(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2取付部は、前記複数のアンテナ固定部を前記被検体に装着する際の位置を、前記被検体の体型に応じて予め定められた互いに異なる位置に位置決めした状態で固定する複数の位置固定部を有することを特徴とする請求項1に記載のアンテナホルダー。
前記第2取付部は、前記複数のアンテナ固定部を前記被検体に装着する際の位置を、前記被検体に対する腹囲方向又は身長方向の少なくともいずれか一方において、前記被検体の体型に応じて予め定められた互いに異なる複数の位置に位置決めすることを特徴とする請求項1に記載のアンテナホルダー。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、図面を参照して本発明に係るアンテナホルダーの実施の形態を説明する。なお、これらの実施の形態により本発明が限定されるものではない。本発明は、アンテナホルダー一般に適用することができる。
【0018】
また、図面の記載において、同一又は対応する要素には適宜同一の符号を付している。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
【0019】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るアンテナホルダーを備えるカプセル型内視鏡システムの概略構成を示す模式図である。
図1に示すカプセル型内視鏡システム1は、被検体2内に導入された医療装置としてのカプセル型内視鏡装置3と、被検体2に装着されるアンテナホルダー4と、アンテナホルダー4に取り付けられており、被検体2内に導入されるカプセル型内視鏡装置3から送信される無線信号を受信する複数の受信アンテナ51(
図6参照)を有するアンテナ装置5と、アンテナ装置5が着脱自在に接続され、アンテナ装置5が受信した無線信号に所定の処理を行って記録又は表示する受信装置6と、カプセル型内視鏡装置3によって撮像された被検体2内の画像データに対応する処理及び/又は表示する画像処理装置7と、を備える。
【0020】
カプセル型内視鏡装置3は、被検体2内を撮像する撮像機能と、被検体2内の体内を撮像して得られた画像データを含む無線信号を受信アンテナ51へ送信する無線機能と、を有する。カプセル型内視鏡装置3は、被検体2内に飲み込まれることによって被検体2内の食道を通過し、消化管腔の蠕動運動によって被検体2の体腔内を移動する。カプセル型内視鏡装置3は、被検体2の体腔内を移動しながら微小な時間間隔、例えば0.5秒間隔(例えば2fps)で被検体2の体腔内を逐次撮像し、撮像した被検体2内の画像データを生成してアンテナ装置5へ順次送信する。
【0021】
図2は、
図1に示すアンテナホルダーの概略構成を示す模式図である。
図2に示すように、アンテナホルダー4は、複数の受信アンテナ51が取り付けられるアンテナ取付部41と、アンテナ取付部41が着脱可能に取り付けられ被検体2に装着される装着部42と、を備える。
図2は、標準体型の被検体2にアンテナホルダー4を装着する様子を表す図であり、位置固定部423は、標準体型の被検体2に対して、受信アンテナ51が腹囲方向及び身長方向において適切な位置に位置決めされるようにアンテナ固定部411を位置決めする。また、アンテナホルダー4は、後述する肥満体型の被検体に対して、受信アンテナ51が腹囲方向及び身長方向において適切な位置に位置決めされるようにアンテナ固定部411を位置決めする装着部を備える。
【0022】
図3は、
図2のアンテナ取付部の拡大図である。
図3に示すように、アンテナ取付部41は、それぞれ1つの受信アンテナ51の位置を固定する6つアンテナ固定部411と、アンテナ固定部411の相対的な位置を可変に連結する連結部412と、装着部42に取り付けられる第1取付部としての取付部413と、を有する。なお、以下においては、説明を簡略化するため、アンテナ固定部411の数を6つとして説明するが、受信アンテナ51の数は、6つに限定されない。
【0023】
アンテナ固定部411は、ポケット状に形成された布等であり、内部に受信アンテナ51を1つ収容する。ただし、1つのアンテナ固定部が複数の受信アンテナ51を収容する構成であってもよい。
【0024】
連結部412は、アンテナ固定部411及び取付部413が配置される連結面412aと、被検体2に対する腹囲方向及び身長方向に伸縮する伸縮部412bと、を有する。伸縮部412bは、ゴムやポリウレタン弾性繊維等の伸縮性がある材料からなる。
【0025】
取付部413は、例えばボタンやホック等であり、装着部42に取り付けられる。
【0026】
図2に戻り、装着部42は、被検体2に装着されるベルト部421と、アンテナ取付部41が取り付けられる取付面422と、取付部413の1つを取り付けられ、被検体2に装着された状態の複数のアンテナ固定部411の被検体2に対する位置を、位置決めした状態で固定する第2取付部としての位置固定部423と、を有する。
【0027】
ベルト部421は、被検体2に装着されることにより、アンテナホルダー4を被検体2の体表に沿うように固定する。
【0028】
取付面422は、布等の材料からなり、アンテナホルダー4を被検体2に装着した状態において、被検体2の体表に沿うように変形する。ただし、取付面422は、伸縮部412bが伸縮する力によって撓むことが防止されていることが好ましく、十分な強度の材料によって形成されている、又は剛性を有するフレーム等を内部に有することが好ましい。
【0029】
位置固定部423は、取付部413と対をなすボタンやフック等であり、取付部413が着脱可能に固定される。
【0030】
図4は、アンテナホルダーを肥満体型の被検体に装着した様子を表す図である。
図4に示すように、肥満体型の被検体2Aに装着されるアンテナホルダー4は、装着部42とは異なる装着部42Aを備える。一方、装着部42Aに取り付けられているアンテナ取付部41は上述したアンテナ取付部41と同一である。装着部42Aの取付面422Aは、装着部42の取付面422より縦横に大きく、第2取付部としての位置固定部423Aは、肥満体型の被検体2Aに対して、受信アンテナ51が腹囲方向及び身長方向において適切な位置に位置決めされるようにアンテナ固定部411を位置決めする。
【0031】
図5は、
図4のアンテナ取付部の拡大図である。
図5に示すように、取付部413が装着部42Aの位置固定部423Aに取り付けられると、伸縮部412bが縦横に伸びた状態となる。すなわち、アンテナ固定部411の位置が外側に向かって移動し、受信アンテナ51を肥満体型の被検体2Aに適した位置に配置することができる。
【0032】
図6は、
図1に示す受信アンテナの概略構成を示す模式図である。
図6に示すように、アンテナ装置5は、カプセル型内視鏡装置3から無線信号を受信する複数の受信アンテナ51、複数の受信アンテナ51が受信した無線信号を受信装置6へ伝播するアンテナケーブル53と、を有する。なお、以下においては、説明を簡略化するため、受信アンテナ51の数を6つとして説明するが、受信アンテナ51の数は、6つに限定されない。また、アンテナ固定部411と受信アンテナ51との数は必ずしも同一とは限られない。アンテナ装置5の詳細な構成については後述する。
【0033】
受信装置6は、複数の受信アンテナ51を介してカプセル型内視鏡装置3から送信された無線信号に含まれる被検体2内の画像データを記録又は被検体2内の画像データに対応する画像を表示する。受信装置6は、画像データに対応する画像を表示する受信表示部61と、受信装置6を操作するための指示信号及び各受信アンテナ51の位置に関する情報の入力を受け付ける操作部62と、を備える。また、受信装置6は、各受信アンテナ51を介して、カプセル型内視鏡装置3から送信された無線信号を受信し、この受信した無線信号の受信強度(受信電界強度)を受信アンテナ51毎に算出して記録するとともに、被検体2内におけるカプセル型内視鏡装置3の位置を推定する。受信装置6は、カプセル型内視鏡装置3から受信した無線信号に含まれる画像データと、各受信アンテナ51が受信した無線信号の受信強度と、カプセル型内視鏡装置3が生成した画像データの時刻情報と、を対応付けて記録する。
【0034】
画像処理装置7は、受信装置6を介して取得した被検体2内の画像データに対応する画像を表示する。画像処理装置7は、受信装置6から画像データ等を読み取るクレードル71と、マウス72aやキーボード72b等の操作入力部72と、画像データに対応する画像を表示する表示部73と、を有する。クレードル71は、受信装置6が装着された際に、受信装置6から画像データ、この画像データに関連付けられた各受信アンテナ51の受信強度、カプセル型内視鏡装置3が生成した画像データの時間情報及びカプセル型内視鏡装置3の識別情報等を取得し、取得した各種情報を画像処理装置7へ転送する。操作入力部72は、ユーザによる入力を受け付ける。ユーザは、操作入力部72を操作しつつ、画像処理装置7が順次表示する被検体2内の画像を見ながら、被検体2内部の生体部位、例えば食道、胃、小腸及び大腸等を観察し、被検体2を診断する。
【0035】
以上説明したように、実施の形態1によれば、アンテナホルダー4が複数の装着部(装着部42及び装着部42A)を備え、複数の装着部がそれぞれ有する複数の位置固定部(位置固定部423及び位置固定部423A)は、被検体に装着された状態の複数のアンテナ固定部411の被検体に対する位置を、被検体の体型に応じて予め定められた互いに異なる位置に位置決めした状態で固定する。その結果、実施の形態1によれば、被検体の体型に応じて適切な位置に受信アンテナ51を取り付けることができる。なお、実施の形態1によれば、アンテナ取付部41を装着部42に取り付けた時点でアンテナ固定部411の位置が位置決めされるので、アンテナホルダー4を被検体に装着した後に受信アンテナ51の位置を調整する必要がなく、装着者及び被検体の負担を軽減することができる。
【0036】
(変形例1)
図7は、変形例1に係るアンテナホルダーのアンテナ取付部における伸縮部の部分拡大図である。
図7に示すように、変形例1に係るアンテナ取付部の伸縮部412Abは、板状の部材が折り曲げて連結されている蛇腹構造であり、折り曲げられた板状部材が開くことにより左右方向に伸びる。
【0037】
変形例1のように、伸縮部は、その構造により伸縮性を有する構成であってもよい。従って、伸縮部は、伸縮性を有しない材料からなる構成であってもよい。
【0038】
(変形例2)
図8は、変形例2に係るアンテナホルダーのアンテナ取付部における伸縮部の部分拡大図である。
図8に示すように、変形例2に係るアンテナ取付部の連結部412Bは、伸縮部412Bbと、伸縮部412Bbの両側に配置されている接続部412Bcと、を有する。接続部412Bcは、例えばファスナーである。従って、連結部412Bは、アンテナ固定部411に着脱可能である。その結果、連結部412Bを取り外すことにより、例えばゴムである伸縮部412Bbが劣化した場合に交換することができる。
【0039】
(変形例3)
図9は、変形例3に係るアンテナホルダーの装着部の概略構成を示す模式図である。
図9に示すように、変形例3に係るアンテナホルダーの装着部42Cは、取付面422の上下にそれぞれ取り付けられた2本のベルトからなるベルト部421Cを有する。
【0040】
変形例3のように、ベルト部のベルトの本数が2以上の複数であり、アンテナホルダーが被検体により密着しやすい構成であってもよい。
【0041】
(変形例4)
図10は、変形例4に係るアンテナホルダーの概略構成を示す模式図である。
図10に示すように、変形例4に係るアンテナホルダー4Dの装着部42Dは、フレーム(枠)状の取付面422Dを有する。
【0042】
変形例4のように、取付面の形状は、アンテナ取付部を取り付けられる形状であり、かつ被検体に装着可能な形状であれば特に限定されない。
【0043】
(変形例5)
図11は、変形例5に係るアンテナホルダーの概略構成を示す模式図である。
図11に示すように、変形例5に係るアンテナホルダー4Eの装着部42Eにおいて、2本のベルトからなるベルト部421Eに直接位置固定部423が配置されている。
【0044】
変形例5のように、装着部は、位置固定部を適切な位置に配置可能であり、かつ被検体に装着可能であればよい。従って、装着部が取付面を有しない構成であってもよい。
【0045】
(変形例6)
図12は、変形例6に係るアンテナホルダーの概略構成を示す模式図である。
図13は、
図12のA矢視図である。
図12、
図13に示すように、変形例6に係るアンテナホルダー4Fの装着部42Fにおいて、取付面422Fは、位置固定部423が配置されている面422Faと、アンテナ取付部41を覆う面422Fb及び面422Fcと、を有する。面422Fb及び面422Fcがアンテナ取付部41を覆っていることにより、診断時にアンテナ取付部41が汚れることが防止されている。その結果、診断の都度、アンテナ取付部41を洗浄する手間を省くことができる。
【0046】
(変形例7)
図14は、変形例7に係るアンテナホルダーの概略構成を示す模式図である。
図14に示すように、変形例7に係るアンテナホルダー4Gのアンテナ取付部41Gは、4隅に配置されている4つの取付部413Gを有する。同様に、装着部42Gは、取付部413Gに対応する位置に4つの位置固定部423Gを有する。
【0047】
変形例7のように、取付部は、各アンテナ固定部に対して1つずつ配置されていなくてもよい。
【0048】
(変形例8)
図15は、変形例8に係るアンテナホルダーの概略構成を示す模式図である。
図15に示すように、アンテナホルダー4Hが肥満体型の被検体2Aに装着されている。
【0049】
装着部42Hの取付面422Hは、装着部42の取付面422より横方向に大きく、装着部42Hの位置固定部423Hは、肥満体型の被検体2Aに対して、受信アンテナ51が腹囲方向において適切な位置に位置決めされるようにアンテナ固定部411を位置決めする。
【0050】
図16は、
図15のアンテナ取付部の拡大図である。
図16に示すように、取付部413が装着部42Hの位置固定部423Hに取り付けられると、伸縮部412bが横方向に伸びた状態となる。すなわち、アンテナ固定部411の位置が左右方向の外側に向かって移動し、受信アンテナ51を肥満体型の被検体2Aに適した位置に配置することができる。
【0051】
変形例8のように、位置固定部は、腹囲方向のみにおいて適切な位置に位置決めされるようにアンテナ固定部を位置決めしてもよい。
【0052】
(変形例9)
図17は、変形例9に係るアンテナホルダーの概略構成を示す模式図である。
図17に示すように、アンテナホルダー4Iが高身長な被検体2Bに装着されている。
【0053】
装着部42Iの取付面422Iは、装着部42の取付面422より縦方向に大きく、装着部42Iの位置固定部423Iは、高身長な被検体2Bに対して、受信アンテナ51が身長方向において適切な位置に位置決めされるようにアンテナ固定部411を位置決めする。
【0054】
図18は、
図17のアンテナ取付部の拡大図である。
図18に示すように、取付部413が装着部42Iの位置固定部423Iに取り付けられると、伸縮部412bが縦方向に伸びた状態となる。すなわち、アンテナ固定部411の位置が上下方向の外側に向かって移動し、受信アンテナ51を高身長な被検体2Bに適した位置に配置することができる。
【0055】
変形例9のように、位置固定部は、身長方向のみにおいて適切な位置に位置決めされるようにアンテナ固定部を位置決めしてもよい。
【0056】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2に係るアンテナホルダーについて説明する。以下の各実施の形態において、実施の形態1と同様の構成には実施の形態1と同じ符号を付し、適宜説明を省略する。
【0057】
図19は、実施の形態2に係る装着部の概略構成を示す模式図である。
図19に示すように、実施の形態2に係る装着部42Jにおいて、取付面422Jは、装着部42の取付面422より縦横に大きく、取付面422Jには、第2取付部として複数の位置固定部423Ja〜423Jdが配置されている。複数の位置固定部423Ja〜423Jdは、被検体に装着された状態の複数のアンテナ固定部411の被検体に対する位置を、被検体の体型に応じて予め定められた互いに異なる位置に位置決めした状態で固定する。なお、本実施の形態2のように、取付部と位置固定部との数は同数でなくてもよい。
【0058】
図20は、実施の形態2に係るアンテナホルダーを標準体型の被検体に装着した様子を表す図である。
図20に示すように、アンテナホルダー4Jにおいて、取付部413が位置固定部423Jaに取り付けられている場合、位置固定部423Jaは、標準体型の被検体2に対して、受信アンテナ51が腹囲方向及び身長方向において適切な位置に位置決めされるようにアンテナ固定部411を位置決めする。
【0059】
図21は、実施の形態2に係るアンテナホルダーを肥満体型の被検体に装着した様子を表す図である。
図21に示すように、アンテナホルダー4Jにおいて、取付部413が位置固定部423Jdに取り付けられている場合、位置固定部423Jdは、肥満体型かつ高身長の被検体2Cに対して、受信アンテナ51が腹囲方向及び身長方向において適切な位置に位置決めされるようにアンテナ固定部411を位置決めする。
【0060】
なお、取付部413が位置固定部423Jb(
図19参照)に取り付けられている場合、位置固定部423Jbは、受信アンテナ51を左右方向の外側に配置し、肥満体型の被検体2Aに対して、受信アンテナ51が腹囲方向において適切な位置に位置決めされるようにアンテナ固定部411を位置決めする。同様に、取付部413が位置固定部423Jc(
図19参照)に取り付けられている場合、位置固定部423Jcは、受信アンテナ51を上下方向の外側に配置し、高身長な被検体2Bに対して、受信アンテナ51が身長方向において適切な位置に位置決めされるようにアンテナ固定部411を位置決めする。また、位置固定部423Ja〜423Jdは、取付部413を取り付ける際に、どの位置固定部に取り付けるかを識別しやすくするため、色又は形状の少なくとも一方が異なることが好ましい。
【0061】
(実施の形態3)
図22は、実施の形態3に係るアンテナ取付部を
図2に示す装着部に取り付けた場合のアンテナ取付部の拡大図である。
図22に示すように、実施の形態3に係るアンテナ取付部41Kの連結部412Kは、連結面412aと、複数のアンテナ固定部411の相対的な位置を可変に連結する紐状部材412Kdと、を有する。また、アンテナ取付部41Kは、1つの連結面412aに対して、少なくとも2つ以上配置されている取付部413Kを有する。
図2に示す装着部42は、標準体型の被検体2に対して、受信アンテナ51が適切な位置に位置決めされるようにアンテナ固定部411を位置決めする。この状態において、紐状部材412Kdは、
図22に示すように弛んでいるが、各取付部413Kが、位置固定部423に固定されているため、アンテナ固定部411の位置は固定されている。さらに、取付部413Kが、1つの連結面412aに対して、少なくとも2つ以上配置されているため、アンテナ固定部411が回転して位置がずれることが防止されている。
【0062】
図23は、実施の形態3に係るアンテナ取付部を
図4に示す装着部に取り付けた場合のアンテナ取付部の拡大図である。
図4に示す装着部42Aは、肥満体型の被検体2Aに対して、受信アンテナ51が適切な位置に位置決めされるようにアンテナ固定部411を位置決めする。この状態において、紐状部材412Kdは、
図23に示すように真っ直ぐに伸びた状態になる。
【0063】
実施の形態3のように、連結部は、複数のアンテナ固定部411の相対的な位置を可変に連結する部材を有する構成であればよく、連結部が伸縮部を有しない構成であってもよい。なお、連結部が伸縮部を有しない構成の場合、
図14に示す変形例7のように、4隅のみに取付部413Gを配置する構成とすることができないため、各連結面412aに1つずつ取付部413が配置されている必要がある。
【0064】
(実施の形態4)
図24は、実施の形態4に係るアンテナホルダーの概略構成を示す模式図である。
図25は、
図24のアンテナ取付部の拡大図である。
図24、
図25に示すように、実施の形態4に係るアンテナホルダー4Lのアンテナ取付部41L及び装着部42Lは、基準穴43Lを有する。基準穴43Lを被検体2の臍に合わせてアンテナホルダー4Lを被検体2に装着することにより、アンテナホルダー4Lと被検体2とを適切に位置決めすることができる。
【0065】
図26は、実施の形態4に係るアンテナホルダーを肥満体型の被検体に装着した様子を表す図である。
図27は、
図26のアンテナ取付部の拡大図である。
図26、
図27に示すように、アンテナ取付部41Lを肥満体型の被検体2Aに適した装着部42ALに取り付けた場合においても、基準穴43Lを肥満体型の被検体2Aの臍に合わせてアンテナホルダー4ALを被検体2に装着することにより、アンテナホルダー4ALと被検体2Aとを適切に位置決めすることができる。
【0066】
(実施の形態5)
図28は、実施の形態5に係るアンテナホルダーの概略構成を示す模式図である。
図29は、
図28を上方から見た図である。
図28、
図29に示すように、実施の形態5に係るアンテナホルダー4Mは、装着部42Cより内側(被検体2側)の上下両端に配置されているフレキシブル部材44Mを有する。
【0067】
フレキシブル部材44Mは、形状記憶合金や弾性を有するワイヤー等からなり、被検体2の体表に沿って湾曲する。その結果、
図29に示す隙間ができやすい領域S1において隙間ができることが防止されており、アンテナホルダー4Mの被検体2に対する位置が腹囲方向(
図29の矢印AR1)にずれることが防止されている。
【0068】
(実施の形態6)
図30は、実施の形態6に係るアンテナホルダーの概略構成を示す模式図である。
図31は、
図30を側方から見た図である。
図30、
図31に示すように、実施の形態6に係るアンテナホルダー4Nは、装着部42Cより内側(被検体2側)の左右両端に配置されているフレキシブル部材44Nを有する。
【0069】
フレキシブル部材44Nは、実施の形態5と同様に、形状記憶合金や弾性を有するワイヤー等からなり、被検体2の体表に沿って湾曲する。その結果、
図31に示す隙間ができやすい領域S2において隙間ができることが防止されており、アンテナホルダー4Nの被検体2に対する位置が身長方向(
図31の矢印AR2)にずれることが防止されている。
【0070】
(実施の形態7)
図32は、実施の形態7に係るアンテナホルダーの概略構成を示す模式図である。
図33は、
図32を上方から見た図である。
図32、
図33に示すように、実施の形態7に係るアンテナホルダー4Oは、装着部42Cより内側(被検体2側)の上下両端に配置されている滑止部材45Oを有する。滑止部材45Oは、ゴム等からなり、アンテナホルダー4Oの被検体2に対する位置が腹囲方向(
図33の矢印AR3)にずれることを防止する。
【0071】
〔アンテナ装置の構成〕
次に、アンテナ装置5の詳細な構成について説明する。
図34は、受信アンテナの斜視図である。
図35は、受信アンテナの上面図である。
図36、
図37は、受信アンテナの側面図である。
図34〜
図37に示すように、受信アンテナ51は、カプセル型内視鏡装置3から無線信号を受信するアンテナ線511と、アンテナ線511が配置されているシート状のシート部512と、アンテナ線511とアンテナケーブル53とを接続する接続部513と、を有する。
【0072】
図38は、
図35のB−B線に対応する断面図である。
図38に示すように、接続部513は、接続部513の上面側を覆う硬性部材513aと、接続部513の下面側を覆う硬性部材513bと、接続部513の側面を覆う軟性部材513cと、を有する。硬性部材513a及び硬性部材513bは、例えば硬性な樹脂からなり、軟性部材513cは、例えば軟性な樹脂からなる。
【0073】
硬性部材513aには、凹部513aaが形成されており、硬性部材513a及び硬性部材513bと軟性部材513cとを一体成型する際に、凹部513aaに軟性部材513cが流入する。その結果、接続部513に
図38の上下方向から力が加わり、硬性部材513a及び硬性部材513bと軟性部材513cとが剥離してしまうことが防止されている。
【0074】
図39は、
図6に示すコネクタ部の接続部(接続部521)の拡大図である。
図40は、
図39のC−C線に対応する一部切欠図である。
図40に示すように、コネクタ部52とアンテナケーブル53とを接続する接続部521は、接続部521の一部を覆う硬性部材521aと、接続部521の基端側(アンテナケーブル53側)に接続された軟性部材521cと、アンテナケーブル53が挿通されているカシメ部材521dと、カシメ部材521dの周囲に充填された軟性部材521eと、を有する。硬性部材521aは、例えば硬性な樹脂からなり、軟性部材521c及び軟性部材521eは、例えば軟性な樹脂からなる。
【0075】
カシメ部材521dは、例えば管状の金属からなる部材であり、アンテナケーブル53が挿通された状態でカシメられることにより、アンテナケーブル53に固定されている。
図40に示すように、硬性部材521aの間の隙間にカシメ部材521dが配置され、カシメ部材521dの周囲に軟性部材521eが充填されていることにより、コネクタ部52からアンテナケーブル53が脱けることが防止されている。
【0076】
図41は、受信アンテナの接続部(接続部513)の一部切欠図である。
図42は、
図41に示す領域Dの拡大図である。
図42に示すように、接続部513は、アンテナケーブル53が挿通されているカシメ部材513dを有する。カシメ部材513dは、例えば管状の金属からなる部材であり、アンテナケーブル53が挿通された状態でカシメられることにより、アンテナケーブル53に固定されている。硬性部材513a及び硬性部材513bの間の隙間にカシメ部材513dが配置され、カシメ部材513dの周囲に軟性部材513cが充填されていることにより、接続部513からアンテナケーブル53が脱けることが防止されている。
【0077】
図43は、受信アンテナの接続部(接続部513)の部分的な斜視図である。
図44は、受信アンテナの接続部(接続部513)の部分的な上面図である。
図43、
図44に示すように、接続部513の内部には、アンテナ線511に電気的に接続されている電子部品513eが格納されている。電子部品513eの先端側(アンテナ線511側)には、パッキン513fが配置されている。パッキン513fは、シリコーンやゴム等の部材からなり、シート部512と軟性部材513cとの間の隙間から進入した液体が電子部品513eに到達することを防止する。
【0078】
図45は、
図44のE−E線に対応する断面図である。
図46は、
図44のF−F線に対応する断面図である。
図45、
図46に示すように、パッキン513fの端部は四角形にされており、硬性部材513aに設けられた凹部に嵌まっている。パッキン513fが凹部に嵌合することにより、パッキン513fの端部から液体が浸入することが防止されている。
【0079】
図36を参照し、接続部513のシート部512側の上下には、それぞれ傾斜部513g、傾斜部513hが形成されている。その結果、シート部512の接続部513に対する段差を小さくし、受信アンテナ51が曲げられた場合に、シート部512の接続部513との境界部に大きな負荷がかかることが防止されている。
【0080】
図47は、
図6に示すケーブル結束部の拡大図である。
図48は、
図47のG矢視図である。
図47に示すように、ケーブル結束部531は、隣り合うアンテナケーブル53の間に隙間532が形成されるように複数のアンテナケーブル53を結束する。
図48に示すように、ケーブル結束部531は、側方から見ると球状にされている。その結果、隙間532にブラシ等の洗浄具が進入しやすくなり、隙間532に溜まった汚れに対する洗浄性が向上している。ただし、ケーブル結束部531は、洗浄性を向上させる形状であれば球状に限られず、アンテナケーブル53が延伸する方向と、アンテナケーブル53に対してケーブル結束部531が突出する方向とのなす角α(
図48参照)が少なくとも鈍角であればよい。
【0081】
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、以上のように表し、かつ記述した特定の詳細及び代表的な実施の形態に限定されるものではない。従って、添付のクレーム及びその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神又は範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
アンテナホルダーは、被検体内に導入された医療装置から送信される無線信号を受信する複数の受信アンテナが取り付けられるアンテナ取付部と、アンテナ取付部が着脱可能に取り付けられ、被検体に装着される装着部と、を備えるアンテナホルダーであって、アンテナ取付部は、複数の受信アンテナのうち少なくとも1つの位置が固定される複数のアンテナ固定部と、複数のアンテナ固定部の相対的な位置を可変に連結する連結部と、装着部に取り付けられる第1取付部と、を有し、装着部は、第1取付部が取り付けられ、被検体に装着された状態の複数のアンテナ固定部の被検体に対する位置を、被検体の体型に応じて予め定められた互いに異なる複数の位置に位置決めする第2取付部を有する。これにより、被検体の体型に応じて適切な位置に受信アンテナを取り付けることができるアンテナホルダーを提供する。