【文献】
「ジャックポット GOLD ver.」,パチスロ必勝ガイドMAX2014年3月号,株式会社ガイドワークス,2014年 3月 1日,p.112-113,特に、p.112下段「更に進化! ベンリーシステム」欄参照
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明に係るスロットマシンを実施するための形態の一例を実施の形態に基づいて以下に説明する。
【0032】
[スロットマシンの構成]
本実施の形態のスロットマシン1は、
図2に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとから構成されている。
【0033】
本実施の形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、
図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、
図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
【0034】
リール2L、2C、2Rの外周部には、
図3に示すように、それぞれ「赤7」、「青7」、「白7」、「BAR」、「スイカ」、「チェリーa」、「チェリーb」、「ベル」、「リプレイ」、「プラム」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bのリールパネル略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。なお、以下では、「赤7」、「青7」、「白7」をまとめて単に「7」、「チェリーa」、「チェリーb」をまとめて単に「チェリー」という場合がある。
【0035】
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ32L、32C、32R(
図4参照)によって回転されることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示される一方で、各リール2L、2C、2Rの回転が停止されることで、3つの連続する図柄が表示結果として透視窓3に導出表示される。
【0036】
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55とが設けられている。リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
【0037】
前面扉1bにおける各リール2L、2C、2Rに対応する位置には、リール2L、2C、2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できる。
【0038】
前面扉1bには、
図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施の形態では、規定数として3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
【0039】
なお、本実施の形態では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。3つのリール2L、2C、2Rのうち、左リール2Lを第1停止することを左第1停止、中リール2Cを第1停止することを中第1停止、右リール2Rを第1停止することを右第1停止と称する。
【0040】
本実施の形態では、遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを操作する手順(押し順ともいう)には、順押し、順挟み押し、中左押し、中右押し、逆挟み押し、および逆押しが含まれる。順押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に中リール2Cを第2停止させる押し順をいう。順挟み押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に右リール2Rを第2停止させる押し順をいう。中左押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に左リール2Lを第2停止させる押し順をいう。中右押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に右リール2Rを第2停止させる押し順をいう。逆挟み押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に左リール2Lを第2停止させる押し順をいう。逆押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に中リール2Cを第2停止させる押し順をいう。
【0041】
前面扉1bには、遊技用表示部13が設けられている。遊技用表示部13には、
図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコードなどが表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、およびリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。リプレイゲームとは、賭数が自動設定された上で開始されたゲームをいう。
【0042】
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(
図4参照)が設けられている。ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(
図4参照)がそれぞれ設けられている。
【0043】
前面扉1bにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rの下方には、スロットマシン1のタイトルや配当表などが印刷された下部パネルが設けられている。
【0044】
前面扉1bの内側には、キー操作によりエラー状態および打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、打止状態に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず自動的に精算(返却)する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられたホッパータンク34a(
図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ29、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(
図4参照)が設けられている。
【0045】
投入メダルセンサ31は、メダルを検出可能なセンサを複数(たとえば3つ)備えており、これら複数のセンサが投入されたメダルを所定の順(上流側のセンサから順)に検出可能となるように構成されている。メイン制御部41は、これら複数のセンサによる検出結果が、メダル投入部4から投入されたメダルを所定の順で検出されたときの検出結果(適正な検出結果ともいう)となったことにより、投入メダルセンサ31により投入メダルが検出あるいは投入メダルの通過が検出されたと判定する。
【0046】
さらに、前面扉1bの内側には、AT(Assist Time)の終了時に打止状態に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36aが設けられている。ATとは、所定の入賞を発生させるためにストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順が遊技者に報知される期間である。ATには、AT制御の権利となるナビストックを保有していることを条件に制御される。ATは、保有するナビストックの数に基づき所定ゲーム数(本実施の形態では1セット50ゲーム)にわたり制御される。このため、ナビストック数は、ATに制御される権利の数を示すことになり、このナビストック数を多く保有すればするほど、長い期間に亘りATに制御される。ナビストックは、サブ制御部91によって行われるナビストック抽選で当選したときに付与される。
【0047】
筐体1a内部には、
図2に示すように、リールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(
図4参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(
図4参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(
図4参照)からなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。リールユニット2には、リール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R(
図4参照)、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置を各々検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(
図4参照)が設けられている。
【0048】
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35a(
図4参照)が設けられている。導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに、内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことが検出される。
【0049】
電源ボックス100の前面には、
図4に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
【0050】
筐体1aの内部にある打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、および電源スイッチ39は、キー操作により前面扉1bを開放しなければ操作できない。このため、筺体1aの内部にあるそれらのスイッチは、遊技場の店員のみが操作可能とされ、遊技者が操作することはできない。
【0051】
本実施の形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(
図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施の形態では、規定数の賭数として3枚が定められ、規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
【0052】
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが小役や再遊技役などの図柄組合せであるかを判定するために設定されるラインである。なお、本実施の形態においては、これらの役を「入賞役」や「入賞」ともいい、いずれかの役を構成する図柄の組合せが入賞ライン上に停止することを、入賞する、入賞が発生するなどともいう。たとえば、再遊技役を構成する図柄組合せが入賞ライン上に導出されたときには、遊技者がメダルを用いて賭数を設定することなく次のゲームを行うことが可能なリプレイゲームが作動する。再遊技役を構成する図柄組合せが入賞ライン上に導出されることを再遊技入賞(リプレイ入賞)が発生するともいう。
【0053】
本実施の形態では、
図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。なお、本実施の形態では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用してもよい。
【0054】
本実施の形態では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組合せによって入賞が判定されるものではない。入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組合せ(たとえば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。
【0055】
本実施の形態では、
図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
【0056】
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
【0057】
全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役ともいう)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生する。入賞が発生すると、その入賞に応じて定められた数のクレジットが加算される。クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルがメダル払出口9(
図2参照)から払い出される。入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行する。
【0058】
なお、本実施の形態では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としてもよく、2つ以上のリールを用いた構成においては、2つ以上の全てのリールに導出された表示結果の組合せに基づいて入賞を判定する構成とすればよい。本実施の形態では、物理的なリールにて可変表示装置を構成しているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置を構成してもよい。
【0059】
本実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
【0060】
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
【0061】
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
【0062】
以下では、特に区別する必要がない場合にはリール2L、2C、2Rを単にリールという場合がある。リール2Lを左リール、リール2Cを中リール、リール2Rを右リールという場合がある。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作によりリール2L、2C、2Rを停止させる操作を停止操作という場合がある。
【0063】
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、
図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
【0064】
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給される。なお、演出制御基板に対して電源を供給する電源供給ラインが遊技制御基板40を介さず、電源基板101から演出制御基板90に直接接続され、電源基板101から演出制御基板90に対して直接電源が供給される構成としてもよい。
【0065】
電源基板101には、ホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
【0066】
遊技制御基板40には、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力される。
【0067】
遊技制御基板40には、クレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介してホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の制御に基づいて駆動される。
【0068】
遊技制御基板40には、遊技の制御を行うメイン制御部41が搭載されている。メイン制御部41は、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、およびI/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなる。遊技制御基板40には、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数回路42と、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43と、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44と、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45と、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行うソレノイド駆動回路46と、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47と、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48と、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49と、その他各種デバイスおよび回路とが搭載されている。
【0069】
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うとともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブルなどの固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域などとして使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
【0070】
メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
【0071】
メインCPU41aは、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。メインCPU41aは、割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっており、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断処理(メイン)を実行し、一定時間間隔ごとにタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
【0072】
電断処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性がある全てのレジスタをRAM41cに退避させる処理が行われる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。次に、全出力ポートを初期化した後、RAM41cに記憶されている全てのデータに基づいてRAMパリティを計算して所定のパリティ格納領域にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行わないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。このように電断処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域に格納され、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAM41cに格納されているデータが正常か否かを確認できる。
【0073】
リセット回路49は、電源投入時においてメイン制御部41が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときにメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を起動させる。リセット回路49は、メイン制御部41から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわちメイン制御部41が一定時間動作を行わなかった場合にメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を再起動させる回路である。
【0074】
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に各種のコマンドを送信する。ここで、遊技制御基板40から演出制御基板90へは、たとえば、ダイオードやトランジスタなどの単方向性回路などを用いて、一方向(遊技制御基板40から演出制御基板90への方向)のみにしか信号が通過できないように構成されている。そのため、遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送信され、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送信されることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へのコマンド送信は、シリアル通信にて行われる。なお、遊技制御基板40と演出制御基板90とは、直接接続される構成に限らず、たとえば、中継基板を介して接続されるように構成してもよい。
【0075】
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力される。
【0076】
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(
図2参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91による制御に基づいて駆動される。
【0077】
本実施の形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としてもよく、このような構成では、サブ制御部91および出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
【0078】
本実施の形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、たとえば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用してもよい。
【0079】
演出制御基板90には、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報および時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98などが搭載されている。サブ制御部91は、サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成されている。サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
【0080】
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達するごと、すなわち一定間隔ごとに割込を発生させてタイマ割込処理(サブ)を実行する。
【0081】
サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行する。
【0082】
サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持される。
【0083】
[設定値]
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率(賭数設定に用いたメダルの総数と、入賞によって払い出されたメダルの総数との比率)が変わる。詳しくは、内部抽選などにおいて設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わる。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
【0084】
[電断処理]
本実施の形態のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行するごとに、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM41cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(メイン)を実行する。
【0085】
メイン制御部41は、その起動時においてRAM41cのデータが正常であることを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させる。
【0086】
サブ制御部91もタイマ割込処理(サブ)において電断検出回路98からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定し、電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM91cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(サブ)を実行する。
【0087】
サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブ制御部91の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM91cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化する。この場合、メイン制御部41と異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
【0088】
サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であると判断された場合でも、メイン制御部41から設定変更状態に移行した旨を示す設定コマンドを受信した場合、起動後一定時間が経過してもメイン制御部41の制御状態が復帰した旨を示す復帰コマンドも設定コマンドも受信しない場合にも、RAM91cを初期化する。この場合も、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
【0089】
[初期化]
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。RAM41cの格納領域は、重要ワーク、特別ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
【0090】
本実施の形態においてメイン制御部41は、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37およびリセット/設定スイッチ38の双方がonの状態での起動時、設定キースイッチ37がon、リセット/設定スイッチ38がoffの状態での起動時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行う。
【0091】
初期化0は、RAM異常エラー時、設定キースイッチ37およびリセット/設定スイッチ38の双方がonの状態での起動時に行う初期化であり、初期化0では、RAM41cの全ての領域が初期化される。初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がon、リセット/設定スイッチ38がoffの状態であり、設定変更状態へ移行する場合においてその前に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち重要ワークおよび特別ワーク以外の領域が初期化される。初期化2では、RAM41cの格納領域のうち一般ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。
【0092】
なお、本実施の形態では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行ったりしてもよい。
【0093】
特別ワークは、遊技状態を示す遊技状態フラグが格納される遊技状態格納ワークおよび内部当選フラグが格納される内部当選フラグ格納ワークを含み、設定変更状態に移行する場合にも特別ワークは初期化されることがないため、設定変更がされた場合でも設定変更前の遊技状態および内部当選フラグ(特に持越中の特別役の当選フラグ)が維持される。一方、設定キースイッチ37およびリセット/設定スイッチ38の双方がonの状態での起動時には、初期化0により特別ワークも含むRAM41cの全ての領域が初期化されるので、この場合には、遊技状態および内部当選フラグも初期化されることとなる。以下では、設定キースイッチ37およびリセット/設定スイッチ38の双方がonの状態で起動する操作をRAMクリア操作とも呼ぶ。
【0094】
[内部抽選]
本実施の形態のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施の形態の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインという)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであってもよいし、異なる図柄を含む組合せであってもよい。入賞となる役の種類は、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、遊技者によりメダルが用いられることなく次のゲームを行うことが可能な賭数が設定される再遊技役とがある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役ともいう。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
【0095】
なお、小役および再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となる。なお、BBなどの特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
【0096】
内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前(実際には、スタートスイッチ7の検出時)に決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。RAM41cの所定領域には、判定値テーブルが格納されている。0〜65535の判定値の範囲内で定められた各役に対応する判定値の範囲(判定値数)は、判定値テーブルによって特定可能である。メイン制御部41は、取得した乱数値と判定値テーブルにより特定される各役の判定値の範囲とに応じて入賞を許容するか否かの判定を行う。
【0097】
具体的には、内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態、および設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
【0098】
いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。
【0099】
[リールの停止制御]
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
【0100】
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、およびリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
【0101】
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)ごとに分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できる。
【0102】
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
【0103】
本実施の形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、さらに、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
【0104】
本実施の形態では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できる。1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
【0105】
本実施の形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。
【0106】
特別役を備えた場合は次のようなリール制御を行う。たとえば、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御を優先し、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。なお、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わない。
【0107】
なお、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行ってもよい。
【0108】
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御を行う。この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。なお、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わない。
【0109】
メイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行う。なお、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行う。
【0110】
本実施の形態では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしてもよい。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
【0111】
メイン制御部41は、ゲームの開始後、リールの回転を開始させるごとにその時点、すなわちリールの回転を開始させた時点から経過した時間であるゲーム時間を計時するようになっており、1ゲームの終了後、メダルの投入などにより規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間(本実施の形態では4.1秒)以上であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から所定の規制時間が経過していれば、その時点で当該ゲームにおけるリールの回転を開始させる。
【0112】
一方、1ゲームの終了後、メダルの投入などにより規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間未満であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から所定の規制時間が経過していなければ、その時点ではリールの回転を開始させず、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間に到達するまで待機し、所定の規制時間に到達した時点で当該ゲームにおけるリールの回転を開始させる。
【0113】
すなわちメイン制御部41は、前のゲームにおけるリールの回転開始から所定の規制時間が経過していない場合には、この所定の規制時間が経過するまでゲームの進行を規制することで、1ゲームの最短時間が所定の規制時間以上となるようにゲームの進行を規制する。
【0114】
[コマンド]
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
【0115】
本実施の形態では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、BETコマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞番号コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、復帰コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、および操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
【0116】
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなる。サブ制御部91は、種類データに基づいてコマンドの種類を判別する。
【0117】
BETコマンドは、メダルの投入枚数(すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数)、およびBET音の出力の有無を特定可能なコマンドである。BETコマンドは、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されていない状態において、メダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。BETコマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるため、サブ制御部91では、BETコマンドを受信することで、賭数の設定操作がなされたこと、賭数、およびBET音の出力の有無を特定可能である。
【0118】
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数、および出力する音の種類(BET音かクレジット音)を特定可能なコマンドである。クレジットコマンドは、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
【0119】
内部当選コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドである。内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
【0120】
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドである。リール回転開始コマンドは、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
【0121】
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドである。リール停止コマンドは、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われるごとに送信される。サブ制御部91は、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
【0122】
入賞番号コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組合せ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドである。入賞番号コマンドは、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
【0123】
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドである。払出開始コマンドは、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払い出しが開始されたときに送信される。払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドである。払出終了コマンドは、入賞およびクレジットの精算によるメダルの払い出しが終了したときに送信される。
【0124】
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドである。復帰コマンドは、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
【0125】
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態を特定可能なコマンドである。遊技状態コマンドは、ゲームの終了時に送信される。
【0126】
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドである。待機コマンドは、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払い出しが終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
【0127】
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドである。打止状態に制御される場合に打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
【0128】
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドである。エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生およびその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
【0129】
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドである。設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了、設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。サブ制御部91は、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
【0130】
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドである。設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
【0131】
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちon(開放状態)/off(閉状態)を示すコマンドである。ドアコマンドは、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(onからoff、offからon)した時に送信される。
【0132】
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の検出状態(on/off)を示すコマンドである。操作検出コマンドは、定期的に送信される。
【0133】
これらコマンドのうちドアコマンドおよび操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、タイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において送信される。
【0134】
一方、ドアコマンドは、タイマ割込処理(メイン)のドア監視処理においてに生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において送信される。
【0135】
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の検出状態(on/off)を示すコマンドである。操作検出コマンドは、一定時間ごとに送信される。
【0136】
[コマンド受信時のサブ制御部91による制御]
次に、コマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
【0137】
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
【0138】
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できる。
【0139】
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの各種演出装置の出力制御を行う。
【0140】
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターンごとに、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様など、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターンおよび遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
【0141】
サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行する。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
【0142】
特に、本実施の形態では、演出の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、BETコマンドのうちのBETコマンド(BET音あり)を受信したときに、実行中の演出を中止する。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出をキャンセルすることができる。これにより、演出よりも次のゲームに早やく進みたい遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。サブ制御部91は、BETコマンドのうちのBETコマンド(BET音あり)を受信したときに、賭数に応じた回数分、所定のBET音(たとえば「ピッ!」という効果音)をスピーカ53、54から出力させる。
【0143】
一方、サブ制御部91は、BETコマンドのうちのBETコマンド(BET音なし)を受信したときには、BET音をスピーカ53、54から出力させることなく、かつ実行中の演出を中止することなく継続させる。なお、BETコマンドを受信したときには、その種類にかかわらず、実行中の演出をキャンセルさせるとともに、BET音を出力させるようにしてもよい。
【0144】
サブ制御部91は、クレジットコマンドのうちのクレジットコマンド(通常)を受信したときに、所定のクレジット音(たとえば「ダ!」という効果音)をスピーカ53、54から出力させる。これにより、クレジットされたことを気付かせやすくすることができる。
【0145】
サブ制御部91は、クレジットコマンドのうちのクレジットコマンド(BET音あり)を受信したときには、BET音と同じ音(たとえば「ピッ!」という効果音)をスピーカ53、54から出力させる。
【0146】
演出の実行中にクレジットまたは賭数の精算操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、精算を通知する払出開始コマンドを受信した場合には、原則として、実行中の演出を中止して、演出状態(液晶表示器51の表示状態、スピーカ53、54からの効果音など)を客待ち状態にする。クレジットや賭数の精算を行うのは遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようになっている。
【0147】
しかし、精算を通知する払出開始コマンドのうち、リプレイゲームにおけるクレジット精算を通知する払出開始コマンドを受信したときには、リプレイ入賞により設定された賭数が残存しており、以降において少なくとも1ゲームが行われるため、実行中の演出をその後も継続するようになっている(客待ち状態にもならない)。
【0148】
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定する。同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
【0149】
サブ制御部91は、操作検出コマンドから特定される1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出状態(on/off)を時系列にて複数個バッファしておくとともに、これらバッファされている1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出状態(on/off)に基づいて、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出状態が変化したか否かを特定可能とされている。これらの検出状態の変化を特定することで、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作状況を特定できる。
【0150】
[入賞役]
図5および
図6は、本実施の形態のスロットマシン1における役の種類、図柄組合せ、および役に関連する技術事項について説明するための図である。
【0151】
図5を参照して、入賞役のうちの特別役について説明する。特別役としてはBB(ビッグボーナス)が設けられている。
【0152】
BBは、通常遊技状態において入賞ラインLNに「白7−ベル−リプレイ」、「白7−リプレイ−白7」、および「白7−リプレイ−チェリーa」のいずれかの組合せが揃ったときに入賞となり、遊技状態がBBに移行する。BBは、当該BB中において払い出されたメダルの総数が50枚を超えることで終了する。
【0153】
次に、
図6を参照して、入賞役のうちの小役および再遊技役について説明する。小役には、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル2、1枚ベル3、1枚ベル4A、1枚ベル4B、1枚ベル5、1枚ベル6、1枚ベル7A、1枚ベル7B、1枚ベル8、1枚ベル9、1枚1、1枚2、中段ベル、右上がりベル、下段ベル、中段チェリー、および下段チェリーが含まれる。これに対して、再遊技役には、中段リプレイおよび右上がりリプレイが含まれる。
【0154】
なお、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル2、1枚ベル3、1枚ベル4A、1枚ベル4B、1枚ベル5、1枚ベル6、1枚ベル7A、1枚ベル7B、1枚ベル8、および1枚ベル9を1枚ベルともいい、1枚1および1枚2を1枚役ともいう。
【0155】
1枚ベルの各々は、単独では左リール、中リール、および右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している1枚ベルに入賞しないが、同時に当選する役の種類によっては、いずれかの役が入賞する。たとえば、1枚ベル1Aを構成する左リールの「リプレイ」は5コマ以内に配置されているが、1枚ベル1Aを構成する中リールの「チェリーa」、および右リールの「白7」は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、内部抽選において1枚ベル1Aに当選していても、中リール、右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している1枚ベル1Aに入賞しない。しかし、1枚ベルの全て(以下、全1枚ベルともいう)が同時に当選したときには、左リールの「リプレイ」、中リールの「チェリーa」/「チェリーb」/「プラム」、右リールの「白7」/「チェリーa」/「BAR」/「プラム」が各々5コマ以内に配置されている。このため、内部抽選において全1枚ベルに当選したときには、停止操作のタイミングにかかわらずいずれかの役を入賞させることができる。1枚ベルの各々が入賞したときには、「ベル−ベル−ベル」の組合せが上段、すなわち無効ラインLM1に揃い、メダルが1枚払い出される。
【0156】
1枚役の各々は、停止操作のタイミングにかかわらず入賞する。たとえば、1枚ベル1を構成する左リールの「青7」/「スイカ」、中リールの「ベル」、および右リールの「赤7」/「リプレイ」は、各々5コマ以内に配置されている。このため、内部抽選において1枚ベル1に当選したときには、停止操作のタイミングにかかわらず1枚ベル1を入賞させることができる。1枚役の各々が入賞したときには、メダルが1枚払い出される。
【0157】
中段ベルは、停止操作のタイミングにかかわらず入賞する。たとえば、中段ベルを構成する左リールの「ベル」、中リールの「ベル」、および右リールの「ベル」は、各々5コマ以内に配置されている。このため、内部抽選において中段ベルに当選したときには、停止操作のタイミングにかかわらず中段ベルを入賞させることができる。中段ベルが入賞したときには、メダルが8枚払い出される。
【0158】
右上がりベルは、停止操作のタイミングにかかわらず入賞する。たとえば、右上がりベルを構成する左リールの「青7」/「スイカ」、中リールの「ベル」、および右リールの「白7」/「チェリーa」/「BAR」/「プラム」は、各々5コマ以内に配置されている。このため、内部抽選において右上がりベルに当選したときには、停止操作のタイミングにかかわらず右上がりベルを入賞させることができる。右上がりベルが入賞したときには、「ベル−ベル−ベル」の組合せが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃う。右上がりベルが入賞したときには、メダルが8枚払い出される。
【0159】
下段ベルは、停止操作のタイミングにかかわらず入賞する。たとえば、下段ベルを構成する左リールの「青7」/「スイカ」、中リールの「白7」/「BAR」/「リプレイ」、および右リールの「赤7」/「リプレイ」は、各々5コマ以内に配置されている。このため、内部抽選において下段ベルに当選したときには、停止操作のタイミングにかかわらず下段ベルを入賞させることができる。下段ベルが入賞したときには、「ベル−ベル−ベル」の組合せが下段、すなわち無効ラインLM2に揃う。下段ベルが入賞したときには、メダルが8枚払い出される。
【0160】
中段チェリーは、左リール、中リール、および右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ入賞しない。たとえば、中段チェリーを構成する左リールの「チェリーa」は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、内部抽選において中段チェリーに当選していても、左リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している中段チェリーを入賞させることができない。中段チェリーが入賞したときには、メダルが1枚払い出される。
【0161】
下段チェリーは、左リール、中リール、および右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ入賞しない。たとえば、下段チェリーを構成する左リールの「BAR」は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、内部抽選において下段チェリーに当選していても、左リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している下段チェリーを入賞させることができない。下段チェリーが入賞したときには、「チェリー」の図柄が左リールの下段に導出される。下段チェリーが入賞したときには、メダルが1枚払い出される。
【0162】
中段リプレイは、停止操作のタイミングにかかわらず入賞する。たとえば、中段リプレイを構成する左リールの「リプレイ」、中リールの「リプレイ」、および右リールの「リプレイ」は、各々5コマ以内に配置されている。このため、内部抽選において中段リプレイに当選したときには、停止操作のタイミングにかかわらず中段リプレイを入賞させることができる。中段リプレイが入賞したときには、リプレイゲームが付与される。
【0163】
右上がりリプレイは、停止操作のタイミングにかかわらず入賞する。たとえば、右上がりリプレイを構成する左リールの「ベル」、中リールの「リプレイ」、および右リールの「赤7」/「ベル」は、各々5コマ以内に配置されている。このため、内部抽選において右上がりリプレイに当選したときには、停止操作のタイミングにかかわらず右上がりリプレイを入賞させることができる。右上がりリプレイが入賞したときには、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃う。右上がりリプレイが入賞したときには、リプレイゲームが付与される。
【0164】
[遊技状態の遷移]
本実施の形態では、
図7に示すように、通常状態、内部中、およびBBのいずれかに遊技状態が制御される。
【0165】
通常状態は、BBの当選フラグが持ち越されていない状態であり、BBの終了後に移行する。通常状態は、ゲーム数にかかわらず、BBに当選することにより、当選したBBが入賞して当該BBに移行するか、当選したBBが入賞せずに内部中に移行することで終了する。
【0166】
内部中は、BBの当選フラグが持ち越されている状態であり、通常状態においてBBに当選したゲームの次のゲームから移行する。内部中は、BBの入賞に伴いBBに移行することで終了する。
【0167】
BBは、通常状態よりも小役の当選確率が高まる遊技状態であり、通常状態または内部中においてBBが入賞したときに移行する。BBは、BB中に払い出されたメダルの総数が50枚を超えることで終了し、次ゲームから通常状態に移行する。BB中は、約1/4の確率でBB中押し順ベルに当選して8枚のメダルが払い出されるのに対して、それよりも高い約3/4の確率で1枚役に当選して1枚のメダルが払い出される。1ゲームに必要なメダルは3枚であることから、BB中におけるメダルの純増枚数は減る可能性が非常に高く、メダルの払出率は1未満となる。
【0168】
[抽選対象役]
次に、
図8を参照して、抽選対象役の組合せについて説明する。本実施の形態では、内部抽選を行うようになっており、内部抽選の対象となる役の各々に対して判定値数が設定されている。各役に対応する判定値の範囲は、RAM41cの所定領域に格納された判定値テーブルにより特定可能である。RAM41cには、通常状態用の判定値テーブルと、内部中用の判定値テーブルと、BB用の判定値テーブルとが記憶されており、メイン制御部41は、制御中の遊技状態の種類に応じた判定値テーブルを用いて、判定値の範囲を特定し、内部抽選処理を実行する。本実施の形態においては、複数の入賞役が同時に読出されて、異なる入賞役が重複して当選し得る。
図8においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に判定値数を示す。○印は抽選対象役となることを意味する。
図9は、抽選対象役ごとに読み出される役の組合せを示している。入賞役の“+”は、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを意味する。
【0169】
○印の下に示す数値は、所定の設定値の判定値数(本実施の形態では設定値にかかわらず共通)である。本実施の形態におけるスロットマシン1では、判定値数を用いて内部抽選が行われる。なお、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、たとえば、判定値数として「4000」が設定されている抽選対象役の当選確率は、4000/65536となる。
【0170】
内部抽選の対象役には、押し順ベルA1、押し順ベルA2、押し順ベルA3、押し順ベルB1、押し順ベルB2、押し順ベルB3、押し順ベルC1、押し順ベルC2、押し順ベルC3、押し順ベルD1、押し順ベルD2、押し順ベルD3、弱チェリー、強チェリー、1枚役、BB中押し順ベル、通常リプレイ、およびBBが含まれる。
【0171】
図9に示すように、押し順ベルA1は、中段ベル+1枚ベル1A+1枚ベル1B+1枚ベル4A+1枚ベル4B+1枚1の当選組合せである。押し順ベルA1は、中左右の手順でストップスイッチが操作されたときに、当選役のうちの最も払い出しの多い中段ベルが入賞するため、中左ベルともいう。
【0172】
押し順ベルA2は、右上がりベル+1枚ベル2+1枚ベル5+1枚1の当選組合せである。押し順ベルA2は、中左右の手順でストップスイッチが操作されたときに、当選役のうちの最も払い出しの多い右上がりベルが入賞するため、中左ベルともいう。
【0173】
押し順ベルA3は、下段ベル+全1枚ベルの当選組合せである。押し順ベルA3は、中第1停止でストップスイッチが操作されたときに、当選役のうちの最も払い出しの多い下段ベルが入賞するため、中ベルともいう。
【0174】
押し順ベルB1は、中段ベル+1枚ベル1A+1枚ベル1B+1枚ベル5+1枚1の当選組合せである。押し順ベルB1は、中右左の手順でストップスイッチが操作されたときに、当選役のうちの最も払い出しの多い中段ベルが入賞するため、中右ベルともいう。
【0175】
押し順ベルB2は、右上がりベル+1枚ベル2+1枚ベル6+1枚1の当選組合せである。押し順ベルB2は、中右左の手順でストップスイッチが操作されたときに、当選役のうちの最も払い出しの多い右上がりベルが入賞するため、中右ベルともいう。
【0176】
押し順ベルB3は、下段ベル+全1枚ベル+中段チェリーの当選組合せである。押し順ベルB3は、中第1停止でストップスイッチが操作されたときに、当選役のうちの最も払い出しの多い下段ベルが入賞するため、中ベルともいう。
【0177】
押し順ベルC1は、中段ベル+1枚ベル1A+1枚ベル1B+1枚ベル4A+1枚ベル4B+1枚2の当選組合せである。押し順ベルC1は、右左中の手順でストップスイッチが操作されたときに、当選役のうちの最も払い出しの多い中段ベルが入賞するため、右左ベルともいう。
【0178】
押し順ベルC2は、右上がりベル+全1枚ベル+1枚1の当選組合せである。押し順ベルC2は、右左中の手順でストップスイッチが操作されたときに、当選役のうちの最も払い出しの多い右上がりベルが入賞するため、右左ベルともいう。
【0179】
押し順ベルC3は、下段ベル+全1枚ベル+下段チェリーの当選組合せである。押し順ベルC3は、右第1停止でストップスイッチが操作されたときに、当選役のうちの最も払い出しの多い下段ベルが入賞するため、右ベルともいう。
【0180】
押し順ベルD1は、中段ベル+1枚ベル1A+1枚ベル1B+1枚ベル2+1枚2の当選組合せである。押し順ベルD1は、右中左の手順でストップスイッチが操作されたときに、当選役のうちの最も払い出しの多い中段ベルが入賞するため、右中ベルともいう。
【0181】
押し順ベルD2は、右上がりベル+全1枚ベル+1枚2の当選組合せである。押し順ベルD2は、右中左の手順でストップスイッチが操作されたときに、当選役のうちの最も払い出しの多い右上がりベルが入賞するため、右中ベルともいう。
【0182】
押し順ベルD3は、下段ベル+全1枚ベル+中段チェリー+下段チェリーの当選組合せである。押し順ベルD3は、右第1停止でストップスイッチが操作されたときに、当選役のうちの最も払い出しの多い下段ベルが入賞するため、右ベルともいう。
【0183】
なお、押し順ベルA1、押し順ベルA2、押し順ベルA3、押し順ベルB1、押し順ベルB2、押し順ベルB3、押し順ベルC1、押し順ベルC2、押し順ベルC3、押し順ベルD1、押し順ベルD2、および押し順ベルD3を押し順ベルともいう。
【0184】
弱チェリーは、下段チェリー+1枚2の当選組合せである。
強チェリーは、中段チェリー+下段チェリー+1枚2の当選組合せである。
【0185】
1枚役は、1枚1+1枚2の当選組合せである。
BB中押し順ベルは、中段ベル+右上がりベル+下段ベルの当選組合せである。
【0186】
通常リプレイは、中段リプレイ+右上がりリプレイの当選組合せである。
BBは、BBの単独当選である。
【0187】
図8に示すように、通常状態においては、全ての押し順ベル、弱チェリー、強チェリー、1枚役、通常リプレイ、およびBBが内部抽選の対象役となる。なお、通常状態においては、外れがなく、いずれかの当選役に必ず当選する。
【0188】
内部中においては、全ての押し順ベル、弱チェリー、強チェリー、1枚役、および通常リプレイが内部抽選の対象役となる。なお、内部中においては、外れがある。
【0189】
BBにおいては、1枚役およびBB中押し順ベルが内部抽選の対象役となる。なお、BBにおいては、外れがなく、いずれかの当選役に必ず当選する。
【0190】
[リール制御]
次に、当選役に対応するリール制御について説明する。
図10は、押し順ベル当選時のリール制御を説明するための図である。
【0191】
[押し順ベルA1]
押し順ベルA1が当選しているゲームにおいては、中左右の手順でストップスイッチが操作されたときに中段ベルを入賞させ、中左右以外の手順でストップスイッチが操作されたときに1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル4A、1枚ベル4B、および1枚1のいずれかを入賞させるか、あるいは、いずれの役も入賞させないリール制御が行われる。
【0192】
具体的には、左リールを第1停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。そのため、「チェリーa」または「チェリーb」を入賞ラインLN上に導出させるタイミングで中リールを停止させ、かつ「白7」または「チェリーa」を入賞ラインLN上に導出させるタイミングで右リールを停止させたときには、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル4A、および1枚ベル4Bのいずれかが入賞するが、そのように停止できなければいずれの役も入賞しない。
【0193】
中リールを第1停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、左リールを第2停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの右リールを第3停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させて中段ベルが入賞する。一方、右リールを第2停止したときには「赤7」または「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの左リールを第3停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚1が入賞する。
【0194】
右リールを第1停止したときには「赤7」または「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、左リールを第2停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの中リールを第3停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚1が入賞する。一方、中リールを第2停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの右リールを第3停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚1が入賞する。
【0195】
このように、押し順ベルA1が当選しているゲームにおいては、中左右の手順でストップスイッチが操作されたときに中段ベルが入賞して8枚のメダルを獲得できるのに対して、中左右以外の手順でストップスイッチが操作されたときに1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル4A、1枚ベル4B、および1枚1のいずれかが入賞して1枚のメダルを獲得できる場合もあるが、いずれの役も入賞しないとメダルを獲得できない。
【0196】
[押し順ベルA2]
押し順ベルA2が当選しているゲームにおいては、中左右の手順でストップスイッチが操作されたときに右上がりベルを入賞させ、中左右以外の手順でストップスイッチが操作されたときに1枚ベル2、1枚ベル5、および1枚1のいずれかを入賞させるか、あるいは、いずれの役も入賞させないリール制御が行われる。
【0197】
具体的には、左リールを第1停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。そのため、「チェリーa」または「チェリーb」を入賞ラインLN上に導出させるタイミングで中リールを停止させ、かつ「BAR」を入賞ラインLN上に導出させるタイミングで右リールを停止させたときには、1枚ベル2または1枚ベル5が入賞するが、そのように停止できなければいずれの役も入賞しない。
【0198】
中リールを第1停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、左リールを第2停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの右リールを第3停止したときには「チェリーa」、「白7」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させて右上がりが入賞する。一方、右リールを第2停止したときには「赤7」または「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの左リールを第3停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚1が入賞する。
【0199】
右リールを第1停止したときには「赤7」または「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、左リールを第2停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの中リールを第3停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚1が入賞する。一方、中リールを第2停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの左リールを第3停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚1が入賞する。
【0200】
このように、押し順ベルA2が当選しているゲームにおいては、中左右の手順でストップスイッチが操作されたときに右上がりベルが入賞して8枚のメダルを獲得できるのに対して、中左右以外の手順でストップスイッチが操作されたときに1枚ベル2、1枚ベル5、および1枚1のいずれかが入賞して1枚のメダルを獲得できる場合もあるが、いずれの役も入賞しないとメダルを獲得できない。
【0201】
[押し順ベルA3]
押し順ベルA3が当選しているゲームにおいては、中第1停止でストップスイッチが操作されたときに下段ベルを入賞させ、中第1停止以外でストップスイッチが操作されたときに1枚ベルのうちのいずれかを入賞させるリール制御が行われる。
【0202】
具体的には、左リールを第1停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、中リールを第2停止したときには「チェリーa」、「チェリーb」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの右リールを第3停止したときには「白7」、「チェリーa」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。一方、右リールを第2停止したときには「白7」、「チェリーa」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの中リールを第3停止したときには「チェリーa」、「チェリーb」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。
【0203】
中リールを第1停止したときには「白7」、「BAR」、および「リプレイ」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、左リールを第2停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの右リールを第3停止したときには「赤7」または「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて下段ベルが入賞する。一方、右リールを第2停止したときには「赤7」または「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの左リールを第3停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて下段ベルが入賞する。
【0204】
右リールを第1停止したときには「白7」、「チェリーa」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、左リールを第2停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの中リールを第3停止したときには「チェリーa」、「チェリーb」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。一方、中リールを第2停止したときには「チェリーa」、「チェリーb」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの左リールを第3停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。
【0205】
このように、押し順ベルA3が当選しているゲームにおいては、中第1停止でストップスイッチが操作されたときに下段ベルが入賞して8枚のメダルを獲得できるのに対して、中第1停止以外でストップスイッチが操作されたときに1枚ベルのうちのいずれかが入賞して1枚のメダルを獲得できる。
【0206】
[押し順ベルB1]
押し順ベルB1が当選しているゲームにおいては、中右左の手順でストップスイッチが操作されたときに中段ベルを入賞させ、中右左以外の手順でストップスイッチが操作されたときに1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル5、および1枚1のいずれかを入賞させるか、あるいは、いずれの役も入賞させないリール制御が行われる。
【0207】
具体的には、左リールを第1停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。そのため、「チェリーa」または「チェリーb」を入賞ラインLN上に導出させるタイミングで中リールを停止させ、かつ「白7」、「チェリーa」、および「BAR」のいずれかを入賞ラインLN上に導出させるタイミングで右リールを停止させたときには、1枚ベル1A、1枚ベル1B、および1枚ベル5のいずれかが入賞するが、そのように停止できなければいずれの役も入賞しない。
【0208】
中リールを第1停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、右リールを第2停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの左リールを第3停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させて中段ベルが入賞する。一方、左リールを第2停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの右リールを第3停止したときには「赤7」または「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚1が入賞する。
【0209】
右リールを第1停止したときには「赤7」または「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、左リールを第2停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの中リールを第3停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚1が入賞する。一方、中リールを第2停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの左リールを第3停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚1が入賞する。
【0210】
このように、押し順ベルB1が当選しているゲームにおいては、中右左の手順でストップスイッチが操作されたときに中段ベルが入賞して8枚のメダルを獲得できるのに対して、中右左以外の手順でストップスイッチが操作されたときに1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル5、および1枚1のいずれかが入賞して1枚のメダルを獲得できる場合もあるが、いずれの役も入賞しないとメダルを獲得できない。
【0211】
[押し順ベルB2]
押し順ベルB2が当選しているゲームにおいては、中右左の手順でストップスイッチが操作されたときに右上がりベルを入賞させ、中右左以外の手順でストップスイッチが操作されたときに1枚ベル2、1枚ベル6、および1枚1のいずれかを入賞させるか、あるいは、いずれの役も入賞させないリール制御が行われる。
【0212】
具体的には、左リールを第1停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。そのため、「チェリーa」または「チェリーb」を入賞ラインLN上に導出させるタイミングで中リールを停止させ、かつ「BAR」または「プラム」を入賞ラインLN上に導出させるタイミングで右リールを停止させたときには、1枚ベル2または1枚ベル6が入賞するが、そのように停止できなければいずれの役も入賞しない。
【0213】
中リールを第1停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、右リールを第2停止したときには「チェリーa」、「白7」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの左リールを第3停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて右上がりが入賞する。一方、左リールを第2停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの右リールを第3停止したときには「赤7」または「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚1が入賞する。
【0214】
右リールを第1停止したときには「赤7」または「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、左リールを第2停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの中リールを第3停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚1が入賞する。一方、中リールを第2停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの左リールを第3停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚1が入賞する。
【0215】
このように、押し順ベルB2が当選しているゲームにおいては、中右左の手順でストップスイッチが操作されたときに右上がりベルが入賞して8枚のメダルを獲得できるのに対して、中右左以外の手順でストップスイッチが操作されたときに1枚ベル2、1枚ベル6、および1枚1のいずれかが入賞して1枚のメダルを獲得できる場合もあるが、いずれの役も入賞しないとメダルを獲得できない。
【0216】
[押し順ベルB3]
押し順ベルB3が当選しているゲームにおいては、中第1停止でストップスイッチが操作されたときに下段ベルを入賞させ、中第1停止以外でストップスイッチが操作されたときに1枚ベルのうちのいずれかを入賞させるリール制御が行われる。
【0217】
具体的には、左リールを第1停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、中リールを第2停止したときには「チェリーa」、「チェリーb」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの右リールを第3停止したときには「白7」、「チェリーa」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。一方、右リールを第2停止したときには「白7」、「チェリーa」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの中リールを第3停止したときには「チェリーa」、「チェリーb」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。
【0218】
中リールを第1停止したときには「白7」、「BAR」、および「リプレイ」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、左リールを第2停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの右リールを第3停止したときには「赤7」または「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて下段ベルが入賞する。一方、右リールを第2停止したときには「赤7」または「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの左リールを第3停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて下段ベルが入賞する。
【0219】
右リールを第1停止したときには「白7」、「チェリーa」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、左リールを第2停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの中リールを第3停止したときには「チェリーa」、「チェリーb」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。一方、中リールを第2停止したときには「チェリーa」、「チェリーb」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの左リールを第3停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。
【0220】
このように、押し順ベルB3が当選しているゲームにおいては、中第1停止でストップスイッチが操作されたときに下段ベルが入賞して8枚のメダルを獲得できるのに対して、中第1停止以外でストップスイッチが操作されたときに1枚ベルのうちのいずれかが入賞して1枚のメダルを獲得できる。
【0221】
[押し順ベルC1]
押し順ベルC1が当選しているゲームにおいては、右左中の手順でストップスイッチが操作されたときに中段ベルを入賞させ、右左中以外の手順でストップスイッチが操作されたときに1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル4A、1枚ベル4B、および1枚2のいずれかを入賞させるか、あるいは、いずれの役も入賞させないリール制御が行われる。
【0222】
具体的には、左リールを第1停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。そのため、「チェリーa」または「チェリーb」を入賞ラインLN上に導出させるタイミングで中リールを停止させ、かつ「白7」または「チェリーa」を入賞ラインLN上に導出させるタイミングで右リールを停止させたときには、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル4A、および1枚ベル4Bのいずれかが入賞するが、そのように停止できなければいずれの役も入賞しない。
【0223】
中リールを第1停止したときには「BAR」または「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、左リールを第2停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの右リールを第3停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚2が入賞する。一方、右リールを第2停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの左リールを第3停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚2が入賞する。
【0224】
右リールを第1停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、左リールを第2停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの中リールを第3停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させて中段ベルが入賞する。一方、中リールを第2停止したときには「BAR」または「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの左リールを第3停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚2が入賞する。
【0225】
このように、押し順ベルC1が当選しているゲームにおいては、右左中の手順でストップスイッチが操作されたときに中段ベルが入賞して8枚のメダルを獲得できるのに対して、右左中以外の手順でストップスイッチが操作されたときに1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル4A、1枚ベル4B、および1枚2のいずれかが入賞して1枚のメダルを獲得できる場合もあるが、いずれの役も入賞しないとメダルを獲得できない。
【0226】
[押し順ベルC2]
押し順ベルC2が当選しているゲームにおいては、右左中の手順でストップスイッチが操作されたときに右上がりベルを入賞させ、右左中以外の手順でストップスイッチが操作されたときに1枚ベルのうちのいずれかを入賞させるリール制御が行われる。
【0227】
具体的には、左リールを第1停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、中リールを第2停止したときには「チェリーa」、「チェリーb」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの右リールを第3停止したときには「白7」、「チェリーa」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。一方、右リールを第2停止したときには「白7」、「チェリーa」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの中リールを第3停止したときには「チェリーa」、「チェリーb」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。
【0228】
中リールを第1停止したときには「チェリーa」、「チェリーb」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、左リールを第2停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの右リールを第3停止したときには「白7」、「チェリーa」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。一方、右リールを第2停止したときには「白7」、「チェリーa」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの左リールを第3停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。
【0229】
右リールを第1停止したときには「チェリーa」、「白7」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、左リールを第2停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの中リールを第3停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させて右上がりが入賞する。一方、中リールを第2停止したときには「チェリーa」、「チェリーb」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの左リールを第3停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。
【0230】
このように、押し順ベルC2が当選しているゲームにおいては、右左中の手順でストップスイッチが操作されたときに右上がりベルが入賞して8枚のメダルを獲得できるのに対して、右左中以外の手順でストップスイッチが操作されたときに1枚ベルのうちのいずれかが入賞して1枚のメダルを獲得できる。
【0231】
[押し順ベルC3]
押し順ベルC3が当選しているゲームにおいては、右第1停止でストップスイッチが操作されたときに下段ベルを入賞させ、右第1停止以外でストップスイッチが操作されたときに1枚ベルのうちのいずれかを入賞させるリール制御が行われる。
【0232】
具体的には、左リールを第1停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、中リールを第2停止したときには「チェリーa」、「チェリーb」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの右リールを第3停止したときには「白7」、「チェリーa」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。一方、右リールを第2停止したときには「白7」、「チェリーa」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの中リールを第3停止したときには「チェリーa」、「チェリーb」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。
【0233】
中リールを第1停止したときには「チェリーa」、「チェリーb」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、左リールを第2停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの右リールを第3停止したときには「白7」、「チェリーa」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。一方、右リールを第2停止したときには「白7」、「チェリーa」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの左リールを第3停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。
【0234】
右リールを第1停止したときには「赤7」または「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、左リールを第2停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの中リールを第3停止したときには「白7」、「BAR」、および「リプレイ」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させて下段ベルが入賞する。一方、中リールを第2停止したときには「白7」、「BAR」、および「リプレイ」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの左リールを第3停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて下段ベルが入賞する。
【0235】
このように、押し順ベルC3が当選しているゲームにおいては、右第1停止でストップスイッチが操作されたときに下段ベルが入賞して8枚のメダルを獲得できるのに対して、右1停止以外でストップスイッチが操作されたときに1枚ベルのうちのいずれかが入賞して1枚のメダルを獲得できる。
【0236】
[押し順ベルD1]
押し順ベルD1が当選しているゲームにおいては、右中左の手順でストップスイッチが操作されたときに中段ベルを入賞させ、右中左以外の手順でストップスイッチが操作されたときに1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル2、および1枚2のいずれかを入賞させるか、あるいは、いずれの役も入賞させないリール制御が行われる。
【0237】
具体的には、左リールを第1停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。そのため、「チェリーa」または「チェリーb」を入賞ラインLN上に導出させるタイミングで中リールを停止させ、かつ「白7」、「チェリーa」、および「BAR」のいずれかを入賞ラインLN上に導出させるタイミングで右リールを停止させたときには、1枚ベル1A、1枚ベル1B、および1枚ベル2のいずれかが入賞するが、そのように停止できなければいずれの役も入賞しない。
【0238】
中リールを第1停止したときには「BAR」または「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、左リールを第2停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの右リールを第3停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚2が入賞する。一方、右リールを第2停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの左リールを第3停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚2が入賞する。
【0239】
右リールを第1停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、中リールを第2停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの左リールを第3停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させて中段ベルが入賞する。一方、左リールを第2停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの中リールを第3停止したときには「BAR」または「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚2が入賞する。
【0240】
このように、押し順ベルD1が当選しているゲームにおいては、右中左の手順でストップスイッチが操作されたときに中段ベルが入賞して8枚のメダルを獲得できるのに対して、右中左以外の手順でストップスイッチが操作されたときに1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル4A、1枚ベル2、および1枚2のいずれかが入賞して1枚のメダルを獲得できる場合もあるが、いずれの役も入賞しないとメダルを獲得できない。
【0241】
[押し順ベルD2]
押し順ベルD2が当選しているゲームにおいては、右中左の手順でストップスイッチが操作されたときに右上がりベルを入賞させ、右中左以外の手順でストップスイッチが操作されたときに1枚ベルのうちのいずれかを入賞させるリール制御が行われる。
【0242】
具体的には、左リールを第1停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、中リールを第2停止したときには「チェリーa」、「チェリーb」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの右リールを第3停止したときには「白7」、「チェリーa」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。一方、右リールを第2停止したときには「白7」、「チェリーa」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの中リールを第3停止したときには「チェリーa」、「チェリーb」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。
【0243】
中リールを第1停止したときには「チェリーa」、「チェリーb」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、左リールを第2停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの右リールを第3停止したときには「白7」、「チェリーa」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。一方、右リールを第2停止したときには「白7」、「チェリーa」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの左リールを第3停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。
【0244】
右リールを第1停止したときには「チェリーa」、「白7」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、中リールを第2停止したときには「ベル」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの左リールを第3停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて右上がりが入賞する。一方、左リールを第2停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの中リールを第3停止したときには「チェリーa」、「チェリーb」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。
【0245】
このように、押し順ベルD2が当選しているゲームにおいては、右中左の手順でストップスイッチが操作されたときに右上がりベルが入賞して8枚のメダルを獲得できるのに対して、右中左以外の手順でストップスイッチが操作されたときに1枚ベルのうちのいずれかが入賞して1枚のメダルを獲得できる。
【0246】
[押し順ベルD3]
押し順ベルD3が当選しているゲームにおいては、右第1停止でストップスイッチが操作されたときに下段ベルを入賞させ、右第1停止以外でストップスイッチが操作されたときに1枚ベルのうちのいずれかを入賞させるリール制御が行われる。
【0247】
具体的には、左リールを第1停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、中リールを第2停止したときには「チェリーa」、「チェリーb」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの右リールを第3停止したときには「白7」、「チェリーa」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。一方、右リールを第2停止したときには「白7」、「チェリーa」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの中リールを第3停止したときには「チェリーa」、「チェリーb」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。
【0248】
中リールを第1停止したときには「チェリーa」、「チェリーb」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、左リールを第2停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの右リールを第3停止したときには「白7」、「チェリーa」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。一方、右リールを第2停止したときには「白7」、「チェリーa」、「BAR」、および「プラム」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの左リールを第3停止したときには「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて1枚ベルのうちのいずれかが入賞する。
【0249】
右リールを第1停止したときには「赤7」または「リプレイ」を入賞ラインLN上に必ず導出させる。次に、左リールを第2停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させ、この場合、残りの中リールを第3停止したときには「白7」、「BAR」、および「リプレイ」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させて下段ベルが入賞する。一方、中リールを第2停止したときには「白7」、「BAR」、および「リプレイ」のいずれかを入賞ラインLN上に必ず導出させ、残りの左リールを第3停止したときには「青7」または「スイカ」を入賞ラインLN上に必ず導出させて下段ベルが入賞する。
【0250】
このように、押し順ベルD3が当選しているゲームにおいては、右第1停止でストップスイッチが操作されたときに下段ベルが入賞して8枚のメダルを獲得できるのに対して、右1停止以外でストップスイッチが操作されたときに1枚ベルのうちのいずれかが入賞して1枚のメダルを獲得できる。
【0251】
なお、押し順ベルが当選しているゲームにおいて、8枚のメダルを獲得できる入賞(中段ベル入賞、右上がりベル入賞、下段ベル入賞)を発生させるためのリールの停止順を正解手順ともいう。たとえば、押し順ベル1が当選している場合における正解手順は、中左右(中左押し)である。
【0252】
このように、押し順ベルのいずれかに当選したときには、当選役の種類に応じた操作態様(正解手順)でリールを停止させたときに、中段ベル、右上がりベル、および下段ベルのいずれかが必ず入賞し、8枚のメダルを獲得できる一方で、当選役の種類に応じた正解手順以外でリールを停止させたときに、1枚のメダルを獲得できるか、1枚もメダルを獲得できない。このため、押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた正解手順でリールを停止させたか否かによって払い出されるメダル数の期待値が変わる。
【0253】
押し順ベルのいずれかに当選しても、その種類が分からなければ正解手順を意図的に選択することはできず、正解手順でリールを停止させることができれば、8枚のメダルを確実に獲得できるものの、正解手順でリールを停止させることができなければ、メダルが獲得できても1枚のみであり、メダルを1枚も獲得できないこともある。しかし、本実施の形態では、ATに制御されているときには、押し順ベルが当選したゲームにおいて、正解手順が報知される。よって、ATに制御されたときには、押し順ベルが当選したゲームにおいて、賭数に用いる3枚を超える8枚のメダルを獲得できるため、払出率が1以上となる。
【0254】
ここで、本実施の形態においては、ATに制御されていないときに、左第1停止以外でリールを停止させたときには、左第1停止でリールを停止させたときには科されることのない遊技者にとって不利な所定のペナルティを科す制御が行われる。これは、ATに制御されていないときには、遊技者に左第1停止でリールを停止させることを促すためである。ATに制御されていないときの左第1停止を「推奨手順」ともいう。所定のペナルティとしては、所定ゲーム数(たとえば、100ゲーム)を消化する間は新たにナビストックを獲得することができないように制御される(ナビストック抽選が行われない、あるいは、ナビストック抽選が行われても当選しない)。なお、所定のペナルティとしては、遊技者が不利となるものであれば、その他のものであってもよい。たとえば、本来はナビストック1つでATに制御されるゲーム数が50ゲームであるが、20ゲームに減少するものであってもよい。
図10に示すように、本実施の形態における押し順ベルには、正解手順として左第1停止が設定されていない。さらに、ATに制御されていないときには、推奨手順である左第1停止でリールが停止することになるため、押し順ベルに当選したゲームにおいてはメダルを獲得できても賭数に用いる3枚よりも少ない1枚であり、メダルを1枚も獲得できないこともある。よって、ATに制御されていないときには、払出率が1未満となる。
【0255】
なお、押し順ベルに当選したときにおいて、正解手順でリールを停止させたときに導出される小役を「主役」といい、正解手順以外でリールを停止させたときに導出され得る小役を「副役」ともいう。たとえば、押し順ベルA1、押し順ベルB1、押し順ベルC1、および押し順ベルD1の主役は「中段ベル」であり、押し順ベルA2、押し順ベルB2、押し順ベルC2、および押し順ベルD2の主役は「右上がりベル」であり、押し順ベルA3、押し順ベルB3、押し順ベルC3、および押し順ベルD3の主役は「下段ベル」である。一方、1枚ベルおよび1枚役は副役である。
【0256】
[BB中押し順ベル]
BB中押し順ベルが当選しているゲームにおいては、いずれの停止順でストップスイッチが操作されたとしても、中段ベル、右上がりベル、および下段ベルのいずれかを入賞させるリール制御が行われる。
【0257】
[弱チェリー、強チェリー]
弱チェリーが当選しているゲームにおいては、左第1停止により、「チェリー」を中段にも下段にも停止可能なタイミングで左リールを停止させたときに、「チェリー」が左リールの下段に停止するリール制御が行われる。一方、弱チェリーが当選しているゲームにおいては、左第1停止により、「チェリー」を中段にも下段にも停止可能なタイミングで左リールを停止させたときに、「チェリー」が左リールの中段に停止するリール制御が行われる。中第1停止または右第1停止のときには、弱チェリーおよび強チェリーいずれの当選時においても、その後、「チェリー」を中段にも下段にも停止可能なタイミングで左リールを停止させたときに、「チェリー」が左リールの下段に停止するリール制御が行われる。このため、左第1停止により、「チェリー」を中段にも下段にも停止可能なタイミングで左リールを停止させた結果として、左リールの中段に「チェリー」が停止するか否かによって、強チェリーの当選であるか、弱チェリーの当選であるかを遊技者に認識させることができる。弱チェリーおよび強チェリーはともに1枚2と同時当選するため、「チェリー」を中段にも下段にも停止可能なタイミング以外のタイミングで左リールを停止させたときには、必ず1枚2が入賞する。
【0258】
[1枚役]
1枚役が当選しているゲームにおいては、いずれの停止順でストップスイッチが操作されたとしても、1枚1または1枚2が必ず入賞するリール制御が行われる。
【0259】
[通常リプレイ]
通常リプレイが当選しているゲームにおいては、いずれの停止順でストップスイッチが操作されたとしても、中段リプレイまたは右上がりリプレイが必ず入賞するリール制御が行われる。
【0260】
[BB]
BBが当選しているゲームにおいては、「白7」を入賞ラインLN上に導出させるタイミングで左リールを停止させたときに限り、BBを入賞させるリール制御が行われる。言い換えると、「白7」を入賞ラインLN上に導出させるタイミングで左リールを停止させない限りは、BBに入賞することがなく、BBの当選フラグは次のゲーム以降に持ち越される。
【0261】
[遊技状態の概要]
次に、
図11を参照しながら遊技状態の概要について説明する。
【0262】
[通常状態]
通常状態は、BBの終了後に開始するとともに、新たにBBに当選することにより終了する。通常状態は、BBに当選するまで継続するため、ゲーム数の制限はなく、3BETで1ゲームが開始する。
【0263】
押し順ベル(押し順ベルA1、押し順ベルA2、押し順ベルA3、押し順ベルB1、押し順ベルB2、押し順ベルB3、押し順ベルC1、押し順ベルC2、押し順ベルC3、押し順ベルD1、押し順ベルD2、押し順ベルD3)の各々に対応する判定値数は、4000に設定されており、押し順ベルの各々の当選確率は4000/65536(約1/16.4)となる。BB中押し順ベルに対応する判定値数は、0に設定されており、BB中押し順ベルには当選しない。1枚役に対応する判定値数は、1に設定されており、1枚役の当選確率は1/65536となる。通常リプレイに対応する判定値数は、15000に設定されており、通常リプレイの当選確率は15000/65536(約1/4.4)となる。BBに対応する判定値数は、1535に設定されており、BBの当選確率は1535/65536(約1/42.7)となる。なお、通常状態においては、外れがなく、いずれかの当選役に必ず当選する。
【0264】
通常状態においては、ナビストック抽選が行われないため、ナビストックが付与されない。よって、通常状態においては、ATに制御されることがなく、押し順ベルに当選しても主役を入賞させることができないため、払出率は1未満となる。
【0265】
[内部中]
内部中は、通常状態においてBBに当選し、かつBBの当選フラグが次ゲーム以降に持ち越されたことを条件に開始するとともに、当選しているBBに入賞することにより終了する。内部中は、BBに入賞するまで継続するため、ゲーム数の制限はなく、3BETで1ゲームが開始する。
【0266】
押し順ベルの各々に対応する判定値数は、4000に設定されており、押し順ベルの各々の当選確率は4000/65536(約1/16.4)となる。BB中押し順ベルに対応する判定値数は、0に設定されており、BB中押し順ベルには当選しない。1枚役に対応する判定値数は、1に設定されており、1枚役の当選確率は1/65536となる。通常リプレイに対応する判定値数は、16534に設定されており、通常リプレイの当選確率は16534/65536(約1/4)となる。BBに対応する判定値数は、0に設定されており、BBは重複して当選しない。なお、内部中においては、内部抽選で外れになったときに持ち越しているBBの当選が単独で当選することになるため、BB入賞可能である。しかし、内部中においては、1/65536という超低確率でしか外れにならないため、大部分のゲームが内部中で行われる。
【0267】
内部中においては、ナビストック抽選が行われることにより、ナビストックが付与される場合がある。よって、内部中においては、ナビストックを獲得してATに制御されたときには、押し順ベルに当選したときに主役を入賞させることができるため、払出率は1以上となる。一方、ナビストックを獲得せずにATに制御されなかったときには、押し順ベルに当選しても主役を入賞させることができないため、払出率は1未満となる。
【0268】
[BB]
BBは、通常状態または内部中においてBBに入賞したときに開始するとともに、BB中のメダルの払出枚数が50枚を超えたときに終了する。BB中は、3BETで1ゲームが開始する。
【0269】
押し順ベルの各々に対応する判定値数は、0に設定されており、押し順ベルには当選しない。その代り、BB中押し順ベルに対応する判定値数が16000に設定されており、BB中押し順ベルの当選確率は16000/65536(約1/4.1)となる。1枚役に対応する判定値数は、49536に設定されており、1枚役の当選確率は49536/65536(約1/1.3、約3/4)となる。通常リプレイに対応する判定値数は、0に設定されており、通常リプレイには当選しない。BBに対応する判定値数は、0に設定されており、BBには当選しない。なお、BBにおいては、外れがなく、いずれかの当選役に必ず当選する。
【0270】
BBにおいては、ナビストック抽選が行われないため、ナビストックが付与されない。BBにおいては、通常状態および内部中よりも、1枚役の当選確率が非常に高くなっており、大部分のゲームで1枚役に当選して、1枚のメダルが払い出される。よって、BBの払出率は1未満となる。
【0271】
以上、本実施の形態における遊技状態の概要を説明した。以下では、遊技状態の概要に関する本実施の形態の特徴部分について説明する。
【0272】
通常状態においては、ATに制御されないため、押し順ベルに当選しても主役を入賞させることができず、払出率は1未満となる。これに対して、BB当選を持ち越した内部中においては、ATに制御可能であるため、押し順ベルに当選したときに主役を入賞させることができ、払出率は1以上となる。特別役よりも小役や再遊技役を優先的に入賞させるようにリール制御が行われるため、内部中においては、内部抽選で外れにならない限り、当選しているBBを入賞させることができない。しかし、内部中においては、1/65536という超低確率でしか外れにならず、しかも、外れになってBBに単独当選した場合でも、「白7」を入賞ラインLN上に導出させるタイミングで左リールを停止させない限りは、BBに入賞することがない。そのため、一端、BBに当選して内部中に移行した後は、BBに入賞することがほとんどなく、大部分のゲームが内部中で行われる。これにより、遊技者は、内部中においてナビストックを獲得できさえすれば、メダルの純増枚数を増やすことができる。
【0273】
通常状態や内部中においては、押し順ベルA1の判定値の範囲(1〜4000)、押し順ベルA2の判定値の範囲(4001〜8000)、押し順ベルA3の判定値の範囲(8001〜12000)、押し順ベルB1の判定値の範囲(12001〜16000)、押し順ベルB2の判定値の範囲(16001〜20000)、押し順ベルB3の判定値の範囲(20001〜24000)、押し順ベルC1の判定値の範囲(24001〜28000)、押し順ベルC2の判定値の範囲(28001〜32000)、押し順ベルC3の判定値の範囲(32001〜36000)、押し順ベルD1の判定値の範囲(36001〜40000)、押し順ベルD2の判定値の範囲(40001〜44000)、および押し順ベルD3の判定値の範囲(44001〜48000)の各々は、重複しない。
【0274】
よって、通常状態や内部中においては、中段ベルが当選する押し順ベルA1、押し順ベルB1、押し順ベルC1、および押し順ベルD1の各々の判定値の範囲は、右上がりベルが当選する押し順ベルA2、押し順ベルB2、押し順ベルC2、および押し順ベルD2の各々の判定値の範囲と重複しない関係にある。中段ベルが当選する押し順ベルA1、押し順ベルB1、押し順ベルC1、および押し順ベルD1の各々の判定値の範囲は、下段ベルが当選する押し順ベルA3、押し順ベルB3、押し順ベルC3、および押し順ベルD3の各々の判定値の範囲と重複しない関係にある。右上がりベルが当選する押し順ベルA2、押し順ベルB2、押し順ベルC2、および押し順ベルD2の各々の判定値の範囲は、下段ベルが当選する押し順ベルA3、押し順ベルB3、押し順ベルC3、および押し順ベルD3の各々の判定値の範囲と重複しない関係にある。つまり、通常状態や内部中においては、中段ベル、右上がりベル、下段ベルの各々は重複して当選しない。
【0275】
一方、BBにおいては、押し順ベルに当選しない代りに、BB中押し順ベルに当選するため、中段ベル、右上がりベル、および下段ベルの各々の判定値の範囲は、互いに重複する関係にある。つまり、BBにおいては、中段ベル、右上がりベル、下段ベルの各々は重複して当選する。
【0276】
ここで、通常状態や内部中において中段ベルに対応する判定値数は、押し順ベルA1の判定値数と、押し順ベルB1の判定値数と、押し順ベルC1の判定値数と、押し順ベルD1の判定値数とを加算した16000であり、BB中押し順ベルの判定値数と同じである。つまり、「通常状態や内部中において中段ベルに対応する判定値の範囲」=「BBにおいてBB中押し順ベル(中段ベルともいえる)に対応する判定値の範囲」の関係となる。通常状態や内部中において右上がりベルに対応する判定値数は、押し順ベルA2の判定値数と、押し順ベルB2の判定値数と、押し順ベルC2の判定値数と、押し順ベルD2の判定値数とを加算した16000であり、BB中押し順ベルの判定値数と同じである。つまり、「通常状態や内部中において右上がりベルに対応する判定値の範囲」=「BBにおいてBB中押し順ベル(右上がりベルともいえる)に対応する判定値の範囲」の関係となる。通常状態や内部中において下段ベルに対応する判定値数は、押し順ベルA3の判定値数と、押し順ベルB3の判定値数と、押し順ベルC3の判定値数と、押し順ベルD3の判定値数とを加算した16000であり、BB中押し順ベルの判定値数と同じである。つまり、「通常状態や内部中において下段ベルに対応する判定値の範囲」=「BBにおいてBB中押し順ベル(下段ベルともいえる)に対応する判定値の範囲」の関係となる。
【0277】
そのため、BBにおいても、通常状態や内部中と同じ判定値数を用いて、中段ベル、右上がりベル、および下段ベルの各々の内部抽選が行われる。つまり、BBにおける中段ベル、右上がりベル、および下段ベルの各々の当選確率は、通常状態や内部中における中段ベル、右上がりベル、および下段ベルの各々の当選確率と同じである。
【0278】
さらに、BB中押し順ベルの判定値数(16000)は、全ての押し順ベルの判定値数の合計(48000)よりも小さい。つまり、BB中押し順ベルの判定値の範囲は、全ての押し順ベルの判定値の範囲を併せた範囲よりも狭い範囲であり、「BB中押し順ベルに対応する判定値の範囲」<「中段ベル、右上がりベル、および下段ベルの全てに対応する判定値の範囲を併せた範囲」の関係となる。
【0279】
これにより、BBにおいては、全ての押し順ベルの判定値の範囲を併せた範囲からBB中押し順ベルの判定値の範囲を除いた範囲(判定値数としては32000)が空くことになる。本実施の形態においては、この空いた範囲に対して、1枚役の当選範囲を割り当てている。このようにすることで、内部中において払出率が1を超えた分、BBにおける1枚役の当選確率を上げて1枚払い出しを多くすることにより、BBにおける払出率を1未満としている。その結果、遊技全体の払出率が高く維持されてしまうこと(ベースが上がるともいう)を防止することができる。
【0280】
ここで、本実施の形態においては、BBを用いて内部中の状態を作り出し、当該内部中において遊技者に遊技させるものであるが、CB(チャレンジボーナス)を用いて内部中の状態を作り出し、当該内部中において遊技者に遊技させるものも考えられる。CBは、全ての小役の入賞が許容されるボーナスであり、CBにおいては、停止操作のタイミングにかかわらず、必ずいずれかの小役が入賞する。CBを用いた場合、通常状態や内部中における1ゲームの賭数を3BETにするとともに、CBにおける1ゲームの賭数を2BETにすることが考えられる。そして、CB中は、いずれかの小役が入賞したときに必ず2枚のメダルを払い出してメダルの純増枚数を0にし、CBにおける払出率を1とする制御が行われる。
【0281】
仮に、上記のようにCBを用いた場合、遊技の大部分が行われる内部中における払出率を本実施の形態のように高く維持するために、通常状態においても押し順ベルの判定値の範囲を広く設定することが考えられる。この場合、CBの判定値の範囲が狭まり、CBに当選しにくくなってしまう(たとえば、本実施の形態と同様に、CBの当選確率は1/42.7となる)。そのため、CBに移行する機会も本実施の形態と同様に少なくなる。しかし、本実施の形態においては、BBにおける払出率が1未満であるのに対して、CBにおける払出率は1であるため、BBを用いた場合よりも遊技全体の払出率を抑えることが難しくなる。
【0282】
ここで、遊技全体の払出率を抑えるために、CBの判定値の範囲を広げることも考えられる。しかし、この場合、押し順ベルの判定値の範囲を広く設定することができず、遊技の大部分が行われる内部中における払出率を本実施の形態のように高く維持することができない。
【0283】
さらに、CBにおける賭数を3BETにした場合、CBにおいて、いずれかの小役が入賞したときに必ず2枚のメダルを払い出すことができない。その結果、CBにおいては、メダルの純増枚数を0にすることができず、払出率が1以上となってしまう。したがって、CBを用いて遊技全体の払出率を抑えることが難しくなる。
【0284】
本実施の形態においては、BBを用いることにより、BBにおける小役の当選確率を、通常状態や内部中から変化させることができる。そのため、内部中においては払出率を高く維持するとともに、BBにおいては、小役の判定値の範囲を変化させることで空いた範囲を作りだし、当該空いた範囲を利用して、BBにおける払出率を1未満とすることができる。その結果、遊技者によって大部分の遊技が行われる内部中においては払出率を高く維持するとともに、遊技全体の払出率は抑えることができる。
【0285】
以上のように、本実施の形態においては、BBにおいては、取得した乱数値とBB中押し順ベルの判定値数とに基づいて中段ベル、右上がりベル、および下段ベルが重複当選する。さらに、BB中押し順ベルの判定値の範囲は、通常状態や内部中における全ての押し順ベルの判定値の範囲を併せた範囲よりも狭い範囲である。そのため、BBにおいては、全ての押し順ベルの判定値の範囲を併せた範囲からBB中押し順ベルの判定値の範囲を除いた範囲が空くことになり、たとえば、遊技全体の払出率を抑えるために、BBにおける当選範囲などの設計の自由度を向上させることができる。
【0286】
通常状態や内部中における内部抽選で用いる判定値の範囲には、中段ベルに対応する判定値の範囲、右上がりベルに対応する判定値の範囲、および下段ベルに対応する判定値の範囲が含まれ、かつBB中押し順ベルに対応する判定値の範囲が含まれていない。一方、BBにおける内部抽選で用いる判定値の範囲には、BB中押し順ベルに対応する判定値の範囲が含まれ、かつ中段ベルに対応する判定値の範囲、右上がりベルに対応する判定値の範囲、および下段ベルに対応する判定値の範囲が含まれていない。これにより、中段ベルに対応する判定値の範囲、右上がりベルに対応する判定値の範囲、および下段ベルに対応する判定値の範囲と、BB中押し順ベルに対応する判定値の範囲とを、通常状態や内部中で用いる判定値の範囲とBBで用いる判定値の範囲とで区別することができる。
【0287】
BBにおいては、互いに8枚のメダルを払い出す中段ベル、右上がりベル、および下段ベルの当選が重複当選するため、中段ベル、右上がりベル、および下段ベルの各々で異なる枚数のメダルを払い出すものに比べて処理が簡単になる。
【0288】
BBにおいては、全ての押し順ベルの判定値の範囲を併せた範囲からBB中押し順ベルの判定値の範囲を除いた範囲に基づいて、中段ベル、右上がりベル、および下段ベルの各々が入賞したときよりも少ないメダルが払い出される1枚役が当選する。そのため、BBにおけるメダルの払出率を抑えることができ、遊技全体の払出率を抑えるとともに、遊技者の射幸心を抑えることができる。
【0289】
BBにおけるメダルの払出率が1未満であるため、遊技全体の払出率がある一定の上限値に制限されている中でも、BB以外の遊技状態(本実施の形態においては、大部分で遊技される内部中)におけるメダルの払出率を1以上に上げることができる。
【0290】
通常状態や内部中とBBとで、1ゲームが開始可能となる賭数が3BETで同じであるため、賭数が異なるものに比べて、遊技状態が移行したときにおける処理が簡単になる。
【0291】
次に、本実施の形態のメイン制御部41が実行する各種制御内容を以下に説明する。
[ゲーム処理]
図12は、メイン制御部41が設定変更処理の後に実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。ゲーム処理では、BET処理(S1)、内部抽選処理(S2)、リール回転処理(S3)、入賞判定処理(S4)、払出処理(S5)、ゲーム終了時処理(S6)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
【0292】
S1におけるBET処理では、メイン制御部41は、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。メイン制御部41は、ゲームを開始させる処理として、スタートスイッチ7が操作された時点で、設定された賭数に用いられたメダル数分のメダルIN信号の出力を命令する出力命令をRAM41cに設定する。
【0293】
S2における内部抽選処理では、メイン制御部41は、S1におけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するか否かを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM41cに当選フラグが設定される。
【0294】
S3におけるリール回転処理では、メイン制御部41は、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
【0295】
S4における入賞判定処理では、メイン制御部41は、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
【0296】
S5における払出処理では、メイン制御部41は、S4において入賞の発生が判定された場合に、その入賞が小役の場合には当該小役の種類に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算ならびにメダルの払い出しなどの処理や、再遊技役の場合には再遊技役の種類を特定可能なリプレイゲームフラグをRAM41cに設定してリプレイゲームを付与可能にする処理などを行う。払出処理では、メイン制御部41は、クレジットの加算ならびにメダルの払い出しにより遊技者に対して付与されたメダル数分のメダルOUT信号の出力を命令する出力命令をRAM41cに設定する。
【0297】
S6におけるゲーム終了時処理では、メイン制御部41は、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。ゲーム終了時処理では、ゲームの進行制御に応じてコマンドを生成し、通常コマンド送信用バッファに設定することで、その後のタイマ割込処理(メイン)においてサブ制御部91に対して設定されたコマンドが送信されるようになっている。
【0298】
[BET処理]
次に、メイン制御部41がゲーム処理のS1で実行するBET処理について説明する。
図13〜
図15は、メイン制御部41が実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。
【0299】
BET処理では、まず、RAM41cの所定領域において賭数の値が格納されるBETカウンタの値をクリアし(S10)、遊技状態に応じた規定数(本実施の形態では上限数と同じ。いずれの遊技状態においても3)をRAM41cに設定し(S11)、RAM41cにリプレイゲームである旨を示すリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて次のゲーム(今から開始されるゲーム)がリプレイゲームであるか否かを判定する(S12)。
【0300】
S12において次のゲーム(今から開始されるゲーム)がリプレイゲームであると判定された場合には(S12でY)、前回ゲームにおいて入賞したリプレイが、中段リプレイ(中段リプレイを、以下では第1のリプレイともいう)であったか否かが判定される(S13)。第1のリプレイであったか否かは、設定されているリプレイゲームフラグから特定される。第1のリプレイであったと判定されたときには(S13でY)、賭数が3(リプレイ当選可能な状態は3枚賭けであるため)加算される旨、および、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(S14では便宜上、“BETコマンド(BET音あり)”と示している。以下同様)を通常コマンド用送信バッファに設定する(S14)。
【0301】
一方、第1のリプレイではなかったと判定されたときには(S13でN)、賭数が3加算される旨、およびサブ制御部91によりBET音を出力させない旨のBET音なしを示すBETコマンド(S15では便宜上、“BETコマンド(BET音なし)”と示している。)を通常コマンド用送信バッファに設定する(S15)。
【0302】
以下では、第1のリプレイ以外の再遊技役を第2のリプレイと第3のリプレイという。第2のリプレイは、右上がりリプレイのうち「ベル−リプレイ−赤7」の組合せに対応する再遊技役が対応し、第3のリプレイは、右上がりリプレイのうち「ベル−リプレイ−ベル」の組合せに対応する再遊技役が対応する。
【0303】
設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、サブ制御部91側においては、第1のリプレイ入賞後において賭数が設定される毎にBET音を出力するのに対し、第2または第3のリプレイ入賞後において賭数が設定される際にはBET音を出力させないことになる。これにより、第1のリプレイ入賞を遊技者に気付かせやすくすることができるのに対し、第2または第3のリプレイ入賞を遊技者に気付かせ難くすることができる。
【0304】
次に、メイン制御部41は、BETカウンタの値を1加算し(S16)、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数(ここでは3)であるか否か、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定し(S17)、BETカウンタの値が規定数でなければ(S17でN)、S16に戻る。
【0305】
BETカウンタの値が規定数となりリプレイ入賞による賭数の設定が完了すると(S17でY)、S18へ移行する。メイン制御部41は、BETカウンタの値が加算された後に、BETカウンタの値に応じて、1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16を順番に点灯させる処理を実行する。メイン制御部41は、リプレイ入賞後における賭数の設定が完了した後に、リプレイ中LED20、および、スタート有効LED18(ウェイト中はウェイト中LED19)を点灯させる処理を実行する。
【0306】
メイン制御部41は、RAM41cの所定領域において格納されるクレジットの値であるクレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かを判定する(S18)。上限値であると判定されたときには(S18でY)、投入不可フラグをRAM41cに設定し(S19)、S21に進む。投入不可フラグが設定されると、投入要求LED17およびBETスイッチ有効LED21を消灯させるための処理が行われる。なお、BETカウンタが第2のリプレイ入賞により規定数に設定されたときには、投入要求LED17およびBETスイッチ有効LED21を消灯させずに、たとえば、S37でYESと判定された後や、3BET分に相当するクレジットコマンド(BET音あり)が出力された後に、投入要求LED17およびBETスイッチ有効LED21を消灯させる。
【0307】
S18において上限値でないと判定されたとき、つまりクレジット投入が可能であると判定されたときには(S18でN)、S20に進む。なお、S12においてリプレイゲームでないと判定された場合には(S12でN)、そのままS20に進む。
【0308】
S20においては、投入待ち前の設定を行ってS21に進む。投入待ち前の設定では、RAM41cに投入不可フラグが設定されている場合は投入不可フラグをクリアし、メダルの投入が可能な状態とする。このため、リプレイ入賞後においては、賭数の設定が完了する前であって投入待ち前の設定が未だ行われていないときに投入されたメダルを受付けず、賭数の設定が完了して投入待ち前の設定が行われてから投入されたメダルを有効に受付けてクレジット加算されることになる。
【0309】
メイン制御部41は、投入待ち前の設定が行われて投入不可フラグをクリアされた後に、投入要求LED17を点灯させ、賭数を設定することが可能な場合にはBETスイッチ有効LED21を点灯させる処理を実行する。なお、BETカウンタが第1のリプレイ入賞により規定数に設定されたときには、S20において投入要求LED17のみを点灯させる。BETカウンタが第2のリプレイ入賞により規定数に設定されたときには、S20において投入要求LED17およびBETスイッチ有効LED21を点灯させ、たとえば、S37でYESと判定された後や、3BET分に相当するクレジットコマンド(BET音あり)が出力された後に、投入要求LED17およびBETスイッチ有効LED21を消灯させる。
【0310】
メイン制御部41は、投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定する(S21)。メダルの投入が可能な状態であると判定された場合には(S21でY)、流路切替ソレノイド30をonの状態とし、メダルの流路をホッパータンク側の経路としてメダルの投入が可能な状態とし(S22)、S24に進む。メダルの投入が可能な状態でないと判定された場合には(S21でN)、流路切替ソレノイド30をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止し(S23)、S24に進む。
【0311】
メイン制御部41は、設定キースイッチ37がonの状態か否かを判定し、設定キースイッチ37がonであれば(S24でY)、BETカウンタの値が0か否かを判定する(S25)。BETカウンタの値が0であれば(S25でY)、確認開始コマンドを通常コマンド送信用バッファに設定し(S26)、設定確認処理(S27)、すなわち設定確認状態に移行する。S26で設定された確認開始コマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。S27における設定確認処理が終了した後は、S21に戻る。設定キースイッチ37がonではない場合(S24でN)またはBETカウンタの値が0ではない場合には(S25でN)、S30に進む。
【0312】
メイン制御部41は、投入メダルセンサ31による検出結果が適正な検出結果となり投入メダルの通過が検出されたか否か、すなわち投入メダルの通過が検出された旨を示す投入メダルフラグの有無を判定する(S30)。投入メダルの通過が検出されていなければ(S30でN)、S45に進み、投入メダルの通過が検出されていれば(S30でY)、投入メダルフラグをクリアし(S31)、RAM41cに投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定する(S32)。メダルの投入が可能な状態でなければ(S32でN)、S45に進む。
【0313】
メイン制御部41は、メダルの投入が可能な状態であれば(S32でY)、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否を判定する(S33)。BETカウンタの値が規定数でなければ(S33でN)、賭数が1加算される旨、および、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(BET音あり)を通常コマンド送信用バッファに設定し(S34)、BETカウンタの値を1加算し(S35)、S21に戻る。S34で設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、メダル投入により賭数が設定される際には、サブ制御部91側において、BET音が出力される。
【0314】
メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数であれば(S33でY)、前回ゲームにおいて第2または第3のリプレイが入賞していたか否かが判定される(S36)。第2または第3のリプレイであったか否かは、リプレイゲームフラグから特定される。前回ゲームにおいて第2のリプレイが入賞していなかったと判定されたときには(S36でN)、1加算後のクレジットカウンタの値を示すとともにサブ制御部91によりクレジット音を出力させる旨を示すクレジットコマンド(S38では便宜上、“クレジットコマンド(通常)”と示している。以下同様)を通常コマンド送信用バッファに設定し(S38)、RAM41cにおいてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値を1加算する(S40)。S38で設定されたクレジットコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。
【0315】
前回ゲームにおいて第2のリプレイが入賞していたと判定されたときには(S36でY)、規定数分のBET音が出力されたか否かが判定される(S37)。具体的には、S39に示すクレジットコマンドが規定数分の3回出力されたか否か判定される。第2または第3のリプレイ入賞後において賭数が設定される際には、S15で示したようにBETコマンド(BET音なし)が出力されるため、サブ制御部91においてBET音が出力されない。このため、第2または第3のリプレイ入賞後、賭数が設定された後において、メダルが投入されてクレジットされる際に、BET音を規定数回まで出力させるための処理が行われる。
【0316】
S37において、規定数分のBET音が出力されていないときには(S37でN)、1加算後のクレジットカウンタの値を示すとともにサブ制御部91によりクレジット音を出力させる旨を示すクレジットコマンド(S39では便宜上、“クレジットコマンド(BET音あり)”と示している。以下同様)を通常コマンド送信用バッファに設定し(S39)、RAM41cにおいてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値を1加算する(S40)。S39で設定されたクレジットコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。
【0317】
一方、規定数分のBET音が既に出力されているときには(S37でY)、クレジットコマンド(通常)が通常コマンド送信用バッファに設定される(S38)。これにより、第2または第3のリプレイ入賞後のメダル投入によるクレジット加算の際には、サブ制御部91側において、3枚目までについてはBET音が出力され、4枚目以降についてはクレジット音が出力される。一方、第2または第3のリプレイ入賞後でないときのメダル投入によるクレジット加算の際には、サブ制御部91側において、1枚目からクレジット音が出力されることになる。
【0318】
なお、S36およびS37の次のステップとして、S40を実行した後に、対応するS38あるいはS39の処理を行うことにより、クレジットカウンタの値としてS40により加算された後にあたる現在の値を示すクレジットコマンドをS38あるいはS39において設定するようにしてもよい。
【0319】
メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かを判定する(S41)。クレジットカウンタの値が50でなければ(S41でN)、S21に戻り、クレジットカウンタの値が50であれば(S41でY)、投入不可フラグをRAM41cに設定し(S42)、S21に戻る。
【0320】
S45では、スタートスイッチ7の操作が検出されているか否か、すなわちスタートスイッチ7の立ち上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。さらに立上りエッジは、いずれかのスイッチがONに変化し、かつ全てのスイッチがOFFである場合にのみ設定されるので、S45では、いずれかのスイッチがONに変化したか否かに加えて他のスイッチがOFFであるかどうかについても判定されることとなる。
【0321】
スタートスイッチ7の操作が検出されていないと判定された場合(S45でN)、またはスタートスイッチ7が操作されたものの他のスイッチも操作されている場合には、S50に進み、スタートスイッチ7の操作が有効に検出されていれば(S45でY)、S46に進み、立上りエッジをクリアする。S47では、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定する。
【0322】
メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数でなければ(S47でN)、S21に戻り、BETカウンタの値が規定数であれば(S47でY)、S48において、投入不可フラグをRAM41cに設定するとともに、流路切替ソレノイド30をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止し、S49において、ゲーム開始時の設定を行う。これにより、ゲームが開始されてから当該ゲームが終了して、次のゲーム以降のBET処理におけるS20において投入待ち前の設定が行われるまではメダルを投入しても受付けられず、メダル払出口9から払い出されることになる。そして、S49の後、BET処理を終了して
図12のS2に進む。
【0323】
S50においては、1枚BETスイッチ5の操作が検出されているか否か、すなわち1枚BETスイッチ5の立ち上がりを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。1枚BETスイッチ5の操作が検出されていなければ(S50でN)、S51に進み、1枚BETスイッチ5の操作が検出されていれば(S50でY)、
図15のS65に進み、立上りエッジをクリアする。
【0324】
メイン制御部41は、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(S66)。BETカウンタの値が規定数であれば(S66でY)、S21に戻り、BETカウンタの値が規定数でなければ(S66でN)、クレジットカウンタの値が0であるか否かを判定する(S67)。クレジットカウンタの値が0であれば(S67でY)、S21に戻る。クレジットカウンタの値が0でなければ(S67でN)、賭数が1加算される旨、および、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(BET音あり)を通常コマンド送信用バッファに設定する(S68)。
【0325】
S69においては、クレジットカウンタの値を1減算し、S70においては、BETカウンタの値を1加算して、S21に戻る。S68で設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、1枚BETスイッチ5の操作により賭数が設定される際には、サブ制御部91側において、BET音が出力される。なお、第2または第3のリプレイ入賞後において、S66でYESと判定されたときには、S37と同様の判定を行い、規定数分、BET音が出力されていないときには、S39と同様の処理を行うようにして、BET音を出力させるようにしてもよい。
【0326】
S51においては、MAXBETスイッチ6の操作が検出されているか否か、すなわちMAXBETスイッチ6の立ち上がり示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。MAXBETスイッチ6の操作が検出されていなければ(S51でN)、S52に進み、MAXBETスイッチ6の操作が検出されていれば(S51でY)、
図15のS75に進み、立上りエッジをクリアする。
【0327】
メイン制御部41は、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(S76)。BETカウンタの値が規定数であれば(S76でY)、S80に進み、BETカウンタの値が規定数でなければ(S76でN)、クレジットカウンタの値が0であるか否かを判定する(S77)。クレジットカウンタの値が0であれば(S77でY)、S80に進む。クレジットカウンタの値が0でなければ(S77でN)、S78において、クレジットカウンタの値を1減算し、S79において、BETカウンタの値を1加算して、S76に戻る。
【0328】
S80では、BETカウンタが加算されたか否かを判定し、BETカウンタが加算されていなければ(S80でN)、S21に戻る。一方、BETカウンタが加算されていれば(S80でY)、S81において加算された数分賭数が加算された旨、および、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(BET音あり)を通常コマンド送信用バッファに設定し、S21に進む。S81で設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、MAXBETスイッチ6の操作により賭数が設定される際には、サブ制御部91側において、設定された賭数分だけBET音が出力される。
【0329】
S52においては、精算スイッチ10の操作が検出されているか否か、すなわち精算スイッチ10の立ち上がりを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。精算スイッチ10の操作が検出されていなければ(S52でN)、S21に戻り、精算スイッチ10の操作が検出されていれば(S52でY)、S53に進み、立上りエッジをクリアする。メイン制御部41は、RAM41cにリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて次のゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する(S54)。
【0330】
リプレイゲームであると判定されなかったときには(S54でN)、S56においてBETカウンタの値が0か否かを判定し、BETカウンタの値が0でなければ(S56でN)、S57に進み、ホッパーモータ34bを駆動してBETカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御(すなわち賭数の設定に用いられたメダルを返却するとともにBETカウンタの値を0にする制御)が行われるとともに、メダルの払出開始および賭数精算を通知する払出開始コマンドを通常コマンド送信用バッファに設定するための賭数精算処理を行う。S57における賭数精算処理の後、S58において、RAM41cに設定されている投入不可フラグをクリアしてS21に戻る。これにより、リプレイ入賞後ではなく賭数が設定されている状態で精算スイッチ10の操作により賭数精算が行われる際には、サブ制御部91側において、賭数精算中である旨が表示されるとともに、賭数精算に対応する音が出力される。
【0331】
これに対し、S54においてリプレイゲームであると判定されたときや(S54でY)、S56においてBETカウンタの値が0であると判定されたときには(S56でY)、S59において、ホッパーモータ34bを駆動してクレジットカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御(すなわちクレジットとして記憶されているメダルを返却するとともにクレジットカウンタの値を0にする制御)が行われるとともに、メダルの払出開始を通知するとともに、リプレイゲームにおけるクレジット精算であるか賭数が設定されていないときにおけるクレジット精算であるかを通知する払出開始コマンドを通常コマンド送信用バッファに設定するための賭数精算処理を行う。
【0332】
S57における賭数精算処理の後、S58において、RAM41cに設定されている投入不可フラグをクリアしてS22に戻る。これにより、リプレイ入賞において精算スイッチ10の操作により精算が行われる際には、賭数精算が行われることなくクレジット精算のみが行われ、かつ、サブ制御部91側においては、リプレイ入賞後におけるクレジット精算中である旨が表示されるとともに、リプレイ入賞後におけるクレジット精算に対応する音が出力される。BETカウンタの値が0であるときにおける精算スイッチ10の操作により精算が行われる際には、サブ制御部91側において、BETカウンタの値が0であるときのクレジット精算中である旨が表示されるとともに、BETカウンタの値が0であるときのクレジット精算に対応する音が出力される。
【0333】
[ゲーム終了後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミング]
次に、ゲーム終了後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングについて説明する。
図16(a)〜(d)は、
図13〜
図15に示したBET処理が実行されることにより、ゲーム終了後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングの一例を説明するための図である。
【0334】
図16(a)は、小役入賞せずにメダル払い出しがなかった後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。小役入賞が発生していない場合には、払い出しが行われることなくゲームが終了し、その後、
図12のS6の処理や、次のゲームのためのS1の処理、
図13のS10〜S12の処理が実行された後において、S20以降の処理が実行されることにより、
図16(a)に示されるようにメダルの投入あるいは精算が許容される。
【0335】
図16(b)は、小役入賞してメダル払い出しが行われた後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。小役入賞が発生している場合には、払い出しが行われた後にゲームが終了し、その後、
図12のS6の処理や、次のゲームのためのS1の処理、
図13のS10〜S12の処理が実行された後において、S20以降の処理が実行されることにより、
図16(b)に示されるようにメダルの投入あるいは精算が許容される。
【0336】
図16(c)は、リプレイ入賞した後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。リプレイ入賞が発生している場合には、払い出しが行われることなくゲームが終了し、その後、
図12のS6の処理や、次のゲームのためのS1の処理、
図13のS10〜S12の処理に加えて、さらに賭数設定が完了したタイミング以降(つまり、賭数設定が完了したタイミング、または当該タイミングより後)であってS19においてクレジット可能であると判定された後において、S20以降の処理が実行されることにより、
図16(c)に示されるようにメダルの投入あるいは精算が許容される。
【0337】
以上、
図13のS12〜S20や
図16(c)で示したように、リプレイ入賞が発生した後であってリプレイゲームが開始(リール回転開始)されるまでの間に投入されたメダルであっても、リプレイ入賞による賭数設定(自動BET)がされて次のリプレイゲームが開始可能な状態となってから後に検出されたメダルである場合には、メダルの検出に応じて
図14のS36〜S40が行われて、クレジットに加算させることができる。このため、リプレイ入賞が発生した後におけるクレジット加算が賭数設定よりも先に行われてしまうことを防止できる。その結果、違和感を抱かせることなく、リプレイ入賞が発生した後における遊技者の利便性を向上させることができる。
【0338】
図14のS52〜S59に示されるように、精算スイッチ10への操作に応じて、賭数が設定されている場合には当該賭数を精算する賭数精算処理を実行し、賭数が設定されていない場合にはクレジットを精算するクレジット精算処理を実行可能としつつ、設定されている賭数がリプレイ入賞により自動BETされた賭数である場合には、賭数精算処理を実行せずにクレジット精算処理を実行する。これにより、メダルを払い出すのではなくリプレイゲーム(1ゲーム)を付与するというリプレイの機能そのものを残してリプレイの存在意義を維持する一方、クレジットについてはリプレイ入賞後であっても精算操作に応じて払出可能としたことにより、リプレイ入賞後における遊技者の利便性をさらに向上させることができる。
【0339】
本実施の形態におけるスロットマシン1によれば、以下の課題を解決することができる。従来のスロットマシンにおいては、一般的に、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間が、所定時間(たとえば190ms(ミリ秒))に制限されている。このため、操作タイミングにかかわらず取りこぼしが発生しない入賞役を設ける場合には、各リールにおいて、所定時間内で引き込み可能な範囲内(本実施の形態では、5コマ以内)に、当該入賞役を構成する図柄を配置する必要がある。その結果、取りこぼしが発生しない入賞役の数が多くなるほど、入賞役各々を構成する専用図柄として数多くの種類を要することとなる。
【0340】
一方、複数(通常は3つ)のリールに描かれる識別情報としての図柄については、無限に設けることができるものではなく、ある程度の制限が科される。たとえば、3つのリール各々に描かれる図柄の数は、1リールに対して最大21個に制限されており、さらに3つのリールに描かれる図柄の種類は全部で最大10種類に制限されている。
【0341】
このような従来のスロットマシンを背景とした場合、たとえば入賞役について同一の図柄により構成しようとした場合、専用図柄を用意する必要がある。このため、図柄の数や種類の制限範囲内で移行役のための専用図柄を設けることが設計上困難となる虞があった。ストップスイッチ8L〜8Rの操作手順(押し順、操作タイミングなど)にかかわらずリプレイ入賞し得るように構成する場合においては、所定時間内で引き込み可能な範囲内に当該リプレイを構成する専用図柄を配置する必要があり、専用図柄の数を多くせざるを得なくなり、益々設計が困難になってしまう虞があった。
【0342】
このような課題を解決するために、前述した実施の形態におけるスロットマシン1においては、再遊技役に、外形が同一の図柄のみから構成される「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が入賞ラインに停止されることにより発生する中段リプレイといった第1のリプレイと、外形が同一または類似とはいえない図柄組合せとなる右上がりリプレイといった第2または第3のリプレイとを含めた。これにより、再遊技役のための専用図柄を必ずしも複数設ける必要がなく、図柄の数と種類を増大させてしまうことを回避でき、図柄の数、種類、および配置の制限内で、再遊技役の種類(バリエーション)を豊富にすることができる。一方、第2または第3のリプレイ入賞が発生した場合には、外形が同一または類似とはいえない図柄を含む組合せが停止されるため、第1のリプレイ入賞が発生した場合よりもリプレイ入賞の発生に気付かずに、メダルを投入してしまう可能性が高まるが、前述したように検出されたメダルに応じてクレジット加算させることができるために、投入したメダルが受け入れられないなどといった煩わしさを遊技者に感じさせることなく遊技を進行させることができる。
【0343】
本実施の形態における第2または第3のリプレイを構成する図柄には、リプレイとは異なる図柄が含まれる。このため、第2または第3のリプレイ入賞の発生に気付かずにメダルを投入してしまう可能性がより一層高まるが、検出されたメダルに応じてクレジット加算させることができるため、投入したメダルが受け入れられないなどといった煩わしさを遊技者に感じさせることなく遊技を進行させることができる。
【0344】
図13のS13〜S15で示したように、第1のリプレイ入賞が発生した後においてはBETコマンド(BET音あり)が設定されて出力されるため、サブ制御部91側によりBET音が出力される一方、第2または第3のリプレイ入賞が発生した後においてはBETコマンド(BET音なし)が設定されて出力されるため、サブ制御部91側によりBET音が出力されることがない。これにより、第2または第3のリプレイ入賞が発生して賭数設定が完了していることに気付かずにメダルを投入してしまう可能性がより一層高まるが、検出されたメダルに応じてクレジット加算させることができ、投入したメダルが受け入れられないなどといった煩わしさを遊技者に感じさせることなく遊技を進行させることができる。
【0345】
図14のS36〜S39で示したように、BET音を出力させない第2または第3のリプレイ入賞が発生して賭数設定が完了していることに気付かずにメダルを投入してクレジット加算された場合でも、賭数の上限数に相当する3回まではBET音と同じ音が出力されるために、遊技者の勘違いでメダルを投入して賭数を設定しているつもりであるにもかかわらずBET音が出力されないことにより、不信感や違和感を抱かせてしまうことを防止することができる。
【0346】
なお、本実施の形態では、
図16(c)で示したように、リプレイ入賞後において投入(クレジット)・精算が許容されるタイミングが、リプレイ入賞による自動BETの完了時である例について説明したが、これに限らず、リプレイ入賞後において投入(クレジット)・精算が許容されるタイミングは、リプレイ入賞による自動BETが開始される(あるいは開始された)ときであってもよい。
【0347】
図16(d)は、ゲーム終了後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングについての変形例を説明するための図である。
図16(d)に示すように、リプレイ入賞が発生している場合には、払い出しが行われることなくゲームが終了し、その後、
図12のS6の処理や、次のゲームのためのS1の処理、
図13のS10〜S12の処理が行われた後に、自動BETの処理(S16、S17)が開始される。つまり、
図13のS10〜S12の処理が行われた後は、自動BETの処理(S16、S17)の開始が確定するため、自動BETの処理が開始されるといえる。よって、
図16(d)に示すように、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算を許容するようにしてもよい。
【0348】
第1の例として、たとえば、
図13のS12においてYESと判定された場合にS18と同様の処理を行ってクレジットカウンタの値が50であるか否かの判定を行った後に、自動BETの処理(S16、S17と同様の処理)が開始されるようにするとともにクレジットカウンタの値が50でないと判定された後においては、その後に開始される自動BETの処理の完了を待つことなく、S20と同様の処理を行った以降において投入されたメダルを検出したときにクレジット加算されるとともに精算スイッチ10への操作を検出したときにクレジット精算されるようにしてもよい。一方、S18と同様の処理を行ってクレジットカウンタの値が50であると判定された後は、S19以降の処理と同様の処理を行うようにしてもよい。
【0349】
第2の例として、たとえば、メダルの投入あるいは精算を行うための割込処理を実行可能とし、第1の例におけるクレジットカウンタの値が50でないと判定されたとき、あるいは、クレジットカウンタの値が50でないと判定された後において1回目のS16に相当する処理が実行されてからゲーム開始までの間において、上記割込処理の割込みを許可するようにして、所定期間(2msec)毎に当該割込処理を実行するようにして、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算を許容するようにしてもよい。
【0350】
このように構成した場合であっても、リプレイ入賞が発生した後であってリプレイゲームが開始(リール回転開始)されるまでの間に投入されたメダルであっても、リプレイ入賞による賭数設定(自動BET)が開始されてから後に検出されたメダルである場合には、メダルの検出に応じてクレジット加算させることができる。このため、リプレイ入賞が発生した後におけるクレジット加算が賭数設定の開始よりも先に行われてしまうことを防止できる。その結果、違和感を抱かせることなく、リプレイ入賞が発生した後における遊技者の利便性を向上させることができる。メダルを払い出すのではなくリプレイゲーム(1ゲーム)を付与するというリプレイの機能そのものを残してリプレイの存在意義を維持する一方、クレジットについてはリプレイ入賞後であっても精算操作に応じて払出可能としたことにより、リプレイ入賞後における遊技者の利便性をさらに向上させることができる。
【0351】
次に、本実施の形態のサブ制御部91が実行する各種制御内容を以下に説明する。
[タイマ割込処理(サブ)]
サブ制御部91は、内部クロックのカウント値に基づいて1.12秒の間隔で実行するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
【0352】
タイマ割込処理(サブ)においては、サブ制御部91は、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する。次に、サブ制御部91は、停電判定処理を行う。停電判定処理では、サブ制御部91は、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
【0353】
停電判定処理の後、サブ制御部91は、電断フラグが設定されているか否かを判定し、電断フラグが設定されていた場合には、電断処理(サブ)に移行する。電断処理(サブ)では、サブ制御部91は、起動処理(サブ)においてバックアップが正常に行われたか否かを判定する際に用いるバックアップフラグをバックアップデータの作成後にセットしたり、起動処理(サブ)においてバックアップが正常に行われたか否かを判定する際に用いるチェックサムをバックアップデータの排他的論理和を算出して計算したりするなどの処理を実行する。
【0354】
サブ制御部91は、電断フラグが設定されていない場合には、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、サブ制御部91は、コマンドバッファにコマンドが格納されているか否かを判定し、コマンドバッファにコマンドが格納されていればコマンドバッファからコマンドを取得する。そして、取得したコマンドに応じた処理を実行する。
【0355】
次に、サブ制御部91は、ナビストックを付与するか否かを決定するナビストック抽選処理を実行する。
【0356】
次に、サブ制御部91は、ナビストック抽選処理におけるナビストック抽選に当選した場合に、非AT状態からナビ演出が実行されるAT状態に制御するAT制御処理を実行する。ATの終了条件が成立したときのナビストックが残っている場合には、ナビストックを1つ消化するとともに新たな1セットのATを継続して実行する。
【0357】
[ナビストック抽選]
次に、ナビストック抽選処理内で実行されるナビストック抽選について説明する。
図17は、サブ制御部が管理するナビストック抽選テーブルについて説明するための図である。
【0358】
サブ制御部91は、第1抽選条件または第2抽選条件が成立したときに、ナビストックを付与するか否か、および付与する場合にはその個数を決定するナビストック抽選を実行する。第1抽選条件は、遊技状態が内部中であり、かつ弱チェリーに当選したときに成立する。第2抽選条件は、遊技状態が内部中であり、かつ強チェリーに当選したときに成立する。
【0359】
ナビストック抽選に当選したときには、決定された個数分のナビストックが付与される。なお、ナビストック数が残っているときに、ナビストック数を新たに獲得したときには、残っているナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算させる。
【0360】
ナビストック抽選では、成立した抽選条件に応じて付与されるナビストックの平均当選個数が異なる。
【0361】
たとえば、
図17に示すように、第1抽選条件が成立した場合、ナビストック付与の当選確率は10%に設定されており、付与されるナビストック数が1個となる当選確率は80%に設定され、2個となる当選確率は20%に設定され、3個となる当選確率は0%に設定されている。一方、第2抽選条件が成立した場合、ナビストック付与の当選確率は20%に設定されており、付与されるナビストック数が1個となる当選確率は70%に設定され、2個となる当選確率は20%に設定され、3個となる当選確率は10%に設定されている。
【0362】
このように、第1抽選条件よりも成立しにくい第2抽選条件が成立したときには、ナビストック付与の当選確率が高く、かつ付与される場合のナビストック数も多く設定されている。
【0363】
さらに、BBの当選が持ち越されていない状態(すなわち、内部中以外の状態)で、かつCBが当選したとき以外の契機(本実施の形態では、弱チェリー当選または強チェリー当選)でナビストック抽選が実行される。ナビストックを上乗せする場合も同様である。このように、本実施の形態においては、内部中において、遊技者にとって有利なATに制御される可能性がある。
【0364】
ここで、たとえば、ナビストック抽選の抽選条件に、BB当選が含まれていた場合、BBといった有利な権利の発生と同時に、ATといった有利な権利が発生することになる。この場合、BBの当選時において二重に有利な状況が発生し得ることになり、一度の契機で多くの有利な価値を遊技者に与えることになる。その結果、過度に射幸性が高まってしまう虞がある。
【0365】
しかし、本実施の形態においては、BBの当選が持ち越されている内部中のみナビストック抽選を実行可能としてATが付与され得る一方で、BBの当選が持ち越されていない状態(通常状態、BB)でBB当選を契機にナビストック抽選を実行することはなく、BBと同時にATが付与されることがない。これにより、一度の契機で多くの有利な価値を得られる状況が発生してしまうことがなく、適度な射幸性を確保することができる。
【0366】
[ナビ演出]
サブ制御部91は、ATに制御している場合には、ナビ対象役に当選することにより、ナビ演出を実行する。本実施の形態におけるナビ対象役は押し順ベルである。
【0367】
押し順ベルのいずれかに当選したときのナビ演出は、主役(中段ベル、右上がりベル、下段ベル)を入賞させるための停止順(
図10参照)が報知される。たとえば、押し順ベルA1(中左ベル)に当選したときには、中左右の停止順で停止操作を行うことにより中段ベルを入賞させることができるため、「中!左!右!」といった各リールに対応する停止順が液晶表示器51に表示される。押し順ベルB2(中右ベル)に当選したときには、中右左の停止順で停止操作を行うことにより右上がりベルを入賞させることができるため、「中!右!左!」といった各リールに対応する停止順が液晶表示器51に表示される。押し順ベルC3(右ベル)に当選したときには、右第1停止で停止操作を行うことにより下段ベルを入賞させることができるため、「右!」といった各リールに対応する停止順が液晶表示器51に表示される。
【0368】
なお、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであってもよい。ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などを用いて実行するものであってもよい。
【0369】
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
【0370】
[遊技状態について]
本実施の形態においては、BBに当選して内部中に移行しても、内部抽選で超低確率で起こりうる外れとなり、かつ「白7」を入賞ラインLN上に導出させるタイミングで左リールを停止させない限りはBB入賞が発生せずに、BBに移行しないものであった。つまり、本実施の形態においては、大部分のゲームが内部中で行われ、内部中における払出率が1以上であることにより、遊技者の純増枚数を増やすことが可能なゲーム性であった。しかし、このようなゲーム性に限らない。
【0371】
たとえば、BBに当選しても、BB入賞が本実施の形態よりも高い確率(あるいは必ず)で起こりうるものであってもよい。つまり、遊技者は、通常状態、内部中、およびBBの全ての遊技状態の間を頻繁に移行しながら遊技できるゲーム性であってもよい。ここで、このようなゲーム性にした場合、内部中におけるゲーム数が減少するため、遊技者の純増枚数を増やすことが難しくなる。そこで、
図18に示すようなゲーム性であってもよい。
【0372】
図18に示す変形例における遊技状態において、
図11に示す本実施の形態における遊技状態と違う箇所は、1枚役が15枚役(メダルの払い出しが15枚である役)と重複当選する点、BB中のメダルの払出枚数が360枚を超えたときに終了する点、およびBBにおけるメダルの払出率が1以上となる点である。
【0373】
つまり、変形例における遊技状態においては、全ての押し順ベルの判定値の範囲を併せた範囲からBB中押し順ベルの判定値の範囲を除いた空き範囲を利用して、1枚役とともに15枚役の当選範囲が割り当てられている。これにより、BBにおいては、中段ベル、右上がりベル、および下段ベルの当選確率を変えることなく、しかも、1/1.3という高確率で15枚役が当選して15枚のメダルが頻繁に払い出されることになり、BBにおけるメダルの払出率が1以上となる。
【0374】
このように、全ての押し順ベルの判定値の範囲を併せた範囲からBB中押し順ベルの判定値の範囲を除いた空き範囲を利用して、通常状態や内部中においては当選確率が低く設定された15枚役や1枚役を、BBに限り高確率で当選させることができる。これにより、空き範囲を利用して、BBにおけるメダルの払出率を1以上にすることができる。
【0375】
さらに、
図11に示す本実施の形態における遊技状態や
図18に示す変形例における遊技状態においては、通常状態や内部中においては当選確率が低く設定された1枚役を、BBに限り高確率で当選させる構成としているが、この1枚役の当選契機を利用して、遊技者にとって有利な特典を付与するものであってもよい。たとえば、1枚役に当選したことを条件にナビストック抽選が実行されてナビストックが付与されるものであってもよいし、1枚役に当選したことを条件に特別なキャラクタ画像が表示されたり、遊技者にとって有利な特典が得られるためのポイントが付与されたりするものであってもよい。このようにすれば、通常状態や内部中においては滅多に得られることのない特典を、BBに移行することで得られることになり、BBに移行することに対して遊技者に期待させることができ、遊技の興趣を向上することができる。
【0376】
なお、
図11に示す本実施の形態における遊技状態や
図18に示す変形例における遊技状態においては、BBにおいて再遊技役に当選しないものであった。しかしながら、これに限らず、BBにおいて再遊技役に当選するものであってもよい。たとえば、全ての押し順ベルの判定値の範囲を併せた範囲からBB中押し順ベルの判定値の範囲を除いた空き範囲を利用して、BBにおける再遊技役の当選確率を高くするものであってもよい。このようにすれば、
図11に示す本実施の形態における遊技状態のようにBBにおける払出率を極端に下げたり、
図18に示す変形例における遊技状態のようにBBにおける払出率を極端に上げたりするものではなく、BBにおける払出率を1に近似することができるため、BBにおける遊技の射幸性を抑えることができる。
【0377】
本実施の形態においては、「通常状態や内部中において中段ベルに対応する判定値の範囲」=「BBにおいてBB中押し順ベル(中段ベルともいえる)に対応する判定値の範囲」、「通常状態や内部中において右上がりベルに対応する判定値の範囲」=「BBにおいてBB中押し順ベル(右上がりベルともいえる)に対応する判定値の範囲」、および「通常状態や内部中において下段ベルに対応する判定値の範囲」=「BBにおいてBB中押し順ベル(下段ベルともいえる)に対応する判定値の範囲」の関係となっていたが、これに限らない。たとえば、「通常状態や内部中において中段ベルに対応する判定値の範囲」<「BBにおいてBB中押し順ベル(中段ベルともいえる)に対応する判定値の範囲」、「通常状態や内部中において右上がりベルに対応する判定値の範囲」<「BBにおいてBB中押し順ベル(右上がりベルともいえる)に対応する判定値の範囲」、および「通常状態や内部中において下段ベルに対応する判定値の範囲」<「BBにおいてBB中押し順ベル(下段ベルともいえる)に対応する判定値の範囲」の関係となっていてもよい。仮にこのようにした場合であっても、「BB中押し順ベルに対応する判定値の範囲」<「中段ベル、右上がりベル、および下段ベルの全てに対応する判定値の範囲を併せた範囲」の関係を保つことで、全ての押し順ベルの判定値の範囲を併せた範囲からBB中押し順ベルの判定値の範囲を除いた空き範囲が生まれることになる。
【0378】
[特別役について]
本実施の形態においては、特別役として1つのBBのみを設けるものであったが、これに限らない。たとえば、BB1およびBB2の2つのBBを設けるものであってもよい。この場合、BB1およびBB2のいずれに当選しても、遊技状態が同じ内部中に移行するものであってもよいし、BB1に当選したときには遊技状態が内部中1に移行し、BB2に当選したときには遊技状態が内部中2に移行するものであってもよい。さらに、BB1の当選により内部中1に移行し、BB2の当選により内部中2に移行するものであれば、一方の内部中においてはATに制御可能で払出率が1以上となるのに対して、他方の内部中においてはATに制御不可能で払出率が1未満となるものであってもよい。
【0379】
本実施の形態においては、特別役としてBBを設けるものであったが、これに限らずRB(レギュラーボーナス)を設けてもよい。
【0380】
本実施の形態においては、BBの終了条件がBB中におけるメダルの払出枚数が50枚を超えるものとしていたが、これに限らない。たとえば、BB中のゲーム数が規定ゲーム数に到達すること、BB中のメダルの純増枚数(付与されたメダル数からゲームの使用に用いされたメダル数を減算した値)が規定値に到達すること、BBにおいて特定条件(たとえば、特定の役が当選すること、特定の役が入賞すること、特定の表示態様が停止することなど)が既定回数成立すること、BBの終了抽選に当選すること、およびこれらの条件を組合せた条件が成立することをBBの終了条件としてもよい。
【0381】
[主役について]
本実施の形態においては、主役である中段ベル、右上がりベル、および下段ベルのいずれにおいても入賞時には8枚のメダルが払い出されるものであった。つまり、いずれの主役に入賞しても、同じ枚数のメダルが払い出されるものであったが、これに限らず、入賞した主役の種類に応じて、払い出されるメダルの枚数が異なるものであってもよい。たとえば、中段ベルが入賞したときには8枚のメダルが払い出されるのに対して、右上がりベルまたは下段ベルが入賞したときには8枚よりも少ない3枚のメダルが払い出されてもよい。
【0382】
メダルの払出枚数に限らず、入賞した主役の種類に応じて、遊技者の有利度合いが異なるものであってもよい。たとえば、主役Aに入賞したときには、遊技者が有利となる有利状態(たとえば、再遊技役の当選確率が高まるRT状態、ナビ演出が実行されるAT状態、ナビストック抽選が行われる状態、ナビストック抽選の当選確率が高まる高確率状態など)に移行し、主役Bに入賞したときには、有利状態に移行しない、または有利状態よりも不利な不利状態に移行するものであってもよい。
【0383】
[BB中押し順ベルについて]
本実施の形態においては、BBにおいてのみ当選可能なBB中押し順ベルに当選したときには、いずれの停止順でストップスイッチが操作されたとしても、中段ベル、右上がりベル、および下段ベルのいずれかが入賞するものであった。つまり、通常状態や内部中においては、中段ベルに当選したときに当該中段ベルに対応づけられた正解手順で操作されることで中段ベルに入賞し、右上がりベルに当選したときに当該右上がりベルに対応づけられた正解手順で操作されることで右上がりベルに入賞し、下段ベルに当選したときに当該下段ベルに対応づけられた正解手順で操作されることで下段ベルに入賞するのに対して、BBにおいては、中段ベル、右上がりベル、および下段ベルが重複当選したときにいずれの停止順でストップスイッチが操作されたとしても、中段ベル、右上がりベル、および下段ベルのいずれかが入賞するものであった。しかし、このようなリール制御に限らない。
【0384】
たとえば、BBにおいてのみ当選可能なBB中押し順ベルに当選したときには、いずれの停止順でストップスイッチが操作されたとしても、予め決められた役(たとえば、中段ベル)が必ず入賞するものであってもよい。この場合、その他の役(たとえば、上がりベル、下段ベル)はBBにおいて入賞しないものになる。つまり、通常状態や内部中においては、中段ベルに当選したときに当該中段ベルに対応づけられた正解手順で操作されることで中段ベルに入賞し、右上がりベルに当選したときに当該右上がりベルに対応づけられた正解手順で操作されることで右上がりベルに入賞し、下段ベルに当選したときに当該下段ベルに対応づけられた正解手順で操作されることで下段ベルに入賞するのに対して、BBにおいては、中段ベル、右上がりベル、および下段ベルが重複当選したときにいずれの停止順でストップスイッチが操作されたとしても、予め決められた中段ベのみが入賞するものであってもよい。
【0385】
本実施の形態においては、BB中押し順ベルには、1枚のメダルが払い出される役(たとえば、1枚役)が当選役として含まれていないものであったが、これに限らない。たとえば、BB中押し順ベルに当選したときには、中段ベル、右上がりベル、および下段ベルに加えて、1枚役にも重複当選するものであってもよい。この場合において、BB中押し順ベルに当選したときには、必ず1枚役に入賞して1枚のメダルしか払い出されないものであってもよい。このようにすれば、より確実に、BBにおけるメダルの払出率を1未満とすることができる。さらに、BB中押し順ベルに当選したときには、ストップスイッチの操作手順に応じて入賞する役を異ならせてもよい。たとえば、BB中押し順ベルに当選したときに正解手順で操作されたときには、中段ベル、右上がりベル、および下段ベルのいずれかを入賞させるのに対して、正解手順以外の手順で操作されたときには、1枚役を入賞させるものであってもよい。
【0386】
[ナビ演出について]
本実施の形態においては、遊技者にとって有利な操作態様が報知される状態として、押し順ベルの当選時に、8枚のメダルの払い出しを伴う主役を入賞させることができる停止順を報知するナビ演出が実行されるATに制御される構成であるが、少なくとも遊技者にとって有利な操作態様が報知される状態に制御される構成であればよい。遊技者にとって有利な操作態様とは、内部抽選の結果および操作態様に応じて複数種類の有利度の異なる操作態様(一方の操作態様が他方の操作態様よりも多くのメダルの払い出しを伴うもの、一方の操作態様が他方の操作態様よりも有利な遊技状態へ移行するもの、一方の操作態様が不利な遊技状態への移行を回避するのに対して他方の操作態様が不利な遊技状態へ移行するもの、一方の操作態様が有利な遊技状態へ移行するのに対して他方の操作態様が不利な遊技状態へ移行するものなど)が導出され得る構成において、遊技者が有利となる方の操作態様が該当する。
【0387】
ATにおいて報知される操作態様は、リールの停止順に限らず、リールの停止タイミング(ストップスイッチの操作タイミング)であってもよい。
【0388】
[ナビ対象役について]
本実施の形態においては、ナビ対象役として押し順ベルが設定され、押し順ベルに当選したときには、主役を入賞させるための操作態様がナビ演出によって報知されるものであった。しかし、このような小役に対するナビ演出に限らず、再遊技役に対するナビ演出を実行してもよい。
【0389】
たとえば、遊技状態として、通常状態と、再遊技役の当選確率が高まるRT状態とを設け、特定の再遊技役に当選したときには、有利手順で操作されるとRT状態に移行する昇格リプレイが入賞し、有利手順以外の手順で操作されると通常状態を維持する維持リプレイが入賞するものであってもよい。この場合、特定の再遊技役に当選したときには、ナビ演出によって有利手順による操作を促す情報が報知されるものであってもよい。
【0390】
[BB当選時のナビについて]
本実施の形態においては、BB当選したゲームにおいては、遊技者に対して何ら情報が報知されるものではなかったが、これに限らない。たとえば、BB当選したゲームにおいては、BB入賞させない情報を報知するBB回避ナビを実行してもよい。たとえば、BBが当選しているゲームにおいては、「白7」を入賞ラインLN上に導出させるタイミングで左リールを停止させたときに限り、BBを入賞することができる。そのため、液晶表示器51に「白7」の文字画像を表示することによって、遊技者は「白7」を入賞ラインLN上に導出させるタイミングを回避して左リールを停止させることができる。これにより、BB当選したゲームにおいては、BB入賞を回避させて遊技状態を内部中に移行させ、遊技者に払出率が1以上となるゲームを遊技させることができる。
【0391】
[ナビストック抽選について]
本実施の形態においては、遊技状態が内部中であり、かつ弱チェリーに当選したときに成立する第1抽選条件と、遊技状態が内部中であり、かつ強チェリーに当選したときに成立する第2抽選条件とが設定されていたが、これに限らない。たとえば、その他の役に当選したときに成立する条件が設定されてもよいし、役の当選以外に規定ゲーム数の消化や規定枚数の払い出しがされたときに成立する条件が設定されてもよい。なお、いずれの場合においても、BBの当選が持ち越されていない状態(通常状態、BB)であり、かつBB当選を契機に成立する条件は含まれない方が好ましい。なお、ナビストック抽選の当選確率および付与ナビストック数の振分率は他の確率であってもよい。
【0392】
[BB入賞について]
本実施の形態では、内部中においては、内部抽選でハズレとなった場合のみ、BBを入賞させることが可能となる構成であるが、内部中において他の条件が成立したときにもBBを入賞させることが可能となる構成としてもよい。
【0393】
[リプレイ入賞後における投入・精算の許容タイミングについて]
リプレイ入賞後において投入(クレジット)が許容されるタイミングをリプレイ入賞による自動BETが開始されるときにした場合であっても、リプレイ入賞後において精算が許容されるタイミングについてはリプレイ入賞による自動BETの完了時となるようにしてもよい。
【0394】
本実施の形態においては、
図16(c)および(d)で示したように、リプレイ入賞後において投入(クレジット)・精算が許容されるタイミングが、リプレイ入賞による自動BETの開始時あるいは完了時である例について説明したが、これに限らず、リプレイ入賞による自動BETの開始後あるいは完了後において所定条件が成立したタイミングであってもよい。所定条件は、所定時間経過することにより成立するものや、所定の処理が終了することにより成立するものであってもよい。リプレイ入賞による自動BETの完了後において所定条件が所定時間経過することにより成立する例として、たとえば、
図13のS14で設定されたBETコマンド(BET音あり)がサブ制御部91に出力されて当該コマンドに基づいて3回目のBET音の出力が完了するまでに要する平均的な時間を時間Aとした場合に、所定条件がS17でYESと判定されてから時間Aが経過したときに成立するものであってもよく、
図13のS15で設定されたBETコマンド(BET音なし)がサブ制御部91に出力されて受信されるまでに要する平均的な時間を時間Bとした場合に、所定条件がS17でYESと判定されてから時間Bが経過したときに成立するものであってもよい。S17においてYESと判定された後、所定条件が成立したときに、S20に移行可能となるようにしてもよい。
【0395】
本実施の形態においては、再遊技役の種類として、第1のリプレイと、第2および第3のリプレイとが設けられている例について説明したが、これに限らず、リプレイの種類としては、いずれかの再遊技役のみが設けられているものであってもよい。
【0396】
本実施の形態においては、再遊技役の種類にかかわらず、リプレイ入賞後における投入が許容される例について説明したが、これに限らず、再遊技役の種類に応じてリプレイ入賞後における投入が許容されるように構成してもよい。たとえば、第1のリプレイ入賞後においては投入が許容されないのに対し、第2または第3のリプレイ入賞後においてのみ投入が許容されるようにしてもよい。つまり、再遊技表示結果が導出されたことに気付き難いときにのみ投入が許容されるようにして、遊技者に煩わしさを抱かせることなく利便性を向上させるようにしてもよい。
【0397】
本実施の形態においては、再遊技役の種類にかかわらず、リプレイ入賞後における精算が許容される例について説明したが、これに限らず、再遊技役の種類に応じてリプレイ入賞後における精算が許容されるように構成してもよい。たとえば、第1のリプレイ入賞後においては精算が許容されないのに対し、第2または第3のリプレイ入賞後においてのみ精算が許容されるようにしてもよい。つまり、再遊技表示結果が導出されたことに気付き難いときにのみ精算が許容されるようにして、遊技者に煩わしさを抱かせることなく利便性を向上させるようにしてもよい。
【0398】
[精算処理について]
本実施の形態においては、精算処理に関して、メダル投入あるいは1枚BETスイッチ5かMAXBETスイッチ6が操作されることにより賭数が設定されている状態において、精算スイッチ10が操作されると、
図14のS56でNOと判定されてS57において賭数精算処理を行い、その後、再び精算スイッチ10が操作されると、S56でYESと判定されてS59においてクレジット精算処理を行う例、つまり最初の精算操作で賭数精算を行い、次の精算操作でクレジット精算を行う例について説明した。しかし、精算処理は、このようなパターンで行うものに限らず、以下のようなパターンで行うものであってもよい。
【0399】
パターンa:最初の精算操作でクレジット精算を行い、次の精算操作で賭数精算を行うものであってもよい。たとえば、S56においてクレジットカウンタの値が0であるか否かを判定し、クレジットカウンタの値が0でないと判定されたときにS59に進んでクレジット精算を行い、クレジットカウンタの値が0であると判定されたときにS57に進んで賭数精算を行うようにしてもよい。
【0400】
パターンb:最初の精算操作で賭数分をクレジット加算することにより賭数精算を行い、次の精算操作でクレジット精算を行うものであってもよい。たとえば、設定されている賭数が3でクレジットが40である場合、最初の精算操作で賭数分の3をクレジット加算してクレジットを43とすることにより賭数精算を行い、次の精算操作で43枚メダルを払出すことによりクレジット精算を行うものであってもよい。この場合において、最初の精算操作による賭数精算が行われることにより、クレジットカウンタの値が50を超えてしまう場合も考えられる。この場合には、クレジットカウンタの値が50を超えた値に設定されるようにしてもよく、50を超えた分のメダルに関して賭数精算時に払出すようにしてもよい。
【0401】
パターンc:1回の精算操作で、まず賭数精算を行い、その後に引き続いてクレジット精算を行うものであってもよい。たとえば、S56でNOと判定されたときには、賭数精算を行った後に引き続いてクレジット精算を行い、S56でYESと判定されたときには、クレジット精算を行うようにしてもよい。
【0402】
パターンd:1回の精算操作で、まずクレジット精算を行い、その後に引き続いて賭数精算を行うものであってもよい。たとえば、S56においてクレジットカウンタの値が0であるか否かを判定し、クレジットカウンタの値が0でないと判定されたときにはクレジット精算を行った後に引き続いて賭数精算を行い、クレジットカウンタの値が0であると判定されたときには賭数精算を行うようにしてもよい。
【0403】
パターンe:1回の精算操作で、まず賭数分をクレジット加算することにより賭数精算を行い、その後に引き続いてクレジット精算を行うものであってもよい。たとえば、設定されている賭数が3でクレジットが40である場合に精算操作が行われることにより、賭数分の3をクレジット加算してクレジットを43とすることにより賭数精算を行い、その後に引き続いて43枚メダルを払出すことによりクレジット精算を行うものであってもよい。この場合において、精算操作による賭数精算が行われることにより、クレジットカウンタの値が50を超えてしまう場合も考えられる。この場合には、クレジットカウンタの値が50を超えた値に設定されるようにしてもよく、50を超えた分のメダルに関して賭数精算時に払出すようにしてもよい。
【0404】
[BET音について]
本実施の形態においては、第1のリプレイ入賞後において自動BETされたときにはBET音を出力させ、第2または第3のリプレイ入賞後において自動BETされたときにはBET音を出力させない例について説明した。しかし、入賞したリプレイの種類にかかわらず、自動BETされたときにはBET音を出力させないようにしてもよく、逆に自動BETされたときにはBET音を出力させるようにしてもよい。
【0405】
本実施の形態においては、BET音の有無について、BETコマンドの種類によって判別する例について説明したが、これに限らず、入賞判定コマンドにより入賞していた再遊技役の種類を判別することにより、BET音の有無を判別するようにしてもよい。
【0406】
本実施の形態においては、入賞した再遊技役の種類にかかわらず、BETカウンタの値が加算された後に、BETカウンタの値に応じて、1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16を順番に点灯させる処理を行う例について説明したが、これに限らず、第1のリプレイ入賞後において自動BETされた後においてのみ1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16を順番に点灯させる処理を行い、第2または第3のリプレイ入賞後において自動BETされた後においては当該処理を行わないようにしてもよい。
【0407】
本実施の形態においては、第2または第3のリプレイ入賞後においてメダルが投入された際に、S39においてクレジットコマンド(BET音あり)が出力されて、BET音を出力させる例について説明したが、これに限らず、入賞したリプレイの種類にかかわらずBET音を出力させるようにしてもよい。たとえば、S36では、リプレイ入賞であったか否かを判定するようにしてもよい。
【0408】
本実施の形態においては、リプレイ入賞後においてクレジット加算された場合に、規定数分までBET音を出力させる例について説明したが、クレジット加算された場合に限らず、たとえば、1枚BETスイッチ5やMAXBETスイッチ6が操作された場合にも、操作に応じて規定数分までBET音を出力させるようにしてもよい。
【0409】
[フリーズについて]
本実施の形態においては、遊技の進行を所定の遅延期間にわたり遅延させるフリーズは実行されるものではなかったが、これに限らない。たとえば、ナビストック抽選の実行契機となる抽選対象役に当選したときにメイン制御部41によってフリーズが実行されるものであってもよい。さらに、その他の遅延条件が成立したときにフリーズが実行されるものであってもよい。
【0410】
フリーズを発生させるタイミングは、スタートスイッチ7が操作されたとき、ゲームが終了したとき、および第1停止操作が行われたときなど、ゲーム中のいずれのタイミングであってもよい。
【0411】
フリーズは、遊技の進行を遅延させるものであればよく、たとえば、遊技を進行させるための操作(スタート操作やリール停止操作)を有効に受け付けない制御や、遊技を進行させるための操作(スタート操作やリール停止操作)を有効に受け付けるが当該受け付けた操作に基づく信号に応じた処理をしない制御であってもよい。
【0412】
フリーズは、遅延条件が成立したことに基づき所定の遅延期間を設定することによって、当該遅延期間を設定しないときよりも遊技の進行を遅延させるものであってもよい。たとえば、特定の当選状況となったときに遅延条件が成立し、当該成立に基づきスタート操作後に遅延期間を設定したときには、遅延条件が成立しないために遅延期間を設定しないときよりも、遅延期間分だけ遊技の進行が遅延するものであってもよい。つまり、フリーズ制御は、通常は設定されていない遅延期間を、遅延条件が成立したときに設定することによって、遊技の進行を遅延させるものであってもよい。
【0413】
フリーズは、予め設けられていたウェイト期間を、遅延条件が成立したことに基づき遅延期間だけ延長することによって、延長しないときよりも遊技の進行を遅延させるものであってもよい。たとえば、特定の当選状況となったときに遅延条件が成立し、当該成立に基づき予め設けられていたスタート操作後のウェイト期間(5秒間)を遅延期間(3秒間)だけ延長したウェイト期間(8秒間)にすることによって、延長しないときのウェイト期間(5秒間)よりも遅延期間(3秒間)だけ遊技の進行が遅延するものであってもよい。つまり、フリーズは、通常から設定されているウェイト期間を、遅延条件が成立したときに遅延期間だけ延長することによって、遊技の進行を遅延させるものであってもよい。
【0414】
[その他の変形例]
上述した実施形態では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、すべてのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。
【0415】
上記の実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技用価値として用いる場合には、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記実施の形態で賭数として3を設定する場合は15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。さらに、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のうち何れか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえば、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値の何れを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞によってメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値の何れをも払い出し得るスロットマシンであってもよい。
【0416】
本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。
【0417】
本実施の形態では、「割合(比率、確率)」を例示したが、「割合(比率、確率)」は、これに限るものではなく、たとえば0%〜100%の範囲内の値のうち、0%を含む値や、100%を含む値、0%および100%を含まない値であってもよい。
【0418】
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。