特許第6407509号(P6407509)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6407509
(24)【登録日】2018年9月28日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】制御装置および表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/36 20060101AFI20181004BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20181004BHJP
   G09G 3/34 20060101ALI20181004BHJP
   G02F 1/133 20060101ALI20181004BHJP
【FI】
   G09G3/36
   G09G3/20 611A
   G09G3/20 611E
   G09G3/20 612U
   G09G3/20 641P
   G09G3/34 J
   G02F1/133 535
   G02F1/133 550
   G02F1/133 575
【請求項の数】7
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2013-87809(P2013-87809)
(22)【出願日】2013年4月18日
(65)【公開番号】特開2014-211535(P2014-211535A)
(43)【公開日】2014年11月13日
【審査請求日】2016年3月31日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 辰雄
(72)【発明者】
【氏名】前田 健次
【審査官】 武田 悟
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−107653(JP,A)
【文献】 特開平11−272236(JP,A)
【文献】 特開2006−208854(JP,A)
【文献】 特開2002−215120(JP,A)
【文献】 国際公開第2006/100988(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0132904(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/00 − 3/38
G02F 1/133
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックライトおよび上記バックライトの輝度の制御を行うバックライト制御部を備えた表示装置の制御装置であって、
表示部に供給される画像データは1フレーム毎に各画素の階調を表現するデータであり、
階調の全範囲を階調0〜階調255として、第1範囲の階調を階調20〜階調80の範囲の階調とした場合、
上記画像データの1フレーム内における複数の画素について、上記第1範囲の階調である画素の割合が第1閾値以上であるか否かを判定する画像判定部と、
上記画像判定部の判定結果に応じて、上記画像データの階調を変更する制御を行う階調制御部に対して、上記画像データの階調を変更するための階調制御情報を出力する制御情報出力部と、を備え、
上記制御情報出力部は上記画像判定部によって上記画像データが、上記第1範囲の階調である画素の割合が上記第1閾値以上である画像データであると判定された場合に、上記階調制御部に対して上記階調制御情報を出力し、上記バックライト制御部に対して、当該輝度を低下または上昇させる制御を行わせるための輝度制御情報を出力する一方、上記第1閾値未満である画像データであると判定された場合には、上記階調制御情報および上記輝度制御情報を出力しないことを特徴とする制御装置。
【請求項2】
表示装置の制御装置であって、
階調の全範囲を階調0〜階調255として、第1範囲の階調を階調20〜階調80の範囲の階調とした場合、
表示部に供給される画像データにおける複数の画素について、上記第1範囲の階調である画素の割合が第1閾値以上であるか否かを判定する画像判定部と、
上記画像判定部の判定結果に応じて、上記画像データの階調を変更する制御を行う階調制御部に対して、上記画像データの階調を変更するための階調制御情報を出力する制御情報出力部と、
上記表示装置の周辺の照度の検出結果に応じて、上記第1閾値の上限および下限のいずれか少なくとも一方を変更する階調範囲制御部とを備えていることを特徴とする制御装置。
【請求項3】
上記画像判定部は、上記表示装置に上記画像データを所定のリフレッシュレート以下で表示させる場合に、上記画像データにおける複数の画素について、上記第1範囲の階調である画素の割合が上記第1閾値以上であるか否かを判定することを特徴とする請求項1またはに記載の制御装置。
【請求項4】
上記階調制御情報および上記輝度制御情報のそれぞれは、上記表示装置に上記画像データを表示するときの当該画像データにおける複数の画素のそれぞれの正面輝度を変化させないように設定される、上記画像データの階調を高く変更する制御を行う場合の階調の変化の度合い、および、上記バックライトの輝度を低下させる制御を行う場合の輝度の変化の度合いに関する情報を含むことを特徴とする請求項に記載の制御装置。
【請求項5】
1つの絵素は、色の異なる複数の画素を含み、
上記画像判定部は、上記画像データにおける上記第1範囲の階調である画素の割合に、色毎に重みづけをした合計値を求め、上記合計値が第2閾値以上であるか否かを判定することを特徴とする請求項に記載の制御装置。
【請求項6】
上記画像判定部は、上記第1範囲の階調である複数の画素で構成される所定のパターンが上記画像データ中に存在するか否かを判定することを特徴とする請求項に記載の制御装置。
【請求項7】
請求項1からまでのいずれか1項に記載の制御装置と、
上記階調制御情報を受けて、上記画像データの階調を変更する制御を行う階調制御部とを備えていることを特徴とする表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は制御装置、表示装置、および表示装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶表示装置に代表される薄型、軽量、および低消費電力の表示装置が著しく普及している。こうした表示装置の典型的な搭載形態は、例えば携帯電話機、スマートフォン、ノート型PC(Personal Computer)等である。また、今後はより薄型の表示装置である電子ペーパーの開発および普及も急速に進むことが期待されている。このような状況の中、各種の表示装置において消費電力を低下させることが共通の課題となっている。
【0003】
従来のCG(Continuous Grain)シリコンTFT液晶表示パネル、またはアモルファスシリコンTFT液晶表示パネル等では、60Hzで画面リフレッシュを行う必要がある。そこで、従来の液晶表示パネルの省電力化のために、60Hzより低いリフレッシュレートを実現する試みがなされている。
【0004】
特許文献1には、一連のフレームに渡って画像中にストライプが存在しない場合、当該フレームがフリッカを生じ易い特徴を有しないと判断し、リフレッシュレートを低下させる液晶ディスプレイが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−251607号公報(2009年10月29日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、CGシリコンTFTまたはアモルファスシリコンTFTを用いた液晶表示パネルでは、表示品位を維持するためには、せいぜい50Hzまでしかリフレッシュレートを低下させることはできない。
【0007】
近年、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)を用いた酸化物半導体によってTFTを構成した酸化物半導体液晶表示パネルの開発が鋭意進められている。酸化物半導体によって構成されたTFTでは、オフ状態における電流の漏れが少ない。そのため、酸化物半導体液晶表示パネルでは、従来のように60Hzで画面リフレッシュを行う必要がなく、リフレッシュレートを1Hz程度にまで低減させることができる。それゆえ、消費電力を低減することができる。
【0008】
酸化物半導体液晶表示パネルでは、スクロール等の高速で画像更新が起こる場合には、画像更新に合わせて高い周波数での駆動(以下、「高リフレッシュ駆動」と呼ぶ)が行われ、静止画のように画像更新が起こらない場合には、低い周波数での駆動(以下、「低リフレッシュ駆動」と呼ぶ)が行われる。
【0009】
しかしながら、液晶の応答速度が遅い場合、画素容量が均一でない(容量バラツキ)等の理由により、低リフレッシュレートで表示装置の駆動を行うと、チラツキ(フリッカ)が視認され易くなり、表示品位が低下してしまうという問題が生じる場合がある。液晶の応答速度が遅い場合、リフレッシュされない期間に渡って液晶の配向状態が変化するので、階調の変化が視認され易い。また、オフ状態のTFTを介して画素から電荷が漏れるので、画素容量が均一でない場合、画素毎に画素電位の変化が異なってしまう。
【0010】
しかしながら、上記の問題を解消するため、高リフレッシュ駆動を行った場合、低消費電力化を図ることができず、酸化物半導体液晶表示パネルのメリットを活かすことができない。
【0011】
本発明の一態様によれば、消費電力を抑え、かつ良好な表示を行う表示装置を実現することができる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様に係る制御装置は、表示装置の制御装置であって、画像がフリッカを視認させ易い特徴を有するチラツキ画像であるか否かを判定する画像判定部と、上記画像判定部によって上記画像が上記チラツキ画像であると判定された場合に、当該チラツキ画像の階調を変更する制御を行う階調制御部に対して、フリッカが視認されやすい画素の当該階調を高くまたは低く変更する制御を行わせるための階調制御情報を出力する制御情報出力部と、を備えている。
【0013】
本発明の一態様に係る制御方法は、表示装置の制御方法であって、画像がフリッカを視認させ易い特徴を有するチラツキ画像であるか否かを判定する画像判定ステップと、上記画像判定ステップで上記画像が上記チラツキ画像であると判定された場合に、当該チラツキ画像の階調を変更する制御を行う階調制御部に対して、フリッカが視認されやすい画素の当該階調を高くまたは低く変更する制御を行わせるための階調制御情報を出力する制御情報出力ステップと、を含んでいる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の一態様によれば、良好な表示を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一態様に係る表示装置の構成を示すブロック図である。
図2】上記表示装置の制御方法について説明するための図であり、(a)は、酸化物半導体液晶表示パネルを1Hzのリフレッシュレートで駆動した時の、各階調のフリッカ率を示すグラフであり、(b)および(c)は、各画素の階調値を高く変更した状態を示し、(d)は、バックライトの輝度を低下させた状態を示し、(e)は、上記の階調変更および輝度低下の前後における正面輝度の状態を示す。
図3】上記表示装置において静止画を表示するときのタイミングチャートである。
図4】上記表示装置において動画を表示するときのタイミングチャートである。
図5】上記表示装置に関し、階調・輝度制御情報を出力するか否かを決定するフローを示すフローチャートである。
図6】上記表示装置の画面を示す図である。
図7】上記表示装置においてパターンマッチングによりチラツキ画像か否かを判定する方法について説明するための図であり、(a)は、所定のパターンを示す図であり、(b)および(c)は、画像の各画素の階調を表す階調マップを示す図である。
図8】周辺照度とチラツキ階調との関係を説明するための図であり、(a)は、階調に対するフリッカ率を示すグラフであり、(b)は、周辺環境とチラツキ階調の関係を示す図表である。
図9】本発明の他の態様に係る表示装置の構成を示すブロック図である。
図10】本発明のさらに他の態様に係る表示装置の構成を示すブロック図である。
図11】本発明のさらに他の態様に係る表示装置の構成を示すブロック図である。
図12】本発明のさらに他の態様に係る表示装置の構成を示すブロック図である。
図13】(a)は、擬似ドット反転処理による表示データの階調の変化を示す図であり、(b)は、対応する画素の輝度率の変化を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施の形態について図1図13に基づいて説明すれば以下のとおりである。以下の特定の実施形態で説明する構成以外の構成については、必要に応じて説明を省略する場合があるが、他の実施形態で説明されている場合は、その構成と同じである。また、説明の便宜上、各実施形態に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
【0017】
〔実施形態1〕
図2(a)は、酸化物半導体液晶表示パネルを1Hzのリフレッシュレートで駆動した時の、各階調のフリッカ率を示すグラフであり、図2(b)および(c)は、各画素の階調値を高く変更した状態を示し、図2(d)は、バックライトの輝度を低下させた状態を示し、図2(e)は、上記の階調変更および輝度低下の前後における正面輝度の状態を示す。図2(a)に示すフリッカ率は、フリッカの視認されやすさを表し、その値が大きいほどフリッカが視認され易い。例えば、フリッカ率1.5%が、フリッカが視認され易いか否かの1つの基準になる。低リフレッシュレートで駆動した場合に、フリッカが生じ易いか否かは、表示する画像の階調に依存する。図2では、最小の階調(黒)が0、最大の階調(白)が255である。なお、フリッカの視認されやすさは、画面の大きさおよび製造工程によっても異なる。パネル1はパネル2に比べて大型の液晶表示パネルである。パネル1とパネル2とは製造工程も異なる。
【0018】
中間階調では液晶の応答速度が比較的遅い。また、中間階調では、TFTを介した電荷の漏れによる階調の変化(液晶分子の配向の変化)が生じ易い。ここで、中間階調とは、飽和階調(最小の階調および最大の階調)を除いた階調のことである。例えば最小の階調を0、最大の階調を255としたときは、階調1から階調254の範囲が中間階調である。ノーマリブラックの場合、中間階調の中でも、例えば階調10から階調200の範囲でフリッカがより視認され易い。さらに、階調20から階調80の範囲でフリッカがより視認されやすく、特に階調40から階調60の範囲でフリッカが視認され易い。例えば、上記の範囲の階調の画素が多く含まれる画像を、1Hzのリフレッシュレートで表示した場合、1秒毎に画面がリフレッシュされるので、ユーザは1秒毎にフリッカを視認する可能性がある。
【0019】
また、フリッカの視認し易さは、図2に示すように、特に階調10以上の中間階調において低階調側である程、顕著になる傾向がある。そこで、本実施形態では、画像に所定の範囲の階調(中間階調の範囲内においてフリッカが生じ易い階調として予め定められたチラツキ階調の範囲内)の画素が多く含まれる場合(以下、このような画像を「チラツキ画像」と呼ぶ)、階調を高く変更するようにしている。これにより、チラツキ階調の範囲内の画素が多く含まれていることで生じるフリッカの視認し易さを抑制する。
【0020】
また、チラツキ階調はバックライト(以下、「BL」と略称する)の輝度によらず同じであるが、BL輝度が暗い場合には人の目には見えにくいという傾向がある。そこで、本実施形態では、画像がチラツキ画像である場合、BL輝度を低下させるようにしている。これにより、BL輝度が明るいことによるフリッカの視認し易さを抑制する。
【0021】
さらに、上記のように、階調を高くし、かつ、BL輝度を低下させ、変更前後の各画素の正面輝度の変化を抑制する。このため、表示品位の変化も抑制する。
【0022】
例えば、図2(b)は、階調変更前の画像データの階調を示し、図2(c)は、階調変更後の画像データの階調を示す。これらの図においては、R画素のみに注目している。階調変更前の画像データにおいて、対象領域のR画素の階調は40であるとする。このとき、階調40はチラツキ階調の範囲内の階調であり、画像判定部35によって画像データがチラツキ画像であると判定された場合、制御情報出力部36は、階調制御情報を階調制御部80に送信し、階調制御部80は該階調制御情報を受けて、例えば、図2(b)に示すように、変更倍率2倍で階調値を80に変更する(ア)。なお、ここでは理解のしやすさのため、階調と画素の透過率とが比例すると仮定している。階調と画素の透過率とが比例しない場合、透過率×BL輝度が変化しないように(すなわち画素の輝度が変化しないように)、階調およびBL輝度を変更する。画像判定部、制御情報出力部、および階調制御部等の構成については後述する。
【0023】
例えば、図2(d)は、輝度低下前のBL輝度(輝度が最高値である場合を100%で示す)および輝度変更後のBL輝度(50%)を示す。輝度低下前において、BL輝度は、最高値(100%)であるものとする。
【0024】
このとき、制御情報出力部36は、輝度制御情報をBL制御部90に送信し、BL制御部90は該階調制御情報を受けて、例えば、低下倍率1/2倍でBL輝度を50%に変更する(イ)。
【0025】
ここで、階調の変更倍率は、階調の変更倍率=変化後の画像データ中の画素の階調/変化前の画像データ中の画素の階調で与えられる。一方、BL輝度の変更倍率は、BL輝度の変更倍率=現在のPWM信号の周波数/PMW信号の最大周波数で与えられる。
【0026】
以上の例では、(ア)階調の変化量および(イ)BL輝度の変化量は、それぞれ、画像における複数の画素のそれぞれの正面輝度(人の目が感じる輝度)を変化させないように設定されている。
【0027】
(表示装置1の構成)
図1は、本発明に係る一実施形態の表示装置1の構成を示すブロック図である。表示装置1は、表示部10、表示駆動部20、ホスト制御部30(制御装置)、階調制御部80、およびBL制御部(バックライト制御部)90を備えている。
【0028】
表示部10は、例えば、画面として、アクティブマトリクス型液晶表示パネルとしての酸化物半導体液晶表示パネルの他、BLを備えている。酸化物半導体液晶表示パネルとは、二次元的に配列された複数の画素の少なくとも1つ毎に対応して設けられたスイッチング素子に、前述した酸化物半導体−TFTを採用した液晶表示パネルである。酸化物半導体−TFTは、半導体層に酸化物半導体が用いられたTFTである。酸化物半導体としては、例えば、インジウム・ガリウム・亜鉛の酸化物を用いた酸化物半導体(In−Ga−Zn−O)がある。酸化物半導体−TFTは、オン状態において流れる電流が大きく、オフ状態におけるリーク電流が小さい。そのため、スイッチング素子に、酸化物半導体−TFTを採用したことにより、画素開口率を向上させることができる上に、画面表示のリフレッシュレートを1Hz程度にまで低減させることができる。リフレッシュレートの低減は、省電力効果をもたらす。なお、画素開口率の向上は、表示を明るくする効果、または表示の明るさをCGシリコン液晶表示パネルなどと同じにする場合には、BLの光量を下げることによる省電力効果をもたらす。
【0029】
(ホスト制御部30の構成)
ホスト制御部30は、画面更新検知部31、CPU32、ホストメモリ33、ホストTG34(ホストタイミングジェネレータ)、画像判定部35、および制御情報出力部36を備えている。ホスト制御部30は、例えば基板上に形成された制御回路で構成される。
【0030】
上記画面更新検知部31は、表示部10の画面の表示を更新する必要があるかどうかを検知する。例えば、表示装置1内で起動され実行中のアプリケーションが、表示の更新を画面更新検知部31に通知してきた場合、表示装置1のユーザが入力部を介して表示の更新を画面更新検知部31に通知してきた場合、インターネットを介したデータストリーミングまたは放送波などによる表示の更新が画面更新検知部31に通知された場合などに、画面更新検知部31は、CPU32に画面の表示(画像)を更新する必要があることを知らせる。
【0031】
ここでは、画面更新検知部31に入力される画像データは、表示が更新されるフレームの画像と、該画像データを表示するタイミングを示す画像更新フラグ(タイムリファレンス)とを含む。複数フレームに渡って画像の内容が変化しない場合、変化しない間のフレームのデータは、画像データには含まれない。画面更新検知部31は、画像更新フラグに基づいて、表示の更新の必要性を検知することができる。画面更新検知部31は、画像の内容が変化したフレームの時刻を記憶する。画面更新検知部31は、画像更新フラグに基づいて、前に画像の内容が変化したフレームから(表示更新されるフレームから)次に画像の内容が変化するフレームまでの間隔を検知する。画像の内容が変化する間隔から、表示が動画であるか静止画であるかを判別することができる。画面更新検知部31は、画像更新フラグと画像データとをCPU32に出力する。また、画面更新検知部31は、画像の内容が変化する間隔を、制御情報出力部36に出力する。
【0032】
なお、画像データに、画像更新フラグが含まれておらず、全てのフレームのデータが含まれている場合、画面更新検知部31は、前のフレームの画像と後のフレームの画像とを比較することにより、画像の内容が変化したか否かを判断することができる。画面更新検知部31は、この比較結果より、表示の更新の必要性を検知することができる。この場合も、画面更新検知部31は、更新されたフレームの時刻から、画像の内容が変化してから次に画像の内容が変化するまでの間隔を検知する。
【0033】
CPU32は、1画面分の画像データを画面更新検知部31から取得し、ホストメモリ33に画像データを書き込む。また、CPU32は、画像判定部35に画像データを出力する。CPU32は、更新フラグをホストTG34に出力する。
【0034】
ホストメモリ33は、VRAM(Video Random Access Memory)等で構成される記憶装置である。
【0035】
ホストTG34は、CPU32から更新フラグを受け取ると、ホストメモリ33から画像データを取得し、表示駆動部20に画像データを転送する。ホストTG34は、表示の更新が必要な時のみ、更新されるフレーム画像の画像データを表示駆動部20に転送する。画像データの転送は、例えばMIPI(ミピ:Mobile Industry Processor Interface)等のモバイル機器のデータ通信仕様に従って行われる。なお、ホストTG34は、画像データと共に同期信号を表示駆動部20に転送する。
【0036】
画像判定部35は、画像データが示す画像が、フリッカが生じ易い画像であるか否かを判定する。具体的には、画像判定部35は、画像中の各画素について、階調20から階調80の範囲(チラツキ階調の範囲内)の階調であるか否かを判定する。画像判定部35は、画像の所定の領域におけるチラツキ階調の範囲内の階調である画素の割合を求める。具体的には、画像判定部35は、例えば10階調刻みで複数の画素を分類したヒストグラムを生成し、ヒストグラムからチラツキ階調の範囲内の階調である画素の割合を求める。ここでは上記所定の領域は画像の全体であるが、上記所定の領域は画像の一部の領域であってもよい。画像判定部35は、チラツキ階調の範囲内の階調である画素の割合が30%(第1閾値)以上であるか否かを判定する。画像判定部35は、上記割合が30%以上である場合、その画像が、フリッカが生じ易い画像であると判定し、上記割合が30%未満である場合、その画像が、フリッカが生じ易い画像ではないと判定する。画像判定部35は、チラツキ階調の範囲内の階調である画素の割合が第1閾値以上であるか否かの判定結果を、制御情報出力部36に出力する。なお、チラツキ階調の範囲内および第1閾値等の値は、一例であり、他の値であってもよい。
【0037】
これにより、画像中のチラツキ階調の範囲内の階調である画素(以下、単に「チラツキ画素」という)の割合に閾値(第1閾値)を設定している。よって、この第1閾値を実験などによって適切に設定することにより、ユーザがチラツキを認識しない画像までチラツキ画像としての処理を行うことを回避することができる。よって、不必要な処理を行わなくて済むので、より消費電力を低減させることができる。
【0038】
なお、画像判定部35は、表示部10に画像を所定のリフレッシュレート以下(例えば、10Hz以下であるがこれに限定されない)で表示させる場合に、画像がチラツキ画像であるか否かを判定しても良い。これにより、チラツキが視認され易いか否かの境目としての所定のリフレッシュレートを実験などによって適切に設定することにより、ユーザがチラツキを認識しないようなリフレッシュレートで駆動されている場合にまで、必要以上にチラツキ画像か否かの判定を行わなくて済むので、より消費電力を低減させることができる。
【0039】
制御情報出力部36は、表示部10を駆動するリフレッシュレートを設定し、表示駆動部20に通知をするとともに、画像判定部35の判定結果に基づいて、チラツキ画像と判定された画像の階調を高く変更する制御を行わせるための階調制御情報を階調制御部80に出力するとともに、BL輝度を低下させる制御を行わせるための輝度制御情報をBL制御部90に出力する。
【0040】
階調制御情報には、画像に含まれる複数の画素の各階調値を所定量(所定の割合)だけ高く変更するための情報(例えば、液晶に印加される電圧の変化量などに関する情報)の他、階調を変化させるか否かの指示を示す情報などが含まれている。
【0041】
また、輝度制御情報には、BL輝度を所定量(所定の割合)だけ低下させるための情報〔例えば、PWM(pulse width modulation)信号の周波数の変化量などに関する情報〕の他、BL輝度を変化させるか否かの指示を示す情報などが含まれている。
【0042】
また、階調制御情報は、表示部10に画像を表示するときの当該画像における複数の画素のそれぞれの正面輝度を変化させないように設定される階調の変化の度合いに関する情報を含んでも良い。一方、輝度制御情報は、表示部10に画像を表示するときの当該画像における複数の画素のそれぞれの正面輝度を変化させないように設定される、チラツキ画像の階調を高く変更する制御を行う場合の階調の変化の度合い、および、上記BL輝度の変化の度合いに関する情報を含んでも良い。より具体的には、各画素の正面輝度を変化させないような階調の変更倍率と、BL輝度の低下倍率とが予め対応づけられて記録されている。上記構成によれば、各画素の正面輝度が変化しないので、より良好な表示を行うことができる。
【0043】
なお、本実施形態では、表示が静止画である場合、リフレッシュレートは上記所定のリフレッシュレートより低い第1リフレッシュレート(例えば1Hz)に設定される。また、表示が動画である場合、第2リフレッシュレート(30Hz)に設定しても良い。表示が動画である場合、短い間隔で画像の内容が変化するので、チラツキ階調の範囲内の階調の画素が多くてもフリッカが視認されにくい。そのため、例えば動画の更新頻度が30Hzである場合に、30Hzより高い60Hzでリフレッシュする必要は無い。例えば動画の更新頻度が15Hzである場合、15Hzでリフレッシュしてもよいし、30Hzでリフレッシュしてもよい。制御情報出力部36は、設定されたリフレッシュレートで表示部10が駆動されるよう、表示駆動部20にリフレッシュレート設定情報を通知する。
【0044】
また、本実施形態の制御情報出力部36は、上記の各情報の他、画面更新検知部31から送信される画像更新フラグを階調制御部80およびBL制御部90に出力する。これにより、階調制御部80およびBL制御部90のそれぞれは、画像更新が行われたか否かを認識することができる。
【0045】
また、本実施形態の制御情報出力部36は、チラツキ階調の範囲内の階調である画素の割合が第1閾値未満である場合、階調制御情報および輝度制御情報を出力せず、チラツキ階調の範囲内の階調である画素の割合が第1閾値以上である場合、階調制御情報および輝度制御情報を出力するようにしている。これにより、第1閾値を実験などによって適切に設定することにより、ユーザがチラツキを認識しない画像までチラツキ画像としての処理を行うことを回避することができる。よって、不必要な処理を行わなくて済むので、より消費電力を低減させることができる。
【0046】
さらに、本実施形態の制御情報出力部36は、画面更新検知部31が検知した画像の内容が変化する間隔が所定の間隔閾値以下である場合、または、上記間隔が上記間隔閾値より大きくかつチラツキ階調の範囲内の階調である画素の割合が第1閾値未満である場合、階調制御情報および輝度制御情報を出力せず、上記間隔が上記間隔閾値より大きくかつチラツキ階調の階調である画素の割合が第1閾値以上である場合、階調制御情報および輝度制御情報を出力するようにしている。これにより、上記間隔閾値を実験などによって適切に設定することにより、ユーザがチラツキを認識しない間隔で画像が表示されている場合にまでチラツキ画像としての処理を行うことを回避することができる。よって、不必要な処理を行わなくて済むので、より消費電力を低減させることができる。
【0047】
(階調制御部80の構成)
階調制御部80は、制御情報出力部36から画像更新フラグ(画像更新あり)および階調制御情報を受け取ると、ホストメモリ33に記録されている画像データを読出し、画像データの階調を所定量だけ高く変更してホストTG34に送信する。階調の変更は画像全体に対して行われる。一方、画像更新フラグ(画像更新あり)を受けとったが、階調制御情報を受け取っていない場合は、ホストメモリ33から読み出した画像データをそのままホストTG34に送信する。
【0048】
(BL制御部90の構成)
BL制御部90は、制御情報出力部36から画像更新フラグ(画像更新あり)および輝度制御情報を受けとると、表示部10のBL輝度を予め設定されている設定値から所定量だけ低下させる。一方、画像更新フラグ(画像更新あり)を受けとったが、輝度制御情報を受け取っていない場合は、表示部10のBL輝度を上記予め設定されている設定値とする。
【0049】
(表示駆動部20の構成)
表示駆動部20は、例えば、表示部10のガラス基板にCOG(Chip on Glass)実装された、いわゆるCOGドライバであり、上記画面に、画像データに基づく表示を行わせるように、表示部10を駆動する。表示駆動部20は、メモリ21、TG22(タイミングジェネレータ)、およびソースドライバ23を備える。
【0050】
メモリ21は、ホスト制御部30から転送された画像データを記憶する。メモリ21は、次に表示の更新が行われるまで(すなわち画像の内容が変化しない限り)、画像データを保持し続ける。
【0051】
TG22は、ホスト制御部30から指示されたリフレッシュレートに基づいて、メモリ21から画像データを読み出し、画像データをソースドライバ23に出力する。また、TG22は、制御情報出力部36から指示されたリフレッシュレートで表示部10を駆動するためのタイミング信号を生成し、ソースドライバ23に供給する。なお、TG22は、タイミング信号を生成するためにホストTGから入力される同期信号を利用してもよい。
【0052】
ソースドライバ23は、タイミング信号に従って、表示部10の画素に、画像データに対応した表示電圧を書き込む。
【0053】
なお、表示装置1の好適な例として、例えば、携帯電話機、スマートフォン、ノート型PC、タブレット端末、電子書籍リーダー、またはPDA等、特に携行性を重視する表示装置を挙げることができる。
【0054】
(表示駆動方法)
図3は、表示装置1において静止画を表示するときのタイミングチャートである。図3は、静止画像Aと静止画像Bとが順に表示される場合を示す。画像Aは、チラツキ階調の範囲内の階調(階調20〜階調80)の画素の割合が第1閾値よりも小さく、フリッカを生じにくい画像である。画像Bは、チラツキ階調の範囲内の階調の画素の割合が第1閾値(30%)以上であり、フリッカを生じ易い画像である。そのため、画像Bは、階調が高く変更され〔図3(d)〕、このとき、BL輝度は低下される〔図3(e)〕。
【0055】
図3(a)に示すように、画像の内容が変化したときのみ、ホスト制御部30から表示駆動部20に1画面分の画像データ(画像A、画像B)が転送される。画像Aの画像データが転送された後、次にホスト制御部30から表示駆動部20に画像データが転送されるのは、表示が画像Bに更新されるときである。
【0056】
表示駆動部20は、受け取った画像データ(画像A)をメモリ21に格納すると共に、図3(b)のドライバ内部垂直同期信号に同期したタイミングで、表示部10の表示を画像Aに更新する〔図3の(c)〕。ドライバ内部垂直同期信号は、所定時間(1秒)毎に、TG22が生成する。なお、表示駆動部20が画像データを受け取ってから表示するまでの遅延時間は、ここでは省略している。点線のパルスは、そこでは垂直同期信号が生成されていないことを示す。
【0057】
その後、画像Aの表示のリフレッシュは、1秒毎に(1Hzで)行われる。表示駆動部20において、1秒毎に、TG22がメモリ21から画像データ(画像A)を読み出し、ソースドライバ23が画像データに対応する電位を表示部10に供給する。
【0058】
表示駆動部20は、画像Bを示す表示データを受け取ると、リフレッシュレートに関係なく、表示部10の表示を画像Bに更新する。その後、画像Bの表示のリフレッシュは、1秒毎に行われる。表示駆動部20において、1秒毎に、TG22がメモリ21から画像データ(画像B)を読み出し、ソースドライバ23が画像データを表示部10に供給する。このとき、ドライバ内部垂直同期信号も、1Hzのリフレッシュレートに合わせて生成される。
【0059】
図4は、表示装置1において動画を表示するときのタイミングチャートである。図4は、動画である画像A〜画像Eが順に表示される場合を示す。画像A、B、D、Eはそれぞれ1/30秒間表示され、画像Cは1/15秒間表示される。画像の内容が変化する間隔は、画像A〜画像Eのいずれでも間隔閾値(例えば400ms)以下である。そのため、画像A〜画像Eは動画であると判断されるので、制御情報出力部36は、階調制御情報および輝度制御情報を出力しない。
【0060】
図4(a)および(b)に示すように、画像の内容が変化したときのみ、垂直同期信号(転送)に同期したタイミングで、ホスト制御部30から表示駆動部20に1画面分の画像データ(画像A〜画像E)が転送される。
【0061】
表示駆動部20は、受け取った画像データ(画像A)をメモリ21に格納すると共に、図4(c)のドライバ内部垂直同期信号に同期したタイミングで、表示部10の表示を画像Aに更新する〔図4の(d)〕。ドライバ内部垂直同期信号は、ホスト制御部30から表示データを受け取るタイミングに応じて、TG22が生成する。
【0062】
(階調・BL輝度制御フロー)
図5は、ホスト制御部30が階調・BL輝度制御するフローチャートを示す。画面更新検知部31が表示の更新(画像の内容の変化)を検知する毎に、図5のフローが実行される。このとき、画面更新検知部31は、制御情報出力部36(およびCPU32)に対して、画像更新の有無を示す情報、例えば、画像更新フラグ(画像更新あり;例えば「1」)および画像更新フラグ(画像更新なし;例えば、「0」)を出力する。
【0063】
画面更新検知部31は、画像更新フラグ等から画像の内容の変化を検知すると、画像の内容が変化する間隔を検知する。制御情報出力部36は、画像の内容が変化する間隔(更新間隔)が所定の間隔閾値(例えば400ms)以下であるか否かを判定する(S1)。
【0064】
画像の内容が変化する間隔が間隔閾値以下である場合(S1でYes)、制御情報出力部36は、表示される画像が動画であると判断し、階調・輝度制御情報を出力しない(S2)。
【0065】
画像の内容が変化する間隔が間隔閾値より大きい場合(S1でNo)、制御情報出力部36は、表示される画像が静止画であると判断する。画像判定部35は、画像全体におけるチラツキ階調の範囲内(階調20から階調80の範囲)の階調である画素の割合を求める。そして、画像判定部35は、チラツキ階調の範囲内の階調である画素の割合が第1閾値(30%)以上であるか否かを判定する(S3)。
【0066】
画像の内容が変化する間隔が間隔閾値より大きく、かつチラツキ階調の範囲内の階調である画素の割合が第1閾値(30%)未満である場合(S3でNo)、制御情報出力部36は、階調・輝度制御情報を出力しない(S4)。
【0067】
画像の内容が変化する間隔が間隔閾値より大きく、かつチラツキ階調の範囲内の階調である画素の割合が第1閾値(30%)以上である場合(S3でYes)、制御情報出力部36は、階調・輝度制御情報を出力する(S5)。
【0068】
(表示装置1の効果)
フリッカの視認し易さは、階調に大きく依存し、階調が中間階調(特に階調10以上の中間階調において低階調側)である程、顕著になる傾向がある。そこで、本実施形態では、画像判定部35が、画像がチラツキ画像であると判定した場合、制御情報出力部36は、階調制御情報を出力し、階調制御部80を制御して階調を高く変更する。これにより、チラツキ階調の範囲内の画素が多く含まれていることで生じるフリッカの視認し易さを抑制できる。
【0069】
また、チラツキ階調はBL輝度によらず同じであるが、BL輝度が暗い場合には人の目には見えにくいという傾向がある。そこで、本実施形態では、画像判定部35が、画像がチラツキ画像であると判定した場合、制御信号出力部36は、輝度制御情報を出力し、BL制御部90を制御して輝度を低下させている。これにより、BL輝度が明るいことによるフリッカの視認し易さを抑制できる。
【0070】
さらに、上記のように、階調(すなわち画素の透過率)を高くし、かつ、BL輝度を低下させれば(例えば、BL輝度300cd/m,60階調からBL輝度150cd/m,120階調に変更する)、変更前後の各画素の正面輝度の変化を抑制することができるため、表示品位の低下を防ぐこともできる。
【0071】
一方、フリッカの視認し易さは、駆動周波数にも大きく依存し、リフレッシュレートが低下する程、顕著になる傾向がある。このため、上記階調・輝度制御情報が出力される場合、通常は、表示部10を低リフレッシュ駆動させている蓋然性が高い。また、低リフレッシュ駆動であれば、表示部10の駆動電力は小さく、BLの消費電力の方が支配的になる。このため、本実施形態では、画像判定部35によってチラツキ画像であると判定された場合(通常は、表示部を低リフレッシュ駆動させていると考えられる)、BL輝度を低下させるので、低リフレッシュ駆動による消費電力の低減効果に加重して、BL輝度の低下によるBLの消費電力の低減効果が重畳的に得られる。以上により、消費電力を抑え、かつ良好な表示を行うことができる。
【0072】
(変形例1)
なお1つの絵素にはRGBの画素が含まれる。上記の例では、画像判定部35は、画素の色(RGB)に関係なく、画像におけるチラツキ階調の範囲内の階調である画素の割合を判定する。
【0073】
一方で、画像判定部35は、RGB毎にチラツキ階調の範囲内の階調である画素の割合を求め、該割合に色毎に重みづけをしてもよい。この場合、画像判定部35は、該割合に色毎に重みづけをした合計値が所定の閾値以上であるか否かを判定する。一般的に、人間のRGBの認識度(視感度)の強さは、R:G:B=3:6:1であると言われる。すなわち、人間はG(緑)画素を強く認識するので、G画素にチラツキ階調の範囲内の階調が多いと、フリッカが視認され易い。それゆえ、画像判定部35は、画像の所定の領域において、R(赤)画素のうちチラツキ階調の範囲内の階調であるR画素の割合Rrと、G画素のうちチラツキ階調の範囲内の階調であるG画素の割合Rgと、B画素のうちチラツキ階調の範囲内の階調であるB画素の割合Rbとを求める。画像判定部35は、重みづけをした合計値として(3×Rr)+(6×Rg)+(1×Rb)を求める。画像判定部35は、この合計値が所定の閾値(例えば、(3+6+1)×30[%])以上であれば、その画像が、フリッカが視認され易い画像であると判定することができる。
【0074】
また、画像判定部35は、RGBの階調から求めた絵素の輝度Yに基づいて、その画像が、フリッカが視認され易い画像であるか否か判定してもよい。画像判定部35は、各絵素について、例えば輝度Y=R階調×0.29891+G階調×0.58661+B階調×0.11448として、輝度Yを求める。画像判定部35は、絵素の輝度Yが所定の範囲(例えば20〜80)の中にあれば、その絵素に含まれる複数の画素はチラツキ階調の範囲内の階調であると判定してもよい。すなわち、輝度Yが所定の範囲内にある絵素の割合が第1閾値(30%)以上であれば、フリッカの視認を防止するために、画像の階調が高く変更されるとともに、BL輝度が低下される。この場合、画像判定部35は、各絵素の輝度Yについてのヒストグラムを記憶すればよいので、各画素の階調についてのヒストグラムを記憶する場合に比べて記憶容量が1/3程度で済む。
【0075】
〔実施形態2〕
(画像判定方法1)
実施形態1では画像全体における所定の範囲の階調である画素の割合を求めたが、画像の一部の領域において所定の範囲の階調である画素の割合を求めてもよい。
【0076】
図6(a)および(b)は、異なる表示装置の画面を示す図である。画素の容量の均一性は、製造工程に依存する。そのため、表示装置の画面において、画素の容量が均一でない領域は、一定の箇所に偏ることが多い。例えば、図6(a)に示す表示装置の例では、画面11aの中央に画素の容量が均一でない領域12が分布している。また、図6(b)に示す表示装置の例では、画面11bの下部に画素の容量が均一でない領域12が分布している。すなわち、画面全体に同じ階調の画像を表示した場合であっても、図6(a)では画面11aの中央においてフリッカが視認されやすく、図6(b)では画面11bの下部においてフリッカが視認され易い。
【0077】
そこで、画素の容量が均一でない領域12に対応する画像の領域に、フリッカを生じ易い階調の画素が分布しているか否かを判定すれば、その画像がフリッカを生じ易い画像であるか否かを判別することができる。
【0078】
図6(a)の表示装置では、画像判定部35(領域指定部)は、画像における中央の一部の領域を所定の解析領域13として指定する。図6(b)の表示装置では、画像判定部35は、画像における下部の一部の領域を所定の解析領域13とする。解析領域13は、画素の容量が均一でない領域12に対応する領域を含む。そして、画像判定部35は、解析領域13におけるチラツキ階調の範囲内(例えば階調20から80の範囲)の階調である画素の割合が、第1閾値(例えば30%)以上であるか否かを判定する。
【0079】
このように、画面のフリッカが生じ易い領域に対応する画像の一部の領域のみにおいて、中間階調の画素の割合を判定することにより、画素の階調を判定する処理を低減することができる。また、ヒストグラムのための記憶容量も低減することができる。
【0080】
(画像判定方法2)
画像の中に所定のパターンにマッチする領域があるかを判定することにより、その画像が、フリッカが生じ易い領域を有するかを判定することもできる。
【0081】
図7(a)は、所定のパターン15を示す図である。パターン15は、3行×6列の画素で構成される矩形のパターンである。「1」は対応する画素の階調がチラツキ階調の範囲内(階調20から80の範囲)内であることを示し、「0」は対応する画素の階調がチラツキ階調の範囲内ではないことを示す。すなわち、パターン15は、チラツキ階調の範囲内の階調である複数の画素が2次元的に集まって構成されるパターンである。
【0082】
図7(b)および(c)は、画像の各画素の階調を表す階調マップを示す図である。画像判定部35は、画像の各画素の階調がチラツキ階調の範囲内の階調であるか否かを判定し、階調マップ16a、16bを生成する。階調マップ16a、16bでは、画素の階調がチラツキ階調の範囲内内であれば値を「1」とし、画素の階調がチラツキ階調の範囲内でなければ値を「0」とする。
【0083】
図7(c)の階調マップ16bのように、チラツキ階調の範囲内の階調である画素が多く存在しても、チラツキ階調の範囲内の階調である画素が粗に分散していれば、フリッカは視認されにくい。図7(b)の階調マップ16aのように、チラツキ階調の範囲内の階調である画素が密に分布している領域が局所的に存在すると、たとえ全体におけるチラツキ階調の範囲内の階調である画素の割合は小さくても、フリッカが視認され易い。すなわち、チラツキ階調の範囲内の階調である画素が一定領域以上固まって存在すると、よりフリッカが視認されやすくなる。
【0084】
画像判定部35は、階調マップ16a、16bにおいて所定のパターン15にマッチする領域が存在するか否かを判定する。制御情報出力部36は、画像がパターン15にマッチする領域を有するか否かに応じて、階調・輝度制御信号を出力する。
【0085】
ある画像の階調マップ16aは、パターン15にマッチする領域17を有する。そのため、階調マップ16aに対応する画像はフリッカを生じ易いので、制御情報出力部36は、階調・輝度制御信号を出力することを決定する。別の画像の階調マップ16bは、パターン15にマッチする領域を有しない。そのため、階調マップ16bに対応する画像はフリッカを生じにくいので、制御情報出力部36は、階調・輝度制御信号を出力しないことを決定する。
【0086】
このように、画像が所定のパターン15にマッチするか否かに応じて階調・輝度制御信号を出力するか否かを決定することにより、局所的にフリッカが視認され易い画像(図7(b))の階調を高く変更し、BL輝度を低下させることで、フリッカの視認を防止するとともに、表示品位を保つことができる。また、チラツキ階調の範囲内の階調である画素が多く含まれるがフリッカが視認されにくい画像(図7(c))については、階調・輝度制御は行わず、無駄な処理を発生させない。
【0087】
なお、制御情報出力部36は、100%の完全なマッチではなくとも、パターン15に所定の割合(例えば80%)以上マッチする領域が画像に存在すれば、制御情報出力部36は、階調・輝度制御信号を出力すると決定してもよい。
【0088】
なお、上記の例では、画素の色に関係なくパターンマッチを行っているが、絵素毎にパターンマッチを行ってもよい。すなわち、画像判定部35は、絵素の輝度Yが所定の範囲であるかを示す階調マップを生成し、複数の絵素で構成される所定のパターンが画像にマッチするか否かを判定してもよい。また、画像判定部35は、1つの画像に対してRGBの色毎に階調マップを生成し、各色の階調マップに対して所定のパターンがマッチするか否かを判定してもよい。
【0089】
〔実施形態3〕
本実施形態では、階調・輝度制御を行うか否かの決定を行う画像判定部および制御情報出力部が、ホスト制御部以外の基板に設けられている。
【0090】
(表示装置2の構成)
図9は、本実施形態の表示装置の構成を示すブロック図である。表示装置2は、表示部10、表示駆動部40、表示制御部50(制御装置)、ホスト制御部60、階調制御部80、およびBL制御部(バックライト制御部)90を備える。
【0091】
実施形態1と同様に、表示駆動部40は、表示部10のガラス基板にCOG実装された、COGドライバであり、表示部10の駆動を行う。ホスト制御部60は、基板上に形成された制御回路で構成される制御基板であり、表示装置2のホスト側の制御を主に担う。表示制御部50は、表示する画像に対する画像処理等のために、ホスト制御部60とは別に設けられる制御基板である。本実施形態では、階調・輝度制御を行うか否かの決定を、表示制御部50で行う。これにより、ホスト制御部60の負荷を減らし、ホスト制御部60に表示以外の別の処理を行わせるための処理能力を確保することができる。
【0092】
(ホスト制御部60の構成)
ホスト制御部60は、画面更新検知部61、CPU62、ホストメモリ33、およびホストTG34を備える。
【0093】
画面更新検知部61は、画像の内容が変化する間隔を検知して表示制御部50に通知してもよいし、画像の内容が変化する間隔を検知しなくてもよい。例えば、画像の内容が変化する間隔の検知は、表示制御部50側で行われてもよい。その他の点については、画面更新検知部61は、実施形態1の画面更新検知部31と同様の処理を行う。
【0094】
CPU62は、画像判定部に画像データを出力しない点を除き、実施形態1のCPU32と同様の処理を行う。
【0095】
ホストTG34は、表示の更新が必要な時のみ、更新される画像の画像データを表示制御部50に転送する。
【0096】
(表示制御部50の構成)
表示制御部50は、画像処理部51、画像判定部52、制御情報出力部53、メモリ21、およびTG22を備える。
【0097】
画像処理部51は、ホスト制御部60から受け取った画像データに対して、色彩調整等の画像処理を行う。画像処理部51は、画像処理された画像データをメモリ21に書き込む。
【0098】
メモリ21が格納する画像データが更新されると、画像判定部52は、メモリ21から画像データを取得する。画像判定部52は、画像データが示す画像が、フリッカが生じ易い画像であるか否かを判定する。画像判定部52の判定処理は、上述の実施形態で説明した通りである。画像判定部52は、判定結果を制御情報出力部53に出力する。また、画像判定部52(更新検知部)は、画像が変化する間隔を検知し、画像が変化する間隔を制御情報出力部53に出力することができる。
【0099】
制御情報出力部53は、表示部10を駆動するリフレッシュレートを設定し、TG22に通知をするとともに、画像判定部35の判定結果に基づいて、チラツキ画像と判定された画像の階調を高く変更する制御を行わせるための階調制御情報を階調制御部80に出力するとともに、BL輝度を低下させる制御を行わせるための輝度制御情報をBL制御部90に出力する。
【0100】
階調制御部80は、制御情報出力部53から画像更新フラグ(画像更新あり)および階調制御情報を受け取ると、メモリ21に記録されている画像データを読出し、画像データの階調を所定量だけ高く変更してTG22に送信する。一方、画像更新フラグ(画像更新あり)を受けとったが、階調制御情報を受け取っていない場合は、メモリ21から読み出した画像データをそのままTG22に送信する。
【0101】
BL制御部90は、制御情報出力部53から画像更新フラグ(画像更新あり)および輝度制御情報を受けとると、表示部10のBL輝度を所定量だけ低下させる。一方、画像更新フラグ(画像更新あり)を受けとったが、輝度制御情報を受け取っていない場合は、表示部10のBL輝度を予め設定されている設定値とする。
【0102】
TG22は、階調制御部80から画像データを受け取り、制御情報出力部53から指示されたリフレッシュレートに基づいて、画像データを表示駆動部40のソースドライバ23に転送する。なお、TG22は、画像の更新の有無に関わらず、リフレッシュレートに合わせて画像データを表示駆動部40に転送する。
【0103】
表示駆動部40は、ソースドライバ23を備える。ソースドライバ23の構成は実施形態1と同様である。
【0104】
〔実施形態4〕
本実施形態では、階調・輝度制御を行うか否かの決定を行う画像判定部および制御情報出力部が、COGドライバである表示駆動部に設けられている。
【0105】
(表示装置3の構成)
図10は、本実施形態の表示装置の構成を示すブロック図である。表示装置3は、表示部10、表示駆動部70(制御装置)、ホスト制御部60、階調制御部80、およびBL制御部(バックライト制御部)90を備える。ホスト制御部60の構成は、実施形態4と同様である。ホスト制御部60は、表示の更新が必要な時のみ、更新される画像の画像データを表示駆動部70に転送する。
【0106】
表示駆動部70は、表示部10のガラス基板にCOG実装された、COGドライバであり、表示部10の駆動を行う。表示駆動部70は、画像判定部52、制御情報出力部53、メモリ21、TG22、およびソースドライバ23を備える。表示駆動部70の各部の動作は、実施形態4と同様である。
【0107】
本実施形態では、階調・輝度制御を行うか否かの決定を、COGドライバ(表示駆動部70)で行う。これにより、ホスト制御部60とは別の基板を設けることなく、ホスト制御部60の負荷を減らすことができる。アクティブマトリクス基板に形成されるCOGドライバは実装面積が制限されるため、本実施形態は、画像判定部52および制御情報出力部53において簡単な判定処理のみを行う場合に適している。
【0108】
〔実施形態5〕
本実施形態の表示装置4は、実施形態1の表示装置1と比較して、照度検出部100および階調範囲制御部110をさらに備えている点で異なっている。なお、本実施形態では、実施形態1の表示装置1に対して、照度検出部100および階調範囲制御部110を追加した態様を実現しているが、上述した表示装置2および3に対して、照度検出部100および階調範囲制御部110を追加した態様を実現しても良い。
【0109】
(表示装置4の構成)
図11は、本実施形態の表示装置の構成を示すブロック図である。表示装置4は、照度検出部100および階調範囲制御部110以外の構成は、表示装置1と同じである。照度検出部100は、例えば、照度センサであり、表示装置4の周辺の照度を検出する。
【0110】
周辺の照度と、チラツキ階調の範囲との間には相関があり、周辺が明るいとよりチラツキが見えにくくなる傾向がある。そこで、照度検出部100からの明るさ情報を用いて、より細かく上記の階調・輝度制御を行うことで、よりチラツキを軽減することができる。
【0111】
ここで、図8(a)および(b)に示すように、下記(1)〜(3)の条件にてチラツキの視認し易さの主観評価を行った。
(1)暗室(0lx)+明るさ最大(400cd/m;もっとも見え易い条件)
(2)室内(600lx)+明るさ自動(140cd/m;通常使用条件)
(3)屋外(2000lx)+明るさ最大(400cd/m;見えにくい条件)
(1)の条件では、階調が20〜80の範囲の画素の割合が多いと(30%以上)、チラツキが見え、階調が24〜76の範囲の画素の割合が多いとチラツキが気になる。
【0112】
(2)の条件では、階調が24〜76の範囲の画素の割合が多いと(30%以上)、チラツキが見え、階調が28〜68の範囲の画素の割合が多いとチラツキが気になる。
【0113】
(3)の条件では、チラツキは見えない。
【0114】
図8(a)に示すとおり、周辺の照度が高いと、チラツキ階調の上限は、低くシフトする傾向があり、チラツキ階調の下限は、高くシフトする傾向がある。
【0115】
また、通常使用時のチラツキ範囲については、チラツキが見える範囲の範囲バラツキは小さい。一方、チラツキが気になる範囲には個人差、周辺の明るさ、BL輝度により範囲バラツキが大きい。
【0116】
そこで、階調範囲制御部110は、周辺の照度の検出結果に応じて、チラツキ階調の上限および下限のいずれか少なくとも一方を変更するようにしている。
【0117】
これにより、チラツキ階調の上限および/または下限を実験などによって適切に設定することにより、ユーザがチラツキを認識しない画像(または全く気にならない画像)までチラツキ画像としての処理を行うことを回避することができる。よって、不必要な処理を行わなくて済むので、より消費電力を低減させることができる。
【0118】
なお、上記の各実施形態では、画像判定部35が画像をチラツキ画像であると判定した場合、制御情報出力部36は、階調制御情報を出力し、階調制御部80を制御して階調を高く変更することにより、チラツキ階調の範囲内の画素が多く含まれていることで生じるフリッカの視認し易さを抑制しているが、図2に示す様に階調を暗く変更することによって当該フリッカの視認し易さを抑制してもよい。周囲が暗い場合には画面の暗さは気になりにくい。また、バックライトの輝度を上げる事で、変更前後の各画素の正面輝度の変化を抑制することもできる。例えば、チラツキ階調である範囲内の高い階調の画素はより高い階調へ、低い階調の画素は低い方へずらす処理を行ってもよい。
【0119】
また、上記の実施形態では画像判定部35が画像をチラツキ画像でないと判定した場合、制御情報出力部36は、階調制御情報および輝度制御情報を出力しないとしているが、階調や輝度を変更しない旨の情報を出力するようにしてもよい。
【0120】
〔実施形態6〕
本発明のさらに他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上述の実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。本実施形態では、画像判定部および表示方式切替部が、ホスト制御部以外の基板に設けられている。また、本実施形態では、フリッカの視認防止のため、画像処理を用いた擬似ドット反転技術によって表示を行う。
【0121】
(表示装置5の構成)
図12は、本実施形態の表示装置の構成を示すブロック図である。表示装置5は、表示部10と、表示駆動部40と、表示制御部50(制御装置)と、ホスト制御部60とを備える。
【0122】
実施形態1と同様に、表示駆動部40は、表示部10のガラス基板にCOG実装された、COGドライバであり、表示部10の駆動を行う。ホスト制御部60は、基板上に形成された制御回路で構成される制御基板であり、表示装置5のホスト側の制御を主に担う。表示制御部50は、表示する画像に対する画像処理等のために、ホスト制御部60とは別に設けられる制御基板である。本実施形態では、表示方式の決定および表示方式に応じた画像処理を、表示制御部50で行う。これにより、ホスト制御部60の負荷を減らし、ホスト制御部60に表示以外の別の処理を行わせるための処理能力を確保することができる。
【0123】
表示駆動部40は、ソースドライバ23を備える。
【0124】
(ホスト制御部60の構成)
ホスト制御部60は、画面更新検知部61、CPU62、ホストメモリ33、およびホストTG34を備える。
【0125】
画面更新検知部61は、画像の内容が変化する間隔を検知して表示制御部50に通知してもよいし、画像の内容が変化する間隔を検知しなくてもよい。例えば、画像の内容が変化する間隔の検知は、表示制御部50側で行われてもよい。その他の点については、画面更新検知部61は、実施形態1の画面更新検知部31と同様の処理を行う。
【0126】
CPU62は、画像判定部に表示データを出力しない点を除き、実施形態1のCPU32と同様の処理を行う。
【0127】
ホストTG34は、表示の更新が必要な時のみ、更新される画像の表示データを表示制御部50に転送する。
【0128】
(表示制御部50の構成)
表示制御部50は、画像処理部51(階調制御部)、画像判定部52、表示方式切替部54(制御情報出力部)、メモリ21、およびTG22を備える。
【0129】
ホスト制御部60から表示データを受け取ると、画像判定部52は、表示データが示す画像が、フリッカを視認させやすい特徴を有する画像であるか否かを判定する。画像判定部52の判定処理は、上述の実施形態で説明した通りである。画像判定部52は、判定結果を表示方式切替部54に出力する。また、画像判定部52(更新検知部)は、画像が変化する間隔を検知し、画像が変化する間隔を表示方式切替部54に出力することができる。
【0130】
表示方式切替部54は、画像判定部52の判定結果に基づいて表示方式を決定する。表示方式切替部54は、画像判定部52において画像がフリッカを視認させやすい特徴を有しないと判定された場合、その画像を表示する期間において第1表示方式で画像を表示すると決定する。一方、表示方式切替部54は、画像判定部52において画像がフリッカを視認させやすい特徴を有するチラツキ画像であると判定された場合、その画像を表示する期間において第2表示方式で画像を表示すると決定する。本実施形態では、第1表示方式は擬似ドット反転処理を行わない表示方式であり、第2表示方式は擬似ドット反転処理を行う表示方式である。表示方式切替部54は、決定された表示方式に応じた画像処理が行われるよう、表示方式を画像処理部51に指示する。すなわち、画像がチラツキ画像であると判定された場合、表示方式切替部54は、画像処理部51に対して、擬似ドット反転処理によってフリッカが視認されやすい画素の階調を変更する制御を行わせるための階調制御情報を出力する。
【0131】
画像処理部51は、ホスト制御部60から受け取った表示データに対して、表示方式に応じて擬似ドット反転処理(画像処理)を行う。第1表示方式では、画像処理部51は、擬似ドット反転処理を行わない。第2表示方式では、画像処理部51は、擬似ドット反転処理を行う。
【0132】
第2表示方式(擬似ドット反転処理)について説明する。画像処理部51は、RGBの色毎に、複数の画素に対応する表示データの階調が、同じでありかつ所定の第1範囲(階調20から80の範囲)の階調であるような、所定の大きさ以上の領域を検出する。第1範囲の階調の画素が所定の大きさ以上集まった領域は、フリッカを視認させやすい領域である。画像処理部51は、検出された領域(対象領域)について、対象領域における階調が市松模様のように行方向および、または列方向に不連続になるように、表示データに対して画像処理(擬似ドット反転処理)を行う。
【0133】
図13の(a)は、擬似ドット反転処理による表示データの階調の変化を示し、図13の(b)は、対応する画素の輝度率の変化を示す。図13においては、R画素のみに注目している。表示データにおいて、対象領域のR画素の階調は50であるとする。表示データの階調が50のとき、表示データに対して擬似ドット反転処理を行わなければ、対応する画素における輝度率(または透過率)は10%になる。輝度率は、最小輝度を0%とし、最大輝度を100%としたときの輝度の割合(%)である。
【0134】
擬似ドット反転処理では、表示データにおける対象領域に対して、ディザリングまたは誤差拡散等の処理を行い、階調値が市松模様のように行方向および列方向に不連続に並ぶように、画像処理を行う。例えば表示データの対象領域における階調が第1範囲(階調20から80の範囲)の50である場合、対象領域について画素PIX1、PIX4に対応する階調を高く変換し、画素PIX1に隣接する画素PIX2、PIX3に対応する階調を低く変換する。即ち、表示データにおける第1範囲(階調20から80の範囲)である複数の画素の階調を、第1範囲外の明るい階調(階調81から255)および/または暗い階調(階調0から19)に変換する。これにより、フリッカを視認させやすい第1範囲の階調の画素の数を少なくすることができる。
【0135】
擬似ドット反転処理を行った場合、輝度率20%の明るい画素(画素PIX1、PIX4)と、輝度率0%の暗い画素(画素PIX2、PIX3)とが市松模様に並ぶ。このとき、擬似ドット反転処理後(変換後)の表示データでは、輝度率20%に対応する階調130の画素と、輝度率0%に対応する階調0の画素とが市松模様に並ぶ。擬似ドット反転処理を行った場合の対象領域における平均輝度率は10%となる。
【0136】
このように、表示データの擬似ドット反転処理を行った場合(第2表示方式)の画素PIX1の輝度および画素PIX2の平均輝度と、表示データの擬似ドット反転処理を行わない場合(第1表示方式)の画素PIX1の輝度とが同じになるように、階調変換(画像処理)を行うと、変更前後の正面輝度の変化を抑制することができる。ただし、変更前後の正面輝度の変化を厳密ではなく許容されるレベルに抑制してもよい。
【0137】
ここでは表示データにおける対象領域の階調が一様である場合について説明したが、対象領域の階調がグラデーションのようにわずかに異なっていても、変換前の対象領域の平均輝度と、変換後の対象領域の平均輝度とが同じになるように、かつ、階調の分布(明暗の分布)が市松模様(ディザパターン状)になるように、階調変換を行えばよい。
【0138】
(表示装置5の効果)
このように、画像処理部51は、表示データにおける第1範囲(階調20から80の範囲)である複数の画素の階調を、第1範囲外の明るい階調(階調81から255)および/または暗い階調(階調0から19)に変換する。これにより、フリッカを視認させやすい第1範囲の階調の画素の数を少なくすることができる。また、階調を変換した領域の平均輝度は、変換前の平均輝度と同じである。そのため、利用者には第2表示方式で表示を行っても第1表示方式と同じ画像を表示しているように見える。それゆえ、表示装置5は、画像の表示品位を保ちながら、フリッカが視認されるのを防止することができる。
【0139】
また、画像処理を行えば消費電力は増加する。本実施形態においても表示装置5は、画像がフリッカを視認させやすいと判定した時のみ、擬似ドット反転処理を行う。それゆえ、表示装置5は、消費電力の増加を抑えて、フリッカが視認されるのを防止することができる。
【0140】
なお、本実施形態で説明した擬似ドット反転処理を行う画像処理部51、画像判定部52、および表示方式切替部53は、ホスト制御部に設けられていてもよい。
【0141】
また、上記各実施形態において、階調を高く変更した後に、再度チラツキ画像か否かを判定し、その結果、チラツキ画像であると判断されれば、再度階調を上げる処理を行うよう構成してもよい。
【0142】
また、上記各実施形態において、チラツキ画像であると判断された場合にチラツキが視認される画素の全部の階調を処理するのではなく、チラツキが視認されない程度に部分的に処理を行ってもよい。その場合、処理対象となる画素数が低減されることにより、画像処理の負荷が低減できる効果がある。
【0143】
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る制御装置は、表示装置(1〜5)の制御装置であって、画像がフリッカを視認させ易い特徴を有するチラツキ画像であるか否かを判定する画像判定部(35)と、上記画像判定部によって上記画像が上記チラツキ画像であると判定された場合に、当該チラツキ画像の階調を変更する制御を行う階調制御部(80)に対して、フリッカが視認されやすい画素の当該階調を高くまたは低く変更する制御を行わせるための階調制御情報を出力する制御情報出力部(36)と、を備えている構成である。
【0144】
また、本発明の態様14に係る表示装置の制御方法は、表示装置の制御方法であって、画像がフリッカを視認させ易い特徴を有するチラツキ画像であるか否かを判定する画像判定ステップと、上記画像判定ステップで上記画像が上記チラツキ画像であると判定された場合に、当該チラツキ画像の階調を変更する制御を行う階調制御部に対して、フリッカが視認されやすい画素の当該階調を高くまたは低く変更する制御を行わせるための階調制御情報を出力する制御情報出力ステップと、を含む方法である。
【0145】
フリッカの視認し易さは、階調に大きく依存し、階調が中間階調(特に階調10以上の中間階調において低階調側)である程、顕著になる傾向がある。そこで、上記構成または方法によれば、画像判定部が、画像がチラツキ画像であると判定した場合、制御信号出力部は、階調制御情報を出力し、階調制御部を制御してフリッカが視認されやすい画素の階調を高くまたは低く変更している。これにより、チラツキ階調の範囲内の画素が多く含まれていることで生じるフリッカの視認し易さを抑制できる。
【0146】
また、本発明の態様2に係る制御装置は、上記態様1において、上記画像判定部によって上記画像が上記チラツキ画像であると判定された場合に、当該チラツキ画像の階調を変更する制御を行う階調制御部に対して、フリッカが視認されやすい画素を含む当該画像の全体または一部の階調を高くまたは低く変更する制御を行わせるための階調制御情報を出力しても良い。
【0147】
チラツキ階調はバックライトの輝度によらず同じであるが、BL輝度が暗い場合には人の目には見えにくいという傾向がある。
【0148】
そこで、本発明の態様3に係る制御装置は、上記態様1または2において、バックライトを備えた表示装置の制御装置であって、上記画像判定部によって上記画像が上記チラツキ画像であると判定された場合に、上記バックライトの輝度の制御を行うバックライト制御部に対して、当該輝度を低下または上昇させる制御を行わせるための輝度制御情報を出力する制御情報出力部を備えていても良い。
【0149】
上記構成により、画像判定部が、画像がチラツキ画像であると判定した場合、制御信号出力部は、輝度制御情報を出力し、バックライト制御部(以下、バックライトを「BL」と略称する)を制御して輝度を低下させる。よって、BL輝度が明るいことによるフリッカの視認し易さを抑制できる。
【0150】
さらに、上記のように、階調を高くし、かつ、BL輝度を低下させれば、変更前後の各画素の正面輝度の変化を抑制することができるため、表示品位の変化を抑制することもできる。
【0151】
一方、フリッカの視認し易さは、駆動周波数にも大きく依存し、リフレッシュレートが低下する程、顕著になる傾向がある。このため、上記制御情報が出力される場合、通常は、表示部を低リフレッシュ駆動させている蓋然性が高い。また、低リフレッシュ駆動であれば、表示部の駆動電力は小さく、BLの消費電力の方が支配的になる。このため、上記構成また方法によれば、チラツキ画像であると判定された場合(通常は、表示部を低リフレッシュ駆動させていると考えられる)、BL輝度を低下させるので、低リフレッシュ駆動による消費電力の低減効果に加重して、BL輝度の低下によるBLの消費電力の低減効果が重畳的に得られる。以上により、消費電力を抑え、かつ良好な表示を行うことができる。
【0152】
なお、階調を低くし、かつ、BL輝度を上昇させても、同様に変更前後の各画素の正面輝度の変化を抑制することができる。
【0153】
また、本発明の態様4に係る制御装置は、上記各態様において、上記画像判定部は、上記画像における複数の画素のうち、中間階調の範囲内において上記フリッカが生じ易い階調として予め定められたチラツキ階調の範囲内の階調である画素の割合が第1閾値以上であるか否かを判定することで、上記画像が上記チラツキ画像であるか否かを判定しても良い。
【0154】
上記構成によれば、画像中のチラツキ階調の範囲内の階調である画素(以下、単に「チラツキ画素」という)の割合に閾値(第1閾値)を設定している。よって、この第1閾値を実験などによって適切に設定することにより、ユーザがチラツキを認識しない画像までチラツキ画像としての処理を行うことを回避することができる。よって、不必要な処理を行わなくて済むので、より消費電力を低減させることができる。
【0155】
また、本発明の態様5に係る制御装置は、上記態様4において、上記表示装置の周辺の照度の検出結果に応じて、上記チラツキ階調の上限および下限のいずれか少なくとも一方を変更する階調範囲制御部を備えていても良い。
【0156】
周辺の照度と、チラツキ階調の範囲との間には相関があり、周辺が明るいとよりチラツキが見えにくくなる傾向がある。このため、周辺の照度が高いと、チラツキ階調の上限は、低くシフトする傾向があり、チラツキ階調の下限は、高くシフトする傾向がある。そこで、上記構成では、階調範囲制御部が、周辺の照度の検出結果に応じて、上記チラツキ階調の上限および下限のいずれか少なくとも一方を変更するようにしている。よって、チラツキ階調の上限および/または下限を実験などによって適切に設定することにより、ユーザがチラツキを認識しない画像までチラツキ画像としての処理を行うことを回避することができる。よって、不必要な処理を行わなくて済むので、より消費電力を低減させることができる。
【0157】
また、本発明の態様6に係る制御装置は、上記態様1〜5において、上記画像判定部は、上記表示装置に上記画像を所定のリフレッシュレート以下で表示させる場合に、上記画像が上記チラツキ画像であるか否かを判定しても良い。
【0158】
上記構成によれば、チラツキが視認され易いか否かの境目としての所定のリフレッシュレートを実験などによって適切に設定することにより、ユーザがチラツキを認識しないようなリフレッシュレートで駆動されている場合にまで、必要以上にチラツキ画像か否かの判定を行わなくて済むので、より消費電力を低減させることができる。
【0159】
また、本発明の態様7に係る制御装置は、上記態様3において、上記階調制御情報および上記輝度制御情報のそれぞれは、上記表示装置に上記画像を表示するときの当該画像における複数の画素のそれぞれの正面輝度を変化させないように設定される、上記チラツキ画像の階調を高く変更する制御を行う場合の階調の変化の度合い、および、上記バックライトの輝度を低下させる制御を行う場合の輝度の変化の度合いに関する情報を含んでも良い。
【0160】
上記構成によれば、各画素の正面輝度が変化しないので、より良好な表示を行うことができる。
【0161】
また、本発明の態様8に係る制御装置は、上記態様3および4において、上記制御情報出力部は、上記チラツキ階調の範囲内の階調である画素の割合が上記第1閾値未満である場合、上記階調制御情報および/または上記輝度制御情報を出力せず、上記チラツキ階調の範囲内の階調である画素の割合が上記第1閾値以上である場合、上記階調制御情報および/または上記輝度制御情報を出力しても良い。
【0162】
上記構成によれば、第1閾値を実験などによって適切に設定することにより、ユーザがチラツキを認識しない画像までチラツキ画像としての処理を行うことを回避することができる。よって、不必要な処理を行わなくて済むので、より消費電力を低減させることができる。
【0163】
また、本発明の態様9に係る制御装置は、上記態様3および4において、上記画像の内容が変化する間隔を検知する更新検知部を備え、上記制御情報出力部は、上記間隔が所定の間隔閾値以下である場合、または、上記間隔が上記間隔閾値より大きくかつ上記チラツキ階調の範囲内の階調である画素の割合が上記第1閾値未満である場合、上記階調制御情報および/または上記輝度制御情報を出力せず、上記間隔が上記間隔閾値より大きくかつ上記チラツキ階調の階調である画素の割合が上記第1閾値以上である場合、上記階調制御情報および/または上記輝度制御情報を出力しても良い。
【0164】
上記構成によれば、間隔閾値を実験などによって適切に設定することにより、ユーザがチラツキを認識しない間隔で画像が表示されている場合にまでチラツキ画像としての処理を行うことを回避することができる。よって、不必要な処理を行わなくて済むので、より消費電力を低減させることができる。
【0165】
また、本発明の態様10に係る制御装置は、上記態様4において、1つの絵素は、色の異なる複数の画素を含み、上記画像判定部は、上記画像における上記チラツキ階調の範囲内の階調である画素の割合に、色毎に重みづけをした合計値を求め、上記合計値が第2閾値以上であるか否かを判定しても良い。
【0166】
一般的に、人間の視感度は、色相ごとに異なっている。このため、視感度の高い色相の画素の重みづけを重くし、視感度の低い色相の画素の重みづけを低くすることにより、人間の視感度に応じた画像判定が可能になる。これにより、人間の視感度によってはフリッカが視認されないような場合にまで不必要な処理を行わなくて済むので、より消費電力を低減させることができる。
【0167】
また、本発明の態様11に係る制御装置は、上記態様4において、1つの絵素は、色の異なる複数の画素を含み、上記画像判定部は、上記絵素に含まれる上記複数の画素の階調から上記絵素の輝度を求め、上記絵素の輝度が所定の輝度範囲の範囲内にあれば、上記絵素に含まれる上記複数の画素は上記チラツキ階調の範囲内の階調であると判定しても良い。
【0168】
上記構成によれば、例えば、画像判定部が記憶部を備えているような場合に、各絵素の輝度に関する情報を記憶すればよいので、各画素の階調に関する情報を記憶する場合に比べて記憶容量が1/3程度で済む。
【0169】
また、本発明の態様12に係る制御装置は、上記態様4において、上記画像判定部は、上記チラツキ階調の範囲内の階調である複数の画素で構成される所定のパターンが上記画像中に存在するか否かを判定することで、上記画像が上記チラツキ画像であるか否かを判定しても良い。
【0170】
チラツキ階調である画素が密に分布している領域が局所的に存在すると、たとえ全体におけるチラツキ階調である画素の割合は小さくても、フリッカが視認されやすい。すなわち、チラツキ階調である画素が一定領域以上固まって存在すると、よりフリッカが視認されやすくなる。このような局所的なチラツキ階調である画素の集合体をパターン化して、パターンマッチングを行うことにより、画像中のチラツキ画素の割合は小さいが、局所的なチラツキ階調である画素の集合体の存在によってチラツキが視認されるような画像についてもチラツキ画像と判定されるようにすることができる。
【0171】
また、本発明の態様13に係る表示装置は、上記態様1〜12に記載の制御装置と、上記階調制御情報を受けて、上記チラツキ画像の階調を変更する制御を行う階調制御部とを備えていても良い。上記表示装置はさらに、上記輝度制御情報を受けて、上記バックライトの輝度を上昇/または低下させる制御を行うバックライト制御部を備えていても良い。
【0172】
上記構成において、画素の階調を高くするとともにバックライトの輝度を低下させる制御を行えば、消費電力を抑え、かつ良好な表示を行うことができる表示装置を実現できる。
【0173】
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0174】
本発明は、表示装置および該表示装置の制御装置に利用することができる。例えば、液晶表示装置、液晶表示装置のホスト制御部、液晶ドライバ、液晶ドライバコントローラ(LCDC)などに好適である。
【符号の説明】
【0175】
1、2、3、4、5 表示装置
10 表示部
11a〜11d 画面
13、13a〜13h 解析領域
15 パターン
16a、16b 階調マップ
20、40、70 表示駆動部(制御装置)
30、60 ホスト制御部(制御装置)
31、61 画面更新検知部
35、52 画像判定部
36、53 制御情報出力部
50 表示制御部(制御装置)
51 画像処理部(階調制御部)
54 表示方式切替部(制御情報出力部)
80 階調制御部
90 バックライト制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13