(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
一の地域内の冷蔵庫内に配置され、前記冷蔵庫内の商品に付された無線タグによって送信される前記商品に関する商品情報を受信する中継装置から、前記商品情報を受信する商品情報受信部と、
前記一の地域内の販売店の商品の販売数を示す販売数情報を取得する販売数情報取得部と、
前記商品が消費されたこと示す消費情報を取得する消費情報取得部と、
前記商品情報及び前記消費情報に基づいて、前記一の地域における前記商品の需要予測を示す予測情報を生成する予測情報生成部と、
前記予測情報を前記一の地域内の販売店の販売店端末に送信する情報送信部と
を備え、
前記予測情報生成部は、前記販売数情報を用いて、前記商品情報及び前記消費情報に基づいて導出した前記一の地域における商品の需要数に前記一の地域内の複数の販売店による当該商品の販売総数に対する各販売店による販売数の割合を乗じることによって、複数の販売店毎に、前記商品の需要数を示す前記予測情報を生成し、
前記情報送信部は、前記複数の販売店の販売店端末のそれぞれに、前記予測情報を送信する、
情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0011】
図1は、システム100の一例を概略的に示す。本実施形態に係るシステム100は、複数のネットワーク階層のそれぞれに配置された複数の中継装置を有する。システム100は、例えば、電気通信事業者によって提供される。
【0012】
図1は、システム100が、ネットワーク20に配置されたエッジサーバ200と、ネットワーク20よりも下位のネットワーク階層30に配置された複数のエッジサーバ300と、ネットワーク階層30よりも下位のネットワーク階層40に配置された複数のエッジサーバ400とを有する場合を例示している。システム100が有するネットワーク階層数はこれに限らず、任意の数であってよい。エッジサーバ200、エッジサーバ300及びエッジサーバ400は、中継装置の一例である。
【0013】
本例において、下位のネットワーク階層80は第1の通信方式に準拠し、上位のネットワーク階層90は第1の通信方式よりも信頼性が高い第2の通信方式に準拠していてよい。例えば、第1の通信方式は衝突制御を行わない通信方式であり、第2の通信方式は衝突制御を行う通信方式である。第1の通信方式は、例えば、いわゆるLoRa(Long−Range)及びいわゆる5G IoT(Internet of Thing)等であってよい。第2の通信方式は、例えば、LTE(Long Term Evolution)、いわゆる4G、いわゆる5G、及びいわゆるNB−IoT(Narrow Band IoT)等であってよい。
【0014】
本実施形態に係るシステム100は、対象物60に付された無線タグ50によって予め定められたタイミングに従って送信される対象物60に関する対象物情報をエッジサーバ400によって受信する。対象物情報は、例えば、対象物60を識別する識別情報である。対象物情報は、対象物60に付された無線タグ50を識別する識別情報であってもよい。そして、システム100は、階層的に配置されたエッジサーバ400、エッジサーバ300、及びエッジサーバ200によって情報を適正化して、例えば、対象物60を管理するユーザ601の通信端末600にクラウドネットワーク10を介して送信する。クラウドネットワーク10は、インターネット等によって構成される。
【0015】
対象物60は、その状況が管理の対象となる任意の物であってよい。無線タグ50が対象物60に付されるとは、対象物60の外面に配置されることであってよい。また、対象物60の包装の外面に配置されたり内蔵されたりすることであってもよい。また、対象物60によっては、対象物60に内蔵されることであってもよい。
【0016】
情報を適正化して送信するとは、概念的には、ユーザ601にとって必要な情報のみを送信することであってよい。また、ユーザ601にとって不適切な情報を送信しないことであってよい。また、確実な情報のみを送信することであってよい。また、不確実な情報を送信しないことであってよい。また、ユーザ601にとって適切な情報のみを送信することであってよい。また、ユーザ601にとって不必要な情報を送信しないことであってよい。
【0017】
例えば、エッジサーバ400は、無線タグ50から受信した情報をエッジサーバ300に送信した後、無線タグ50からの情報の受信状況に基づいて、対象物60の状況に変化があったか否かを判定し、変化があった場合のみ、情報をエッジサーバ300に送信する。一例として、エッジサーバ400は、無線タグ50から情報を受信するタイミングと、無線タグ50から情報を受信しない期間とに基づいて対象物60の状況に変化があったか否かを判定してよい。
【0018】
無線タグ50が衝突制御を行わない通信方式を用いて情報をエッジサーバ400に送信する場合、無線タグ50が送信した情報は、エッジサーバ400に到達しない場合がある。例えば、無線タグ50による送信は、10回に2、3回失敗する場合がある。
【0019】
例えば、エッジサーバ400が、10分毎に無線タグ50が送信する情報を受信している状況において、情報を受信してから10分後に情報を受信しなかった場合、対象物60がエッジサーバ400との通信範囲外に移動された可能性と、通信に失敗した可能性とがある。したがって、情報を受信してから10分後に情報を受信しなかった場合に、直ちに対象物60がエッジサーバ400との通信範囲外に移動されたと判定し通信端末600に向けて送信すると、不確実な情報を送信してしまうことになる。
【0020】
本実施形態に係るエッジサーバ400は、例えば、10分毎に無線タグ50が送信する情報を受信している状況において、情報を受信してから30分等の予め定められた期間、情報を受信しなかった場合に、対象物60がエッジサーバ400との通信範囲外に移動されたと判定して、通信端末600に向けて情報を送信する。これにより、不確実な情報を送信しないようにすることができる。
【0021】
エッジサーバ400は、無線タグ50から受信して格納している対象物情報を、予め設定されたタイミングに従ってエッジサーバ300に送信してもよい。タイミングとしては、毎分、毎時、毎日、毎週等、任意のタイミングが設定されてよい。エッジサーバ400は、例えば、連続する第1のタイミングと第2のタイミングとの間に、対象物の状況の変化を検出した場合に、第2のタイミングにおいて情報をエッジサーバ300に送信する。
【0022】
エッジサーバ400は、例えば、システム100が有するネットワーク階層40よりも上位のネットワーク階層とクラウドネットワーク10とを介して通信端末600から受信した指示に従って、タイミングを設定する。これにより、例えば、ユーザ601は、タイミングを調整することにより、ネットワークリソースの使用量を調整することができる。なお、エッジサーバ400は、エッジサーバ400のオペレータ等の操作に従ってタイミングを設定してもよい。
【0023】
上述したように、本実施形態に係るシステム100によれば、階層的なネットワーク及びクラウドネットワーク10を介して通信端末600に送信する情報量を適切に低減することができ、ネットワーク負荷を適切に低減することができる。また、通信量に応じた課金がユーザ601に対してなされる場合、課金額を適切に低減することができる。
【0024】
図2は、商品62の管理に適用した場合のシステム100の一例を概略的に示す。
図3は、エッジサーバ300のカバーエリア301の一例を概略的に示す。エッジサーバ300は、情報処理装置の一例であってよい。カバーエリア301は、一の地域の一例であってよい。
【0025】
図2及び
図3に示す例では、エッジサーバ300が、カバーエリア301内の冷蔵庫42内の商品62を管理する。エッジサーバ300は、カバーエリア301内の冷蔵庫42内に配置され、冷蔵庫42内の商品62に付された無線タグ50によって送信される商品62に関する商品情報を受信するエッジサーバ420から、当該商品情報を受信する。商品情報は、商品62を識別する識別情報を含んでよい。商品情報は、商品62の賞味期限及び消費期限の少なくともいずれかを含む期限情報を含んでもよい。
【0026】
エッジサーバ420は、冷蔵庫42内の無線タグ50によって送信される商品情報のみを受信可能であってよい。すなわち、エッジサーバ420は、冷蔵庫42外の無線タグ50によって送信される商品情報は、受信不可能であってよい。
【0027】
エッジサーバ420は、例えば、商品62が新たに冷蔵庫42に収納された場合、当該商品62に付された無線タグ50によって送信される商品情報を、エッジサーバ300に送信する。これにより、エッジサーバ300は、受信した商品情報が示す商品62が、カバーエリア301内のいずれかの冷蔵庫42内に収納されたことを把握できる。
【0028】
エッジサーバ420は、商品情報をエッジサーバ300に送信した後、無線タグ50からの商品情報の受信状況に基づいて、商品62の状況に変化があったか否かを判定し、変化があった場合のみ、商品情報をエッジサーバ300に送信してよい。例えば、エッジサーバ420は、まず、無線タグ50から商品情報を受信する受信状況に応じて受信タイミングを特定し、特定した受信タイミングから、商品62の状況に変化があったか否かを判定するための基準となる判定基準期間を設定する。具体例として、エッジサーバ420は、無線タグ50から商品情報を10分毎に受信していた場合、判定基準期間として30分という期間を設定する。
【0029】
エッジサーバ420は、判定基準期間の間、継続して商品62の商品情報を受信しなかった場合に、商品62が消費されたと判定してよい。エッジサーバ420は、商品62が消費されたと判定した場合、商品62が消費されたことを示す消費情報をエッジサーバ300に送信してよい。これにより、エッジサーバ300は、受信した消費情報が示す商品62が消費されたことを把握できる。
【0030】
エッジサーバ300は、複数のエッジサーバ420から受信した消費情報に基づいて、カバーエリア301における商品62の需要予測を示す予測情報を生成してよい。エッジサーバ300は、例えば、商品62の消費量が多いほど大きい値を示す予測情報を生成する。また、例えば、エッジサーバ300は、カバーエリア301における商品62の消費量に基づいて、カバーエリア301における商品62の需要数を示す予測情報を生成する。エッジサーバ300は、生成した予測情報を、複数の販売店44のそれぞれの販売店端末に対して送信してよい。販売店端末は、販売店44内に配置されたエッジサーバ440であってよい。また、販売店端末は、販売店44において使用されている任意の端末であってもよい。
【0031】
エッジサーバ300は、商品情報に含まれる期限情報が経過した商品62を、消費されたものとみなして消費情報を生成し、当該消費情報に基づいて予測情報を生成してもよい。エッジサーバ300は、当該消費情報と、エッジサーバ420から受信した消費情報との両方を用いて予測情報を生成してもよい。
【0032】
エッジサーバ300は、カバーエリア301内の販売店44による商品62の販売数を示す販売数情報をさらに取得してよい。エッジサーバ300は、任意の手法を用いて販売数情報を取得してよい。例えば、販売店44内のエッジサーバ440から受信する商品情報に基づいて、販売店44による商品62の販売数情報を取得する。また、エッジサーバ300は、販売店44の店長及び店員等によって通知された販売数情報を取得してもよい。また、エッジサーバ300は、POSシステム等と連携することによって、販売店44の販売数情報を取得してもよい。
【0033】
エッジサーバ300は、消費情報及び販売数情報を用いて、カバーエリア301内の販売店44毎の予測情報を生成してもよい。例えば、エッジサーバ300は、カバーエリア301におけるある商品62の需要数に、カバーエリア301の複数の販売店44による当該商品62の販売総数に対する各販売店44による販売数の割合を乗じることによって、販売店44毎の予測情報を生成する。エッジサーバ300は、生成した販売店44毎の予測情報を、複数の販売店44のそれぞれの販売店端末に送信してよい。
【0034】
エッジサーバ300は、カバーエリア301内の販売店44における商品62の在庫数を示す在庫数情報をさらに取得してよい。エッジサーバ300は、任意の手法を用いて在庫数情報を取得してよい。例えば、販売店44内のエッジサーバ440から受信する商品情報に基づいて、販売店44による商品62の在庫数情報を取得する。また、エッジサーバ300は、販売店44の店長及び店員等によって通知された在庫数情報を取得してもよい。また、エッジサーバ300は、POSシステム等と連携することによって、販売店44の在庫数情報を取得してもよい。
【0035】
エッジサーバ300は、消費情報及び在庫数情報を用いて、カバーエリア301内の販売店44毎の予測情報を生成してもよい。例えば、エッジサーバ300は、カバーエリア301におけるある商品62の需要数から、カバーエリア301の複数の販売店44による当該商品62の在庫総数を減算した結果の数を、複数の販売店44で分配することによって、販売店44毎の予測情報を生成する。エッジサーバ300は、生成した販売店44毎の予測情報を、複数の販売店44のそれぞれの販売店端末に送信してよい。
【0036】
エッジサーバ300は、エッジサーバ420の位置を示す位置情報を取得してもよい。エッジサーバ300は、例えば、エッジサーバ420から位置情報を受信する。エッジサーバ420は、不図示のGPS(Global Positioning System)ユニットを備えてよく、GPSユニットによって取得した位置情報をエッジサーバ300に送信してよい。また、エッジサーバ420は、エッジサーバ420の使用者によって入力された位置情報をエッジサーバ300に送信してもよい。また、冷蔵庫42がGPSユニットを備えて、エッジサーバ420が当該GPSユニットによって取得された位置情報を受信して、エッジサーバ300に送信してもよい。
【0037】
エッジサーバ300は、エッジサーバ440の位置を示す位置情報を取得してもよい。エッジサーバ300は、例えば、エッジサーバ440から位置情報を受信する。エッジサーバ440は、不図示のGPSユニットを備えてよく、GPSユニットによって取得した位置情報を、エッジサーバ300に送信してよい。また、エッジサーバ440は、エッジサーバ440の使用者によって入力された位置情報をエッジサーバ300に送信してもよい。また、エッジサーバ420が、販売店44に配置されたGPSユニットによって取得された位置情報を受信して、エッジサーバ300に送信してもよい。
【0038】
エッジサーバ300は、エッジサーバ420の位置情報及びエッジサーバ440の位置情報をさらに用いて、予測情報を生成してもよい。例えば、エッジサーバ300は、販売店44から予め定められた範囲内のエッジサーバ420から受信した商品情報及び消費者情報を用いて、当該販売店44に対する予測情報を生成する。
【0039】
エッジサーバ300は、商品62を識別する識別情報と、当該商品62を販売した販売店44とを対応付ける対応情報を生成して格納してもよい。エッジサーバ300は、任意の手法を用いて対応情報を生成してよい。例えば、エッジサーバ300は、販売店44内のエッジサーバ440から受信する商品情報を用いて対応情報を生成する。また、エッジサーバ300は、販売店44の店長及び店員等によって通知された商品62の販売記録を用いて対応情報を生成してよい。また、エッジサーバ300は、POSシステム等と連携することによって、対応情報を生成してもよい。
【0040】
エッジサーバ300は、消費情報を取得した場合に、消費情報によって消費されたことが示される商品62を販売した販売店44の販売店端末に対して、通知情報を送信してよい。通知情報は、商品62が消費されたことを示してよい。これにより、販売店44側は、自らが販売した商品62が消費されたことを把握でき、同じ商品62が再び購入される可能性を考慮して、商品62の仕入れ等を行うことができる。
【0041】
エッジサーバ420は、冷蔵庫42外の無線タグ50によって送信される商品情報を受信可能であってもよい。例えば、エッジサーバ420は、冷蔵庫42が設置されている建物内の無線タグ50によって送信される商品情報を受信可能であって、建物外の無線タグ50によって送信される商品情報は受信不可能であってよい。
【0042】
エッジサーバ420は、冷蔵庫42内の商品62以外の商品62をさらに管理してもよい。例えば、無線タグ50が付されたトイレットペーパー及びティッシュペーパー等の商品62をさらに管理する。
【0043】
冷蔵庫42内に配置され、冷蔵庫42内の無線タグ50によって送信される商品情報のみを受信可能なエッジサーバ420と、冷蔵庫42外に配置され、冷蔵庫42内の無線タグ50によって送信される商品情報は受信できず、冷蔵庫42外の無線タグ50によって送信される商品情報を受信可能なエッジサーバ420とが連携することによって、各種商品62を管理してもよい。
【0044】
図4は、エッジサーバ300の機能構成の一例を概略的に示す。エッジサーバ300は、対応情報格納部302、商品情報取得部304、消費情報取得部306、販売数情報取得部308、在庫数情報取得部310、予測情報生成部312、及び情報送信部314を備える。なお、エッジサーバ300がこれらのすべてを備えることは必須であるとは限らない。
【0045】
対応情報格納部302は、商品62と、当該商品62を販売した販売店44とを対応付ける対応情報を格納する。
【0046】
商品情報取得部304は、商品情報を取得する。商品情報取得部304は、エッジサーバ420から商品情報を受信してよい。また、商品情報取得部304は、エッジサーバ440から商品情報を受信してよい。
【0047】
消費情報取得部306は、消費情報を取得する。消費情報取得部306は、エッジサーバ420から消費情報を受信してよい。
【0048】
販売数情報取得部308は、販売数情報を取得する。販売数情報取得部308は、販売店44内のエッジサーバ440から受信する商品情報に基づいて、販売店44による商品62の販売数情報を取得してよい。また、販売数情報取得部308は、販売店44の店長及び店員等によって通知された販売数情報を取得してもよい。また、販売数情報取得部308は、POSシステム等と連携することによって、販売店44の販売数情報を取得してもよい。
【0049】
在庫数情報取得部310は、在庫数情報を取得する。在庫数情報取得部310は、販売店44内のエッジサーバ440から受信する商品情報に基づいて、販売店44による商品62の在庫数情報を取得してよい。また、在庫数情報取得部310は、販売店44の店長及び店員等によって通知された在庫数情報を取得してもよい。また、在庫数情報取得部310は、POSシステム等と連携することによって、販売店44の在庫数情報を取得してもよい。
【0050】
予測情報生成部312は、予測情報を生成する。予測情報生成部312は、商品情報取得部304が取得した商品情報及び消費情報取得部306が取得した消費情報に基づいて、カバーエリア301における商品62の需要予測を示す予測情報を生成してよい。予測情報生成部312は、例えば、カバーエリア301における商品62の需要数を示す予測情報を生成する。
【0051】
予測情報生成部312は、販売数情報取得部308が取得した販売数情報をさらに用いて、複数の販売店44毎の予測情報を生成してもよい。例えば、予測情報生成部312は、カバーエリア301におけるある商品62の需要数に、カバーエリア301の複数の販売店44による当該商品62の販売総数に対する各販売店44による販売数の割合を乗じることによって、販売店44毎の予測情報を生成する。例えば、商品62の需要数が100であり、第1の販売店44と第2の販売店44との販売数の比率が4:1である場合、第1の販売店44に対して、商品62の需要数が80個であることを示す予測情報が生成され、第2の販売店44に対して、商品62の需要数が20個であることを示す予測情報が生成される。
【0052】
予測情報生成部312は、在庫数情報取得部310が取得した在庫数情報をさらに用いて、複数の販売店44毎の予測情報を生成してよい。例えば、予測情報生成部312は、カバーエリア301におけるある商品62の需要数から、カバーエリア301の複数の販売店44による当該商品62の在庫総数を減算した結果の数を、複数の販売店44で分配することによって、販売店44毎の予測情報を生成する。例えば、商品62の需要数が100であり、第1の販売店44と第2の販売店44の在庫総数が60個である場合、その差分である40個を分配した数を示す予測情報が生成される。具体例として、第1の販売店44に対して、商品62の需要数が20個であることを示す予測情報が生成され、第2の販売店44に対して、商品62の需要数が20個であることを示す予測情報が生成される。なお、複数の販売店44の販売数情報をさらに用いて分配してもよい。例えば、第1の販売店44と第2の販売店44との販売数の比率が3:1である場合、第1の販売店44に対して、商品62の需要数が30個であることを示す予測情報が生成され、第2の販売店44に対して、商品62の需要数が10個であることを示す予測情報が生成される。
【0053】
情報送信部314は、予測情報生成部312によって生成された予測情報を送信する。情報送信部314は、予測情報生成部312によって生成された予測情報を、カバーエリア301内の販売店44の販売店端末に送信してよい。情報送信部314は、予測情報生成部312によって複数の販売店44毎の予測情報が生成された場合、複数の販売店44のそれぞれの販売店端末に、それぞれの予測情報を送信してよい。
【0054】
情報送信部314は、対応情報格納部302の対応情報を参照して、消費情報取得部306が取得した消費情報によって消費されたことが示される商品62を販売した販売店44を特定してよい。そして、情報送信部314は、特定した販売店44の販売店端末に対して、当該商品62が消費されたことを通知する通知情報を送信してよい。
【0055】
上記実施形態では、エッジサーバ300が情報処理装置である場合を主に例に挙げて説明したが、これに限らない。通信端末600が情報処理装置であってもよい。
【0056】
図5は、通信端末600の機能構成の一例を概略的に示す。通信端末600は、対応情報格納部602、商品情報取得部604、消費情報取得部606、販売数情報取得部608、在庫数情報取得部610、予測情報生成部612、及び情報送信部614を備える。ここでは、
図4と異なる点を主に説明する。
【0057】
対応情報格納部602は、商品62と、当該商品62を販売した販売店44とを対応付ける対応情報を格納する。対応情報格納部602は、例えば、エッジサーバ440によって送信された商品情報を、クラウドネットワーク10を介して受信し、当該商品情報を用いて対応情報を生成する。また、対応情報格納部602は、販売店44の店長及び店員等によって通知された商品62の販売記録を用いて対応情報を生成して格納してよい。また、対応情報格納部602は、POSシステム等と連携することによって、対応情報を生成して格納してもよい。
【0058】
商品情報取得部604は、商品情報を取得する。商品情報取得部604は、エッジサーバ420によって送信された商品情報を、クラウドネットワーク10を介して受信してよい。また、商品情報取得部604は、エッジサーバ440によって送信された商品情報を、クラウドネットワーク10を介して受信してよい。
【0059】
消費情報取得部606は、消費情報を取得する。消費情報取得部606は、エッジサーバ420によって送信された消費情報を、クラウドネットワーク10を介して受信してよい。
【0060】
販売数情報取得部608は、販売数情報を取得する。販売数情報取得部608は、販売店44内のエッジサーバ440によって送信された商品情報に基づいて、販売店44による商品62の販売数情報を取得してよい。また、販売数情報取得部608は、販売店44の店長及び店員等によって通知された販売数情報を取得してもよい。また、販売数情報取得部608は、POSシステム等と連携することによって、販売店44の販売数情報を取得してもよい。
【0061】
在庫数情報取得部610は、在庫情報を取得する。在庫数情報取得部610は、販売店44内のエッジサーバ440によって送信された商品情報に基づいて、販売店44による商品62の在庫数情報を取得してよい。また、在庫数情報取得部610は、販売店44の店長及び店員等によって通知された在庫数情報を取得してもよい。また、在庫数情報取得部610は、POSシステム等と連携することによって、販売店44の在庫数情報を取得してもよい。
【0062】
予測情報生成部612及び情報送信部614は、予測情報生成部312及び情報送信部314と同様の処理を実行してよい。
【0063】
図6は、エッジサーバ300又は通信端末600として機能するコンピュータ1000の一例を概略的に示す。本実施形態に係るコンピュータ1000は、ホストコントローラ1092により相互に接続されるCPU1010、RAM1030、及びグラフィックコントローラ1085を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ1094によりホストコントローラ1092に接続されるROM1020、通信I/F1040、ハードディスクドライブ1050、及び入出力チップ1080を有する入出力部を備える。
【0064】
CPU1010は、ROM1020及びRAM1030に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。グラフィックコントローラ1085は、CPU1010などがRAM1030内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得し、ディスプレイ1090上に表示させる。これに代えて、グラフィックコントローラ1085は、CPU1010などが生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
【0065】
通信I/F1040は、有線又は無線によりネットワークを介して他の装置と通信する。また、通信I/F1040は、通信を行うハードウエアとして機能する。ハードディスクドライブ1050は、CPU1010が使用するプログラム及びデータを格納する。
【0066】
ROM1020は、コンピュータ1000が起動時に実行するブート・プログラム及びコンピュータ1000のハードウエアに依存するプログラムなどを格納する。入出力チップ1080は、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポートなどを介して各種の入出力装置を入出力コントローラ1094へと接続する。
【0067】
RAM1030を介してハードディスクドライブ1050に提供されるプログラムは、ICカードなどの記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM1030を介してハードディスクドライブ1050にインストールされ、CPU1010において実行される。
【0068】
コンピュータ1000にインストールされ、コンピュータ1000をエッジサーバ300として機能させるプログラムは、CPU1010などに働きかけて、コンピュータ1000を、エッジサーバ300の各部としてそれぞれ機能させてよい。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1000に読込まれることにより、ソフトウエアと上述した各種のハードウエア資源とが協働した具体的手段である対応情報格納部302、商品情報取得部304、消費情報取得部306、販売数情報取得部308、在庫数情報取得部310、予測情報生成部312、及び情報送信部314として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ1000の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有のエッジサーバ300が構築される。
【0069】
コンピュータ1000にインストールされ、コンピュータ1000を通信端末600として機能させるプログラムは、CPU1010などに働きかけて、コンピュータ1000を、通信端末600の各部としてそれぞれ機能させてよい。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1000に読込まれることにより、ソフトウエアと上述した各種のハードウエア資源とが協働した具体的手段である対応情報格納部602、商品情報取得部604、消費情報取得部606、販売数情報取得部608、在庫数情報取得部610、予測情報生成部612、及び情報送信部614として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ1000の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の通信端末600が構築される。
【0070】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0071】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【解決手段】一の地域内の冷蔵庫内に配置され、冷蔵庫内の商品に付された無線タグによって送信される商品に関する商品情報を受信する中継装置から、商品情報を受信する商品情報受信部と、商品が消費されたこと示す消費情報を取得する消費情報取得部と、商品情報及び消費情報に基づいて、一の地域における商品の需要予測を示す予測情報を生成する予測情報生成部と、予測情報を一の地域内の販売店の販売店端末に送信する情報送信部とを備える情報処理装置を提供する。