(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記記憶部は、前記判断部により前記第1の時点と前記第2の時点の間で口座情報の更新があったと判断された場合、前記第2の時点の口座情報を前記基準口座情報として記憶し、
前記記憶部に前記基準口座情報として記憶された前記第2の時点の口座情報のうちで、前記第1の時点の口座情報からの更新分である口座情報にはフラグが設定され、
前記判断部は、前記第1の時点と前記第3の時点の間での前記顧客の口座情報の差分として、前記記憶部に前記基準口座情報として記憶された第2の時点の口座情報と前記第3の時点の口座情報との差分と、前記フラグが設定された口座情報を抽出する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
前記記憶部は、前記判断部により前記第1の時点と前記第3の時点の間での前記顧客の口座情報の差分が抽出された後、前記第3の時点の口座情報を基準口座情報として記憶する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
前記通信制御部は、前記顧客機器への通知の制御として、前記顧客機器へのプッシュ通知の実行をプッシュ通知サーバへ依頼する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
顧客の第1の時点における口座情報を基準口座情報として記憶する記憶部と、金融機関のサーバから前記顧客の第2の時点における口座情報を取得する情報取得部と、前記基準口座情報と前記第2の時点における口座情報に基づき、前記第1の時点と前記第2の時点の間で口座情報の更新があったか否かを判断する判断部と、前記判断部により前記更新があったと判断された場合、顧客機器への入出金通知に関するプッシュ通知を制御する通信制御部と、を備え、前記情報取得部は、前記プッシュ通知に対する前記顧客機器からの応答に基づき、前記応答以後の第3の時点における前記顧客の口座情報を前記サーバから取得し、前記判断部は、前記第1の時点と前記第3の時点の間での前記顧客の口座情報の差分を抽出し、前記通信制御部は、前記判断部により抽出された、取引日・取引種別・取引金額を含む前記差分を示す情報の前記顧客機器への送信を制御する情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0024】
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。
【0025】
<1.情報処理システムの概要>
まず、
図1を参照し、本発明の実施形態による情報処理システム1の概要を説明する。
【0026】
図1は、本発明の実施形態による情報処理システム1の構成を示す説明図である。
図1に示したように、本発明の実施形態による情報処理システム1は、携帯端末20と、中継サーバ30と、銀行サーバ40と、プッシュ通知サーバ50と、を備える。携帯端末20、中継サーバ30およびプッシュ通知サーバ50はネットワーク12Aにより接続され、中継サーバ30および銀行サーバ40はネットワーク12Bにより接続される。
【0027】
ネットワーク12Aおよび12B(以下、単にネットワーク12と総称する場合もある。)は、ネットワーク12に接続されている装置から送信される情報の有線、または無線の伝送路である。例えば、ネットワーク12は、インターネット、電話回線網、衛星通信網などの公衆回線網や、Ethernet(登録商標)を含む各種のLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などを含んでもよい。また、ネットワーク12は、IP−VPN(Internet Protocol−Virtual Private Network)などの専用回線網を含んでもよい。
【0028】
携帯端末20は、金融機関の顧客により利用される顧客機器の一例である。携帯端末20は、詳細については後述するように、顧客の入出金の明細情報に更新があった場合にプッシュ通知サーバ50からプッシュ通知を受け、当該プッシュ通知の確認操作に基づき、新たな入出金の明細一覧を中継サーバ30から取得することが可能である。
【0029】
なお、本実施形態においては、口座情報の一例として入出金の明細情報を説明するが、口座情報は入出金の明細情報に限定されない。例えば、口座情報は、口座残高であってもよいし、顧客の優良度を示すランク情報であってもよい。また、
図1においては、顧客機器の一例として携帯端末20を示しているが、顧客機器は、PC(Personal Computer)やPDA(Personal Digital Assistants)などの情報処理装置であってもよい。
【0030】
中継サーバ30は、銀行サーバ40が提供するサービスを携帯端末20に中継する情報処理装置である。例えば、中継サーバ30は、銀行サーバ40から顧客の入出金の明細情報を取得し、明細情報に更新があった場合に、新たな入出金の明細一覧を携帯端末20に送信する。この中継サーバ30は、例えば金融機関やシステムベンダのデータセンタに設置される。
【0031】
銀行サーバ40は、ネットワーク12を介して残高照会、入出金明細照会および振込などのインターネットバンキングサービスを提供することが可能な金融機関のサーバである。銀行サーバ40には、IDとログインパスワードによりログインすることが可能であり、この場合、銀行サーバ40は、上記の残高照会および入出金明細照会などの照会系サービスに加え、振込を含む取引系サービスを提供し得る。また、銀行サーバ40には、キャッシュカードの暗証番号および通帳に記帳された最終残高などで初期認証が行われた後、店番、科目、口座番号およびログインパスワードによりログインすることが可能であり、この場合、銀行サーバ40は、照会系サービスを提供し得る。
【0032】
プッシュ通知サーバ50は、中継サーバ30からの依頼に応じて、携帯端末20へプッシュ通知を行う機能を有する。例えば、プッシュ通知サーバ50は、中継サーバ30からの依頼に応じて、携帯端末20へ新たな明細情報が存在する旨を示すプッシュ通知を行う。
【0033】
(背景)
上述した本発明の実施形態による情報処理システム1の技術的意義を明らかにするために、本発明の実施形態のより詳細な説明に先立ち、比較例によるシステムについて説明する。
【0034】
比較例によるシステムとして、あるタイミングでの明細情報を金融機関のサーバから取得し、当該明細情報の表示のための通知を顧客機器に送信し、当該通知に対する応答に基づいて上記タイミングでの明細情報の表示画面を顧客機器に送信するシステムが考えられる。
【0035】
ここで、比較例によるシステムが明細情報を取得するタイミングは、深夜や早朝などの、金融機関のサーバへのアクセスが集中しない時間帯であることが望まれる。一方、顧客機器への通知タイミングは、顧客の一般的な活動時間帯である日中であることが望まれる。このため、明細情報の取得タイミングと顧客機器への通知タイミングには時間間隔が生じる。また、顧客機器への通知タイミングから顧客の応答タイミングにも時間間隔が生じる。結果、明細情報が取得されてから顧客機器に明細情報が表示されるまでの間に明細情報が更新される可能性がある。
【0036】
しかし、上記のような明細情報の更新が生じた場合でも、比較例によるシステムで顧客機器に表示されるのは明細情報の取得タイミングでの明細情報であったため、顧客が最新の明細情報を把握することが困難であった。
【0037】
そこで、上記事情を一着眼点にして本発明の実施形態による情報処理システム1が創作されるに至った。本発明の実施形態による情報処理システム1は、より新しい時点での明細情報を顧客機器に送信することが可能である。以下、このような情報処理システム1が有する携帯端末20、中継サーバ30、銀行サーバ40およびプッシュ通知サーバ50の構成を順次詳細に説明する。
【0038】
<2.携帯端末>
図2は、携帯端末20の構成を示す説明図である。
図2に示したように、携帯端末20は、操作部220と、表示部230と、通信部240と、端末アプリケーション250と、を備える。
【0039】
操作部220は、携帯端末20の利用者である顧客による操作を検出する。例えば、顧客は、この操作部220への操作により、銀行サーバ40における認証のための認証情報を入力することが可能である。なお、操作部220の具体例としては、タッチパネル、キーボード、マウスまたはボタンなどが挙げられる。
【0040】
表示部230は、端末アプリケーション250からの制御に基づき、多様な画面を表示し得る。例えば、本実施形態による表示部230は、プッシュ通知画面および新たな明細情報の一覧を示す差分明細一覧画面などを表示する。なお、表示部230は、液晶ディスプレイであってもよいし、OLED(Organic Light Emitting Diode)であってもよい。
【0041】
通信部240は、中継サーバ30およびプッシュ通知サーバ50とのインタフェースであり、中継サーバ30との間、およびプッシュ通知サーバ50との間で通信を行う。例えば、通信部240は、中継サーバ30に認証情報を送信したり、プッシュ通知サーバ50からプッシュ通知を受信したりする。
【0042】
端末アプリケーション250は、
図2に示したように、認証情報処理部252、通知ルール処理部254、プッシュ処理部256および明細情報処理部258の機能を有する。
【0043】
認証情報処理部252は、中継サーバ30が銀行サーバ40に顧客に変わってログインするための初回設定にかかる処理を行う。具体的には、認証情報処理部252は、店番、科目、口座番号、カナ氏名、キャッシュカード暗証番号、最終記帳残高および銀行サーバ40へのログインパスワードなどの認証情報の入力画面を表示部230に表示させ、操作部220への顧客操作により入力された認証情報を通信部240に中継サーバ30へ送信させる。詳細については後述するように、当該認証情報に基づく銀行サーバ40による認証が成功した後は、中継サーバ30は、店番、科目、口座番号およびログインパスワードにより銀行サーバ40にログインすることが可能となる。
【0044】
通知ルール処理部254は、顧客の明細情報に更新があるか否かを中継サーバ30に確認させるタイミングを設定するための処理を行う。具体的には、通知ルール処理部254は、日付または曜日の入力画面を表示部230に表示させ、操作部220への顧客操作により入力された日付または曜日を示す通知ルールおよび端末アプリケーション毎に固有のプッシュ通知キーを通信部240に中継サーバ30へ送信させる。中継サーバ30は、通知ルールにより特定される日付において顧客の明細情報に更新があったか否かを確認する。なお、通知ルールは、日付または曜日に加えて時刻を含んでもよく、この場合、通知ルール処理部254は、日付または曜日、および時刻の入力画面を表示部230に表示させてもよい。
【0045】
プッシュ処理部256は、プッシュ通知の表示のための処理を行う。例えば、プッシュ処理部256は、通信部240によりプッシュ通知サーバ50からプッシュ通知が受信されると、当該プッシュ通知画面を表示部230に表示させる。
【0046】
図3は、プッシュ通知画面の一例を示す説明図である。
図3のプッシュ通知画面は、明細情報のプッシュ通知画面であり、新たな明細情報、すなわち顧客が未確認の明細エントリが存在することを示す。
【0047】
明細情報処理部258は、
図3に示した明細情報のプッシュ通知画面において確認操作として確認ボタンが選択されると、新たな明細エントリの一覧を示す差分明細一覧の表示のための処理を行う。例えば、明細情報処理部258は、通信部240に中継サーバ30へ差分明細一覧を要求させ、通信部240により中継サーバ30から差分明細一覧が受信されると、表示部230に差分明細一覧を表示させる。なお、明細情報処理部258は、明細情報のプッシュ通知画面において確認ボタンが選択された後、顧客に端末アプリケーション250の起動パスワードの入力を求め、起動パスワードの正当性が確認されたことに基づき通信部240に中継サーバ30へ差分明細一覧を要求させてもよい。
【0048】
図4は、差分明細一覧の一例を示す説明図である。例えば、通知ルールとして「毎月1日」が設定されており、本日が9月1日である場合、
図4に示したように、前回のプッシュ通知日である8月1日時点での明細情報と比較した新たな明細エントリを含む差分明細一覧が表示される。明細エントリは、取引日・取引金額、入出金を示す取引種別を含む。明細エントリは、さらに、各明細エントリに対応する各取引後の取引残高を含んでもよい。または、明細エントリは上記各取引後の取引残高を含まず、代わりに、差分明細一覧が明細エントリに加えて最終残高表示を含んでもよい。
【0049】
<3.中継サーバ>
図5は、中継サーバ30の構成を示す説明図である。
図5に示したように、中継サーバ30は、記憶部の一例である顧客情報記憶部320および基準明細情報記憶部330と、通信部340と、中継アプリケーション350と、を備える。
【0050】
顧客情報記憶部320は、携帯端末20から通信部340により受信された顧客情報を記憶する。
図6を参照し、顧客情報記憶部320に記憶される顧客情報についてより具体的に説明する。
【0051】
図6は、顧客情報記憶部320に記憶される顧客情報を示す説明図である。
図6に示したように、顧客情報記憶部320は、顧客毎に固有な固有IDに関連付けて、店番、科目、口座番号およびログインパスワードからなるログイン情報、設定情報の一例である通知ルール、およびプッシュ通知キーなどの顧客情報を記憶する。
【0052】
基準明細情報記憶部330は、顧客ごとの基準明細情報を記憶する。基準明細情報は、明細情報に変化があったか否かの判断のために、新たな明細情報と比較される過去のある時点(第1の時点)における明細情報である。
図7を参照し、この基準明細情報記憶部330に記憶される基準明細情報についてより具体的に説明する。
【0053】
図7は、基準明細情報記憶部330に記憶される基準明細情報を示す説明図である。
図7に示したように、基準明細情報記憶部330は、明細エントリごとに、日付、入出金分類、金額、摘要および確認フラグを記憶する。例えば、日付が「2014/8/17」である明細エントリについて、入出金分類「入」、金額「100000円」、摘要「xxxxxx」、確認フラグ「0」が記憶されている。ここで、確認フラグ「0」は、当該確認フラグが付された明細エントリが顧客により確認済みであることを示し、確認フラグ「1」は、当該確認フラグが付された明細エントリが顧客により未確認であることを示す。このため、
図7に示した3つの明細エントリが
図4に示したように差分一覧明細画面として携帯端末20に表示済みである場合、
図7に示したように、当該3つの明細エントリには確認フラグ「0」が付される。
【0054】
通信部340は、携帯端末20、銀行サーバ40およびプッシュ通知サーバ50とのインタフェースであり、携帯端末20、銀行サーバ40およびプッシュ通知サーバ50との間で通信を行う。例えば、通信部340は、銀行サーバ40にログイン情報を送信したり、プッシュ通知サーバ50へプッシュ通知依頼を送信したりする。
【0055】
中継アプリケーション350は、
図5に示したように、認証情報中継部351、通知ルール設定部352、自動ログイン部353、明細情報比較部354、通知制御部355、および明細一覧生成部356の機能を有する。
【0056】
認証情報中継部351は、中継サーバ30が銀行サーバ40に顧客に変わってログインするための初回設定にかかる処理を行う。具体的には、認証情報中継部351は、通信部340により携帯端末20から店番、科目、口座番号、カナ氏名、キャッシュカード暗証番号、最終記帳残高および銀行サーバ40へのログインパスワードなどの認証情報が受信されると、これら認証情報の通信部340から銀行サーバ40への中継を制御する。そして、認証情報に基づく銀行サーバ40による認証が成功した場合、認証情報中継部351は、以降のログインのために用いられる店番、科目、口座番号およびログインパスワードなどのログイン情報を顧客情報記憶部320に記憶させる。
【0057】
通知ルール設定部352は、顧客の明細情報に更新があるか否かの確認のタイミングを特定するための通知ルールを設定する。具体的には、通信部340により携帯端末20からプッシュ通知キーと共に通知ルールが受信されると、通知ルールおよびプッシュ通知キーを顧客情報記憶部320に記憶させることにより、通知ルールを設定する。
【0058】
自動ログイン部353は、顧客の明細情報に更新があるか否かの確認のために、銀行サーバ40にログインし、銀行サーバ40から顧客の明細情報を取得する、情報取得部として機能する。具体的には、自動ログイン部353は、通知ルール設定部352により設定された通知ルールにより特定される日付が到来した場合に、顧客情報記憶部320に記憶されているログイン情報を用いて銀行サーバ40にログインし、ログイン時点(第2の時点)での顧客の明細情報を取得する。以下では、「毎月1日」が通知ルールとして設定されている顧客を想定して説明を進める。
【0059】
なお、自動ログイン部353が通知ルールにより特定される日付において銀行サーバ40へのアクセスが少ない時間帯にログインすると、銀行サーバ40への負荷を時間分散することが可能となる。このため、自動ログイン部353は、所定の時刻(第1の所定の時刻)より前に銀行サーバ40にログインしてもよい。例えば、金融機関の営業時間は銀行サーバ40へのアクセスが集中する傾向にあるので、自動ログイン部353は、金融機関の営業開始時刻(例:9時)までに銀行サーバ40にログインしてもよい。別の例として、自動ログイン部353は、は、日付が変わってからある程度落ち着いた時刻(例:0時30分)からログインを開始するようにする。なお、通知ルールにより特定される日付が土休日など銀行の休日である場合、自動ログイン部353は、営業日の営業開始時刻に倣ってログインし得るが、土休日は営業日に比べ銀行サーバ40へのアクセスが少なく、かつ夜間にメンテナンスが行われる場合があるため、自動ログイン部353は、例えばメンテナンス終了後に銀行サーバ40へログインしてもよい。
【0060】
明細情報比較部354は、基準明細情報が取得された時点と、自動ログイン部353による自動ログイン時点との間で明細情報に更新があったか否かを判断する判断部としての機能を有する。例えば、明細情報比較部354は、基準明細情報記憶部330に記憶されている基準明細情報と、自動ログイン部353により取得された明細情報とを比較し、両者に差分があった場合に、上記更新があったと判断する。そして、更新があった場合、明細情報比較部354は、自動ログイン部353により取得された明細情報に基づいて基準明細情報記憶部330の基準明細情報を更新する。以下、
図8および
図9を参照し、この明細情報比較部354の機能についてより具体的に説明する。
【0061】
図8は、自動ログイン部353により銀行サーバ40から取得された明細情報の一例である。
図8に示した明細情報には、
図7に示した基準明細情報との差分として、「2014/9/10」の明細エントリが追加されている。このため、明細情報比較部354は、明細情報に更新があったと判断し、自動ログイン部353により取得された明細情報に基づき、
図9に示すように基準明細情報を更新する。
【0062】
図9は、更新後の基準明細情報の一例である。
図9に示したように、明細情報比較部354は、自動ログイン部353により取得された明細情報を新たな基準明細情報として基準明細情報記憶部330に記憶させる。ただし、「2014/9/10」の明細エントリは顧客により未確認の状態であるので、「2014/9/10」の明細エントリには確認フラグ「1」が付される。なお、基準明細情報記憶部330に記憶される基準明細情報の形式は、自動ログイン部353により取得された明細情報と同じ形式であってもよいし、自動ログイン部353により取得された明細情報と異なる形式であってもよい。
【0063】
通知制御部355は、当初の基準明細情報が取得された時点と、自動ログイン部353による自動ログイン時点との間で明細情報に更新があったと明細情報比較部354により判断された場合、携帯端末20へのプッシュ通知の実行を制御する通信制御部の一例である。具体的には、通知制御部355は、顧客が未確認の明細エントリが存在することを示すプッシュ通知の実行依頼を当該顧客の携帯端末20を特定するプッシュ通知キーと共にプッシュ通知サーバ50に送信する。
【0064】
なお、上述したように、自動ログイン部353が金融機関の営業開始時刻前に明細情報を取得する場合、明細情報比較部354による判断も金融機関の営業開始時刻前に終了し得る。明細情報比較部354による判断が終了し次第、プッシュ通知を実行可能であるが、深夜や早朝にプッシュ通知が行われると、当該プッシュ通知は顧客にとって迷惑になりかねない。このため、通知制御部355は、顧客に迷惑にならない所定の時刻(第2の所定の時刻)以降の時間帯にプッシュ通知の実行をプッシュ通知サーバ50に依頼してもよい。または、通知制御部355は、上記所定の時刻以降の時間帯にプッシュ通知を実行することをプッシュ通知サーバ50に依頼してもよい。
【0065】
例えば、プッシュ通知が行われる時間帯は、金融機関の窓口の営業開始時刻以降(例:9時)でもよいし、金融機関の自動取引装置の営業開始時刻以降(例:8時)でもよいし、多くの顧客が起床し活動を開始する時刻以降(例:7時)でもよいし、勤め人がランチタイムに確認を行いやすい時刻以降(例:11時30分)でもよい。なお、土休日など金融機関の休業日の場合、通知制御部355は、営業日の時間帯に倣って通知制御を行ってもよいし、銀行サーバ40のメンテナンス等がある場合にはメンテナンス終了後、自動ログイン部353での明細情報の取得及び明細情報比較部354による判断が終了した後に通知制御を行ってもよい。
【0066】
明細一覧生成部356は、携帯端末20におけるプッシュ通知に対する確認操作に基づき、明細情報比較部354による更新前の第1の時点の基準明細情報と、上記確認操作以後の第3の時点の明細情報との差分を示す差分明細一覧を生成する。例えば、携帯端末20が顧客による確認操作に基づいてプッシュ通知に対する応答として差分明細一覧を中継サーバ30に要求すると、明細一覧生成部356は、顧客情報記憶部320に記憶されているログイン情報を用いて銀行サーバ40にログインし、銀行サーバ40から顧客の明細情報を取得する。そして、明細一覧生成部356は、第3の時点の明細情報を明細情報比較部354による更新後の第2の時点の基準明細情報と比較し、両者の差分である明細エントリ、および基準明細情報において確認フラグ「1」が付されている明細エントリからなる差分明細一覧を生成する。以下、
図10および
図11を参照し、差分明細一覧の生成についてより具体的に説明する。
【0067】
図10は、明細一覧生成部356により取得された第3の時点の明細情報の一例である。
図10に示した第3の時点の明細情報には、
図9に示した第2の時点の基準明細情報に無い「2014/10/1」の明細エントリが含まれている。また、第2の時点の基準明細情報においては、
図9に示したように、「2014/9/10」の明細エントリに確認フラグ「1」が付されている。このため、明細一覧生成部356は、「2014/9/10」の明細エントリと、「2014/10/1」の明細エントリからなる差分明細一覧を生成し、当該差分明細一覧を通信部340に携帯端末20へ送信させる。
【0068】
ここで、自動ログイン部353が銀行サーバ40から明細情報を取得する第2の時点と、携帯端末20へのプッシュ通知が実行される時点には時間間隔があり、さらに、プッシュ通知が実行されてから顧客がプッシュ通知に対する確認操作を行った以後の第3の時点までにも時間間隔が存在し得るので、上記の「2014/10/1」の明細エントリのように、第2の時点と第3の時点の間で新たな明細エントリが生じる可能性がある。本実施形態による中継サーバ30は、このような新たな明細エントリを含む差分明細一覧を送信することができるので、顧客満足度を向上することが可能である。
【0069】
なお、明細一覧生成部356は、プッシュ通知に対する確認操作以降の第3の時点の明細情報に基づいて基準明細情報記憶部330の基準明細情報を更新する。具体的には、明細一覧生成部356は、
図11に示すように基準明細情報に「2014/10/1」の明細エントリを追加し、「2014/9/10」の明細エントリの確認フラグを「0」に変更する。
【0070】
<4.銀行サーバ>
図12は、銀行サーバ40の構成を示す説明図である。
図12に示したように、銀行サーバ40は、認証部410と、明細情報取得部420と、通信部440と、を備える。
【0071】
通信部440は、中継サーバ30とのインタフェースであり、中継サーバ30との間で通信を行う。例えば、通信部440は、中継サーバ30から初回設定のための認証情報、およびログインのためのログイン情報を受信し、明細情報取得部420により取得される明細情報を中継サーバ30に送信する。
【0072】
認証部410は、通信部440により中継サーバ30から受信された認証情報またはログイン情報について認証を行う。具体的には、認証部410は、中継サーバ30から受信された店番、科目、口座番号、カナ氏名、キャッシュカード暗証番号、最終記帳残高および銀行サーバ40へのログインパスワードなどの認証情報について認証を行い、認証結果を通信部440に送信させる。当該認証情報についての認証が成功した後に中継サーバ30から店番、科目、口座番号およびログインパスワードなどのログイン情報が受信されると、認証部410は、当該ログイン情報についての認証を行う。認証部410は、当該ログイン情報についての認証が失敗した場合、通信部440に認証失敗通知を送信させる。一方、認証部410は、当該ログイン情報についての認証が成功した場合、明細情報取得部420にログイン情報に対応する顧客の明細情報の取得を依頼する。
【0073】
明細情報取得部420は、認証が成功したログイン情報に対応する顧客の明細情報を取得し、取得した明細情報を通信部440に中継サーバ30へ送信させる。なお、顧客の明細情報のデータベースは、銀行サーバ40に格納されていてもよいし、他のサーバに格納されていてもよい。
【0074】
<5.プッシュ通知サーバ>
図13は、プッシュ通知サーバ50の構成を示す説明図である。
図13に示したように、プッシュ通知サーバ50は、プッシュ依頼受信部510と、プッシュ通知実行部520と、を備える。
【0075】
プッシュ依頼受信部510は、中継サーバ30から顧客の携帯端末20へのプッシュ通知の依頼を受信する。例えば、プッシュ依頼受信部510は、顧客が未確認の明細エントリが存在することを示すプッシュ通知の依頼を、当該顧客の携帯端末20を特定するプッシュ通知キーと共に受信する。
【0076】
プッシュ通知実行部520は、プッシュ依頼受信部510により受信されたプッシュ通知の依頼に基づき、顧客の携帯端末20へのプッシュ通知を実行する。
【0077】
<6.情報処理システムの動作>
以上、本実施形態による情報処理システム1の構成を説明した。続いて、本実施形態による情報処理システムの動作を説明する。なお、以下では、初回設定の動作を
図14および
図15を参照して説明し、差分明細一覧のプッシュ動作を
図16および
図17を参照して説明する。
【0078】
(初回設定の動作)
図14および
図15は、情報処理システム1による初回設定の動作を示す説明図である。
図14に示したように、携帯端末20が例えば顧客操作に基づいて端末アプリケーション250を起動し(S502)、操作部220に認証情報が入力されると(S504)、通信部240が当該認証情報を中継サーバ30に送信する(S506)。
【0079】
中継サーバ30の認証情報中継部351は、携帯端末20から認証情報が受信されると、銀行サーバ40に初回設定画面を要求する(S508)。そして、認証情報中継部351は、銀行サーバ40から初回設定画面が受信されると(S510)、初回設定画面に含まれる認証情報の設定領域に携帯端末20から受信された認証情報を設定し(S512)、通信部340が当該認証情報を銀行サーバ40に送信する(S514)。なお、スクリーンスクレイピング方式においてはS504およびS506の処理とS508およびS510の処理の順序は逆であってもよい。
【0080】
銀行サーバ40の認証部410は、中継サーバ30から受信された認証情報について認証を行う(S516)。そして、認証が失敗した場合(S518/NO)、通信部440が中継サーバ30に認証失敗通知を送信し(S520)、中継サーバ30の通信部340が携帯端末20に当該認証失敗通知を中継する(S522)。一方、認証が成功した場合(S518/YES)、通信部440が認証成功通知を中継サーバ30に送信し(S524)、銀行サーバ40はログアウト処理を行う(S526)。中継サーバ30の認証情報中継部351は、認証成功通知が受信されると、以降のログインのために用いられる店番、科目、口座番号およびログインパスワードなどのログイン情報を顧客情報記憶部320に記憶させる(S528)。
【0081】
その後、携帯端末20の操作部220に通知ルールが入力されると(S530)、携帯端末20の通信部240が、当該通知ルールとプッシュ通知キーを中継サーバ30に送信する(S532)。そして、中継サーバ30の顧客情報記憶部320は、携帯端末20から受信された通知ルールおよびプッシュ通知キーをさらに記憶する(S534)。
【0082】
次に、
図15に示したように、中継サーバ30の自動ログイン部353は、銀行サーバ40にログイン画面を要求し(S536)、銀行サーバ40からログイン画面が受信されると(S538)、ログイン画面に含まれるログイン情報の入力領域に顧客情報記憶部320が記憶しているログイン情報を設定する(S540)。
【0083】
当該ログイン情報を中継サーバ30の通信部340が銀行サーバ40に送信すると(S542)、銀行サーバ40の認証部410が当該ログイン情報について認証を行う(S544)。そして、認証が失敗した場合(S546/NO)、通信部440が中継サーバ30に認証失敗通知を送信し(S548)、中継サーバ30の通信部340が携帯端末20に当該認証失敗通知を中継する(S550)。携帯端末20が認証失敗通知を受信すると、認証が失敗した旨を示す画面を表示部230が表示する(S552)。一方、認証が成功した場合(S546/YES)、明細情報取得部420がログイン情報に対応する顧客の明細情報を取得し、取得した明細情報を通信部440に中継サーバ30へ送信させる(S554)。
【0084】
そして、中継サーバ30の自動ログイン部353が、銀行サーバ40から受信された明細情報を基準明細情報として基準明細情報記憶部330に記憶させ(S556)、通信部340が設定完了通知を携帯端末20に送信する(S558)。携帯端末20が当該設定完了通知を受信すると、初回設定が完了した旨を示す画面を表示部230が表示する(S560)。
【0085】
(差分明細一覧の表示動作)
図16および
図17は、情報処理システム1による差分明細一覧のプッシュ動作を示す説明図である。
図16に示したように、中継サーバ30の自動ログイン部353は、顧客情報記憶部320に記憶されている通知ルールにより特定される明細情報の取得タイミングが到来すると(S602/YES)、銀行サーバ40に明細情報を要求する(S604)。そして、自動ログイン部353が、明細情報の要求に応じて銀行サーバ40から送信されたログイン画面に、顧客情報記憶部320に記憶されているログイン情報を設定する(S606、S608)。
【0086】
当該ログイン情報を中継サーバ30の通信部340が銀行サーバ40に送信すると(S610)、銀行サーバ40の認証部410が当該ログイン情報について認証を行う(S612)。そして、認証が失敗した場合(S614/NO)、通信部440が中継サーバ30に認証失敗通知を送信し(S616)、中継サーバ30の通知制御部355が認証失敗のプッシュ通知をプッシュ通知サーバ50に依頼する(S618)。続いて、プッシュ通知サーバ50は、中継サーバ30からの依頼に基づき、携帯端末20に認証失敗のプッシュ通知を行い(S620)、携帯端末20が認証失敗通知を受信すると、認証が失敗した旨を示す画面を表示部230が表示する(S622)。
【0087】
一方、認証が成功した場合(S614/YES)、明細情報取得部420がログイン情報に対応する顧客の明細情報を取得し、取得した明細情報を通信部440に中継サーバ30へ送信させ(S624)、銀行サーバ40がログアウト処理を行う(S626)。
【0088】
続いて、中継サーバ30の明細情報比較部354は、自動ログイン部353により取得された明細情報と、基準明細情報記憶部330に記憶されている基準明細情報と比較し(S628)、両者に差分が無かった場合(S630/NO)、差分明細一覧の作成が行われることなく本動作が終了する。一方、両者に差分があった場合(S630/YES)、明細情報比較部354は、自動ログイン部353により取得された明細情報で基準明細情報記憶部330の基準明細情報を更新する(S632)。ここで、更新後の基準明細情報においては、差分に相当する明細エントリには例えば
図9に示したように確認フラグ「1」が付される。
【0089】
そして、通知制御部355が、顧客が未確認の明細エントリが存在することを示すプッシュ通知の実行をプッシュ通知サーバ50に依頼する(S634)。プッシュ通知サーバ50は、当該依頼に基づき、携帯端末20への明細情報のプッシュ通知を実行する(S636)。携帯端末20の通信部240が当該プッシュ通知を受信すると(S636)、表示部230は、プッシュ処理部256の制御に基づき、
図3に示したような明細情報のプッシュ通知画面を表示する(S638)。
【0090】
そして、
図17に示したように、明細情報のプッシュ通知画面において顧客により操作部220を介して確認ボタンが選択されると(S640)、携帯端末20の端末アプリケーション250が起動し(S642)、通信部240が差分明細一覧を中継サーバ30に要求する(S644)。
【0091】
中継サーバ30は、当該要求に基づき、銀行サーバ40に明細情報を要求する(S646)。そして、明細一覧生成部356が、明細情報の要求に応じて銀行サーバ40から送信されたログイン画面に、顧客情報記憶部320に記憶されているログイン情報を設定する(S648、S650)。
【0092】
当該ログイン情報を中継サーバ30の通信部340が銀行サーバ40に送信すると(S652)、銀行サーバ40の認証部410が当該ログイン情報について認証を行う(S654)。そして、認証が失敗した場合(S656/NO)、通信部440が中継サーバ30に認証失敗通知を送信し(S658)、中継サーバ30の通知制御部355が認証失敗のプッシュ通知をプッシュ通知サーバ50に依頼する(S660)。続いて、プッシュ通知サーバ50は、中継サーバ30からの依頼に基づき、携帯端末20に認証失敗のプッシュ通知を行い(S662)、携帯端末20が認証失敗通知を受信すると、認証が失敗した旨を示す画面を表示部230が表示する(S664)。
【0093】
一方、認証が成功した場合(S656/YES)、明細情報取得部420が、ログイン情報に対応する顧客の明細情報を取得し、取得した明細情報を通信部440に中継サーバ30へ送信させ(S666)、銀行サーバ40がログアウト処理を行う(S668)。
【0094】
その後、中継サーバ30の明細一覧生成部356は、銀行サーバ40からS666において送信された明細情報と、S632において更新された基準明細情報とを比較する(S670)。そして、明細一覧生成部356は、両者の差分である明細エントリ、および基準明細情報において確認フラグ「1」が付されている明細エントリからなる差分明細一覧を生成する(S674)。さらに、通信部340が差分明細一覧を携帯端末20に送信し(S676)、明細一覧生成部356が銀行サーバ40からS666において送信された明細情報で基準明細情報記憶部330の基準明細情報を更新する(S678)。
【0095】
携帯端末20が中継サーバ30から差分明細一覧を受信すると、明細情報処理部258の制御に基づき、表示部230が差分明細一覧を表示する(S680)。
【0096】
ここで、自動ログイン部353が銀行サーバ40から明細情報を取得する時点(S604〜S624)と、携帯端末20へのプッシュ通知が実行される時点(S636、S638)には時間間隔があり、さらに、プッシュ通知が実行されてから顧客がプッシュ通知に対する確認操作を行うまでにも時間間隔が存在し得るので、自動ログイン部353が銀行サーバ40から明細情報を取得してから顧客がプッシュ通知に対する確認操作を行うまでの間で、新たな明細エントリが生じる可能性がある。この点について、本実施形態による中継サーバ30は、プッシュ通知に対する確認操作後にも明細情報を取得するので、新たな明細エントリを含む差分明細一覧を送信することができる。結果、本実施形態によれば、顧客満足度を向上することが可能である。
【0097】
なお、携帯端末20へのプッシュ通知後にS640に示した確認操作が行われないと、中継サーバ30の基準明細情報記憶部330は、確認フラグ「1」が付された明細エントリを含む基準明細情報を記憶した状態を維持する。この状態のまま明細情報の次の取得タイミング(以下、当該取得タイミング)が到来した場合、中継サーバ30は、当該取得タイミングで取得された明細情報と基準明細情報との差分の有無にかかわらず、未確認の明細情報が存在する旨を示すプッシュ通知の実行をプッシュ通知サーバ50に依頼してもよい。ただし、顧客が確認操作を行うまでプッシュ通知が幾度となく繰り返されると顧客が煩雑に感じる恐れがあるので、中継サーバ30は、同一の明細エントリに基づくプッシュ通知を実行する回数または期間を所定範囲内に制限してもよい。
【0098】
<7.ハードウェア構成>
以上、本発明の実施形態による情報処理システム1について説明した。上述した情報処理システム1における明細情報の比較やプッシュ通知の制御などの情報処理は、ソフトウェアと、以下に説明する中継サーバ30のハードウェアとの協働により実現される。
【0099】
図18は、中継サーバ30のハードウェア構成を示したブロック図である。中継サーバ30は、CPU(Central Processing Unit)301と、ROM(Read Only Memory)302と、RAM(Random Access Memory)303と、ホストバス304と、を備える。また、中継サーバ30は、ブリッジ305と、外部バス306と、インタフェース307と、入力装置308と、表示装置309と、音声出力装置310と、ストレージ装置311と、ドライブ312と、ネットワークインタフェース315とを備える。
【0100】
CPU301は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って中継サーバ30内の動作全般を制御する。また、CPU301は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM302は、CPU301が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM303は、CPU301の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバス304により相互に接続されている。なお、CPU301、ROM302およびRAM303とソフトウェアとの協働により、
図5を参照して説明した中継アプリケーション350の各機能が実現され得る。
【0101】
ホストバス304は、ブリッジ305を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス306に接続されている。なお、必ずしもホストバス304、ブリッジ305および外部バス306を分離構成する必要はなく、1つのバスにこれらの機能を実装してもよい。
【0102】
入力装置308は、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、スイッチおよびレバーなどユーザが情報を入力するための入力手段と、ユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU301に出力する入力制御回路などから構成されている。中継サーバ30のユーザは、該入力装置308を操作することにより、中継サーバ30に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0103】
表示装置309は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置およびランプなどの表示装置を含む。また、音声出力装置310は、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置を含む。
【0104】
ストレージ装置311は、本実施形態にかかる中継サーバ30の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。ストレージ装置311は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含んでもよい。ストレージ装置311は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)で構成される。このストレージ装置311は、ハードディスクを駆動し、CPU301が実行するプログラムや各種データを格納する。なお、ストレージ装置311は、
図5を参照して説明した顧客情報記憶部320および基準明細情報記憶部330の機能を実現し得る。
【0105】
ドライブ312は、記憶媒体用リーダライタであり、中継サーバ30に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ312は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体24に記録されている情報を読み出して、RAM303に出力する。また、ドライブ312は、リムーバブル記憶媒体24に情報を書き込むこともできる。
【0106】
ネットワークインタフェース315は、例えば、ネットワーク12に接続するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。また、ネットワークインタフェース315は、無線LAN(Local Area Network)対応通信装置であっても、有線による通信を行うワイヤー通信装置であってもよい。
【0107】
なお、上記では
図18を参照して中継サーバ30のハードウェア構成について説明したが、携帯端末20、銀行サーバ40およびプッシュ通知サーバ50のハードウェアも中継サーバ30と実質的に同一に構成することが可能であるため、説明を省略する。
【0108】
<8.むすび>
以上説明したように、本実施形態による中継サーバ30は、明細情報のプッシュ通知に対する確認操作が行われた場合に、当該確認操作時点での明細情報を取得するので、より新しい時点での明細エントリを含む差分明細一覧を提供することが可能である。
【0109】
なお、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0110】
例えば、本明細書の情報処理システム1の処理における各ステップは、必ずしもシーケンス図として記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、情報処理システム1の処理における各ステップは、シーケンス図として記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
【0111】
また、中継サーバ30に内蔵されるCPU301、ROM302およびRAM303などのハードウェアに、上述した中継サーバ30の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。