特許第6406588号(P6406588)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6406588
(24)【登録日】2018年9月28日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】医療換気監視システム
(51)【国際特許分類】
   A61M 16/00 20060101AFI20181004BHJP
   A61M 16/06 20060101ALI20181004BHJP
【FI】
   A61M16/00 370A
   A61M16/00 312
   A61M16/06 A
【請求項の数】13
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2016-91891(P2016-91891)
(22)【出願日】2016年4月28日
(62)【分割の表示】特願2013-503873(P2013-503873)の分割
【原出願日】2011年4月6日
(65)【公開番号】特開2016-154924(P2016-154924A)
(43)【公開日】2016年9月1日
【審査請求日】2016年5月13日
(31)【優先権主張番号】61/322,264
(32)【優先日】2010年4月8日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】504242032
【氏名又は名称】ゾール メディカル コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】ZOLL Medical Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】シルバー、アンヌマリー
(72)【発明者】
【氏名】ゲーブ、フレデリック ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ホクステットラー、ゲイリー エル.
(72)【発明者】
【氏名】フローロフ、ウラジーミル
(72)【発明者】
【氏名】フリーマン、ゲイリー エイ.
【審査官】 田中 玲子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−244879(JP,A)
【文献】 特開2007−195977(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0061315(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 16/00
A61M 16/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気流経路を画定する患者換気ユニットであって、患者に前記患者換気ユニットが適用されるときに前記空気流経路が前記患者の気道に流体連通するように構成される患者換気ユニットと、
携帯医療機器と、
通信リンクにより前記患者換気ユニットと通信するように構成され、前記携帯医療機器に電気的に接続された少なくとも1つのプロセッサとを備え、
前記患者換気ユニットは、
前記患者に入るまたは前記患者から出る換気空気流の存在を検知するように位置付けられる空気流センサと、
前記通信リンクとを有し、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記患者に救助を与えるべく、初期目標換気速度および初期目標換気量を含む初期治療プロトコルを提供し、
前記患者の現在の状態に関するデータを前記患者換気ユニットから受信し、
前記初期目標換気速度とは異なる更新目標換気速度、または、前記初期目標換気量とは異なる更新目標換気量を含む更新治療プロトコルを決定し、
前記更新目標換気速度および前記更新目標換気量の少なくとも一方に応じた換気の投与のためのフィードバックを前記携帯医療機器が提供するよう、前記更新治療プロトコルに関する情報を前記携帯医療機器に通信するように構成され、
前記更新治療プロトコルは、少なくとも部分的に前記空気流センサからの情報に基づく、
医療換気監視システム。
【請求項2】
前記携帯医療機器は、除細動器を有する、
請求項に記載の医療換気監視システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記患者換気ユニットの近傍の救助者にフィードバックを提供するべく、前記除細動器からの情報を前記患者換気ユニットに通信するように構成される、
請求項に記載の医療換気監視システム。
【請求項4】
前記患者換気ユニットの近傍の前記救助者に提供される前記フィードバックは、前記患者に換気を提供する適切な換気速度を前記救助者に通信するフィードバックを有する、
請求項に記載の医療換気監視システム。
【請求項5】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記患者換気ユニットから分離している、
請求項1に記載の医療換気監視システム。
【請求項6】
前記患者換気ユニットは、前記少なくとも1つのプロセッサと有線通信する、
請求項に記載の医療換気監視システム。
【請求項7】
前記少なくとも1つのプロセッサは、遠隔医療システムから情報を受信するようにさらに構成され、
前記更新治療プロトコルは、前記遠隔医療システムから受信した前記情報に少なくとも部分的に基づく、
請求項1〜の何れか1項に記載の医療換気監視システム。
【請求項8】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記遠隔医療システムと無線通信するように構成される、
請求項に記載の医療換気監視システム。
【請求項9】
前記通信リンクは、有線または無線の送信機を有する、
請求項1〜の何れか1項に記載の医療換気監視システム。
【請求項10】
前記患者換気ユニットは、前記患者の顔のうちの下部を密封して前記下部に適合するマスクを有する、
請求項1〜の何れか1項に記載の医療換気監視システム。
【請求項11】
前記患者換気ユニットはさらに、前記空気流経路を通じて換気空気を提供するように接続される可撓性バッグを有する、
請求項1に記載の医療換気監視システム。
【請求項12】
前記少なくとも1つのプロセッサに電気的に接続された携帯計算機器をさらに備える、
請求項1〜1の何れか1項に記載の医療換気監視システム。
【請求項13】
前記携帯計算機器は、医療介護者から直面する患者に関する入力を受信するように構成され、
前記少なくとも1つのプロセッサは、受信された前記入力に部分的に基づいて、前記更新治療プロトコルを作成するように構成される、
請求項1に記載の医療換気監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本書は、緊急時の現場での被害者などの患者の換気に関するシステムと方法に関する。
【背景技術】
【0002】
心臓停止患者の蘇生措置は一般に、患者の気道の洗浄および確保と、患者への人工呼吸
の提供と、被害者の心臓、脳、および他の重要臓器に血流を提供する胸部圧迫の適用とを
有する。患者が、ショックが効く心調律を有する場合、蘇生は除細動療法も有し得る。そ
のような措置には、初期評価;気道確保;呼気換気(人工呼吸);および胸部圧迫を伴う
一次救命処置(BLS)を有し得る。これらの要素すべてが組合わされる場合、用語心肺
蘇生法(CPR)が用いられる。たとえば素人などの比較的未熟な救助者は、一次救命処
置を提供し得るが、医師または救命士(EMT)などの熟練救助者は、中でも心臓監視、
静脈内挿管(IV)、骨内(IO)アクセスと骨内点滴、外科的輪状甲状間膜切除術、輪
状甲状靭帯穿刺、および非経口と経腸ルートによる高度投薬をさらに伴い得る二次救命処
置(ALS)を提供し得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−075674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
種々の事例における換気は、人工呼吸、またはより一般的には、患者の顔にマスクを密
閉して設置することと、マスクに取付けた可撓性デバイスの圧搾と膨張の繰返しによって
患者の肺内に空気を送込むこととを伴う二次救命処置用のバッグまたはバッグバルブマス
ク通気を伴い得る。そのような換気は、胸部圧迫と、さらに自動式体外式除細動器(AE
D)の形式の携帯型除細動器または他の様式の除細動器などの除細動器によって送達され
る除細動ショックと時間的に調整して実施され得る。規定の規格およびプロトコルと比較
して、圧迫が強すぎるか緩すぎる場合あるいは速過ぎるか遅すぎる場合に、加速度計が救
助者にフィードバックを提供すべく用いられ得るように、たとえば患者の胸部上の除細動
器電極に関連して位置付けられる加速度計を提供することで、胸部圧迫は、除細動器によ
って自動的に調整されることが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本書は、介護者の医療患者への換気の提供を監視すべく用いられ得るシステムと技法を
記載する。一実施例において換気モニタは、換気バッグとマスクの形式で換気組立体内ま
たは換気組立体上に設置される。換気モニタは、換気の方向(患者の吸入か呼気)を検知
する換気センサを有し得るとともに、患者の換気量を検知するセンサも有し得る。換気は
、たとえば除細動器または計算タブレットなどの外部ユニットに換気または呼吸事象の発
生を示す信号(たとえば各々の呼気、各々の吸入、またはその両方の信号、あるいは患者
における呼吸速度か量を表わすデータ)を送信する送受信器を有し得る。次に外部ユニッ
トは、たとえば換気メトロノーム(すなわち救助者が換気を提供するごとに出る音)を提
供することで、あるいは換気の提供が多すぎるか少な過ぎること、または換気の提供が速
過ぎるか遅すぎることを換気の提供者に告げるフィードバックなどの音声によるフィード
バックによって、直接的または換気モニタを通じてのいずれかで救助者にフィードバック
を提供し得る。
【0006】
特定のフィードバックは、特定の患者に向けられ得るとともに、救助者または救助者達
に提供された他のフィードバックと調整され得る。たとえばフィードバックは、換気と胸
部圧迫の提供が確実に同期状態を維持するため、胸部圧迫のフィードバックと調整され得
る。2つのフィードバック信号間の干渉を防止するため、胸部圧迫の音色または他の表示
は、1形式(たとえば歯切れ良く始まり、終わるビープ音か他の強い音)であり得るが、
換気の表示は、別の形式であり得る(たとえば呼吸音を惹起するシューという音か他の穏
やかな雑音)。またフィードバックは、一方のヘッドセットが胸部圧迫フィードバックを
送達し、他方が換気フィードバックを送達する、救助隊のうちの各々の隊員が身に付けて
いるヘッドセットに無線送達され得る。フィードバックはまた、患者にカスタマイズされ
得る。たとえば救助者は、患者および患者の状態に関していくつか質問され得る。質問へ
の回答は、救助者が救助を実行するように命令される方法に影響を与え得る。また患者に
関する電子医療記録(EMR)データおよび救急搬送情報が、同じような理由でアクセス
され得る。たとえば外傷性脳損傷を受けた被害者は、救助者が適切な換気技法に確実に集
中できるようにするため、そのような状況(たとえば被害者に関する的確な換気または他
の働きが臨界の場合)で指示するフィードバックが、救助者にとってより明確であり得る
ように(たとえば音響フィードバックは、より大きく、より執拗であり得るか、救援者確
認を要求し得る)高度に制御された換気を必要とし得る。
【0007】
一実施形態において医療換気監視システムが、開示される。システムは、空気流経路を
画定する患者換気ユニットを有する。前記患者換気ユニットは、患者に適用時、空気流経
路が患者の気道に流体連通し得るように構成される。システムはさらに、患者に出入する
換気空気流の存在を検知するように位置付けられた空気流経路内の空気流センサと;携帯
医療装置によって発生したデータを受信するとともに、換気の適正投与に関するフィード
バックを救援者に提供すべくデータを使用するように構成された無線送受信機とを有する
。換気ユニットは、患者の顔のうちの下部をぴったりと覆って適合するマスクを有するこ
とが可能であり、さらに空気流経路を通じて換気空気を提供するように接続された可撓性
バッグを有することが可能である。
【0008】
いくつかの特徴において空気流センサは、差圧センサを有する。また無線送受信機は、
BLUETOOTH(登録商標)(ブルーツース)無線送受信機を有することが可能であ
る。システムはまた、無線送受信機の近傍で救助者にフィードバックを提供するため、無
線送受信機に通信するように構成された無線送受信機を備えた除細動器を有することが可
能である。フィードバックはまた、患者に換気を提供する適切な速度を救助者に通信する
フィードバックを有することが可能である。しかもシステムはまた、医療介護者から直面
する患者に関する入力を受信するように構成されるとともに、治療計画の作成と治療計画
を実行するデータの伝送を行うようにプログラムされた携帯計算機器を有することが可能
である。
【0009】
さらに他の特徴において、携帯計算機器は、治療計画を実施するデータを患者換気ユニ
ットに伝送するようにさらにプログラムされる。さらに携帯計算機器は、治療計画を実施
するデータのうちの第1部分を患者換気ユニットに伝送するとともに、治療計画を実施す
るデータのうちの第2部分を携帯型除細動器に伝送するようにさらにプログラムされるこ
とが可能である。また携帯計算機器は、患者の現況に関する入力を受信するとともに患者
の現況を反映する1つあるいは複数のパラメータに基づき救助者にフィードバックを提供
するように構成されることが可能である。さらに救助者入力装置は、患者に関して救助者
に1つあるいは複数の質問を提起することで患者の現況に関する入力を受信するとともに
患者の適切な治療計画を決定すべく1つあるいは複数の質問への回答を使用するようにプ
ログラムされることが可能である。携帯計算機器はまた、中心となる医療施設で介護者に
アップロードされた情報を共有すべく中央サーバシステムに患者に関する情報を無線でア
ップロードするようにさらにプログラムおよび構成されることが可能である。システムは
さらに、複数のライトのうちのどのライトが活性化されているかに基づき過剰換気、少な
すぎる換気、または適量の換気が被害者に提供されているか否かを示すように構成された
複数のライトを有する換気の送達に関する情報を救助者に提供する視覚的フィードバック
機構を有することが可能である。
【0010】
別の実施形態において患者のコンピュータ実施換気監視方法が、開示される。方法は、
患者の気道内か気道近傍に設置された人工換気ユニット内の空気流センサに接続された送
信器から受信された患者の換気に関する情報を携帯計算機器で受信することと;携帯計算
機器で患者の治療方法を作成することと;治療方法を組込んだフィードバックを患者の介
護者に提供することとを有する。フィードバックの提供は、人工換気ユニットに換気速度
情報を伝送することを有することが可能である。方法はまた、患者の適切な換気速度を介
護者に示す音響的または視覚的フィードバック信号を人工換気ユニットで生成することを
有することが可能である。さらに方法は、携帯計算機器で患者の胸部近傍に位置するセン
サから患者で実行された胸部圧迫に関する情報を受信することと、治療方法を組込んだフ
ィードバックを患者の介護者に提供することとを有することが可能である。しかも方法は
さらに、1つあるいは複数の介護者による患者の治療中に集められた患者に関する情報を
携帯計算機器から中央サーバシステムに無線でアップロードすることを有することが可能
である。
【0011】
特徴によっては治療方法は、介護者によって携帯計算機器に提供された患者の現況に関
する観察に少なくとも部分的に基づき作成される。また治療方法は、患者の電子医療記録
からの情報に少なくとも部分的に基づき作成されることが可能である。さらに携帯計算機
器は、治療方法を作成するようにプログラムされた汎用タブレットコンピュータを有する
ことが可能である。
【0012】
さらに別の実施形態において補助換気を必要としている人間に提供される空気を運ぶよ
うに構成された空気流通路を画定する内壁を備えた装置ハウジングと、空気流通路内で空
気流のパラメータを検知するように構成された空気流センサと、換気監視装置から分離し
た電子機器に空気流の検知パラメータに関する情報を提供するとともに、人間に換気を提
供する適切な技法に関するフィードバックを監視装置のユーザに提供する情報を有する遠
隔電子機器からデータを受信するように構成される無線送受信機とを有する医療換気監視
装置が、開示される。装置はさらに、選択時、換気監視装置に無線計算機器とのデータ接
続の確立を試みさせる活性化構造を有することが可能である。活性化構造はそれ自体、換
気監視装置のうちの外部部分からアクセスできるスイッチを備えることが可能である。ま
た活性化構造は、装置のユーザにとってアクセスできないが、換気提供構成要素の近傍に
持込んだ換気監視装置の作用によって活性化されるスイッチを有することが可能である。
しかもシステムは、装置のユーザにフィードバック命令を知らせるフィードバック機構を
有することが可能である。フィードバック機構はまた、補助換気を必要としている人間に
適切な換気速度を示すべく点滅するLEDライトを有することが可能である。フィードバ
ック機構はまた、補助換気を必要としている人間に適切な換気速度を示す音響信号を生成
するスピーカを有することが可能である。さらに装置は、スピーカを介して人間に提供さ
れるべき換気量に関するフィードバックを提供するようにさらに構成されることが可能で
ある。
【0013】
特定の特徴において、装置ハウジングは、補助換気組立体の構成要素との気密インタフ
ェースを提供するように構成される。装置ハウジングはまた、補助換気組立体のうちの空
気バックとフェイスマスク間に適合するように構成され得る。空気流センサ自体は、差圧
センサを有することが可能である。
【0014】
別の実施形態において緊急時支援を必要としている人間に適応可能な治療を提供する方
法が、開示される。方法は、携帯計算機器で緊急時支援を必要としている人間に介護を提
供する初期治療プロトコルを生成することと;携帯計算機器で緊急時支援を必要としてい
る人間のリアルタイムの現況に関する情報を受信することと;受信情報を用いて修正治療
プロトコルを生成することと;修正治療プロトコルを用いて人間に緊急時支援を提供する
ように1つあるいは複数の救助者に命令する情報を提供することとを有する。また受信情
報は、救助者によって観察された人間の状態に関して救助者が入力した情報を有し得る。
方法はまた、1つあるいは複数の救助者に命令する情報に関するデータを携帯計算ユニッ
トとは分離した1つあるいは複数の医療装置に送信することを有することが可能である。
携帯計算ユニットは、携帯型除細動器と一体化されることが可能であり、携帯計算ユニッ
トは、タッチパネル型タブレットコンピュータを有することが可能である。
【0015】
いくつかの特徴において、修正治療プロトコルは、患者を治療する任意の公表プロトコ
ルとは異なる。また初期および修正治療プロトコルは、緊急時支援を必要としている人間
の胸部圧迫および換気速度を定義することが可能である。しかも初期治療プロトコルは、
公表プロトコルにしたがうことが可能であり、修正治療プロトコルは、公表プロトコルに
したがうことができない。
【0016】
1つあるいは複数の実施形態の詳細が、以下の添付図面および説明において示される。
他の特徴および利点は、説明と図面から、および特許請求の範囲から明らかになり得る。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】緊急時医療状態に応答するシステム。
図2】空気流センサの実施例。
図3】換気バッグまたは類似構造を操作している介護者にフィードバックを提供するプロセスのフローチャート。
図4】1つあるいは複数の医療救助者にフィードバックを適用すべく様々なパラメータが用いられ得るスイムレーン線図。
図5】介護者に提供される視覚的フィードバックの実施例。
図6】介護者に提供される視覚的フィードバックの実施例。
図7】本明細書において記載されるような方法で医療装置を操作すべく用いられ得る一般的な計算システムの回路図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本書は、被害者(心肺蘇生法、換気、または救命士か医師によって通常提供されるが、
特定の状況において素人の応答者によっても提供され得る関連介護を必要としている人間
であると理解されるべきである)がそのような状況で受ける介護を改善すべく救命状況に
おいて様々なデバイスがやり取りし得る機構を記載する。特に本書は、換気速度とおそら
く換気量が分析され得るとともに被害者への介護の提供者が、被害者への最善の換気方法
の命令を受け得るように、患者換気センサが、1つあるいは複数の他の携帯医療装置に通
信するシステムを記載する。命令は、被害者に胸部圧迫を提供するとともに被害者を除細
動する命令と調整され得る。一実施例として、胸部圧迫および換気の速度と時期に関する
命令は、適切に調整された方法で提供され得る。また除細動パルス用にバッテリが充電で
きると、そのようなタイミングは、ユニットが充電されると除細動パルスが直ちに送達さ
れ得るように、除細動器が完全な充電状態に達すると、胸部圧迫と換気が終了し得るよう
に調整され得る。またユニットの充電速度は、装置が適切な時点で用意ができる速度で充
電が生じ得るように、救援者が現在いる場所に基づきプロトコルにおいて変更され得る。
さらに装置は、それ以外に充電され得るよりもゆっくりと充電され得るので、装置内の電
池残量を保存し得る。
【0019】
図1は、緊急医療状態に応答するシステム100を示す。一般的にシステム100は、
たとえば突然の心臓停止被害者102または交通事故現場における被害者102など緊急
事態にある被害者に提供される現場での介護を監視する様々な携帯機器を有する。様々な
機器は、現場に到着する救命士、およびたとえば救命士114などの被害者102に介護
を提供する救命士によって提供され得る。この実施例において救命士114は、いくつか
の機器を配備して被害者102に介護を提供している。図示されていないが、1つあるい
は複数の他の救命士は、定義のプロトコルおよび訓練にしたがう救命士114と連携して
支援および作業しているかもしれない。
【0020】
この実施例における救命士114は、タッチパネルタブレット116の形式の計算機器
とやり取りしている。タブレット116は、救命士114に情報を報告するグラフィック
ディスプレイを有し得るとともに、救命士114がシステム100内にデータを入力し得
るキーボードかタッチパネルなどの入力機構を有し得る。タブレット116はまた、たと
えばセルラーネットワークを介する長距離通信、さらにインターネットを通じる長距離通
信を可能にする3Gか4Gチップセットなどの無線ネットワークに通信する無線送受信機
を有し得る。
【0021】
別に、携帯型除細動器112が、配備状態で図示され、被害者102に接続される。こ
の実施例において電極108は、被害者102の裸の胸部に適用されているとともに、被
害者102を除細動する目的で電気ショックパルスが電極に提供され得るように、除細動
器112に接続されている。除細動器112は、たとえばZOLL MEDICAL R
Series,E Series、またはM Series(ゾール・メディカルRシ
リーズ、Eシリーズ、またはMシリーズ)除細動器などの様々な形態をとり得る。
【0022】
電極組立体108は、加速度計110が取付けられる中央部分を有する。加速度計組立
体110は、その内部に加速度計センサ構成が取付けられるハウジングを有し得る。加速
度計組立体110は、救助者が被害者102の心肺蘇生法(CRP)を実行する場合に救
助者の手のひらを置くべき場所に位置付けられ得る。結果的に、加速度計組立体110は
、被害者102の胸部と救助者の手によって動き得るとともに、そのような動きの加速は
、そのような運動の垂直転移を同定すべく、二重積分され得る。
【0023】
除細動器112は、加速度計組立体110からのそのような情報の受信に応答して、救
命士114などの救助者に在来型の公知の方法でフィードバックを提供し得る。たとえば
除細動器112は、胸部圧迫の提供においてそのようなユーザのペースを調整すべくメト
ロノームを発生させ得る。追加して、または代替方法として除細動器112は、適切なプ
ロトコルが、システムによって作成され得るが、それが任意の公表プロトコルと矛盾する
場合−適切なプロトコルとより一致させるべく救援者に彼らの技法を変更するように促す
ため、たとえば速過ぎるか遅すぎる圧迫を提供していること、あるいは押付けが強過ぎる
か弱過ぎることを救助者に告げることで、言語による命令を救助者に提供し得る。
【0024】
除細動器112は、たとえばBLUETOOTH(登録商標)技術を用いることで、短
距離無線データ接続を通じてタブレット116に通信し得る。除細動器112は、たとえ
ば被害者102のECG情報を有する、電極組立体108を通じて受信された情報などの
状況情報をタブレット116に提供することが可能である。また除細動器112は、たと
えば胸部圧迫の深度と速度情報などの胸部圧迫の実施に関する情報を送信することが可能
である。タブレット116は、救命士114に対してそのような情報(およびEtCO2
とSpO2に関する除細動器からの情報などの他の情報も)をグラフで表示し得るととも
に、緊急現場で様々な機構の動作を制御すべく、救命士114からの入力も受信し得る。
たとえば救命士114は、たとえば除細動器112の充電電圧を変更することで、除細動
器112が動作する方法を変更すべくタブレット116を用い得る。
【0025】
被害者102の口の周りをぴったりと覆った換気バッグ104形式の別の電子機構が、
図示される。換気バッグ104は、大部分よく知られた形態をとり得る。前記換気バッグ
は、被害者が十分な自発呼吸をしていない場合、被害者102に換気を提供すべく、救助
者が定期的に圧搾し得る可?体構造を有し得る。
【0026】
換気バッグ104に提供されるのは、空気流センサ106である。空気流センサ106
は、換気バッグ104のマウスピースまたはマスク付近の換気バッグ104の首部内に位
置する。空気流センサ106は、被害者で換気が行われている速度を同定するため、患者
の口に出入する空気の流れを監視するように構成され得る。さらに特定の実施形態におい
て空気流センサ106は、被害者102に出入する空気流の量を監視するように構成され
得る。
【0027】
この実施例において空気流センサ106は、たとえばBLUETOOTH(登録商標)
技術を介して通信する機構などの短距離無線データ送信器か送受信器に結合される。その
ため、空気流センサ106は、除細動器112とタブレット116の通信に類似した方法
でタブレット116に通信し得る。たとえば空気流センサ106は、患者に提供された換
気速度、状況によっては換気量の計算を可能にする情報を報告し得る。たとえばタブレッ
ト116は、適切な換気の提供を決定し、さらに決定された提供と比較し得る。さらに前
記タブレットは、タブレット116のスクリーン上にフィードバックを示すか、タブレッ
ト116の音響システムによってフィードバックを再生するかのいずれかによって直接的
に、あるいはそのようなフィードバックを除細動器112または空気流センサ106に提
供させることで、間接的に救助者にフィードバックを提供し得る。たとえば除細動器11
2または空気流センサ106は、換気バッグ104をより強く、またはより弱く圧搾する
ように救助者に告げるメトロノームか言語的フィードバックを提供し得る。またシステム
100は、バッグが圧搾されるべき時毎および換気が被害者102に提供されるべき時毎
に音響による合図を救助者に提供し得る。
【0028】
そのようなフィードバックは、様々な方法で起こり得る。たとえばフィードバックは、
タブレット116、除細動器112、または空気流センサ106のうちのいずれかに取付
けられた内蔵拡声器で再生され得る。代替方法として、または追加して、視覚的通知は、
そのようなユニットを任意に組合わせて提供され得る。またフィードバックは、無線ヘッ
ドセット(各々の救助者が情報を得るとともにデータを入力するために用い得るたとえば
スマートフォンか類似装置の他の形式の個人用デバイス。)に提供され得る。さらに各々
の救助が身に付け得る前記ヘッドセットは、一般ネットワーク(たとえばWiFiか3G
/4G)または小領域ネットワーク(たとえばBLUETOOTH(登録商標))を介し
て無線通信し得る。さらに一方が除細動器112を動作させる役割を有し、他方が、換気
バッグ104を動作させる役割を有し得る2チャネルの通信は、各々の救助者が彼らの役
割に特異的な命令を受信し得るように維持され得る。このようにして2名の救助者は、彼
らに関係しない命令によって偶発的に刺激されたり、気を取られたり、あるいは混乱する
ことがないようにし得る。
【0029】
中央サーバシステム120は、救助現場で無線ネットワークおよびインターネットのう
ちの一部(データが、プライバシを保護すべく適切に暗号化され得る場合)を有し得るネ
ットワーク118を介してタブレット116または他のデバイスに通信し得る。中央サー
バシステム120は、医療記録が様々な患者に対してシステム内に保持されるよりも大き
な健康管理機構のシステムのうちの一部であり得る。被害者102に関する情報は、次に
識別番号または他の識別子で関連付けられ得るとともに、後にアクセスすべく中央サーバ
システム120によって保存され得る。被害者102の識別が決定され得る場合、情報は
、前記被害者102の既存の電子医療記録(EMR)で保存され得る。被害者102の識
別が、決定できない場合、情報は、暫定的識別番号または識別子で保存され得る。この暫
定的識別番号または識別子は、システムの他のユーザによって都合よく位置付けられ得る
ようにシステムにおいて特定の救助隊と関係し得る。
【0030】
保存情報は、被害者102の現況および特定の時点までの被害者102に提供されてき
た介護の判定に必要とされる関連情報であり得る。たとえば被害者102の生命兆候は、
付加的情報が、タブレット116から受信されると、中央サーバシステム120で常に更
新され得る。また被害者102のECGデータは、中央サーバシステム120にアップロ
ードされ得る。しかも被害者に提供された薬剤に関する情報も、保存され得る。さらに出
動センタからの情報も中央サーバシステムで保存されるとともに、たとえば救助者などの
様々なユーザによってアクセスされ得る。たとえば連絡が入った時間が、保存され得ると
ともに、救助者(彼らの携帯計算機器を通じて手動または自動のいずれかで)患者を治療
するプロトコル(たとえば換気または胸部圧迫の必要性は、被害者が治療を必要としてき
た期間に依存する)を決定すべく前記時間を用いることが可能である。
【0031】
次に他のユーザは、中央サーバシステム120内のデータにアクセスし得る。たとえば
ここに図示されるように、救急治療室の医師122は、たとえばセルラーデータネットワ
ークを通して無線通信する自身所有のタブレット124を操作している。医師122は、
被害者102が救急治療室に到着しつつあるという通知を受け、それに備えて被害者10
2の状態に関する情報を把握し得るので、被害者102が救急治療室に到着次第、取るべ
き最善策を決定し得る。そのため、医師122は、中央サーバシステム120からのデー
タを精査し得る。さらに医師122は、文章によって、言語的、または他の方法で救命士
114に通信し得る。その際に、医師122は、被害者102が救急治療室に到着する場
合により望ましく準備し得るように救命士114に質問し得る。医師122はまた、救急
治療室の職員が、そのような行為を実施する時間を費やさなくても良くなり得るように、
たとえば救急治療室に向かう途中の救急車内で救命士114が被害者102に提供すべき
介護を説明することで、救命士114に入力を提供し得る。また医師は、システムで現在
動作中のプロトコルの部分を理解し得るとともに、そのようなプロトコルの変更がなされ
たことを救助者が知る必要があってもなくても、プロトコルを無効にすべく実行し得る(
たとえばそれらのデバイスは、手動で修正されたプロトコルのパラメータにしたがって彼
らへの命令をとにかく始め得る)。
【0032】
公表プロトコルが、フローチャート型で体系化される場合、フローチャートは、救助者
または医師に表示され得るが、そのようなユーザは、プロトコルを整理し直すべくフロー
チャートのうちの部分をドラッグし得る。またユーザは、そのようなパラメータ(たとえ
ば換気量または換気間の時間)を変更できるようにブロックのパラメータを表示させるた
め、フローチャートにおいて前記ブロックをタップし得る。次に、そのような編集プロト
コルを記載するデータは、後でユーザがそれを精査し得るようにインシデントに関する他
の情報で保存され得るとともに、ユーザは、それらが将来的により容易により素早く利用
され得るように再整理されたプロトコルを保存し得る。
【0033】
このようにして、システム100は、被害者102に提供される介護を調整するため、
様々な携帯電子機器が互いに通信できるようにする。そのような各々のデバイスは、被害
者102に提供される介護に関する情報を検知し得るか、命令を提供し得るか、あるいは
その両方を行い得るか、そのような介護に関するデータを保存し得る。結果的に、システ
ム100は、被害者102が受ける各々の介護形態の一体化および調整をより優れたもの
にすることで、被害者102に改善された介護を提供し得る。このように行われた被害者
102は、改善された介護と、事象の前向きな結果を得る機会の改善が与えられる。
【0034】
場合によっては被害者の治療プロトコルの作成に用いられる被害者の状態は、救助者に
よって、被害者の電子医療記録における情報によって、あるいはその両方によって行われ
た現場観察に基づき得る。たとえば被害者が特定の薬剤を服用しているという電子医療記
録からの決定は、換気速度のプロトコルの変更をもたらし得る。同様に、被害者が現場で
頭部外傷を被ったという救助者による観察も、換気速度のプロトコルに影響を及ぼし得る
。2つの因子はまた、救助者が被害者に提供するように命令され得るさらにより正確な換
気速度を決定すべくともに考慮され得る。
【0035】
したがって、活動において、2名の救助隊が、現場に到着し得る。救助隊のうちの1隊
員は、除細動器のセットアップと取付けを行い、さらに換気バッグ組立体のセットアップ
と取付けを行い得る。他方の隊員は、被害者の検査を開始し、検査から得られた情報をた
とえば一般的なタブレットコンピュータ(たとえばiPadかノートブック)などの携帯
計算機器に入力し得る。状況によっては第2救助者は、被害者に意識があるか否か、被害
者がどんな薬剤を服用し得るか、などを判定するため、少なくとも最初に口頭で被害者に
インタビューすることが可能であり得る。第2救助者はまた、視覚的観察(たとえば被害
者の外傷の種類)とそれらの計算機器への記録を行い得る。しかも救助者のうちの1名は
、被害者の生命兆候を獲得し得る。さらにそのような情報は、手動的か、たとえば血圧カ
フあるいは他の関連医療装置からの無線リンクを通じて自動的に計算機器内に入力され得
る。
【0036】
計算機器は、入力情報のすべてを用いて、次に被害者を治療するプロトコルを作成し得
る。そのような作成は、プロトコルセレクタ内に観察を入れることで、複数の利用可能な
プロトコル中から選択することで生じ得る。作成はまた、より動的であり得るとともに、
入力として観察を用い、出力としてプロトコル(1つあるいは複数のサブプロトコルで構
成され得る)を生じさせる一連の経験則に依存し得る。しかも参照テーブルが閲覧され得
る。テーブルは、特定の観察患者の状態または物理的パラメータと治療プロトコルの特定
の特徴との間の相関を定義し得る。
【0037】
計算機器はまた、たとえばインターネットなどのネットワークを介して観察情報を提示
し得る。プロトコルは、中央コンピュータサーバシステムによって作成され、次いで携帯
計算機器に自動的にダウンロードされ、さらに携帯計算機器によって実行され得る。その
ような方法は、プロトコル作成規則を容易に更新および修正できる利益を有し得る。
【0038】
次に計算機器は、たとえば除細動器、補助換気ユニット、あるいは他の医療装置(たと
えば血圧リーダ)の有線または無線送受信機から救助者による実施に関する情報を受信し
得る。計算機器は、実行が定義プロトコルと一致しない場合にフィードバックまたは指導
を提供し得るか、プロトコルと一致した実行を維持すべくフィードバックを提供し得る。
また計算機器は、介護が被害者に提供されているときにプロトコルを更新し得る。たとえ
ば必要な換気または胸部圧迫速度は、時間の関数として変化し得る。また救助者のうちの
1名が、酸素供給源を換気組立体に取付ける場合(たとえば接続が生じるスイッチによっ
て、システムへの救助者の手動入力によって、あるいは補助換気システム内のセンサによ
って検知されるように)、必要な換気速度が、変化し得る。たとえばEtCO2かSpO
2の測定濃度の変化などの患者状態の他の変化は、それらが修正プロトコルに適応し得る
ように(時にはプロトコルが修正されたことを意識することなく)計算機器の修正プロト
コルの作成と救助者へのフィードバックの提供をもたらすことが可能である。
【0039】
図2は、患者または事故の被害者を換気すべく使用され得る換気バッグ組立体200で
用いられる空気流センサ204の実施例を示す。この実施例において空気流センサ204
は、換気バッグ組立体200の一体部分として取付けられる。組立体200は、可撓性材
から形成されるフェイスマスク202を有する。前記フェイスマスクは、組立体200に
よって提供された空気が、被害者の気道内に強制的に送込まれ得るように、したがって被
害者が適切に換気され得るように被害者の口の周辺の周りを気密にするように構成される
【0040】
患者を換気する力は、換気バッグ体部212の圧縮によって提供される。換気バッグ体
部212自体は、救助者が自分の手をバッグ体部212の周りに置き、被害者に換気空気
を強制的に送込むべく圧搾し得るように、サイズおよび形状にされる可撓性材から構成さ
れ得る。体部212に取付けられた貯蔵器は、よく知られた方法で導入されるべきガスを
混合する領域として働き得る。酸素供給ライン216はまた、補足酸素が、換気バッグ組
立体200を通って被害者に都合よく提供され得るように提供され得るように、体部21
2に提供および接続される。
【0041】
首部210は、体部212から延び、マスク202が顔に密封される場合、被害者の顔
に対して快適な位置に組立体200が保持できるようにするため、直角を形成する。首部
210は、空気が体部212から首部210を通ってマスク202内に流れ出得るように
、内部に空気流経路を画定する丸い断面を有する管である。首部210とマスク202間
に取付けられるのは、空気流センサ204である。空気流センサ204はそれ自体が、首
部210の延長部とマスク202の延長部の外径に適合させた内部通路を画定し得る。結
果的に、空気流センサ204は、そのような延長部上での摩擦適合であり得るため、たと
えば空気流センサ204などの空気流センサを有するように初期設計されていないシステ
ムに空気流センサ204を都合よく付加できるようになる。
【0042】
空気流センサ204は、被害者に出入する空気流の存在を検出および測定すべく、特定
の実施形態においては、被害者に出入する空気流の量を測定すべく様々な公知の方法で動
作し得る。たとえば空気流センサ204は、センサ204内部の空気流経路におけるベン
チュリ機構に取付けられる差圧センサを有し得る。差圧センサはまた、センサ204内部
の空気流経路と実質的に交差するビームと調整して提供され得る。差圧センサからのタッ
プは、空気流の存在と量が、タップ間で測定される圧力の差によって決定され得るように
、ビームの個別の側から延び得る。ビームは、公知の方法でより正確な数値を提供するた
めに位置付けされるとともに成形され得る。
【0043】
センサ204は、押された時、センサ204を活性化させ、さらにその近傍の他の医療
装置との通信の試みを開始させる活性化ボタン206を有し得る。たとえばセンサ204
は、BLUETOOTH(登録商標)技術を用いて通信し得るとともに標準BLUETO
OTH(登録商標)ハンドシェーキング機構を通じて別のデバイスとの接続を確立し得る
。無線接続されると、デバイス204は、別の医療装置に更新を送信する頻度を決定し得
るとともに、そのような更新の送信を開始し得る。特定の実施形態においてセンサ204
は、またたとえば救助作業の実行における命令を救助者に提供するための入力などの入力
をそのような他のデバイスから受信し得る。
【0044】
手動活性化に関して、本図において外部から示されるが、ボタン206は、首部210
がセンサ204内に挿入されると直ちに活性化されるように、内部でセンサ204に取付
けられ得る。その代わりにボタン206は、センサ204が首部210またはマスク20
2とともに組立てられると、自動的に活性化される磁気スイッチによって表わされ得る。
センサ204は、また水銀スイッチ、動作感知装置、または他の適切な機構によって他の
関連方法で活性化され得る。
【0045】
LEDライト208は、センサ204に接続させて図示され、センサ204のユーザに
フィードバックを提供すべく用いられ得る。たとえばLEDライト208は、救助者に視
覚定位を提供するため、被害者に換気が提供されるべき時毎に点滅し得る。この実施例に
おいてLEDライト208は、救助者が見やすい場所であるとともに換気バッグ組立体2
00の体部212によって視覚的にブロックされにくい場所にLEDライト208を位置
付けるため、伸びた可撓性細長部分の末端に図示される。LEDライト208は、適切な
状況においてセンサ204の体部内に直接取付けられることも可能である。
【0046】
他の実施形態において複数モードのフィードバックが、提供され得る(たとえば速度と
量の両方)。そのような状況において、第1LEDは、速度の文字「R」を背後から照射
し、別のLEDが、量の文字「V」を背後から照射するか、または一対のLEDが、文字
と対向する側に位置し得るか、あるいはその両方であり、文字の後方のLEDの照明は、
それぞれ救助者によって適用されている速度または量が、正しいことを示す。文字側への
LEDは、救助者が換気の速度または量の増加または減少を指示されているか否かに依存
して二者択一的に点灯され得る。
【0047】
したがって組立体200は、被害者での換気の実行を監視できるようにするとともに救
助者にフィードバックを提供できるようにする。そのようなフィードバックは、被害者の
医療履歴と現在の病状のうちの少なくとも一方の様々なパラメータを考慮し、同時に被害
者を治療している様々な医療装置の活動を調整する計算機器から提供され得る。ここに図
示されない他のセンサも、監視・フィードバックシステムで用いられ得る。たとえば気道
ガス検知器が、マスクを通じて患者に提供されている酸素濃度の決定などに用いられ得る
。さらに赤色と赤外(IR)波長におけるCO2の示差吸収特性も測定され得る。また経
胸郭インピーダンスは、たとえば挿管で問題が生じた場合(たとえば管が、階段または救
急車内での飛び跳ねで外れる)を判定するために測定され得る。挿管した管の状態のチェ
ックも、被害者の換気の開始時にチェックが開始され得るように空気流センサにリンクさ
れることが可能である。標準プロトコルの枠外に手順を動かすため、または1あるいは2
名の介護者の限定機能に依存する典型的なプロトコルよりも患者のニーズにより柔軟的お
よび対応的であるように設計されたプロトコルにしたがうために、様々な協調センサも、
状況によっては用いられ得る。
【0048】
また空気流センサ以外のセンサは、換気速度の判定に用いられ得る。たとえば歪みセン
サは、換気組立体のバッグ上に提供され得るとともに、バッグが圧搾される頻度、ひいて
は被害者に提供されている補助換気速度の判定に用いられ得る。
【0049】
図3Aは、換気バッグまたは類似構造を操作している介護者にフィードバックを提供す
るプロセスのフローチャートである。一般にプロセスは、現場で被害者に提供される介護
を改善するため、緊急事態の現場で様々な医療装置を配置することと、デバイスにそれら
の動作を強調させることとを有する。
【0050】
プロセスは、ボックス302を開始する。ボックス302において除細動器の電極が、
被害者に適用され、除細動器の電源が投入される。そのような動作は、AEDを用いる素
人の救助者または先進除細動器を用いる救命士であり得る救助者が、現場に到着し、被害
者が除細動を必要としていることを認識した直後に生じ得る。
【0051】
ボックス304において、換気バッグが、被害者に取付けられ、バッグに付随する空気
流センサが、活性化される。一実施例において第2救命士は、このタスクに割当てられ、
被害者の気道が明らかであり、現在のところ定温放置が必要ないことを認め、さらに被害
者に強制換気の提供を開始すべく換気バッグを配置し得る。
【0052】
ボックス306において、バッグ空気流センサとフィードバックユニット間で通信リン
クが確立される。前記フィードバックユニットは、図1におけるタブレット116のよう
なタブレットか、図1の除細動器112のような除細動器の様式であり得る。通信は、た
とえば自動BLUETOOTH(登録商標)またはWiFi接続を良く知られた方法で起
こさせることで、2つの通信構成要素の活性化後に自動的に生じ得る。
【0053】
ボックス308において、換気データは、換気バッグ空気流センサから受信される。換
気データは単に、被害者の吸入と呼気のうちの少なくとも一方の開始または終了の時刻表
示を有し得るだけである。データはまた、吸入または呼気の長さと、被害者によってか被
害者に対して移動した空気量とに関する情報も有し得る。そのような情報は、空気流セン
サからたとえばタブレット116などの計算要素に伝えられ得る。次にデータは、換気を
提供するプロトコルに対して比較され得る。さらに換気がプロトコルに対して適切か不適
切に適用されているか否かに関して判定され得る。また換気と被害者で取られている他の
動作の調整も、たとえばタブレット116のデバイスを介して実行され得る。
【0054】
デバイスがそのような判定を行うと、ボックス310で示されるように、換気の適用に
おいて救助者にフィードバックを提供し得る。たとえばタブレット116は、換気バッグ
を圧搾する時期と力量に関して救助者を誘導すべく、視覚的または音響的フィードバック
を提供し得る。タブレット116はまた、たとえば除細動器などの別のデバイスにデータ
を通信し得るか、空気流センサに戻し得る。しかも受信デバイスは、介護者にフィードバ
ックを提供し得る。さらに情報は、救助者がフィードバックに惑わされにくくなり得るよ
うに、一方の救助者に提供されるフィードバックを他の救助者に提供されるフィードバッ
クとは分離でき得る特定の救助者によって身に付けられたヘッドセットか他の個人インタ
フェースに提供され得る。さらにたとえば協働介護者間の通信、および出動センタからか
医師または救命士チームの進捗を追跡しているかそのようなチームに入力を提供している
救急治療室の医師などの中心となる医師からの通信などの他の通信が、そのようなヘッド
セットを通じて生じ得る。
【0055】
提供されたフィードバックは、被害者間で異ならない設定プロトコルにしたがい得るか
、特定の被害者にカストマイズされ得る。たとえば被害者に提供すべき換気速度と量は、
被害者が現在の状態を患っている期間に依存し得る。したがって、救助者は、被害者が倒
れていた期間の確認を試み得るか、救急隊が呼ばれた時間のタイムスタンプが、プロキシ
として用いられ得る。また被害者の様々な状態は、以下を有する、被害者に提供されるべ
き換気の速度と量に関連し得る。
【0056】
・小児対成人
・患者の状態(たとえば外傷性脳損傷対心臓停止)
・ECGの特徴も、様々な換気要件を示唆し得る。たとえば心室細動患者は、心停止ま
たはPEA患者(無脈性電気活動患者)よりも低い換気要件を有し得る。
【0057】
・疾病の病因−溺死に起因する心臓停止対推定心筋梗塞に起因する心臓停止
・心臓停止の患者ダウンタイム期間
・EMSが到着する前の(有効な)傍観者心肺蘇生法(圧迫と換気のうちの少なくとも
一方)の有/無。
【0058】
・EtCO2−特定の呼気終末CO2値を得るべく換気速度を漸増する勧告の存在。
・SpO2−最適な末梢酸素飽和度を得るための換気速度の調整。
ボックス312において、システムは、被害者の状態を救助者に報告し、同様に被害者
が受け入れられ得る救急治療室の医師または他のスタッフなどの中心となる介護者に被害
者の状態を報告し得る。そのような報告は、ECG読出し情報、生命兆候、および即時(
たとえば医師または救命士)または二次(たとえばER医師)介護者によって必要とされ
る他の関連情報の提供を有し得る。
【0059】
ボックス314において、たとえば現場での1つあるいは複数の携帯医療装置からのデ
ータを中央電子医療記録システムに送信することで、インシデント報告データが、保存さ
れる。データは当初、たとえばタブレット116などの1デバイスで蓄積され得るが、そ
の後、中央システムに転送され得る。インシデント報告データは、患者に提供された薬剤
と他の治療に関する情報と、たとえば救急治療室の医師などの下流の介護者に関連し得る
他の情報とを有し得る。
【0060】
このようにして、さらにこの実施例プロセスを使用して、事故現場で被害者に提供され
た介護の様々な特徴に関する情報が、集められ得るとともに、患者への胸部圧迫、除細動
ショック、および換気の提供を調整することでなど、患者の治療が調整され得る。
【0061】
図4Aは、1つあるいは複数の医療救助者にフィードバックを提供すべく様々なパラメ
ータが用いられ得るプロセスのスイムレーン線図である。一般にプロセスは、図3Aに示
されるプロセスと類似するが、図3Aではプロセスにおいて特定の段階を実行するように
、特定の実施例構造が示される。各々の構造またはデバイスによって実施される特定の段
階は、必要に応じて変更されることが可能であり、他の段階が、付加され得るか、段階が
、再構成または修正され得るか、段階が、プロセスから除去され得る。
【0062】
プロセスは、タブレットと除細動器の電源が、緊急事態の現場で投入されるボックス4
02と404から始まる。そのような電力供給は単に、救急車からデバイスを配置するこ
とと、そのような各々のデバイスの電源スイッチを活性化することとを有し得る。ボック
ス406と408で、緊急事態の現場で被害者に介護が提供されている間、タブレットと
除細動器間でデータを転送させるべく、無線通信接続が、タブレットと除細動器間で確立
される。
【0063】
ボックス410において、被害者情報は、タブレット内に入力される(情報のうちの少
なくとも一部は、出動指令者によっても予め入力されているが、さらにその情報は、デバ
イスで自動入力し得る)。そのような情報は、被害者に関する電子医療記録情報の検索機
構として、被害者の名前または英数字ID番号を有し得る。そのような情報は、被害者の
現況に関する情報も有し得る。たとえば介護者は、被害者が頭部損傷を受けたか否か、被
害者が、出血しているか否か、骨折しているか否か、被害者のおおよその年齢と性別、お
よび被害者に提供されるべき介護に関し得る他の情報を記録し得る。そのような情報は、
メニューシステム(救助者との質疑応答インタビューセッションを実行するシステムを有
する)から入力値を選択することによるなど、タッチパネルディスプレイで入力され得る
か、タブレットへの音声による入力によっても提供され得る。
【0064】
たとえば被害者の名前などの被害者の識別子が、提供される場合、ボックス412によ
って示されるように、タブレットは、中央システム内の記録へのアクセスを試みようとし
得る。タブレットが、たとえば救命士の識別子およびパスワードなどの適切な認証情報を
提供した場合、中央システムは、ボックス418で被害者に関する医療記録情報をタブレ
ットに伝送し戻し得る。被害者に関する付加的情報を受信すると、タブレットは、被害者
の治療プロトコルを確立し得るとともに、現場で救助者に命令することで、プロトコルを
実施し始め得る。たとえば被害者の状態、被害者の年齢、被害者の医療履歴、および被害
者のサイズは、すべて胸部圧迫、除細動ショック、および換気が被害者に提供される方法
に関連し得る。タブレットによって確立されたプロトコルは、治療プランの展開において
各々の関連因子を考慮に入れ得る。
【0065】
システムが、データを得ているとともに、プランを展開している間、現場の介護者は、
被害者の胸部上に電極を接続するとともに位置付け得る(ボックス414)。さらに同じ
介護者か別の介護者は、被害者に換気装置を適用し得る(ボックス416)。
【0066】
次に介護者は、たとえば被害者に胸部圧迫および換気を適用することで、プロトコルを
実行し始め得る。ボックス422と424において、除細動器は、たとえば被害者のEC
Gに関する情報と胸部圧迫が被害者に適用された方法も伝送することで、タブレットに受
信された救助データを提供し、換気装置または換気センサは、換気装置事象に関する情報
を提供し得る。そのような情報は、たとえば換気が適用されている頻度、および提供され
ている換気空気量も有し得る。
【0067】
ボックス426において、タブレットは、受信入力を適切なプロトコルと比較する。前
記プロトコルは、静的プロトコルであり得るか、被害者の治療が継続するにつれて変化す
る動的プロトコルであり得る。介護者による補正動作が要求され得るように、入力がプロ
トコルに適合しない場合、タブレットは、介護者に命令を提供し得る(ボックス428)
。たとえばタブレットは、除細動器に情報を伝送し得る。さらにたとえばそれらの命令を
述べる(ボックス430)スピーカを除細動器に備える除細動器に、胸部圧迫の提供者へ
の命令をアナウンスさせ得る。タブレットはまた、換気装置にデータを送信することで、
換気装置に命令を別の介護者に視覚的または音響的のいずれかでアナウンスさせ得る(ボ
ックス432)。
【0068】
それぞれボックス434と436において、胸部圧迫の提供と除細動器の操作を行う介
護者は、受信命令にしたがい得るが、換気装置を操作する介護者は、他の適切な命令にし
たがい得る。それぞれボックス438と440において、除細動器と換気装置は、命令に
応答して特定介護者の実行を記録し得る。そのような実行データは、保存され得るととも
に、ボックス442と444でタブレットに送戻され得る。データは、関連介護者がプロ
トコルの範囲内に彼らの活動を戻すべく十分に彼らの動作を変更したか否かを示し得る。
またプロトコルは、たとえば特定期間の胸部圧迫に続いて除細動すべく患者への電気ショ
ックの提供を指示することで、経時的に変化し得る。したがって、タブレットは、ボック
ス428において、プロトコルの変更に適合させるため、提供する命令を変更し得る。
【0069】
ボックス446において、タブレットは、患者データの受信および処理を行う。次にプ
ロセスは、被害者の治療が完了するまでボックス428にループバックし得る。治療が続
くときも、たとえば患者が特定期間、正常な心調律がなかったことを認識し、そのような
判定に基づき被害者に提供される介護のタイミングと順序付けを調整することで、プロト
コルに変更がなされ得る。
【0070】
ボックス448において、データは、患者の記録として、中央システムに伝送される。
そのようなデータは、たとえば中央システムにアクセスする中心となる救急治療室の医師
によってリアルタイムで精査され得るECGおよび生命兆候データの提供によってなど、
介護の提供の全般にわたって絶えず提供され続け得る。データは、救急車または患者が救
急治療室に搬送された他の車両に医療装置を戻せるように、タブレット、除細動器、また
は換気装置の電源を切ることで認識され得るように、介護が完了した場合にも提供され得
る。またタブレットは、介護者が別のプロジェクトに移動する前に患者記録を完成させる
ため、そのような移動中に介護者のうちの1人とのさらなる対話を呼び出し得る。
【0071】
ボックス450において、中央システムは、被害者に関する関連データを処理、保存、
および転送する。たとえば静脈内の管を通じて患者に提供され得る薬剤などの治療情報は
、記録されるとともに、被害者の医療記録に加えられ得る。さらに支払請求システムは、
通知を受け得るとともに、適切な料金がそのようなシステムで被害者の口座に適用され得
る。しかも治療の関連データの寸評が、患者が受け入れられた病院の救急治療室チームに
前もって提供され得る。次に、ボックス452において、関連データは、患者にさらなる
治療を提供する場合に、救急治療室チームが精査でき得るように、救急治療室で受信され
る。
【0072】
図5は、患者への換気の投与中にディスプレイ装置で救助者に表示される、たとえば換
気タイマ500の例示的情報を示す。換気装置タイマつまり換気タイマ500は、救助者
が患者に提供される換気の速度を制御するのを助けるべく、救助者に情報を提供する。換
気タイマ500は、呼吸間で時間が経過すると、膨らむバー(または他の形状)を有する
ことが可能である。バー506は、経過時間502と換気速度504のうちの少なくとも
一方に関する情報を提供するスケーリング情報(たとえばグラフ上の目盛)を有すること
が可能である。経過時間502は、最後の換気事象から経過した時間量の表示を提供し、
呼吸速度つまり換気速度504は、分当りの呼吸数を提供する(たとえば呼吸=12呼吸
/分の間で5秒)。
【0073】
換気タイマ500で表示された情報は、換気が送達された時間を検出する装置(たとえ
ば流量計、カプノグラフィ、胸郭インピーダンス)から受信された換気関連データに基づ
く。換気関連情報は、経過時間が測定され得るように、タイマを再スタートさせるタイミ
ングを示す入力を提供すべくコンピュータによって用いられる。
【0074】
実施例によっては換気タイマ500で提示される情報は、色分けされるか、適切な換気
対準最適な換気を示す範囲の視覚的指標によって補完されることが可能である。一実施例
において換気タイマにおけるバー506の色は、換気の妥当性に基づき変化し得る。たと
えばバーは、適切な換気が提供されている場合、緑に着色され得るが、換気が所望呼吸速
度の範囲外にある場合、黄色か赤色に着色され得る。さらに実施例によってはユーザが呼
吸速度を増加または減少すべきか否かの指示が提供され得る。さらにいくつかの実施例に
おいて最適経過時間/換気速度の表示は、たとえば救助者が、バー506を表示最適タイ
ミング指標に適合させ得るようにするため、所望レベルにラインか他の指標を重ね合わせ
ることで、提供され得る。
【0075】
いくつかのさらなる実施例において換気タイマ500において提示される情報は、色分
けされ得るか、治療されている基礎疾患、たとえば呼吸困難対心臓停止対TBIの特性に
基づく他の視覚的指標によって補完され得る。さらに最適または許容可能な呼吸速度とし
て示される範囲は、1つあるいは複数の生理的監視センサからの情報に基づき変化するこ
とが可能であり、さらに患者の心肺状態の基礎的状態をそれらのセンサから推定すること
が可能である。そのような生理的監視は、たとえばEtCO2(たとえばCO2のパーセ
ンテージかmmHgとして表示される呼気の終了時における二酸化炭素、CO2の部分圧
か最大濃度)に関する情報と、パルス酸素濃度計、患者の血液の酸素飽和度を間接的に監
視する医療装置からの酸素飽和度に関する情報とのうちの少なくとも一方に基づくことが
可能である。そのような生理的監視はまた、たとえば肺胞に達する血液量と肺胞に達する
空気量の整合効率と妥当性を評価すべく用いられる測定値を提供する(ガス交換ユニット
の換気と灌流が整合しない場合を表示すべく用いられるVQ不整合と報告されることもあ
る)換気/灌流比(またはV/Q比)に基づき血中酸素濃度を計算すべく用いられ得る組
織CO2センサからの情報を有することが可能である。
【0076】
図6は、患者への換気と心肺蘇生法圧迫の投与中に表示される例示的情報を示す。シス
テムは、胸部圧迫が検出されるか否かと適切な換気が検出されるか否かに基づき提示され
る情報を自動的に切換える。たとえばCO2または胸部圧迫の深度が、心肺蘇生法投与中
に表示され得るが(たとえばCO2波形620は、図6において表示される)、胸部圧迫
の停止を検出すると、波形は、SpO2かパルス波形(表示なし)を表示すべく切換えら
れることが可能である。
【0077】
ディスプレイのうちの一部640は、たとえば換気間の経過時間に関連する呼吸速度に
関する情報を提供する換気タイマ(たとえば図5に関連する上記のように)の換気情報を
有することが可能である。
【0078】
ディスプレイのうちの別の部分624は、たとえば深度626、速度628および灌流
パフォーマンス指標(PPI)630,520などの心肺蘇生法に関する情報を有するこ
とが可能である。灌流パフォーマンス指標630は、圧迫の速度と深度の両方に関するフ
ィードバックを提供すべく充填量で形状が異なる形(たとえばひし形)である。心肺蘇生
法が、たとえば約100圧迫/分(CPM)の速度、各々の圧迫が38.10mm(1.
5インチ)よりも大きな深度で適切に実行されている場合、全ての指標が、満たされるこ
とになる。速度と深度のうちの少なくとも一方が、許容限界よりも減少するとき、充填量
は減少する。灌流パフォーマンス指標520は、救助者が、完全に満たされた灌流パフォ
ーマンス指標520の維持を目標とし得るように、心肺蘇生法の品質の視覚的表示を提供
する。
【0079】
図7は、コンピュータシステム700の回路図である。システム700は、一実施形態
にしたがって、前述のいずれかのコンピュータ実施方法に関連して記載された動作に用い
られることが可能である。システム700は、たとえばラップトップ、デスクトップ、ワ
ークステーション、携帯端末、サーバ、ブレードサーバ、大型汎用コンピュータ、および
他の適切なコンピュータなどの様々な様式のデジタルコンピュータを有するように意図さ
れる。システム700はまた、たとえば携帯端末、携帯電話、スマートフォン、および他
の類似計算機器などの携帯機器を有することが可能である。さらにシステムは、たとえば
Universal Serial Bus(ユニバーサル・シリアル・バス)(USB
)フラッシュドライブなどの携帯記憶媒体を有することが可能である。たとえばUSBフ
ラッシュドライブは、オペレーティング・システムおよび他のアプリケーションを保存し
得る。USBフラッシュドライブは、たとえば無線送受信機か別の計算機器のUSBポー
ト内に挿入され得るUSBコネクタなどの入力/出力要素を有することが可能である。
【0080】
システム700は、プロセッサ710、メモリ720、記憶装置730、および入力/
出力装置740を有する。各々の構成要素710,720,730,および740は、シ
ステムバス750を用いることで相互接続される。プロセッサ710は、システム700
内の実行命令を処理することができる。プロセッサは、任意数のアーキテクチャを用いて
設計され得る。たとえばプロセッサ710は、CISC(複合命令セットコンピュータ(
Complex Instruction Set Computers))プロセッサ
、RISC(縮小命令セットコンピュータ(Reduced Instruction
Set Computer))プロセッサ、またはMISC(最小命令セットコンピュー
タ(Minimal Instruction Set Computer))プロセッ
サであり得る。
【0081】
一実施形態においてプロセッサ710は、シングルスレッドコンピュータである。別の
実施形態においてプロセッサ710は、マルチスレッドプロセッサである。プロセッサ7
10は、入力/出力装置740上のユーザインタフェースにグラフ情報を表示すべく、メ
モリ720または記憶装置730に保存された命令を処理することが可能である。
【0082】
メモリ720は、システム700内の情報を保存する。一実施形態においてメモリ72
0は、コンピュータ可読媒体である。一実施形態においてメモリ720は、揮発性メモリ
ユニットである。別の実施形態においてメモリ720は、不揮発性メモリユニットである
【0083】
記憶装置730は、システム700に大容量記憶を提供することができる。一実施形態
において記憶装置730は、コンピュータ可読媒体である。様々な異なる実施形態におい
て記憶装置730は、フロッピー(登録商標)ディスクデバイス、ハードディスクデバイ
ス、光ディスクデバイス、またはテープデバイスであり得る。
【0084】
入力/出力装置740は、システム700に入力/出力操作を提供する。一実施形態に
おいて入力/出力装置740は、キーボードとポインティングデバイスのうちの少なくと
も一方を有する。別の実施形態において入力/出力装置740は、グラフィカル・ユーザ
・インタフェースを表示するディスプレイユニットを有する。
【0085】
記載された特徴は、デジタル電子回路、あるいはコンピュータ・ハードウエア、ファー
ムウエア、ソフトウエア、あるいはそれらの組合せによって実行されることが可能である
。装置は、情報担体、たとえばプログラム可能プロセッサによって実行する機械可読記憶
装置で明確に具体化されるコンピュータプログラム製品によって実行されることが可能で
あり、方法段階は、入力データで作動し、出力を発生させることで、記載の実施形態の機
能を行う命令のプログラムを実行するプログラム可能プロセッサによって実施されること
が可能である。記載された特徴は、データ記憶システムからデータと命令を受信するとと
もに、データ記憶システムにデータと命令を伝送するように結合された少なくとも1つの
プログラム可能プロセッサと、少なくとも1つの入力装置と、少なくとも1つの出力装置
とを有するプログラム可能システムで実行可能な1つあるいは複数のコンピュータプログ
ラムによって都合よく実行されることが可能である。コンピュータプログラムは、特定の
活動を実行するか、特定の結果をもたらすべくコンピュータにおいて直接的または間接的
に用いられ得る一連の命令である。コンピュータプログラムは、コンパイラ型言語かイン
タープリタ型言語を有する、任意のプログラミング言語の形式で記載されることが可能で
あり、さらにコンピュータプログラムは、独立型プログラムまたはモジュール、コンポー
ネント、サブルーティン、あるいは他の計算環境での使用に適した他のユニットとしてな
ど、任意の様式で展開されることが可能である。
【0086】
命令プログラムの実行に適したプロセッサは、例として汎用と専用の両マイクロプロセ
ッサ、およびソロプロセッサまたはあらゆる種類のコンピュータの複数のプロセッサのう
ちの1つを有する。一般にプロセッサは、読取り専用メモリかランダムアクセスメモリあ
るいはその両方から命令およびデータを受信することになる。コンピュータの必須要素は
、命令を実行するプロセッサおよび命令とデータを記憶する1つあるいは複数のメモリで
ある。一般にコンピュータはまた、データファイルを記憶する1つあるいは複数の大容量
記憶装置を有し得るか、それらに通信するように動作自在に結合され得る。そのような装
置は、たとえば内部ハードディスクと取外し可能なディスクなどの磁気ディスク;光磁気
ディスク;および光ディスクを有する。コンピュータプログラム命令とデータを明確に具
現化するのに適した記憶装置は、例としてEPROM,EEPROM、およびフラッシュ
メモリデバイスなどの半導体メモリ装置;たとえば内部ハードディスクと取外し可能なデ
ィスクなどの磁気ディスク;光磁気ディスク;およびCD−ROMとDVD−ROMディ
スクを有する、あらゆる様式の不揮発性メモリを有する。プロセッサおよびメモリは、A
SIC(特定用途向け集積回路)によって補完され得るか、ASIC内に組込まれ得る。
【0087】
ユーザとのやり取りを提供するため、特徴は、たとえば情報をユーザに表示するCRT
(陰極線管)またはLCD(液晶ディスプレイ)モニタなどのディスプレイ装置と、ユー
ザが入力をコンピュータに提供し得るキーボードと、マウスまたはトラックボールなどの
ポインティングデバイスとを有するコンピュータで実施されることが可能である。
【0088】
特徴は、たとえばデータサーバなどのバックエンド・コンポーネントを有するか、たと
えばアプリケーションサーバかインターネットサーバなどのミドルウエア・コンポーネン
トを有するか、グラフィカル・ユーザ・インタフェースかインターネット・ブラウザを有
するクライアント・コンピュータなどのフロントエンド・コンポーネントを有するか、そ
れらの任意の組合せを有するコンピュータシステムで実行されることが可能である。シス
テムの構成要素は、たとえば通信ネットワークなどの任意の様式か媒体のデジタルデータ
通信によって接続されることが可能である。通信ネットワークの実施例には、ローカルエ
リア・ネットワーク(LAN)、ワイドエリア・ネットワーク(WAN)、ピアツーピア
のネットワーク(アドホックまたは静的メンバを有する)、グリッド計算基盤、およびイ
ンターネットが含まれる。
【0089】
コンピュータシステムは、クライアントとサーバを有することが可能である。クライア
ントとサーバは、一般に互いに遠く離れていて、たとえば記載された1つなどのネットワ
ークによってやりとりするのが典型的である。クライアントとサーバの関係は、それぞれ
のコンピュータで動作するとともに互いにクライアント・サーバ関係を有するコンピュー
タプログラムによって生じる。
【0090】
いくつかの実施形態が、記載されてきた。それでもなお、当然のことながら、本発明の
趣旨と範囲から逸脱することなく、様々な修正が行われ得る。したがって、その他の実施
形態は、以下の特許請求の範囲内にある。本明細書によれば、以下の各項目に記載の事項もまた開示される。
[項目1]
医療換気監視システムとしての換気監視システムであって、前記換気監視システムは、
携帯計算機器と、
空気流経路を画定する患者換気ユニットであって、患者に前記患者換気ユニットが適用されるときに前記空気流経路が前記患者の気道に流体連通し得るように、前記患者換気ユニットは構成されることと
を備え、
前記患者換気ユニットは、
前記空気流経路における空気流センサであって、前記空気流センサは、前記患者に出入する換気空気流の存在を検知するように位置付けられることと、
前記携帯計算機器に通信するように構成された無線送受信機とを有し、
前記携帯計算機器は、前記患者に救助を与えるべく初期換気速度および初期換気量で換気を適用することを含んで実行される初期治療プロトコルを提供するように構成され、
前記携帯計算機器は、患者の現在の状態に関するデータを前記無線送受信機から受信し、
前記携帯計算機器は前記初期換気速度とは異なる更新換気速度と、前記初期換気量とは異なる更新換気量とのうちの少なくとも1つで換気を適用することを含んで実行される更新治療プロトコルを判定するように構成される、
換気監視システム。
[項目2]
前記患者換気ユニットは、前記患者の顔のうちの下部を密封して前記下部に適合するマスクを有する、
項目1記載の換気監視システム。
[項目3]
前記患者換気ユニットはさらに、前記空気流経路を通じて換気空気を提供するように接続される可撓性バッグを有する、
項目2記載の換気監視システム。
[項目4]
前記空気流センサは、差圧センサを有する、
項目1記載の換気監視システム。
[項目5]
前記無線送受信機は、BLUETOOTH(登録商標)無線送受信機を有する、
項目1記載の換気監視システム。
[項目6]
前記換気監視システムはさらに、前記無線送受信機の近傍の救助者にフィードバックを提供するため、前記無線送受信機に通信するように構成される無線送受信機を有する除細動器を有する、
項目1記載の換気監視システム。
[項目7]
前記フィードバックは、前記患者に換気を提供する適切な換気速度を、前記救助者に通信するフィードバックを有する、
項目6記載の換気監視システム。
[項目8]
前記携帯計算機器は、医療介護者から直面する患者に関する入力を受信するように構成され、前記携帯計算機器は治療計画を作成し、前記治療計画を実施すべくデータを伝送するように構成される、
項目7記載の換気監視システム。
[項目9]
前記携帯計算機器はさらに、前記患者換気ユニットに前記治療計画を実施する前記データを伝送するように構成される、
項目8記載の換気監視システム。
[項目10]
前記携帯計算機器はさらに、
前記患者換気ユニットに、前記治療計画を実施する前記データのうちの第1部分を伝送し、
前記除細動器に、前記治療計画を実施する前記データのうちの第2部分を伝送するように構成される、
項目8記載の換気監視システム。
[項目11]
前記携帯計算機器は、前記患者の現況に関する入力を受信するとともに、前記患者の前記現況を反映する1つあるいは複数のパラメータに基づき、救助者にフィードバックを提供するように構成される、
項目8記載の換気監視システム。
[項目12]
前記携帯計算機器は、患者に関して前記救助者に1つあるいは複数の質問を提示することで、前記患者の現況に関する入力を受信するとともに、
前記患者の適切な治療計画を決定すべく、前記1つあるいは複数の質問への回答を用いるように構成される、
項目11記載の換気監視システム。
[項目13]
前記携帯計算機器はさらに、中心となる医療施設で介護者にアップロードされた情報を共有すべく、中央サーバシステムに前記患者に関する情報を無線でアップロードするように構成される、
項目8記載の換気監視システム。
[項目14]
前記換気監視システムはさらに、過剰換気、少なすぎる換気、または適量の換気が前記患者に提供されているか否かを、複数のライトのうちのどのライトが活性化されているかに基づき示すように構成される前記複数のライトを有する換気の送達に関する情報を、救助者に提供する視覚的フィードバック機構を有する、
項目1記載の換気監視システム。
[項目15]
前記換気監視システムはさらに、呼吸速度に関する情報を提供する換気タイマを有する換気の送達に関する情報を、救助者に提供する視覚的フィードバック機構を有する、
項目1記載の換気監視システム。
[項目16]
前記換気監視システムはさらに、換気事象間の経過時間に関する情報を提供する換気タイマを有する換気の送達に関する情報を、救助者に提供する視覚的フィードバック機構を有する、
項目1記載の換気監視システム。
[項目17]
コンピュータが実施する患者の換気監視方法であって、前記換気監視方法は、
患者の気道内か近傍に設置された人工換気ユニットにおける空気流センサに接続された送信器から受信された、患者の換気に関する情報を携帯計算機器が受信することと、
遠隔医療システムからの情報を前記携帯計算機器が受信することと、
患者のための更新された治療アプローチとしての更新治療方法を前記携帯計算機器が生成することであって、前記更新治療方法は更新換気速度と更新換気量とのうちの少なくとも1つで換気を適用することを含んで実行され、前記更新換気速度および前記更新換気量は患者の換気に関する情報と、前記遠隔医療システムからの情報とに少なくとも部分的に基づくことと、
初期治療方法として初期換気速度および初期換気量で換気を適用することと、
前記更新治療方法を組入れたフィードバックを、前記患者の介護者に提供することと
を有して実行する、換気監視方法。
[項目18]
前記フィードバックの提供は、前記人工換気ユニットに換気速度情報を伝送することを有する、
項目17記載の換気監視方法。
[項目19]
前記換気監視方法はさらに、前記患者の適切な換気速度を介護者に示す音響的または視覚的フィードバック信号を、前記人工換気ユニットで発生させることを有する、
項目18記載の換気監視方法。
[項目20]
前記換気監視方法はさらに、呼吸速度に関する情報を提供する視覚的フィードバック機構を表示することを有する、
項目18記載の換気監視方法。
[項目21]
前記換気監視方法はさらに、換気事象間の経過時間に関する情報を提供する視覚的フィードバック機構を表示することを有する、
項目18記載の換気監視方法。
[項目22]
前記換気監視方法はさらに、
前記患者の胸部の近傍に位置するセンサから、前記患者で実行された胸部圧迫に関する情報を前記携帯計算機器が受信することと;
前記更新治療方法を組込んだフィードバックを、前記患者の介護者に提供することとを有する、
項目17記載の換気監視方法。
[項目23]
前記換気監視方法はさらに、1つあるいは複数の介護者によって前記患者の治療中に集められた前記患者に関する情報を、前記携帯計算機器から中央サーバシステムに無線でアップロードすることを有する、
項目17記載の換気監視方法。
[項目24]
前記更新治療方法は、介護者によって前記携帯計算機器に提供された前記患者の現況に関する観察に、少なくとも部分的に基づき作成される、
項目17記載の換気監視方法。
[項目25]
前記更新治療方法は、前記患者の電子医療記録からの情報に少なくとも部分的に基づき作成される、
項目24記載の換気監視方法。
[項目26]
前記携帯計算機器は、前記更新治療方法を作成するようにプログラムされた汎用タブレットコンピュータを有する、
項目25記載の換気監視方法。
[項目27]
医療換気監視装置としての換気監視装置であって、前記換気監視装置は、
補助換気を必要としている人間に提供される空気を運ぶように構成される空気流通路を画定する内壁を有する装置ハウジングと、
前記空気流通路において空気流のパラメータを検知するように構成される空気流センサと、
前記換気監視装置から分離した電子機器に、空気流の検知された前記パラメータとしての検知パラメータに関する情報を提供する無線送受信機と
を有し、
前記無線送受信機は前記人間に換気を提供する適切な技法に関するフィードバックを前記換気監視装置のユーザに提供する情報を有するデータを、前記電子機器から受信するように構成され、
前記適切な技法は、初期換気速度とは異なる更新換気速度と、初期換気量とは異なる更新換気量とのうちの少なくとも1つで患者に換気を適用することを含んで実行され、
前記更新換気速度および前記更新換気量は、遠隔医療システムから前記電子機器が受信したデータと、前記無線送受信機に通信しかつ患者に装着された除細動器から前記電子機器が受信したデータとに少なくとも部分的に基づく、
換気監視装置。
[項目28]
前記換気監視装置はさらに、選択されると、前記換気監視装置に前記電子機器としての無線計算機器とのデータ接続の確立を試みさせる活性化構造を有する、
項目27記載の換気監視装置。
[項目29]
前記活性化構造は、前記換気監視装置のうちの外部部分からアクセスできるスイッチを有する、
項目28記載の換気監視装置。
[項目30]
前記活性化構造は、前記換気監視装置のユーザにとってアクセスできないスイッチを有し、さらに換気提供要素の近傍に持込まれた前記換気監視装置の作用によって活性化される、
項目28記載の換気監視装置。
[項目31]
前記換気監視装置はさらに、前記換気監視装置のユーザにフィードバック命令を知らせるフィードバック機構を有する、
項目27記載の換気監視装置。
[項目32]
前記フィードバック機構は、補助換気を必要としている前記人間の適切な換気速度を示すべく、点滅するLEDライトを有する、
項目31記載の換気監視装置。
[項目33]
前記フィードバック機構は、補助換気を必要としている前記人間の適切な換気速度を示すべく、音響的信号を生じさせるスピーカを有する、
項目31記載の換気監視装置。
[項目34]
前記フィードバック機構は、換気タイマを有する、
項目31記載の換気監視装置。
[項目35]
前記換気監視装置はさらに、前記スピーカを介して、前記人間に提供されるべき換気量に関するフィードバックを提供するように構成される、
項目33記載の換気監視装置。
[項目36]
前記装置ハウジングは、補助換気組立体の構成要素との気密インタフェースを提供するように配置される、
項目27記載の換気監視装置。
[項目37]
前記装置ハウジングは、補助換気組立体の空気バッグとフェイスマスクとの間に適合するように配置される、
項目36記載の換気監視装置。
[項目38]
前記空気流センサは、差圧センサを有する、
項目27記載の換気監視装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7