(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
電子装置の通信インターフェースに対する周辺装置の接続を検出する方法であって、前記通信インターフェースが前記周辺装置の電源のための電圧電力ラインを備えており、前記電子装置が、公称動作電圧が前記電圧電力ラインに印加される公称モードに構成可能であり、
前記方法が、
残留電圧を前記電圧電力ラインに印加することであって、前記残留電圧の値は前記公称動作電圧の値の20%未満である、ことと、
グリッチが、前記通信インターフェースに対する前記周辺装置の前記接続の結果として、前記電圧電力ライン上に生じた場合に、前記電子装置を前記公称モードに構成することとを含む、
前記方法。
電力を供給し、電子装置の通信インターフェースに対する周辺装置の接続を前記電子装置内で検出する電力供給及び検出用回路であって、前記通信インターフェースが前記周辺装置の電源のための電圧電力ラインを備えており、前記電子装置が、公称動作電圧が前記電圧電力ラインに印加される公称モードに構成可能であり、前記電力供給及び検出用回路が、
残留電圧を前記電圧電力ラインに印加するように構成された電圧発生回路であって、前記残留電圧の値は前記公称動作電圧の値の20%未満である、電圧発生回路と、
前記残留電圧が存在する状態で、グリッチが、前記通信インターフェースに対する前記周辺装置の前記接続の結果として、生じた場合に、前記電子装置を前記公称モードに構成する制御回路と、
を備えている、電力供給及び検出用回路。
前記電子装置がスタンバイモードに構成可能であり、前記電圧発生回路が、前記電子装置が前記スタンバイモードに構成されている時に、前記残留電圧を印加するように構成可能である、請求項6に記載の電力供給及び検出用回路。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、家庭用機器の電力消費を削減する制約がますます高くなっており、その電力消費を削減するためにこれから数年のうちに適用しなければならない公的指示が、可能な場合はどこでも、消費を削減することを要求する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、具体的には装置のアイテムが低消費モードまたはスタンバイモードで構成されるために、またはインターフェースの公称電圧が印加されないとき、および残留電圧がインターフェースの電力ライン上に存続するときに、装置のアイテムがその公称電圧によって電力供給されないとき、装置のアイテムのUSBインターフェースに対するUSB周辺装置の接続を検出する方法を提案することにより、状況の改善を可能にする。
【0006】
より具体的には、本発明は、電子装置の通信インターフェースに対する周辺装置の接続を検出する方法に関し、通信インターフェースは、周辺装置に電力を供給する電圧電力ラインを備え、動作電圧値の範囲内の公称値が、電力ラインに関連付けられ、方法は、
電子装置による、電力ラインの動作電圧値の範囲の間に含まれる公称電圧の印加のステップと、
電子装置による、電力ラインに印加される公称動作電圧の取り消しのステップと、
公称電圧値の閾値よりも低い残留電圧の存在下での、電力ライン上での、インターフェースに対する周辺装置の接続の結果として生じる過渡的信号の検出のステップと、
検出した過渡的信号に従う制御信号の生成のステップと、
生成した制御信号に従う、電圧電力ラインに対する公称電圧の印加のステップと
を含む。
【0007】
USB通信インターフェースでは、例えば、電力ラインは一般にV_BUSと呼ばれる。
【0008】
本発明の一実施形態によれば、通信インターフェースは、ユニバーサルシリアルバス規格と互換性がある。
【0009】
本発明の一実施形態によれば、残留電圧は専用電源回路によって生成される。
【0010】
本発明の一実施形態によれば、閾値は公称電圧の10%以下である。
【0011】
本発明の一実施形態によれば、過渡的信号は、残留電圧の電圧降下である。
【0012】
本発明は、電力を供給し、電子装置の通信インターフェースに対する周辺装置の接続を電子装置で検出する回路に関し、通信インターフェースは、周辺装置に電力を供給する電圧電力ラインを備え、動作電圧値の公称範囲が、電力ラインに関連付けられ、検出回路は、
前記電子装置による、前記電力ラインの公称動作電圧値の前記範囲の間に含まれる公称電圧の印加のための電圧発生機回路と、
前記公称電圧値の閾値よりも低い残留電圧の存在下での、前記インターフェースに対する前記周辺装置の前記接続の結果として生じる過渡的信号の検出回路と、
検出した過渡的信号に従う、制御信号の発生回路と
を備える。
【0013】
本発明の一実施形態によれば、電圧電力ラインV_BUSが、ユニバーサルシリアルバス規格と互換性のあるコネクタに印加される。
【0014】
本発明はさらに、上述のような電源を供給し、検出する回路を備える任意の電子装置に関する。
【0015】
添付の図面への参照を行う以下の説明を読むときに、本発明をより良く理解し、他の特定の特徴および利点が明らかとなるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1から3では、示されるモジュールは、物理的に区別可能なユニットに対応する、または対応しないことがある機能単位である。例えば、これらのモジュールまたはその一部が、単一の構成要素として共にグループ化され、または同一のソフトウェアの機能を構成する。一方、別の実施形態によれば、いくつかのモジュールは、別々の物理的実体からなる。
【0018】
一般的ではあるが非限定的な方式では、本発明は、通信インターフェースに公称電力が供給されないときに、通信インターフェースに対する周辺装置の接続を検出する方法および回路に関する。したがって、検出は、公称モードでインターフェースの電源の起動をイネーブルする。有利には、これは、公称モードで通信インターフェースに電力を供給する必要を回避し、周辺装置の接続の検出時にその使用を可能にする。重要な利点は、その結果としてこれがエネルギー消費を制限する助けとなることである。
【0019】
「公称モード」は、電圧がその公称値の周りの値の範囲の間に含まれる電源モードを意味すると理解される。一例は、公称電圧5ボルトでは、4.5ボルトから5.5ボルトまでの電圧の範囲の間に含まれる電圧の印加である。本発明の説明では、公称値電圧が、それが電力供給する装置(複数可)またはモジュールの通常の動作をイネーブルする電圧と定義されることに留意されたい。例えば、USB通信インターフェースでは、公称電圧は、インターフェースの公称(または通常)動作、具体的にはホスト機器と接続された周辺装置との間のデータの交換に適合された電圧である。
【0020】
図1に、本発明の好ましい実施形態による、例えばデジタルテレビジョンの受信機−デコーダのタイプの電子機器STB 10のアイテムを示す。電子機器のアイテムは、マザーボードとも呼ばれるメインボードMB 9、ならびに電源モジュールPSU 1、入力モジュールINP 18、および出力モジュールOUT 19を備える。マザーボードMB 9は、とりわけ、電力インターフェースUSBPI 3、バスUSB−BUS 16、検出回路DET 8、およびコネクタUSB C3 5から構成されるUSB通信インターフェースを備える。検出回路DET 8は、検出バスUSB−DETによってバスUSB−BUS 16に接続される。
【0021】
マザーボードは、機器STB 10のアイテムに関する制御および処理装置として働くコア回路CU 2を備える。マザーボードMB 9はまた、スタンバイ(または低消費)モード管理回路KDB 4をも備える。回路KDB 4は、マザーボードMB 9のインターフェースUSBの電力インターフェースUSB PI 3の電力ラインPL2 12、さらにはマザーボードMB 9の制御ユニットCU 2の電力ラインPL1 11などの、電源モジュールPSU 1の出力でのいくつかの電力ラインの制御された活動化をイネーブルする信号PCTRL 14を制御する。信号PLA 13は、電源モジュールPSU 1の状態、すなわちスタンバイ(または低消費)モードでの構成か否かを管理回路KDB 4に通知する。すべてのラインPL1 11、PL2 12、PLA 13、およびPCTRL 14が、コネクタC2 6によってマザーボードMB 9に接続される。周辺装置USB DET 8の検出回路は、信号PCTRL 14に接続され、電力ラインPL1 11およびPL2 12の制御された活動化を可能にする信号USB−CTRL 15を供給する。
【0022】
入力モジュールINP 18は、入力リンクL1 20によって受信されたデジタルテレビジョン信号の受信および復調のために有用なすべての回路を備える。出力モジュールOUT 19は、例えばテレビジョンセットなどの外部回復装置(ここでは図示せず)にオーディオおよびビデオ信号を供給する。信号はリンクL2 21によって搬送され、リンクL2 21は、例えばSCARTコネクタまたはHDMI(登録商標)ケーブルでよい。制御ユニットCU 2と、それぞれ入力INP 18および出力OUT 19モジュールとの間で交換されるすべての信号は、相互接続バスBUS 17によって搬送される。制御ユニットCU 2は、デジタルテレビジョンのためのオーディオビジュアル番組の伝送に特有の方法を使用して符号化されたオーディオビジュアルコンテンツの受信および復号化機能のために必要なすべての回路を備える。濾波、多重分離、記憶、復号化、および信号ルーティング動作をグローバルに実施するこれらの回路は、ここでは図示されず、当業者は周知であり、本発明の理解には必要ではない。
【0023】
電源モジュールPSU 1は、コネクタC1 7による主電流によって電力供給される。
【0024】
本発明の好ましい実施形態によれば、受信機−デコーダ機器STB 10がスタンバイモードで構成されるとき、電力ラインPL1 11およびPL2 12がディスエーブルされる。USB通信インターフェースの電力インターフェースUSBPI 3に電力供給する電力ラインPL2 12は、名目上は供給されないが、例えば回路の1または複数の電気的特性によってその存在が可能にされる残留電圧を搬送する。それは、有利にはこの目的で設計および較正された貯蔵コンデンサの存在、さらには寄生コンデンサの巧みな使用でよい。
【0025】
本発明の変形実施形態によれば、残留電圧は、回路に特有の電気的特性から来るのではなく、この使用のために設計された特定の電力ライン200から来る。
【0026】
周辺装置がコネクタC3 5上の通信インターフェースに接続されるとき、残留電圧の存在は、バスUSB−BUS 16上の過渡的信号の出現に寄与する。
【0027】
「グリッチ」とも呼ばれる過渡的信号は、検出回路DET 8によって増幅され、較正後の信号USB−CTRL 15がモジュールPSU 1の入力で制御信号PCTRL 14として使用される検出モジュールDET 8の出力で利用可能となるようにフォーマットされる。モジュールPSU 1の入力での信号PCTRL 14の活動化により、電力ラインPL2 12が活動化され、したがって電力ラインPL2 12は、USB通信インターフェースの使用、特に受信機−デコーダSTB 10の制御ユニットCU2と、インターフェースUSBのコネクタC3 5に接続されたUSB周辺装置との間のデータの交換の満足の行く公称電圧を搬送する。周辺装置USBは、例えばUSBキー、外部ハードディスク、または通信インターフェースと互換性のある記憶媒体でよい。
【0028】
図2に、
図1に現れる検出回路DET 8、ならびに受信機−デコーダSTB 10がスタンバイまたは低消費モードで構成されるときを含む、それに供給することを可能にする電力回路200の詳細を示す。電源210は、
図1に示されるモジュールPSU 1内に含まれ、この目的で制御されるときに、ラインPL2 12上に公称電圧を供給する。次いで、この公称電圧が、受信機−デコーダSTB 10のUSB通信インターフェースの電力インターフェースUSBPI 3に印加される。モジュール230は、USBインターフェースの電力ラインに接続されたUSB周辺装置を示す。モジュール220は、USBインターフェースの電力ラインの電気的特性(抵抗性および容量性)を示す。
【0029】
本発明の特定の非限定的な実施形態によれば、電力回路200は、電力回路210のサブアセンブリである。
【0030】
受信機−デコーダSTB 10のUSBソケットC3 5に対して接続されたUSB周辺装置の接続を検出するように適合された検出モジュールDET 8は、3つのメインモジュール810、820、および830から構成される。
【0031】
モジュール810は、USBソケットに対する周辺装置の接続の結果として現れる過渡的信号(またはグリッチ)の増幅に適合された増幅器である。
【0032】
モジュール820は、増幅器810によって増幅された増幅後過渡的信号からピーク較正後信号を形成する単安定である。
【0033】
モジュール830は、USBバスの電力ラインが公称電圧で供給されるときに、出力での過渡的信号の検出を抑制するNORゲート回路を構成する。受信機−デコーダ機器STB 10がスタンバイモードで構成されず、USBインターフェース(またはバス)の電力ラインが公称値電圧で供給されるとき、接続されたばかりの周辺装置の検出が、ホストの主導で、すなわち受信機−デコーダSTBの制御ユニットCU 2の主導で、例えば列挙段階または宣言段階などの事前定義されたプロトコルに従うデータ交換によって達成されることに留意されたい。この場合、プロトコル交換が、ソフトウェア制御下で最も頻繁に実施される。
【0034】
したがって、本発明の好ましい実施形態による周辺装置の接続を検出する方法は、放電されるコンデンサが少なくとも部分的に充電された別のコンデンサに突然に接続されるときに必然的に生じる過渡的信号の検出に依拠する。接続の瞬間に現れる電圧は、関係するコンデンサのESR値(等価直列抵抗)の比に依存する。USB規格と互換性のある通信インターフェースのコンテキスト内で、考慮するコンデンサは一般に、約120uFの値を有する電解コンデンサである。このタイプのコンデンサでは、通常のESR値は、250から500ミリオーム(mohm)程度である。ほとんどの場合、小さいセラミックコンデンサが、ESR値6mohmを有する10uFコンデンサと並列に接続される。USB周辺装置も、入力で、一般的なESR値30mohmについて1uF程度の、その等価なコンデンサを有する。USB規格は、ホット接続(インターフェースが公称値電圧で供給されるとき)のために10uF程度の10uF化学コンデンサを使用することを指定し、これは、一般に30ミリオームよりも大きいESRに対応する。USB周辺装置のコンデンサのESR値をより厳密に確立するために、ワイヤの抵抗値および関連する接触抵抗を加えなければならず、それは一般には30ミリオームよりも大きい。
【0035】
これを考慮して、USBインターフェースの電力ラインに対する周辺装置の接続に固有の電圧降下の値を、1次近似で以下の式から計算することができる。
V0×(1−(Rcu+Rcl)/(Rcu+Rcl+Rc2))
上式で、V0は、USBインターフェースの電力ラインに印加される残留電圧である。
【0036】
V0は、USBインターフェースの電力ラインの公称電圧値の閾値未満である。
【0037】
USBインターフェースに関する閾値の一例は、例えば公称値の10%、すなわち0.5ボルトである。
【0038】
RclおよびRc2は、それぞれUSB周辺装置に接続されるコンデンサ、およびUSBインターフェースの電力ラインの小さいセラミックコンデンサのESR値である。
【0039】
Rcuは、電力ラインのワイヤの等価な抵抗および接触抵抗である。
【0040】
このことは一般に、接続中の電圧降下が0.91×V0程度であることを考慮することを意味する。
【0041】
従来技術によれば、USB規格と互換性のある通信インターフェースの電力ライン上に残留電圧は存在しない。しかし、周辺装置の接続の結果として生じる、電圧降下のタイプの過渡的信号を検出するために、低電位が必要である。このような理由で、本発明の好ましい実施形態によれば、例えば受信機−デコーダSTB 10がスタンバイモードにあるときのように、それが名目上は電力供給されないときに、150mV程度の残留電圧がUSBインターフェースの電力ラインに印加される。したがって、この残留電圧約150mVは、14mV(0.09×150mV)程度の過渡的電圧降下の出現を可能にする。この過渡的電圧降下が、検出回路DET 8の増幅器モジュール810によって増幅され、単安定モジュール820によってフォーマットされ、検出モジュールDET 8の出力で信号USB−CTRL 15が生成される。次いで、この信号が、信号PCTRL 14と共役され、または直接的にケーブリングされ、信号PCTRL 14は、電源モジュールPSU 1の出力で電力ライン、特にUSBインターフェースの電力ラインに電力を供給するために使用される電力ラインPL2 12の活動化を制御する。
【0042】
したがって、電源200および検出DET 8回路は、受信機−デコーダSTB 10のタイプの電子装置のUSB通信インターフェースに対する周辺装置の接続を検出することができ、USB通信インターフェースは、周辺装置に電力を供給する電圧電力ラインV_BUSを含み、公称動作電圧値が電力ラインに関連付けられ、方法は、
電子装置STB 10による、例えば5ボルトなどの電力ラインV_BUSの公称動作電圧値の範囲の間に含まれる公称電圧の印加のステップと、
電子装置STB 10による、電源モジュールPSU 1を介する、電力ラインV_BUSに印加される公称動作電圧の取り消しのステップと、
前記公称電圧値の閾値よりも低い残留電圧の存在下での、電力ラインV_BUS上の、USBインターフェースに対する周辺装置の接続の結果として生じる過渡的電圧降下の例えば150mVなどの検出のステップであって、電圧降下が一般に、この場合は14mV程度であるステップと、
本発明の好ましい実施形態による、平均で14mVの過渡的電圧降下である、検出した過渡的信号に従う制御信号USB−CTRLの生成のステップと、
検出回路DET 8の出力で生成された制御信号USB−CTRLに従う、電圧電力ラインV_BUSに対する公称電圧5ボルトの印加のステップと
を含む。
【0043】
電子装置STB 10内の検出回路DET 8は、電子装置STB 10のUSB通信インターフェースに対する周辺装置の接続の検出に適合され、通信インターフェースは、周辺装置の供給のための電圧電力ラインV_BUSを含み、公称動作電圧値の範囲は、この電力ラインに関連付けられ、検出回路DET 8が、電子装置STB 10による、その電源モジュールPSU 1を介する、公称動作電圧値の範囲内に含まれる公称電圧の印加のための電圧発生機回路に関連付けられる。モジュールDET 8はさらに、電子装置STB 10のUSB通信インターフェースに対する周辺装置の接続の結果として生じる過渡的電圧降下(過渡的信号とも呼ばれる)の、例えば150mVなどの公称電圧値の閾値未満の残留電圧の存在下で、検出回路を構成する。モジュールDET 8は、検出した過渡的電圧降下に従う制御信号USB−CTRL 15の発生回路を備える。
【0044】
図3に、受信機−デコーダSTB 10のUSBインターフェースのコネクタC3 5に接続された周辺装置の検出を示す。
【0045】
時刻t1で、周辺装置がコネクタC3 5に接続されるのに対して、電力ラインは、5ボルトに等しいUSBバスの公称電源電圧値よりずっと下の、150mV程度の残留電圧のみを供給する。次いで、過渡的信号とみなされる過渡的電圧降下が電力ライン上に現れる。この電圧降下が検出回路DET 8によって増幅され、フォーマットされる。この結果、時刻t2までの、本発明の好ましい実施形態に従う10ms以上の期間について較正された信号USB−CTRL 15が活動化される。次いで、この信号USB−CTRL 15が電源モジュールPSU 1に送られ、電源モジュールPSU 1は、時刻t3からラインPL1 11およびPL2 12を活動化する。USBバスUSB−BUS 16の電力ラインV_BUSは、電力インターフェース回路USBPI 3により、電力ラインPL2 12の状態に依存する。
【0046】
時刻t4で、第2の周辺装置が接続されるのに対して、電力ラインV_BUSは、5ボルト程度のその公称値で電力供給される。この場合、信号USB−CTRLは、モジュールNOR 830の結果として検出回路DET 8の出力で活動化されないことに留意されたい。
【0047】
図4は、方法の主なステップを表すダイアグラムである。ステップS0は、受信機デコーダ機器STB 10のスタンバイモード構成に対応する。例えば、ユーザからのコマンドに続いてスタンバイモードに入る。スタンバイモードでの入力コマンドの検出に続いて、リモートコントロール受信機にリンクされるモジュールKDB 4が、電源モジュールPSU 1を制御して、機器STBのセットをスタンバイモードで構成し、その電気消費を低下させる。信号PCTR 14は、この目的のために設定され、電源モジュールPSU 1は、電力ラインPL1 11およびPL2 12上の公称電圧の供給を中止し、したがってマザーボードMB 9のいくつかの回路を非活動化し、これはスタンバイモード構成に対応する。
【0048】
したがって、この構成では、残留電圧は、ラインPL2 12上でステップS1から存続する。本発明の好ましい実施形態によれば、この残留電圧は、150mV程度であり、貯蔵コンデンサを含む回路によって生成される。変形形態によれば、この目的で、具体的には電圧発生機回路が電源モジュールPSU 1内部に設けられる。
【0049】
この電圧がUSB通信インターフェースの電力インターフェースUSBPI 3の入力に印加され、USBバスUSB−BUS 16の電力ラインV_BUS上にも見出される。
【0050】
ラインV_BUSは、機器STB 10のアイテムのコネクタUSB C3 5に接続される。
【0051】
ステップS2で、周辺装置がコネクタUSB C3 5に接続されるとき、「グリッチ」が検出回路DET 8によって検出され、それが、ステップS3で、検出回路の出力で信号USB−CTRL 15を活動化させる効果を有する。信号USB−CTRL 15が、電源モジュールPCTRL 14の制御信号に結合され、したがって、スタンバイモードの外側の通常の動作モードである通常の電源モードでのその構成のためにモジュールPSUを制御することができ、そこではマザーボードMB 9のすべての機能が利用可能である。制御信号USB−CTRL 15およびPCTRL 14を結合する方法は、本発明の理解には必要ではなく、ここでは詳述されない。
【0052】
ステップS4で、モジュールPSU 1が公称モードで構成され、公称電圧が電力ラインPL1 11およびPL2 12上で利用可能である。この場合、本発明の実施形態によれば、バスUSB−BUS 16の電圧V_BUSの公称値が、4.5から5.5ボルトの間の電圧値の範囲内に含まれ、通常は5ボルトに等しい。この電圧が、USB通信インターフェースのコネクタC3 5上で利用可能であり、接続された周辺装置に電力供給することができる。制御ユニットも電力供給され、それはUSB通信インターフェースの論理制御を可能にする。次いで、ステップS0での新しいスタンバイモード構成まで、通信インターフェースの使用が可能となる。
【0053】
モジュール2、3、5、および8によって構成されるインターフェースUSB上の周辺装置の接続に続いてスタンバイモードを終了することにより、ステップS4に対応する、機器STB 10のアイテムの通常モード構成を行うことができるが、通常モードに対する任意の他の構成手段によって行うこともできることに留意されたい。通常モードでの(に対する)他の構成手段は、例えば、(キーパッドまたはリモートコントロールのボタンを押すことによる)スタンバイモードを終了するためのユーザの操作、機器のプログラムされたウェイクアップ、さらには起動後の初期化である。
【0054】
本発明は、上述の実施形態に制限されず、周辺装置の接続による通信インターフェースの電力ライン上に誘導された電圧ゆらぎの検出を可能にする任意の回路にも適用され、接続は、インターフェースがスタンバイまたは低消費モードで構成されるとき、したがってインターフェースの電力ラインがその公称値よりずっと下の残留電圧(例えば、通常モードでの電力供給電圧の公称値の20%未満)を供給するだけのときに行われる。
【0055】
実施形態の変形形態によれば、インターフェースのいくつかの動作モードにそれぞれ対応する、公称電圧のいくつかの値を搬送するように適合された電圧ラインによってインターフェースに電力供給することができる。この場合、記載の残留電圧が、公称電圧値のうちの1つ、優先的にはこれらの値の最小値を参照して定義される。
【0056】
実施形態の変形形態によれば、検出される過渡的信号は、残留電圧の変動またはゆらぎではない。この変形形態によれば、残留電圧が、事前定義された周波数で較正された周期的波動の形で印加される。したがって、周期的波動の周波数の変動によって周辺装置の接続を検出することができ、したがって変動は、適合された検出回路によって検出される。
【0057】
実施形態の別の変形形態によれば、検出された過渡的信号は、電流変動に対応する。
【0058】
上記で詳述した実施形態は、テレビジョン受信機−デコーダ機器のタイプのアイテムで本発明を説明する。しかし、本発明は、もっぱらこのタイプの機器に適用されるのではなく、例えば、FireWireインターフェース(IEEE1394)、HDMIインターフェース(高精細度マルチメディアインターフェース)、PoEインターフェース(パワーオンイーサネット)、さらにはオンボード機器の相互接続を可能にする車両内の通信インターフェースなどのインターフェースに接続された外部周辺装置に電力供給するように設計された電力ラインを有する通信インターフェースを備える任意の機器に適用される。
【0059】
本発明はまた、例えば、オフィスコンピュータ、ポータブルコンピュータ、タブレット、テレビジョンセット、ハイファイシステム、ブロードバンド通信ネットワークへのアクセスゲートウェイ、カーラジオ、家庭用途向けラジオ、トランシーバ装置、パーソナル音楽プレーヤ、オーディオビジュアルコンテンツのプロジェクタ、スチルカメラ、カムコーダ、カメラ、計測機器のアイテム、医療診断または医療監視機器のアイテムにも適用される。
上記の実施形態に加えて、以下の付記を開示する。
(付記1)
電子装置の通信インターフェースに対する周辺装置の接続を検出する方法であって、前記通信装置は、前記周辺装置の電源のための電圧電力ラインを備え、公称動作電圧値が前記電力ラインに関連付けられた、前記方法において、
前記電子装置による、前記電力ラインでの公称動作電圧の印加のステップと、
前記電子装置による、前記電力ラインに印加される前記公称動作電圧の取り消しステップと、
前記公称電圧値の閾値よりも低い残留電圧の存在下での、前記インターフェースに対する前記周辺装置の前記接続の結果として生じる過渡的信号の検出のステップと、
生成した前記制御信号に従う、前記電圧電力ラインに対する前記公称電圧の印加のステップと、
を含むことを特徴とする前記方法。
(付記2)
前記通信インターフェースがユニバーサルシリアルバス規格と互換性があることを特徴とする、付記1に記載の方法。
(付記3)
前記残留電圧が専用電源回路によって生成されることを特徴とする、付記1または2に記載の方法。
(付記4)
前記閾値が、前記公称電圧の10%以下であることを特徴とする、付記1から3のいずれか一つに記載の方法。
(付記5)
前記過渡的信号が前記残留電圧の電圧降下であることを特徴とする、付記1から3のいずれか一つに記載の方法。
(付記6)
電力を供給し、電子装置の通信インターフェースに対する周辺装置の接続を前記電子装置で検出する回路であって、前記通信インターフェースは、前記周辺装置の電源のための電圧電力ラインを備え、公称動作電圧値が、前記電力ラインに関連付けられた、電力を供給し、検出する前記回路において、
前記電子装置による、前記電力ラインに対する公称動作電圧の印加のための電圧発生機回路と、
前記公称電圧値の閾値よりも低い残留電圧の存在下での、前記インターフェースに対する前記周辺装置の前記接続の結果として生じる過渡的信号の検出回路と、
を備えることを特徴とする、電力を供給し、検出する回路。
(付記7)
前記閾値が、前記公称電圧の10%以下であることを特徴とする、付記6に記載の電力を供給し、検出する回路。
(付記8)
前記過渡的信号が前記残留電圧の電圧降下であることを特徴とする、付記6または7に記載の電力を供給し、検出する回路。
(付記9)
前記電圧電力ラインが、ユニバーサルシリアルバス規格と互換性のあるコネクタに印加されることを特徴とする、付記6から8のいずれか一つに記載の電力を供給し、検出する回路。
(付記10)
付記6から9のいずれか一つに記載の電源および検出回路を備えたことを特徴とする電子装置。