(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態におけるチェックアウトシステムは、例えばスーパーマーケットなどの店舗に設置される。
図1は、本実施形態のチェックアウトシステムにおける登録機11(11A,11B)と複数の会計機12(12A1,12A2,12B1,12B2)の配置を示す平面図である。登録機11及び会計機12は、スーパーマーケットなどの店舗のチェックアウトコーナーに設置される。
図1に示すチェックアウトシステムは、2台の登録機11A,11Bが設けられている。また、登録機11Aの近傍には、2台の会計機12A1,12A2が設けられている。登録機11Bの近傍には、2台の会計機12B1,12B2が設けられている。
【0011】
登録機11Aは、買物客4(4A−1)が購入しようとする商品の商品コードを入力して、商品コードをもとに会計機12における決済処理に使用される取引情報を生成するための装置である。登録機11Aは、1つの取引毎に取引情報を生成する。取引情報には、少なくとも1つの商品についての情報と、決済対象とする金額(取引合計金額)を含む。登録機11Aは、チェッカーと呼ばれる商品登録操作をする従業員2−1によって操作される。また、登録機11Aは、取引情報に基づいて、チェッカーの操作により会計機12と同様の決済処理をする機能を有している。
【0012】
会計機12A1,12A2は、登録機11Aにより生成された取引情報を受信し、この取引情報に基づく決済処理をするための装置である。会計機12A1,12A2は、買物客4(4A−2,4A−3)により操作される。なお、会計機12A1,12A2は、従業員2−1により操作される場合もある。
【0013】
登録機11Aは、
図1においては、作業テーブルに取り付けられている。作業テーブルは、例えば矩形の天板を有している。従業員2−1は、作業テーブル上で、買物客4A−1が購入しようとする商品についてのスキャン操作(商品登録操作)をする。
【0014】
会計機12A1,12A2は、例えば登録機11Aが取り付けられた作業テーブルの近くに配置される。
図1では、2台の会計機12A1,12A2が配置された例を示している。3台以上の会計機12が設けられていても良い。
【0015】
登録機11Bは、買物客4(4B−1)が購入しようとする買上商品を登録して取引情報を生成するための装置である。登録機11Bは、チェッカーと呼ばれる商品登録操作をする従業員2−2によって操作される。また、登録機11Bは、取引情報に基づいて、チェッカーの操作により会計機12と同様の決済処理をする機能を有している。
【0016】
会計機12B1,12B2は、登録機11Bにより生成された取引情報を受信し、この取引情報に基づく決済処理をするための装置である。会計機12B1,12B2は、買物客4(4B−2,4B−3)により操作される。なお、会計機12B1,12B2は、従業員2−2により操作される場合もある。
【0017】
登録機11Bは、登録機11Aと同様に構成されるので、詳細な説明を省略する。また、会計機12B1,12B2は、会計機12A1,12A2と同様に構成されるので、詳細な説明を省略する。
【0018】
なお、本実施形態におけるチェックアウトシステムは、登録機11の台数について限定されない。また、登録機11により生成された取引情報は、基本的には、取引情報を生成した登録機11の近傍に設置された会計機12において決済処理が実行されるが、離れた場所に設置された会計機12において決済処理が実行されても良い。例えば、登録機11Aにより生成された取引情報は、会計機12Bまたは会計機12Bによって決済処理が実行されても良い。
【0019】
図2は、本実施形態における登録機11及び会計機12のブロック図である。
【0020】
登録機11A,11B及び会計機12A1,12A2,12B1,12B2は、いずれもLAN(local area network)14に接続されている。LAN14に代えて、インターネットあるいは無線LANなどの別の通信網を用いることもできる。あるいは登録機11A,11Bと会計機12A1,12A2,12B1,12B2との間でサーバ13(ストアコンピュータ)を介して情報を授受する構成としても良い。
【0021】
登録機11Aは、コンピュータの機能が実装されており、CPU(central processing unit)11a、ROM(read-only memory)11b、RAM(random-access memory)11c、補助記憶ユニット11d、ドロワ開放ユニット11e、スキャナ11f、タッチパネル11g、プリンタ11h、カードリーダライタ11i、通信ユニット11j、及びディスプレイ11mを有する。
【0022】
CPU11aは、ROM11b及びRAM11cに記憶されたオペレーティングシステム、ミドルウェア及びアプリケーションプログラムに基づいて、登録機11としての各種の動作を実現するべく各部を制御するための回路である。
【0023】
ROM11b及びRAM11cは、CPU11aにより実行される各種プログラムの他、CPU11aが各種の処理を行う上で参照するデータを記録する。RAM11cには、一時的に記録されるデータとして、例えば商品の情報を登録する処理が実行される場合、各商品の情報が登録される登録商品テーブルが記録される。
【0024】
CPU11aにより実行されるプログラムには、サーバ13から会員登録された買物客の情報(顧客情報)を受信する処理、スキャナ11fを通じて商品の情報(商品コード等)を入力する処理、登録商品テーブルに登録された商品の情報に応じた決済処理に用いられる取引情報を生成する処理、取引情報をもとにした決済処理、取引情報(顧客情報を含む場合もあり)をサーバ13あるいは会計機12に送信する処理などを実行するための制御プログラムが含まれる。顧客情報には、買物客4(顧客)に対応する決済処理において用いられる支払い方法を示す支払い方法情報を含む。支払い方法には、例えば現金、クレジットカード、電子マネー、プリペイドカードなどがある。
【0025】
補助記憶ユニット11dは、CPU11aが各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはCPU11aでの処理によって生成されたデータを記憶する。補助記憶ユニット11dとしては、例えばEEPROM(登録商標)(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disk drive)、あるいはSSD(solid state drive)などを使用できる。
【0026】
ドロワ開放ユニット11eは、貨幣を収容するためのドロワを自動的に開放する。
【0027】
スキャナ11fは、光学的スキャンにより商品の情報を読み取って、商品に固有の商品コードを入力する。スキャナ11fは、固定式またはハンディ式の2次元コードスキャナとしても良いし、商品を撮影した画像から画像認識技術を利用して商品を識別するタイプとしても良い。また、スキャナ11fは、1つのタイプのみを設けても良いし、複数のタイプのものを設けても良い。
【0028】
タッチパネル11gは、表示デバイス及びタッチセンサを含む。表示デバイスは、GUI(Graphical User Interface)画面などの任意の画面を表示する。例えば、表示デバイスは、購入対象として登録された商品に関する取引情報(商品名、金額など)の一覧リスト、小計金額、各種のメニュー、及びコマンドを入力するためのボタンなどを表示する。表示デバイスとしては、例えばカラーLCD(Liquid Crystal Display)等の周知のデバイスを利用できる。タッチセンサは、表示デバイスの表示面に重ねて配置される。タッチセンサは、表示デバイスの表示面への操作者のタッチ位置を検出し、その位置情報をCPU11aへと送る。タッチセンサとしては、周知のデバイスを利用できる。
【0029】
プリンタ11hは、例えばサーマルプリンタまたはドットインパクトプリンタなどであり、レシート用紙に対して各種の文字列、画像、コードパターン(バーコード、2次元コードなど)などを印刷することにより、商品名、単価、合計金額などの取引内容が印刷されたレシート等を発行する。
【0030】
カードリーダライタ11iは、カードに記録されたデータを読み取るとともに、カードへデータを書き込む。カードは、クレジットカード、デビットカード、電子マネーカード、プリペイドカードなどの決済用カードの他に、メンバーズカード、ポイントカードなどの決済に関わる情報を記録する各種のカードを含む。カードリーダライタ11iは、磁気式、接触式、あるいは非接触式の何れのデバイスであっても良いし、また複数種のデバイスを含んでいても良い。
【0031】
通信ユニット11jは、LAN14を介して、サーバ13及び会計機12との通信を行う。
【0032】
ディスプレイ11mは、例えばカラーLCD等の周知のデバイスを利用できる。ディスプレイ11mは、買物客4A−1に対する、買上商品として登録された商品の情報を表示するための画面などを表示する。
【0033】
なお、登録機11Aのハードウェアとしては、例えば既存のPOS端末を利用することが可能である。登録機11Bは、登録機11Aと同様に構成されるものとして、詳細な説明を省略する。
【0034】
会計機12A1は、コンピュータの機能が実装されており、CPU12a、ROM12b、RAM12c、補助記憶ユニット12d、自動釣銭機12e、スキャナ12f、タッチパネル12g、プリンタ12h、カードリーダライタ12i、及び通信ユニット12jを有する。
【0035】
CPU12aは、ROM12b及びRAM12cに記憶されたオペレーティングシステム、ミドルウェア及びアプリケーションプログラムに基づいて、会計機12A1としての各種の動作を実現するべく各部を制御するための回路である。
【0036】
ROM12b及びRAM12cは、CPU12aにより実行される各種プログラムの他、CPU12aが各種の処理を行う上で参照するデータを記録する。RAM12cには、一時的に記録されるデータとして、登録機11から送信された、登録商品テーブルに登録された取引情報を示すデータが記録される。
【0037】
CPU12aにより実行されるプログラムには、決済処理に用いられる取引情報を受信する処理、取引情報に含まれる顧客情報(支払い方法情報)をもとに支払い方法を設定する処理、支払い方法に応じた操作画面を表示する処理、操作画面に対応する入力に応じて取引情報をもとにした決済処理などを実行するための制御プログラムが含まれる。
【0038】
補助記憶ユニット12dは、CPU12aが各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはCPU12aでの処理によって生成されたデータを記憶する。補助記憶ユニット12dとしては、例えばEEPROM、HDD、あるいはSSDなどを使用できる。
【0039】
自動釣銭機12eは、投入される硬貨及び紙幣を収受する。また自動釣銭機12eは、釣銭としての硬貨及び紙幣を排出する。
【0040】
スキャナ12fは、光学的スキャンによりレシート等の媒体に記録されたデータを読み取る。スキャナ12fは、固定式またはハンディ式の2次元コードスキャナとしても良いし、商品を撮影した画像から画像認識技術を利用して商品を識別するタイプとしても良い。また、スキャナ12fは、1つのタイプのみを設けても良いし、複数のタイプのものを設けても良い。
【0041】
タッチパネル12gは、表示デバイス及びタッチセンサを含む。表示デバイスは、GUI画面などの任意の画面を表示する。例えば、表示デバイスは、購入対象として登録された商品に関する取引情報(商品名、金額など)の一覧リスト、小計金額、各種のメニュー、及びコマンドを入力するためのボタンなどを表示する。表示デバイスとしては、例えばカラーLCD等の周知のデバイスを利用できる。タッチセンサは、表示デバイスの表示面に重ねて配置される。タッチセンサは、表示デバイスの表示面への操作者のタッチ位置を検出し、その位置情報をCPU12aへと送る。タッチセンサとしては、周知のデバイスを利用できる。
【0042】
プリンタ12hは、例えばサーマルプリンタまたはドットインパクトプリンタなどであり、レシート用紙に対して各種の文字列または画像などを印刷することにより、取引レシート等を発行する。
【0043】
カードリーダライタ12iは、カードに記録されたデータを読み取るとともに、カードへデータを書き込む。カードは、クレジットカード、デビットカード、電子マネーカード、プリペイドカードなどの決済用カードの他に、メンバーズカード、ポイントカードなどの決済に関わる情報を記録する各種のカードを含む。カードリーダライタ12iは、磁気式、接触式、あるいは非接触式の何れのデバイスであっても良いし、また複数種のデバイスを含んでいても良い。
【0044】
通信ユニット12jは、LAN14を介して、サーバ13及び登録機11との通信を行う。
【0045】
また、会計機12A1には、買物客4A−2が近づいたことを検知することができる人感センサなどを設けても良い。
なお、会計機12A1のハードウェアとしては、例えば既存のセルフPOS端末を利用することが可能である。会計機12A2,12B1,12B2は、会計機12A1と同様に構成されるものとして、詳細な説明を省略する。
【0046】
サーバ13は、コンピュータの機能が実装されており、CPU(プロセッサ)がメモリに記録されたプログラムに基づいて、各種の処理を実行する。サーバ13は、会員登録された買物客4(顧客)に関する情報(顧客情報)を管理する機能を有する。サーバ13は、記憶ユニットに、買物客4(会員)毎に決められた識別情報(会員ID)と対応づけて、会員に関する氏名、住所、電話番号などの個人情報や獲得ポイントなどの情報の他、会計機12の使用時に買物客4により指示された支払い方法を示す支払い方法情報などを記録する。会員IDは、例えば買物客4(会員)に提供された会員カードなどに記録される。サーバ13は、登録機11あるいは会計機12から会員IDに対応する顧客情報の問い合わせ要求を受信した場合に、該当する会員IDに対応する顧客情報(支払い方法情報を含む)を登録機11あるいは会計機12に送信する機能を有する。
【0047】
次に、本実施形態におけるチェックアウトシステムの動作について説明する。なお、以下に説明する処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用できる。以下の説明では、登録機11Aと会計機12A1の動作を例にして説明する。
【0048】
登録機11Aが、買上商品の登録処理を行うモードで起動されると、CPU11aは、ROM11bまたは補助記憶ユニット11dに記憶された制御プログラムに基づいて制御処理を開始する。
【0049】
図3及び
図4は、本実施形態における登録機11A(CPU11a)の制御処理のフローチャートである。
【0050】
CPU11aは、制御処理を開始すると、RAM11cに記録される登録商品テーブルの登録内容をクリアする(Act1)。また、CPU11aは、タッチパネル11gに登録画面及び登録操作画面を表示させる(Act2)。登録画面は、登録商品テーブルに登録された商品の情報などを表示するためのもので、登録処理の実施状況を従業員2−1に確認させるための画面である。登録操作画面は、従業員2−1が商品を指定するための商品ボタン及び小計ボタンなどの各種の機能ボタンを表示するための画面である。
【0051】
CPU11aは、登録画面及び登録操作画面を表示させた状態において、タッチパネル11gの画面中に表示された小計ボタンへのタッチ操作、及びスキャナ11fを通じて商品コードが取得されるのを待ち受ける。
【0052】
従業員2−1による操作によりスキャナ11fから商品に付された商品コードが読み取られたことを検出すると(Act4、Yes)、CPU11aは、商品コードに対応する商品の情報を登録商品テーブルに登録(更新)する(Act5)。また、CPU11aは、更新後の登録商品テーブルの内容に応じて、登録画面SC1の商品の情報を更新する。
【0053】
その後、CPU11aは、前述したように、従業員2−1がスキャナ11fにより商品コードを読み取らせる操作がされる毎に、取得された商品コードに応じた商品の情報を、順次、登録商品テーブルに追加する(Act4,5)。
【0054】
こうして、少なくとも1つの商品が登録された後、CPU11aは、小計ボタンがタッチされたことを検出した場合(Act3、Yes)、登録商品テーブルに登録された内容に基づいて、登録商品テーブルに登録された商品に関する決済処理のための取引情報を生成する(Act6)。取引情報は、登録商品のリスト及び買上商品の合計個数及び合計金額などの情報を含む。CPU11aは、登録商品のリスト及び登録された商品の合計個数及び合計金額などの情報を含む小計画面をタッチパネル11gに表示させる(Act7)。また、小計画面には、登録機11Aにおいて締め操作をして決済処理をするための会計ボタンと、会計機12において決済処理をすることを指定するための会計機指定ボタンが設けられている。
【0055】
さらに、小計画面が表示された状態において、登録機11Aは、買物客4が所有する会員カードの読み取りが可能である。買物客4は、会員IDを入力することにより、例えば会員に対して予め決められた特典、例えば支払代金の割引き(5%引きなど)や、ポイント付与などを受けることができる。従業員2−1によりカードリーダライタ11iに会員カードを読み取らせる操作がされると(Act8、Yes)、CPU11aは、カードリーダライタ11iを通じて会員カードに記録された会員IDなどのデータを入力する。
【0056】
CPU11aは、会員カードから読み取った会員IDをもとに、サーバ13に顧客情報を問い合わせる。サーバ13は、登録機11Aからの問い合わせに応じて、会員IDに対応する顧客情報を登録機11Aに送信する。CPU11aは、通信ユニット11jを通じて、会員カードから読み取られた会員IDに対応する顧客情報をサーバ13から受信する(Act9)。
【0057】
また、小計画面において、締め操作である会計ボタンがタッチされたことを検出すると(Act11)、CPU11aは、買物客が要求した支払い方法によって取引情報について決済処理を実行し(Act12)、取引内容が印刷された取引レシートをプリンタ11hによって発行させる(Act13)。
【0058】
一方、小計画面において、会計機12において決済処理をすることを指定する転送ボタンがタッチされたことを検出すると(Act10、Yes)、CPU11aは、決済処理を実行させる例えば会計機12A1に取引情報を送信する(Act14)。この際、会員カードの読み取りによって買物客4の顧客情報をサーバ13から受信していれば、取引情報と共に顧客情報を会計機12A1に送信する。
顧客情報には、買物客4(顧客)に対応する決済処理において用いられる支払い方法を示す支払い方法情報が含まれている。
【0059】
次に、本実施形態における会計機12A1の動作について説明する。
図5及び
図6は、本実施形態における会計機12A1(CPU12a)の制御処理のフローチャートである。
会計機12A1(CPU12a)は、初期状態においてタッチパネル12gに待機画面を表示させる。待機画面は、決済処理をする状況にないことを表すものであり、どのような情報を表すかは任意であって良い。例えば待機画面は、例えば、決済処理をすることができないことを表すメッセージ、あるいはスクリーンセーバーとして広告などを表す任意の画像を表示する。
【0060】
CPU12aは、待機状態において、登録機11Aからの取引情報の受信を監視している。ここで、取引情報の受信が検出されると(Act22、Yes)、CPU12aは、取引情報をRAM12cまたは補助記憶ユニット12dに記録し、取引情報と共に顧客情報が受信されたかを判別する。
【0061】
ここで、顧客情報が受信されていない場合(Act23、No)、CPU12aは、タッチパネル12gに会員カードの利用を確認するための操作画面を表示させる(Act24)。すなわち、顧客情報が受信されていない場合、登録機11Aにおいて会員カードの読み取りがされていない。会計機12Aは、買物客4の操作により会員カードの読み取りを可能にする。
【0062】
図7は、本実施形態における会員カードの利用を確認するための会員カード入力画面60の一例を示す図である。
会員カード入力画面60には、操作画面に対する操作を説明するためのメッセージ70(「会員カードを利用しますか?」)と、複数種類の会員カードA,B,Cの何れかを選択するためのボタン71A,71B,71Cが表示される。さらに、会員カード入力画面60には、登録機10において登録された決済処理の対象とする商品の点数と合計金額(支払い金額)を表示するための合計表示領域72と、会員カードを利用しないことを指示するためのボタン73が設けられている。また、合計表示領域72には、登録機10において登録された商品の情報を、一覧リスト(明細)により表示させるための明細ボタン72Bが設けられている。合計表示領域72と一覧リスト(明細)は、登録機11Aから受信された取引情報をもとに表示される。
【0063】
ここで、買物客4によりボタン71A,71B,71Cの何れかを選択する操作がされた場合、CPU12aは、選択されたボタンに対応する会員カードの読み取り状態となる。買物客によりカードリーダライタ12iに会員カードを読み取らせる操作がされると、CPU12aは、カードリーダライタ12iを通じて会員カードに記録された会員IDなどのデータを入力してRAM12cに記録する(Act25、Yes)。会員IDを入力することにより、CPU12aは、例えば会員に対して予め決められた特典、例えば支払代金の割引き(5%引きなど)や、ポイント付与などの処理を実行する。
【0064】
CPU12aは、会員カードから読み取った会員IDをもとに、サーバ13に顧客情報を問い合わせる。サーバ13は、会計機12A1からの問い合わせに応じて、会員IDに対応する顧客情報を会計機12A1に送信する。
【0065】
CPU12aは、サーバ13から顧客情報を受信すると(Act26)、顧客情報に支払い方法情報が設定されているか判別する。すなわち、買物客4が予め決済処理の際の支払い方法について設定しているかを判別する。
【0066】
なお、登録機11Aから顧客情報が受信された場合には(Act23、Yes)、CPU12aは、会員カードの読み取りのための処理(Act24〜26)をすることなく、顧客情報に支払い方法情報が設定されているか判別する。
【0067】
ここで、支払い方法の設定がされていない場合(Act27、No)、CPU12aは、支払い方法を買物客により選択させるための支払い方法選択画面をタッチパネル46に表示させる(Act28)。
【0068】
なお、会員カード入力画面60においてボタン73への操作を検出した場合(Act25、No)、CPU12aは、買物客4が会員カードを利用しないことを選択したと判別し、支払い方法を買物客により選択させるための支払い方法選択画面をタッチパネル46に表示させる(Act28)。
【0069】
図8は、本実施形態における支払い方法選択画面61の一例を示す図である。支払い方法選択画面61には、操作画面に対する操作を説明するためのメッセージ70(「お支払い方法を選択して下さい」)と、支払い方法として、例えば、現金、クレジットカード、電子マネーの何れかを選択するためのボタン75A,75B,75Cが表示される。なお、支払い方法は、前述した以外の方法があっても良い。支払い方法選択画面61には、会員カード入力画面60と同様に合計表示領域72が設けられている。また、支払い方法選択画面61には、支払い方法の登録を指示するための登録ボタン76が設けられている。
【0070】
ここで、登録ボタン76に対する操作が検出された場合(Act29、Yes)、CPU12aは、買物客4により支払い方法の登録が指示されたものと判別し、支払い方法の登録設定状態にする(Act30)。CPU12aは、例えば登録ボタン76の表示形態を変更し(例えば、反転表示や背景色を目立つ色に変更)、支払い方法の登録設定状態にあることが買物客4により認識し易いようにする。なお、再度、登録ボタン76に対する操作が検出された場合、CPU12aは、支払い方法の登録設定状態の解除が指示されたものと判別し、登録設定状態を終了して登録ボタン76の表示形態を元に戻す。
【0071】
また、支払い方法選択画面61において、ボタン75A〜75Cの何れかに対する操作が検出された場合(Act31、Yes)、CPU12aは、支払い方法の登録設定状態にあるかを判別する。支払い方法の登録設定状態にある場合(Act32、Yes)、CPU12aは、RAM12に会員IDが記録されていれば(会員カードの読み取り済み)、会員IDが示す買物客4(会員)についての支払い方法の登録をサーバ13に要求する(Act33)。すなわち、CPU12aは、サーバ13に記録された会員IDが示す会員の支払い方法情報を、ボタン75A〜75Cの操作により指定された支払い方法を示すように変更させる。
【0072】
なお、登録機11Aと会計機12A1の何れにおいても会員カードの読み取りがされていない場合、CPU12aは、支払い方法選択画面61において登録ボタン76により支払い方法の登録が指示された時に、会員カードの読み取りを買物客4に要求する操作画面を表示するようにしても良い。ここで、会員カードの読み取りが実行された場合に、CPU12aは、前述したように、会員カードから読み取られた会員IDに対応する会員の支払い方法情報を変更させる。
【0073】
あるいは、会員カードの読み取りがされていない場合、CPU12aは、支払い方法選択画面61において登録ボタン76を表示しないようにしても良い。すなわち、支払い方法の登録(変更)ができないようにする。
【0074】
支払い方法選択画面61において、支払い方法として、例えば現金を指示するためのボタン75Aが買物客4により操作された場合(Act31、Yes)、CPU12aは、支払い方法(支払い方法情報)に応じた支払い用の操作画面(支払い画面)をタッチパネル12gに表示させる(Act34)。すなわち、買物客4に現金投入を促すための操作画面をタッチパネル46に表示させる。
【0075】
図9は、本実施形態における会計機12のタッチパネル46に表示される支払い画面62の一例を示す図ある。
図9では、支払い方法が現金であるため、現金投入を買物客4に促すための操作画面となる。なお、支払い方法として、クレジットあるいは電子マネーが指定されている場合には、それぞれに応じた支払い画面が表示される。
【0076】
支払い画面62には、操作画面に対する操作を説明するためのメッセージ70、買物客4に対する操作方法を説明するための操作ガイド80が表示される。また、支払い画面62には、購入対象として登録された商品の合計金額77、釣り銭機47に買物客の操作に投入された紙幣及び硬貨の合計を示す投入金額78、現在の合計金額と投入金額の差を表す不足金額を示す残額79が表示される。残額79は、買物客が釣り銭機47に現金を投入することにより更新される。買物客は、残額79を参照することにより、さらに投入する必要がある金額を認識することができる。また、支払い画面62には、支払い方法の変更を指示するための変更ボタン81が設けられている。
【0077】
支払い画面62において変更ボタン81への操作を検出した場合(Act35、Yes)、CPU12aは、支払い方法を買物客により選択させるための、
図8に示す支払い方法選択画面61をタッチパネル46に表示させ、前述と同様にして買物客4の操作に応じて支払い方法を選択させる(Act28〜31)。また、支払い方法を登録する指示がある場合には、CPU12aは、新たに選択された支払い方法をサーバ13に登録する(Act32,33)。
【0078】
一方、支払い画面62において変更ボタン81に対する操作がされることなく、画面に応じた操作がされた場合(Act36、No)、CPU12aは、決済処理に必要な処理を進めるための次の操作画面を表示し(Act37)、買物客4による入力操作を受け付ける。
【0079】
例えば、
図9に示す支払い画面62が表示された状態において、自動釣銭機12eに合計金額77が示す金額を超える紙幣及び貨幣を投入する操作がされた場合、CPU12aは、次に決済確認画面を表示し、決済処理の実行指示を受け付ける。
【0080】
CPU12aは、決済確認画面に対する買物客4による決済実行の操作を検出し(Act36、Yes)、この操作に応じて決済処理を実行する(Act38)。すなわち、CPU12aは、決済処理により、RAM12cまたは補助記憶ユニット12dに記録された取引情報が示す合計金額を決済する。
【0081】
CPU12aは、プリンタ12hを制御し、RAM12cまたは補助記憶ユニット12dに記録された取引情報に示された情報及び決済処理の結果を表したレシートを発行する(Act39)。これにより、1つの取引についての処理を終了する。その後、CPU12aは、Act21に戻り、それ以降の処理を前述と同様に行う。
【0082】
こうして、会計機12A1では、支払い方法が買物客4からの指示に応じて選択された際に、支払い方法を会員IDと対応づけてサーバ13に登録しておくことができる。従って、買物客4は、次回の商品の購入時に、登録機11Aにおいて会員カードの読み取りをしておけば(Act8)、会計機12A1への操作をする際に支払い画面62を初期画面として表示させることができる。すなわち、会計機12A1は、登録機11Aから受信された顧客情報の支払い方法情報をもとに、支払い方法の設定があることを判別し(Act27、Yes)、
図5及び
図6に示すAct24〜26、Act28〜33の処理を省略する。従って、会計機12A1は、
図7に示す会員カード入力画面60、及び
図8に示す支払い方法選択画面61の表示を省略して、待機画面から直接、支払い画面62を表示する。
【0083】
また、会計機12A1は、登録機11Aにおいて会員カードの読み取りがされていない場合でも、会計機12A1において読み取ることで、支払い方法選択画面61の表示(Act28〜33)を省略して、支払い画面62を最初に表示させることができる。
【0084】
従って、買物客4は、毎回、同じ支払い方法を利用する場合には、支払い方法を登録しておくことで、毎回、支払い方法選択画面61を通じて、同じ支払い方法を選択する操作をする必要がなくなる。従って、買物客4の決済のための操作負担を軽減することが可能となる。
【0085】
また、支払い画面62には変更ボタン81が設けられているので、買物客4は、支払い方法を変更したい場合には変更ボタン81を操作することで支払い方法選択画面61を表示させて(Act35、Yes)、支払い方法を変更することができる。変更後の支払い方法は、前述と同様にして、サーバ13に登録しておくことができる(Act29〜33)。従って、次回の商品の購入時には、変更後の支払い方法による支払い画面を、支払い方法の選択操作をすくことなく、初期画面として表示させることができる。
【0086】
なお、前述した説明では、サーバ13において、顧客(会員)について顧客情報の一部として支払い方法情報を登録しているが、会員カードなどのデータの書き換えが可能な記録媒体に支払い方法の情報を記録しておくようにしても良い。会計機12は、会員カードから会員IDと共に支払い方法の情報を読み取り、この情報をもとに操作画面を表示する。すなわち、支払い方法として「現金払い」が設定されている場合には、
図8に示す支払い方法を選択する操作画面の表示を省略して、
図9に示す現金投入用の操作画面を表示する。また、支払い方法が変更された場合に、変更後の支払い方法の情報を会員カードに記録する。さらに、支払い方法情報は、サーバ13ではなく、登録機11あるいは会計機12に記録しておくようにしてもよい。
【0087】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]登録機と会計機とを含むチェックアウトシステムであって、前記登録機は、顧客毎の取引について商品の決済のための取引情報を生成する生成手段と、前記顧客に対応する決済方法を示す支払い方法情報を受信する受信手段と、前記取引情報と前記支払い方法情報とを前記会計機に送信する送信手段と、を有し、前記会計機は、前記支払い方法情報に応じた支払い用の操作画面を表示する表示手段と、前記操作画面に対応する入力に応じて、前記取引情報について決済する決済手段と、を有するチェックアウトシステム。
[2]1つの取引について商品の決済のための取引情報を受信する受信手段と、前記取引をする顧客に対応する決済方法を示す支払い方法情報を入力する入力手段と、前記支払い方法情報に応じた支払い用の操作画面を表示する表示手段と、前記操作画面に対応する入力に応じて、前記取引情報について決済する決済手段と、を有する会計機。
[3]複数の支払い方法から何れかの支払い方法を前記顧客による入力操作に応じて選択する選択手段と、前記選択手段により選択された支払い方法を示す支払い方法情報を、前記顧客と対応づけて登録する登録手段とをさらに有する請求項2記載の会計機。
[4]前記表示手段は、前記支払い用の操作画面に、支払い方法の変更の指示を入力するための変更ボタンを表示し、前記変更ボタンを通じて支払い方法の変更の指示が入力された場合に、複数の支払い方法から何れかの支払い方法を前記顧客に指示させるための選択画面を表示する請求項3記載の会計機。
[5]コンピュータを、1つの取引について商品の決済のための取引情報を受信する受信手段と、前記取引をする顧客に対応する決済方法を示す支払い方法情報を入力する入力手段と、前記支払い方法情報に応じた支払い用の操作画面を表示する表示手段と、前記操作画面に対応する入力に応じて、前記取引情報について決済する決済手段として機能させるための制御プログラム。