特許第6406731号(P6406731)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6406731タッチパネル付きディスプレイ及びPOS端末
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6406731
(24)【登録日】2018年9月28日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】タッチパネル付きディスプレイ及びPOS端末
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20181004BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20181004BHJP
   G07G 1/00 20060101ALI20181004BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20181004BHJP
   H04N 5/64 20060101ALI20181004BHJP
【FI】
   G09F9/00 350A
   G09F9/00 366A
   G02F1/1333
   G07G1/00 311Z
   G07G1/01 301Z
   H04N5/64 571A
【請求項の数】6
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-160130(P2017-160130)
(22)【出願日】2017年8月23日
(62)【分割の表示】特願2016-103337(P2016-103337)の分割
【原出願日】2016年5月24日
(65)【公開番号】特開2017-211669(P2017-211669A)
(43)【公開日】2017年11月30日
【審査請求日】2017年8月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077838
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 憲保
(74)【代理人】
【識別番号】100129023
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 敬
(72)【発明者】
【氏名】小田 和彦
【審査官】 石本 努
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−79095(JP,A)
【文献】 特開2008−102476(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0232915(US,A1)
【文献】 特開2003−337656(JP,A)
【文献】 特開平10−207630(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0026211(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0160422(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F9/30−9/46
G02F1/133−1/1334
1/1339−1/1341
1/1347
G06F1/00
1/16−1/18
3/033−3/039
G07G1/00−5/00
H04N5/64−5/655
9/44−9/78
H05K5/00−5/06
7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルと、
前記表示パネルが取り付けられるリアケースと、
前記リアケースとともに前記表示パネルを内部に収容するように前記リアケースに取り付けられるフロントケースとを備え、
前記フロントケースは、
前記表示パネルからの光を通過させる第1開口が設けられたフロントフレームと、
第2開口が設けられた枠状の部材であり、前記第2開口が前記第1開口と重なるようにフロントフレームに着脱可能に取り付けられる中間部材と、
ユーザが入力するための入力領域を有し、当該入力領域が前記第2開口に重なるように前記中間部材に固定されるタッチパネルとを有し、
前記フロントフレームは、複数の貫通孔を有し、
前記中間部材は、
前記第2開口が設けられた第2フレーム部と、
後方へ向けて突出しており、前記複数の貫通孔のそれぞれに対応する複数の突出部とを有し、
前記複数の突出部が前記フロントフレームの前面側から前記複数の貫通孔のそれぞれに嵌挿されている状態で、前記中間部材が前記フロントフレームの前面に取り付けられている
ことを特徴とするタッチパネル付きディスプレイ。
【請求項2】
前記複数の突出部の各々は、後方へ向けて開放したネジ穴部を有し、
前記複数の突出部の前記ネジ穴部にねじ込まれているネジによって、前記中間部材がフロントフレームの前面に取り付けられている
ことを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル付きディスプレイ。
【請求項3】
前記フロントフレームは、前記中間部材が取り付けられる取付領域を囲んで突出する突条部を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル付きディスプレイ。
【請求項4】
前記突条部は、前記中間部材の側部を超えて、前記タッチパネルの側部の少なくとも一部を覆う
ことを特徴とする請求項3に記載のタッチパネル付きディスプレイ。
【請求項5】
前記タッチパネルは、前記中間部材に固定される非入力領域を前記入力領域の周囲に有する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のタッチパネル付きディスプレイ。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載のタッチパネル付きディスプレイを備える
ことを特徴とするPOS端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネル付きディスプレイ及びPOS端末に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチパネルとLCD(Liquid Crystal Display)とを内蔵したタッチパネル付きディスプレイが、広く普及している。例えば特許文献1は、タッチパネルを搭載したフロントケースを、表示器を搭載したリアケースに取り外し可能に装着するタッチパネル付きディスプレイ(特許文献1では、「ディスプレイ装置」と称される。)を開示している。この種のタッチパネル付きディスプレイでは、タッチパネルが、両面テープや接着剤によりフロントケースに固定されることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−97013号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のようなタッチパネル付きディスプレイにおいて、タッチパネルがフロントフレームに固定された後は、両面テープや接着剤の接着力の程度によっては、タッチパネルやフロントフレームに損傷を与えることなく、タッチパネルをフロントフレームから取り外すことは、困難になる。そのため、タッチパネルとフロントフレームのいずれか一方にのみ不具合が生じた場合であっても、タッチパネルとフロントフレームの両方をセットで交換せざるを得なくなることがある。
【0005】
ここで、タッチパネルの不具合とは、動作不良等であり、フロントフレームの不具合とは、外観を損なう傷や汚れ等である。
【0006】
また、タッチパネル付きディスプレイには、特許文献1に記載のタッチパネル付きディスプレイのようにタッチパネルをフロントケースの後面に取り付けるものとは異なり、フロントケースの前面にタッチパネルを全面露出させて取り付けるものもある。この場合、タッチパネルがフロントフレームから外れることを防ぐために、特許文献1に記載のタッチパネル付きディスプレイの場合よりも強固にタッチパネルをフロントフレームに取り付ける必要がある。そのため、タッチパネルをフロントフレームに固定するための両面テープや接着剤には、接着力が強力なものが採用されることが多い。従って、フロントケースの前面にタッチパネルを全面露出させて取り付けるタッチパネル付きディスプレイでは、上述の問題は特に顕著になる。
【0007】
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、タッチパネル及びフロントフレームに損傷を与えることなく、タッチパネルをフロントフレームから取り外すことが可能なタッチパネル付きディスプレイを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係るタッチパネル付きディスプレイは、表示パネルと、前記表示パネルが取り付けられるリアケースと、前記リアケースとともに前記表示パネルを内部に収容するように前記リアケースに取り付けられるフロントケースとを備え、前記フロントケースは、前記表示パネルからの光を通過させる第1開口が設けられたフロントフレームと、第2開口が設けられた枠状の部材であり、前記第2開口が前記第1開口と重なるように前記フロントフレームに取り付けられる中間部材と、ユーザが入力するための入力領域を有し、当該入力領域が前記第2開口に重なるように前記中間部材の前面に固定されるタッチパネルとを有し、前記中間部材は、前記第2開口が設けられた第2フレーム部と、後方へ向けて突出しており、前記複数の貫通孔のそれぞれに対応する複数の突出部とを有し、前記複数の突出部が前記フロントフレームの前面側から前記複数の貫通孔のそれぞれに嵌挿されている状態で、前記中間部材が前記フロントフレームの前面に取り付けられている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、タッチパネル及びフロントフレームに損傷を与えることなく、タッチパネルをフロントフレームから取り外すことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施の形態に係るタッチパネル付きディスプレイを有するPOS端末の斜視図である。
図2】一実施の形態に係るPOS端末のタッチパネル付きディスプレイのフロントケースを取り外した状態での斜視図である。
図3】一実施の形態に係るタッチパネル付きディスプレイのフロントケースの斜視図であって、(a)は、前方から見た図であり、(b)は、後方から見た図である。
図4】(a)は、一実施の形態に係るタッチパネル付きディスプレイのフロントケースの正面図であり、(b)は、その背面図である。
図5】一実施の形態に係るタッチパネル付きディスプレイのフロントケースの分解斜視図である。
図6図4(a)に示すVI−VI線における拡大断面図である。
図7】一実施の形態に係るフロントフレームの斜視図である。
図8】(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)は、ぞれぞれ、一実施の形態に係るフロントフレームの正面図、平面図、底面図、右側面図及び背面図である。
図9】一実施の形態に係る中間部材の斜視図である。
図10】(a)、(b)、(c)及び(d)は、それぞれ、一実施の形態に係る中間部材の正面図、平面図、右側面図及び背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。全図を通じて同一の要素には同一の符号を付す。
【0012】
本発明の一実施の形態に係るPOS端末100は、POSシステム(POS system, point of sales system)を構成するレジスターであって、その外観を図1に示すように、タッチパネル付きディスプレイ101を備える。
【0013】
なお、POS端末100は、レジスターに限られず、POSシステムを構成する端末装置であればよい。また、POS端末100は、本発明に特徴的なタッチパネル付きディスプレイ101を備える装置の一例であって、タッチパネル付きディスプレイ101は、POS端末100以外の装置に搭載されてもよい。
【0014】
POS端末100のタッチパネル付きディスプレイ101は、図1に示すように、表示パネル102と、リアケース103と、フロントケース104とを備える。
【0015】
表示パネル102は、光を発することによって、画像を表示する機器である。表示パネル102は、例えば、偏光フィルタ、ガラス基板、液晶、バックライトなどから構成される液晶表示パネルである。
【0016】
以下では、表示パネル102が光を発する方向、すなわち、表示パネル102の表示画面の法線方向を「前方」とし、この反対方向を「後方」として方向を説明する。また、上下左右の各方向は、表示される画像を正しく判別できるように表示パネル102を正置した状態で、タッチパネル付きディスプレイ101を前方から見た方向を表す。
【0017】
リアケース103は、フロントケース104を取り外したPOS端末100の外観を図2に示すように、前方が開放された前後方向が浅い箱状の部材であって、後部がPOS端末100の本体部分に取り付けられるとともに、表示パネル102が内部に取り付けられる。リアケース103は、上部内面から前方へ突出する第1係合部105と、表示パネル102の上下左右をそれぞれ囲むように内部に配置された金属フレーム106a,106b,106c,106dとを有する。表示パネル102の下方に設けられた金属フレーム106bは、5つのネジS1がそれぞれ挿設される5つの第1貫通孔107を有する。
【0018】
フロントケース104は、外観を図3及び図4に示すように、後方が開放された前後方向が浅い箱状の部材であって、リアケース103とともに表示パネル102を内部に収容するようにリアケース103の前面部に取り付けられる。フロントケース104は、分解斜視図を図5に示すように、フロントフレーム108と、中間部材109と、タッチパネル110とを有する。
【0019】
フロントフレーム108は、図7及び図8に示すように、表示パネル102からの光を通過させる第1開口111が設けられた第1フレーム部112と、第1フレーム部112の前面外縁に沿って設けられ前方へ突出する突条部113とを有する。本実施の形態では第1開口111は、前方から見て概ね矩形である。
【0020】
ここで、図8において、左中段に示される図(a)がフロントフレーム108の正面図であり、正面図の上方及び下方に示される図(b)及び(c)がそれぞれ平面図及び底面図であり、正面図の右方に示される図(d)及び(e)がそれぞれ右側面図及び背面図である。
【0021】
第1フレーム部112は、前方から見て概ね矩形の枠部材である。第1フレーム部112は、4つの第2係合部114と、4つの係合爪115と、8つの第2貫通孔116と、5つの第1ネジ穴部117とを有する。
【0022】
第2係合部114は、上部後面に設けられており、それぞれが対応する位置に設けられたリアケース103の第1係合部105と係合する。
【0023】
係合爪115は、第1開口111を囲む上下左右の辺部のうち、左右の各辺部に2つずつ設けられる。係合爪115は、左右の各辺部から後方へ延び、先端には爪が設けられている。係合爪115は、表示パネル102の左右に設けられた金属フレーム106c,106dに係合する。
【0024】
第2貫通孔116は、第1フレーム部112を構成する上下左右の各部に2つずつ設けられている。
【0025】
第1ネジ穴部117は、第1フレーム部112を構成する上下左右の各部のうち、下部の後面に設けられている。第1ネジ穴部117は、金属フレーム106bの第1貫通孔107と前後に対応付けて設けられており、金属フレーム106bの裏側から第1貫通孔107を貫通して設けられているネジS1(図2参照)と螺合する。
【0026】
突条部113は、詳細後述する中間部材109が取り付けられる取付領域を囲んで設けられており、図6に示すように中間部材109の側部を覆う。さらに本実施の形態では、突条部113は、中間部材109の側部を超えて、タッチパネル110の側部の少なくとも一部を覆う。突条部113は、タッチパネル110の側部のすべてを覆うように、もしくはタッチパネル110の側部を超えて覆うようにしてもよい。
【0027】
中間部材109は、図9及び図10に示すように、第2開口118が設けられた枠状の部材である。中間部材109は、第2開口118が第1開口111と前後に重なるようにフロントフレーム108の前面に着脱可能に取り付けられる。
【0028】
ここで、「第2開口118が第1開口111と重なる」とは、前方から見た場合に、第2開口118の少なくとも一部が、第1開口111の少なくとも一部に重なることを意味する。また、図10において、左下に示される図(a)が中間部材109の正面図であり、正面図の上方に示される図(b)が平面図であり、正面図の右方に示す図(c)及び(d)がそれぞれ右側面図及び背面図である。
【0029】
中間部材109は、第2開口118が設けられた第2フレーム部119と、後方へ向けて突出する8つの突出部120とを有する。突出部120の各々は、第1フレーム部112の第2貫通孔116に嵌るように設けられており、後方へ向けて開放された第2ネジ穴部121を有する。突出部120の各々に設けられた第2ネジ穴部121には、図6に示すように、締結部材としてのネジS2がねじ込まれており、これによって、中間部材109がフロントフレーム108に取り付けられる。本実施の形態では、中間部材109は、フロントフレーム108の前面に取り付けられている。
【0030】
なお、中間部材109は、フロントフレーム108の後面に着脱可能に取り付けられてもよい。
【0031】
タッチパネル110は、ユーザが接触することによって入力するためのシート状の部材であって、中間部材109の前面に設けられた接着層G(図6参照)により固定される。タッチパネル110は、ケーブル122(図4参照)を有し、ユーザが接触した位置を示す信号をケーブル122を介して出力する。接着層Gは、両面テープ、接着剤などにより形成される。
【0032】
タッチパネル110は、例えば図5に示すように、ユーザが入力するための透明な入力領域123と、入力領域123の周囲に設けられた領域であって中間部材109に固定される不透明な非入力領域124とを有する。ここで、各図において、透明な入力領域123を通して見えるものについては図示を省略している。
【0033】
タッチパネル110は、入力領域123が第2開口118に重なるように中間部材109に固定される。ここで、「入力領域123が第2開口118に重なる」とは、前方から見た場合に、入力領域123が、第2開口118の少なくとも一部に重なることを意味する。
【0034】
なお、タッチパネル110は、中間部材109の後面に固定されてもよい。また、非入力領域124は、透明であってもよく、半透明であってもよい。
【0035】
これまで、本発明の一実施の形態に係るPOS端末100のタッチパネル付きディスプレイ101の構成について説明した。ここから、POS端末100のタッチパネル付きディスプレイ101の組立方法の一例を説明する。
【0036】
表示パネル102は、図示しないネジなどによりリアケース103に取り付けられる。
【0037】
表示パネル102が取り付けられたリアケース103は、POS端末100の制御部等と接続するためのケーブルが接続されて、POS端末100の本体部分に取り付けられる。
【0038】
フロントフレーム108と中間部材109とが、準備される。フロントフレーム108の第2貫通孔116に、中間部材109の突出部120が挿入され、これにより、中間部材109がフロントフレーム108に位置決めされる。
【0039】
後方から突出部120に設けられた第2ネジ穴部121の各々にネジS2がねじ込まれる。これにより、中間部材109がフロントフレーム108に取り付けられる。
【0040】
タッチパネル110が、入力領域123が第2開口118に重なるように中間部材109に位置付けられて、両面テープ又は接着剤を用いて貼り付けられる。これにより、タッチパネル110は、入力領域123が第2開口118に重なるように中間部材109に固定される。これにより、フロントケース104が完成する。
【0041】
フロントケース104は、フロントフレーム108の上部に設けられた4つの第2係合部114のそれぞれをリアケースの4つの第1係合部105に係合させて、POS端末100の本体部分に取り付けられた上述のリアケース103にフロントケース104を取り付ける。
【0042】
そして、フロントフレーム108の下部に設けられた5つの第1ネジ穴部117の各々に、第1貫通孔107を通じて後方から、ネジS1をネジ込む。これにより、フロントケース104は、リアケース103に取り外し可能に固定される。
【0043】
以上、本発明の一実施の形態について説明した。
【0044】
本実施の形態では、タッチパネル110が中間部材109に固定される。そのため、中間部材109をフロントフレーム108から取り外すことで、タッチパネル110をフロントフレーム108から取り外すことができる。
【0045】
また本実施の形態では、中間部材109は、フロントフレーム108とは別の部材として構成される。そのため、タッチパネル110及びフロントフレーム108に損傷を与えることなく、中間部材109をフロントフレーム108から取り外すことができる。
【0046】
従って、タッチパネル110及びフロントフレーム108に損傷を与えることなく、タッチパネル110をフロントフレーム108から取り外すことが可能になる。
【0047】
また、タッチパネル110とフロントフレーム108のいずれかに不具合が生じた場合、不具合が生じたものだけを交換することができる。これにより、メンテナンスコストの低減を図ることが可能になる。
【0048】
さらに、フロントフレーム108に不具合が生じた場合は、フロントフレーム108だけを交換すればよく、高価なタッチパネルを無駄にすることがない。タッチパネル110に不具合が生じた場合は、タッチパネル110と中間部材109をセットで交換することになるが、中間部材109は、フロントフレーム108に比べて安価であり、タッチパネルとフロントフレームをセットで交換することに比べれば損失を少なくすることができる。
【0049】
さらに、中間部材109がフロントフレーム108に比べて安価であるので、中間部材109にタッチパネル110を予め固定したものを交換部品として用意しておくことができる。その結果、運用中のPOS端末100のタッチパネル110に不具合が生じても、短時間で交換が可能である。
【0050】
ここで、中間部材109が安価であるのは以下の理由による。中間部材109は外に露出するものではないので、色の指定が不要であり、外観上要求される美観のレベルも高くない。また、リサイクル材料を使用することもできる。そのため、中間部材109は、安価で製造することができる。
【0051】
実施の形態では、中間部材109が取り付けられる取付領域を囲んで突出する突条部113を有する。仮に突条部113が設けられない場合、側方から物が衝突したり外力が加わったりすると、中間部材109及びタッチパネル110の側部と、フロントフレーム108の側部との両方が損傷する可能性がある。本実施の形態では、側方から物が衝突した場合、側方から外力が加わった場合などに、突条部113によって、中間部材109の側部が損傷する可能性を低減することができる。
【0052】
突条部113が中間部材109の側部を超えて、タッチパネル110の側部の少なくとも一部を覆う。これにより、側方から物が衝突した場合、側方から外力が加わった場合などに、中間部材109及びタッチパネル110の側部が損傷する可能性をより低減することができる。
【0053】
中間部材109は、締結部材としてのネジS2によりフロントフレーム108に取り付けられているので、ネジS2を着脱することによって、中間部材109をフロントフレーム108から容易に着脱することができる。従って、タッチパネル110及びフロントフレーム108に損傷を与えることなく、タッチパネル110をフロントフレーム108から取り外すことが可能になる。
【0054】
中間部材109は、フロントフレーム108の前面に取り付けられ、タッチパネル110は、中間部材109の前面に固定されている。このようなタッチパネル付きディスプレイ101では、タッチパネル110の前面がすべて外部に露出するため、タッチパネル110の一部が外部に露出しないタッチパネル付きディスプレイよりも、タッチパネル110が損傷する可能性が高い。タッチパネル110及びフロントフレーム108に損傷を与えることなく、タッチパネル110をフロントフレーム108から取り外すことが上述のように可能になる結果、メンテナンスコストの低減を図ることが可能になる。
【0055】
タッチパネル110は、非入力領域124により中間部材に固定される。そのため、入力領域123の全体をユーザが入力するために利用することができる。従って、ユーザの入力を阻害することなく、タッチパネル110を中間部材109に固定することが可能になる。
【0056】
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明は、この実施の形態に限られない。例えば、本発明は、実施の形態を適宜変形した変形例、実施の形態及び変形例の一部又は全部を適宜組み合わせた形態、その形態に適宜変更を加えた形態をも含む。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、タッチパネル付きディスプレイが搭載される装置などに有用である。
【符号の説明】
【0058】
100 POS端末
101 タッチパネル付きディスプレイ
102 表示パネル
103 リアケース
104 フロントケース
105 第1係合部
106a,106b,106c,106d 金属フレーム
107 第1貫通孔
108 フロントフレーム
109 中間部材
110 タッチパネル
111 第1開口
112 第1フレーム部
113 突条部
114 第2係合部
115 係合爪
116 第2貫通孔
117 第1ネジ穴部
118 第2開口
119 第2フレーム部
120 突出部
121 第2ネジ穴部
122 ケーブル
123 入力領域
124 非入力領域
S1,S2 ネジ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10