(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6406501
(24)【登録日】2018年9月28日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】除塵設備の運転方法
(51)【国際特許分類】
E02B 5/08 20060101AFI20181004BHJP
【FI】
E02B5/08 102Z
E02B5/08 102A
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-123991(P2014-123991)
(22)【出願日】2014年6月17日
(65)【公開番号】特開2016-3479(P2016-3479A)
(43)【公開日】2016年1月12日
【審査請求日】2017年4月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】300041192
【氏名又は名称】宇部興産機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091306
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 友一
(74)【代理人】
【識別番号】100152261
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 隆弘
(74)【代理人】
【識別番号】100174609
【弁理士】
【氏名又は名称】関 博
(72)【発明者】
【氏名】平井 英利
(72)【発明者】
【氏名】谷岡 龍雄
【審査官】
門 良成
(56)【参考文献】
【文献】
特開平08−218346(JP,A)
【文献】
特開2002−013123(JP,A)
【文献】
特開昭63−040008(JP,A)
【文献】
国際公開第2004/002604(WO,A1)
【文献】
特開2015−168917(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02B 5/08
E02B 9/04
B01D 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
海水が流入する水路の幅方向に対向配置された一対の無端チェーンにかけ渡されたスクリーンを備える除塵装置と、前記除塵装置の稼働に伴い駆動されて前記スクリーンの洗浄を成す洗浄水を供給する洗浄ポンプを有する除塵設備の運転方法であって、
前記水路に流入する潮位が当日の平均潮位よりも高いか否かを判定する工程を備え、前記洗浄ポンプを駆動させて前記スクリーンを洗浄する運転を、前記工程によって前記水路に流入する海水の潮位が当日の平均潮位よりも高いと判定された時に行うことを特徴とする除塵設備の運転方法。
【請求項2】
前記運転は、前記潮位が満潮に達した時点を運転開始時期として行うことを特徴とする請求項1に記載の除塵設備の運転方法。
【請求項3】
前記除塵装置を配置した前記水路に水位検出ユニットを付帯させ、前記水位検出ユニットにより検出される水位が、上昇から下降に変化した時点に基づいて、前記満潮の判定を成すことを特徴とする請求項2に記載の除塵設備の運転方法。
【請求項4】
前記除塵装置の設置場所における潮位データに基づいて、前記満潮の判定を成すことを特徴とする請求項2に記載の除塵設備の運転方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海水または河川水から塵芥を除去する除塵設備に係り、特に、除塵設備に付帯された除塵装置を洗浄する際に好適な運転方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に使用される除塵装置としては、工業用水の用水路または発電所などの冷却水を取水するための水路に広く使用され、最も良く知られているものとしては、特許文献1に開示されているように、水路の両側にリンクチェーンを設け、このリンクチェーンの各リンク毎にバースクリーンあるいは金網よりなるスクリーンを流れ方向に対し垂直または略垂直に立設し、これを回動することによってスクリーンに引っ掛かった塵芥を水路外に除去する構造のものがある。
【0003】
これらの除塵装置では、除塵装置の上流側でスクリーンに引っ掛かった塵芥を持ち上げる。持ち上げられた塵芥は、自由落下の他、洗浄水をスクリーンに当てる水圧により、スクリーンから剥離除去される。塵芥を除去されたスクリーンは再度流れの上流側に回動されることで、塵芥の除去に寄与することとなる。除塵装置では、このような動作を連続して行うことで、水路に流入した塵芥を回収除去している。
【0004】
スクリーンの洗浄水は、外部の工業用水や除塵装置の下流側に配置された洗浄ポンプにより汲み上げられた水が使用される。ここで、洗浄ポンプは、一般的に、除塵装置の運転に協働して自動運転されるように制御されている。そして、除塵装置は、スクリーンへの塵芥の付着量が増え除塵装置前後の水位差が予め決めた値を超えた場合に自動運転されるように制御されている。
【0005】
また、除塵装置は、水位差に基づく自動運転の他に、その機能を維持する目的で、定期的な自動運転が成される。除塵装置の機能を維持する目的での自動運転は、予め決め定めた時刻、及び予め定められた稼働時間に基づいて成される。このような除塵装置の運転は、機器の腐食防止や、作動機能の維持といった目的でなされるものであり、インターバル運転と呼ばれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−63890号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
インターバル運転時もスクリーンには塵芥が付着し、これを持ち上げることとなる。このため、除塵装置運転時は、塵芥量、除塵負荷に関係なく洗浄ポンプを駆動する必要がある。ここで、洗浄ポンプを駆動させる際の負荷は、除塵装置を駆動する際の負荷の約5倍(一例:除塵装置11kW、洗浄ポンプ55kW)であり、除塵設備全体としてみても、洗浄ポンプの所要動力の割合が大きいことが知られており、洗浄ポンプの所要動力の低減が望まれている。
【0008】
そこで本発明では、インターバル運転時に洗浄ポンプにかかる負荷を軽減し、除塵設備全体の消費電力の削減を図ることのできる運転方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための本発明に係る除塵設備の運転方法は、海水が流入する水路の幅方向に対向配置された一対の無端チェーンにかけ渡されたスクリーンを備える除塵装置と、前記除塵装置の稼働に伴い駆動されて前記スクリーンの洗浄を成す洗浄水を供給する洗浄ポンプを有する除塵設備の運転方法であって、
前記水路に流入する潮位が当日の平均潮位よりも高いか否かを判定する工程を備え、前記洗浄ポンプを駆動させて前記スクリーンを洗浄する運転を、
前記工程によって前記水路に流入する海水の潮位が当日の平均潮位よりも高いと判定された時に行うことを特徴とする。
【0010】
また、上記のような特徴を有する除塵設備の運転方法では、前記運転は、前記潮位が満潮に達した時点を運転開始時期として行うようにすると良い。
海水の潮位変化において、満潮時が最も潮位が高くなる。海水の潮位変化の影響を受ける水路において、潮位が最も高い時に洗浄ポンプの運転を行うようにすれば、洗浄ポンプの所要動力を最も低く抑えることができ、消費電力も最も少なくすることができる。
【0011】
また、上記のような特徴を有する除塵設備の運転方法では、前記除塵装置を配置した前記水路に水位検出ユニットを付帯させ、前記水位検出ユニットにより検出される水位が、上昇から下降に変化した時点に基づいて、前記満潮の判定を成すようにすることもできる。
潮位は、干潮から満潮、再び干潮へと変化を繰り返す。このため、水位検知ユニットを介した水位の算出値が上昇から下降に変化した時点は、潮位が満潮に至った時点であると特定することができる。
【0012】
さらに、上記のような特徴を有する除塵設備の運転方法では、前記除塵装置の設置場所における潮位データに基づいて、前記満潮の判定を成すようにしても良い。
除塵装置の設置場所における日毎の潮位データに基づけば、日々変化する満潮時を的確に特定し、運転を行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0013】
このような特徴を有する除塵設備の運転方法によれば、インターバル運転時に洗浄ポンプにかかる負荷を軽減し、除塵設備全体の消費電力の削減を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明に係る除塵設備の運転方法を適用するのに好適な除塵設備の一例を示す図である。
【
図2】第1の実施形態に係る運転方法を実施するための制御フローの一例である。
【
図3】第2の実施形態に係る運転方法を実施するための制御フローの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の除塵設備の運転方法に係る実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。まず、
図1を参照して、本発明に係る運転方法を適用するのに好適な除塵設備10の概要構成について説明する。
【0016】
発明の実施に好適な除塵設備10は、除塵装置12と、水位検出ユニット28、洗浄ユニット32、及び制御手段30を基本として構成されている。
【0017】
除塵装置12は、一般的な構成のもので良く、例えばリンクチェーン14とスプロケット(駆動スプロケット16、従動スプロケット18)、及びスクリーン(不図示)を基本として構成されるものであれば良い。リンクチェーン14は、複数のリンクを無端状に連結されたチェーンである。このような構成のリンクチェーン14は、取水用の水路の幅方向に一対、駆動スプロケット16と、少なくとも1つの従動スプロケット18に掛け回されるようにして配置されている。なお、実施形態に係る除塵装置10は、海水を取水する水路に配置され、水路を流通する水位は、潮の満ち引きの影響を受けて変化することを前提とする。
【0018】
実施形態に係る除塵装置12では、リンクチェーン14を介して回動可能とされる複数のスクリーン(不図示)のうちの一部が、水上に引き上げられ、塵芥を取り除かれた後、再び水中に引き込まれるように構成されている。このため、駆動スプロケット16と従動スプロケット18に関しては、例えば、駆動スプロケット16が水路の上部(水上)に配置され、従動スプロケット18が水路の下部(水中)に配置されている。なお、スクリーンとしては、網型のものや、バケット型、および回転レーキ型等、その用途や目的に応じて様々な形態のものが採用され、それぞれリンクチェーン14を構成するリンク単位に備えられる。
【0019】
また、駆動スプロケット16には、これを回転させるためのモータ等のアクチュエータを備えた駆動ユニット22が接続されている。
【0020】
水位検出ユニット28は、水路を通過する水(海水)の水位を検出するための手段である。一般的な除塵装置では、水位検出ユニット28は、除塵装置12の上流側と下流側に、それぞれ配置されている。水位検出ユニット28の具体例としては、超音波式や電波式などの測距手段であれば良い。水路底面から水位検出ユニット28の設置高さまでの距離Hは既知であるため、水位検出ユニット28により検出された距離hを距離Hから減算することで、水位Dを求めることができる。
【0021】
洗浄ユニット32は、水上へ引き上げられたスクリーンに対して所定の水圧の洗浄水を吹き付け、スクリーンに付着した塵芥を剥離除去する手段である。洗浄ユニット32は、少なくとも、洗浄ポンプ34と、噴射ノズル36、および回収パン38が備えられている。洗浄ポンプ34は、除塵装置12の下流側の水路に設けられ、水路から吸い上げた水を噴射ノズル36へと圧送する。噴射ノズル36は、例えば
図1に示すように、スクリーンにおける塵芥が付着する面(水路上流側に対向することとなる面)の裏側から洗浄水を噴射できるように配置される。スクリーンの裏側から洗浄水を当てることで、表面に付着した塵芥の除去率を高めることができるからである。回収パン38は、噴射ノズル36による洗浄位置よりも下側に配置され、噴射ノズル36からの洗浄水により剥離除去された塵芥を回収する。なお、回収された塵芥は、除塵設備10の外部へと搬送された後に処理される。
【0022】
制御手段30は、各種情報や指令信号に基づき駆動ユニット22や洗浄ユニット32に対して駆動信号を出力する役割を担う。制御手段30は、除塵のための運転を行う場合、一般的には、除塵装置12の上流側と下流側に配置された水位検出ユニット28それぞれから、水位情報を取得し、上流側と下流側の水位差を算出する。算出された水位差が所定の値を超えた場合、水中に配置されたスクリーン20の通水率が低下、すなわち目詰まり状態にあると判断し、駆動ユニット22に対して駆動信号を出力する。また、機能維持のためのインターバル運転の場合、予め定められた時間間隔(または設定時刻)で、一定時間リンクチェーン14を駆動させるための信号を、駆動ユニット22に出力する。
【0023】
これに対し、洗浄ユニット32の駆動信号は、駆動ユニット22に対する駆動信号に基づいて出力される。すなわち、除塵装置12が駆動された事に伴い、洗浄ユニット32も駆動されることとなる。
【0024】
このような基本構成を有する除塵装置10、および洗浄ユニット32が配置されている水路では、潮の満ち引きに応じて、水路を流れる海水の水位が変化する。本発明では、少なくとも水路を流れる海水の潮位が、平均潮位よりも高い時に、機能維持のための運転を行う。洗浄ユニット32を駆動させる際の潮位が高いほど、取水時にかかる負荷が低減され、取水に必要とされる洗浄ポンプ34の所要動力が小さくなり、必要とされる電力も小さくなるからである。このため、少なくとも平均潮位よりも水位が高い時に駆動ユニット22を駆動させることで、除塵装置12の駆動に付随して駆動される洗浄ポンプ34の負荷を、平均値よりも低く抑えることができる。
【0025】
また、上記事情を考慮すると、洗浄ポンプ34の電力を抑制するためには、機能維持のためのインターバル運転は、満潮時に行うことが最も好適である。第1の実施形態に係る除塵装置10では、水位検出ユニット28からの情報に基づいて、当該運転を行うことができる。具体的には、水位検出ユニット28から供給される水位データが、上昇から下降に切り替わった時点を満潮として捉え、駆動ユニット22に対して駆動信号を出力し、運転を行うというものである。駆動信号の出力は、除塵装置12の下流側または、上流側と下流側の平均水位データに基づいて成されるようにしても良いが、上流側の水位データに基づいて成されるようにすることが望ましい。除塵装置12の下流側の水位、および上流側と下流側の平均水位は、通水率の悪化に伴い下降する。このため、水位の変化が、潮の満ち引きによるものであるか、通水率の変化によるものであるかの判定が困難となる場合がある。よって、上流側水位の変化に基づいて潮の満ち引きを判定することで、通水率の変化の影響を受けずに判定を行うことが可能となる。
【0026】
このため、本実施形態に係る除塵装置10の制御手段30には、供給された水位データ、および各種算出結果等を記録するための記憶手段(不図示)と、各種情報に基づく演算を行う演算手段(不図示)を備える構成としている。以下、本実施形態に係る除塵設備10の運転制御について、
図2を参照して説明する。
【0027】
まず、ある時間帯での潮位(潮位(1))を算出し、算出された値を算出時間と共に記憶手段に記録する(ステップ10A)。次に、潮位(1)を算出してから所定時間経過したか否かを判定する。所定時間が経過していない場合には、所定時間が経過するまで待機する。一方、潮位(1)を算出してから所定時間が経過したと判定された場合には、所定時間経過後における潮位(潮位(2))の算出を行い、算出時間と共に記憶手段に記録する(ステップ20A,30A)。
【0028】
潮位(1)と潮位(2)の算出を行った後、演算手段にて、潮位(1)と潮位(2)の比較を行い、結果を記録する。比較の結果、潮位(1)よりも潮位(2)の方が大きい(高い)場合には、潮位が上昇している最中(満潮に至っていない)であるため、ステップ10Aへ戻り、再び潮位(1)の算出を行う。
【0029】
一方、潮位(1)よりも潮位(2)の方が小さい(低い)あるいは、潮位(1)と潮位(2)が等しい場合には、前回の算出値比較において、潮位(1)よりも潮位(2)の方が大きかったか否かを判定する。ここで、前回の算出値比較において潮位(1)<潮位(2)では無かったと判定された場合には、潮位が下降している最中(満潮を過ぎて干潮へと向かっている)であるため、ステップ10Aへ戻り、再び潮位(1)の算出を行う(ステップ40A,50A)。
【0030】
ステップ50Aにおいて、前回の算出値比較において潮位(1)<潮位(2)であったと判定された場合、満潮に至った、あるいは満潮から潮が引き始めるに至った直後であると認められるため、インターバル運転を開始し、駆動ユニット22に対して駆動信号の出力を行う(ステップ60A)。
【0031】
駆動信号の出力により、除塵装置12、および洗浄ユニット32が駆動された後、予め設定された時間が経過したか否かの判定を行う。予め設定された駆動時間が経過していない場合には、ステップ60Aに戻り、駆動信号を出力し続ける処理が成される。一方、予め設定された駆動時間が経過した場合には、駆動信号の出力を停止し、インターバル運転を終了する(ステップ70A,80A)。
【0032】
このような運転方法とした場合、満潮時を基点として運転が成される。よって、洗浄ユニット32における洗浄ポンプ34が噴射ノズル36へ洗浄水を供給するのに必要とされる所要動力が小さくなる。このため、除塵設備10を稼働させるための電力を抑制することができる。
【0033】
また、機能維持のための運転としては、第2実施形態として、制御手段30に、除塵装置10を設置した場所(地域)の潮位データを記録する記憶手段(不図示)と、各種情報に基づく演算を行う演算手段(不図示)を備える構成とすることで、水位検出ユニット28からの情報によらずに運転を行うようにしてもよい。
【0034】
ここで、潮位データは、気象庁や海上保安庁などから、全国各地の予測値が発表されている。また、日時情報は、制御手段30の内部時計や、送信局からの情報、およびGPS衛星からの情報等に基づいて得ることができる。このため、当該予測値や日時情報から、当地における当日の干潮時の日時情報を予測、計算することにより求めることができるためである。
【0035】
このような構成とされる除塵装置10の自動運転時の制御について、
図3を参照して説明する。まず、計時手段や外部データから、現在の日時情報(日時情報(1))を取得する。次に、潮位データから、当日における満潮時の日時情報(日時情報(2))を取得する。なお、日時情報(1)と日時情報(2)の取得順序に関しては、どちらが先であっても良いが、1日の満潮は2回ある為、日時情報(2)は、日時情報(1)以降の直近データを採用する。日時情報(1)、日時情報(2)を取得した後、両者を比較する(ステップ10)。
【0036】
2つの日時情報(日時情報(1)と日時情報(2))を比較した結果、両者が一致しない場合には、ステップ10へ戻り、再び日時情報の取得、および比較を行う。一方、比較の結果、両者が一致している場合、あるいは許容の誤差範囲(日時情報を取得するサイクルタイムの範囲内)にある場合には、次のステップへと処理を進める(ステップ20)。
【0037】
ステップ20において、日時情報(1)と日時情報(2)が一致、あるいは許容の誤差範囲にある場合には、駆動ユニット22に対して駆動信号を出力すると共に、洗浄ユニット32も駆動させる(ステップ30)。
【0038】
駆動信号の出力により、除塵装置12が駆動され、洗浄ポンプ34を介したスクリーンの洗浄が開始された後、予め設定された時間が経過したか否かの判定を行う。予め設定された駆動時間が経過していない場合には、ステップ30に戻り、駆動信号を出力し続ける処理が成される。一方、予め設定された駆動時間が経過した場合には、駆動信号の出力を停止する(ステップ40,50)。
【0039】
このような制御で除塵設備の運転を行うことによっても、洗浄ユニット32における洗浄ポンプ34は、所要動力が最も小さい時に、機能維持のための運転を行うことができる。これにより、除塵設備10を稼働させるための電力を抑制することができる。
【符号の説明】
【0040】
10………除塵装置、12………除塵ユニット、14………リンクチェーン、16………駆動スプロケット、18………従動スプロケット、22………駆動ユニット、28………水位検出ユニット、30………制御手段、32………洗浄ユニット、34………洗浄ポンプ、36………噴射ノズル、38………回収パン。