特許第6407524号(P6407524)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6407524
(24)【登録日】2018年9月28日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】モータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 1/27 20060101AFI20181004BHJP
【FI】
   H02K1/27 501A
   H02K1/27 501M
   H02K1/27 501K
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-259101(P2013-259101)
(22)【出願日】2013年12月16日
(65)【公開番号】特開2014-121265(P2014-121265A)
(43)【公開日】2014年6月30日
【審査請求日】2016年12月15日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0147319
(32)【優先日】2012年12月17日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513276101
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(72)【発明者】
【氏名】コン,ボンベ
【審査官】 ▲桑▼原 恭雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−213284(JP,A)
【文献】 特開2004−007960(JP,A)
【文献】 特開平08−107639(JP,A)
【文献】 特開2010−051150(JP,A)
【文献】 特開2010−041842(JP,A)
【文献】 特開2011−041406(JP,A)
【文献】 特開2004−248422(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 1/27
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータの回転子であって、
第1のロータコア及び前記第1のロータコアの外周面に結合された複数の第1のマグネットを含む第1のロータと、
第2のロータコア及び前記第2のロータコアの外周面に結合された複数の第2のマグネットを含む第2のロータと、
前記第1のロータと前記第2のロータとの間に積層され、第3のロータコア及び前記第3のロータコアの外周面に結合された複数の第3のマグネットを含む第3のロータと、を含み、
前記複数の第3のマグネットの磁束は、前記複数の第1のマグネットまは第2のマグネットの磁束より低く、
前記複数の第3のマグネットは、前記複数の第1のマグネットまたは第2のマグネットのサイズよりも小さいサイズを有し、
前記複数の第3のマグネットは、前記複数の第1のマグネットまたは第2のマグネットの磁束よりも低い磁束を有する物質を含むことを特徴とする回転子。
【請求項2】
前記複数の第1のマグネット及び前記複数の第3のマグネットは、第1のスキュー角で傾斜して配置され、前記複数の第2のマグネット及び前記複数の第3のマグネットは、第2のスキュー角で傾斜して配置されることを特徴とする請求項に記載の回転子。
【請求項3】
前記第1のスキュー角及び前記第2のスキュー角のうちの少なくとも一方は、1/2スロットピッチ以下であることを特徴とする請求項に記載の回転子。
【請求項4】
前記複数の第3のマグネットは、フェライト磁石を含み、前記複数の第1のマグネットまたは第2のマグネットは、希土類磁石を含むことを特徴とする請求項に記載の回転子。
【請求項5】
前記複数の第1のマグネット及び前記複数の第2のマグネットのうちの少なくとも1つは、ネオジム磁石を含み、前記複数の第3のマグネットは、サマリウムコバルト磁石及びフェライト磁石のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項に記載の回転子。
【請求項6】
前記複数の第3のマグネットは、前記複数の第1のマグネットまたは第2のマグネットのサイズの60%〜90%のサイズを有することを特徴とする請求項に記載の回転子。
【請求項7】
前記複数の第3のマグネットの幅、長さ、厚さ及び面積のうちの少なくとも1つは、前記複数の第1のマグネット及び第2のマグネットのうちの少なくとも1つの幅、長さ、厚さ及び面積のうちの少なくとも1つの60%〜90%であることを特徴とする請求項に記載の回転子。
【請求項8】
回転軸と、
前記回転軸を囲む回転子と、
前記回転子と離隔される固定子と、
前記固定子を固定するハウジングと、を含み、
前記回転子は、
第1のロータコア及び前記第1のロータコアの外周面に結合された複数の第1のマグネットを含む第1のロータと、
第2のロータコア及び前記第2のロータコアの外周面に結合された複数の第2のマグネットを含む第2のロータと、
前記第1のロータと前記第2のロータとの間に積層され、第3のロータコア及び前記第3のロータコアの外周面に結合された複数の第3のマグネットを含む第3のロータと、を含み、
前記複数の第3のマグネットの磁束は、前記複数の第1のマグネットまは第2のマグネットの磁束より低く、
前記複数の第3のマグネットは、前記複数の第1のマグネットまたは第2のマグネットのサイズよりも小さいサイズを有し、
前記複数の第3のマグネットは、前記複数の第1のマグネットまたは第2のマグネットの磁束よりも低い磁束を有する物質を含むことを特徴とするモータ。
【請求項9】
前記複数の第1のマグネット及び前記複数の第3のマグネットは、第1のスキュー角で傾斜して配置され、前記複数の第2のマグネット及び前記複数の第3のマグネットは、第2のスキュー角で傾斜して配置されることを特徴とする請求項に記載のモータ。
【請求項10】
前記第1のスキュー角及び前記第2のスキュー角のうちの少なくとも一方は、1/2スロットピッチ以下であることを特徴とする請求項に記載のモータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータに関し、より詳細には、モータの回転子に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、モータは、回転軸と、回転軸を囲む回転子と、回転子と所定間隔を有する固定子と、固定子を固定するハウジングと、を含む。
【0003】
回転軸は、ハウジングにより支持される。回転子は、回転軸を囲むロータコア(roter core)及びロータコアに結合されたドライブマグネット(drive magnet)を含む。固定子は、複数のステータコア(Stator Core)及びステータコアごとに巻線されたコイル(coil)を含む。固定子に電流が印加されると、固定子と回転子の相互作用により回転子が回転する。
【0004】
モータの回転時、回転子と固定子の間の相互作用により磁気エネルギーが最小である位置に移動しようとする半径方向の力、すなわち、コギングトルク(cogging torque)が発生できる。コギングトルクは、運転者が感じる品質の満足度に影響を与えることができる。
【0005】
コギングトルクを減らすために、複数のロータを積層するが、各ロータコアの外周面に結合されるドライブマグネットがお互いに傾斜するように形成することができる。
【0006】
これによって、コギングトルクは減るが、スキュー角(skew angle)によりモータの出力が減少する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、 前記のような従来の諸問題点を解消するために提案されたものであって、本発明の目的は、モータの回転子構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態よるモータの回転子は、第1のロータコア及び前記第1のロータコアの外周面に結合された複数の第1のマグネットを含む第1のロータと、第2のロータコア及び前記第2のロータコアの外周面に結合された複数の第2のマグネットを含む第2のロータと、前記第1のロータと前記第2のロータの間に積層され、第3のロータコア及び前記第3のロータコアの外周面に結合された複数の第3のマグネットを含む第3のロータと、を含み、前記第3のマグネットの磁束は、前記第1のマグネットの磁束または前記第2のマグネットの磁束より低い。
【0009】
前記第3のマグネットは、前記第1のマグネットまたは前記第2のマグネットより低い磁束を有する物質を含むことができる。
【0010】
前記第3のマグネットは、フェライト磁石を含み、前記第1のマグネットまたは前記第2のマグネットは、希土類磁石を含むことができる。
【0011】
前記第1のマグネット及び前記第2のマグネットの中で少なくとも一つは、ネオジム磁石を含み、前記3のマグネットは、サマリウムコバルト磁石及びフェライト磁石の中で少なくとも一つを含むことができる。
【0012】
前記第3のマグネットは、前記第1のマグネットまたは前記第2のマグネットより小さいサイズを有することができる。
【0013】
前記第3のマグネットは、前記第1のマグネットまたは前記第2のマグネットの60%〜90%のサイズを有することができる。
【0014】
前記第3のマグネットの幅、長さ、厚さ及び面積の中で少なくとも一つは、前記第1のマグネット及び前記第2のマグネットの中で少なくとも一つの幅、長さ、厚さ及び面積の中で少なくとも一つの60%〜90%である。
【0015】
前記第1のマグネットと前記第3のマグネットは、第1のスキュー角(skew angle)で傾斜して配置され、前記第2のマグネットと前記第3のマグネットは、第2のスキュー角(skew angle)で傾斜して配置される。
【0016】
前記第1のスキュー角及び第2のスキュー角の中で少なくとも一つは、1/2スロットピッチ(slot pitch)以下である。
【0017】
本発明の一実施形態によるモータは、回転軸と、前記回転軸を囲む回転子と、前記回転子と離隔される固定子と、前記固定子を固定するハウジングと、を含み、前記回転子は、第1のロータコア及び前記第1のロータコアの外周面に結合された複数の第1のマグネットを含む第1のロータと、第2のロータコア及び前記第2のロータコアの外周面に結合された複数の第2のマグネットを含む第2のロータと、前記第1のロータと前記第2のロータの間に積層され、第3のロータコア及び前記第3のロータコアの外周面に結合された複数の第2のマグネットを含む第3のロータと、を含み、前記第3のマグネットの磁束は、前記第1のマグネットの磁束または前記第2のマグネットの磁束より低い。
【発明の効果】
【0018】
本発明の実施形態によれば、コギングトルクを減らすと共にモータの出力を高く維持することができる。また、モータの製造費用を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、モータの回転子を示した図である。
図2図2は、上部ロータの断面を示した図である。
図3図3は、中間ロータの断面を示した図である。
図4図4は、下部ロータの断面を示した図である。
図5図5は、本発明の一実施形態によるモータの上部ロータの断面を示した図である。
図6図6は、本発明の一実施形態によるモータの中間ロータの断面を示した図である。
図7図7は、本発明の一実施形態によるモータの下部ロータの断面を示した図である。
図8図8は、本発明の他の実施形態によるモータの上部ロータの断面を示した図である。
図9図9は、本発明の他の実施形態によるモータの中間ロータの断面を示した図である。
図10図10は、本発明の他の実施形態によるモータの下部ロータの断面を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は、多様に変更可能であり、さまざまな実施形態を有することができる。ここでは、特定の実施形態を図面に例示して詳細に説明する。しかし、これは本発明の好ましい実施態様に過ぎず、本発明の実施の範囲を限定するものではなく、本発明の明細書及び図面内容に基づいてなされた均等な変更および付加は、いずれも本発明の特許請求の範囲内に含まれるものとする。
【0021】
第1、第2などの用語は、多様な構成要素を説明するために使用することができるが、前記構成要素は前記用語により限定されものではない。前記用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別するための目的のみで使用される。例えば、本発明の権利範囲を脱しない範囲で、第1の構成要素は第2の構成要素と命名することができ、類似に第2の構成要素も第1の構成要素と命名することができる。及び/またはとの用語は、複数の関連された記載された項目の組み合わせまたは複数の関連された記載された項目の中のいずれか一項目を含む。
【0022】
いかなる構成要素が他の構成要素に「連結されて」いるかあるいは「接続されて」いるとの用語は、ある構成要素が他の構成要素に直接的に連結されるかあるいは接続されることもできるが、中間に他の構成要素が介在することもできることを意味する。一方に、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いるかあるいは「直接接続されて」いるとの用語は、中間に他の構成要素が存在しないことを意味する。
【0023】
本明細書で使用した用語は、但し、特定の実施形態を説明するために使用されたもので、本発明はこれに限定されるものではない。単数の表現は、文脈上明白に相違に記載しない限り複数の表現を含む。本出願において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定するのであって、一つまたはその以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加可能性をあらかじめ排除することではない。
【0024】
特定しない限り、技術的や科学的な用語を含んでここで使用されるすべての用語は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者により一般的に理解される意味と同一な意味を有する。一般的に使用される辞典に定義された用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致することと解でき、本出願において明白に定義しない限り、理想的や過度に形式的な意味を有することで解釈できない。
【0025】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明するが、図面符号に関係なく同一であるか対応する構成要素には同一な参照番号を付与し、その重複説明は省略する。
【0026】
図1は、モータの回転子を示す。
【0027】
図1を参照すれば、モータ100は、回転軸110と、回転軸110を囲む回転子120と、回転子120と所定間隔を有する固定子(図示せず)と、固定子を固定するハウジング(図示せず)と、を含む。
【0028】
回転軸110は、ハウジングにより支持される。回転子120は、固定子と相互作用し、回転軸110と一緒に回転する。
【0029】
複数のロータ(rotor)が上下に積層されて回転子120を形成することができる。例えば、回転子120は、積層された上部ロータ122、中間ロータ124及び下部ロータ126を含むことができる。各ロータは、回転軸110を囲むロータコア(rotor core)及びロータコアの外周面に結合された複数のドライブマグネットを含むことができる。各ロータコアの外周面には、N極マグネットとS極マグネットが相互に配置される。
【0030】
一方、回転子と固定子の間の相互作用により発生するコギングトルク(cogging torque)を減らすために、各ロータのドライブマグネットはお互いに傾斜して配置される。すなわち、上部ロータのドライブマグネットと中間ロータのドライブマグネットは、所定スキュー角(skew angle)で傾斜して配置され、中間ロータのドライブマグネットと下部ロータのドライブマグネットも所定スキュー角(skew angle)で傾斜して配置される。
【0031】
図2乃至図4は、上部ロータ、中間ロータ及び下部ロータの断面を示す。図2図3及び図4は、各々図1のS1、S2、S3線に沿って切断した断面図である。
【0032】
図2乃至図4を参照すれば、上部ロータ122は、回転軸を囲む上部ロータコア122−1及び上部ロータコアの外周面に配置された複数のドライブマグネット122−2を含む。中間ロータ124は、回転軸を囲む中間ロータコア124−1及び中間ロータコアの外周面に配置された複数のドライブマグネット124−2を含む。下部ロータ126は、回転軸を囲む下部ロータコア126−1及び下部ロータコアの外周面に配置された複数のドライブマグネット126−2を含む。この時、上部ロータコア122−1に配置されたドライブマグネット122−2と中間ロータコア124−1に配置されたドライブマグネット124−2は、所定スキュー角(A゜)で傾斜している。また、中間ロータコア124−1に配置されたドライブマグネット124−2と下部ロータコア126−1に配置されたドライブマグネット126−2も所定スキュー角(A゜)で傾斜している。
【0033】
これはコギングトルクを低減させるためのことで、所定スキュー角(A゜)は、例えば、1/2スロットピッチ(slot pitch)に該当する角度である。
【0034】
一方、固定子とロータの極は、正位置に位置している時正常的な出力ができる。したがって、スキュー角が大きいほど、固定子とロータの極が正位置からずれるようになるので、モータの出力が減少する。
【0035】
本発明の一実施形態によれば、コギングトルクを低減させるとともにモータの出力を高く維持するために、中間ロータのドライブマグネットの磁束を上部ロータ及び下部ロータのドライブマグネットの磁束より低く形成する。
【0036】
図5乃至図7は、本発明の一実施形態によるモータの上部ロータ、中間ロータ及び下部ロータの断面を示す。図5図6及び図7は、各々図1のS1、S2、S3に沿って切断した断面図である。
【0037】
図5乃至図7を参照すれば、上部ロータ122、中間ロータ124及び下部ロータ126が回転軸110を囲んで積層され、上部ロータコア122−1に配置されたドライブマグネット122−2と中間ロータコア124−1に配置されたドライブマグネット124−2は所定スキュー角で傾斜しており、中間ロータコア124−1に配置されたドライブマグネット124−2と下部ロータコア126−1に配置されたドライブマグネット126−2も所定のスキュー角で傾斜していることは、図2乃至図4と同一である。
【0038】
この時、中間ロータコア124−1に配置されたドライブマグネット124−2は、上部ロータコア122−1に配置されたドライブマグネット122−2及び下部ロータコア126−1に配置されたドライブマグネット126−2より低い磁束を有する物質からなる。
【0039】
一般的に、希土類磁石(例えば、NdFeB(ネオジム)磁石、SmCo(サマリウムコバルト)磁石)は、フェライト磁石に比べて高い磁束を有する。したがって、上部ロータコア122−1に配置されたドライブマグネット122−2及び下部ロータコア126−1に配置されたドライブマグネット126−2を希土類磁石で形成する場合、中間ロータコア124−1に配置されたドライブマグネット124−2は、フェライト磁石で形成することができる。これによって、価格上昇率が大きい希土類磁石を少なく使用することで、製造費用を節減することができる。
【0040】
また、希土類磁石の中でネオジム磁石は、サマリウムコバルト磁石に比べて高い磁束を有する。したがって、上部ロータコア122−1に配置されたドライブマグネット122−2及び下部ロータコア126−1に配置されたドライブマグネット126−2をネオジム磁石で形成する場合、中間ロータコア124−1に配置されたドライブマグネット124−2は、サマリウムコバルト磁石またはフェライト磁石で形成してもよい。
【0041】
このように、中間ロータコアに配置されたドライブマグネットが上部ロータコアまたは下部ロータコアに配置されたドライブマグネットより低い磁束を有する物質からなる場合、スキュー角(B゜)を減らしてもコギングトルクを低く維持することができる。
【0042】
図8乃至図10は、本発明の他の実施形態によるモータの上部ロータ、中間ロータ及び下部ロータの断面を示す。図8図9及び図10は、各々図1のS1、S2、S3に沿って切断した断面図である。
【0043】
図8乃至図10を参照すれば、上部ロータ122、中間ロータ124及び下部ロータ126が回転軸110を囲んで積層され、上部ロータコア122−1に配置されたドライブマグネット122−2と中間ロータコア124−1に配置されたドライブマグネット124−2は、所定スキュー角で傾斜しており、中間ロータコア124−1に配置されたドライブマグネット124−2と下部ロータコア126−1に配置されたドライブマグネット126−2も所定スキュー角で傾斜していることは、図2乃至図4と同一である。
【0044】
この時、中間ロータコア124−1に配置されたドライブマグネット124−2は、上部ロータコア122−1に配置されたドライブマグネット122−2及び下部ロータコア126−1に配置されたドライブマグネット126−2より小さいサイズを有する。すなわち、中間ロータコア124−1に配置されたドライブマグネット124−2の幅(例えば、図9のE)、厚さ、長さまたは面積は、上部ロータコア122−1に配置されたドライブマグネット122−2及び下部ロータコア126−1に配置されたドライブマグネット126−2の幅(例えば、図3のD、D>E)、厚さ、長さまたは面積より小さいサイズを有することができる。例えば、中間ロータコア124−1に配置されたドライブマグネット124−2の幅、長さ、厚さ、面積の中で一つが上部ロータコア122−1に配置されたドライブマグネット122−2及び下部ロータコア126−1に配置されたドライブマグネット126−2の幅、厚さ、長さ、面積の中で一つの60%〜90%のサイズを有することができる。
【0045】
このように、中間ロータコア124−1に配置されたドライブマグネット124−2の磁束を低く設定すれば、磁束の均衡を取るために各ロータコアに配置されたドライブマグネットの間のスキュー角を減らすことができるので(図5乃至図7のB゜(<A゜)、図8乃至図10のC゜(<A゜))、コギングトルクを低減させると共にモータの出力を高く維持することができる。
【0046】
以上、添付した図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明が属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で、様々な置換、変形及び変更が可能であるので、上述した実施形態及び添付された図面に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0047】
100:モータ
110:回転軸
120:回転子
122:上部コア
124:中間コア
126:下部コア
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10