(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御リンクの第1の端部は第1の垂直高さに位置し、及び前記制御リンクの第2の端部は第2の垂直高さに位置し、前記第1の垂直高さは前記第2の垂直高さより大きい、請求項1に記載の椅子アセンブリ。
前記背部支持構造に作動可能に結合される背部支持アセンブリであって、前記背部支持アセンブリは、湾曲を画定する前方に湾曲する腰部下部を有する柔軟シェル部材を備え、前記背部支持構造が前記垂直位置から前記リクライニング位置へ移動するにつれて、前記湾曲は増加する、背部支持構造を更に備える、請求項1から4のいずれか1項に記載の椅子支持。
座るユーザの背中を支持するように構成される概して前方に面する背部支持面を有する背部支持アセンブリであって、背部支持アセンブリが前記背部支持構造に作動可能に結合される、背部支持アセンブリを更に備える請求項1から5のいずれか1項に記載の椅子アセンブリ。
前記背部支持構造が前記垂直位置にある場合の前記背部支持構造の位置から約18°にリクライニングする場合、前記座部支持構造は前記垂直位置にある場合の前記座部支持構造の位置から約9°リクライニングする、請求項8に記載の椅子アセンブリ。
前記制御リンクの第1の端部は前記座部支持構造に旋回可能に結合され、前記制御リンクの第2の端部は前記背部支持構造に旋回可能に結合される、請求項8又は9に記載の椅子アセンブリ。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明を具体化する椅子アセンブリの前面斜視図である。
【
図3】下降位置と上昇位置(斜線)にある椅子アセンブリ、及び後退位置と伸長位置(斜線)にある座部アセンブリを示す椅子アセンブリの側面図である。
【
図4】垂直位置とリクライニング位置(斜線)にある椅子アセンブリを示す椅子アセンブリの側面図である。
【
図5B】バネ支持アセンブリを図示するために座部アセンブリの一部を除去した椅子アセンブリの拡大斜視図である。
【
図9】カバーアセンブリと座部アセンブリの展開底面斜視図である。
【
図11】座部アセンブリの他の実施例の展開斜視図である。
【
図11A】座部アセンブリの別の実施例の展開斜視図である。
【
図12】座部アセンブリの他の実施例の上面斜視図である。
【
図13】座部アセンブリの他の実施例の底面斜視図である。
【
図14】座部アセンブリの他の実施例の展開底面斜視図である。
【
図15】座部アセンブリの第2の他の実施例の上面斜視図である。
【
図16】
図15でXVI―XVI線に沿った座部アセンブリの第2の他の実施例の断面図である。
【
図17】
図15でXVII―XVII線に沿った座部アセンブリの第2の他の実施例の断面図である。
【
図20A】背部アセンブリの展開前面斜視図である。
【
図20B】背部アセンブリの展開後面斜視図である。
【
図23】
図18でXXIII―XXIII線に沿った背部上部旋回アセンブリの断面図である。
【
図24A】背部上部旋回アセンブリの展開後面斜視図である。
【
図24B】背部上部旋回アセンブリの展開前面斜視図である。
【
図26A】安らぎ部材と腰部アセンブリの拡大斜視図である。
【
図26B】安らぎ部材と腰部アセンブリの後面斜視図である。
【
図28】
図26BでXXVIII―XXVIII線に沿った部分断面斜視図である。
【
図29A】安らぎ部材の一部が切り取られた、背部アセンブリの斜視図である。
【
図29B】背部アセンブリの一部の拡大斜視図である。
【
図30】腰部アセンブリの他の実施例の斜視図である。
【
図31】背部アセンブリと椅子張りアセンブリの断面図である。
【
図32A】背部アセンブリと椅子張りアセンブリの階段状アセンブリの図である。
【
図32B】背部アセンブリと椅子張りアセンブリの階段状アセンブリの図である。
【
図32C】背部アセンブリと椅子張りアセンブリの階段状アセンブリの図である。
【
図32D】背部アセンブリと椅子張りアセンブリの階段状アセンブリの図である。
【
図34A】綱止めとそれに固定される引き紐の一連の逐次段階の背面図の1つである。
【
図34B】綱止めとそれに固定される引き紐の一連の逐次段階の背面図の1つである。
【
図34C】綱止めとそれに固定される引き紐の一連の逐次段階の背面図の1つである。
【
図34D】綱止めとそれに固定される引き紐の一連の逐次段階の背面図の1つである。
【
図34E】綱止めとそれに固定される引き紐の一連の逐次段階の背面図の1つである。
【
図34F】綱止めとそれに固定される引き紐の一連の逐次段階の背面図の1つである。
【
図34G】綱止めとそれに固定される引き紐の一連の逐次段階の背面図の1つである。
【
図34H】綱止めとそれに固定される引き紐の一連の逐次段階の背面図の1つである。
【
図35G】引き紐を綱止めに固定するための他の一連の逐次段階の1つである。
【
図35H】引き紐を綱止めに固定するための別の一連の逐次段階の1つである。
【
図36】背部アセンブリの別の実施例の展開図である。
【
図37】背部アセンブリの他の実施例の上部の垂直断面図である。
【
図38】背部アセンブリの他の実施例の側部の垂直断面図である。
【
図40】支え部材が裏返し方向になった正面図である。
【
図41】支え部材がカバー部材に縫合された部分正面図である。
【
図42】その上で座部支持板を支持する制御入力アセンブリの斜視図である。
【
図43】その内部を表示するためにカーテン要素を除去した制御入力アセンブリの斜視図である。
【
図47】その多くの旋回軸を図示する椅子アセンブリの側面図である。
【
図48】関連する多くの旋回軸を示す制御アセンブリの側面斜視図である。
【
図49】背部が垂直位置であり、腰部調節が中立位置に設定される状態の背部を示す椅子の断面図である。
【
図50】背部が垂直位置であり、腰部が水平位置に調節される状態を示す椅子の断面図である。
【
図51】背部がリクライニングし、腰部が中立位置に調節される状態を示す椅子の断面図である。
【
図52】椅子がリクライニング位置で腰部が水平位置に調節された状態を示す椅子の断面図である。
【
図52A】背部がリクライニングし、シェルの腰部が最大湾曲に設定された状態を示す椅子の断面図である。
【
図53】モーメントアーム・シフトアセンブリの展開図である。
【
図54】
図43でLIV− LIV線に沿ったモーメントアーム・シフトアセンブリ断面斜視図である。
【
図57A】モーメントアーム・シフトが低張力位置で、椅子アセンブリが垂直位置である状態の制御アセンブリの側面斜視図である。
【
図57B】モーメントアーム・シフトが高張力位置で、椅子アセンブリがリクライニング位置である状態の制御アセンブリの側面斜視図である。
【
図58A】モーメントアーム・シフトが高張力位置で、椅子アセンブリが垂直位置である状態の制御アセンブリの側面斜視図である。
【
図58B】モーメントアーム・シフトが高張力位置で、椅子アセンブリがリクライニング位置である状態の制御アセンブリの側面斜視図である。
【
図59】低及び高張力設定のためのトルク対リクライニング量の関係を示すチャートである。
【
図60】座部支持板が展開された直接駆動アセンブリの斜視図である。
【
図65】
図42でLXV−LXV線に沿った第1の制御入力アセンブリの断面斜視図である。
【
図66A】制御入力アセンブリの展開斜視図である。
【
図66B】第1の制御入力アセンブリのクラッチ部材の拡大斜視図である。
【
図66C】制御入力アセンブリの展開斜視図である。
【
図67】
図42でLXVII−LXVII線に沿った可変背部制御アセンブリの垂直断面図である。
【
図70】上昇位置及び下降位置(斜線)にあるアームアセンブリの側面図である。
【
図72】アームアセンブリが直線位置及び斜め位置(斜線)の状態を示す椅子アセンブリの上面図である。
【
図73】垂直高さ調節ロックを含むアームアセンブリの斜視図である。
【
図74】垂直高さ調節ロックを含むアームアセンブリの側面図である。
【
図75】垂直高さ調節ロックを含むアームアセンブリの斜視図である。
【
図76】アームレストアセンブリが直線位置と回転位置(斜線)、及び後退位置と伸長位置(斜線)の状態を示す椅子アセンブリの上面図である。
【
図77】アームレストアセンブリの展開斜視図である。
【
図78】
図70でLXXVIII−LXXVIII線に沿ったアームレストアセンブリの断面図である。
【
図81】
図79に示すような椅子アセンブリの第1の側面図である。
【
図82】
図79に示すような椅子アセンブリの第2の側面図である。
【
図86】アームレストのない椅子アセンブリの斜視図である。
【
図88】
図86に示すような椅子アセンブリの第1の側面図である。
【
図89】
図86に示すような椅子アセンブリの第2の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本明細書での記述のために、語句"上"、"下"、"右"、"左"、"後"、"前"、"垂直"、"水平"、及びそれらの派生語は、
図1で方向付けるような発明に関する。しかし、本発明は、明確な反対の指定の場合以外は、様々な他の方向付け及び一連のステップを想定すると理解されるべきである。付属図面に示され、及び以下の明細書に記載される特定の装置及び工程は、付属の特許請求の範囲に規定される発明概念の典型的な実施例である、と理解されるべきである。従って、特許請求の範囲が明確に述べていない限り、明細書に開示される実施例に関する特定の寸法及び他の物理的特徴は、限定と見なすべきでない。明細書に開示される実施例の様々な要素は、互いに直接または間接的に結合される要素を含む互いに作動可能に結合されると記載される。更に、明細書に利用されるような語句"椅子"は、事務用椅子、車両用シート、家庭用シート、スタジアムシート、劇場シートなどの様々なシート装置を包含する。
【0023】
参照番号10(
図1及び
図2)は、概して本発明を具体化する椅子アセンブリを指定する。図示される例で、椅子アセンブリ10は、支持する床面13に隣接するキャスター付き底部アセンブリ12、キャスター付き底部アセンブリ12により支持される制御又は支持アセンブリ14、それぞれ制御アセンブリ14と作動可能に結合される座部アセンブリ16と背部アセンブリ18、及び一対のアームアセンブリ20を含む。制御アセンブリ14(
図3)は、底部アセンブリ12へ作動可能に結合され、これにより座部アセンブリ16、背部アセンブリ18、及びアームアセンブリ20は、完全に下降した位置Aから完全に上昇した位置Bの間で垂直方向に調整され、方向22で垂直位置21の周りで旋回する。座部アセンブリ16は制御アセンブリ14に作動可能に結合されることで、座部アセンブリ16は完全に後退した位置Cと完全に伸長した位置Dの間で制御アセンブリ14に対して長手方向に調節可能である。座部アセンブリ16(
図4)及び背部アセンブリ18は制御アセンブリ14と及び互いに作動可能に結合されることで、背部アセンブリ18は完全な垂直位置Eと完全なリクライニング位置Fの間で移動可能であり、及び更に座部アセンブリ16は、背部アセンブリ18の完全な垂直位置Gと完全な垂直位置Eに対応する完全なリクライニング位置Hと完全なリクライニング位置Fの間でそれぞれ移動可能である。
【0024】
底部アセンブリ12は、その中に空気圧シリンダ28を受容する中空の中心柱26の周囲に放射状に伸び、及び離間して設置される複数の台座アーム24を含む。各台座アーム24は関係するキャスタアセンブリ30により床面13上方に支持される。底部アセンブリ12はマルチプルアーム台座アセンブリを含むように図示されるが、固定柱、多脚装置、車両シート支持アセンブリ、スタジアムシート装置、家庭用シート装置、劇場シート装置などを含むがこれらに限定するものではなく、他の適切な支持構造も利用されることを意味する。
【0025】
座部アセンブリ16(
図5A)は、前方端34、後方端36、及び座部支持板32(
図5B)の側端を画定し、前方端34と後方端36の間で伸びる一対のC型ガイドレール38を有する比較的剛性の座部支持板32を含む。座部アセンブリ16は、更に一対の上向きの側部42及び協働して上向きに配置される概ね凸形状を形成する上向きの後部44を有する柔軟な弾力性のある外側座部シェル40、及び前方端45を含む。図示される例で、座部シェル40は熱可塑性エラストマー(TPE)のような比較的柔軟な材料から構成される。組み合わせにおいて、外側座部シェル40は固定され、座部支持板32と複数の機械式留め具により座部支持板32に固定される可塑性の柔軟な弾力性のある座部皿46の間で挟まれる。座部皿46は前方端48、後方端50、前方端468と後方端50の間に伸びる側端52、及び協働して上向きに配置される概ね凸形状を形成する上面54と底面56を含む。図示される例で、座部皿46は後方端50から前方に伸びる複数の長さ方向に伸びる溝58を含む。溝58は協働してその間に複数の指60を画定し、各指60は個々に柔軟で弾性がある。座部皿46は、更に前方端48の近くに位置する複数の横向きで細長の開口部62を含む。開口部62は協働してその領域で座部皿46の全体的な柔軟性を増加させ、以下で更に論ずるように、座部皿46の前部64が座部皿46の後部68に対して垂直方向66に屈曲できるようにする。座部アセンブリ16は、更に座部皿46の上面54上に位置し、および外側座部シェル40内に乗せられる、上面76を有する発泡クッション部材70を含む。座部アセンブリ16は、更に前方端73、後方端75、及び前方端73と後方端75の間に伸びる一対の側端77を有する布製シートカバー72を含む。バネ支持アセンブリ78(
図5A及び5B)は座部アセンブリ16に固定され、及び垂直方向66への湾曲のために座部皿46の前部64を柔軟に支持するように構成される。図示される例において、バネ支持アセンブリ78は発泡剤を備え、上方に凸状の鋭角形状を画定する側部82を有する支持ハウジング80を含む。バネ支持アセンブリ78は、更に支持ハウジング80の側部82間に横に伸び、支持ハウジング80と座部皿46の前部64の間に位置する比較的剛性の取付け部材84を含む。複数の機械式留め具86は支持ハウジング80と取付け部材84を座部皿46の前部64に固定する。更に各カンチレバーバネ88の遠位端90が垂直方向66に湾曲するように、バネ支持アセンブリ78は、各々が取付け部材84の対応する開口部92を通して受容される遠位端90と、座部支持板32に固定される近位端94を有する、一対のカンチレバーバネ88を含む。一対のリニア軸受96は取り付け部材84に固定して取り付けられ、その開口部92と合致し、これにより各リニア軸受96が対応するカンチレバーバネ88の遠位端90をスライド可能に受容する。作動において、座るユーザが座部アセンブリ16上で前方に回転し、その前方端上に下向きの力を及ぼす場合、カンチレバーバネ88は協働して座部皿46の前部64、より概して座部アセンブリ16の前部全体を垂直方向66に湾曲させる。
【0026】
参照番号16a(
図16)は本発明の座部アセンブリの別の実施例を概して指定する。座部アセンブリ16aは先に記載した座部アセンブリ16に類似するので、
図5A及び
図6〜10に表れる類似部品は、図示される例の後者の参照番号の添え字"a"を除いて、同一の対応する参照番号により夫々表示される。座部アセンブリ16aは、前方端34a、後方端36a、及び座部支持板32aの側端を画定し、前方端34aと後方端36aの間に伸びる、一対のC型ガイドレール38aを有する比較的剛性の座部支持板32aを含む。座部アセンブリ16aは、更に各々が側端43aで終わる一対の上向き側部42a、前方端45a、及び後端47aで終わり、フラップ部49aを含む上向きの後部44aを有する柔軟な弾性外側座部シェル40a(
図6及び7)を含み、側部42aと後部44aは協働して三次元の上向きに配置される概ね凸形状を形成する。座部シェル40aは可塑性エラストマー(TPE)などの比較的柔軟な材料から構成され、単一の一体品として成形される。 以下に更に詳細に記載される組み合わせにおいて、外側座部シェル40aは固定され、座部支持板32aと複数の機械式留め具により座部支持板32aに固定される可塑性の柔軟な弾力性のある座部皿46aの間に挟まれる。座部皿46aは前方端48a、後方端50a、前方端48aと後方端50aの間に伸びる側端52a、協働して上向きに配置される概ね凸形状を形成する上面54aと底面56aを含む。図示される例において、座部皿46aは後方端50aから前方に伸びる複数の長手方向に伸びる溝58aを含む。溝58aは協働してその間に複数の指部60aを画定し、各指60aは個々に柔軟性があり弾力性がある。座部皿46aは、更に前方端48aの近くに位置する複数の横方向に長い開口部62aを含む。開口部62aは協働してそのエリアの座部皿46aの全体の柔軟性を増加させ、以下に更に論ずるように、特に座部皿46aの前部64aを座部皿46aの後部68aに対して垂直方向66aに湾曲させる。座部アセンブリ16aは、座部皿46aの上面54aの上にあり、外側座部シェル40a内に載せられる、上面76aを有する発泡性クッション部70aを含む。座部アセンブリ16aは、更に前方端73a、後方端75a及びそれらの間に伸びる一対の側端77aを有する布製シートカバー72aを含む。座部アセンブリ16aは、先に記載した座部アセンブリ78のように構造及び動作において類似するバネ支持アセンブリ78a(
図6)により支持される。
【0027】
図7と8に最もよく図示されるように、柔軟性と弾力性のある座部シェル40aと布製シートカバー72aは協働して椅子張りカバーアセンブリ又はカバー100aを形成する。特に、座部シェル40aの側端43aとシートカバー72aの側端77a、座部シェル40aの後方端45aとシートカバー72aの前方端73a、及び座部シェル40aの後方端47aとシートカバー72aの後方端75aは、夫々互いに取り付けられ、カバー100aを形成し、その中に内部空間102aを画定する。
【0028】
座部シェル40aのフラップ部49aは、後部44aとそれぞれの側部42aの間に位置する座部シェル40aの角106aに沿って伸びる、一対の角縁104aを含み、これによりフラップ部49aが開位置Iと閉位置Jの間で移動可能になる。図示される例において、フラップ部49aの角縁104aは、角縁104aに沿って離隔して設置され、各々がその中に伸びる開口部110aを含む複数のタブ108aを含む。角縁104aのタブ108aは各側部42aの角縁114aに沿って離隔して設置される複数のタブ112aで空間が設けられる。各タブ112aはその中に伸びる開口部116aを含む。座部シェル40aは、また座部シェル40aの内側端121aの周りに離隔して配置され、各々がZ型断面形状を有する複数の一体成形された結合タブ118aを含む。
【0029】
組み合わせにおいて、椅子張りカバーアセンブリ100a(
図9)は、上で記載されたように、座部シェル40aとシートカバー72aから構成される。座部皿46a、クッション部材70a及びバネ支持アセンブリ78aは、次に、フラップ49aを開位置Iに、座部皿46a、クッション部材70a及びバネ支持アセンブリ78aを内部空間102a内に設置され、次にフラップ49aを閉位置Jに移動させることにより、椅子張りカバーアセンブリ109aで集めて、互いに対して配置される。一対の迅速接続留め金120aは、各々L型本体部124aの長さに沿って離隔する複数のスナップ結合器122aを含む。組み合わせにおいて、スナップ結合器122aは、タブ108aの開口部110a、116aを通して伸び、座部皿46aの対応する開口部126a内にスナップ式に受容され、これにより角縁104aを座部皿46aに及びフラップ49aを閉位置J内へ固定する。
【0030】
更に組み合わせにおいて、結合タブ118a(
図10)は座部皿46aの対応する開口部130a内に配置し、これによりカバーアセンブリ100aが座部皿46aに一時的に固定され、これによりカバーアセンブリ100aと座部皿46aの接続と調整を維持する間に、組み合わせ中の座部アセンブリ16aの更なる操作を可能にする。明細書で使用されるように、"一時的な固定"とは椅子アセンブリの正常な使用寿命期間を通して、椅子アセンブリの正常な使用中にそれ自身によるカバーアセンブリ100aの座部皿46aへの固定を維持することを期待されない固定と定義される。支持板32aは、次に複数のネジ132aにより座部皿46aの下側に固定され、これにより結合タブ118aを支持板32aと座部皿46aの間に挟み、カバーアセンブリ100aを座部皿46aに恒久的に固定する。明細書で使用されるように、"恒久的固定"は椅子アセンブリの正常な有効寿命を通して椅子アセンブリの正常使用中に、カバーアセンブリの座部皿46aへの固定を維持することを期待される固定と定義される。
【0031】
参照番号16b(
図11)は概して座部アセンブリの別の実施例を指定する。座部アセンブリ16bは先に記載した座部アセンブリ16及び/又は座部アセンブリ16aに類似するので、後者の番号における添え字"b"を除いて、
図5A〜10及び
図11〜17に表れる類似部品はそれぞれ同一の対応する参照番号により表示される。図示される例において、座部アセンブリ16bは、最も明らかな例外である選択的に設定されおよび構成される外側座部シェル40b及び椅子張りカバー100bを除いて、構成及び構造において座部アセンブリ16及び座部アセンブリ16aに類似する。座部アセンブリ16及び座部アセンブリ16aに類似する。
【0032】
座部アセンブリ16b(
図11)は、各々が側端43bで終わる、一対の上向き側部42bを有する柔軟で弾力のある外側座部シェル40b、前方端45b、及び後方端47bで終わる上向きの後部44bを含み、側部42bと後部44bは協働して三次元の上向きに配置される概ね凸形状を形成する。座部シェル40bは可塑性エラストマー(TPE)などの比較的柔軟な材料から構成され、単一の一体品として成形される。以下に更に詳細に記載される組み合わせにおいて、外側座部シェル40bは固定され、座部支持板32bと、可塑性の柔軟で弾力性のある座部皿46bと、可塑性のほぼ剛性の覆い51bの間に挟まれ、その各々は複数の機械式留め具により座部支持板32bに固定される。覆い51bは上向きの鋭角形状を有し、後壁53bと各々が最も前方の端部57bを含む、一対の前方に伸びる側壁55bを含み、後壁53bと側壁55bは協働して最も上の端部59bを形成する。座部皿46bは前方端48b、後方端50b、前方端48bと後方端50bの間に伸びる側端52b、上面54b、及び協働して上向きに配置される概ね凸形状を形成する底面56bを含む。
【0033】
図12と13に最もよく図示されるように、柔軟な弾性座部シェル40b、布製シートカバー72b、および覆い51bは、協働して椅子張りカバーアセンブリ又はカバー100bを形成する。図示される例において、座部シェル40bの側端43bとシートカバー72bの側端77b、座部シェル40bの後方端45bとシートカバー72bの前方端73b、及び座部シェル40bの後方端47bとシートカバー72bの後端75bは、夫々互いに取り付けられ、それにより、座部シェル40bと布製シートカバー72bは覆い51bと協働して、カバー100bを形成し、その中に内部空間102bを画定する。座部シェル40bは、また座部シェル40bの内端121bの周りに離隔して、夫々がZ型の断面形状を有する複数の一体成形された結合タブ118bを含む。
【0034】
組み合わせにおいて、座部シェル40b(
図14)と椅子張りカバー100bのシートカバー72bは上記のように互いに結合される。
図15と16に最もよく図示されるように、座部シェル40bの側部42bはその間に角79bを画定するように、布製シートカバー72bに結合される。布製シートカバー72bの布製材料と座部シェル40bのTPEの両方の使用は、90°またはそれより小さい鋭いきちっとした美的角度βを提供する一方、同時にユーザに対して柔らかい弾力性のある変形可能な感覚を提供する。座部皿46b、クッション部材70b及びバネ支持アセンブリ78bは、次に互いに配置され、カバー100bの内部空間102b内に設置される。シェル40bは、次に、シェル40bの周縁に離隔して配置され、座部皿46bの側部と後部の周縁の周りに伸びる下向きに伸びるトリム部125bと係合する複数の一体フック型結合器123bにより、横方向の変位のために座部皿46bに固定される。シェル40b(
図17)は、更にシェル40bと一体化され、座部皿46bの対応する開口部129b内に受容される複数のZ型結合器127bを含み、これにより垂直変位に関してシェル40bを座部皿46bに一時的に固定する。
【0035】
更に組み合わせにおいて、覆い51b(
図17)は側壁55bに沿って離れ、座部皿46bと一体的に形成される対応する複数の角のある結合器133bにスライド可能に係合する複数の一体的に形成されるL型フック131bを含む。特に、覆い51bが座部皿46bに対して前方にスライドするにつれて、フック131bは結合器133bに係合する。覆い51bは、次に覆い51bの対応する開口部137bを通して伸びる一対のネジ135bにより所定位置に固定され、座部皿46bの対応するボス139b内にネジ止めで受容され、これにより結合器127bを開口部129b内に捕捉する。支持板32bは、次に複数のネジ132bにより座部皿46bの下側に固定され、これにより覆い51bと一体化された複数の離隔した結合タブ141bを支持板32bと座部皿46bの間で挟み、カバーアセンブリ100bを座部皿46bに恒久的に固定する。語句"一時的固定"及び"恒久的固定"は明細書で先に定義している。
【0036】
参照番号16b'(
図11A)は概して座部アセンブリの別の実施例を指定する。座部アセンブリ16b'は先に記載した座部アセンブリ16bに類似するので、
図11及び
図11Aに表れる類似部品は、夫々後者の番号における添え字''''を除いて同一の対応する参照番号により表示される。図示される例において、最も明らかな例外である選択的に構成される発泡クッション部材70b'を除いて、座部アセンブリ16b'は、設定と構成において座部アセンブリ16bに類似する。クッション部材70b'は第1の部分81b'と第2の部分83b'を含む。組み合わせにおいて、クッション部材70b'の第1の部分81b'は座部皿46b'上に配置される。取付け部材84b′はネジ(表示なし)のような機械式留め具により座部皿46b'の下側に固定される。クッション部材70b'の第2の部分83b'は、次に座部皿46b' の前端48b'と取付部材84b'を包み、接着剤により取付け部材84b'に固定される。座部皿46b',クッション部材70b'、及び取付け部材84b'の組み合わせは、座部支持板32b'と組み合され、これにはバネ部材88b'が既に取り付けられており、リニア軸受96b'がこれに取り付けられている。
【0037】
背部アセンブリ18(
図18〜20B)は背部フレームアセンブリ200とそれにより支持される背部支持アセンブリ202を含む。背部フレームアセンブリ200は概して金属のような本質的に剛性の材料から構成され、横方向に伸びるフレーム上部204、横方向に伸びるフレーム底部206、およびフレーム上部204とフレーム底部206の間に伸び、それらが協働して比較的大きい上部寸法と比較的狭い下部寸法を有する開口部210を画定する一対の湾曲フレーム側部208を含む。
【0038】
背部アセンブリ18は、更に上部218、下部220、上部218と下部220の間に伸びる一対の側端222、前方に面する面224及び後方に面する面226を有する柔軟な弾力性のある可塑性背部シェル216を含み、上部218の幅は下部220の幅より概して大きく、及び下部220は、概してフレームアセンブリ200の背面構成に従うように下方に先細である。下強化部材228(
図29A)は背部シェル216の下部220のフック230に取り付けられる。強化部材228は背部シェル216に対する下部強化部材228の左右移動を防止するため、背部シェル216の複数の強化リブ250と係合する複数の突起232を含む一方、強化部材228は、夫々以下に記載するように、旋回軸又は軸590において背部シェル216の下部220に背部制御リンク236を旋回可能に相互接続する。
【0039】
背部シェル216は、またその上部218の周縁に離隔して配置される複数の一体成形された前方と後方に伸びるフック240(
図21)を含む。中間部又は腰部242は背部シェル216の上部218と下部220の間に垂直に配置され、協働してそれらの間に配置される複数の横に伸びるリブ246を形成する複数の横に伸びる溝244を含む。横リブ246の組み合わせはそれと一体形成される垂直に伸びるリブ248により結合され、そのほぼ横方向の中間点に配置される。以下に記載するように、垂直リブ248は横リブ246を束ねるように機能し、背部アセンブリ18が垂直位置Eからリクライニング位置Fへ移動する場合、背部シェル216がその中間部242で湾曲するにつれて、それらの間の垂直方向の広がりを減少させる。複数の横方向に離隔して配置される強化リブ250は下部220と中間部242の間で背部シェル216の垂直方向の長さに沿って長手方向に伸びる。背部シェル216の全体剛性がリブ250の長さ方向に沿って増加するように、各リブ250の深さは中間部242から下部220に向かって各リブ250に沿って増加する。
【0040】
背部シェル216(
図20A及びB)は、更に上背部旋回アセンブリ254の一部を形成する一対の後方に伸びる一体成形された旋回ボス252を含む。背部旋回アセンブリ254(
図22〜24B)は背部シェル216の旋回ボス252、各旋回ボス252を包む一対の覆い部材256、レース部材258、及び機械式締結部材260を含む。各旋回ボス252は一対の側壁262及びその間に伸びる縦長の旋回溝266を有する後方に面する凸状の座面264を含む。各覆い部材256は対応する旋回ボス252をきっちりと収容するような形状であり、側壁262に対応する複数の側壁268及びそこを通して伸びる縦長の旋回溝272を含む後方に面する凸状軸受面270を含み、これが対応する旋回ボス252の溝266と合致するように構成される。レース部材258は背部フレームアセンブリ200のフレーム上部204に沿って横に伸び、これに隣接する中心部274、及びその端部に配置される一対のアーチ形軸受面276を含む。特に、中心部274は第1の部分278と第2の部分280を含み、第1の部分278はフレーム上部204の前面に隣接し、第2の部分280はフレーム上部の上面に隣接する。各軸受面276はそれを通して伸び、背部フレームアセンブリ200と一体の対応するボス部材284に合致する開口部282を含む。
【0041】
組み合わせにおいて、覆い部材256は背部シェル216の対応する旋回ボス252の周りに配置され、軸受け面270が対応する旋回ボス252の座面264と軸受面276の間に挟まれるように、背部シェル216とレース部材258の間に作動可能に配置される。機械式固定アセンブリ260は、各々が対応する旋回ボス252の内面292とスライド係合する軸受ワッシャ290の円い当接面288を固定し、及び背部シェル216の対応するボス部材284にネジで係合する、ボルト286を含む。作動において、背部旋回アセンブリ上部254は背部支持アセンブリ202を旋回軸296(
図18)の周りで方向294(
図19)に背部フレームアセンブリに対して旋回させる。
【0042】
背部支持アセンブリ202(
図20A及び20B)は、更に背部シェル216に取り付けられ、腰部アセンブリ300をスライド可能に支持する柔軟で弾力性のある安らぎ部材298(
図26A及び26B)を含む。安らぎ部材298は上部302、下部304、一対の側部306、前方面308、及び後方面310を含み、上部306、下部304、及び側部306は協働してその中に腰部アセンブリ300を受容する開口部312を形成する。
図20B及び25に最もよく図示されるように、安らぎ部材298は上部302の周縁の周りに離隔して配置され、後方面310から後方に伸びる複数の箱型結合器314を含む。各箱型結合器314は協働して内部空間320を形成する一対の側壁316及び上壁を含む。棒322は側壁316の間に伸び、後方面310から離隔して配置される。組み合わせにおいて、安らぎ部材298は、フック240が対応する棒322に係合するまで箱型結合器314の各々の内部空間に、背部シェル216のフック240(
図23)を揃えて垂直に挿入することにより背部シェル216に固定される。背部シェル216の前方面224及び安らぎ部材298の後方面310はフック及び箱型結合器314に近い穴又は開口部がないので、滑らかな前方面308を提供し及び座るユーザに安らぎを増加させることを意味する。
【0043】
安らぎ部材298(
図26A及び26B)は後方面310から後方に伸び、長方形状の断面形状を有する一体成形された長手方向に伸びるスリーブ324を含む。腰部アセンブリ300は前方横方向の凸部と前方縦方向の凹部、柔軟な弾力性の本体部326、及び本体部326から上方に伸びる一体支持部328を含む。図示される例において、本体部326は、安らぎ部材298の開口部312の輪郭と形状に概ね従うように、本体部がその高さ方向に沿って垂直方向に先細るような形状である。腰部アセンブリ300が完全に下降した位置Iと完全に上昇した位置Jの間で背部支持アセンブリ202の残りに対して垂直方向に調節可能なように、支持部328は安らぎ部材298のスリーブ324内にスライド可能に受容される。爪部材330は支持部328の長さに沿って離隔して配置される複数の開口部332と選択的に係合し、これにより完全に下降した位置Iと完全に上昇した位置Jの間の選択された垂直位置で腰部アセンブリ300を取り外し可能に固定する。爪部材330(
図27A及び27B)はその端部に配置され、ハウジング部334の外面338から後方にずれたハウジング部334を含む。柔軟な弾力性のある指340はハウジング部334内の中心に配置され、後方に伸びる爪342を含む。
【0044】
組み合わせにおいて、爪部材330(
図28)は、安らぎ部材298の上部302内に配置される開口部344内に配置され、これにより爪部材330のハウジング部334の外面338は安らぎ部材298の前方面308と同一平面になり、ハウジング部334の係合タブ336は安らぎ部材298の後方面310に隣接させる。腰部アセンブリ300の支持部328は、次に安らぎ部材328のスリーブ324内に配置され、これによりスリーブ324はその中でスライド可能であり、爪342は開口部332内に選択的に係合可能であり、ユーザに背部支持アセンブリ202全体に対して腰部アセンブリ300の位置を最適化させるようにする。特に、腰部アセンブリ300の本体部326は、各々が背部シェル216の各側端222の周りを包含し、これに沿って誘導する、溝348を画定するC型断面形状を有する、一対の外側に伸びる一体型ハンドル部346(
図29A及び29B)を含む。代案として、本体部326cと支持部328cが一体的に形成され、ハンドル346cが本体部326cから分離して形成され、それに取り付けられる、腰部アセンブリ300c(
図30)が提供される。別の実施例で、各ハンドル346cは本体部326cの対応するポケット352c内に受容される一対のブレード350cを含む。各ブレード350は、その長さに沿って離間して配置され、本体部326c内で複数の開口部356cの1つの端部とスナップ可能に係合する一対のスナップタブ354cを含む。
【0045】
作動において、ユーザは、ハンドル部346,346cの1つまたは両方を掴み、及び安らぎ部材298及び背部シェル
216に沿って垂直方向にハンドルアセンブリ346,346cをスライドさせることにより、背部シェル216に対して腰部アセンブリ300,300cの相対垂直位置を調節する。停止タブ358は遠位端360内に一体成形され、安らぎ部材298のスリーブ324の端部壁と係合するように、それからオフセットされ、これにより安らぎ部材298のスリーブ324に対して腰部アセンブリ300の支持部328の垂直下方移動を制限する。
【0046】
背部支持アセンブリ202(
図20A及び
図20B)は、更に上部364と下部366を有するクッション部材362を含み、下部366は背部シェル216と安らぎ部材298の全体形状とテーパに対応するために、その垂直長さに沿って先細になる。
【0047】
背部支持アセンブリ202は、更にその中に安らぎ部材298、腰部支持アセンブリ300及びクッション部材362を収容する椅子張りカバーアセンブリ400(
図31)を含む。図示される例において、カバーアセンブリ400は布製材料を備え、及びその中に安らぎ部材298及びクッション部材362を受容する第1の内側又は内側空間408を有する第1のポケット406を形成するために、その各側端に沿って共に縫い合わされる前側402(
図32A)と後側404、及び後端404へ縫われ、協働してその中に腰部支持アセンブリ300を受容する第2の内部又は内側空間413(
図32D)を有する第2のポケット412を形成するフラップ部410、を含む。
【0048】
組み合わせにおいて、第1のポケット406(
図32A)は、裁縫又はカバーアセンブリ400が
構成される材料に適した他の手段により、及び第1の内部空間408を画定するために、互いに前側402と後側404の各側端を取り付けることにより形成される。フラップ部410の端部は、次に後側404の下端部に固定される。図示される例において、背部シェル216とクッション部材362の組み合わせは、次に後側404(32B)の開口部415を介して第1のポケット406の内部空間408に挿入される。椅子張りカバーアセンブリ400はクッション部材362と安らぎ部材298の周りで伸ばされ、それを通して上方に伸びるフック部材424(
図33)を受容する複数の開口部420により安らぎ部材298へ固定される。代案として、開口部420がそれを通してT型取付け部材422も受容するように配置されるように、カバーアセンブリ400は構成される。図示される例において、取付け部材422とフック部材424は安らぎ部材298と一体成形される。各取付け部材422は安らぎ部材298の後面310のリセス429内から垂直後方に伸びる第1の部分428を有するT型断面、又はボートクリート形状を備え、及び第1の部分428の遠位端に配置され、互いに反対方向にそれから外側に伸びる一対の第2の部分430を備える。第2の部分430の1つは第1の部分428と協働して角のある係合面432を形成する。リセス429はその周縁の周りの端部434を画定する。
【0049】
カバーアセンブリ400は、更にカバーアセンブリ400の引き紐トンネル438を通って伸び、及び取付け部材422に固定される引き紐436により安らぎ部材298に固定される。特に、
図34A〜34Hに最もよく図示されるように、引き紐436の各自由端は結び目がなく、安らぎ部材298から分離した機械式締め具を使用せず関係する取付け部材422に固定される。組み合わせにおいて、引き紐436と引き紐トンネル438は安らぎ部材298の周縁の周りに配置され、これと一体成形される複数のガイドフック439(
図26B)の周りを誘導する。関係する取付け部材422の周りの引き紐436の張力がリセス429の方に曲がる係合面432に対して引き紐436が力を加えるように、引き紐436は関係する取付け部材422の周りに巻き付けられ、これにより引き紐436の部分をリセス429に押し込み、リセス429の端部434の少なくとも一部と係合し、引き紐436と安らぎ部材298の間の摩擦係合を増加させる。
図35Gと35Hは、引き紐436がそれぞれ
図34Gと34Hに図示されるステップに対して取り付け部材422の周りを通る別の経路を図示する。
【0050】
腰部アセンブリ300の本体部326がカバーアセンブリ400の中央部414近くに位置し、腰部アセンブリ300の支持部328は上記のように安らぎ部材298と結合されるように、腰部アセンブリ300(
図32C)は次にカバーアセンブリ400、クッションアセンブリ362及び安らぎ部材298と調整される。フラップ部410(
図32D)は、次に腰部300の上で重なり、これにより内部空間413を有する第2のポケット412を生成する。フラップ部410の遠位端部442はそれを通してフック424を受容するフラップ部410内の複数の開口部444により安らぎ部材298へ取り付けられる。遠位端部442は、またカバーアセンブリ400の後側404に縫い付けられる。図示される例において、側端部446がカバーアセンブリ400の残りと協働し、腰部アセンブリ300のハンドル部346が伸びる溝448を形成するように、フラップ部410の側端446はカバーアセンブリ400の残りに取り付けられない。腰部アセンブリ300がその中で垂直に調整可能なように、第2のポケット412は構成される。カバーアセンブリ400、クッション部材362、安らぎ部材298及び腰部アセンブリ300の組み合わせは、次に背部シェル216に取り付けられる。
【0051】
参照番号18d(
図36)は、概して背部アセンブリの他の実施例を指す。背部アセンブリ18dは先に記載した背部アセンブリ18に類似するので、後者の番号における添え字"d"を除いて、
図20Aと
図20B及び
図36〜41に表れる類似部品はそれぞれ同一の対応する参照番号により表示される。背部アセンブリ18dは背部フレームアセンブリ200d、背部シェル216d、及び椅子張りカバーアセンブリ400dを含む。図示される例において、背部シェル216dは本質的に柔軟な外側周縁部450d(
図37と38)及び周縁部450dが取り付けられる本質的に柔軟性がより低い後部452dを含む。後部452は協働してその間に羽板456dを画定する複数の横に伸びる垂直に離隔して配置される溝454dを含む。周縁部450dと後部452dは協働して複数の背部シェル216dの周縁の周りに伸びる外側に面する開口部458dを形成する。後部452dは開口部458dの周りに離隔して配置される複数のリブ460dを含み、以下に記載されるようにカバーアセンブリ400dを背部シェル216dへ固定するように利用される。
【0052】
カバーアセンブリ400dは布製カバー462dと布製カバー462dの周縁部466dの周りに伸びる支え部材464dを含む。布製カバー462dは前面468d、及び後面470dを含み、好ましくは長手方向と横方向の少なくとも1つの方向へ曲げることができる材料を備える。
図39に最もよく図示されるように、支え部材464dは環状形状で、各々が円形断面形状を有する複数の狭い角部474dで離隔して配置される、各々が長方形状の断面形状を有する複数の幅広い部分472dを含む。幅広い部分472dの各々は、以下に記載されるように、その長さに沿って離隔して配置され、背部シェル216dのリブ460dと係合するように構成される複数の開口部476dを含み、背部シェルのリブと係合するように構成される。
図40に示されるように、支え部材464dが裏返しになるように、支え部材464dは比較的柔軟なプラスチックから構成される。
【0053】
組み合わせにおいて、支え部材464dはカバー462dの後面470dに固定され、これによりカバー462dは広い部分472dと回転するために固定され、およびカバー462dは、狭い角部474dの長手方向軸に接する線に沿って、狭い角部474dと回転するために固定されない。この例で、支え部材464d(
図41)は広い部分472dを通して及び狭い角部分474dの周りに伸びる縫い模様によりカバー462dの周縁部466dの周りに縫い合わされる。カバー462dと支え部材464dのカバーアセンブリ400dは背部シェル216dと調整され、支え部材464dが裏返しになるように、カバー462dの周縁部466dは背部シェル216dの周りに巻き付けられる。支え部材464dは、次に開口部又は溝458dに挿入され、これにより背部シェル216dの周りに伸ばす布製カバー462dの張力は、支え部材464dの溝458d内への確実な係合を維持させる。背部シェル216dのリブ460dは支え部材464dの対応する開口部476dへ係合し、これにより溝458d内へ支え部材464dをさらに固定する。カバー462dを支え部材464dへ取り付ける縫い模様は支え部材464dの狭い角部474dをカバー462dに対して自由に回転させ、これにより任意の布パターンの集積又は伸び過ぎのようなカバー462dの角近くの美的異常の発生を減少させる。
【0054】
座部アセンブリ16及び背部アセンブリ18は制御アセンブリ14(
図42)及び制御入力アセンブリ500へ作動可能に結合され、及びこれらにより制御される。制御アセンブリ14(
図43〜45)は、互いに一体成形され、協働して上方に開く内部空間512を形成する前壁504、後壁506、一対の側壁508、及び底壁510を含むハウジング又は底部構造または基底構造502を含む。底壁510は以下に記載されるように、その中の中心に配置される開口部514を含む。底部構造502は、更に上部と前方旋回軸516、下部と前方旋回軸518、及び上部と後方旋回軸540を画定し、制御アセンブリ14は、更に座部アセンブリ16を支持する座部支持構造522を含む。図示される例において、座部支持構造522は、各々が上部と前方旋回軸516の周りの旋回運動のための旋回軸528により底部構造502に旋回可能に固定される前方に配置される旋回開口部526を含む一対の前方に伸びるアーム部524を含む、概してU型平面形状構成を有する。座部支持構造522は、更にアーム部524の間に横に伸び、それらが協働して、その中に底部構造502が受容される内部空間532を形成する後部530を含む。後部530は、以下に記載されるように、アームアセンブリ20が取り付けられる一対の後方に伸びるアーム取付け部534を含む。座部支持構造522は、更に制御入力アセンブリ500が取り付けられる制御入力アセンブリ取付け部536を含む。座部支持構造522は、更に協働して旋回軸540を画定する一対のブッシングアセンブリ538を含む。
【0055】
制御アセンブリ14は、更に概ねU型平面図構造を有し、及び各々が旋回開口部546を含み、旋回軸548により底部構造502に旋回可能に結合される一対の前方に伸びるアーム部544を含む背部支持構造542を含み、これにより背部支持構造542は下部と前方旋回軸518の周りに旋回する。背部支持構造542は、アーム部544と協働することで、その中に底部構造502を受容する内部空間552を画定する、後部550を含む。背部支持構造542は、更にその長さに沿って配置され、協働して旋回軸556を画定する一対の旋回開口部554を含む。なお、ある例では背部フレームアセンブリ200の少なくとも一部は背部支持構造542の一部として含まれる。
【0056】
制御アセンブリ14は、更に第1の旋回軸540の周りで旋回するために一対の旋回ピン562により、座部支持構造522へ旋回可能に結合される第1の端部560と、旋回軸556の周りの旋回のために一対の旋回ピン566により背部支持構造542の対応する旋回開口部554に旋回可能に結合される第2の端部564を有する複数の制御リンク558を含む。作動において、以下に記載するように、制御リンク558は、運動、特に、椅子アセンブリがリクライニング位置に移動するにつれて、背部支持構造542に対して座部支持構造522のリクライニング速度を制御する。
【0057】
図46A及び46Bに最もよく図示されるように、背部フレームアセンブリ200のフレーム底部206は迅速接続装置568を介して背部支持構造542に接続するように構成される。背部支持構造542の各アーム部544はその近くの端部572に配置される取付け開口部570を含む。図示される例において、迅速接続装置568は、後部550、及びその中のアーム部544の近くの端部572を受容する、協働してその間に溝576画定する一対の前方に伸びる結合部574を含む背部フレームアセンブリ200のフレーム底部206の構成を備える。各結合部574は対応する開口部570と調整し、その中に受容される下方に伸びるボス578を含む。ネジ580のような機械式締め具は、次にボス578にネジ止めされ、これにより制御アセンブリ14への背部フレームアセンブリ200の迅速接続を可能にする。
【0058】
図47に最もよく図示されるように、底部構造502、座部支持構造522、背部支持構造542及び制御リンク558は協働して座部アセンブリ16、背部アセンブリ18、及びアームアセンブリ20(
図1)を支持する4本棒結合アセンブリを形成する。参照しやすいように、制御アセンブリ14の4本棒結合アセンブリと関係する関係旋回アセンブリは以下のように参照される:
第1の旋回軸516として、底部構造502と背部支持構造542の間の上部と前部の旋回軸516;
第2の旋回軸518として、底部構造502と背部支持構造542の間の下部と前部の旋回軸518;
第3の旋回軸540として、制御リンク558の第1の端部560と座部支持構造522の間の旋回軸540;
第4の旋回軸556として、制御リンク558の第2の端部564と背部支持構造542の間の旋回軸556;
更に、
図47はリクライニング位置を斜線で示す。椅子アセンブリ10の構成要素を示し、リクライニング位置の椅子の参照番号は「''''」で表示される。
【0059】
動作において、背部アセンブリ18が垂直位置Eからリクライニング位置Fに移動するにつれて、制御アセンブリ14の4本棒結合アセンブリは協働して座部アセンブリ16を垂直位置Gからリクライニング位置Hへ傾斜させ、
図47における位置EとFの上部と下部の表示は背部アセンブリ18の上部と下部は単一品として傾斜することを図示する。特に、背部支持構造542が第2の旋回軸518の周りで旋回するにつれて、座部支持構造522が第1の旋回軸516の周りで回転させるように、制御リンク558は座部支持構造522と背部支持構造542に結合するように構成される。好ましくは、座部支持構造522は第2の旋回軸518の周りの背部支持構造542の回転速度の約1/3〜2/3の間で第1の旋回軸516の周りで回転し、最も好ましくは、座部支持構造522は第2の旋回軸518の周りの背部支持構造542の回転速度の約半分の速度で、第1の旋回軸516の周りで回転し、より好ましくは、座部アセンブリ16は完全な垂直位置Gから完全なリクライニング位置Hまで約9°の角度βにリクライニングする一方、背部アセンブリ18は完全な垂直位置Eから完全なリクライニング位置Fまで約18°の角度γにリクライニングする。
【0060】
図47に最もよく図示されるように、椅子アセンブリ10がリクライニングするにつれて、底部構造502は支持する床面13に対して固定状態に留まるので、椅子アセンブリ10が完全な垂直位置にある場合、及び椅子アセンブリ10が完全なリクライニング位置にある場合、第1の旋回軸516は第2の旋回軸518の上部及び前方に位置する。第3の旋回軸540は椅子アセンブリ10のリクライニング移動を通して第1の旋回軸516の相対垂直高さの後及び下に留まる。第1の旋回軸516と第2の旋回軸518の間の距離は椅子アセンブリ10のリクライニング移動を通して、第3の旋回軸540と第4の旋回軸556の間の距離より大きい。
図48に最もよく図示されるように、制御リンク558の長手方向に伸びる中心線軸582は、椅子アセンブリ10が垂直位置にある場合、座部支持構造522と鋭角αを形成し、椅子が完全なリクライニング位置にある場合、鋭角α'を形成する。椅子アセンブリ10が完全な垂直位置と完全なリクライニング位置の間で移動するにつれて、制御リンク558の中心線軸582は、座部支持構造522と直交状態を超えて回転しないことを意味する。
【0061】
図49をさらに参照して、背部制御リンク584は第5の旋回軸586で座部支持構造522に旋回可能に結合され又は接続される前方端部585を含む。背部制御リンク584の後方端部588は第6の旋回軸590において背部シェル216の下部220に接続される。第6の旋回軸590は任意であり、背部制御リンク584及び背部シェル216は互いにしっかり固定される。また、旋回軸590は第1及び/又は第2の回転方向に背部シェル216に対して背部制御リンク584の回転を制限する停止機構を含む。例えば、
図49に関して、旋回軸590は制御リンク584に対して背部シェル216の下部220の時計回りの回転を許容する停止機構592を含む。もし寸法D1を減らすように働く後方/水平の力が背部シェル216の腰部に加えられたならば、これは腰部がより平坦になることを許容する。しかし、停止機構592は制御リンク584に対して反時計方向(
図49)に、背部シェル216の下部220が回転することを防止するように構成される。ユーザが背部アセンブリ18の上部を押すことにより椅子の中でリクライニングするにつれて、これは、制御リンク584及び背部シェル216の下部220を同じ角速度で回転させる。
【0062】
カムリンク594は、また旋回軸又は軸586の周りで回転するための座部支持構造522に旋回可能に結合され又は接続される。カムリンク594は背部支持構造542に形成される上方に面するカム面598とスライド可能に係合する湾曲カム下面596を有する。一対のねじりバネ600(また
図29A参照)は角度Φ(
図49)を増加させようとするように背部制御リンク584とカムリンク594を回転可能にバイアスする。ねじりバネ600は反時計回りに制御リンク584を回転させようとする力を発生させ、同時にカムリンク594を時計回りに回転させる。これにより、ねじりバネ600は背部制御リンク584とカムリンク594の間の角度Φを増加させようとする。座部支持構造522上の停止機構592は
図49に示す位置への背部制御リンク584の反時計回りの回転を制限する。この力は、また制御リンク584を停止機構592の中へ反時計周りにバイアスする。
【0063】
上で論じたように、背部シェル216は特に剛性背部フレーム構造200に比較して柔軟性がある。また上で論じたように、背部フレーム構造200は背部支持構造542へ確り接続され、従って、背部支持構造542と旋回する。ねじりバネ600により生ずる力は背部シェル216の下部220に対して押す。また上で論じたように、背部シェル構造216の溝244は背部シェル216の腰部支持部又は領域242に付加柔軟性を生成する。また背部シェル216の腰部242がねじりバネ600に隣接する領域より高い湾曲を有するように、ねじりバネ600により発生する力は背部シェル216の腰部242を前方へ曲げようとする。
【0064】
上で論じたように、腰部アセンブリ300の位置は垂直に調節可能である。腰部アセンブリ300の垂直調節は、また背部シェル216が椅子背部18のリクライニング中に曲げる/湾曲するように調節する。たとえば、腰部アセンブリ300が中間又は中立位置に調節され、背部シェル216の腰部242(
図49)の湾曲は中間又は中立である。もし、腰部アセンブリ300の垂直位置が調節されるならば、角度Φ(
図50)は減少し、腰部242の湾曲は減少する。
図50に示すように、これは、また角度Φ
1をより大きくし、背部シェル216の全体形状を比較的平坦にさせる。
【0065】
図51を更に参照して、もし、腰部アセンブリ300の高さが中間レベル(すなわち、
図49と同じ)に設定されるならば、ユーザは後にもたれ、リンクと構造502,522,542,558と旋回軸516,518,540,556により画定される4本棒結合は
図49の構成から
図51の構成へ移動する(上記のように)。これが、順に旋回軸586とカム面598の間の距離を増加させる。これが角度Φを約49.5°(
図49)から約59.9°(
図51)に増加させる。バネが開位置の方向に回転するにつれて、バネに蓄えられるエネルギの一部は背部シェル216へ移送され、これにより背部シェル216の腰部220の湾曲の程度をより大きくする。このようにして、背部制御リンク584、カムリンク594、及びねじりバネ600は、ユーザが椅子の中で後にもたれるにつれて、ユーザの背中の湾曲を減少させるために、腰部242のより大きな湾曲を提供する。
【0066】
また、椅子は
図49の位置から
図51の位置へ傾斜するにつれて、腰部領域または部分242と座部16の間の距離Dは174mmから234mmへ増加する。背部が
図49の位置から
図51の位置へ傾斜するにつれて、背部シェル16の腰部242と背部フレーム構造200の間の寸法D1はまた増加する。これにより、距離Dは少し増加するが、背部シェル216の腰部242はリクライニング中に背部フレーム200に対して前方へ移動するので、寸法D1における増加は寸法Dの増加を減少させる。
【0067】
再度、
図49を参照して、座るユーザ606の背骨604は、ユーザ606が垂直位置に座る場合、第1の量により腰部領域608において前方へ曲げようとする。ユーザ606が
図49の位置から
図51の位置へ後へともたれかかるにつれて、腰部領域608の湾曲は増加し、ユーザの背骨604は、またユーザの大腿骨612に対して股関節610の周を少し回転する。寸法Dの増加及び背部シェル216の腰部242の湾曲の増加はユーザの股関節610と大腿骨612は座部16上で滑らず、ユーザの背骨604の腰部領域608の湾曲にも適合することを同時に保証する。
【0068】
上で論じたように、
図50は背部シェル216の腰部242が平坦位置に調節された椅子が垂直位置にある背部18を示す。もし、椅子背部18が
図50の位置から
図52の位置へ傾斜するならば、背部制御リンク584及びカムリンク594は、共に時計回りに回転する。しかし、カムリンク594は少しより速い速度で回転し、角度Φは、従って31.4°から35.9°に変化する。距離Dは202mmから265mmまで変化し、角度Φは24.2°から24.1°へ変化する。
【0069】
図52Aを更に参照して、もし、椅子背部18がリクライニングし、腰部調節が高く設定されるならば、角度Φは93.6°であり、距離Dは202mmである。
【0070】
このように、椅子背部18が後方へ傾斜するにつれて、背部シェル216は湾曲する。しかし、もし、湾曲が最初により高いレベルに調節されるならば、垂直位置からリクライニング位置への腰部242の湾曲の増加は、著しくより大きくなる。もし、ユーザの背中が垂直に座った場合、最初は比較的平坦な状態であれば、ユーザの背中の湾曲は、ユーザがリクライニングする場合ほど増加しないことを、これは説明する。言い換えると、もし垂直位置の場合、ユーザの背中が比較的真直ぐならば、たとえ湾曲の程度が垂直位置からリクライニング位置へ少し増加しても、ユーザの背中はリクライニングの場合でも比較的平坦に留まるだろう。反対に、もしユーザの背中が垂直位置の場合、著しく湾曲するならば、ユーザの背中が最初に比較的平坦であれば、ユーザが湾曲の増加に対してリクライニングするにつれて、腰部領域の湾曲は大きく増加するだろう。
【0071】
一対のバネアセンブリ614(
図43及び44)はリクライニング位置Fから垂直位置Eへ背部アセンブリ(
図14)をバイアスする。
図45に最もよく図示されるように、各バネアセンブリ614は第1の端部618と第2の端部620を有する円筒形状のハウジング616を含む。各バネアセンブリ614は、さらに圧縮コイルバネ622、第1の結合器624、及び第2の結合器626を含む。図示される例で、第1の結合器624はハウジング616の第1の端部618に固定される一方、第2の結合器626はコイルバネ622を通して伸びる棒部材628に固定される。ワッシャ630は棒部材628の遠位端に固定され、コイルバネ622の一端部に隣接する一方、コイルバネ622の他端部はハウジング616の第2の端部620に隣接する。第1の結合器624は旋回軸634の周りの旋回運動のために旋回ピン632により背部支持構造542に旋回可能に固定され、旋回ピン632は背部支持構造542の旋回開口部636内に受容される一方、第2の結合器626は旋回軸642の周りの旋回のための軸640によりモーメントアーム移動アセンブリ638(
図53〜55)に旋回可能に結合される。モーメントアーム移動アセンブリ638は低張力設定(
図57A)から高張力設定(
図58A)へバイアス又はバネアセンブリ614を移動させるように構成され、背部アセンブリ18上のバイアスアセンブリ614により加えられる力は低張力設定に対して増加する。
【0072】
図53〜56に図示されるように、モーメントアーム移動アセンブリ638は調整アセンブリ644と、制御入力アセンブリ500を調整アセンブリ644に作動可能に結合し、オペレータが低張力設定と高張力設定の間でバイアスアセンブリ614を移動可能にするモーメントアーム移動結合アセンブリ646と、及びモーメントアーム移動アセンブリ638を低張力設定から高張力設定へ移動させるため、ユーザにより制御入力アセンブリ500に加えるのに必要な入力の力の量を低下させるように構成される調節補助アセンブリ648を含む。
【0073】
調節アセンブリ644はその中にネジ付き調節軸652をネジ止め可能に受容するネジ付き開口部を含む旋回ピン650を備える。調節軸654は第1の端部652と第2の端部656を含み、第1の端部654は底部構造502の開口部514を通して伸び、軸受アセンブリ660により長手方向軸の周りの旋回回転のために誘導される。旋回ピン650は旋回ピン632により第2の結合器626へ旋回可能に結合される第1の端部666と、旋回軸674の周りの旋回のための底部構造502の旋回開口部672内に旋回可能に受容される旋回ピン670により底部構造502へ旋回可能に結合される第2の端部668と、旋回ピン650の各端部を受容する開口部675を有する一対の結合アーム664を含む結合アセンブリ662(
図44)により底部構造502から支持される。
【0074】
モーメントアーム移動結合アセンブリ638は制御入力アセンブリ500と第1のべベルギアアセンブリ678の間に伸びる第1の駆動軸676、及び第1のべベルギアアセンブリ678と第2のべベルギアアセンブリ682の間に伸び、それらを結合する第2の駆動軸680を含み、第2のべベルギアアセンブリ682は調節軸652へ接続される。第1の駆動軸676は第1のユニバーサルジョイントアセンブリ686により制御入力アセンブリ500へ作動可能に結合される第1の端部684を含む一方、第1の駆動軸676の第2の端部688は第2のユニバーサルジョイントアセンブリ690により第1のべベルギアアセンブリへ作動可能に結合される。図示される例で、第1の駆動軸676の第1の端部684は第1のユニバーサルジョイントアセンブリ686の雌結合部692を含む一方、第1の駆動軸676の第2の端部688は第2のユニバーサルジョイントアセンブリ690の雌結合部694を含む。第1のギアアセンブリ678はその中に第1のべベルギア698と第2のべベルギア700を収容するハウジングアセンブリ696を含む。図示されるように、第1のべベルギア698は第2のユニバーサルジョイントアセンブリ690の一体型雄結合部702を含む。第2の駆動軸680の第1の端部706は第3のユニバーサルジョイント704により第1のべベルギアアセンブリ678に結合される。第2の駆動軸680の第1の端部706は第3のユニバーサルジョイントアセンブリ704の雌結合部708を含む。第2のべベルギア700は第3のユニバーサルジョイントアセンブリ704の一体型雄結合部710を含む。第2の駆動軸680の第2の端部712は結合部材716の長手方向に伸びる対応するスプライン(表示なし)と結合する複数の長手方向に伸びるスプライン714を含む。結合部材716は第2の駆動軸680の第2の端部712を第4のユニバーサルジョイント718を介して第2のべベルギアアセンブリ682と結合させる。第4のユニバーサルジョイントアセンブリ718は第4のユニバーサルジョイントアセンブリ718を介して結合部材716に結合される第1のべベルギア722を収容するハウジングアセンブリ720を含み、第2のべベルギア724は調節軸652の第2の端部656へ固定される。結合部材716は第1のべベルギア722と一体の雄結合部728を受容する雌結合部726を含む。
【0075】
組み合わせにおいて、モーメントアーム移動アセンブリ638の調節アセンブリ644(
図53及び54)は底部構造502により作動可能に支持される一方、制御入力アセンブリ500(
図42)は座部支持構造522の制御入力アセンブリ取り付け部536(
図44)により作動可能に支持される。この結果、座部構造522が完全な垂直位置Gと完全なリクライニング位置Hの間で移動するにつれて、制御入力アセンブリ500とモーメントアーム移動アセンブリ638の調節アセンブリ644の間の相対角度及び距離は変化する。第3及び第4のユニバーサルジョイントアセンブリ704,718及びスプライン714と結合器716の装置は協働して角度と距離におけるこれらの相対変化を補償する。
【0076】
モーメントアーム移動アセンブリ638(
図53及び54)は低張力設定と高張力設定(
図57A〜58B)の間でバイアスアセンブリ614を調節するように機能する。特に、バイアスアセンブリ614は椅子アセンブリ10が
図57Aの垂直位置にある低張力設定の場合と、椅子アセンブリ10が
図57Bのリクライニング位置にある低張力設定の場合を示す一方、
図58Aは椅子が垂直位置にある高張力設定の場合のバイアスアセンブリ614を図示し、
図58Bは椅子がリクライニング位置である高張力設定の場合のバイアスアセンブリ614を図示する。旋回軸642とバネアセンブリ614のハウジング616の第2の端部620の間を測定した距離730は、モーメントアーム移動アセンブリ638が低張力設定に配置され、椅子アセンブリ10が垂直位置にある場合、バネアセンブリに加えられる圧縮量の基準として機能する。モーメントアーム移動アセンブリ638が高張力設定にあり、椅子アセンブリ10が垂直位置にある場合、距離730'(
図58A)はバネアセンブリ614に加えられる圧縮力の増加量を比較して図示する。ユーザは低張力設定から高張力設定へモーメントアーム移動アセンブリ638を移動させることにより、背部支持構造542上のバイアスアセンブリにより加えられる力の量を調節する。特に、オペレータは、制御入力アセンブリ500への入力を介して、モーメントアーム移動結合アセンブリ646を介して回転における調節アセンブリ644の調節軸652を駆動し、これにより旋回軸650を調節軸654の長さに沿って移動させ、これにより旋回軸650が底部構造502に対して調節されるにつれて、バネアセンブリ614に加えられる圧縮力を変化させる。旋回軸650は底部構造502の関係する側壁508に取り付けられる側板部材734内に配置される溝732内を移動する。モーメントアーム移動アセンブリ638が高張力設定にあり、椅子アセンブリ10が垂直位置にある場合、距離730'はモーメントアーム移動アセンブリ638が低張力設定にあり、椅子アセンブリ10が垂直位置にある場合の距離730より大きく、これによりバネアセンブリ634に加えられるような圧縮力が、低張力設定と比較してモーメントアーム移動アセンブリが高張力設定にある場合より大きいことを意味する。同様に、距離736'(
図58B)は距離736(
図57B)より大きく、この結果、バイアスアセンブリ614により加えられるバイアス力が増加し、背部アセンブリ18をリクライニング位置から垂直位置へ向かって移動させる。バイアスアセンブリ614により加えられるバイアストルクは第2の旋回軸518の周りに加えられるバイアストルクの変化に対応し、ある構成では、バイアストルクの変化はバイアスアセンブリ614の長さ又はバイアス力の変化がなく、可能である。
【0077】
図59は背部支持構造542がリクライニング位置と垂直位置の間で動くにつれて、背部支持構造542をリクライニング位置から垂直位置へ向かって移動させる第2の旋回軸518の周りに加えられるトルク量のグラフである。図示される例で、背部支持構造542が垂直位置にあり、モーメントアーム移動アセンブリ638が低張力設定にある場合、バイアスアセンブリ614は、約652インチ−ポンドのトルクを第2の旋回軸518の周りに与え、背部支持構造542がリクライニング位置にあり、モーメントアーム移動アセンブリ638が低張力設定にある場合、約933インチ−ポンドのトルクを第2の旋回軸518の周りに与え、この結果約43%の変化が発生する。同様に、バイアスアセンブリ614は、背部支持構造542が垂直位置にあり、モーメントアーム移動アセンブリ638が高張力設定にある場合、約1,470インチ−ポンドのトルクを第2の旋回軸518の周りに与え、背部支持構造542が垂直位置にあり、モーメントアーム移動アセンブリ638が高張力設定にある場合、約2,580インチ−ポンドのトルクを第2の旋回軸518の周りに与え、この結果、約75%の変化が発生する。背部支持構造542が垂直とリクライニング位置の間で移動するにつれて、モーメントアーム移動アセンブリ638の低張力設定と高張力設定の間のバイアスアセンブリ614により与えられるトルク量におけるこの著しい変化は、椅子アセンブリ10全体が様々な身長と体重のユーザに適切な前進後退支持を提供することを可能にする。
【0078】
調節補助アセンブリ648(
図53及び54)はモーメントアーム移動アセンブリ638を高張力設定から低張力設定へ移動させることにおいてオペレータを補助する。調節補助アセンブリ648は搭載構造740により底部構造502の前壁504に固定されるコイルバネ738、及び結合アーム664を取り付けた軸632の周りに伸び、コイルバネ738の自由端748を捕える開口部746を画定するキャッチ部分744を含むキャッチ部材742を含む。コイルバネ738はキャッチ部材742と上方垂直方向の軸632上、及び結合アーム664に取り付けられる軸632上に力Fを与え、これによりモーメントアーム移動アセンブリ638を低張力設定から高張力設定へ移動させるために、ユーザが制御入力アセンブリ500に与えなければならない入力の力の量を低下させる。
【0079】
上記のように、座部アセンブリ16(
図3)は後退位置Cと伸長位置Dの間で制御アセンブリ14に対して長さ方向に移動可能である。
図60及び61に最もよく図示されるように、直接駆動アセンブリ1562は駆動アセンブリ1564及び制御入力アセンブリ500を駆動アセンブリ1564と結合する結合アセンブリ1566を含み、これによりユーザが制御アセンブリ14に対して座部アセンブリ16の直線位置を調節することを可能にする。図示される例において、座部支持板32(
図42)は制御アセンブリ14の制御板1572の対応するガイドフランジ1570を包含し及びこれとスライド可能に係合するC型ガイドレールを含む。一対のC型で長手方向に伸びる接続レール1574は対応するガイドレール38内に位置し、座部支持板32と結合される。一対のC型ブッシュ部材1576は接続レール1574内で長手方向に伸び、接続レール1574とガイドフランジ1570の間に位置する。駆動アセンブリ1564は複数の下向きに伸びる歯1580を有するラック部材1578を含む。駆動アセンブリ1564は、更にその中にラック部材1578をスライド可能に受容する溝1584を画定するC型断面形状を有するラックガイド1582を含む。ラックガイド1582は、その中に軸受部材1588を係合して受容するその長さに沿って配置されるレリーフ1586を含み、破線で図示されるような、軸受部材1588はラックガイド1582の軸受部材1588とレリーフ1586の間のアセンブリ調整を示し、更に実線で図示されるような、軸受部材は軸受部材1588とラック部材1578の間のアセンブリ調整を示す。また、軸受部材1588はラックガイド1582の一体部分として形成される。駆動部材1564は、更に制御入力アセンブリ500とユニバーサル結合する第1の端部1592と複数の放射状に離隔して配置される歯1596を有する第2の端部を含む。組み合わせにおいて、座部支持板32は、上記のように制御板1572とスライド可能に結合され、ラック部材1578は座部支持板32の下側に固定され、ラックガイド1582は制御板1572の上向き開口溝1598内に固定される。操作において、ユーザにより制御入力アセンブリ500へ与える入力の力は結合アセンブリ1566を介して駆動アセンブリ1564に移送され、これによりラック部材1578の歯1580に対して駆動軸1590の歯1596を駆動し、ラック部材1578と座部支持板32をラックガイド1582と制御板1572に対してスライドさせる。
【0080】
更に
図62〜64を参照して、椅子アセンブリ10は底部アセンブリ12に対して座部16と背部18の垂直調節を許容する高さ調節アセンブリ1600を含む。高さ調節アセンブリ1600は底部アセンブリ12の中心柱26に既知の方法で垂直に配置される空気圧式シリンダ28を含む。
【0081】
ブラケット構造1602はハウジング又は底部構造502に固定され、空気圧式シリンダ28の上端部1604は底部構造502の開口部1606(
図64)に既知の方法で受容される。空気圧式シリンダ28は、高さ調節を提供するために空気圧式シリンダ28を解放するように下へ移動させることができる調節弁1608を含む。ベルクランク1610は空気圧式シリンダ28の解放弁1608と係合するように構成される水平に伸びるアーム1630と水平に伸びるアーム1640を有する。ベルクランク1610はブラケット1602へ回転可能に取り付けられる。ケーブルアセンブリ1612はベルクランク1610と調節ホイール/レバー1620と作動可能に相互接続する。ケーブルアセンブリ1612は内側ケーブル1614と外側ケーブルまたはシース1616を含む。外側シース1616はブラケット1602に形成される球形ソケット1622に回転可能に受容される球形接続金具1618を含む。第2の球形接続金具1624は内側ケーブル1614の端部1626に接続される。第2の球形接続金具1624は高さ調節中にケーブル端の回転移動を許容するようにベルクランク1610の上方に伸びるアーム1630の第2の球形ソケット1628に回転可能に受容される。
【0082】
内側ケーブル1614の第2の又は外側端部1632はホイール1620の周りを包み、端部接続金具1634は内側ケーブル1614に接続される。張力バネ1636は端部接続金具1634及び位置1638で座部構造に接続される。バネ1636は弁1608が解放中の場合、ケーブル1614がベルクランク1610を回転させるように移動するのと同じ方向に内側ケーブル1614上に張力を発生させる。バネ1636は弁1608を作動させるのに十分な力を発生させないが、バネ1636はベルクランク1610のアーム1640を弁1608と接触させるようにバイアスをかけるのに十分な力を発生させる。このようにして、構成要素の許容誤差のために、さもなければ存在しただろう失われた運動、または遊びが排除される。動作中に、ユーザは調節ホイール1620を手で回転させ、これにより内側ケーブル1614上に張力を発生させる。これがベルクランク1610を回転させ、ベルクランク1610のアーム1640が空気圧式シリンダ28の弁1608を押させ、及び作動させる。空気圧式シリンダ28の内側バネ(表示なし)は弁1608を上方にバイアスし、弁1608を調節ホイール1620の解放により非作動位置へ移動させる。
【0083】
制御入力アセンブリ500(
図42及び65〜67)は、各々がユーザからの入力を椅子の構成要素及びそれに結合される機構へ伝達するように構成され、及びハウジングアセンブリ1704内に収容される第1の制御入力アセンブリ1700及び第2の制御入力アセンブリ1702を備える。制御入力アセンブリ500はアンチバック駆動アセンブリ1706、オーバロードクラッチアセンブリ1708、及びノブ1710を含む。アンチバック駆動機構またはアセンブリ1706は、直接駆動アセンブリ1502(
図60及び61)及び座部アセンブリ16が制御アセンブリ1700からの入力なしに、後退及び伸長位置C、Dの間で駆動されることを防止する。アンチバック駆動アセンブリ1706はハウジングアセンブリ1704の内部1712内に受容され、その一端に駆動軸1590(
図61)の第2の端部1594に結合されるユニバーサルアダプタの雌部1716を含むアダプタ1714を含み、他端にてスプラインコネクタ1717を含む。カム部材1718はクラッチ部材1720を介してアダプタ1714と結合される。特に、カム1718はノブ1710との回転のために結合されるスプライン端部1722および外側カム面1726を有するカム端部1724を含む。クラッチ部材1720(
図66B)は、以下で記載するように、カム部材1718の外側カム面1726とカム係合するカム面1730を有するスプラインコネクタ1717とスライド可能に係合する内側に配置される一対のスプライン1723を含む。クラッチ部材1720はハウジングアセンブリ1704に対する回転のために固定されるロックリング1732により係合して受容される円錐形状のクラッチ面1719を有し、及びクラッチ部材1720のクラッチ面1719に対応し、それと協働して円錐状クラッチを形成する円錐状クラッチ面1721を含む。コイルバネ1734はクラッチ部材1720を固定リング1732と係合する方向にバイアスする。
【0084】
入力なしに、バイアスバネ1734はクラッチ部材1720の円錐面を固定リング1732の円錐面と係合させ、これにより、第1の制御入力アセンブリ1700からの入力なしに、後向き又は前向きの力を座部アセンブリ16に単に与えることにより、後退と伸長位置C,Dの間での座部アセンブリ16の"バックドライブ"または調節を防止する。作動において、オペレータは第1の制御入力アセンブリ1700を介して直接駆動アセンブリ1562を作動させることにより後退と伸長位置C,Dの間で座部アセンブリ16を移動させる。特に、ユーザによりノブ1710に加えられる回転力はノブ1710からカム部材1718へ伝送される。カム部材1718が回転すると、カム部材1718の外側カム面1726はクラッチ部材1720のカム面1730に作用し、これによりバネ1734のバイアス力に打ち勝ち、クラッチ部材1720を係合位置から外し、クラッチ部材1720は固定リング1732を外す。回転力は、次にカム部材1718からクラッチ部材1720へ伝送され、次に結合アセンブリ1566を介して直接駆動アセンブリ1562に結合されるアダプタ1714へ伝送される。
【0085】
クラッチ部材1720が係合位置と解放位置の間で移動するにつれて、第1の制御入力アセンブリ1700内の僅かの許容誤差が、直線方向及び回転方向にカム部材1718の僅かな移動(または"スロップ")を許容にする。可塑性エラストマ(TPE)を備える回転する環状ダンパー素子1736はハウジング1704の内部1712内に位置し、クラッチ部材1720に取り付けられる。図示される例で、ダンパー素子1736はハウジングアセンブリ1704の内壁を押し、および摩擦により、ハウジングアセンブリ1704の内壁と摩擦係合する。
【0086】
第1の制御入力アセンブリ1700は、またユーザが下降位置Aと上昇位置Bの間で椅子アセンブリの垂直位置を調整可能にするように構成される第2のノブ1738を含む。
【0087】
第2の制御入力アセンブリ1702はリクライニング中に背部アセンブリ18に加えられる張力を調節するように、および背部アセンブリ18のリクライニング量を制御するように構成される。第1のノブ1740はモーメントアーム移動結合アセンブリ646によりモーメントアーム移動アセンブリ638に作動可能に結合される。特に、第2の制御入力アセンブリ1702はモーメントアーム移動結合アセンブリ646の軸676の雌ユニバーサル結合部692(
図53及び55)と結合する雄ユニバーサル結合部1742を含む。
【0088】
第2のノブ1760は第2のノブ1760を様々な背部停止アセンブリ1764(
図67)へ作動可能に結合するケーブルアセンブリ1762を介して、背部アセンブリ18のリクライニング量を調節するように構成される。ケーブルアセンブリ1762は第1のケーブルルート構造1766、第2のケーブルルート構造1768、およびそれらの間に伸び、その中でアクチュエータケーブル1772をスライド可能に受容するケーブル管1770を含む。ケーブル1772は底部構造502に対して固定される遠位端1774を含み、コイルバネ1778により方向1776にバイアスされる。様々な背部停止アセンブリ1764は、複数の垂直方向の段階ステップ1782を有する停止部材1780、座部アセンブリ16に対して固定して支持される支持ブラケット1784、および前後方向1788にスライドするために、支持ブラケット1784にスライド可能に結合され、及び一対のネジ1790を介して停止部材1780へ固定して結合されるスライド部材1786を含む。ケーブル1772の長手方向移動が停止部材1780を前後方向1788に移動させるように、ケーブル1772は停止部材1780とスライド部材1786の間に固定される。動作中に、ユーザは第2のノブ1760への入力を介して停止部材1780の位置を調節することにより、可能となる背部リクライニングの量を調節する。背部アセンブリ18が垂直位置からリクライニング位置に向かって移動するにつれて、利用可能な背部リクライニングの量が制限されることにより、停止部材1780の選択段階1782が底部構造502の後端1792に接触する。
【0089】
各アームアセンブリ20(
図68〜70)はアーム底部構造802から旋回可能に支持され、アームレストアセンブリ804を調節可能に支持するアーム支持アセンブリ800を含む。アーム支持アセンブリ800は第1のアーム部材806、第2のアーム808、アーム支持構造810、及び協働して4本棒結合アセンブリを形成するアームレストアセンブリ支持部材812を含む。図示される例において、第1のアーム部材806はU型断面形状を有し、旋回軸816の周りで旋回するためにアーム支持構造810に旋回可能に結合される第1の端部814、及び旋回軸820の周りの旋回移動のためのアームレストアセンブリ支持部材812に旋回可能に結合される第2の端部818を含む。第2のアーム部材808はU型断面形状を有し、旋回軸824の周りの旋回のためにアーム支持構造810に旋回可能に結合される第1の端部822、及び旋回軸828の周りの旋回のためにアームレストアセンブリ支持部材812に旋回可能に結合される第2の端部826を含む。図示されるように、アーム支持アセンブリ800の4本棒結合アセンブリはアームレストアセンブリ804が完全に上昇した位置Kと完全に下降した位置Lの間で調節されることを可能にし、完全に上昇した位置Kと完全に下降した位置Lの間の距離は好ましくは少なくとも約4インチである。各アームは、更にU型断面形状と第1の端部809を有する第1のカバーアーム部材807及びU型断面形状と第2の端部813を有する第2のカバーアーム部材811を含み、第1のアーム部材806は第1のアームカバー部材807の中に収容され、第2のアーム部材808は第2のアームカバー部材811の中に収容され、これにより第2の端部813と第1の端部809は互いに重なる。
【0090】
各アーム底部構造802は制御アセンブリ14に接続される第1の端部830と方向837に垂直軸835の周りのアームアセンブリの回転のためにアーム支持構造810を旋回可能に支持する第2の端部832を含む。アーム底部構造802の第1の端部830は本体部833及びそこから外側へ伸びる狭い差し込み部分834を含む。組み合わせにおいて、本体部833とアーム底部構造802の第1の端部830の差し込み部分834は制御板572と座部支持構造282の間で受容され、本体部833、アーム底部構造802の差し込み部分834、制御板572及び座部支持構造282を通して伸びる複数の機械式留め具(表示なし)によりそれに固定される。アーム支持構造802の第2の端部832はその中にアーム支持構造810を旋回可能に受容する。
【0091】
図71に最もよく図示されるように、アーム支持構造802は円筒形の上部838及び円錐形の下部840を有する上方に開く軸受リセス836を含む。ブッシュ部材842は軸受リセス836内に位置し、円錐形部846を含む軸受リセス836の下部840のように類似して構成される。アーム支持構造810は、ブッシュ部材842の下部846内で受容される円筒型上部848及び円錐形下部850を有する下端部を含む。アーム支持構造810の上端部852は、以下に記載されるように、垂直固定装置内に作動可能に係合するように構成される。ピン部材854はアーム支持構造810の中心に位置し、軸方向に伸びる穴856内に位置する。図示される例において、ピン部材854は鋼から形成される一方、アーム支持構造810の上端部852はピン部材854の近位端の周りに形成される粉末金属を備え、上端部852と旋回ピン854の組み合わせは外側アルミ被覆内に包まれる。ピン部材854の遠位端853はその中に調節ネジ857をネジ止めで受容する軸方向に伸びるネジ付き穴855を含む。アーム底部構造802は壁860により軸受リセス836から分離された円筒形の第2リセスを含む。コイルバネ864は第2のリセス858内のピン部材854の遠位端853の周りに位置し、及びアーム底部構造802の壁860とワッシャ部材866の間に捕捉され、これによりコイルバネ864はピン部材854上の矢印の方向に下向きの力868を加え、これによりアーム支持構造810の下端部をブッシュ部材842と密接して摩擦係合させ、ブッシュ部材842をアーム底部構造802の軸受リセス836と密接して摩擦係合させる。調節ネジ857はアーム支持構造810、ブッシュ部材842及びアーム底部構造802の間で摩擦干渉の量を調節するように調節され、旋回方向837に旋回アクセス855の周りでアームアセンブリ20を動かすために、ユーザにより加えられるのに必要とされる力を増加させる。アーム支持構造810とアーム底部構造802の間の旋回接続はアームアセンブリ800全体が旋回アクセス835を通して伸び、座部アセンブリ16の中心線軸872と平行に伸びる線874から方向876(
図72)に内側へ、及び方向878へ線874から外側へ旋回することを可能にする。好ましくは、アームアセンブリ20は線874から方向876へ少なくとも17°旋回し、及び線874から方向878で少なくとも22°旋回する。
【0092】
さらに
図73から75を参照して、アームレストの垂直高さ調節は第1のアーム部材806、第2のアーム部材808、アーム支持構造810及びアームレストアセンブリ支持部材812により形成される4本棒結合を回転させることにより達成される。ギア部材882は、旋回軸816の周りで円弧上に配置される複数の歯884を含む。ロック部材886は旋回軸888でアーム806へ旋回可能に取り付けられ、ギア部材882の歯884と選択的に係合する複数の歯884を含む。歯884と890が係合される場合、アームレスト804の高さは旋回軸816,824及び888の間に形成される剛性三角形により固定される。もし、下向きの力F4がアームレストへ加えられるならば、反時計回り(
図74)のモーメントがロック部材886上に発生する。このモーメントは歯890を押して884と係合させ、これによりアームレストの高さを確りロックする。
【0093】
細長いロック部材892は旋回軸894でアーム806に回転可能に取り付けられる。低摩擦ポリマ軸受部材896は細長いロック部材892の湾曲部上部893の上に配置される。以下により詳細に論じられるように、手動解放レバー又は部材898はアームレストの垂直高さ調節を可能にするためにギア部材882の歯884からロック部材886の歯890を選択的に解放するために、ユーザにより上向きに移動させることができるパッド900を含む。
【0094】
リーフバネ902は細長いロック部材892の上端908に形成されるノッチ906と係合する第1の端部904を含む。これにより、リーフバネ902はノッチ906で固定部材892に一端が固定される。細長い固定部材892の上方に伸びるタブ912はリーフバネ902の細長い溝910内に受容され、これにより固定部材892に対してバネ902を設置する。リーフバネ902の端部916は固定部材886のノブ918上に上向き(F1)に位置し、これにより旋回軸888の周りに時計回り(解放)(
図75)に固定部材886を回転させようとするモーメントを発生させる。リーフバネ902は、またノッチ906で細長い固定部材892上に時計回りのモーメントを発生させ、旋回軸816の周りに時計回り(解放)に固定部材886を回転させようとするモーメントを固定部材上に発生させる。このモーメントはギア890をギア884から外そうとする。もしギア890がギア884から外されるならば、アームレストアセンブリの高さを調節することができる。
【0095】
固定部材886は細長い固定部材892の尖った端部992を受容するリセス又はカットアウト920(
図74)を含む。リセス920は頂点924を有する第1の細いV型部を含む。リセスは、また小さいリセス又はノッチ926及びノッチ926にすぐ隣接する横向き上面928を含む。
【0096】
上で論じたように、リーフバネ902はギア890をギア884から外そうとする固定部材886上に作用するモーメントを発生させる。しかし、細長い固定部材892の先端又は端部922が固定部材886のリセス920のノッチ926と係合する場合、この係合は固定部材886の時計回り(解放)への回転運動を防止し、これによりギア890及びギア884を互いに係合して固定し、アームレストの高さ調節を防止する。
【0097】
アームレストの高さ調節のためにアームアセンブリを解放するため、ユーザは小さいリーフバネ899(
図74)に対してパッド900を上方に引っ張る。解放部材898は前後方向に伸びる軸897の周りを回転し、手動解放レバー893の内側端部895は軸受部材896及び細長い固定部材892の湾曲部上部893(
図75)に対して下方に押す。これは下向きの力を発生させ、細長い固定部材892を旋回軸894の周りで回転させる。これは細長い固定部材892の端部922(
図74)を上方に移動させ、固定部材886のリセス920の浅い頂点924に隣接する。この固定部材892の移動は固定部材886を解放し、これにより固定部材886はリーフバネ902のバイアスにより時計回り(解放)に回転する。この回転はギア890をギア884から解放し、アームレストアセンブリの高さ調節を可能にする。
【0098】
アームレストアセンブリは、また高さ調節部材の解放を防止するように構成される一方、下方向の力F4(
図74)はアームレストパッド804に加えられる。特に、アーム部材806,808、アーム支持構造810、及びアームレストアセンブリ支持部材812により形成される4本棒結合のため、下向き力F4は旋回軸820を旋回軸824へ向かって移動させようとする。しかし、細長い固定部材892は、概して旋回軸820と旋回軸824の間の線状に配置され、これにより4本棒結合の下方回転を防止する。上で述べたように、下方向の力F4は歯890をアームレストの高さをしっかり固定する歯884と確り係合させる。もし下向きの力F4がアームレストに加えられる間に、解放レバー898が作動すれば、固定部材892は移動して、細長い固定部材892の端部922は固定部材886のリセス920のノッチ926から外れるだろう。しかし、たとえ固定部材892が解放位置に移動しても、固定部材886へのモーメントは歯890及び884を係合状態に維持させる。こうして、4本棒結合と固定部材886とギア部材882の構成は機構を提供し、これによりもし下向き力F4がアームレストに作用するならば、アームレストの高さ調節は実施されることができない。
【0099】
図76〜78で最もよく図示されているように、各アームレストアセンブリ804は関係するアーム支持アセンブリ800から調節可能に支持され、これによりアームレストアセンブリ804は直線位置Mと旋回位置Nの間で旋回軸960の周りに内側と外側に旋回する。各アームレストアセンブリは、また後退位置Oと伸長位置Pの間で関係するアーム支持アセンブリ800に対して直線的に調節可能である。各アームレストアセンブリ804はアームレストアセンブリ支持部材812と一体のアームレストハウジングアセンブリ962を含み、および内部空間964を画定する。アームレストアセンブリ804は、また平坦な本体部968を有する支持板966、開口部969を受容する一対の機械式留め具、及び上方に伸びる旋回ボス970を含む。長方形状のスライダハウジング972はそれを通して伸びる楕円形開口部976を有する平坦部974、平坦部974からこれに沿って長手方向に垂直に伸びる一対の側壁978、及び平坦部974から端部を超えて横方向に垂直に伸びる一対の端部壁981を含む。アームレストアセンブリ804は、更に上面984と下面986を画定する平坦な本体部を有する回転する直線調節部材980を含む。中心に位置する開口部988は本体部982を通して伸び、その中に旋回ボス970を旋回可能に受容する。回転する直線調節部材980は、更にその対向する端部に設置される一対の鋭角形状の開口部990、及び上面984から上方に伸び、その間に複数の戻り止め993を画定する横方向に離隔して弓状に配置される一対のリブセット991を含む。回転選択部材994は平坦な本体部996及びその中の中心に配置され、各々が下方に伸びる係合部1000を含む一対の柔軟な弾性指998を含む。各アームレストアセンブリ804は、更に基板1002上に成形されたアームパッド基板1002とアームパッド部材1004を含む。
【0100】
組み合わせにおいて、支持板966はアームレストハウジングアセンブリ962上に位置し、スライダハウジング972は支持板966上に位置し、これにより平坦部974の底面1006は支持板966の上面1008に摩擦的に隣接し、回転する直線調節部材980はスライダハウジング972の側壁978と端部壁980の間に位置し、これにより回転する直線調節部材の底面986はスライダハウジング972の平坦部974に摩擦で係合し、回転する選択部材994は回転する直線調節部材980上にある。リベット1010のような一対の機械式留め具は、回転選択部材994の開口部999、回転する直線調節部材980の弓型形状の開口部990、及び支持板966の開口部969を通して伸び、及びアームレストハウジングアセンブリ962にネジ止めで固定され、これによりアームレストハウジング962に関する直線運動に対して、支持板966、及び回転する直線調節部材980及び回転選択部材994を固定する。基板1002及びアームパッド部材1004は、次にスライダハウジング972に固定される。上記装置はスライダハウジング972、基板1002及びアームパッド部材1004を直線方向にスライドさせ、これによりアームレストアセンブリ804が
後退位置Oと伸長位置Pの間で調節される。支持板966と回転直線調節部材980によりスライダハウジング972上に加えられる固定力を調節するように、リベット1010は調節される。基板1002は中心に位置し、上方に伸びる上昇部1020及び一対の長手方向に伸びる側壁(表示なし)を有する対応する下向きに配置されるリセスを含む。各側壁は先に記載したリブ991及び戻り止め993に類似する複数のリブと戻り止めを含む。作動において、アームパッド1004が直線方向に動くにつれて、旋回ボス970はリセスの戻り止めと係合し、これによりユーザに触覚フィードバックを提供する。図示される例において、旋回ボス970が戻り止めと係合するにつれて、旋回ボス970は旋回ボス970の端部を弾性的に変形させる溝1022を含む。これによりその損耗を削減する。回転する直線調節部材980の弓形開口部990は調節部材980を支持板966の旋回ボス970の周りで旋回させ、及びアームレストアセンブリ804を直線位置Mと曲げた位置Nの間で調節されるようにする。作動において、回転する選択部材の各指998の係合部1000はリブ991の間に画定される戻り止992と係合し、これによりユーザが選択された回転位置におけるアームレストアセンブリ804を位置決めることを可能にし、アームレストアセンブリ804が回転調節されるにつれて、ユーザに触覚フィードバックを提供する。
【0101】
椅子アセンブリの実施例は、斜視図(
図79)、正面図(
図80)、第1の側面図(
図81)、第2の側面図(
図82)、後面図(
図83)、上面図(
図84)、および底面図(
図85)を含む、様々な図で示される。
【0102】
アーム20のない他の椅子アセンブリの実施例は、斜視図(
図86)、正面図(
図87),第1の側面図(
図88)、第2の側面図(
図89)、後面図(
図90)、上面図(
図91)、および底面図(
図92)を含む、様々な図において図示される。
図79から92において図示される椅子アセンブリの実施例は明細書に記載されるように、特徴の全て、一部を含み、または何も含まない。
【0103】
先の記載において、本発明の様々な構成及び要素の他の組み合わせが、車両シート、スタジアムシート、家庭用シート、劇場シートなどに、明細書に開示されたような本発明概念を適用するなど、本概念が開示される
際に本概念から離れずに行われることは、当業者により容易に理解されるだろう。このような変更は、その言語によるこれらの請求項が明確に述べられていない限り、以下の特許請求の範囲に含まれると理解されるべきである。