(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6406591
(24)【登録日】2018年9月28日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】販売支援システムおよび販売支援方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/12 20120101AFI20181004BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20181004BHJP
【FI】
G06Q50/12
G06Q50/10
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-51891(P2017-51891)
(22)【出願日】2017年2月28日
(65)【公開番号】特開2018-142289(P2018-142289A)
(43)【公開日】2018年9月13日
【審査請求日】2017年11月21日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】505244947
【氏名又は名称】株式会社パラダイムシフト
(72)【発明者】
【氏名】百田 浩志
【審査官】
月野 洋一郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−068901(JP,A)
【文献】
特開2002−091852(JP,A)
【文献】
特開2012−079247(JP,A)
【文献】
特開2011−096003(JP,A)
【文献】
特開2013−30000(JP,A)
【文献】
藤村 滋 外2名,モニター調査型ログ収集による競合サイト間の比較分析,電子情報通信学会技術研究報告 Vol.112 No.466 IEICE Technical Report,日本,一般社団法人電子情報通信学会,2013年 2月28日,第112巻/第466号,p.131-p.136
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
販売実績を有する所定宿泊プランの購入客による、WEBサイト上での行動履歴を保持する記憶装置と、
前記記憶装置にアクセスし、前記行動履歴のうち、販売実績が所定レベル以上の特定宿泊プランに関するものを特定し、前記特定した行動履歴が含む閲覧状況の情報に基づき、前記特定宿泊プラン以外に閲覧された他宿泊プランを特定し、当該他宿泊プラン向けの改善用情報として、前記特定宿泊プランの情報を、所定装置に出力する処理を実行する演算装置と、
を備えることを特徴とする販売支援システム。
【請求項2】
前記演算装置は、
前記特定した行動履歴において前記特定宿泊プランおよび前記他宿泊プランの少なくともいずれかのコンテンツであって、閲覧回数または閲覧時間が所定基準以上を示すコンテンツを特定し、当該コンテンツに含まれる宿泊プランの属性情報を、前記記憶装置において保持する宿泊プランそれぞれの属性情報中から取得し、当該属性情報を、前記他宿泊プラン向けの改善用情報として、所定装置に出力する処理を実行するものである、
ことを特徴とする請求項1に記載の販売支援システム。
【請求項3】
前記演算装置は、
前記改善用情報の出力に際し、前記特定宿泊プランと前記他宿泊プランとを所定項目に関して比較して、該当プランの間で相違する項目を特定し、当該項目の情報を、当該他宿泊プラン向けの改善用情報として所定装置に出力するものである、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の販売支援システム。
【請求項4】
販売実績を有する所定宿泊プランの購入客による、WEBサイト上での行動履歴を保持する記憶装置を備えた情報処理システムが、
記憶装置にアクセスし、前記行動履歴のうち、販売実績が所定レベル以上の特定宿泊プランに関するものを特定し、当該行動履歴が含む閲覧状況の情報に基づき、前記特定宿泊プラン以外に閲覧された他宿泊プランを特定し、当該他宿泊プラン向けの改善用情報として、前記特定宿泊プランの情報を、所定装置に出力する処理を実行する、
ことを特徴とする販売支援方法。
【請求項5】
前記情報処理システムが、
前記特定した行動履歴において前記特定宿泊プランおよび前記他宿泊プランの少なくともいずれかのコンテンツであって、閲覧回数または閲覧時間が所定基準以上を示すコンテンツを特定し、当該コンテンツに含まれる宿泊プランの属性情報を、前記記憶装置において保持する宿泊プランそれぞれの属性情報中から取得し、当該属性情報を、前記他宿泊プラン向けの改善用情報として、所定装置に出力する処理を実行する、
ことを特徴とする請求項4に記載の販売支援方法。
【請求項6】
前記情報処理システムが、
前記改善用情報の出力に際し、前記特定宿泊プランと前記他宿泊プランとを所定項目に関して比較して、該当プランの間で相違する項目を特定し、当該項目の情報を、当該他宿泊プラン向けの改善用情報として所定装置に出力する、
ことを特徴とする請求項4または5に記載の販売支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、販売支援システムおよび販売支援方法に関するものであり、具体的には、販売サイト上での顧客の行動履歴に基づき、販売効率改善に関して有意性のある的確なプラン改善提案を可能とする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ホテルや旅館を利用する顧客は、いわゆるOTA(Online Travel Agent)などの各種販売サイトに掲載された各宿泊プランを閲覧、比較した上で、実際に購入を行うケースが多い。一方、こうした販売サイトに宿泊プランを掲載する宿泊業者にとっては、自身の宿泊プランが選ばれた結果のみを知りうるのが現状である。
【0003】
なお、電子商取引サイトでのユーザ行動の分析を行う従来技術としては、以下のものが提案されている。すなわち、ユーザの行動を示す行動履歴情報として、電子商取引サイトにおける閲覧履歴を収集する収集手段と、前記収集手段により収集された前記行動履歴情報から、分析モデルを用いて、前記行動履歴情報に対応するイベント情報候補を、前記行動履歴情報から前記イベント情報候補が抽出される確度と共に抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出されたイベント情報候補のうち、前記確度が所定値より高いイベント情報候補が前記ユーザに提示されるように制御し、提示したイベント情報候補の正誤を示す確認情報、及び提示されたイベント情報候補に不足があることを示す不足情報を前記ユーザから受け付けると共に、前記ユーザから正解の確認情報を受け付けたイベント情報候補をイベント情報として記憶部に格納し、前記ユーザから不足情報を受け付けた場合には、提示中のイベント情報候補よりも前記確度が低いイベント情報候補が前記ユーザに提示されるように制御する制御手段と、を含む履歴情報利用装置であって、前記抽出手段は、前記閲覧履歴から、前記ユーザが購入した商品に関する情報を前記イベント情報候補として抽出し、前記電子商取引サイトにおける商品購入のための各手続きに対応した複数のステップの各々に、購入手続きが進むほど高くなる確度を割り当て、抽出したイベント情報候補が示す商品の購入手続きに該当するステップに割り当てられた確度を、該イベント情報候補の確度とする履歴情報利用装置(特許文献1参照)などが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5548235号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、行動履歴分析を行う従来技術は存在するものの、販売サイト上での行動履歴を分析し、当該顧客がどのような経緯で購入に至り、その宿泊プランの属性のうち販売に貢献したものはどういった要素であったのかを特定し、これを他の宿泊施設や自他の宿泊プランの参考として提案する技術は存在しない。
【0006】
こうした現状における各宿泊業者は、例えば競合他社による宿泊プラン、或いは自社の所定宿泊プランが効率良く販売されていく様子をおぼろげに把握出来るものの、相対的に所定の自宿泊施設が購入されない事実を、明確に認識することは出来ない。つまり、自宿泊施設の販売実績があがらない理由も事実も知らないため、宿泊プランを改善する方向性や動機を得る機会すら無いと言える。
【0007】
そこで本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、販売サイト上での顧客の行動履歴に基づき、販売効率改善に関して有意性のある的確なプラン改善提案を可能とする技術の提供を主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する本発明の販売支援システムは、販売実績を有する所定宿泊プランの購入客による、WEBサイト上での行動履歴を保持する記憶装置と、前記
記憶装置にアクセスし、前記行動履歴のうち、販売実績が所定レベル以上の特定宿泊プランに関するものを特定し、前記特定した行動履歴
が含む閲覧状況の情報に基づき、前記特定宿泊プラン以外に閲覧された他宿泊プランを特定し、当該他宿泊プラン向けの改善用情報として、前記特定宿泊プランの
情報を、所定装置に出力する処理を実行する演算装置と、を備えることを特徴とする。
【0009】
なお、上述の販売支援システムにおいて、前記演算装置は、前記特定した行動履歴において前記特定宿泊プランおよび前記他宿泊プランの少なくともいずれかのコンテンツであって、閲覧回数または閲覧時間が所定基準以上を示すコンテンツを特定し、当該コンテンツに含まれる宿泊プランの属性情報を、
前記記憶装置において保持する宿泊プランそれぞれの属性情報中から取得し、当該属性情報を、前記他宿泊プラン向けの改善用情報として、所定装置に出力する処理を実行するものである、としてもよい。ここで出力する改善用情報たる属性情報には、当該宿泊プランすなわち上述の他宿泊プランの競合宿泊プランの内容の他、当該競合宿泊プランを提供する宿泊施設の情報も含むとすれば好適である。
【0010】
また、上述の販売支援システムにおいて、前記演算装置は、前記改善用情報の出力に際し、前記特定宿泊プランと前記他宿泊プランとを所定項目に関して比較して、該当プランの間で相違する項目を特定し、当該項目の情報を、当該他宿泊プラン向けの改善用情報として所定装置に出力するものである、としてもよい。
【0011】
また、本発明の販売支援方法は、販売実績を有する所定宿泊プランの購入客による、WEBサイト上での行動履歴を保持する記憶装置を備えた情報処理システムが、
記憶装置にアクセスし、前記行動履歴のうち、販売実績が所定レベル以上の特定宿泊プランに関するものを特定し、当該行動履歴
が含む閲覧状況の情報に基づき、前記特定宿泊プラン以外に閲覧された他宿泊プランを特定し、当該他宿泊プラン向けの改善用情報として、前記特定宿泊プランの
情報を、所定装置に出力する処理を実行する、ことを特徴とする。
【0012】
また、上述の販売支援方法において、前記情報処理システムが、前記特定した行動履歴において前記特定宿泊プランおよび前記他宿泊プランの少なくともいずれかのコンテンツであって、閲覧回数または閲覧時間が所定基準以上を示すコンテンツを特定し、当該コンテンツに含まれる宿泊プランの属性情報を、
前記記憶装置において保持する宿泊プランそれぞれの属性情報中から取得し、当該属性情報を、前記他宿泊プラン向けの改善用情報として、所定装置に出力する処理を実行する、としてもよい。
【0013】
また、上述の販売支援方法において、前記情報処理システムが、前記改善用情報の出力に際し、前記特定宿泊プランと前記他宿泊プランとを所定項目に関して比較して、該当プランの間で相違する項目を特定し、当該項目の情報を、当該他宿泊プラン向けの改善用情報として所定装置に出力する、としてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、OTAの販売サイト上での顧客の行動履歴に基づき、販売効率改善に関して有意性のある的確なプラン改善提案が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本実施形態の販売支援システムを含むネットワーク構成例を示す図である。
【
図2】本実施形態の販売支援システムのハードウェア構成例を示す図である。
【
図3】本実施形態における販売実績テーブルのデータ構造例を示す図である。
【
図4】本実施形態における行動履歴テーブルのデータ構造例を示す図である。
【
図5】本実施形態の販売支援方法のフロー例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本実施形態の販売支援システム100を含むネットワーク構成図である。
図1に示す販売支援システム100は、販売サイト上での顧客の行動履歴に基づき、販売効率改善に関して有意性のある的確なプラン改善提案を可能とするコンピュータシステムである。
【0018】
ここで、本実施形態の販売支援システム100が、処理結果であるプラン改善提案の情報を提示する対象は、当該販売支援システム100によるサービス提供を享受すべく契約した或る宿泊業者(の宿泊施設端末300)である。
【0019】
よって、販売支援システム100はネットワーク20を介し、この宿泊業者の備える宿泊施設端末300と通信可能に接続されている。また、上述の宿泊業者は、自宿泊施設の宿泊プランを販売するため、インターネット上での代理販売を行うネットエージェント200と契約し、このネットエージェント200に対して自宿泊施設の宿泊プランを委託しているものとする。ただし、これはあくまでも説明のための一例であり、宿泊業者が自らの自社サイトで宿泊プランを販売する形態も含むとしてよい。いずれにしても、販売サイトの種類に関して限定しない。
【0020】
また、本実施形態の販売支援システム100は、上述の宿泊業者が契約しているネットエージェント200での、各宿泊業者の宿泊プランの販売状況と共に、販売に至った宿泊プラを購入した各顧客が、購入動作実行までに閲覧したネットエージエント200のWEBサイト上の各宿泊プランの情報を、一定時間毎にネットエージェント200から取得する。
【0021】
これにより判明した、当該ネットエージェントで所定基準以上の販売実績を示す宿泊プランに関して、購入を行った顧客、すなわち購入客が、購入までに閲覧した他の宿泊プランの情報を特定出来る。
−−−ハードウェア構成−−−
【0022】
次に、上述の販売支援システム100のハードウェア構成例について説明する。
図2は本実施形態の販売支援システム100のハードウェア構成例を示す図である。本実施形態における販売支援システム100は、例えばサーバ装置を想定することができる。なお、本実施形態では説明簡便化の為、単体の装置として販売支援システム100を示しているが、必要な機能毎にサーバを設けて互いに連携させるとしてもよい。
【0023】
こうした販売支援システム100は、ハードディスクドライブやSSD(Solid State Drive)などの不揮発性記憶素子で構成された記憶装置101、RAM(Random Access Memory)など揮発性記憶素子で構成されたメモリ103、CPUなどの演算装置104、NIC(Network Interface Card)などの通信装置105が内部BUSにより互いに接続されて構成されている。
【0024】
このうち記憶装置101には、販売実績テーブル125、および、行動履歴テーブル126が少なくとも記憶されている。これらテーブルのデータ構成例の詳細については後述する。
【0025】
こうした販売支援システム100は、上述の記憶装置101に格納されたプログラム102を、演算装置104がメモリ103に読み出して実行し、必要な機能を実装することになる。但し、こうした各機能は電子回路などのハードウェアとして実現してもよい。
−−−データ構造例−−−
【0026】
次に、本実施形態の販売支援システム100が利用するテーブル等のデータ構造例について説明する。
図3は本実施形態における販売実績テーブル125のデータ構造例を示す図である。この販売実績テーブル125は、上述のネットエージェント200が提供する販売用のWEBサイトにて実際に販売された宿泊プランの情報と、販売価格、および販売実績といった各情報を格納したテーブルである。
【0027】
そのデータ構成は、例えば、宿泊プランを一意に特定する宿泊プランIDをキーに、販売対象期間、該当対象期間における販売価格、その価格での販売実績、該当宿泊施設の所在地、顧客評価値(顧客から寄せられた評価用の情報を、ネットエージェント200が所定アルゴリズムで処理し決定したもの)、および、サービス内容(宿泊日数、食事、アクティビティ等)といった値を対応付けたレコードの集合体となっている。
【0028】
また、
図4は、本実施形態における行動履歴テーブル126のデータ構造例を示す図である。この行動履歴テーブル126は、上述の販売実績テーブル125にて販売実績を有する宿泊プランの購入客に関して、ネットエージェント200のWEBサイト上で記録された行動履歴を格納するテーブルである。従って、販売支援システム100は、ネットエージェント200から一定期間ごとに当該行動履歴の情報を取得し、この行動履歴テーブル126を更新しているものとする。
【0029】
そのデータ構成は、購入客を一意に特定する顧客IDをキーに、当該購入客が購入した宿泊プランID、当該宿泊プランの購入に際して該当購入客が閲覧した各宿泊プランのコンテンツとその閲覧状況(閲覧回数、閲覧時間)、および、当該宿泊プランの販売実績といった値を対応付けたレコードの集合体となっている。
−−−フロー例−−−
【0030】
以下、本実施形態における販売支援方法の実際手順について図に基づき説明する。以下で説明する販売支援方法に対応する各種動作は、販売支援システム100のメモリ103に読み出して実行するプログラム102によって実現される。そして、このプログラム102は、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
【0031】
図5は、本実施形態における販売支援方法のフロー例を示す図である。この場合、販売支援システム100は、記憶装置100の行動履歴テーブル127にアクセスし、各レコードのうち販売実績が所定基準以上の宿泊プラン(以後、特定宿泊プラン)に関するものを特定する(s100)。この販売実績の基準とは、例えば、直近1ヶ月間での販売回数ないし販売額が、全宿泊プランの平均を超えているもの、或いは、全宿泊プラン中で上位10%以内のもの、といったものなどが想定出来るが、限定はしない。
【0032】
続いて、販売支援システム100は、s100で特定した特定宿泊プランのレコードが含む閲覧状況の情報を参照し、この特定宿泊プランおよび特定宿泊プラン以外の他宿泊プランの各コンテンツに対する、閲覧回数または閲覧時間の値を取得する(s101)。
【0033】
次に、販売支援システム100は、s101で得た閲覧回数または閲覧時間の値に基づき、閲覧回数または閲覧時間の値が所定基準以上を示すコンテンツを特定する(s102)。例えば、各購入客による閲覧回数平均が3回以上、または、各購入客による閲覧平均時間が5分以上、といった基準の少なくともいずれかを満たすコンテンツを特定する。つまり、宿泊プランの購入客が、購入に至るまでに何度も、或いは時間をかけて閲覧し確認したコンテンツを特定することになる。
【0034】
続いて、販売支援システム100は、上述のs102で特定した該当コンテンツに含まれる宿泊プランの属性情報を、当該宿泊プランのIDをキーに、販売実績テーブル125で検索し、所定期間における販売価格、顧客評価値、および、上述の属性情報(コンテンツが示すサービス内容)といった情報を取得する(s103)。
【0035】
次に、販売支援システム100は、s103で得た情報を、例えば、宿泊施設の所在地ごとに顧客評価値の大小に応じて選択し、当該顧客評価値の範囲ごとに、所定期間における販売価格、および、上述の属性情報(コンテンツが示すサービス内容)の情報を分類する(s104)。例えば、或る地域に所在する宿泊施設のうち顧客評価値が上位、中位、下位の各宿泊施設に関する宿泊プランごとに、所定期間における販売価格および属性情報を分類する。
【0036】
また、販売支援システム100は、上述のs104で分類した、所定地域における顧客評価値の範囲ごとの所定期間における販売価格および属性情報を、同地域に宿泊施設が所在し、顧客評価値が同範囲に属する他宿泊施設の宿泊プラン、すなわち他宿泊プランに向けた改善用情報と特定する(s105)。つまり、同じ地域に所在し、顧客評価値が類似範囲にあって競合する宿泊施設で販売に成功している宿泊プランの情報であって、特に購入客が閲覧していたコンテンツの情報等を、宿泊プランの改善用情報とするのである。
【0037】
なお、販売支援システム100は、上述の改善用情報の特定に際し、特定宿泊プランと他宿泊プランとを所定項目に関して比較して、該当プランの間で相違する項目を特定し、当該項目の情報を、当該他宿泊プラン向けの改善用情報に加えるとしてもよい。ここで、上述の所定項目としては、販売価格、宿泊施設でのサービスや設備(例:食事回数、アメニティグッズの種類、露天風呂有無、子供向けプラン有無、最寄り駅からの無料送迎など)、オプショナルツアー有無、口コミの良否、自社サイトの構成内容(例:全体の情報量、所定ページの有無)などを一例として想定出来るが、これに限定しない。
【0038】
次に、販売支援システム100は、s105で特定した改善用情報600(
図6)を、上述の他宿泊プランを提供している宿泊業者の宿泊施設端末300に送信し(s106)、処理を終了する。ここでの改善用情報600の送信先は、他宿泊プランを販売している宿泊業者の宿泊施設端末300であるが、この宿泊業者が上述の特定宿泊プランの販売業者であるケースも十分想定出来る。自社の宿泊プラン同士が競合している状況もありうるためである。
以上説明したように本実施形態によれば、販売サイト上での顧客の行動履歴に基づき、販売効率改善に関して有意性のある的確なプラン改善提案が可能となる。
【0039】
以上、本発明の実施の形態について、その実施の形態に基づき具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【符号の説明】
【0040】
20 ネットワーク
100 販売支援システム
101 記憶装置
102 プログラム
103 メモリ
104 演算装置
105 通信装置
125 販売実績テーブル
126 行動履歴テーブル
200 ネットエージェント
300 宿泊施設端末