した被搬送物Wが搬送始点P3に到達せず、搬送始点P4に到達したならば(▲)、「異常分配」と判定する。即ち、搬送分配手段D1が異常であると考えられる。
(6)搬送状態246の場合、搬送状態監視部12は、搬送終点P2を通過した被搬送物Wが搬送始点P3に到達せず(×)、かつ、搬送始点P4にも到達しないならば(×)、「存在不明」と判定する。即ち、被搬送物Wが搬送分配手段D1から落下したことが考えられる。
(7)搬送状態247の場合、搬送状態監視部12は、搬送始点P3を通過した被搬送物Wが搬送終点P5に所定の時間内に到達したならば(○)、「正常搬送」と判定する。
(8)搬送状態248の場合、搬送状態監視部12は、搬送始点P3を通過した被搬送物Wが搬送終点P5に所定の時間内に到達しなければ(●)、「異常搬送」と判定する。即ち、第2搬送手段C2が異常であると考えられる。
(9)搬送状態249の場合、搬送状態監視部12は、搬送始点P3を通過した(−)被搬送物Wが限界時間(限界時間>>所定の時間)を経過しても搬送終点P5に到達しないならば(×)、「存在不明」と判定する。即ち、被搬送物Wが第2搬送手段C2から落下したことが考えられる。
なお、
図4は、搬送先が搬送終点P5の場合であり、搬送先が搬送終点P6の場合にも同様に、記憶部20に記憶されている。
【0027】
図4においては、始点・終点管理情報は、縦軸に各搬送始点、横軸に各搬送始点および搬送終点として、各搬送始点と前記各搬送終点の交差情報に基づいて、搬送および分配の正常と異常を管理する始点・終点管理テーブルであるとして説明した。しかしながら、これに限定されるわけではない。例えば、始点・終点管理情報は、各搬送始点と前記各搬送終点との関係を条件列挙とする管理情報であってもよい。
【0028】
図5は、読取り情報23の一例を示す説明図であり、(a)は搬送状態247または28の場合であり、(b)は搬送状態245の場合であり、(c)は搬送状態241または242の場合であり、(d)は搬送状態244の場合である。
図5中、「YYMMDD」は年月日を示し、最大6桁の数字によって,1951年〜2050年の間の日付を表す形式である。上位2桁「YY」が00〜50の場合は2000年から2050年までを表し,51〜99の場合は1951年から1999年までを表す。また、「hhmmss」は時刻(時分秒)を示し、「hh」が時、「mm」が分、「ss」が秒を示す。
図5の詳細については、後記する。
【0029】
図6は、搬送終点P5の場合の搬送状態監視処理を示すフローチャートである。管理装置100の搬送状態監視部12は、読取手段T1での被搬送物Wの検知を受信すると(ステップS110)、被搬送物Wの識別情報IDとともに第1搬送手段C1に被搬送物Wが正常搬入された旨を搬送状態結果情報25に記録する(ステップS115)。そして、搬送状態監視部12は、読取手段T2での被搬送物Wの検知があるか否かを判定する(ステップS120)。読取手段T2での被搬送物Wの検知がある場合(ステップS120,Yes)、ステップ130に進み、読取手段T2での被搬送物Wの検知がない場合(ステップS120,No)、ステップS121に進む。
【0030】
ステップS121において、読取手段T1で被搬送物Wを検知してから所定の限界時間を経過したか否かを判定する。限界時間を経過した場合(ステップS121,Yes)、搬送状態監視部12は、第1搬送手段C1の搬送中に被搬送物Wが落下した旨を搬送状態結果情報25に記録するとともに、被搬送物Wの存在が不明である旨を報知し(ステップS122)、処理を終了する。限界時間を経過していない場合(ステップS121,No)、ステップS120に戻る。
【0031】
なお、報知は、表示部32に表示して報知する、表示部32の発光で報知する、管理装置100から音声で報知するなど各種の方法を用いるのがよい。
【0032】
ステップS130において、読取手段T2での被搬送物Wの検知が所定の時間内(所定時間内)であるか否かを判定する。所定の時間内の場合(ステップS130,Yes)、搬送状態監視部12は、第1搬送手段C1の搬送が正常搬送である旨を搬送状態結果情報25に記録し(ステップS140)、ステップS150に進む。所定の時間内でない場合(ステップS130,No)、搬送状態監視部12は、第1搬送手段C1に異常がある旨を搬送状態結果情報25に記録するとともに、異常搬送である旨を報知し(ステップS131)、ステップS150に進む。
【0033】
ステップS150において、搬送状態監視部12は、読取手段T3での被搬送物Wの検知の受信があるか否かを判定する。読取手段T3での被搬送物Wの検知の受信がある場合(ステップS150,Yes)、搬送分配手段D1の分配が正常分配である旨を搬送状態結果情報25に記録し(ステップS160)、ステップS170に進む。
【0034】
読取手段T3での被搬送物Wの検知の受信がない場合(ステップS150,No)、読取手段T4での被搬送物Wの検知の受信があるか否かを判定する(ステップS151)。読取手段T4での被搬送物Wの検知の受信がある場合(ステップS151,Yes)、搬送状態監視部12は、搬送分配手段D1の分配が異常分配である旨を搬送状態結果情報25に記録するとともに、被搬送物Wの異常分配である旨を報知し(ステップS152)、処理を終了する。
【0035】
読取手段T4での被搬送物Wの検知の受信がない場合(ステップS151,No)、読取手段T2で被搬送物Wを検知してから限界時間を経過したか否かを判定する(ステップS153)。限界時間を経過した場合(ステップS153,Yes)、搬送状態監視部12は、搬送分配手段D1の分配中に被搬送物Wが落下した旨を搬送状態結果情報25に、記録するとともに、被搬送物Wの存在が不明である旨を報知し(ステップS154)、処理を終了する。限界時間を経過していない場合(ステップS153,No)、ステップS150に戻る。
【0036】
ステップS170において、搬送状態監視部12は、読取手段T5での被搬送物Wの検知があるか否かを判定する。読取手段T5での被搬送物Wの検知がある場合(ステップS170,Yes)、ステップS180に進み、読取手段T2での被搬送物Wの検知がない場合(ステップS170,No)、ステップS171に進む。
【0037】
ステップS171において、読取手段T3で被搬送物Wを検知してから限界時間を経過したか否かを判定する。限界時間を経過した場合(ステップS171,Yes)、搬送状態監視部12は、第2搬送手段C2の搬送中に被搬送物Wが落下した旨を搬送状態結果情報25に記録するとともに、被搬送物Wの存在が不明である旨を報知し(ステップS172)、処理を終了する。限界時間を経過していない場合(ステップS171,No)、ステップS170に戻る。
【0038】
ステップS180において、読取手段T5での被搬送物Wの検知が所定の時間内であるか否かを判定する。所定の時間内の場合(ステップS180,Yes)、搬送状態監視部12は、第2搬送手段C2の搬送が正常搬送である旨を搬送状態結果情報25に記録し(ステップS190)、処理を終了する。所定の時間内でない場合(ステップS180,No)、搬送状態監視部12は、第2搬送手段C2の搬送に異常搬送である旨を搬送状態結果情報25に記録するとともに、異常搬送である旨を報知し(ステップS181)、処理を終了する。
【0039】
図7は、搬送終点P6の場合の搬送状態監視処理を示すフローチャートである。
図7は、
図6と同様の処理には同一ステップ符号を付して説明は省略する。
【0040】
ステップS130において、読取手段T2での被搬送物Wの検知が所定の時間内(所定時間内)であるか否かを判定する。所定の時間内の場合(ステップS130,Yes)、搬送状態監視部12は、第1搬送手段C1の搬送が正常搬送である旨を搬送状態結果情報25に記録し(ステップS140)、ステップS150Aに進む。所定時間内でない場合(ステップS130,No)、搬送状態監視部12は、第1搬送手段C1に異常がある旨を搬送状態結果情報25に記録するとともに、異常搬送である旨を報知し(ステップS131)、ステップS150Aに進む。
【0041】
ステップS150Aにおいて、搬送状態監視部12は、読取手段T4での被搬送物Wの検知の受信があるか否かを判定する。読取手段T3での被搬送物Wの検知の受信がある場合(ステップS150A,Yes)、搬送分配手段D1の分配が正常分配である旨を搬送状態結果情報25に記録し(ステップS160)、ステップS170Aに進む。
【0042】
読取手段T4での被搬送物Wの検知の受信がない場合(ステップS150A,No)、読取手段T3での被搬送物Wの検知の受信があるか否かを判定する(ステップS151A)。読取手段T3での被搬送物Wの検知の受信がある場合(ステップS151A,Yes)、搬送状態監視部12は、搬送分配手段D1の分配が異常分配である旨を搬送状態結果情報25に記録するとともに、被搬送物Wの異常分配である旨を報知し(ステップS152)、処理を終了する。
【0043】
読取手段T3での被搬送物Wの検知の受信がない場合(ステップS151A,No)、読取手段T2で被搬送物Wを検知してから限界時間を経過したか否かを判定する(ステップS153)。限界時間を経過した場合(ステップS153,Yes)、搬送状態監視部12は、搬送分配手段D1の分配中に被搬送物Wが落下した旨を搬送状態結果情報25に記録するとともに、被搬送物Wの存在が不明である旨を報知し(ステップS154)、処理を終了する。限界時間を経過していない場合(ステップS153,No)、ステップS150Aに戻る。
【0044】
ステップS170Aにおいて、搬送状態監視部12は、読取手段T6での被搬送物Wの検知があるか否かを判定する。読取手段T5での被搬送物Wの検知がある場合(ステップS170A,Yes)、ステップ180に進み、読取手段T2での被搬送物Wの検知がない場合(ステップS170A,No)、ステップS171に進む。
【0045】
ステップS171において、読取手段T4で被搬送物Wを検知してから限界時間を経過したか否かを判定する。限界時間を経過した場合(ステップS171,Yes)、搬送状態監視部12は、第2搬送手段C2の搬送中に被搬送物Wが落下した旨を搬送状態結果情報25に記録するとともに、被搬送物Wの存在が不明である旨を報知し(ステップS172)、処理を終了する。限界時間を経過していない場合(ステップS171,No)、ステップS170Aに戻る。
【0046】
ステップS180において、読取手段T6での被搬送物Wの検知が所定時間内であるか否かを判定する。所定時間内の場合(ステップS180,Yes)、搬送状態監視部12は、第2搬送手段C2の搬送が正常搬送である旨を搬送状態結果情報25に記録し(ステップS190)、処理を終了する。所定時間内でない場合(ステップS180,No)、搬送状態監視部12は、搬送状態結果情報25に、第2搬送手段C2の搬送に異常搬送である旨を記録するとともに、異常搬送である旨を報知し(ステップS181)、処理を終了する。
【0047】
図8は、表示部32の表示画面の一例を示す説明図である。管理装置100の表示部32には、現在搬送されている被搬送物Wの搬送状態に不具合があった際に、いつ、どこで、何の異常であるかが表示され、異常地点などは、赤色枠などで強調表示される。
図8に示す例では、被搬送物Wの識別情報IDは「W0001001」であり、発生日時は「YYMMDD hhmmss」であり、発生場所は「L001」である。また、発生箇所は「搬送終点P5」であり、「異常搬送」があった旨が表示されている。管理者は、その表示画面などで即座に異常状態を知ることができ、保守員の連絡先に通報することができる。なお、保守員の携帯端末などに、異常があった旨が自動的に通報してもよい。
【0048】
本実施形態の搬送管理システムTMSでは、被搬送物Wの搬送状態を適切に把握することができる。具体的には、第1搬送手段C1、第2搬送手段C2、第3搬送手段C3、搬送分配手段D1の異常搬送であるか否か、また、被搬送物Wが搬送手段などから落下しているか否かを表示部32に、リアルタイムに示すことができるので、不具合があった際に迅速に対応することができる。
【0049】
<<第2実施形態>>
図9は、第2実施形態に係る搬送管理システムATMSの構成を示す説明図である。第2実施形態は、第1実施形態の搬送管理システムTMSを複数組み合わせた形態を示す。第2実施形態に係る搬送管理システムATMS(Advannced−TMS)は、被搬送物Wを所定の速度で搬送する第1搬送手段C1、第2搬送手段C2、第3搬送手段C3を含む搬送手段と、第1搬送手段C1の後段に配されて被搬送物Wを第2搬送手段C2と第3搬送手段C3の何れかに分配する搬送分配手段D1と、第3搬送手段C3の後段に、被搬送物Wを所定の速度で搬送する第1搬送手段C11、第2搬送手段C12、第3搬送手段C13を含む搬送手段と、第1搬送手段C11の後段に配されて被搬送物Wを第2搬送手段C12と第3搬送手段C13の何れかに分配する搬送分配手段D11と、を有する。
【0050】
また、搬送管理システムATMSは、少なくとも第1搬送手段C1の搬送開始点である搬送始点P1、第1搬送手段C1の搬送終了点である搬送終点P2、第2搬送手段C2の搬送開始点である搬送始点P3、第2搬送手段C2の搬送終了点である搬送終点P5、第3搬送手段C3の搬送開始点である搬送始点P4、第3搬送手段C3の搬送終了点である搬送終点P6に設置されて、被搬送物Wに付与された識別情報(例えば、識別情報ID)を取得する読取手段T1,T2,T3,T4,T5,T6と、を有する、また、搬送管理システムATMSは、第1搬送手段C11の搬送開始点である搬送始点P11、第1搬送手段C11の搬送終了点である搬送終点P12、第2搬送手段C12の搬送開始点である搬送始点P13、第2搬送手段C12の搬送終了点である搬送終点P15、第3搬送手段C13の搬送開始点である搬送始点P14、第3搬送手段の搬送終了点である搬送終点P16に設置されて、被搬送物Wに付与された識別情報(例えば、識別情報ID)を取得する読取手段T11,T12,T13,T14,T15,T16と、を有する。
【0051】
また、搬送管理システムATMSは、第1実施形態と同様に、管理装置100を有し、
管理装置100は、各搬送始点、各搬送終点とその関係情報に基づいて、被搬送物の搬送および分配の正常と異常とを管理する始点・終点管理情報とを記憶する記憶部を有している。管理装置100は、搬送ルート情報22および識別情報に基づいて搬送分配手段D1,D11を制御するとともに、読取手段Tでの読取り情報と始点・終点管理情報に基づいて、被搬送物の搬送状態を管理することができる。
【0052】
第1実施形態では、搬送先が搬送終点P5、P6であったが、第2実施形態によれば、搬送終点P5、P15、P16と容易に増やすことができる。通常の物流倉庫では、搬送先毎に運搬車が配置されているので、被搬送物Wを運搬車毎に分配することが容易となる。
【解決手段】搬送管理システムTMSは、被搬送物Wを所定の速度で搬送する第1搬送手段C1、第2搬送手段C2、第3搬送手段C3を含む搬送手段と、第1搬送手段C1の後段に配されて被搬送物Wを第2搬送手段C2と第3搬送手段C3の何れかに分配する搬送分配手段D1と、搬送始点、搬送終点に設置されて、被搬送物Wに付与された識別情報を取得する読取手段と、被搬送物Wの識別情報と搬送ルートとを関係付ける搬送ルート情報と、各搬送始点、各搬送終点とその関係情報に基づいて、被搬送物の搬送および分配の正常と異常とを管理する始点・終点管理情報とを記憶する記憶部を有する管理装置100と、を備えている。管理装置100は、読取手段での読取り情報と始点・終点管理情報に基づいて、被搬送物の搬送状態を管理する。