特許第6406907号(P6406907)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6406907媒体判別装置、媒体搬送装置および印刷装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6406907
(24)【登録日】2018年9月28日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】媒体判別装置、媒体搬送装置および印刷装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 3/407 20060101AFI20181004BHJP
   B65H 7/14 20060101ALI20181004BHJP
   B41J 11/42 20060101ALI20181004BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20181004BHJP
   B41J 3/36 20060101ALN20181004BHJP
【FI】
   B41J3/407
   B65H7/14
   B41J11/42
   B41J29/38 Z
   !B41J3/36 T
【請求項の数】13
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2014-147866(P2014-147866)
(22)【出願日】2014年7月18日
(65)【公開番号】特開2016-22652(P2016-22652A)
(43)【公開日】2016年2月8日
【審査請求日】2017年7月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000208743
【氏名又は名称】キヤノンファインテックニスカ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104721
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 俊明
(72)【発明者】
【氏名】小林 剛士
【審査官】 藏田 敦之
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭59−164977(JP,A)
【文献】 特開2005−007799(JP,A)
【文献】 特開平02−081846(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0201808(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01 − 2/215
B41J 3/01 − 3/62
B41J 11/00 −11/70
B41J 29/00 −29/70
B65H 7/00 − 7/20
B65H 43/00 −43/08
G03G 15/00
G03G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体を搬送する搬送手段と、
発光素子と受光素子とを有し前記媒体を検出するためのセンサと、
前記センサの出力電圧に応じて前記搬送手段で搬送される媒体を検出する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記媒体の先端が前記センサの検出位置に到達する前の前記センサの出力電圧Aと、前記検出位置に到達したときの前記センサの出力電圧Bと、前記検出位置に到達した後の前記センサの出力電圧Cとを比較して前記媒体の透明度を判別することを特徴とする媒体判別装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記出力電圧Aより低い電圧を検出した後に前記出力電圧Bを検出することを特徴とする請求項1に記載の媒体判別装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記出力電圧Cが、前記出力電圧Aよりも高く、かつ、前記出力電圧Bより低いときに前記媒体が透明体であると判定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の媒体判別装置。
【請求項4】
前記制御手段は、予め設定された閾値と前記出力電圧Cとを比較することで前記媒体の透明度を分級することを特徴とする請求項3に記載の媒体判別装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記出力電圧Cが前記出力電圧Bより高いときに前記媒体が非透明体であると判定することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の媒体判別装置。
【請求項6】
前記センサは透過型センサであり、前記発光素子と前記受光素子とは、前記搬送手段で搬送される媒体の搬送方向または該搬送方向と直交する方向に対して傾くように配設されたことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の媒体判別装置。
【請求項7】
媒体を搬送する搬送手段と、
発光素子と受光素子とを有し前記媒体を検出するためのセンサと、
前記センサの出力電圧に応じて前記搬送手段で搬送される媒体を検出する制御手段と、
を備え、
前記センサは、前記媒体の透明度を検出するための第1のセンサと、前記第1のセンサの媒体搬送方向下流側に配置され前記媒体の先端検出を行うための第2のセンサとで構成されており、
前記制御手段は、前記媒体の先端が前記センサの検出位置に到達する前の前記センサの出力電圧Aと、前記検出位置に到達したときの前記センサの出力電圧Bと、前記検出位置に到達した後の前記センサの出力電圧Cとを比較して前記媒体の先端位置を検出するとともに、前記第1のセンサの出力電圧AないしCを比較して前記媒体の透明度を判別し、該判別結果に応じて前記第2のセンサを構成する発光素子の発光量を調整することを特徴とする媒体搬送装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記出力電圧Aより低い電圧を検出した後に前記出力電圧Bを検出することを特徴とする請求項7に記載の媒体搬送装置。
【請求項9】
前記制御手段は、前記媒体の先端が前記センサの検出位置に到達したときから現在までの前記搬送手段による前記媒体の搬送量に基づいて前記媒体の先端位置を検出することを特徴とする請求項7または請求項8に記載の媒体搬送装置。
【請求項10】
前記制御手段は、前記出力電圧Cを検出した後、前記センサの出力電圧が前記出力電圧Aと同等電圧となったときに前記媒体の後端位置を検出することを特徴とする請求項7ないし請求項9のいずれか1項に記載の媒体搬送装置。
【請求項11】
前記第1のセンサは透過型センサであり、前記第1のセンサを構成する発光素子と受光素子とは、前記搬送手段で搬送される媒体の搬送方向または該搬送方向と直交する方向に対して傾くように配設されたことを特徴とする請求項10に記載の媒体搬送装置。
【請求項12】
印刷媒体を搬送する搬送手段と、
発光素子と受光素子とを有し前記印刷媒体を検出するためのセンサと、
前記印刷媒体に対して印刷処理を施す印刷手段と、
前記センサの出力電圧に応じて前記搬送手段で搬送される印刷媒体を検出する制御手段と、
を備え、
前記センサは、前記印刷媒体の透明度を検出するための第1のセンサと、前記第1のセンサの媒体搬送方向下流側に配置され前記印刷媒体の先端検出を行うための第2のセンサとで構成されており、
前記制御手段は、前記印刷媒体の先端が前記センサの検出位置に到達する前の前記センサの出力電圧Aと、前記検出位置に到達したときの前記センサの出力電圧Bと、前記検出位置に到達した後の前記センサの出力電圧Cとを比較して前記印刷手段による前記印刷媒体への印刷開始を制御するとともに、前記第1のセンサの出力電圧AないしCを比較して前記印刷媒体の透明度を判別し、該判別結果に応じて前記第2のセンサを構成する発光素子の発光量を調整することを特徴とする印刷装置。
【請求項13】
前記制御手段は、前記出力電圧AないしCを比較して前記印刷媒体の透明度を判別し、前記印刷手段による前記印刷媒体への印刷条件を変更することを特徴とする請求項12に記載の印刷装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は媒体判別装置、媒体搬送装置および印刷装置に係り、特に、媒体の透明度を判別する媒体判別装置、媒体の先端位置を検出する媒体搬送装置および印刷媒体に印刷処理を施す印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、透明体(半透明体を含む光透過性のある媒体)を検出する透明体検出センサは広く知られており、例えば、「透明体検出センサ」をキーワードとしてインターネットで検索すると、多くのセンサが市販されていることが分かる。
【0003】
透明体検出センサには、リフレクタ(回帰反射板)を用いるもの(例えば、特許文献1参照)、偏光板を用いるもの(例えば、特許文献2参照)、CCDセンサやラインセンサを用いるもの(例えば、特許文献3参照)等種々の種類がある。このような透明体検出センサは高精度である反面、コストの点では改善の余地がある。
【0004】
ところで、事務機器の分野では、コストや要求精度を考慮して、発光素子(LED)と受光素子(フォトトランジスタ)とを有するセンサが広く用いられている。例えば、特許文献4には、透過型センサを用い、連続媒体(ラベル連続体)に仮付着された印字領域(ラベル)の中心部位を検出する技術が開示されている。
【0005】
この種のセンサには、一般に、図12に示すようなセンサ制御回路が用いられる。すなわち、発光素子Le(LED)のアノード側はVcc(例えば、+3.3V)に接続されており、カソード側はトランジスタTr1のコレクタに接続されている。トランジスタTr1のベースは抵抗R1を介してオペアンプOPの出力端子に接続されており、オペアンプOPの正相入力端子はDAコンバータ(DA)を介してマイクロプロセッサMPのDA出力ポートに接続されている。また、トランジスタTr1のエミッタはオペアンプOPの逆相入力端子および他端がグランド(以下、GNDと略称する。)に接続された抵抗R2の一端に接続されている。このため、マイクロプロセッサMPからデジタル電圧を出力することで発光素子Leを発光させることができる。
【0006】
一方、受光素子Lrを構成するフォトトランジスタのコレクタは抵抗R3を介してVccに接続されており、エミッタはGNDに接続されている。また、フォトトランジスタのコレクタは、ADコンバータを内蔵したマイクロプロセッサMPのAD入力ポートに接続されている。このため、マイクロプロセッサMPはフォトトランジスタのコレクタの出力電圧、すなわち、センサ制御回路(センサSe)から出力される出力電圧を取り込むことができる。
【0007】
なお、本発明に関連する技術として、本発明者は媒体の先端検出のばらつきを抑えることができるプリンタを提案している(特許文献5参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−218021号公報
【特許文献2】特開2002−098650号公報
【特許文献3】特開平05−169037号公報
【特許文献4】特開2011−110778号公報
【特許文献5】特開2013−158920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところが、図12に示したセンサ制御回路では、媒体として光透過性のある媒体(以下、透明体という。)と光透過性のない媒体(以下、非透明体という。)とを混在させて検出する場合に、媒体自体を検出したり両者を判別したりすることが難しく、仮にできたとしても誤検出を生じるおそれがある。
【0010】
図13および図14は、媒体をそれぞれ白チューブ(非透明体)、透明チューブ(透明体)とし、媒体を図12に示した発光素子Leと受光素子Lrとの間を搬送したときのセンサ制御回路(センサ)からの出力電圧を示したものである。図中、Aは媒体検出前(媒体がセンサSeの検出位置に到達前)の出力電圧、Cは媒体検出中の出力電圧、Eは媒体検出後(媒体がセンサSeの検出位置を通り過ぎた後)の出力電圧である。図13に示すように、非透明体を検出できるように発光素子Leの発光量を調整した場合には、センサ制御回路の出力電圧Cが2.8V程度となり(Vccは+3.3V)、閾値を出力電圧A、E(例えば、0.2V)より十分大きな電圧の例えば2.0Vに設定することで非透明体を検出することができるが、図14に示すように、非透明体を検出する際の発光素子Leの発光量で透明体を検出しようとすると出力電圧Cが潰れてしまい透明体自体を検出することができない(出力電圧A、Eとの区別がつかない。)。
【0011】
なお、特許文献4の技術は、位置検出領域全体を直接検出することなく、またセンサや印字用紙の種類によらず、自動的に印字領域の印刷開始位置を検出することができる優れた技術であるが、媒体にマーキングが必要なため(汎用品を使用できず)ランニングコストの点で改善の余地がある。
【0012】
本発明は上記事案に鑑み、本発明の第1の課題は低コストで媒体の透明度を判別可能な媒体判別装置を提供することであり、第2の課題は低コストで透明、非透明に拘わらず媒体の先端位置を検出可能な媒体搬送装置を提供することであり、第3の課題は低コストで透明、非透明に拘わらず印刷媒体に対する印刷位置精度の高い印刷装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記第1の課題を解決するために、本発明の第1の態様は、媒体判別装置であって、媒体を搬送する搬送手段と、発光素子と受光素子とを有し前記媒体を検出するためのセンサと、前記センサの出力電圧に応じて前記搬送手段で搬送される媒体を検出する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記媒体の先端が前記センサの検出位置に到達する前の前記センサの出力電圧Aと、前記検出位置に到達したときの前記センサの出力電圧Bと、前記検出位置に到達した後の前記センサの出力電圧Cとを比較して前記媒体の透明度を判別することを特徴とする。
【0014】
第1の態様において、制御手段は、出力電圧Aより低い電圧を検出した後に出力電圧Bを検出するようにしてもよい。また、制御手段は、出力電圧Cが、出力電圧Aよりも高く、かつ、出力電圧Bより低いときに媒体が透明体であると判定するようにしてもよい。さらに、制御手段は、予め設定された閾値と出力電圧Cとを比較することで媒体の透明度を分級するようにしてもよい。また、制御手段は、出力電圧Cが出力電圧Bより高いときに媒体が非透明体であると判定するようにしてもよい。さらに、センサは透過型センサであり、発光素子と受光素子とは、搬送手段で搬送される媒体の搬送方向または該搬送方向と直交する方向に対して傾くように配設されていることが好ましい。
【0015】
また、上記第2の課題を解決するために、本発明の第2の態様は、媒体搬送装置であって、媒体を搬送する搬送手段と、発光素子と受光素子とを有し前記媒体を検出するためのセンサと、前記センサの出力電圧に応じて前記搬送手段で搬送される媒体を検出する制御手段と、を備え、前記センサは、前記媒体の透明度を検出するための第1のセンサと、前記第1のセンサの媒体搬送方向下流側に配置され前記媒体の先端検出を行うための第2のセンサとで構成されており、前記制御手段は、前記媒体の先端が前記センサの検出位置に到達する前の前記センサの出力電圧Aと、前記検出位置に到達したときの前記センサの出力電圧Bと、前記検出位置に到達した後の前記センサの出力電圧Cとを比較して前記媒体の先端位置を検出するとともに、前記第1のセンサの出力電圧AないしCを比較して前記媒体の透明度を判別し、該判別結果に応じて前記第2のセンサを構成する発光素子の発光量を調整することを特徴とする。
【0016】
第2の態様において、制御手段は、出力電圧Aより低い電圧を検出した後に出力電圧Bを検出するようにしてもよい。また、制御手段は、媒体の先端がセンサの検出位置に到達したときから現在までの搬送手段による媒体の搬送量に基づいて媒体の先端位置を検出するようにしてもよい。さらに、制御手段は、出力電圧Cを検出した後、センサの出力電圧が出力電圧Aと同等電圧となったときに媒体の後端位置を検出するようにしてもよい。このとき、第1のセンサは透過型センサであり、第1のセンサを構成する発光素子と受光素子とは、搬送手段で搬送される媒体の搬送方向または該搬送方向と直交する方向に対して傾くように配設されていることが好ましい。
【0017】
さらに、上記第3の課題を解決するために、本発明の第3の態様は、印刷装置であって、印刷媒体を搬送する搬送手段と、発光素子と受光素子とを有し前記印刷媒体を検出するためのセンサと、前記印刷媒体に対して印刷処理を施す印刷手段と、前記センサの出力電圧に応じて前記搬送手段で搬送される印刷媒体を検出する制御手段と、を備え、前記センサは、前記印刷媒体の透明度を検出するための第1のセンサと、前記第1のセンサの媒体搬送方向下流側に配置され前記印刷媒体の先端検出を行うための第2のセンサとで構成されており、前記制御手段は、前記印刷媒体の先端が前記センサの検出位置に到達する前の前記センサの出力電圧Aと、前記検出位置に到達したときの前記センサの出力電圧Bと、前記検出位置に到達した後の前記センサの出力電圧Cとを比較して前記印刷手段による前記印刷媒体への印刷開始を制御するとともに、前記第1のセンサの出力電圧AないしCを比較して前記印刷媒体の透明度を判別し、該判別結果に応じて前記第2のセンサを構成する発光素子の発光量を調整することを特徴とする。
【0018】
第3の態様において、制御手段は、出力電圧AないしCを比較して印刷媒体の透明度を判別し、印刷手段による印刷媒体への印刷条件を変更するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明の第1の態様によれば、発光素子と受光素子とを有するセンサを用い、制御手段がセンサの出力電圧A〜Cを比較して媒体の透明度を判別するので、低コストで媒体の透明度を判別することができ、第2の態様によれば、発光素子と受光素子とを有し媒体の透明度を検出するための第1のセンサと、発光素子と受光素子とを有し第1のセンサの媒体搬送方向下流側に配置された媒体の先端検出を行うための第2のセンサとで構成されたセンサを用い、制御手段がセンサの出力電圧A〜Cを比較して媒体の先端位置を検出するとともに、第1のセンサの出力電圧AないしCを比較して媒体の透明度を判別し、該判別結果に応じて第2のセンサを構成する発光素子の発光量を調整するので、低コストで透明、非透明に拘わらず媒体の先端位置を検出することでき、第3の態様によれば、発光素子と受光素子とを有し印刷媒体の透明度を検出するための第1のセンサと、発光素子と受光素子とを有し第1のセンサの媒体搬送方向下流側に配置され印刷媒体の先端検出を行うための第2のセンサとで構成されたセンサを用い、制御手段がセンサの出力電圧A〜Cを比較して印刷手段による印刷媒体への印刷開始を制御するとともに、第1のセンサの出力電圧AないしCを比較して印刷媒体の透明度を判別し、該判別結果に応じて第2のセンサを構成する発光素子の発光量を調整するので、低コストで透明、非透明に拘わらず印刷媒体に対し高い印刷位置精度を確保することができる、という効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明が適用可能な実施形態の媒体判別装置の構成を模式的に示す側面図である。
図2】媒体が透明チューブの場合に、媒体判別装置のセンサ制御回路から出力される出力電圧を模式的に示すグラフである。
図3】媒体が半透明チューブの場合に、媒体判別装置のセンサ制御回路から出力される出力電圧を模式的に示すグラフである。
図4】媒体が白チューブの場合に、媒体判別装置のセンサ制御回路から出力される出力電圧を模式的に示すグラフである。
図5】実施形態の媒体判別装置の制御部を構成するマイクロプロセッサのCPUが実行する媒体判別ルーチンのフローチャートである。
図6】本発明が適用可能な媒体搬送装置の構成を模式的に示す側面図である。
図7】媒体搬送装置の第2のセンサに適用可能なセンサ制御回路の他の形態を示す回路図である。
図8】実施例のプリンタの外観図である。
図9】実施例のプリンタの印刷部近傍の構成を示す部分構成図である。
図10】実施例のプリンタのアタッチメント部に装着可能なアタッチメントの平面図を示し、(A)はラベルカセット、(B)はチューブ用アタッチメントを示す。
図11】実施例のプリンタの制御部および接続系統を示すブロック図である。
図12】センサ制御回路の回路図である。
図13】媒体を白チューブとし、媒体を発光素子と受光素子との間を搬送したときのセンサ制御回路から出力される出力電圧を模式的に示すグラフである。
図14】媒体を透明チューブとし、媒体を発光素子と受光素子との間を搬送したときのセンサ制御回路から出力される出力電圧を模式的に示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を、媒体の透明度を判別する媒体判別装置に適用した実施の形態について説明する。なお、以下では説明を簡単にするために、媒体をチューブとした例について説明する。
【0022】
(構成)
図1に示すように、本実施形態の媒体判別装置10は、媒体としてのチューブを搬送する搬送部11を備えている。搬送部11は、所定間隔毎に配され媒体Mを搬送するための複数のローラ12と、複数のローラ12を同期して回転駆動させるためのギアユニット13(図1では模式的に結線で表示)と、ギアユニット13に回転駆動力を供給するステッピングモータMrとを有している。
【0023】
複数のローラ12は媒体Mを図1の右側から左側に搬送するための搬送路Pを構成している。この搬送路P上には、搬送路Pを挟むように媒体Mを検出するためのセンサSeが配置されている。センサSeは、発光素子Le(LED)と受光素子Lr(フォトトランジスタ)で構成された透過型センサであり(図12も参照)、本実施形態では、媒体Mの検出精度を高めるために、発光素子Leと受光素子Lrと(を結ぶ仮想線、すなわち、光軸)は搬送部11で搬送される媒体Mの搬送方向および該搬送方向と直交する方向に対して傾くように配設されている。
【0024】
また、媒体判別装置10は、図12に示したセンサ制御回路から出力される出力電圧に応じて搬送部11で搬送される媒体Mを検出するマイクロプロセッサMP(制御部)を備えている。マイクロプロセッサMPは、CPU、ROM、RAM等を有して構成されており、これらCPU、ROM、RAMは内部バスで接続されている。
【0025】
マイクロプロセッサMPには外部バスが接続されている。外部バスには、テンキーやエンターボタンを有しマイクロプロセッサMPにコンマドを入力するための入力部を制御する入力制御部、液晶表示装置等の表示部を制御する表示制御部、センサ制御部、ステッピングモータMrの動作を制御するドライバが接続されている。
【0026】
(透明度判別原理)
次に、本実施形態の媒体判別装置10による媒体Mの透明度の判別原理について説明する。
【0027】
図13および図14に示したように、非透明体(本例では白チューブ)を検出する際の発光素子Leの発光量で透明体(本例では透明チューブ)を検出しようとすると出力電圧Cが潰れてしまい透明体自体を検出することができない。そこで、本実施形態では、まず、媒体検出中の出力電圧Cと、媒体検出前の出力電圧A(および媒体検出後の出力電圧E)とを識別可能とするために、センサSeの発光素子Leの発光量(輝度)を落とす構成を採用している。具体的には、本実施形態では、DA出力ポート(図12参照)からDAコンバータに出力するデジタル電圧の電圧値を下げるように設定しているが、DAコンバータに出力するデジタル電圧の電圧値を下げることに代えて、図12に示した抵抗R2の抵抗値を大きく設定するようにしてもよい(図12に示した抵抗R2の抵抗値は330Ωであるが、これを例えば910Ω程度の抵抗値としてもよい。)。
【0028】
図2は、上記のように発光素子Leの発光量を落とし、透明チューブも検出できるようにしたときのセンサ制御回路から出力される出力電圧を模式的に示すグラフである。図中、Aは透明チューブ検出前(媒体MがセンサSeの検出位置に到達前)のセンサ制御回路からの出力電圧、Bは透明チューブの先端検出時の出力電圧、Cは透明チューブ検出中の出力電圧、Dは透明チューブの後端検出時の出力電圧、Eは透明チューブ検出後(媒体MがセンサSeの検出位置を通り過ぎた後)の出力電圧である。
【0029】
一般に、透過型センサで発光素子Leの光を遮ると、センサ制御回路から出力される出力電圧は高くなる。このため、出力電圧Aより電圧値の高い出力電圧Cを検出することにより、媒体Mの検出が可能となる。透明チューブの先端に発光素子Leの光があたると、透明チューブの先端は反射率が高いため(透過率が低いため)、センサ制御回路の出力電圧Bは高くなる(出力電圧Eも同じ。)。また、透明チューブの先端(または後端)よりも透明チューブの中央部の方が透過率が高いため、出力電圧B(またはD)よりも出力電圧Cの方が電圧値が低くなる。さらに、発光素子Leの発光量を落とすと、図2に示すように、出力電圧Aが出力電圧Bに移行する際(出力電圧Dが出力電圧Eに移行する際も同じ。)に、出力電圧Aより電圧の低い出力電圧(便宜上以下、過渡電圧という。)を検出することができ、出力電圧Bを検出する際の手掛かりとなる。
【0030】
DAコンバータに出力するデジタル電圧の電圧値や図12に示した抵抗R2の抵抗値の設定によって若干の変動は生じるため、図2に示した例について補足すると、本実施形態では、透明チューブ検出前の出力電圧Aおよび透明チューブ検出後の出力電圧Eは1.5V±0.2V程度、透明チューブの先端検出時の出力電圧Bおよび後端検出時の出力電圧Dは2.6V程度、透明チューブ検出中の出力電圧Cは2.0V程度となる。
【0031】
一方、図3は、媒体Mが半透明チューブの場合に、センサ制御回路から出力される出力電圧を模式的に示すグラフであり、図4は、媒体Mが白チューブ(非透明体)の場合に、センサ制御回路から出力される出力電圧を模式的に示すグラフである。図中、A〜Eは図2の場合と同じ出力電圧である。ここで、着目すべき点は、半透明チューブ検出中の出力電圧C(図3参照)が図2に示した透明チューブ検出中の出力電圧Cより高く、白チューブ検出中の出力電圧C(図4参照)が半透明チューブ検出中の出力電圧Cよりさらに高いことである。また、半透明チューブ検出中の出力電圧C(図3参照)は、図2に示した透明チューブの場合と同様に、半透明チューブの先端検出時の出力電圧B(および半透明チューブの後端検出時の出力電圧D)より低いのに対し、白チューブ検出中の出力電圧C(図4参照)は、図2図3に示す透明、半透明チューブの場合とは異なり、白チューブの先端検出時の出力電圧B(および半透明チューブの後端検出時の出力電圧D)より高い。
【0032】
従って、出力電圧A〜Cを比較することにより、媒体Mの透明度を判別することができる。すなわち、出力電圧Cが、出力電圧Aよりも高く、かつ、出力電圧Bより低いときに媒体Mが透明体(本例の場合は透明チューブまたは半透明チューブ)であると判定することができ、出力電圧Cが、出力電圧Aよりも高く、かつ、出力電圧Bより高いときに媒体Mが非透明体(本例の場合は白チューブ)であると判定することができる。なお、出力電圧Cが出力電圧Aと同程度の場合(例えば、出力電圧C=出力電圧A±0.2V)には当該サンプリングデータはノイズとみなされる。
【0033】
(動作)
次に、本実施形態の媒体判別装置10の動作についてマイクロプロセッサMPのCPUを主体として説明する。
【0034】
CPUは、入力部から判別開始コマンドが入力されると、ステッピングモータMrを駆動し、媒体Mの透明度を判別するための媒体判別ルーチンを実行する。センサ制御回路から出力される出力電圧はバッファとして機能するRAMに一旦格納され、CPUはRAMに格納された出力電圧を順次読み出して上述した出力電圧A〜Eを特定する。
【0035】
図5に示すように、この媒体判別ルーチンでは、ステップ102において、図2図4に示す媒体検出前の出力電圧Aを取得(検出)する。ここで、考慮すべき点は、RAMに格納された出力電圧(以下、サンプリングデータという。)にはノイズが含まれている場合があることである。ノイズと出力電圧Aとは、サンプリングデータを複数回確認することで区別することができる。すなわち、サンプリングデータが一旦高い電圧となっても、その後の電圧が前の電圧に戻るときは、その高い出力電圧はノイズとみなすことができる(図2の符号N参照)。なお、図2に示すように、第1の閾値(例えば、1.8V)を予め設定しておき、サンプリングデータがこの第1の閾値より低い電圧の場合にはノイズとみなすようにしてもよい。
【0036】
次に、ステップ104において媒体Mの先端検出時の出力電圧Bを取得する。上述したように、出力電圧Aから出力電圧Bに移行する際には出力電圧Aより電圧の低い過渡電圧が検出される。この過渡電圧を検出した後に、出力電圧Aより十分大きな出力電圧(サンプリングデータ)を検出したときに当該出力電圧を媒体Mの先端検出時の出力電圧Bとして取得する。例えば、上述した第1の閾値の電圧値を越える第2の閾値(例えば、2.2V)より大きいか否かを判断し、第2の閾値より大きい出力電圧のうち最大の出力電圧を出力電圧Bとするようにしてもよい。なお、CPUは、出力電圧Bを取得(検出)することにより、搬送部11で搬送される媒体Mの先端がセンサSeの検出位置に到達したことを把握することができる。
【0037】
次のステップ106では媒体M検出中の出力電圧Cを取得する。図2に示すように、出力電圧Bを検出した直後は、媒体Mの先端(切断面)の形状により発光素子Leで発光した光の透過率が変動することから、センサSeから出力される出力電圧も微妙に変動する。このため、サンプリングデータが連続して安定した電圧(例えば、±0.2V以内の電圧)となったか否かを判断し、安定した電圧となったときにそのサンプリングデータを出力電圧Cとして取得(検出)するようにしてもよい。その際、ノイズが含まれていることがあるため、サンプリングデータを複数回確認することが好ましく、サンプリングデータが上述した第1の閾値より小さい場合にはノイズとして出力電圧Cを取得する際のデータから排除するようにしてもよい。
【0038】
次いで、ステップ108において、ステップ102〜104で取得した出力電圧A〜Cを比較してA<C<Bの関係にあるか否かを判断する。肯定判断のときは、次のステップ110で媒体Mが透明体(透明チューブまたは半透明チューブ)であると判断する(図2も参照)。
【0039】
次のステップ112では、予め設定された閾値と出力電圧Cとを比較することにより、媒体Mの透明度を分級する。なお、「分級」は透明度の程度を分類することを意味している。この閾値には、例えば、上述した第2の閾値(2.2V)を用いることができ、出力電圧Cが第2の閾値未満の電圧のときは媒体Mを透明体(透明チューブ)と判定(透明体に分級)し、出力電圧Cが第2の閾値以上の電圧のときは媒体Mを半透明体(半透明チューブ)と判定(半透明体に分級)する(図2図3も参照)。このとき、上述した第1の閾値や予め設定された第3の閾値(例えば、2.8V)も考慮して、第1の閾値≦出力電圧C<第2の閾値のとき媒体Mを透明体と判定し、第2の閾値≦出力電圧C<第3の閾値のとき媒体Mを半透明体と判定するようにしてもよい。
【0040】
一方、ステップ108で否定判断のとき(A<B≦Cのとき)は、ステップ114で媒体Mを非透明体(白チューブ)と判定し(図4も参照)、次のステップ116に進む。
【0041】
上述した第3の閾値を考慮すると、出力電圧C≧第3の閾値のときに媒体Mを非透明体(白チューブ)と判定するようにしてもよい。このため、上記では出力電圧A〜Cを比較して媒体Mの透明度を判別する例を中心に示したが、第1〜第3の閾値を用いて媒体Mの透明度を判別することも可能である。すなわち、出力電圧が第1の閾値未満のときはノイズと判定し、第1の閾値≦出力電圧C<第2の閾値のときは媒体Mを透明体、第2の閾値≦出力電圧C<第3の閾値のときは半透明体、第3の閾値≦出力電圧Cのときは非透明体と判定するようにしてもよい。
【0042】
ここで、上述した「過渡電圧」の意義について説明する。この過渡電圧は、本実施形態のように発光素子Leの発光量を落としたときに現れる。また、媒体Mが透明体や半透明体の場合には、図2および図3に示すように、出力電圧A<出力電圧C<出力電圧Bの関係にあるため、出力電圧Bを取得する上で過渡電圧を検出する意義は小さい(過渡電圧を検出しなくても出力電圧Bを適正に取得できる。)。ところが、図4に示すように、媒体Mが非透明体の場合には、出力電圧A<出力電圧B≦出力電圧Cの関係にあるため、出力電圧Bを検出するための契機がないと、サンプリングデータが、出力電圧Bなのか、ノイズなのか、出力電圧Cなのか判定しづらい。従って、過渡電圧は、媒体Mが透明体(半透明体を含む)か非透明体か不明な場合に、主として非透明体の先端検出時の出力電圧Bを取得するために用いられる。言い直せば、媒体Mの先端検出が不要な場合には、上述したような第1〜第3の閾値を用いることにより、媒体Mの透明度を判別することができる。なお、過渡電圧を検出するために閾値を設けるようにしてもよい。
【0043】
図5のステップ116、118では、ステップ104、102と同様に、それぞれ、媒体Mの後端検出時の出力電圧D、媒体Mの後端検出後の出力電圧Eを取得する。出力電圧Dを取得する際には、ステップ104に示した手順とは逆に、過渡電圧を検出して出力電圧Dを取得する。すなわち、過渡電圧を検出した後、既に読み出した出力電圧から出力電圧Dを特定すればよい。CPUは、出力電圧Dを取得(検出)することにより、搬送部11で搬送される媒体Mの後端がセンサSeの検出位置に到達したことを把握することができる。このとき、出力電圧Dを取得(検出)せず、出力電圧Cを取得した後、サンプリングデータが出力電圧Aと同等の電圧となったときに媒体Mの後端を検出するようにしてもよい。なお、媒体Mによっては後端を検出する必要がない(検出できない)場合もあるが、このような例については後述する(実施例参照)。
【0044】
次のステップ120では、ステップ104で媒体Mの先端検出時の出力電圧Bを取得したときから(媒体Mの先端がセンサSeの検出位置に到達したときから)現在までの媒体Mの搬送量を検出する。本実施形態では、CPUは、ステップ104で媒体Mの先端検出時の出力電圧Bを取得したときを起点として現在までドライバを介してステッピングモータMrに送出したパルス数をカウントしており、カウントされたパルス数を媒体Mの搬送量として検出しているが、ローラ12やギアユニット13にエンコーダを配置しておき、エンコーダからの出力(回転数)に基づいて媒体Mの搬送量として検出するようにしてもよい。ステップ122では、検出した媒体Mの搬送量から現在の媒体Mの先端位置を検出して、媒体判別ルーチンを終了する。なお、本実施形態では媒体MがセンサSeの検出位置に到達した時点とCPUが出力電圧Bを取得する時点とで時差が極めて小さいが、低速のADコンバータが用いられる場合にはこの時差を補正することが好ましい。
【0045】
(効果等)
次に、本実施形態の媒体判別装置10の効果等について説明する。
【0046】
本実施形態の媒体判別装置10では、発光素子Leと受光素子Lrとを有するセンサSeを用い、マイクロプロセンサMPのCPUがセンサ制御部(センサSe)から出力される出力電圧A〜Cを比較して媒体Mの透明度を判別するので、低コストで媒体Mの透明度を判別することができる。
【0047】
また、本実施形態の媒体判別装置10では、発光素子Leと受光素子Lrとを有するセンサSeを用い、マイクロプロセンサMPのCPUがセンサ制御部(センサSe)から出力される出力電圧A〜Cを比較して媒体Mの先端位置を検出するので、低コストで透明、非透明に拘わらず媒体Mの先端位置を検出することできる。このとき、媒体判別装置10では、センサSeの発光素子Leの発光量を落とし過渡電圧(図2〜4参照)を検出するため、ノイズを排除して透明、非透明に拘わらず媒体Mの先端検出時の出力電圧B、すなわち、媒体Mの先端を検出することができる。
【0048】
さらに、本実施形態の媒体判別装置10では、発光素子Leと受光素子Lrとを媒体Mの搬送方向および該搬送方向と直交する方向に対して傾くように配設したので、搬送部11で搬送される媒体Mの先端位置を精度よく検出することができる。
【0049】
なお、本実施形態では、媒体Mとして透明、半透明、白色(非透明)チューブを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、透明、半透明、非透明アクリル板、ラベル(フィルム)、OHPフィルム(シート)等先端を有する媒体にも適用可能である。また、非透明体として白チューブを例示したが他の有色チューブも同様に検出可能なことは論を待たない。さらに、媒体Mの種類(例えば、チューブ、アクリル板、フィルム等)に応じて上述した第1ないし第3の閾値を変更するようにしてもよい。本実施形態では、入力部から媒体Mの種類が入力されるので、CPUは、入力された媒体Mの種類に応じて予め設定された第1ないし第3の閾値を読み出すようにしてもよい。
【0050】
また、本実施形態では媒体判別装置10を例示したが、本発明はこれに限るものではない。本実施形態の媒体判別装置は媒体Mの先端位置を検出可能なため(ステップ122)、搬送路Pに、透明、半透明、非透明の媒体Mを連続的に投入するとともに、搬送路Pの下流側に、媒体Mの透明度(透明、半透明、非透明)の判別(分級)結果に応じて媒体Mの搬送先を変更するようにすれば、媒体仕分装置を構成することができる。さらに、液体が入っていれば屈折率が変わりセンサの受光量が変化することに着目し、例えば、透明なペットボトルの中身が空か入っているか、何の(透明度のどの程度の)液体なのかを判別することも可能である。
【0051】
また、本実施形態では、単一の第2の閾値により媒体Mが透明体か半透明体かを判定する例を示したが(図2図3参照)、複数の閾値を設けるようにしてもよい。そのような態様では、本実施形態のように媒体Mが透明体か半透明体かの二者択一ではなく、光透過性のある媒体をよりきめ細かに判定(分級)可能なため、例えば、媒体Mの光透過性を検査する検査装置として構成することができる。
【0052】
さらに、本実施形態では媒体判別装置10を例示したが、本発明はこれに制限されるものではなく、透明体や半透明体を含む媒体の媒体搬送装置として広く適用可能である。例えば、プリンタ、複写機、ファクシミリ、ADF等の事務機器一般において、搬送される透明シート等の先端検出を精度よく行うことができる。また、透明シート等の搬送路の両端部(2箇所)にセンサSeをそれぞれ配設すれば、搬送される透明シート等の先端の斜行を精度よく検出することができる。さらに、本発明は媒体の先端位置を検出可能なため、透明体等を切断する切断装置等にも適用することができる。
【0053】
また、本実施形態の媒体判別装置10では、単一のセンサSeから出力される出力電圧により媒体Mの透明、半透明、非透明を判別する例を示したが、本発明はこれに限るものではない。図6は、本発明が適用可能な媒体搬送装置20の構成を示したものである。図1に示した媒体判別装置10との相違点は、センサが、媒体Mの透明度を判別するための第1のセンサSe1と、媒体Mの先端検出を行うための第2のセンサSe2との2つのセンサで構成されていることである。第2のセンサSe2は第1のセンサSe1の媒体搬送方向下流側に配置されている。第1のセンサSe1を構成する発光素子Le、受光素子Lrは媒体Mの搬送方向と直交する方向に対して斜めに配設されているのに対し、第2のセンサSe2を構成する発光素子Le、受光素子Lrは媒体Mの搬送方向と直交する方向に配設されているが、この意義については後述する(実施例<センサ>参照)。
【0054】
第1のセンサSe1および第2のセンサSe2は媒体判別装置10を構成するセンサSeと同じセンサであり、センサ制御回路も第1のセンサSe1、第2のセンサSe2に対応して第1のセンサ制御回路、第2のセンサ制御回路がそれぞれ設けられている。媒体搬送装置20では、マイクロプロセッサMPのCPUによる制御は、第1のセンサ制御回路から出力される出力電圧に対して図5のステップ102〜114の処理を中心に行われ、第2のセンサ制御回路から出力される出力電圧に対して図5のステップ102〜106および116〜122の処理を中心に行われる。重要な点は、CPUが、第1のセンサ制御回路から出力される出力電圧A〜Cを比較して媒体Mの透明度を判別し、この判別結果に応じて、第2のセンサ制御回路のDAコンバータに出力する電圧を変更することで、第2のセンサSe2を構成する発光素子Leの発光量を調整することである。
【0055】
第1のセンサ制御回路は、媒体判別装置10のセンサ制御回路と同様に、第1のセンサSe1を構成する発光素子Leの発光量を落とす構成が採用されている。発光素子Leの発光量を落とすということは、別の視点で捉えると、第1のセンサSe1の制御回路としての感度を鈍くすることも意味するため、第2のセンサSe2の発光素子Leの発光量は第1のセンサSe1の発光素子Leの発光量と同じである必要はない。
【0056】
媒体搬送装置20では、媒体Mの透明度に応じて第2のセンサSe2を構成する発光素子Leの発光量を調整するので、第2のセンサ制御回路(第2のセンサSe2の受光素子Lr)から出力される出力電圧が安定し媒体Mの先端を精度よく検出することができるとともに、媒体Mが大きい場合でも(発光素子Leと受光素子Lrとの間の距離が長い場合でも)先端を検出することができる。
【0057】
また、上記のように第1のセンサSe1、第2のセンサSe2を設ける場合に、第2のセンサSe2のセンサ制御回路を、図12に示したセンサ制御回路の抵抗R3に代えて、図7に示すように、媒体Mの透明度に応じて、複数のスイッチ抵抗回路(トランジスタTr2〜Tr4、抵抗R4〜R6)を構成するそれぞれのスイッチ素子(トランジスタTr2〜Tr4)のオン、オフを制御することで(出力ポートP1〜P3のいずれかにハイレベル信号を出力することで)、第2のセンサSeから出力される波形の潰れを防止でき、媒体Mの先端位置をより精度よく検出することができる。なお、このような態様の詳細は上述した特許文献5に開示されている。
【0058】
さらに、本実施形態では、センサSeに透過型センサを例示したが、本発明はこれに限ることなく、反射型センサを用いるようにしてもよい。また、本実施形態では、図12に示したように、受光素子Lrを構成するフォトトランジスタのコレクタの電圧をセンサ制御回路(センサSe)の出力電圧とする例を示したが、本発明はこれに制限されず、Vccをフォトトランジスタのコレクタに接続し、フォトトランジスタのエミッタとGNDとの間に抵抗R3に接続してフォトトランジスタのエミッタの電圧をセンサ制御回路の出力電圧とするようにしてもよい。このような態様では、センサSeから出力される出力電圧の波形は図2〜4および図13、14の上下方向で逆となる。
【0059】
さらに、本実施形態では、センサSeの発光素子Leと受光素子Lrとを媒体Mの搬送方向および該搬送方向と直交する方向に対して傾くように配設した例を示したが、本発明はこれに限定されず、発光素子Leと受光素子Lrとを媒体Mの搬送方向および該搬送方向と直交する方向の少なくとも一方に対して傾くように配設するようにしてもよい。
【実施例】
【0060】
次に、上記実施形態に従って、本発明を、ラベルやチューブ等の長尺状印刷媒体に任意の文字等を印刷可能なプリンタに適用した実施例について説明する。
【0061】
(構成)
<全体構成>
図8に示すように、本実施例のプリンタ30は、ノートタイプコンピュータと同様に持ち運び可能に構成されており、大別して、キーボードや入力制御部を有する入力部43、LCDや表示制御部を有する表示部44、サーマルヘッド36を構成し主走査方向に列設された発熱素子を選択的に発熱させることでインクリボンRを介して印刷媒体Mに印刷処理を施す印刷部50、印刷部50の媒体搬送方向下流側に設けられ印刷媒体Mに切断処理を施す切断部37およびこれら各部を制御する制御部45(図11参照)を備えている。また、プリンタ30は、インクリボンカセット38が装着されるカセット装着部を有している。
【0062】
<入力部>
入力部43は、ノートタイプコンピュータとほぼ同様に、ファンクションキー、文字・数字・記号キー、スペースキー、変換キー、十字方向キー、リターンキー等を有しており、オペレータはこれらのキーを操作することで、印刷媒体Mの種類、サイズ、設定条件等を入力することができる。
【0063】
<表示部>
表示部44のLCDは、入力モード等を表示する各種情報表示エリア、入力部43から入力された文字、数字、記号(以下、文字と略称する。)を表示する文字情報表示エリア、文字サイズ等を表示するパラメータ表示エリアの3つの表示エリアに分割されており、各種情報表示エリアおよびパラメータ表示エリアはそれぞれ文字情報表示エリアの上下に配置されている。
【0064】
<印刷部>
印刷部50は、印刷媒体Mを搬送するための搬送ローラ32a、32bと、搬送ローラ32a、32bの下流側でサーマルヘッド36に対向配置されたプラテンローラ33と、プラテンローラ33の下流側にプラテンローラ33と対向するように配置されたピンチローラ34とを有している。
【0065】
プラテンローラ33とサーマルヘッド36との間にはインクリボンRが介在している。インクリボンRは、インクリボンカセット38内に収容されており、インクリボンカセット38の供給リールから供給され、巻取リールに巻き取られる。なお、本実施例では、インクリボンRにBk(ブラック)の単色インクリボンが用いられている。
【0066】
搬送ローラ32a、32bの上流側には、図示しないギアを介して搬送ローラ32a、プラテンローラ33およびインクリボンカセット38の巻取リールを回転駆動させるステッピングモータ35が配置されており、インクリボンカセット38の一側(図1の左側)かつ切断部37の一側(図1の下側)には、図示しないギアおよびカムを介して、サーマルヘッド36を媒体搬送路から退避した退避位置とプラテンローラ33に圧接する印刷位置との間で移動させるステッピングモータ39が配置されている。
【0067】
図8には、印刷媒体Mとしてチューブが装着された状態が示されている。この例に則して説明すると、印刷時には、インクリボンカセット38のインクリボンRを挟んでサーマルヘッド36を印刷媒体Mに圧接するとともに、サーマルヘッド36を構成する発熱素子を選択的に発熱させることでインクリボンRのインクを溶融して印刷媒体Mに文字列を1ラインずつ印刷する。サーマルヘッド36はサーマルヘッド36を制御するヘッド制御部と一体に構成されている。なお、以下の説明では、必要な場合を除き、図8の例に則して印刷媒体Mにチューブが用いられたものとして説明する。
【0068】
<切断部>
ピンチローラ34の下流側には、印刷媒体Mを切断するための切断部37が配置されている。切断部37は、カッタ刃37aとカッタ刃受け台37bとを有している。カッタ刃受け台37bは、平坦面で構成される全切り面と、両端部に突条を有する半切り面とを備え、全切り面または半切り面をカッタ刃37aに対して略垂直にセットすることにより、印刷媒体Mの全切り処理や半切り処理を行うことができる。ここで、半切りとは、印刷媒体Mを部分的に切断することをいい、その切断の割合を問わない。また、印刷媒体Mの種類によって半切り方法を変えてもよく、例えば、印刷媒体Mが剥離紙付ラベルの場合には剥離紙をカットせずにラベルのみカットしてもよく、ロール紙やリボンテープの場合にはミシン目を入れるようにしてもよい。
【0069】
サーマルヘッド36による印刷が完了し所定長さ下流側に搬送した時点でカッタ刃37aを作動(退避位置から進出位置に移動)させることで、オペレータが所望する長さの印刷媒体Mを得ることができる。なお、本実施形態では、カッタ刃37aの作動には図示しないカム等を介してステッピングモータ39の回転駆動力が用いられ、カッタ刃受け台37bの面変更にも別のカム等を介してステッピングモータ39の回転駆動力が用いられている。
【0070】
<アタッチメント部>
プリンタ30は、アタッチメント部40に装着するアタッチメントを変更することにより、各種印刷媒体Mに対して印刷および切断処理が可能に構成されている。図10は、ラベルカセットとチューブ用アタッチメントの構成の一例を示している。例えば、図10(A)に示すラベルカセット41をアタッチメント部40に装着した場合、カセット内部から剥離紙付ラベルが引き出され、当該ラベルに対して印刷および切断処理を行うことができる。また、図10(B)に示すチューブアタッチメント42をアタッチメント部40に装着した場合、チューブ挿入口42aからチューブを挿入することにより、当該チューブに対して印刷および切断処理を行うことができる。
【0071】
<センサ>
図9に示すように、搬送ローラ32a、32bの下流側には印刷媒体Mの透明度を検出するための第1のセンサSe1が配置されている。第1のセンサSeは透過型センサであり、第1のセンサSe1を構成する発光素子Le(LED)と受光素子Lr(フォトトランジスタ)とは印刷媒体Mの搬送方向と直交(交差)する方向に対して斜めに配置されている。第1のセンサSeの下流側、かつ、印刷部50を構成するサーマルヘッド36およびプラテンローラ33の上流側には、印刷媒体Mの先端検出を行うための第2のセンサSe2が配置されている。第2のセンサSeは透過型センサであり、搬送される印刷媒体Mの先端を高精度に検出するために、第1のセンサSe1とは異なり、第2のセンサSe2を構成する発光素子Le(LED)と受光素子Lr(フォトトランジスタ)とは印刷媒体Mの搬送方向と直交する方向に配置されている。
【0072】
<制御部>
図11に示すように、制御部45は、CPU、ROM、CPUを有するマイクロプロセッサMPで構成されている。制御部45には外部バスが接続されている。外部バスには、入力部43、表示部44、印刷部50のサーマルヘッド36、ステッピングモータ35、39の動作を制御するドライバ48、上述した第1、第2のセンサ制御回路等を有するセンサ制御部49が接続されている。
【0073】
センサ制御部49は、第1のセンサSe1から出力される出力電圧を取得する第1のセンサ制御部と、第2のセンサSe2から出力される出力電圧を取得する第2のセンサ制御部とを有している。第1のセンサ制御部は図12に示した回路構成であり、第2のセンサ制御部は図7に示した回路構成である。なお、第1のセンサ制御部は、上述したように、発光素子Leの発光量を落とす構成が採用されている。
【0074】
また、制御部45は図示しないバッファやインターフェースを有しており、外部バスを介して、例えば、パーソナルコンピュータ等の上位機器に接続可能である。このため、オペレータは入力部43からの入力に代えて、上位機器からの入力も可能であり、さらに、RAMカードやUSB等の外部記憶装置を装着することで外部記憶装置に格納されたデータの利用も可能である。
【0075】
(動作)
次に、本実施例のプリンタ30の動作について、制御部45を構成するマイクロプロセッサMPのCPU(以下、CPUと略称する。)を主体として簡単に説明する。
【0076】
プリンタ30に電源が投入されると、ROMに格納されたプログラムおよびプログラムデータがRAMに展開され、CPUは、上述した各部を所定のホーム位置に移動させる初期設定処理を行った後、オペレータによる入力部43からの印刷指令情報および切断指令情報の入力を待つ。
【0077】
CPUはこれらの情報が入力されると、入力された印刷指令情報に従って印刷データを生成してオペレータからの印刷開始指示を待つ。オペレータが入力部43の所定ボタン(例えば、エンターボタン)を押下することにより印刷開始指示があると、ステッピングモータ35を駆動させて印刷媒体Mの搬送を開始し、センサSe1から出力される出力電圧(サンプリングデータ)を参照して印刷媒体Mが透明体、半透明体、および非透明体のいずれであるかを判断(印刷媒体Mの透明度を判別)するとともに、センサSe2から出力される出力電圧を参照して印刷媒体Mの先端位置を検出する(図5も参照)。
【0078】
CPUは、印刷媒体Mの透明度(印刷媒体Mが透明体、半透明体、および非透明体のいずれであるか)に応じて、サーマルヘッド36の発熱量(印刷媒体Mへの印刷条件)を変更する。このような印刷条件の変更は印刷品質を高めるために行われる。例えば、印刷媒体Mが非透明体(例えば、光透過性のない白チューブ)のときの発熱量を100%とした場合に、半透明体に対しては75%〜85%程度、透明体に対して55%〜65%程度の発熱量に設定されるが、本発明はこれに限定されるものではない。印刷媒体Mの比熱も考慮して、印刷媒体Mの種類と透明度とに応じてサーマルヘッド36の発熱量を変更するようにしてもよい。
【0079】
また、CPUは、センサSe2から出力される出力電圧を参照して印刷媒体Mの先端位置を検出し、印刷媒体Mが所定位置に至ったときにステッピングモータ39を駆動して(サーマルヘッド36を印刷位置に移動させて)印刷媒体Mに印刷処理を施す。なお、本実施例では、センサSe2とサーマルヘッド36のヘッド部の位置は既知であり、CPUは、第2のセンサSe2の出力電圧を監視することにより印刷媒体Mを検出した時点からステッピングモータ35へ出力したパルス数をカウントしているため、搬送される印刷媒体Mの先端位置を把握でき、このため、精度よくステッピングモータ39を駆動させる(サーマルヘッド6をプラテンローラ3に圧接する印刷位置に移動させ印刷を開始する)タイミングを把握(制御)することができる。
【0080】
CPU、サーマルヘッド36を印刷位置に移動させた後、印刷データに従って1ラインごとにドライバ48に出力する。印刷媒体Mは搬送ローラ32a、32b、プラテンローラ33、ピンチローラ34による回転駆動力で媒体搬送路上を下流側に搬送され、印刷部50において所望の文字が印刷される。
【0081】
印刷部50(サーマルヘッド36)による印刷媒体Mに対する印刷処理が完了すると、CPUはサーマルヘッド36を媒体搬送路から退避した退避位置に移動させ、ピンチローラ34の下流側に配置された第3のセンサ(発光素子Leと受光素子Lrとを有する透過型センサ)からの出力を参照して印刷媒体Mの先端が該センサの位置より下流側に位置しているか否かを判断し、肯定判断のときは搬送ローラ32a、32b、プラテンローラ33、ピンチローラ34を逆転させて印刷媒体Mの先端が該センサの位置より上流側に位置するように所定距離逆送した後、搬送ローラ32a、32b、プラテンローラ33、ピンチローラ34を正転させて印刷媒体Mを切断部37側に搬送し、否定判断のときはそのまま搬送ローラ32a、32b、プラテンローラ33、ピンチローラ34を正転させて印刷媒体Mを切断部37側に搬送する。なお、第3のセンサのセンサ制御回路は、第2のセンサSe2のセンサ制御回路と同じ(図7参照)でも図12に示したセンサ制御回路と同じでもよい。
【0082】
また、CPUは、オペレータから印刷指令情報および切断指令情報の入力がなされた時点からこの時点までの間に、切断指令情報に従って、媒体搬送路を介してカッタ刃37aに対向する位置に切断指令情報で指令された面(全切り面、半切り面)が面するようにカッタ刃受け台37bの受け面を位置付ける。
【0083】
CPUは、印刷媒体Mの先端がカッタ刃37aの位置を通り過ぎて、印刷媒体Mに対する切断位置がカッタ刃37aの位置まで搬送されると、ローラ32a、32b、プラテンローラ33、ピンチローラ34の駆動を一旦停止させて印刷媒体Mの搬送を停止し、カッタ刃37aをカッタ刃受け台37bに向けて進出させることで、印刷媒体Mを切断する。CPUはピンチローラ34の下流側に配置された第3のセンサからの出力を参照して印刷媒体Mの先端が該センサの位置に到達したか否かを監視しており、該センサの位置を基準としてステッピングモータ39への出力パルス数をカウントすることによりカッタ刃37aの位置に対する印刷媒体Mの先端の位置の関係、すなわち、切断位置を把握することができる。
【0084】
次いで、CPUは、ローラ32a、32b、プラテンローラ33、ピンチローラ34の駆動を再開させて印刷媒体Mをさらに所定距離下流側に搬送してプリンタ30から排出する。そして、所定時間経過後、ローラ23a、32b、プラテンローラ33、ピンチローラ34の駆動を停止させ、入力された印刷/切断指令情報に基づく動作を終了させる。なお、CPUは、さらに所定時間経過後、媒体搬送路上の曲線部に印刷媒体Mが位置して印刷媒体Mに曲がり癖ができることを防止するために、ローラ32a、32b、プラテンローラ33、ピンチローラ34を駆動して印刷媒体Mを搬送ローラ32a、32b側へ巻き戻す。
【0085】
本実施例の印刷装置30では、発光素子Leと受光素子Lrとを有する第1のセンサSe1、第2のセンサSe2を用い、CPUが第1のセンサSe1、第2のセンサSe2の出力電圧A〜Cを比較して印刷部50(サーマルヘッド36)による印刷媒体Mへの印刷開始を制御するので、低コストで透明、非透明に拘わらず印刷媒体Mに対し高い印刷位置精度を確保することができる。また、本実施例の印刷装置30では、CPUが印刷媒体Mの透明度を自動的に判別するので、印刷媒体Mの透明度に関する情報を入力する必要がなくオペレータによる操作が簡便となる。さらに、本実施例の印刷装置30では、印刷媒体Mの透明度に応じて印刷媒体Mへの印刷条件を変更するので、印刷媒体Mに対して印刷品質を高めることができる。
【0086】
なお、上記実施例では、インクリボンRを使用して印刷媒体Mに直接画像を形成する直接印刷方式のプリンタ30について例示したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、本発明は、インクリボンを使用して中間転写媒体に画像を形成し、中間転写媒体に形成された画像を印刷媒体に転写する間接印刷方式の印刷装置にも適用可能である。また、上記実施例では、インクリボンRにブラックの単色インクリボンを用いたインクリボンカセット38を例示したが、本発明はこれに制限されるものではなく、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン等の複数のカラーリボンパネルを面順次に繰り返して構成されたインクリボンを用いたインクリボンカセットや、これにブラックリボンパネルを加えたり、保護層やシルバーやゴールド等の他の色を加えたりしたインクリボンを収容したインクリボンカセットにも適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0087】
以上述べたとおり、本発明は、低コストで媒体の透明度を判別可能な媒体判別装置、低コストで透明、非透明に拘わらず媒体の先端位置を検出可能な媒体搬送装置および低コストで透明、非透明に拘わらず印刷媒体に対する印刷位置精度の高い印刷装置を提供するものであるため、媒体判別装置、媒体搬送装置および印刷装置の製造、販売に寄与するので、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0088】
10 媒体判別装置
11 搬送部(搬送手段)
20 媒体搬送装置
30 プリンタ(印刷装置)
32a、32b 搬送ローラ(搬送手段の一部)
33 プラテンローラ(搬送手段の一部)
34 ピンチローラ(搬送手段の一部)
45 制御部(制御手段)
50 印刷部(印刷手段)
Le 発光素子
Lr 受光素子
M 媒体(印刷媒体)
Se センサ
Se1 第1のセンサ
Se2 第2のセンサ
図1
図2
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