特許第6405621号(P6405621)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6405621-電装部品の取付構造 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6405621
(24)【登録日】2018年9月28日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】電装部品の取付構造
(51)【国際特許分類】
   B60R 16/02 20060101AFI20181004BHJP
【FI】
   B60R16/02 610J
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-253129(P2013-253129)
(22)【出願日】2013年12月6日
(65)【公開番号】特開2015-110375(P2015-110375A)
(43)【公開日】2015年6月18日
【審査請求日】2016年11月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001520
【氏名又は名称】特許業務法人日誠国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】神戸 祐紀
【審査官】 岡▲さき▼ 潤
(56)【参考文献】
【文献】 実開平01−106342(JP,U)
【文献】 特開2009−286326(JP,A)
【文献】 特開2008−184015(JP,A)
【文献】 特開2010−195150(JP,A)
【文献】 実開平05−001614(JP,U)
【文献】 特開2008−037301(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 16/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラケットを介して電装部品を車体パネルに取付ける電装部品の取付構造であって、
前記ブラケットが単一の第1のブラケットおよび単一の第2のブラケットを備えるとともに、前記電装部品が前記第1のブラケットに取付けられる第1の電装部品および前記第2のブラケットに取付けられる第2の電装部品を備え、
前記第1のブラケットが、前記第1のブラケットを前記車体パネルに取付ける第1の取付部と、前記第1の取付部と異なる位置に形成され、前記第1の電装部品を挟む第2の取付部とを有し、
前記第2のブラケットが、前記第1の電装部品と前記第2の電装部品とが重ねられる方向に対向するようにして前記第2のブラケットに形成され、前記第2の取付部または前記車体パネルに取付けられる第3の取付部を有し、
前記第2のブラケットの一端部と他端部は、前記重ねられる方向に延在しており、
前記第1のブラケットと前記第2のブラケットは、前記重ねられる方向において、前記第1の電装部品を挟み込むようにして一体的に前記車体パネルに取付可能であることを特徴とする電装部品の取付構造。
【請求項2】
前記車体パネルが、前記第1の取付部または前記第3の取付部に係合自在な被取付部を備え、前記被取付部の一部が、前記第1の取付部または第3の取付部の係合用の被取付部として共通化されることを特徴とする請求項1に記載の電装部品の取付構造。
【請求項3】
前記被取付部が、前記車体パネルに取付けられた少なくとも3本のスタッドボルトから構成されるとともに、前記第2の取付部が、前記第1のブラケットに設けられた少なくとも2本のスタッドボルトから構成され、
前記第1の取付部が、前記スタッドボルトのうちの第1のスタッドボルトおよび第2のスタッドボルトに取付けられる複数の係合穴を有し、
前記第3の取付部が、前記スタッドボルトのうちの前記第1のスタッドボルトおよび第3のスタッドボルトに係合自在であるとともに、前記第1のブラケットの前記スタッドボルトに係合自在な複数の係合穴を有することを特徴とする請求項2に記載の電装部品の取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電装部品の取付構造に関し、特に、異なる種類の電装部品が取付可能な電装部品の取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、自動車等の車両には様々な電装部品が取付けられており、この電装部品の種類や数は、車両の仕様(車種)によって異なっている。このため、車両の仕様の違いに対応できるように電装部品の取付構造を考慮した車体構造となるように車両が設計されている。
【0003】
ところで、車両の仕様の違いごとに車体構造を用意することは、車両の部品点数が増加することから、異なる車両の仕様に対応できるように車体構造の共通化を図ることで、車両の部品点数の削減を図ることが望まれている。
従来、車体構造の共通化を図ることができる電装部品の取付構造としては、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。
【0004】
この電装部品の取付構造は、車体骨格に締結されることにより、車幅方向に延びるインストルメントパネルを補強するインパネフレームと、インパネフレームに載置される枠部材とを備えており、枠部材は、車両上下方向に延びる2本のサポートと、車幅方向に延びて各サポートの上端部分を連結するとともに、インストルメントパネルに締結されるアッパフレームと、各サポートの間において、車両用電子制御ユニット(電装部品)を載置して車両上下方向に並設される複数のトレイとを備えた棚式の引き出し構造となっている。
したがって、車両の仕様に応じて各トレイに車両用電子制御ユニットを搭載することができ、車体構造の共通化を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4310637号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような従来の電装部品の取付構造にあっては、複数の車両用電子制御ユニットが搭載されるように予め複数のトレイが設けられているため、車両の仕様によって搭載される車両用電子制御ユニットが少ない場合には、車両用電子制御ユニットが搭載されないトレイが不要となってしまう。この結果、車両の部品点数が増大してしまい、車両の重量の増加および車両の製造コストの増加を招来してしまうことになる。
【0007】
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、車両の仕様の違いによって車両に搭載される電装部品の種類や個数が異なる場合であっても、車体パネルの構成を簡素化して車体パネルに電装部品を取付けることができ、車両の重量増やコスト増を招来することを防止することができる電装部品の取付構造を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様は、ブラケットを介して電装部品を車体パネルに取付ける電装部品の取付構造であって、前記ブラケットが単一の第1のブラケットおよび単一の第2のブラケットを備えるとともに、前記電装部品が前記第1のブラケットに取付けられる第1の電装部品および前記第2のブラケットに取付けられる第2の電装部品を備え、前記第1のブラケットが、前記第1のブラケットを前記車体パネルに取付ける第1の取付部と、前記第1の取付部と異なる位置に形成され、前記第1の電装部品を挟む第2の取付部とを有し、前記第2のブラケットが、前記第1の電装部品と前記第2の電装部品とが重ねられる方向に対向するようにして前記第2のブラケットに形成され、前記第2の取付部または前記車体パネルに取付けられる第3の取付部を有し、前記第2のブラケットの一端部と他端部は、前記重ねられる方向に延在しており、前記記第1のブラケットと前記第2のブラケットは、前記重ねられる方向において、前記第1の電装部品を挟み込むようにして一体的に前記車体パネルに取付可能である。
【0009】
本発明の第2の態様としては、車体パネルが、第1の取付部または第3の取付部に係合自在な被取付部を備え、被取付部の一部が、第1の取付部または第3の取付部の係合用の被取付部として共通化されてもよい。
【0010】
本発明の第3の態様としては、被取付部が、車体パネルに取付けられた少なくとも3本のスタッドボルトから構成されるとともに、第2の取付部が、第1のブラケットに設けられた少なくとも2本のスタッドボルトから構成され、第1の取付部が、スタッドボルトのうちの第1のスタッドボルトおよび第2のスタッドボルトに取付けられる複数の係合穴を有し、第3の取付部が、スタッドボルトのうちの第1のスタッドボルトおよび第3のスタッドボルトに係合自在であるとともに、第1のブラケットのスタッドボルトに係合自在な複数の係合穴を有してもよい。
【発明の効果】
【0011】
このように上記の第1の態様によれば、電装部品の取付構造において、第1のブラケットが、第1のブラケットを車体パネルに取付ける第1の取付部と、第1の取付部と異なる位置に形成され、第1の電装部品を挟むように配置される第2の取付部とを有し、第2のブラケットが、第2の取付部に取付けられる第3の取付部を有するので、第1のブラケットおよび第2のブラケットを重ねて取付け、第1のブラケットおよび第2のブラケットを一体的に車体パネルに取付けることができる。
【0012】
このため、車両の仕様の違いによって車両に搭載される電装部品の種類や個数が増加する場合であっても、電装部品を車体パネルに容易に取付けることができる。また、電装部品の種類や個数が増加した場合であっても、車体パネルに、第1のブラケットを取付ける取付部を形成すればよいので、車体パネルの構成を簡素化することができ、車両の重量増やコスト増を招来することを防止することができる
【0013】
上記の第2の態様によれば、車体パネルが、第1の取付部または第3の取付部に係合自在な被取付部を備え、被取付部の一部が、第1の取付部または第3の取付部の係合用の被取付部として共通化されるので、第1の電装部品および第2の電装部品の一方を車体パネルに取付ける場合であっても、同一形状の車体パネルに第1の電装部品および第2の電装部品の一方を取付けることができる。したがって、異なる仕様を有する車両に異なる種類の第1の電装部品および第2の電装部品を取付けることができ、異なる仕様の車両において車体パネルを共通化することができる。
【0014】
上記の第3の態様によれば、被取付部が、車体パネルに取付けられた少なくとも3本のスタッドボルトから構成され、第1の取付部が、スタッドボルトのうちの第1のスタッドボルトおよび第2のスタッドボルトに取付けられる複数の係合穴を有し、第3の取付部が、スタッドボルトのうちの第1のスタッドボルトおよび第3のスタッドボルトに係合自在な複数の係合穴を有する。
【0015】
このため、第1の電装部品および第2の電装部品の一方を車体パネルに取付ける場合であっても、同一形状の車体パネルに第1の電装部品および第2の電装部品の一方を取付けることができる。
【0016】
したがって、異なる仕様を有する車両に異なる種類の第1の電装部品および第2の電装部品を取付けることができ、異なる仕様の車両において車体パネルを共通化することができる。
【0017】
また、第2の取付部が、第1のブラケットに設けられた少なくとも2本のスタッドボルトから構成され、第3の取付部が、第1のブラケットのスタッドボルトに係合自在な複数の係合穴を有するので、電装部品の種類や個数が増加した場合であっても、車体パネルに第1のブラケットを取付けるスタッドボルトが形成されていればよいので、車体パネルの構成を簡素化することができ、車両の重量増やコスト増を招来することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、本発明の電装部品の取付構造の一実施形態を示す図であり、電装部品が装着される車両の概略構成図である。
図2図2は、本発明の電装部品の取付構造の一実施形態を示す図であり、第1の電装部品および車体パネルの分解図である。
図3図3は、本発明の電装部品の取付構造の一実施形態を示す図であり、第2の電装部品および車体パネルの分解図である。
図4図4は、本発明の電装部品の取付構造の一実施形態を示す図であり、車体パネル、第1の電装部品および第2の電装部品の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る電装部品の取付構造の実施形態について、図面を用いて説明する。
図1図4は、本発明に係る一実施形態の電装部品の取付構造を示す図である。
まず、構成を説明する。
図1において、自動車等の車両1の室内2には運転席3および助手席4の前方にインストルメントパネル5が設けられており、インストルメントパネル5には図示しない小物類等を収容するグローブボックス6や計器類等が設けられている。また、グローブボックス6の奥側において、ドア7に対して車両1の前方側には車体パネル8が設けられている。
【0020】
なお、車体パネル8は、実際にはグローブボックス6に露出されていないが、図1では、車体パネル8の位置が分かるように図示しており、車体パネル8に後述する第1の電装部品14または第2の電装部材15のいずれか一方または両方が取付けられる状態を簡略化して示している。
【0021】
この車体パネル8は、車両1の全体を構成する車体パネルの一部であり、車体パネル8は、車両1の幅方向一端部(左端部)に位置して車両1の上下方向に延在するとともに、車両1の前後方向に一定の幅を有している。
【0022】
図2図4において、車体パネル8には溶接等によって第1のスタッドボルト9、第2のスタッドボルト10および第3のスタッドボルト11が取付けられており、各スタッドボルト9、10、11は、車体パネル8の上下方向に離隔している。本実施形態の各スタッドボルト9〜11は、被取付部を構成している。
【0023】
車体パネル8にはそれぞれブラケットを構成する第1のブラケット12および第2のブラケット13が取付けられる。第1のブラケット12には電装部品としての第1の電装部品14が取付けられており、第2のブラケット13には電装部品としての第2の電装部品15が取付けられている。
【0024】
図2図4において、第1の電装部品14と第2の電装部品15とは異なる機能を有する電装部品であり、それぞれ車両1に設けられた任意の装置を制御するものである。第1のブラケット12は、延在方向一端部12Aに係合穴12aを有するとともに、延在方向他端部12Bに係合穴12bを有しており、係合穴12a、12bは、第1の電装部品14を挟むように上下方向に離隔している。
【0025】
図3において、第2のブラケット13は、延在方向一端部13Aに係合穴13aを有するとともに、延在方向他端部13Bに係合穴13bを有しており、係合穴13a、13bは、第2の電装部品15を挟むように上下方向に離隔している。
【0026】
図4において、第1のブラケット12の延在方向長さは、第2のブラケット13の延在方向長さよりも長く形成されており、第1のブラケット12の延在方向中心部と第2のブラケット13の延在方向中心部を重ね合わせた状態において、係合穴12a、12bと係合穴13a、13bとの位置が異なる位置に形成される。
【0027】
第1のブラケット12は、係合穴12a、12bに対して第1の電装部品14側に第の取付部としてのスタッドボルト16a、16bが形成されており、このスタッドボルト16a、16bは、第1の電装部品14を挟むように上下方向に離隔している。
【0028】
また、スタッドボルト16a、16bは、第1のブラケット12の延在方向中心部と第2のブラケット13の延在方向中心部を重ね合わせた状態において、第2のブラケット13の係合穴13a、13bに対向している。このため、係合穴13a、13bはスタッドボルト16a、16bに係合自在である。
【0029】
ここで、本実施形態の第1のブラケット12において、係合穴12aおよび係合穴12bが第1の取付部を構成し、第のブラケット13において、係合穴13aおよび係合穴13bが第の取付部を構成している。
【0030】
また、第1のブラケット12において、係合穴12aの中心軸から係合穴12bの中心軸までの距離は、第1のスタッドボルト9の中心軸から第3のスタッドボルト11の中心軸までの距離と同じである。このため、係合穴12a、12bはそれぞれ第1のスタッドボルト9および第3のスタッドボルト11に係合自在である。
【0031】
第2のブラケット13において、係合穴13aの中心軸から係合穴13bの中心軸までの距離は、第1のスタッドボルト9の中心軸から第2のスタッドボルト10の中心軸まで の距離と同じである。このため、係合穴13a、13bはそれぞれ第1のスタッドボルト9および第2のスタッドボルト10に係合自在である。
【0032】
次に、作用を説明する。
第1の電装部品14が、例えば、プッシュボタンの押圧によって車両1の始動を行うためのBCM(Body Control Module)から構成され、第2の電装部品15が、例えば、CVTコントローラ(Continuously Variable Transmission Controller)から構成される場合において、説明を行う。なお、第1の電装部品14および第2の電装部品15は、種類(用途)が異なるものであれば、種類は、特に限定されるものではない。
【0033】
まず、第1の電装部品14と第2の電装部品15が共に使用される仕様の車両1においては、第1の電装部品14が取付けられた第1のブラケット12の係合穴12a、12bをそれぞれ第1のスタッドボルト9および第3のスタッドボルト11に係合した後、各スタッドボルト9、11にボルト17を螺合する。このため、第1の電装部品14が第1のブラケット12を介して車体パネル8に取付けられる(図2参照)。
【0034】
次いで、第2の電装部品15が取付けられた第2のブラケット13の係合穴13a、13bを第1のブラケット12のスタッドボルト16a、16bに係合した後、スタッドボルト16a、16bにボルト18を螺合する。このため、第2の電装部品15が第1のブラケット12と一体となって車体パネル8に取付けられる(図4参照)。
ここで、予め、第1のブラケット12に第2のブラケット13を取付けた状態で、第1のブラケット12および第2のブラケット13を一体的に車体パネル8に取付けてもよい。
【0035】
次に、車両1が非CVT車両であり、スタータスイッチを有する仕様である場合には、第1の電装部品14が必要となって第2の電装部品15は、不要となる。この場合には、第1の電装部品14が取付けられた第1のブラケット12の係合穴12a、12bをそれぞれ第1のスタッドボルト9および第3のスタッドボルト11に係合した後、各スタッドボルト9、11にボルト17を螺合することで、第1の電装部品14のみが第1のブラケット12を介して車体パネル8に取付けられる(図2参照)。
【0036】
一方、車両1がCVT車両であり、スタータスイッチを有していない仕様である場合には、第2の電装部品15が必要となって第1の電装部品14は、不要となる。この場合には、第2の電装部品15が取付けられた第2のブラケット13の係合穴13a、13bをそれぞれ第1のスタッドボルト9および第2のスタッドボルト10に係合した後、各スタッドボルト9、10にボルト19を螺合することで、第2の電装部品15のみが第2のブラケット13を介して車体パネル8に取付けられる(図3参照)。
【0037】
このように本実施形態の取付構造によれば、第1の電装部品14が取付けられる第1のブラケット12が、第1のブラケット12を車体パネル8に取付ける係合穴12aを有する延在方向一端部12Aおよび係合穴12bを有する延在方向他端部12Bと、係合穴12a、12bと異なる位置に形成され、第1の電装部品14を挟むように配置されるスタッドボルト16a、16bとを有し、第2のブラケット13が、スタッドボルト16a、16bに係合することでスタッドボルト16a、16bに取付けられる係合穴13a、13aを有する。
【0038】
このため、第1のブラケット12および第2のブラケット13を重ねて取付け(図4参照)、第1のブラケット12および第2のブラケット13を一体的に車体パネル8に取付けることができる。
【0039】
このため、車両の仕様の違いによって車両1に搭載される電装部品の種類や個数が増加する場合、すなわち、第1の電装部品14および第2の電装部品15が車体パネル8に取付けられる場合であっても、第1の電装部品14および第2の電装部品15を車体パネル8に容易に取付けることができる。
【0040】
また、第1の電装部品14および第2の電装部品15を車体パネル8に取付ける場合であっても、車体パネル8に、第1のブラケット12を取付ける第1のスタッドボルト9および第3のスタッドボルト11を形成すればよいので、車体パネル8の構成を簡素化することができ、車両1の重量増やコスト増を招来することを防止することができる
【0041】
また、本実施形態の取付構造によれば、車体パネル8が、第1のブラケット12の係合穴12a、12bまたは第2のブラケット13の係合穴13a、13bに係合自在な第1のスタッドボルト9、第2のスタッドボルト10および第3のスタッドボルト11を備え、スタッドボルト9が、係合穴12aまたは係合穴13aの係合用のスタッドボルトとして共通化される。
【0042】
このため、第1の電装部品14および第2の電装部品15の一方を車体パネル8に取付ける場合であっても、同一形状の車体パネル8に第1の電装部品14および第2の電装部品15の一方を取付けることができる。したがって、異なる仕様を有する車両1に異なる種類の第1の電装部品14および第2の電装部品15を取付けることができ、異なる仕様の車両1において車体パネル8を共通化することができる。
【0043】
なお、本実施形態の第1の電装部品14および第2の電装部品15は、車両1に搭載された各種装置を制御する異なる電装部品であれば、何でもよい。車体パネル8に3つのスタッドボルト9〜11が設けられているが、4つ以上であってもよい。また、第1のブラケット12および第2のブラケット13に形成される係合穴は、3つ以上あってもよい。また、スタッドボルト16a、16bも3つ以上であってもよい。
【0044】
本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
【符号の説明】
【0045】
8…車体パネル、9…第1のスタッドボルト(被取付部)、10…第2のスタッドボルト(被取付部)、11…第3のスタッドボルト(被取付部)、12…第1のブラケット(ブラケット)、12a,12b…係合穴(第1の取付部)、13…第2のブラケット(ブラケット)、13a,13b…係合穴(第の取付部)、14…第1の電装部品(電装部品)、15…第2の電装部品(電装部品)、16a,16b…スタッドボルト(第の取付部)
図1
図2
図3
図4