【課題を解決するための手段】
【0006】
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
本発
明の課題解決手段では、
走行車体からの動力を駆動軸に伝達するワンウェイクラッチを備え、
前記駆動軸を断面多角形の角軸により構成し、
前記ワンウェイクラッチは、前記駆動軸に外嵌する内輪を備え、
前記内輪は、前記駆動軸の断面と同じ多角形の嵌合孔を有する小径部と、前記駆動軸の外接円よりも大径の丸孔を有する拡径部とを備え、
前記駆動軸と前記拡径部との間に樹脂製の筒状体を圧入している。
【0018】
この手段によると、駆動軸と内輪の拡径部との間に樹脂製の筒状体を圧入することから、駆動軸及びワンウェイクラッチの個体差に起因して生じる虞のある駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間でのガタツキを解消することができ、このガタツキに起因して発生する駆動軸とワンウェイクラッチとの間での伝動ロスを無くすことができる。
【0019】
これにより、走行車体からの動力が同じであるにもかかわらず、駆動軸とワンウェイクラッチとの間に生じる伝動ロスに起因して、農用供給装置ごとにワンウェイクラッチを介して得られる駆動軸の回転数に差が生じる虞を回避することができる。
【0020】
その結果、農用供給装置からの供給量が農用供給装置ごとに異なる不具合が生じる虞を回避することができる。
【0021】
又、ワンウェイクラッチの内輪に前述した小径部と拡径部とを備えることにより、例えば、内輪の全体を拡径して、駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間に、内輪の全体にわたる長さを有する筒状体を圧入する場合に比較して、ワンウェイクラッチの径方向での大型化を抑制することができる。
【0022】
しかも、駆動軸と内輪の拡径部との間に筒状体を圧入することにより、ワンウェイクラッチの内輪と筒状体との接触面積を大きくすることができる。これにより、ワンウェイクラッチの内輪と筒状体との間での滑りの発生を効果的に抑制することができ、ワンウェイクラッチの内輪と筒状体との間での滑りに起因した伝動ロスの発生を効果的に抑制することができる。
【0023】
本発明の別の課題解決手段では、
走行車体からの動力を駆動軸に伝達するワンウェイクラッチを備え、
前記駆動軸を断面多角形の角軸により構成し、
前記ワンウェイクラッチは、前記駆動軸に外嵌する内輪を備え、
前記内輪は、前記駆動軸の断面と同じ多角形の嵌合孔を有する小径部と、前記駆動軸の外接円よりも大径の丸孔を有する拡径部とを備え、
前記駆動軸と前記拡径部との間に樹脂製の筒状体を圧入し、
前記筒状体を、複数の湾曲部材により筒状に構成している。
【0024】
この手段によると、駆動軸と内輪の拡径部との間に樹脂製の筒状体を圧入することから、駆動軸及びワンウェイクラッチの個体差に起因して生じる虞のある駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間でのガタツキを解消することができ、このガタツキに起因して発生する駆動軸とワンウェイクラッチとの間での伝動ロスを無くすことができる。
【0025】
これにより、走行車体からの動力が同じであるにもかかわらず、駆動軸とワンウェイクラッチとの間に生じる伝動ロスに起因して、農用供給装置ごとにワンウェイクラッチを介して得られる駆動軸の回転数に差が生じる虞を回避することができる。
【0026】
その結果、農用供給装置からの供給量が農用供給装置ごとに異なる不具合が生じる虞を回避することができる。
【0027】
又、ワンウェイクラッチの内輪に前述した小径部と拡径部とを備えることにより、例えば、内輪の全体を拡径して、駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間に、内輪の全体にわたる長さを有する筒状体を圧入する場合に比較して、ワンウェイクラッチの径方向での大型化を抑制することができる。
【0028】
しかも、駆動軸と内輪の拡径部との間に筒状体を圧入することにより、ワンウェイクラッチの内輪と筒状体との接触面積を大きくすることができる。これにより、ワンウェイクラッチの内輪と筒状体との間での滑りの発生を効果的に抑制することができ、ワンウェイクラッチの内輪と筒状体との間での滑りに起因した伝動ロスの発生を効果的に抑制することができる。
【0029】
ところで、例えば筒状体を単一の筒状部材で構成すると、筒状体を駆動軸と内輪の拡径部との間に圧入する場合には、筒状体を駆動軸の一端部に外嵌した後、筒状体を駆動軸の一端部から圧入箇所まで摺動移動させる必要がある。そのため、駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間への筒状体の圧入に手間を要することになる。又、筒状体の摺動移動中に、筒状体の内周面が駆動軸の角部などに摺接することに起因して傷付く虞がある。
【0030】
これに対し、この手段においては、筒状体を複数の湾曲部材により構成していることから、各湾曲部材を、駆動軸と内輪の拡径部との間に圧入することにより、筒状体を駆動軸の一端部に外嵌する手間や、駆動軸の一端部から圧入箇所まで筒状体を摺動移動させる手間を要することなく、筒状体を駆動軸と内輪の拡径部との間に圧入することができる。
【0031】
又、筒状体を駆動軸に外嵌した状態で摺動移動させる必要がないことから、筒状体の摺動移動中に筒状体の内周面が駆動軸の角部などに摺接することに起因して傷付く虞を回避することができる。
【0032】
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記筒状体の内周を、前記駆動軸の断面形状と同じ多角形で、前記駆動軸の外周面に面接触可能に形成し、
前記筒状体の外周面における前記駆動軸の角部との対向部位から外れた位置に、前記駆動軸の軸心方向に延びる複数の突条を備え、
前記筒状体の圧入状態では、前記突条のそれぞれが前記内輪の内周面に圧接し、かつ、前記筒状体の内周面が前記駆動軸の外周面に圧接している。
【0033】
この手段によると、筒状体の外周面に、駆動軸の軸心方向に延びる複数の突条を備えることから、駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間への筒状体の圧入が行い易くなる。そして、駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間に筒状体を圧入すると、筒状体の各突条が内輪の内周面に圧接するのに伴って、筒状体の内周面を形成する複数の平面部が、駆動軸側に押し出されて、駆動軸の外周面を形成する複数の平面部に密接するようになる。
【0034】
その結果、駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間への筒状体の圧入を行い易くしながら、駆動軸及びワンウェイクラッチの個体差に起因して生じる虞のある駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間でのガタツキをより確実に解消することができる。
【0035】
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記筒状体の内周を、前記駆動軸の断面形状と同じ多角形で、前記駆動軸の外周面に面接触可能に形成し、
前記筒状体の外周面における前記駆動軸の角部との対向部位から外れた位置に、前記駆動軸の軸心方向に延びる複数の突条を備え、
前記筒状体の圧入状態では、前記突条のそれぞれが前記内輪の内周面に圧接し、かつ、前記筒状体の内周面が前記駆動軸の外周面に圧接し、
前記突条のそれぞれは、前記軸心方向での両端側ほど外方への突出量が少なくなる状態で両端部が傾斜している。
【0036】
この手段によると、筒状体の外周面に、駆動軸の軸心方向に延びる複数の突条を備えることから、駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間への筒状体の圧入が行い易くなる。そして、駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間に筒状体を圧入すると、筒状体の各突条が内輪の内周面に圧接するのに伴って、筒状体の内周面を形成する複数の平面部が、駆動軸側に押し出されて、駆動軸の外周面を形成する複数の平面部に密接するようになる。
【0037】
又、筒状体の各突条は、軸心方向での両端側ほど外方への突出量が少なくなる状態で両端部が傾斜していることから、駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間に筒状体を圧入するときには、筒状体の向きに関係なく、駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間への筒状体の圧入を更に行い易くすることができる。
【0038】
その結果、駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間への筒状体の圧入を更に行い易くしながら、駆動軸及びワンウェイクラッチの個体差に起因して生じる虞のある駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間でのガタツキをより確実に解消することができる。
【0039】
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記筒状体の内周面に前記駆動軸の軸心方向に延びる複数の突条を備え、
前記筒状体の外周を、前記内輪の内周と同じ形状で、前記内輪の内周面に面接触可能に形成し、
前記筒状体の圧入状態では、前記突条のそれぞれが前記駆動軸の外周面に圧接し、かつ、前記筒状体の外周面が前記内輪の内周面に圧接している。
【0040】
この手段によると、筒状体の内周面に、駆動軸の軸心方向に延びる複数の突条を備えることから、駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間への筒状体の圧入が行い易くなる。そして、駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間に筒状体を圧入すると、筒状体の各突条が駆動軸の外周面に圧接するのに伴って、筒状体の外周面が、ワンウェイクラッチの内輪側に押し出されて、内輪の内周面に密接するようになる。
【0041】
その結果、駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間への筒状体の圧入を行い易くしながら、駆動軸及びワンウェイクラッチの個体差に起因して生じる虞のある駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間でのガタツキをより確実に解消することができる。
【0042】
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記筒状体の内周面に前記駆動軸の軸心方向に延びる複数の突条を備え、
前記筒状体の外周を、前記内輪の内周と同じ形状で、前記内輪の内周面に面接触可能に形成し、
前記筒状体の圧入状態では、前記突条のそれぞれが前記駆動軸の外周面に圧接し、かつ、前記筒状体の外周面が前記内輪の内周面に圧接し、
前記突条のそれぞれは、前記軸心方向での両端側ほど外方への突出量が少なくなる状態で両端部が傾斜している。
【0043】
この手段によると、筒状体の内周面に、駆動軸の軸心方向に延びる複数の突条を備えることから、駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間への筒状体の圧入が行い易くなる。そして、駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間に筒状体を圧入すると、筒状体の各突条が駆動軸の外周面に圧接するのに伴って、筒状体の外周面が、ワンウェイクラッチの内輪側に押し出されて、内輪の内周面に密接するようになる。
【0044】
又、筒状体の各突条は、駆動軸の軸心方向での両端側ほど外方への突出量が少なくなる状態で両端部が傾斜していることから、駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間に筒状体を圧入するときには、筒状体の向きに関係なく、駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間への筒状体の圧入を更に行い易くすることができる。
【0045】
その結果、駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間への筒状体の圧入を更に行い易くしながら、駆動軸及びワンウェイクラッチの個体差に起因して生じる虞のある駆動軸とワンウェイクラッチの内輪との間でのガタツキをより確実に解消することができる。
【0046】
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記駆動軸は断面六角形の六角軸であり、
前記筒状体は、前記六角軸の対向する2つの角部を挟む状態で配置する2つの湾曲部材により筒状に構成し、
前記湾曲部材のそれぞれは、前記駆動軸の外周面に面接触する3面の平面部からなる内面を備えている。
【0047】
この手段によると、各湾曲部材の内面を形成する3面の平面部が120度の挟角を有することから、各湾曲部材は、それらの内面に30度の抜き勾配を有することになる。これにより、各湾曲部材の内面に専用の抜き勾配を備えることなく、各湾曲部材を成型した後の型抜きを容易にすることができる。
【0048】
そして、例えば、筒状体を3つの湾曲部材により構成する場合に比較して、部品点数の削減による組み付けの容易化などを図ることができる。
【0049】
従って、各湾曲部材の成型を容易にしながら、筒状体の組み付け性などを向上させることができる。