(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6407103
(24)【登録日】2018年9月28日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】作業機
(51)【国際特許分類】
F02D 29/00 20060101AFI20181004BHJP
F02D 11/10 20060101ALI20181004BHJP
A01D 45/02 20060101ALI20181004BHJP
【FI】
F02D29/00 B
F02D11/10 K
A01D45/02
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-131936(P2015-131936)
(22)【出願日】2015年6月30日
(65)【公開番号】特開2017-14988(P2017-14988A)
(43)【公開日】2017年1月19日
【審査請求日】2017年6月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】石田 翔己
(72)【発明者】
【氏名】仲島 鉄弥
(72)【発明者】
【氏名】高崎 和也
【審査官】
田村 佳孝
(56)【参考文献】
【文献】
特開2001−295681(JP,A)
【文献】
特開2006−347526(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02D 9/00 − 11/10
F02D29/00 − 29/06
A01D45/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンと、
アクセル操作ユニットと、
前記アクセル操作ユニットの操作変位と前記エンジンの回転数との関係を設定している変換テーブルを管理する管理部と、
前記アクセル操作ユニットの操作変位から前記変換テーブルを用いて前記エンジンの回転数を制御するためのエンジン制御信号を生成する制御信号生成部と、
前記アクセル操作ユニットの操作変位の特定パターンを検知するパターン検知部と、
前記特定パターンの検知に応答して前記変換テーブルを調整する調整モードを実行する調整部と、を備え、
前記パターン検知部が前記特定パターンとは異なる別な特定パターンを検知することに応答して、前記調整部は、前記調整モードとは異なる別な調整モードを実行する作業機。
【請求項2】
エンジンと、
アクセル操作ユニットと、
前記アクセル操作ユニットの操作変位と前記エンジンの回転数との関係を設定している変換テーブルを管理する管理部と、
前記アクセル操作ユニットの操作変位から前記変換テーブルを用いて前記エンジンの回転数を制御するためのエンジン制御信号を生成する制御信号生成部と、
前記アクセル操作ユニットの操作変位の特定パターンを検知するパターン検知部と、
前記特定パターンの検知に応答して前記変換テーブルを調整する調整モードを実行する調整部と、を備え、
前記アクセル操作ユニットの操作変位位置を検出する変位位置検出センサが備えられ、前記アクセル操作ユニットの操作変位として前記変位位置検出センサの検出信号が前記制御信号生成部に送られ、前記調整モード実行中において、前記アクセル操作ユニットが操作範囲の一方端から他方端まで操作されることにより、前記変位位置検出センサの検出幅が設定される作業機。
【請求項3】
前記アクセル操作ユニットが前記一方端に位置する際の前記変位位置検出センサの検出信号と、前記アクセル操作ユニットが前記他方端に位置する際の前記変位位置検出センサの検出信号との信号差が所定値以上の場合、前記変位位置検出センサの検出幅の設定が行われた後に、前記調整モードが終了する請求項2に記載の作業機。
【請求項4】
エンジンと、
アクセル操作ユニットと、
前記アクセル操作ユニットの操作変位と前記エンジンの回転数との関係を設定している変換テーブルを管理する管理部と、
前記アクセル操作ユニットの操作変位から前記変換テーブルを用いて前記エンジンの回転数を制御するためのエンジン制御信号を生成する制御信号生成部と、
前記アクセル操作ユニットの操作変位の特定パターンを検知するパターン検知部と、
前記特定パターンの検知に応答して前記変換テーブルを調整する調整モードを実行する調整部と、を備え、
前記調整モードの実行のための付加条件として、メインスイッチのON及び前記エンジンの停止からなる状態条件と、前記状態条件の成立時からの経過時間が所定時間内であるという時間条件とが設定されている作業機。
【請求項5】
エンジンと、
アクセル操作ユニットと、
前記アクセル操作ユニットの操作変位と前記エンジンの回転数との関係を設定している変換テーブルを管理する管理部と、
前記アクセル操作ユニットの操作変位から前記変換テーブルを用いて前記エンジンの回転数を制御するためのエンジン制御信号を生成する制御信号生成部と、
前記アクセル操作ユニットの操作変位の特定パターンを検知するパターン検知部と、
前記特定パターンの検知に応答して前記変換テーブルを調整する調整モードを実行する調整部と、を備え、
機体の傾斜を検出する傾斜センサが備えられており、前記傾斜が所定値以上の場合に過剰傾斜が報知デバイスを通じて報知され、
前記調整モードの実行中に、前記傾斜センサの検出値をゼロ点とする調整が行われる作業機。
【請求項6】
前記傾斜センサの異常を検出する傾斜センサ異常検出部が備えられ、前記傾斜センサの異常の検出時には前記過剰傾斜の報知とは異なる形態の報知が前記報知デバイスを通じて行われる請求項5に記載の作業機。
【請求項7】
前記アクセル操作ユニットはアクセルレバーとアクセルペダルとを含み、
前記特定パターンは前記アクセルレバー及び前記アクセルペダルの各操作変位の組み合わせで作り出される請求項1から6の何れか一項に記載の作業機。
【請求項8】
前記調整モードは、前記変換テーブルの調整が完了すると自動的に終了し、
前記調整モードの実行に応答して前記調整モードの実行を報知する報知信号の出力を開始すると共に、前記調整モードの終了に伴って前記報知信号の出力を停止する報知部が備えられている請求項1から7の何れか一項に記載の作業機。
【請求項9】
前記特定パターンは、前記アクセル操作ユニットの通常操作時には発生しない操作変位軌跡として検知される請求項1から8の何れか一項に記載の作業機。
【請求項10】
前記特定パターンは、所定時間内での前記アクセル操作ユニットの操作変位の複数回の繰り返し実行として検知される請求項1から9の何れか一項に記載の作業機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクセル操作ユニットの操作変位とエンジンの回転数との関係を設定している制御特性の調整が可能な作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、農業車両や建設土木車両においては、アクセルペダルやアクセルレバー等のアクセル操作ユニットの操作変位に基づいて生成されたエンジン制御信号により、エンジン回転数を変化させる構成が採用されている。作業機の場合、エンジン回転数は、車速だけではなく、搭載されている作業装置の駆動速度にも関係するため、エンジン回転数の適切な調整が重要である。
【0003】
例えば、特許文献1による建設車両では、操作量/エンジン回転数の特性を記憶しているコントローラと、外部入力手段としての設定スイッチとからなるアクセル調整部が備えられており、設定スイッチの操作をトリガーとして、操作量/エンジン回転数の特性を調整する調整モードが実行される。具体的には、操縦者がアクセルペダルを操作し、その操作中の任意の位置で設定スイッチをオン操作した時のペダル操作量がエンジン回転数を最高回転数とするように、操作量/エンジン回転数の特性が設定される。この調整モードを実行するための専用操作具として設定スイッチを用意しなければならないので、スペース的に余裕の少ない運転部の設計において、この設定スイッチの配置場所や設定スイッチとコントローラとの配線などを考慮する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−343301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記実情に鑑み、より簡単な構成で、アクセル操作ユニットの操作変位とエンジンの回転数との関係を設定している制御特性の調整が実現できることが要望されている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による作業機では、エンジンと、アクセル操作ユニットと、前記アクセル操作ユニットの操作変位と前記エンジンの回転数との関係を設定している変換テーブルを管理する管理部と、前記アクセル操作ユニットの操作変位から前記変換テーブルを用いて前記エンジンの回転数を制御するためのエンジン制御信号を生成する制御信号生成部と、前記アクセル操作ユニットの操作変位の特定パターンを検知するパターン検知部と、前記特定パターンの検知に応答して前記変換テーブルを調整する調整モードを実行する調整部とを備えている。
【0007】
この構成によれば、アクセル操作ユニットの操作変位と前記エンジンの回転数との関係を設定している変換テーブルを調整する調整モードへの移行のためには、操作者がアクセル操作ユニットを特定パターンで操作するだけでよい。操作者が行った特定パターンでの操作が、パターン検知部によって特定パターンでの操作変位として検知されると、調整モードが実行される。これにより、調整モードを実行するための専用操作具を必要とせずに、調整モードへの移行が実現する。
【0008】
作業機で良く用いられているアクセル操作ユニットはアクセルレバーとアクセルペダルである。そのように、アクセル操作ユニットが異なる2つの操作体(アクセルレバーとアクセルペダル)から構成されていると、2つの操作体に対する操作の組み合わせを特定パターンとして用いることができ、当該特定パターンが通常操作において偶然に生じる可能性はほとんどなくなる。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、上述した特定パターンはアクセルレバー及びアクセルペダルの各操作変位の組み合わせで作り出されるように構成されている。これにより、調整モードへの移行が高い信頼性をもつことになる。
【0009】
作業機には、アクセル操作ユニットの操作変位とエンジンの回転数との関係を設定している制御特性としての変換テーブル以外にも、種々の制御特性の調整が必要である。そのような調整を行う調整モードへの移行も、アクセル操作ユニットの特定パターンでの操作を通じて実現できるようにすれば、調整モード移行専用の操作具が不要となるので、好都合である。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記パターン検知部が前記特定パターンとは異なる別な特定パターンを検知することに応答して、前記調整部は、前記調整モードとは異なる別な調整モードを実行する。
【0010】
アクセル操作ユニットの操作変位とエンジンの回転数との関係を設定している変換テーブル(制御特性)の調整のうちでも、アクセル操作ユニットの一方端(操作始端)から他方端(操作終端)までの変位幅を、アクセル操作ユニットの操作変位位置を検出する変位位置検出センサの検出幅に対応させる検出範囲の調整が、適正な検出精度や検出範囲を得るために重要である。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記アクセル操作ユニットの操作変位位置を検出する変位位置検出センサが備えられ、前記アクセル操作ユニットの操作変位として前記変位位置検出センサの検出信号が前記制御信号生成部に送られ、前記調整モード
実行中において、アクセル操作ユニットが操作範囲の一方端から他方端まで操作されることにより、前記変位位置検出センサの検出幅が設定される。
【0011】
調整モードにおいて、作業者によるアクセル操作ユニットの一方端(操作始端)から他方端(操作終端)までの操作に基づいて、変位位置検出センサの検出幅を設定する際、作業者が不適切な操作位置から操作を開始した場合や不適切な操作位置で操作を終了した場合、設定された変位位置検出センサの検出幅が不十分なものとなる。この問題を避けるため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記アクセル操作ユニットが前記一方端に位置する際の前記変位位置検出センサの検出信号と、前記アクセル操作ユニットが前記他方端に位置する際の前記変位位置検出センサの検出信号との信号差が所定値以上の場合、前記変位位置検出センサの検出幅の設定が行われた後に、前記調整モードが終了する。これにより、アクセル操作ユニットの操作幅が十分である場合にのみ、変位位置検出センサの検出幅の設定が行われ、調整モードが終了する。つまり、アクセル操作ユニットの操作幅が不十分な場合には、変位位置検出センサの検出幅の設定が行われないので、変位位置検出センサの検出幅が不用意に短く設定されるという問題が回避される。
【0012】
調整モードにおいて、作業者は、まず調整モードへの移行のための特定パターンでアクセル操作ユニットを操作し、調整モードへの移行後は、調整のためのアクセル操作ユニットの操作を行えば、後の調整プロセスは自動的に行われ、調整プロセスの完了後、調整モードは自動的に終了すると好都合である。その際、作業者が、調整モードが実行されていること、及び調整モードが終了したことを把握することが重要である。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記調整モードは、前記変換テーブルの調整が完了すると自動的に終了し、前記調整モードの実行に応答して前記調整モードの実行を報知する報知信号の出力を開始すると共に、前記調整モードの終了に伴って前記報知信号の出力を停止する報知部が備えられている。
【0013】
調整モードに移行して、調整モードを実行するための条件は、特定パターンでのアクセル操作ユニットの操作である。通常の操作時において偶然に特定パターンでの操作が行われることにより、予期しない調整モードへ移行してしまうことを確実に避けるためには、さらに別な条件を付加することが好ましい。特に、調整モードを実行は、任意の時期ではなく、特定の時期に行われる。また、調整モードを実行するためには、各機能部に電力を与える必要がある。さらには、調整モードの実行はエンジンの停止中が好ましい。このようなことを考慮するならば、前記調整モードの実行のための付加条件として、メインスイッチのON及び前記エンジンの停止からなる状態条件と、前記状態条件の成立時からの経過時間が所定時間内であるという時間条件とが設定されていることが好都合である。つまり、メインスイッチがONされてから、メインスイッチがエンジンスタートの位置に操作されないうちに、調整モードに移行するのが適切である。しかしながら、メインスイッチのONからエンジンスタートまでの時間が異常に長い場合には、何か特別な状況が生じていると見なすことができるので、そのような状況下においては調整モードへの移行を禁止することが適切である。
【0014】
本発明の好適な実施形態の1つでは、機体の傾斜を検出する傾斜センサが備えられており、前記傾斜が所定値以上の場合に過剰傾斜が報知デバイスを通じて報知され、前記調整モードの実行中に、前記傾斜センサの検出値をゼロ点とする調整が行われる。調整モードに移行して、調整モードを実行する際には、作業者は、作業機を水平状態にすることが基本となっている。このことを利用して、このタイミングで傾斜センサのゼロ点調整を自動的に行うことは、利点がある。なお、ゼロ点調整された傾斜センサの測定系が、傾斜センサが車体の所定値以上の傾斜を検出した場合、過剰傾斜の発生が報知されるように構成されている場合、過剰傾斜時とは異なる対処策が施される傾斜センサ自体の異常が傾斜センサ異常検出部によって検出された時には、過剰傾斜の発生報知とは異なる形態で報知されると好都合である。例えば、報知デバイスがブザーの場合、過剰傾斜時にはブザーが連続音で鳴り、傾斜センサの異常検出時には、ブザーが間欠音で鳴るとよい。また、報知デバイスがランプの場合、連続点灯と点滅とで報知対象を区別することができる。
【0015】
調整モードへの移行をトリガーする特定パターンの一例として、前記アクセル操作ユニットの通常操作時には発生しない操作変位軌跡として検知されるような操作が提案される。このような操作変位軌跡は、経時的な操作変位をトレースすることで簡単に得られる。
得られた操作変位軌跡と特定パターンとしての軌跡とをパターン認識技術を用いて即座に比較判定することができる。また、アクセル操作ユニットの往復操作が所定時間以内で行われるかどうかを判定するだけであれば、操作変位の変曲点(折り返し点)の時間間隔をチェックするだけでよいので、簡単である。従って、前記特定パターンを、所定時間内での前記アクセル操作ユニットの操作変位の複数回の繰り返し実行として検知することも好適である。この操作変位の変曲点の時間間隔のチェックと操作変位軌跡のパターン認識とを組み合わせることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】操作変位とエンジンの回転数との関係を調整する基本原理を示す模式図である。
【
図2】作業機の実施形態の1つであるホイール式トウモロコシ収穫機の側面図である。
【
図3】ホイール式トウモロコシ収穫機の平面図である。
【
図4】ホイール式トウモロコシ収穫機の運転部の平面図である。
【
図5】ホイール式トウモロコシ収穫機のエンジン動力伝達経路を示す模式図である。
【
図7】調整モードにおける変換テーブルの調整の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明による作業機の具体的な実施形態を説明する前に、
図1を用いて、本発明を特徴付けている、操作変位とエンジン3の回転数との関係を調整する基本原理を説明する。ここでは、エンジン3の回転数を変更するアクセル操作ユニット80として、アクセルレバー81とアクセルペダル82が備えられている。アクセルレバー81を揺動操作すると、その揺動変位が変位位置検出センサ(A)810によって検出される。アクセルペダル82を踏込み揺動操作すると、その揺動変位が変位位置検出センサ(B)820によって検出される。検出された揺動変位は制御ユニット5に送られる。
【0018】
制御ユニット5は、制御信号生成部50と、変換テーブル51と、管理部61と、調整部62と、パターン検知部63とを備えている。制御信号生成部50は、アクセル操作ユニット80の操作変位からエンジン3の回転数を制御するためのエンジン制御信号を生成する。管理部61は、アクセル操作ユニット80の操作変位とエンジン回転数との関係を設定している変換テーブル51を管理する。この変換テーブル51は、操作変位(詳しくは操作変位を示す入力データ)を入力パラメータとしてエンジン回転数に対応する変数値もしくはエンジン制御データを導出する制御特性に基づく演算構造を有するものであり、一般には、計量線、制御マップ、制御関数などと同等である。ここでは、説明を簡単にするため、この変換テーブル51は、操作変位を入力パラメータとして、エンジン回転数を導出する機能を有するものとする。なお、
図1の例では、アクセル操作ユニット80にはアクセルレバー81とアクセルペダル82とが含まれているので、変換テーブル51にも、アクセルレバー用変換テーブルとアクセルペダル用変換テーブルとが含まれている。しかしながら、特に区別する必要がない限り、両方に対して変換テーブル51なる語句が共通的に用いられる。従って、制御信号生成部50は、変換テーブル51を用いて、アクセル操作ユニット80の操作変位からエンジン3の回転数を制御するためのエンジン制御信号を生成する(変位−信号変換)。
【0019】
調整部62は、変換テーブル51を調整する機能を有する。つまり、調整部62は、アクセル操作ユニット80の操作変位とエンジン回転数との関係を変更する。例えば、変換テーブル51を操作変位とエンジン回転数との関数を示す特性曲線(直線でもよい)とすれば、調整部62の機能は、この特性曲線を平行移動したり(ゼロ点調整)、傾斜させたり(感度調整)、伸縮させたり(解像度調整)することで、入力値と出力値の関係を変える微調整機能である。もちろん、調整部62に、特性曲線の形状そのものも変更する機能を持たせてもよいし、複数の異なる特性曲線から適合する特性曲線を選択する機能を持たせてもよい。
【0020】
この調整部62によって変換テーブル51の調整が実行されるプロセスを、ここでは、調整モードと称する。この調整モードに入るためのトリガーは、パターン検知部63によって出力される。パターン検知部63は、アクセル操作ユニット80の操作変位の特定パターンを検知する機能を有する。パターン検知部63は、予め決められている特定パターンを検知すると、調整モード移行を命じるトリガーを出力し、調整部62に対して調整モードを要求する。調整部62は、調整モードへの移行要求を受けて、変換テーブル51を調整する調整モードを実行し、管理部61を介在させた状態で、変換テーブル51を調整する。
【0021】
パターン検知部63によって検知される特定パターンとしては、通常のアクセル操作ユニット80の操作では起こり得ない特定の操作パターンが採用される。これにより、パターン検知部63は、通常のアクセル操作ユニット80の操作変位によって調整モードトリガーを出力されるといった誤作動は回避される。
【0022】
偶発的な調整モードの実行を避けるため、特定パターンの検知だけで調整モードの実行を開始するのではなく、調整モードの実行のための付加条件が設定されることが好ましい。例えば、メインスイッチ85のON及びエンジン停止からなる状態条件と、アクセル操作具の特定パターンの操作変位がこの状態条件が成立してから所定の時間内に行われるという時間条件とが満たされていることを、調整モードの実行を許可する付加条件とすることが挙げられる。つまり、メインスイッチ85をONにした後にエンジンスタータはOFFのまま(つまりアクセサリへの通電状態)で、所定時間内にアクセル操作ユニット80を特定パターンとなるように操作した場合にのみ、調整モードが実行される。メインスイッチ85のONで、エンジンスタータがOFFである状態が所定時間経過すれば、調整モードの実行を許可しないようにすることで、偶発的な調整モードの実行は確実に避けることができる。このような付加条件を設定によると、エンジン駆動中に調整モードが実行されるという不都合を防止できるという利点もある。
【0023】
また、調整モードの実行によって実施される簡単な調整項目の1つは、アクセルレバー81やアクセルペダル82などのアクセル操作ユニット80の一方の操作限界位置(一方端)から他方の操作限界位置(他方端)までの操作変位幅を、変位位置検出センサ(A)810や変位位置検出センサ(B)820などの操作変位検出器の検出幅とする調整である。その際、作業者が、アクセルレバー81の一方端から他方端まで操作することが前提となるが、そのように操作されない場合には、その調整を無効にする必要がある。このため、一方端と今回操作された操作始端との間のずれ量、または、他方端と今回操作された操作終端との間のずれ量、あるいは、その両方のずれ量が予め設定されている所定値以上の場合には、検出幅の調整が無効とされるように構成することが好ましい。また、アクセル操作ユニットが一方端に位置する際の変位位置検出センサの検出信号と、アクセル操作ユニットが他方端に位置する際の変位位置検出センサの検出信号との信号差が所定値以上の場合に、検出幅の調整が無効とされるように構成してあってもよい。調整が無効となった場合は、報知デバイス90を通じて報知するとよい。
【0024】
次に、図面を用いて、本発明による作業機の具体的な実施形態の1つを説明する。
図2は、ホイール式トウモロコシ収穫機の側面図であり、
図3はホイール式トウモロコシ収穫機の平面図である。なお、以下の説明では、ホイール式収穫機の前進方向を前方向(
図2及び
図3における「F」の方向)、後進方向を後方向(
図2及び
図3における「B」の方向)とし、「前側」、「後側」も同様に定義される。機体4は前後方向に延びており、平面視(
図3参照)において、その機体前後中心軸に直交して水平に延び方向が機体横方向、横方向、または左右方向と定義される。
【0025】
このホイール式トウモロコシ収穫機(以下単に収穫機と称する)には、左右一対の駆動輪である前輪1及び左右一対の操向輪である後輪2により走行可能な機体4が備えられている。収穫機は、エンジン3の動力に基づいて左右一対の前輪1を駆動し、機体4の走行を行うように構成されている。
【0026】
機体4には、操縦者が運転操作を行う運転部11、圃場のトウモロコシを引きちぎって収穫する収穫装置6、収穫装置6で収穫されたトウモロコシを後方に搬送するフィーダ7、フィーダ7により搬送されてきたトウモロコシの皮を剥く皮剥き装置8、皮剥き後のトウモロコシを貯留する貯留タンク9、トウモロコシの収穫後に圃場に残っている残稈を破砕処理する残稈処理装置10等が備えられている。
【0027】
図4に示すように、運転部11には、運転座席12、後輪2の操向操作を行うステアリングホイール13、エンジン回転数を設定するための操作変位を作り出すアクセル操作ユニット80、報知デバイス90が備えられている。この実施形態では、アクセル操作ユニット80は、操縦者の手によって操作されるアクセルレバー81と、操縦者の足によって操作されるアクセルペダル82とからなる。アクセルレバー81は、それ自体は公知であるが、操作後の操作位置に摩擦力で位置保持可能なように構成されている。アクセルペダル82は、初期位置(上方揺動位置)に復帰するようにバネ付勢されている。アクセルレバー81の横には変速レバー83が備えられ、アクセルペダル82の横にはブレーキペダル84が配置されている。
【0028】
図5を用いて、エンジン動力の伝達経路システムについて説明する。
エンジン3からの動力は、第1ベルト伝動機構31を通じて作業系動力伝達ライン3Aに伝達され、かつ、第2ベルト伝動機構32を通じて走行系動力伝達ライン3Bに伝達される。作業系動力伝達ライン3Aは、収穫装置6、フィーダ7、皮剥き装置8、残稈処理装置10などに動力を伝達する。作業系動力伝達ライン3Aへのエンジン動力の伝達を入り切りするために、第1ベルト伝動機構31には、作業クラッチ40が備えられている。
作業を行わない場合には、作業クラッチ40を切り操作することで、作業系動力伝達ライン3Aへの動力伝達が遮断される。走行系動力伝達ライン3Bには、変速レバー83により変速操作される静油圧式無段変速装置34が介装されている。
【0029】
次に、
図6と
図7とを用いてこの収穫機の制御系、特にエンジン回転数を調整する制御系を説明する。
図6は、制御系における各機能要素を示す機能ブロック図である。
図7は、操縦者によって操作されるアクセル操作ユニット80の操作変位とエンジン回転数との関係を設定している制御特性の調整過程を示す模式図である。
ここでの制御特性とは、操作変位を入力パラメータとしてエンジン回転数を導出す変換テーブル51であり、その変換テーブル51の調整過程は、
図1を用いて説明した基本原理を流用している。
【0030】
図6で示されている制御ユニット5には、制御機能部として、制御信号生成部50、変換テーブル51、調整ユニット60、入力信号処理部52、走行制御部53、作業制御部54、報知部55などが含まれている。各制御機能部は、信号伝送ライン、車載LAN、その他のデータ伝送ラインで相互接続されている。
【0031】
入力信号処理部52は、制御ユニット5の入力インタフェースの1つとして機能し、アクセルレバー81、アクセルペダル82、変速レバー83、などの操縦者によって操作される操作具の操作状態を示す信号や、静油圧式無段変速装置34、作業クラッチ40、収穫装置6、貯留タンク9などの状態を示す信号が入力される。
図6に示すように、アクセルレバー81、アクセルペダル82、変速レバー83の近傍には、それぞれの操作変位位置を検出するポテンショメータからなる変位位置検出センサ(A)810、変位位置検出センサ(B)820、変位位置検出センサ830が備えられている。従って、アクセルレバー81、アクセルペダル82、変速レバー83の操作変位位置は、変位位置検出センサ(A)810、変位位置検出センサ(B)820、変位位置検出センサ830及び入力信号処理部52を介して、制御信号生成部50や調整ユニット60に送られる。例えば、アクセルレバー81の操作変位は変位位置検出センサ(A)810の検出結果としての検出信号に変換され、入力信号処理部52を介して、制御信号生成部50に送られる。例えば、アクセルレバー81の操作位置を初期位置から最大位置に向けて操作するにつれて変位位置検出センサ(A)810から出力される検出信号は、アイドル回転数の近傍から最大回転数へのエンジン回転数の変化に対応する。アクセルペダル82も同様である。
【0032】
走行制御部53は、変速レバー83の操作に基づく変速操作信号を、入力信号処理部52を通じて受け取り、走行系動力伝達ライン3Bにおける動作機器、例えば、静油圧式無段変速装置34を制御するように構成できる。作業制御部54は、入力信号処理部52を介して受け取った作業装置操作信号に基づいて、作業系動力伝達ライン3Aにおける動作機器を制御するように構成できる。
【0033】
報知部55は、報知デバイス90を用いて、収穫機の走行状態、収穫機の作業状態、エンジン回転数、水温、油圧、燃料残量などを報知する機能を有する。報知デバイス90には、操縦者に視覚情報を与えるディスプレイ(ランプ等を含む)92、操縦者に聴覚情報を与えるブザー91が含まれる。
【0034】
制御信号生成部50は、エンジン3の回転数を制御するためのエンジン制御信号を、変換テーブル51を用いて生成する。生成されたエンジン制御信号はエンジン制御部30に送られる。変換テーブル51は、アクセルレバー81及びアクセルペダル82の操作変位とエンジン回転数との関係を設定している。
図7では、アクセルレバー81のための変換テーブル51が、横軸を入力パラメータ、縦軸をエンジン回転数とする計量線として示されている。つまり、入力パラメータをアクセルレバー81の操作変位とすれば、この操作変位から制御目標となるエンジン回転数が導出される。変換テーブル51には、アクセルレバー用変換テーブルとアクセルペダル用変換テーブルとが含まれており、アクセルペダル82のための変換テーブル51も同様なものである。
【0035】
調整ユニット60は、変換テーブル51を調整する機能を有し、管理部61、調整部62、パターン検知部63を備えている。管理部61は、制御信号生成部50からの要求に応じて、制御信号生成部50がエンジン制御信号を生成する際に用いる変換テーブル51を管理する。調整部62は、変換テーブル51の調整、つまりアクセルレバー81の操作変位量またはアクセルペダル82の操作変位とエンジン回転数との関係を変更する調整モードにおけるプログラムルーチンを実行する。例えば、変換テーブル51が
図7に示すような略直線状の計量線とすれば、この調整モードにおいて、この計量線の平行移動や回転(勾配変更)が、作業者(保守点検者)の操作入力に応じて変更される。さらに、アクセルレバー81またはアクセルペダル82について、計量線の入力パラメータ範囲(操作変位範囲)における最小操作変位(一方の操作限界位置、一方端に対応する)及び最大操作変位(他方の操作限界位置、他方端に対応する)と、計量線の横軸である入力パラメータとの位置関係を調整することで、結果的には変位位置検出センサ(A)810または変位位置検出センサ(B)820の検出幅の調整を行うことも可能である。同様に、アクセルレバー81に対する変位位置検出センサ(A)810の取付誤差や、アクセルペダル82に対する変位位置検出センサ(B)820の取付誤差の修正や分解能(感度)の誤差修正や変更を行うことができる。もちろん、計量線全体を移動または回転させるのではなく、計量線を部分的に変更して、計量線の形状そのものを変更することも可能である。
【0036】
この実施形態では、調整部62における調整モードの実行するためのトリガーとして、アクセルレバー81の特定パターンでの操作変位またはアクセルペダル82の特定パターンでの操作変位が利用される。アクセルレバー81における特定パターンの例は、
(1)アクセルレバー81をその変位始端から変位終端までの操作変位を所定時間内で所定回以上往復させる;
(2)アクセルレバー81を所定長さ以上の操作変位を所定速度以上で操作する;
(3)アクセルレバー81を所定時間の間、所定のリズムで操作する;
などである。
このアクセルレバー81の特定パターンの操作変位は、パターン検知部63によって検知される。パターン検知部63は、変位位置検出センサ(A)810から送られてくる操作変位信号を継時的に評価し、予め設定されている特定パターンを認識した場合、調整部62に、アクセルペダル用変換テーブルを調整する調整モードに移行するためのトリガー信号を与える。
【0037】
パターン検知部63からトリガー信号を受け取った調整部62は、調整モードに移行し、その調整モードプログラムを実行する。この実施形態では、調整モードに入ると、ブザー91から調整モードに入ったことを知らせるブザー音が鳴らされる。同時に/または、ディスプレイ92において調整モードに入ったことを知らせるランプが点灯する。
【0038】
調整部62が調整モードに移行する条件として、トリガー信号を受け取るだけではなく、さらに別な状態を付加条件として設定することができる。その付加条件の一例は、メインスイッチ85からのスイッチ信号を利用することである。
図1に示されるように、メインスイッチ85は、OFF位置からON位置、さらにスタータ位置に切り換え可能である。ON位置ではアクセサリ系や制御系が通電され、その機能を発揮することができる。スタータ位置では、スタータが通電され、エンジン3が始動する。つまり、メインスイッチ85がOFF位置からON位置に切り換えられた状態では、エンジン3は停止状態である。調整モード等のメンテナンス作業は通常エンジン3の停止状態で行われるので、このメインスイッチ85がOFF位置からON位置に切り換えられた状態が調整モードへの移行に適している。また、メインスイッチ85がOFF位置からON位置に切り換えられた状態が長時間続くと、調整モードへの移行の意思がないとみなして、所定時間経過後は、調整モードへの移行を禁止することも可能である。このようなことから、この実施形態では、調整モードの実行のための付加条件として、メインスイッチ85がOFF位置からON位置に切り換えられた状態であること(状態条件)と、この状態条件の持続が所定時間内であること(時間条件)とが設定されている。なお、調整モードはエンジン3の停止状態が前提条件となるので、調整モードの実行中にエンジン3が始動した場合、当該調整モードは強制終了する。
【0039】
調整モードは、変換テーブル51の調整が完了すると自動的に終了し、調整モードの終了に伴って、報知デバイス90は、調整モードであることの報知を停止する。また、アクセルレバー81がその操作範囲における一方端から他方端までをしっかりと操作されず、調整が無効になった場合は、いつまで経っても調整モードが終了せず、報知デバイス90による報知が続けられる。したがって、作業者は、報知デバイス90による報知が終了しないことに基づいて、アクセルレバー81の操作が完全ではなかったことを知り得て、再度の操作を行うこととなる。そして、その再度の操作が確実なものであれば、調整は完了し、調整モードは終了することになる。なお、調整モードを強制的に終了させるトリガー(操作スイッチ等)を備えていても良い。
【0040】
この実施形態では、傾斜センサ95が備えられ、傾斜センサ95からの傾斜検出信号が入力信号処理部52に入力される。過剰傾斜判定部56は、傾斜検出信号をチェックしており、機体4の傾斜が前もって設定されているしきい値を超えた場合、報知部55の働きにより、ブザー91及び/またはディスプレイ92を通じてその過剰傾斜が報知される。
なお、傾斜センサ95の異常を検出する傾斜センサ異常検出部521が入力信号処理部52に構築されており、傾斜センサ95に異常が検出された時には、ブザー91及び/またはディスプレイ92を通じて、過剰傾斜の報知とは異なる形態の報知が行われる。
【0041】
アクセルの調整作業は、サービスセンター等の安定した場所で、機体4が水平な状態で行われるのが一般的である。このため、調整モードに入ると自動的にその時の傾斜センサ95からの傾斜検出信号がゼロ点に設定されるように構成することが好ましい。
【0042】
〔別実施の形態〕
(1)上述の実施形態では、アクセルレバー81の特定パターンの操作変位によって、アクセルレバー81の調整を行う調整モードに移行する例を示したが、上述の実施形態のように複数のアクセル操作具が設けられている場合には、1種類の特定パターンと1種類の調整モードと用意し、同一の調整モードにおいて、複数のアクセル操作具のための複数の変換テーブル51の調整を同じタイミングで行うようにしてもよい。また、複数の変換テーブル51を調整するための複数の調整モード(アクセルレバー81の調整モード、アクセルペダル82の調整モード、傾斜センサ95のゼロ点調整モード、その他の調整モード等)を用意すると共に、各調整モードに割り当てられる複数種の特定パターンが用意されていてもよい。なお、各特定パターンを、単一のアクセル操作具の操作変位によって作り出してもよいし、複数のアクセル操作具の操作変位の組み合わせによって作り出してもよい。例えば、アクセルレバー81のための調整モードのトリガーとなる第1特定パターンとアクセルペダル82のための調整モードのトリガーとなる第2特定パターンとを、アクセルレバー81の操作変位及び/またはアクセルペダル82の操作変位によって作り出してもよい。即ち、第1特定パターンをアクセルレバー81によって作り出し、かつ、第2特定パターンをアクセルペダル82によって作り出すようにしても、この逆であってもよいし、もちろん、第1特定パターン及び第2特定パターンの何れか一方のアクセル操作具の操作変位によって作り出すと共に、何れか他方の特定パターンを両方のアクセル操作具の操作変位の組み合わせによって作り出しても良い。
(2)アクセルレバー81及び/またはアクセルペダル82の特定パターンの操作変位によって1つの調整モードに移行し、その調整モードにおいて、更なるアクセルレバー81及び/またはアクセルペダル82の特定の操作によって、細かな調整メニュー(アクセルレバー81の調整モード、アクセルペダル82の調整モード、傾斜センサ95のゼロ点調整モード、その他の調整モード等)を選択できるように構成してあってもよい。
(3)
図1や
図6の機能ブロック図で示された各機能部の区分けは、説明を簡単にするために行われており、各機能部は他の機能部と統合されてもよいし、また各機能部はさらに複数の機能部に分割されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明による作業機は、トウモロコシ収穫機以外にも、アクセル操作ユニットを備えた種々の作業機、例えばコンバイン、トラクタ、田植機、バケットローダなどに適用可能である。
【符号の説明】
【0044】
3 :エンジン
9 :貯留タンク
10 :残稈処理装置
11 :運転部
15 :水平機構
30 :エンジン制御部
5 :制御ユニット
50 :制御信号生成部
51 :変換テーブル
52 :入力信号処理部
521 :傾斜センサ異常検出部
53 :走行制御部
54 :作業制御部
55 :報知部
56 :過剰傾斜判定部
60 :調整ユニット
61 :管理部
62 :調整部
63 :パターン検知部
80 :アクセル操作ユニット
81 :アクセルレバー
810 :変位位置検出センサ
82 :アクセルペダル
820 :変位位置検出センサ
83 :変速レバー
830 :変位位置検出センサ
85 :メインスイッチ
90 :報知デバイス
91 :ブザー
92 :ディスプレイ
95 :傾斜センサ