特許第6406961号(P6406961)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6406961
(24)【登録日】2018年9月28日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】照明ユニット係止構造
(51)【国際特許分類】
   B60Q 3/51 20170101AFI20181004BHJP
   F21V 21/00 20060101ALI20181004BHJP
   F21W 106/00 20180101ALN20181004BHJP
【FI】
   B60Q3/51
   F21V21/00 120
   F21W106:00
【請求項の数】1
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-202743(P2014-202743)
(22)【出願日】2014年10月1日
(65)【公開番号】特開2016-72165(P2016-72165A)
(43)【公開日】2016年5月9日
【審査請求日】2017年9月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100075959
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 保
(74)【代理人】
【識別番号】100175536
【弁理士】
【氏名又は名称】高井 智之
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 康郎
(72)【発明者】
【氏名】岡村 正太郎
(72)【発明者】
【氏名】養父 昌平
【審査官】 松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−373747(JP,A)
【文献】 特開2013−243053(JP,A)
【文献】 実開昭63−105291(JP,U)
【文献】 特開平07−057834(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60Q 3/51
F21V 21/00
F21W 106/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
大径部および小径部を有して形成した取付孔を有する板状部材と、
前記板状部材への取付側の面となる取付面から円筒状に突設した筒状突設部と、前記筒状突設部の突出方向に向けて前記取付面から離間した位置で該筒状突設部の外周に沿って部分的に径外方向に突設し、周方向の端部に取付面側に突出した係止突起を有する取付ガイドリブと、前記取付ガイドリブと前記取付面との間で前記取付面から前記筒状突設部の突出方向に突出した弾性突出部と、を有するハウジングの内部に光源を収容した照明ユニットと、
を有し、
前記弾性突出部は、
前記筒状突設部の中心に対称となる位置に対で設け、かつ、前記筒状突設部の外周面に沿って頂点から前記取付面に向けて前記外周面から径外方向に向けた厚みを増すように傾斜した傾斜面を有し、
前記照明ユニットを前記板状部材に取り付ける場合、前記大径部と前記取付ガイドリブとを向かい合わせて前記筒状突設部を前記取付孔に挿通した後、前記ハウジングを前記取付孔の中心を回転軸として回転することによって前記小径部が前記取付ガイドリブと前記弾性突出部との間で前記弾性突出部によって前記取付ガイドリブ側に押圧された状態で前記小径部の端部が前記係止突起と係止する
ことを特徴とする照明ユニット係止構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明ユニットを板状部材に係止する照明ユニット係止構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車の室内に設置する照明ユニットは、いわゆるブラケット等の板状部材に係止する。例えば、特許文献1に記載の照明ユニットは、大径部および小径部を有して形成した取付孔を有する板状部材と、板状部材への取付側の面となる取付面から円筒状に突設した筒状突設部と、取付面から離間した位置で筒状突設部の外周面に周方向に沿って径外方向に部分的に突設し、周方向の端部に取付面側に突出した係止突起、および、係止突起と間隔を隔てて取付面側に突出した弾性突出部を有する取付ガイドリブと、を有するハウジングの内部に光源を収容している。
【0003】
特許文献1に記載の照明ユニットを板状部材に係止する場合、図12に示すような、照明ユニット係止構造300を用いる。この照明ユニット係止構造300は、照明ユニット220を板状部材210に取り付ける場合、大径部210aと取付ガイドリブ230とを向い合せて筒状突設部240を取付孔211に挿通した後、照明ユニット220を取付孔211の中心Cを回転軸として回転することによって小径部210bが取付ガイドリブ230と弾性突出部231との間で弾性突出部231によって取付面250側に押圧され、照明ユニット220の取付孔211への挿入方向でのガタツキを抑えつつ、小径部210bの端部が係止突起232と係止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−243053号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の照明ユニット220を用いた照明ユニット係止構造300は、弾性突出部231と係止突起232とが取付ガイドリブ230の同一面上に並んで配置されているため、弾性突出部231が小径部210bを取付面250側に押圧することによって、係止突起232と小径部210bとの係り代L(図12(b)参照)が減少し、結果的に、板状部材210への照明ユニット220の保持力が低下してしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、照明ユニットの取り付け先となる板状部材に対する照明ユニットのガタツキを防止しつつ保持力の低下を防止することができる照明ユニット係止構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の請求項1に係る照明ユニット係止構造は、大径部および小径部を有して形成した取付孔を有する板状部材と、前記板状部材への取付側の面となる取付面から円筒状に突設した筒状突設部と、前記筒状突設部の突出方向に向けて前記取付面から離間した位置で該筒状突設部の外周に沿って部分的に径外方向に突設し、周方向の端部に取付面側に突出した係止突起を有する取付ガイドリブと、前記取付ガイドリブと前記取付面との間で前記取付面から前記筒状突設部の突出方向に突出した弾性突出部と、を有するハウジングの内部に光源を収容した照明ユニットと、を有し、前記弾性突出部は、前記筒状突設部の中心に対称となる位置に対で設け、かつ、前記筒状突設部の外周面に沿って頂点から前記取付面に向けて前記外周面から径外方向に向けた厚みを増すように傾斜した傾斜面を有し、前記照明ユニットを前記板状部材に取り付ける場合、前記大径部と前記取付ガイドリブとを向かい合わせて前記筒状突設部を前記取付孔に挿通した後、前記ハウジングを前記取付孔の中心を回転軸として回転することによって前記小径部が前記取付ガイドリブと前記弾性突出部との間で前記弾性突出部によって前記取付ガイドリブ側に押圧された状態で前記小径部の端部が前記係止突起と係止することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項に係る照明ユニット係止構造は、上記の発明において、前記弾性突出部は、前記筒状突設部の中心に対称となる位置に対で設け、かつ、前記筒状突設部の外周面に沿って頂点から前記取付面に向けて前記外周面から径外方向に向けた厚みを増すように傾斜した傾斜面を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の請求項1に係る照明ユニット係止構造は、前記小径部が前記取付ガイドリブと前記弾性突出部との間で前記弾性突出部によって前記取付ガイドリブ側に押圧された状態で前記小径部の端部が前記係止突起と係止し、前記弾性突出部が前記照明ユニットの前記取付孔への挿入方向におけるガタツキを防止しつつ、前記小径部の端部と前記係止突起との係代を増加する方向に前記小径部を押圧しているので、前記照明ユニットの取り付け先となる前記板状部材に対する前記照明ユニットのガタツキを防止しつつ保持力の低下を防止することができる。
【0012】
本発明の請求項に係る照明ユニット係止構造は、前記弾性突出部が前記照明ユニットの前記取付孔への挿入方向におけるガタツキを防止しつつ、前記小径部の端部と前記係止突起との係代を増加する方向に前記小径部を押圧しているので、前記照明ユニットの取り付け先となる前記板状部材に対する前記照明ユニットのガタツキを防止しつつ保持力の低下を防止することができ、しかも、対で設けた前記弾性突出部の傾斜面が前記照明ユニットを前記取付孔の中心に対して前記筒状突設部の中心位置を合わせるようにガイドし、前記照明ユニットをセンタリングする機能をなしているので、前記照明ユニットを前記板状部材に容易に位置決めして取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、(a)が本発明の実施例1に係る照明ユニット係止構造の照明ユニットを板状部材に取り付ける前の板状部材と照明ユニットとを示した斜視図であり、(b)が照明ユニットを板状部材に取付完了した状態を説明するための図であり、板状部材の小径部を断面で示した図である。
図2図2は、図1(b)に示した照明ユニット係止構造の係止突起と小径部との係止部分周辺を拡大した図である。
図3図3は、照明ユニットの側面図である。
図4図4は、(a)が第二カバーを外した状態の照明ユニットを取付面側から視た図であり、(b)が(a)に示した照明ユニットの側面図である。
図5図5は、第一カバーの斜視図である。
図6図6は、照明ユニットを板状部材に取り付ける手順を示した図である。
図7図7は、(a)が本発明の実施例2に係る照明ユニット係止構造の照明ユニットを板状部材に取り付ける前の板状部材と照明ユニットとを示した斜視図であり、(b)が照明ユニットを板状部材に取付完了した状態を説明するための図であり、板状部材の小径部を断面で示した図である。
図8図8は、図7(b)に示した照明ユニット係止構造の係止突起と小径部との係止部分周辺を拡大した図である。
図9図9は、(a)が本発明の実施例3に係る照明ユニット係止構造の照明ユニットを板状部材に取り付ける前の板状部材と照明ユニットとを示した斜視図であり、(b)が照明ユニットを板状部材に取付完了した状態を説明するための図であり、板状部材の小径部を断面で示した図である。
図10図10は、(a)が第二カバーを外した状態の照明ユニットを取付面側から視た図であり、(b)が(a)に示した照明ユニットの側面図である。
図11図11は、(a)が図10(a)のA−A線断面図であり、(b)が(a)の弾性突出部周辺を拡大した図であり、(a)、(b)ともに小径部を仮想線図で示した図である。
図12図12は、従来技術の問題点を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明に係る照明ユニット係止構造の好適な実施例を詳細に説明する。
【実施例1】
【0015】
図1は、(a)が本発明の実施例1に係る照明ユニット係止構造1の照明ユニット20を板状部材10に取り付ける前の板状部材10と照明ユニット20とを示した斜視図であり、(b)が照明ユニット20を板状部材10に取付完了した状態を説明するための図であり、板状部材10の小径部13を断面で示した図である。図2は、図1(b)に示した照明ユニット係止構造1の係止突起52aと小径部13との係止部分周辺を拡大した図である。図3は、照明ユニット20の側面図である。図4は、(a)が第二カバー32を外した状態の照明ユニット20を取付面側から視た図であり、(b)が(a)に示した照明ユニット20の側面図である。図5は、第一カバー50の斜視図である。
本発明の実施例1に係る照明ユニット係止構造1は、自動車の車内に照明ユニット20を設置するため、照明ユニット20をブラケット等の板状部材10に取り付けることによって、照明ユニット20を車内の所定箇所に係止するものである。
【0016】
まず、板状部材10について説明する。
板状部材10は、大径部12および小径部13を有して形成した取付孔11を有する。取付孔11は、孔径を大きくするように、取付孔11の中心Cに対称に対向して配置するように形成した2箇所の大径部12と、大径部12に比して孔径を小さくするように、取付孔11の中心Cに対称に対向して配置するように形成した2箇所の小径部13と、を有する。
すなわち、取付孔11は、孔内周に沿って大径部12と小径部13とが交互に形成されている。このため、取付孔11は、小径部13が大径部12に対して取付孔11の中心Cに向けて迫り出すように形成され、この小径部13が照明ユニット20の後述する係止突起52aと係止するようになっている。
【0017】
次に、照明ユニット20について説明する。
照明ユニット20は、ハウジング30の内部に光源100、および、光源100に電気的に接続して照明ユニッ20の外部から電力を供給する部分となる電線W等の電気接続部40を収容している。
【0018】
ハウジング30は、光源100および電気接続部40を保持収容する収容本体部31と、収容本体部31の開口31aを塞ぐように収容本体部31に取り付ける第一カバー50と、第一カバー50とともに収容本体部31の開口31aを塞ぐように収容本体部31に取り付ける第二カバー32と、を有する。
【0019】
収容本体部31は、合成樹脂等の絶縁材からなり、かつ、一部の面が開口した略箱型形状をなし、開口31aから光源100および電線W等の電気接続部40を収容するようになっている。
この収容本体部31は、光源100を収容する部分となる第一収容部31bと、図4に示すように、光源100に接続する電気接続部40としての電線Wをハウジング30の外部に引き出すようにガイドする第二収容部31cと、を有する。
【0020】
第一カバー50は、光源100から出射した光を外部に誘導する後述する筒状突設部51の筒孔を残して第一収容部31bの開口を塞ぐものである。
この第一カバー50は、筒状突設部51と、取付ガイドリブ52と、弾性突出部53と、位置決め壁部54と、を有する。
【0021】
筒状突設部51は、板状部材10への取付側の面となる取付面50aから円筒状に突設し、収容本体部31内の光源100から出射した光を車内に出射するように誘導する部分である。この筒状突設部51は、外径寸法を取付孔11の小径部13部分での孔径に比して僅かに小さくなるように調整している。
【0022】
取付ガイドリブ52は、筒状突設部51の突出方向に向けて取付面50aから離間した位置で筒状突設部51の外周に沿って部分的に径外方向に突設し、周方向の端部に取付面50a側に突出した係止突起52aを有する。
この取付ガイドリブ52は、周方向の寸法および配置を大径部12に対応するように筒状突設部51の外周面51aに沿って2箇所に設けている。
また、取付ガイドリブ52は、大径部12に対応して筒状突設部51の軸を中心とした外径寸法を取付孔11の大径部12部分での孔径に比して僅かに小さくなるように調整している。
また、取付ガイドリブ52は、周方向の長さを大径部12の周方向の長さより僅かに小さくなるように調整している。
【0023】
係止突起52aは、照明ユニット20を板状部材10へ取り付けるために照明ユニット20を取付孔11の中心Cを回転軸として回転することよって、小径部13の周方向の一端部から小径部13にのりあげ、小径部13の周方向の他端側で小径部13に係止する。
【0024】
弾性突出部53は、取付ガイドリブ52と取付面50aとの間で取付面50aから筒状突設部51の突出方向に突出した部分である。
この実施例1では、弾性突出部53は、係止突起52aから位置決め壁部54までの筒状突設部51の周方向で係止突起52aおよび位置決め壁部54のそれぞれから離間した位置に設けている。
【0025】
位置決め壁部54は、照明ユニット20の取付孔11の中心Cを回転軸とする回転で小径部13が突き当たることによって、照明ユニット20の回転による取付完了位置を定める壁である。
この位置決め壁部54は、取付ガイドリブ52の係止突起52aを設けた端部とは逆側の端部に、取付ガイドリブ52と取付面50aとの間で筒状突設部51の外周面51aから径外方向に突設した壁である。
【0026】
第二カバー32は、第二収容部31cの開口を塞ぐものである。この第二カバー32を第二収容部31cから取り外すことによって、電気接続部40の第二収容部31cへの組み付け作業、および、メンテナンス作業を実施し易いようになっている。
【0027】
このような照明ユニット係止構造1は、図2に示すように、小径部13が取付ガイドリブ52と弾性突出部53との間で弾性突出部53によって取付ガイドリブ52側に押圧されるので、小径部13と係止突起52aとの係代Lをできるだけ大きくするようになっている。
【0028】
次に、図6を用いて照明ユニット20を板状部材10に取り付ける手順について説明する。
図6は、照明ユニットを板状部材に取り付ける手順を示した図である。
まず、作業者は、取付ガイドリブ52と大径部12とを向かい合わせながら筒状突設部51を取付孔11に挿通する(図6(a)参照)。これにより、取付ガイドリブ52が板状部材10の取付孔11への挿入側の面から逆側の面に抜け出す。この状態では、小径部13が筒状突設部51の突出方向で取付ガイドリブ52と取付面50aとの間に位置する。このため、照明ユニット20を取付孔の中心を回転軸として回転すると小径部が取付ガイドリブと取付面との間に入り込むことができる状態になっている。
【0029】
その後、作業者は、照明ユニットを取付孔11の中心Cを回転軸として回転する(図6(b)参照)。これにより、係止突起52aが小径部13にのり上げた状態で照明ユニット20が回転開始する。ここで、小径部13の一端が位置決め壁部54に突き当たるまでの照明ユニット20の回転の途中で、係止突起52aがのり上げた面とは逆側の小径部13の面が弾性突出部53にのり上げる。
【0030】
その後、作業者は、小径部13の一端が位置決め壁部54に突き当てられるまで照明ユニット20を回転し、照明ユニット20の板状部材10への取り付け作業が完了する(図6(c)参照)。このように小径部13の一端が位置決め壁部54に突き当たるまで照明ユニット20を回転すると、係止突起52aが小径部13をのり越えて小径部13に係止する。
また、小径部13は、取付ガイドリブ52と弾性突出部53との間で弾性突出部53によって取付ガイドリブ52側に押圧された状態となる。
【0031】
本発明の実施例1に係る照明ユニット係止構造1は、小径部13が取付ガイドリブ52と弾性突出部53との間で弾性突出部53によって取付ガイドリブ52側に押圧された状態で小径部13の端部13aが係止突起52aと係止し、弾性突出部53が照明ユニット20の取付孔11への挿入方向におけるガタツキを防止しつつ、小径部13の端部13aと係止突起52aとの係代を増加する方向に小径部13を押圧しているので、照明ユニット20の取り付け先となる板状部材10に対する照明ユニット20のガタツキを防止しつつ保持力の低下を防止することができる。
【実施例2】
【0032】
次に、図7および図8を用いて本発明の実施例2に係る照明ユニット係止構造2ついて説明する。
図7は、(a)が本発明の実施例2に係る照明ユニット係止構造2の照明ユニット60を板状部材10に取り付ける前の板状部材10と照明ユニット60とを示した斜視図であり、(b)が照明ユニット60を板状部材10に取付完了した状態を説明するための図であり、板状部材10の小径部13を断面で示した図である。
図8は、図7(b)に示した照明ユニット係止構造2の係止突起52aと小径部13との係止部分周辺を拡大した図である。
本発明の実施例2に係る照明ユニット係止構造2は、弾性突出部53が位置決め壁部54の近傍から位置決め壁部54に向けて照明ユニット60の回転方向に沿って厚みを増加するように傾斜した傾斜面61aを有する点で、実施例1の照明ユニット係止構造1と異なる。
なお、その他の構成は実施例1と同様であり、実施例1と同一構成部分には同一符号を付している。
【0033】
実施例2の照明ユニット係止構造2は、図8に示すように、弾性突出部61が小径部13を取付ガイドリブ52側に押圧することによって、照明ユニット0の取付孔11への挿入方向におけるガタツキを防止しつつ保持力の低下を防止している。
また、弾性突出部61の傾斜面61aが、弾性突出部61による摩擦抵抗を少なく抑えつつ小径部13を位置決め機能をなす位置決め壁部54まで誘導するようになっている。
【0034】
本発明の実施例2に係る照明ユニット係止構造2は、実施例1の照明ユニット係止構造1と同様に、弾性突出部61が照明ユニット60の取付孔11への挿入方向におけるガタツキを防止しつつ、小径部13の端部13aと係止突起52aとの係代を増加する方向に小径部13を押圧しているので、照明ユニット60の取り付け先となる板状部材10に対する照明ユニット60のガタツキを防止しつつ保持力の低下を防止することができ、しかも、照明ユニット60を板状部材10に容易に位置決めして取り付けることができる。
【実施例3】
【0035】
次に、図9図11を用いて本発明の実施例3に係る照明ユニット係止構造3ついて説明する。
図9は、(a)が本発明の実施例3に係る照明ユニット係止構造3の照明ユニット70を板状部材10に取り付ける前の板状部材10と照明ユニット70とを示した斜視図であり、(b)が照明ユニット70を板状部材10に取付完了した状態を説明するための図であり、板状部材10の小径部13を断面で示した図である。図10は、(a)が第二カバー32を外した状態の照明ユニット70を取付面50a側から視た図であり、(b)が(a)に示した照明ユニット70の側面図である。図11は、(a)が図10(a)のA−A線断面図であり、(b)が(a)の弾性突出部71周辺を拡大した図であり、(a)、(b)ともに小径部13を仮想線図で示した図である。
本発明の実施例3に係る照明ユニット係止構造3は、弾性突出部71を筒状突設部51の中心に対称となる位置に対で設け、かつ、弾性突出部71が筒状突設部51の外周面51aに沿って頂点から取付面50aに向けて外周面51aから径外方向に向けた厚みを増すように傾斜した傾斜面71aを有する点で、実施例1の照明ユニット係止構造と異なる。
なお、その他の構成は実施例1と同様であり、実施例1と同一構成部分には同一符号を付している。
【0036】
この実施例3の照明ユニット係止構造3は、図11に示すように、一対の弾性突出部71の各弾性突出部71が小径部13を取付ガイドリブ52側に押圧することによって、照明ユニット70の取付孔11への挿入方向におけるガタツキを防止しつつ保持力の低下を防止している。
【0037】
また、一対の弾性突出部71の傾斜面71aが照明ユニット70を取付孔11の中心Cに対して筒状突設部51の中心位置を合わせるようにガイドするようになっている。すなわち、一対の弾性突出部71が照明ユニット70を取付孔11に対してセンタリングする機能をなしている。
【0038】
なお、本実施例3に係る照明ユニット係止構造3は、弾性突出部71を一対設けるものを例示したが、一対に限らず、筒状突設部51の中心に対称となる位置に複数対設けるようにしても構わない。
【0039】
本発明の実施例3に係る照明ユニット係止構造3は、実施例1の照明ユニット係止構造1と同様に、弾性突出部71が照明ユニット70の取付孔11への挿入方向におけるガタツキを防止しつつ、小径部13の端部13aと係止突起52aとの係代を増加する方向に小径部13を押圧しているので、照明ユニット70の取り付け先となる板状部材10に対する照明ユニット70のガタツキを防止しつつ保持力の低下を防止することができ、しかも、照明ユニット70を板状部材10に容易に位置決めして取り付けることができる。
【0040】
本発明の実施例1、2、3に係る照明ユニット係止構造1、2、3は、ハウジング30が、収容本体部31と、第一カバー50と、第二カバー32と、を有するものを例示したが、これに限らず、ハウジング30が筒状突設部51と、取付ガイドリブ52と、弾性突出部53、61、71と、を有していればよい。
【0041】
以上、本発明者によってなされた発明を、上述した発明の実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、上述した発明の実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
【符号の説明】
【0042】
1、2、3 照明ユニット係止構造
10 板状部材
11 取付孔
12 大径部
13 小径部
13a 端部
20、60、70 照明ユニット
30 ハウジング
31 収容本体部
31a 開口
31b 第一収容部
31c 第二収容部
32 第二カバー
50 第一カバー
50a 取付面
51 筒状突設部
51a 外周面
52 取付ガイドリブ
52a 係止突起
53、61、71 弾性突出部
54 位置決め壁部
40 電気接続部
61a、71a 傾斜面
100 光源
C 中心
W 電線
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