(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0017】
まず、本実施の形態に係る画像形成システムの構成について説明する。
【0018】
図1は、本実施の形態に係る画像形成システム10のブロック図である。
【0019】
図1に示すように、画像形成システム10は、コンピューター20と、画像形成装置としてのMFP(Multifunction Peripheral)30とを備えている。コンピューター20と、MFP30とは、LAN(Local Area Network)、インターネットなどのネットワーク11を介して通信可能に接続されている。
【0020】
図2は、コンピューター20のブロック図である。
【0021】
図2に示すように、コンピューター20は、種々の操作が入力されるマウスやキーボードなどの入力デバイスである操作部21と、種々の情報を表示するLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部22と、ネットワーク11(
図1参照。)経由でMFP30(
図1参照。)など、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部23と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているHDD(Hard Disk Drive)などの記憶デバイスである記憶部24と、コンピューター20全体を制御する制御部25とを備えている。コンピューター20は、例えばPC(Personal Computer)、携帯機器などの電子機器によって構成されている。
【0022】
制御部25は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよび各種のデータを予め記憶しているROM(Read Only Memory)と、CPUの作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)とを備えている。CPUは、ROMまたは記憶部24に記憶されているプログラムを実行するようになっている。
【0023】
図3は、MFP30のブロック図である。
【0024】
図3に示すように、MFP30は、種々の操作が入力されるボタンなどの入力デバイスである操作部31と、種々の情報を表示するLCDなどの表示デバイスである表示部32と、原稿から画像データを読み取る読取デバイスであるスキャナー33と、用紙などの記録媒体に印刷を実行する印刷デバイスであるプリンター34と、図示していない外部のファクシミリ装置と公衆電話回線などの通信回線経由でファックス通信を行うファックスデバイスであるファックス通信部35と、ネットワーク11(
図1参照。)経由でコンピューター20(
図1参照。)など、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部36と、各種のデータを記憶している半導体メモリー、HDDなどの記憶デバイスである記憶部37と、MFP30全体を制御する制御部38とを備えている。
【0025】
操作部31の少なくとも一部と、表示部32の少なくとも一部とは、タッチパネルを構成しても良い。
【0026】
プリンター34は、通信部36を介して受信された画像データを含む文書データなどの印刷データをイメージデータに展開して記録媒体に印刷することができる。
【0027】
通信部36は、ネットワーク11を介して印刷データを特定のプロトコルで受信することができる。
【0028】
記憶部37は、MFP30の設定を実行するための設定プログラム37aを記憶している。設定プログラム37aは、MFP30の製造段階でMFP30にインストールされていても良いし、SDカード、USB(Universal Serial Bus)メモリーなどの記憶媒体からMFP30に追加でインストールされても良いし、ネットワーク11上からMFP30に追加でインストールされても良い。
【0029】
記憶部37は、MFP30の設定の履歴を示す設定履歴37bを記憶することができる。
【0030】
図4は、設定履歴37bの一例を示す図である。
【0031】
図4に示す設定履歴37bには、設定項目と、設定項目に対する設定値とが含まれる。
【0032】
図4に示す例では、スキャナー33によって原稿から読み取られた画像データに基づいた印刷をプリンター34によって実行するコピーにおけるスキャナー33による原稿の読み取り解像度を示す「解像度」という設定項目に対して、600×600dpiの解像度を示す「600」という設定値が設定されている。
【0033】
また、コピー時の片面印刷、両面印刷などの印刷方法を示す「両面/分割」という設定項目に対して、記録媒体の長辺を軸とした両面印刷を実行することを示す「長辺綴じ」という設定値が設定されている。
【0034】
また、コピー時の記録媒体へのステープルの方法を示す「ステープル」という設定項目に対して、記録媒体の左上にステープルを実行することを示す「左上ステープル」という設定値が設定されている。
【0035】
設定履歴37bは、設定の操作がされていない設定項目については含まれない。また、設定履歴37bは、同一の設定項目に対しては、最新の設定値のみが含まれる。
【0036】
図1に示す制御部38は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROMと、CPUの作業領域として用いられるRAMとを備えている。CPUは、ROMまたは記憶部37に記憶されているプログラムを実行する。
【0037】
制御部38は、記憶部37に記憶されている設定プログラム37aを実行することによって、操作部31を介して設定値を受け付ける設定値受付手段38a、および、設定内容を確認するための設定確認画面を表示部32に表示させる設定確認画面表示手段38bとして機能する。
【0038】
次に、画像形成システム10の動作について説明する。
【0039】
まず、MFP30が設定を実行する場合に表示部32に表示される画面の遷移について説明する。
【0040】
MFP30の制御部38は、コピーの機能の利用が操作部31を介して指示されると、
図5に示すコピー画面40を表示部32に表示する。
【0041】
図5に示すコピー画面40は、コピー時のスキャナー33による原稿の読み取り解像度が設定されるための「解像度」ボタン41と、コピー時にプリンター34によって印刷される画像のサイズの倍率が設定されるための「縮小/拡大」ボタン42と、コピー時にプリンター34によって複数の部数が印刷される場合に部単位で印刷するか否かが設定されるための「部単位」ボタン43と、コピー時の片面印刷、両面印刷などの印刷方法が設定されるための「両面/分割」ボタン44と、コピー時に複数枚の原稿を1枚に集約して印刷する印刷方法が設定されるための「ページ集約」ボタン45と、コピー時の記録媒体へのステープルの方法が設定されるための「ステープル」ボタン46と、コピーが実行されるための「実行」ボタン47と、プリンター34によって印刷される部数を示す部数表示領域48とを含んでいる。
【0042】
部数表示領域48によって示されている部数は、例えば、操作部31のテンキーを介して変更されることができる。
【0043】
例えば、
図5に示すコピー画面40において、「解像度」ボタン41が押されると、制御部38の設定値受付手段38aは、
図6に示す「解像度」設定画面50を表示部32に表示する。
【0044】
図6に示す「解像度」設定画面50には、スキャナー33による原稿の読み取り解像度を600×600dpiに設定するためのボタン51と、スキャナー33による原稿の読み取り解像度を400×400dpiに設定するためのボタン52と、スキャナー33による原稿の読み取り解像度を300×300dpiに設定するためのボタン53と、スキャナー33による原稿の読み取り解像度を200×200dpiに設定するためのボタン54と、スキャナー33による原稿の読み取り解像度を「解像度」設定画面50の表示が開始された時点の設定のままにするCancelボタン55と、スキャナー33による原稿の読み取り解像度をボタン51〜54において選択された設定にするOKボタン56とを含んでいる。
【0045】
ボタン51〜54は、押されることによって選択された状態になることができる。ボタン51〜54は、常に、何れか1つのみが選択された状態になっている。選択された状態のボタンは、反転されている。
図6に示す例では、ボタン54が選択された状態になっている。「解像度」設定画面50の表示が開始された時点では、その時点での設定に対応しているボタンが選択された状態になっている。
【0046】
例えば、
図6に示す「解像度」設定画面50において、Cancelボタン55が押されると、制御部38は、
図5に示すコピー画面40を表示部32に表示する。
【0047】
例えば、
図6に示す「解像度」設定画面50において、OKボタン56が押されると、設定値受付手段38aは、スキャナー33による原稿の読み取り解像度の設定値としてボタン51〜54において選択された設定を受け付けて、設定履歴37bを更新する。そして、制御部38の設定確認画面表示手段38bは、
図7に示す設定確認画面60を表示部32に表示する。
【0048】
図7に示す設定確認画面60は、
図6に示す「解像度」設定画面50においてボタン51が選択されていた状態でOKボタン56が押された場合の一例である。
【0049】
図7に示す設定確認画面60には、直前の画面に戻るためのCancelボタン61と、コピー画面40に戻るためのOKボタン62と、プレビュー画像63と、設定履歴37bに含まれている設定値を示す設定値表示領域としての「解像度」表示領域64とが含まれている。
【0050】
「解像度」表示領域64は、
図7に示す例では、スキャナー33による原稿の読み取り解像度が600×600dpiに設定されていることを示している。
【0051】
図7に示す例では、プレビュー画像63には、「解像度」表示領域64によって示される設定値が反映されている。すなわち、プレビュー画像63には、スキャナー33によって600×600dpiで読み取られた画像が印刷されることが示されている。例えば、プレビュー画像63において、スキャナー33によって600×600dpiで読み取られた画像が印刷されることが示されている場合は、スキャナー33によって400×400dpiで読み取られた画像が印刷されることが示されている場合と比較して、記録媒体上に示されている画像の解像度が高い。なお、プレビュー画像63の表示の時点でスキャナー33によって原稿から画像データが読み取られていないので、プレビュー画像63において記録媒体上に示されている画像は、事前に用意されている画像である。
【0052】
例えば、
図6に示す「解像度」設定画面50から
図7に示す設定確認画面60に遷移していた場合、
図7に示す設定確認画面60において、Cancelボタン61が押されると、制御部38は、直前の画面、すなわち、「解像度」設定画面50を表示部32に表示する。
【0053】
例えば、
図7に示す設定確認画面60において、OKボタン62が押されると、制御部38は、
図5に示すコピー画面40を表示部32に表示する。
【0054】
例えば、
図7に示す設定確認画面60から
図5に示すコピー画面40に戻った後、コピー画面40において、「両面/分割」ボタン44が押されると、制御部38の設定値受付手段38aは、
図8に示す「両面/分割」設定画面70を表示部32に表示する。
【0055】
図8に示す「両面/分割」設定画面70には、片面原稿を片面印刷することを設定するためのボタン71と、1枚目の片面原稿を表面に印刷して2枚目の片面原稿を裏面に印刷する両面印刷であって記録媒体の長辺を軸とした両面印刷を実行することを設定するためのボタン72と、記録媒体の短辺を軸とした両面印刷を実行することを設定するためのボタン73と、両面原稿を両面印刷することを設定するためのボタン74と、両面原稿の表面および裏面をそれぞれ片面印刷することを設定するためのボタン75と、本など、2ページ分からなる見開き原稿を1ページずつ片面印刷することを設定するためのボタン76と、2ページ分からなる見開き原稿の1ページ目を表面に印刷して2ページ目を裏面に印刷する両面印刷を実行することを設定するためのボタン77と、コピー時の片面印刷、両面印刷などの印刷方法を「両面/分割」設定画面70の表示が開始された時点の設定のままにするCancelボタン78と、コピー時の片面印刷、両面印刷などの印刷方法をボタン71〜77において選択された設定にするOKボタン79とを含んでいる。
【0056】
ボタン71〜77は、押されることによって選択された状態になることができる。ボタン71〜77は、常に、何れか1つのみが選択された状態になっている。選択された状態のボタンは、反転されている。
図8に示す例では、ボタン71が選択された状態になっている。「両面/分割」設定画面70の表示が開始された時点では、その時点での設定に対応しているボタンが選択された状態になっている。
【0057】
例えば、
図8に示す「両面/分割」設定画面70において、Cancelボタン78が押されると、制御部38は、
図5に示すコピー画面40を表示部32に表示する。
【0058】
例えば、
図8に示す「両面/分割」設定画面70において、OKボタン79が押されると、設定値受付手段38aは、コピー時の片面印刷、両面印刷などの印刷方法の設定値としてボタン71〜77において選択された設定を受け付けて、設定履歴37bを更新する。そして、制御部38の設定確認画面表示手段38bは、
図9に示す設定確認画面60を表示部32に表示する。
【0059】
図9に示す設定確認画面60は、
図8に示す「両面/分割」設定画面70においてボタン72が選択されていた状態でOKボタン79が押された場合の一例である。
【0060】
図9に示す設定確認画面60には、
図7に示す設定確認画面60と比較して、設定履歴37bに含まれている設定値を示す設定値表示領域としての「両面/分割」表示領域65が新たに含まれている。
【0061】
また、
図9に示す設定確認画面60に含まれているプレビュー画像63には、
図7に示す設定確認画面60と比較して、「両面/分割」表示領域65によって示される設定値が新たに反映されている。
【0062】
「両面/分割」表示領域65は、
図9に示す例では、記録媒体の長辺を軸とした両面印刷が実行されることを示している。
【0063】
図9に示す例では、プレビュー画像63には、「解像度」表示領域64によって示される設定値と、「両面/分割」表示領域65によって示される設定値とが反映されている。すなわち、
図9に示す設定確認画面60に含まれているプレビュー画像63は、
図7に示す設定確認画面60に含まれているプレビュー画像63と比較して、記録媒体の長辺を軸とした両面印刷が実行されることが記録媒体の捲れによって新たに示されている。
【0064】
例えば、
図8に示す「両面/分割」設定画面70から
図9に示す設定確認画面60に遷移していた場合、
図9に示す設定確認画面60において、Cancelボタン61が押されると、制御部38は、直前の画面、すなわち、「両面/分割」設定画面70を表示部32に表示する。
【0065】
例えば、
図9に示す設定確認画面60において、OKボタン62が押されると、制御部38は、
図5に示すコピー画面40を表示部32に表示する。
【0066】
例えば、
図9に示す設定確認画面60から
図5に示すコピー画面40に戻った後、コピー画面40において、「ステープル」ボタン46が押されると、制御部38の設定値受付手段38aは、
図10に示す「ステープル」設定画面80を表示部32に表示する。
【0067】
図10に示す「ステープル」設定画面80には、記録媒体にステープルを実行しないことを設定するためのボタン81と、記録媒体の左上にステープルを実行することを設定するためのボタン82と、記録媒体の右上にステープルを実行することを設定するためのボタン83と、コピー時の記録媒体へのステープルの方法を「ステープル」設定画面80の表示が開始された時点の設定のままにするCancelボタン84と、コピー時の記録媒体へのステープルの方法をボタン81〜83において選択された設定にするOKボタン85とを含んでいる。
【0068】
ボタン81〜83は、押されることによって選択された状態になることができる。ボタン81〜83は、常に、何れか1つのみが選択された状態になっている。選択された状態のボタンは、反転されている。
図10に示す例では、ボタン81が選択された状態になっている。「ステープル」設定画面80の表示が開始された時点では、その時点での設定に対応しているボタンが選択された状態になっている。
【0069】
例えば、
図10に示す「ステープル」設定画面80において、Cancelボタン84が押されると、制御部38は、
図5に示すコピー画面40を表示部32に表示する。
【0070】
例えば、
図10に示す「ステープル」設定画面80において、OKボタン85が押されると、設定値受付手段38aは、コピー時の記録媒体へのステープルの方法の設定値としてボタン81〜83において選択された設定を受け付けて、設定履歴37bを更新する。そして、制御部38の設定確認画面表示手段38bは、
図11に示す設定確認画面60を表示部32に表示する。
【0071】
図11に示す設定確認画面60は、
図10に示す「ステープル」設定画面80においてボタン82が選択されていた状態でOKボタン85が押された場合の一例である。
【0072】
図11に示す設定確認画面60には、
図9に示す設定確認画面60と比較して、設定履歴37bに含まれている設定値を示す設定値表示領域としての「ステープル」表示領域66が新たに含まれている。
【0073】
また、
図11に示す設定確認画面60に含まれているプレビュー画像63には、
図9に示す設定確認画面60と比較して、「ステープル」表示領域66によって示される設定値が新たに反映されている。
【0074】
「ステープル」表示領域66は、
図11に示す例では、記録媒体の左上にステープルが実行されることを示している。
【0075】
図11に示す例では、プレビュー画像63には、「解像度」表示領域64によって示される設定値と、「両面/分割」表示領域65によって示される設定値と、「ステープル」表示領域66によって示される設定値とが反映されている。すなわち、
図11に示す設定確認画面60に含まれているプレビュー画像63は、
図9に示す設定確認画面60に含まれているプレビュー画像63と比較して、記録媒体の左上にステープルが実行されることが新たに示されている。
【0076】
例えば、
図10に示す「ステープル」設定画面80から
図11に示す設定確認画面60に遷移していた場合、
図11に示す設定確認画面60において、Cancelボタン61が押されると、制御部38は、直前の画面、すなわち、「ステープル」設定画面80を表示部32に表示する。
【0077】
例えば、
図11に示す設定確認画面60において、OKボタン62が押されると、制御部38は、
図5に示すコピー画面40を表示部32に表示する。
【0078】
以上においては、「解像度」、「両面/分割」、「ステープル」について説明したが、あくまで一例であるので、他の設定についても同様である。
【0079】
なお、利用者は、コピー画面40の「実行」ボタン47を操作部31を介して押すか、操作部31に含まれるスタートボタンを押すことによって、コピーの実行を指示することができる。制御部38は、コピーの実行が指示されると、コピーの実行が指示された時点での設定に従って、スキャナー33およびプリンター34によってコピーを実行する。
【0080】
制御部38は、コピーを実行した場合、設定履歴37bにおけるコピーに関する設定の履歴を削除する。また、制御部38は、コピーを実行せずに、コピー画面40の上層のホーム画面に遷移した場合にも、設定履歴37bにおけるコピーに関する設定の履歴を削除する。
【0081】
次に、設定確認画面60において設定値の変更を受け付ける場合のMFP30の動作について説明する。
【0082】
図12は、設定確認画面60において設定値の変更を受け付ける場合のMFP30の動作のフローチャートである。
【0083】
MFP30の制御部38は、設定確認画面60において、設定値表示領域と、プレビュー画像63のうち設定値の反映領域との少なくとも一方が操作部31を介して指定されると、
図12に示す動作を実行する。
【0084】
ここで、例えば、
図11に示す設定確認画面60においては、「解像度」の設定値の設定値表示領域は、「解像度」表示領域64である。また、「両面/分割」の設定値の設定値表示領域は、「両面/分割」表示領域65である。また、「ステープル」の設定値の設定値表示領域は、「ステープル」表示領域66である。
【0085】
また、例えば、
図11に示す設定確認画面60においては、プレビュー画像63のうち「解像度」の設定値の反映領域は、プレビュー画像63における記録媒体上の画像が示されている領域である。また、プレビュー画像63のうち「両面/分割」の設定値の反映領域は、プレビュー画像63における記録媒体上の捲られている箇所の領域である。また、プレビュー画像63のうち「ステープル」の設定値の反映領域は、プレビュー画像63における記録媒体上のステープルが示されている領域である。
【0086】
図12に示すように、設定値受付手段38aは、指定された領域に対応する設定値の変更を受け付ける設定画面を表示部32に表示する(S101)。
【0087】
例えば、
図11に示す設定確認画面60において、「解像度」表示領域64と、プレビュー画像63における記録媒体上の画像が示されている領域との何れかが操作部31を介して指定された場合、設定値受付手段38aは、指定された領域に対応する設定値、すなわち、「解像度」の変更を受け付ける設定画面、すなわち、「解像度」設定画面50を表示部32に表示する。
【0088】
また、
図11に示す設定確認画面60において、「両面/分割」表示領域65と、プレビュー画像63における記録媒体上の捲られている箇所の領域との何れかが操作部31を介して指定された場合、設定値受付手段38aは、指定された領域に対応する設定値、すなわち、「両面/分割」の変更を受け付ける設定画面、すなわち、「両面/分割」設定画面70を表示部32に表示する。
【0089】
また、
図11に示す設定確認画面60において、「ステープル」表示領域66と、プレビュー画像63における記録媒体上のステープルが示されている領域との何れかが操作部31を介して指定された場合、設定値受付手段38aは、指定された領域に対応する設定値、すなわち、「ステープル」の変更を受け付ける設定画面、すなわち、「ステープル」設定画面80を表示部32に表示する。
【0090】
設定値受付手段38aは、S101の処理の後、S101において表示した設定画面においてCancelボタンが押されたか否かを判断する(S102)。
【0091】
設定値受付手段38aは、Cancelボタンが押されていないとS102において判断すると、S101において表示した設定画面においてOKボタンが押されたか否かを判断する(S103)。
【0092】
設定値受付手段38aは、OKボタンが押されていないとS103において判断すると、S102の処理を実行する。
【0093】
設定値受付手段38aは、OKボタンが押されたとS103において判断すると、S101において表示した設定画面において選択されている設定を受け付けて(S104)、設定履歴37bを更新する(S105)。
【0094】
設定確認画面表示手段38bは、Cancelボタンが押されたとS102において判断されるか、S105の処理が終了すると、設定確認画面60を表示部32に表示して(S106)、
図12に示す動作を終了する。
【0095】
次に、設定確認画面60が表示された場合のMFP30の動作について説明する。
【0096】
図13は、設定確認画面60が表示された場合のMFP30の動作のフローチャートである。
【0097】
MFP30の制御部38は、表示部32に設定確認画面60が表示されると、
図13に示す動作を実行する。
【0098】
図13に示すように、設定確認画面表示手段38bは、設定確認画面60が表示される直前に設定値受付手段38aによって新たな設定値が受け付けられたか否かを判断する(S131)。例えば、設定確認画面表示手段38bは、
図12に示す動作において設定画面でOKボタンが押されて(S103でYES)設定確認画面60を表示部32に表示した(S106)場合など、設定画面でOKボタンが押されて設定確認画面60を表示部32に表示した場合、設定確認画面60が表示される直前に設定値受付手段38aによって新たな設定値が受け付けられたと判断する。一方、設定確認画面表示手段38bは、
図12に示す動作においてCancelボタンが押されて(S102でYES)設定確認画面60を表示部32に表示した(S106)場合、設定確認画面60が表示される直前に設定値受付手段38aによって新たな設定値が受け付けられなかったと判断する。
【0099】
設定確認画面表示手段38bは、設定確認画面60が表示される直前に設定値受付手段38aによって新たな設定値が受け付けられなかったとS131において判断すると、
図13に示す動作を終了する。
【0100】
設定確認画面表示手段38bは、設定確認画面60が表示される直前に設定値受付手段38aによって新たな設定値が受け付けられたとS131において判断すると、設定確認画面60が表示される直前に設定値受付手段38aによって受け付けられた新たな設定値(以下「対象の設定値」と言う。)の存在によって、設定履歴37bに記憶されている他の設定値の何れかが無効になるか否かを判断する(S132)。例えば、複数枚の原稿を1枚に集約して印刷する「ページ集約」を実行するという設定値と、プリンター34によって複数の部数が印刷される場合に「部単位」で印刷するという設定値とが同時に設定されることができないので、対象の設定値が、「ページ集約」を実行するという設定値である場合、設定履歴37bに記憶されている他の設定値が、「部単位」で印刷するという設定値であるとき、設定履歴37bに記憶されている他の設定値は、対象の設定値によって無効になる。
【0101】
設定確認画面表示手段38bは、何れも無効にならないとS132において判断すると、
図13に示す動作を終了する。
【0102】
設定確認画面表示手段38bは、何れかが無効になるとS132において判断すると、無効な設定値を設定確認画面60において通知する(S133)。ここで、無効な設定値の設定確認画面60における通知方法としては、無効な設定値を示す設定値表示領域と、プレビュー画像63のうち無効な設定値の反映領域との少なくとも一方を特定の態様で表示する方法がある。
【0103】
例えば、無効な設定値が「解像度」の設定値である場合、設定確認画面表示手段38bは、「解像度」表示領域64を点滅させたり、プレビュー画像63における記録媒体上の画像が示されている領域を点滅させたりすることによって、「解像度」の設定値が無効な設定値であることを通知することができる。
【0104】
また、無効な設定値が「両面/分割」の設定値である場合、設定確認画面表示手段38bは、「両面/分割」表示領域65を点滅させたり、プレビュー画像63における記録媒体上の捲られている箇所の領域を点滅させたりすることによって、「両面/分割」の設定値が無効な設定値であることを通知することができる。
【0105】
また、無効な設定値が「ステープル」の設定値である場合、設定確認画面表示手段38bは、「ステープル」表示領域66を点滅させたり、プレビュー画像63における記録媒体上のステープルが示されている領域を点滅させたりすることによって、「ステープル」の設定値が無効な設定値であることを通知することができる。
【0106】
なお、設定確認画面表示手段38bは、点滅以外の表示態様によって、無効な設定値を設定確認画面60において通知しても良い。例えば、無効な設定値が「両面/分割」の設定値である場合、設定確認画面表示手段38bは、プレビュー画像63における記録媒体を捲られている状態と、捲られていない状態とに繰り返し変更することによって、「両面/分割」の設定値が無効な設定値であることを通知しても良い。
【0107】
設定確認画面表示手段38bは、S133の処理の後、設定確認画面60において通知されている無効な設定値に関して、設定値表示領域と、プレビュー画像63のうち設定値の反映領域との少なくとも一方が操作部31を介して指定されたか否かを判断する(S134)。
【0108】
設定確認画面表示手段38bは、指定されていないとS134において判断すると、再びS134の処理を実行する。
【0109】
設定確認画面表示手段38bは、指定されたとS134において判断すると、
図13に示す動作を終了する。そして、制御部38は、指定された領域に対応する設定値に関して、
図12に示す動作を開始する。
【0110】
なお、
図13に示す動作において、設定確認画面表示手段38bは、無効な設定値が設定確認画面60において指定されていない場合(S134でNO)、無効な設定値が設定確認画面60において指定されるまで待つようになっている。しかしながら、設定確認画面表示手段38bは、
図13に示す動作に代えて
図14に示す動作を実行しても良い。
【0111】
図14に示す動作は、
図13に示す動作とは異なり、設定確認画面表示手段38bは、無効な設定値が設定確認画面60において指定されていない状態が特定の時間経過したか否かを判断する(S135)。そして、設定確認画面表示手段38bは、無効な設定値が設定確認画面60において指定されていない状態が特定の時間経過したとS135において判断すると、無効な設定値を、無効にならないデフォルトの設定値に強制的に変更する(S136)。
【0112】
以上に説明したように、MFP30は、設定確認画面60において、設定値表示領域と、プレビュー画像63のうち設定値の反映領域との少なくとも一方が操作部31を介して指定されることによって、指定された領域に対応する設定値の変更を受け付ける(S104)ので、利用者による設定値の変更を容易化することができる。
【0113】
MFP30は、操作部31を介して受け付けた設定値を反映したプレビュー画像63を表示部32に表示するので、設定画面のサムネイルなどを表示する構成と比較して、直感的に設定の履歴を利用者に認識させることができる。
【0114】
MFP30は、設定確認画面60を表示部32に表示するので、コピーなど、設定値が反映される最終的な動作が実行される前に、どのような設定値が設定されているのかを利用者に容易に理解させることができる。特に、MFP30は、例えば利用者がログインした時点などの特定の時点での設定値から設定値が変更された場合には、
図15に示すように、特定の時点での設定値と、その後の変更後の設定値とを設定確認画面60において示すようにすれば、どのように設定値が変更されたかも利用者に容易に理解させることができる。
【0115】
MFP30は、本実施の形態において、設定確認画面60において設定値の変更を受け付けた場合、設定値の変更を受け付ける設定画面を表示部32に表示する(S101)ようになっている。しかしながら、MFP30は、設定確認画面60において設定値の変更を受け付けた場合、設定確認画面60を表示部32に表示させたまま、設定確認画面60上の設定値表示領域で設定値を変更しても良い。例えば、MFP30は、
図16に示すように、設定確認画面60上の設定値表示領域に設定値の候補をプルダウン表示することによって、設定確認画面60上の設定値表示領域で設定値を変更することができる。この構成により、MFP30は、画面の遷移を低減することができ、制御部38による画面の遷移の処理の負荷を軽減することができる。
【0116】
MFP30は、新たな設定値が受け付けられたことによって無効になった設定値を設定確認画面60において特定の態様で表示する(S133)ことによって、無効になった設定値を利用者に認識させることができるので、無効になった設定値の利用者による変更を容易化することができる。
【0117】
MFP30は、本実施の形態において設定履歴37bを記憶部37に記憶するが、制御部38のRAM、外部から着脱可能に配置されるSDカードやUSBメモリーなど、記憶部37以外の記憶デバイスに設定履歴を記憶するようになっていても良い。
【0118】
MFP30は、本実施の形態において操作部31を介して設定値を受け付けて設定確認画面60を表示部32に表示させている。しかしながら、MFP30は、コンピューター20の操作部21を介して設定値を受け付けて設定確認画面をコンピューター20の表示部22に表示させても良い。例えば、MFP30は、コンピューター20の操作部21を介して設定値を受け付けて設定確認画面をコンピューター20の表示部22に表示させるためのウェブページをコンピューター20に提供しても良い。
【0119】
本発明の画像形成装置は、本実施の形態においてMFPであるが、プリンター専用機、コピー専用機、ファックス専用機など、MFP以外の画像形成装置であっても良い。