【文献】
岩田忠久,微生物産生ポリエステルの構造、物性および生分解性,日本結晶学会誌,日本,第55巻、第3号,第188頁〜第196頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記少なくとも1つのカルボン酸が、テレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、フマル酸、トリメリット酸、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジメチル、cis−1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、フマル酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、コハク酸、シクロヘキサン酸、無水コハク酸、ドデシルコハク酸、無水ドデシルコハク酸、グルタル酸、無水グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸、ナフタレンジカルボン酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、イソフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、無水フタル酸、フタル酸ジエチル、コハク酸ジメチル、ナフタレンジカルボン酸、二酸二量体、フマル酸ジメチル、マレイン酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、ドデシルコハク酸ジメチルおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1記載の方法。
前記少なくとも1つのアルコールが、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、2,2−ジメチルプロパンジオール、2,2,3−トリメチルヘキサンジオール、ドデカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、ヘプタンジオール、キシレンジメタノール、シクロヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ビス(2−ヒドロキシエチル)オキシド、ジブチレングリコールまたはそれらの組み合わせからなる群から選択される、第3のアルコールをさらに含む、請求項1記載の方法。
前記ロジンジオールが、アビエチン酸−ジオール、アビエチン酸−モノグリセラート、パルストリン酸−ジオール、パルストリン酸−モノグリセラート、デヒドロアビエチン酸−ジオール、デヒドロアビエチン酸−モノグリセラート、ネオ−アビエチン酸−ジオール、ネオ−アビエチン酸−モノグリセラート、レボ−ピマル酸−ジオール、レボ−ピマル酸−モノグリセラート、ピマル酸−ジオール、ピマル酸−モノグリセラート、サンダラコピマル酸−ジオール、サンダラコピマル酸−モノグリセラート、イソ−ピマル酸−ジオール、イソ−ピマル酸−モノグリセラート、水素化アビエチン酸−ジオール、水素化パルストリン酸−ジオール、水素化デヒドロアビエチン酸−ジオール、水素化ネオ−アビエチン酸−ジオール、水素化レボ−ピマル酸−ジオール、水素化ピマル酸−ジオール、水素化サンダラコピマル酸−ジオールおよび水素化イソ−ピマル酸−ジオールからなる群から選択される、請求項1記載の方法。
前記加熱工程(i)および(ii)において、アルコール、カルボン酸または両方をさらに添加することなく、温度を220℃と235℃との間で変動して前記AVを得る、請求項1記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0007】
環状アルキレングリコール、例えば、グリセリンカーボネートは、生物酸、例えば、ロジン酸と反応して、下記スキーム(A)に見ることができるように、第1のロジンジオールを製造し得る。
【化1】
【0008】
ついで、前記ロジンジオールは、テレフタル酸とジプロピレングリコールとの混合物と反応して、反応スキームBに図示されるように、縮合重合反応において樹脂を形成する。
【化2】
【0009】
典型的には、ポリエステル樹脂は、化学量論量の総ジオールと総二酸モノマーとを反応させることにより製造される。しかしながら、秤量したモノマーのバッチ間の変動ならびに原料ロットの差およびバッチ反応の限度により、前記ポリエステル樹脂のAVの変動がもたらされ得る。通常、AVは、縮合重合反応中のAVを測定することにより調整され、前記樹脂の粘度、分子量および/または軟化点(Ts)により測定される重合度合いにより計画される。重合反応の後期中の進行により上記最適な範囲外のAVをもたらされる場合、より多くの二酸および/またはより多くのジオールのいずれかが、好ましくは、可能な限り早く前記反応に添加される。それにより前記樹脂のAVが修正されるが、前記添加された試薬は、前記プロセスを長引かせ、望ましくない低分子量のオリゴマーを生成する(または、多分散性を広げる)。未反応の試薬は、前記樹脂の副産物となる。例えば、一部の試薬、例えば、テレフタル酸は、完全に溶解せず、完全に反応しない。
【0010】
本開示は、ジプロピレングリコールを含むポリエステル樹脂調製物を提供する。前記ジプロピレングリコールは、230℃の沸点を有する(典型的な縮合重合反応は、約220から約225℃で行われる。)。そのジオールモノマーの揮発性は、目的とするAVの範囲が更なる試薬の添加を必要とせず、前記反応混合物から試薬の損失により得られるように、反応温度および/または、前記反応が起こる圧力(すなわち、真空)を調節することにより、前記ポリエステル樹脂のAVを調整するのに利用される。前記試薬は、前記反応混合物および条件の許容度を提供するために、開始時点で過剰に存在することができる。前記反応温度付近の沸点を有するジオールモノマーとしてのジプロピレングリコールを使用することにより、前記縮合重合反応は、反応の進行および、生成した樹脂における望ましくない副産物を形成することになるであろう試薬を添加することによるAVを調節することなく継続する。
【0011】
特に断らない限り、本明細書および特許請求の範囲において使用される量および条件等を表わす全ての数は、全ての状況において、「約」の用語により修飾されているものと理解されるべきである。「約」は、記載された値から10%以下の変量を示すことを意味する。本願明細書で使用される、「同等(equivalent)」「同様(similar)」、「本質的に(essentially)」、「実質的に(substantially)」、「おおよそ(approximating)」および「整合(matching)」の用語またはそれらの文法上のバリエーションも、一般的に許容され得る定義を有するか、または、少なくとも「約」と同じ意味を有すると理解される。
【0012】
本願明細書で使用するとき、ポリマーは、前記ポリマーが製造されるモノマーにより定義される。このため、例えば、本願明細書で使用するとき、ポリマー中にテレフタル酸自体は存在ないが、そのポリマーは、テレフタル酸を含むと言われる。したがって、本願明細書に開示の1ポットプロセスにより製造される生物ポリマーは、テレフタル酸塩/テレフタル酸;コハク酸;およびデヒドロアビエチン酸を含み得る。その生物ポリマーは、そのジオールがテレフタル酸塩/テレフタル酸およびコハク酸と共に使用される場合、ネオペンチルグリコールを含むと言うこともできる。さらに、その生物ポリマーは、そのグリコールも使用される場合、ジ−またはトリ−プロピレングリコールを含むと言うこともできる。
【0013】
本願明細書で使用するとき、「生物由来」または「生物(bio)」の接頭辞の使用は、全体または一部が、生物学的物質、例えば、植物、動物および海洋の材料またはそれらの誘導体から構成される試薬または製品を意味する。一般的には、生物由来または生物材料は、生分解性である。すなわち、実質的にまたは完全に生分解性である。実質的にとは、50%より高い、60%より高い、70%より高いかまたはそれ以上の前記材料が、生物学的または環境的メカニズム、例えば、細菌、動物、植物、光、温度、酸素等によるそれらの作用により、数日、数週間、1年以上、ただし、通常2年以内に、元の分子から他の形態に分解されることを意味する。「生物樹脂」は、ポリエステル等の樹脂である。前記樹脂は、全部または一部に生物由来の材料、例えば、ポリグリコール、例えば、ポリエチレングリコールおよびジカルボン酸を含むか、または、同材料から構成される。したがって、前記試薬は、生物ポリ酸および生物ジオールであることができる。このような樹脂は、「持続型」と記載され得る。
【0014】
本願明細書で使用するとき、「ロジン」または「ロジン生成物」は、ロジン、ロジン酸、ロジンエステル等ならびに、例えば、複数のアルコール基を含むように処理がされたロジンであるロジン誘導体を包含することを意図する。当該分野において公知のように、ロジンは、少なくとも8つのモノカルボン酸のブレンドである。アビエチン酸が主要な化学種であることができ、他の7つの酸は、その異性体である。ロジンの組成物であるために、多くの場合、「ロジン酸」の同義語が、種々のロジン由来の生成物を説明するのに使用される。公知のように、ロジンは、ポリマーではないが、本質的に8種類のカルボン酸の変動するブレンドである。当該分野において公知のように、ロジン生成物は、化学的に改質されたロジン、例えば、部分的または完全に水素化されたロジン酸、部分的または完全に二量体化されたロジン酸、エステル化されたロジン酸、官能化されたロジン酸またはそれらの組み合わせを含む。ロジンは、多くの形式、例えば、ロジン酸として、ロジンエステル等として市販されている。例えば、ロジン酸、ロジンエステルおよび二量体化ロジンは、Eastman Chemicals;Arizona Chemicals;およびArakawa−USAから入手できる。
【0015】
前記開示の反応により、ある程度、ロジンジオール、例えば、制限されず、アビエチン酸ジオール、アビエチン酸モノグリセラート、パルストリン酸ジオール、パルストリン酸モノグリセラート、デヒドロアビエチン酸ジオール、デヒドロアビエチン酸モノグリセラート、ネオアビエチン酸ジオール、ネオアビエチン酸モノグリセラート、レボピマル酸ジオール、レボピマル酸モノグリセラート、ピマル酸ジオール、ピマル酸モノグリセラート、サンダラコピマル酸ジオール、サンダラコピマル酸モノグリセラート、イソピマル酸ジオール、イソピマル酸モノグリセラート、水素化アビエチン酸ジオール、水素化パルストリン酸ジオール、水素化デヒドロアビエチン酸ジオール、水素化ネオアビエチン酸ジオール、水素化レボピマル酸ジオール、水素化ピマル酸ジオール、水素化サンダラコピマル酸ジオールおよび水素化イソピマル酸ジオールがもたらされる。
【0016】
このため、例えば、ロジン酸は、ポリオールと反応することができる。前記ポリオールは、ロジン酸のカルボン酸基に結合して、結合分子であるロジンエステルを形成する。このような反応は、当該分野において公知であり、生物樹脂を製造するための本願明細書に開示の1ポット反応条件に適合可能である。触媒は、前記ロジンエステルを形成するために、前記反応混合物に含まれ得る。適切な触媒としては、オルガノアミン、例えば、エチルアミン、ブチルアミン、プロピルアミン、アリールアミン、例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ハロゲン化オルガノアンモニウム、例えば、塩化トリメチルアンモニウム、塩化トリエチルアンモニウム、塩化トリブチルアンモニウム、臭化トリメチルアンモニウム、臭化トリエチルアンモニウム、臭化トリブチルアンモニウム、ヨウ化トリメチルアンモニウム、ヨウ化トリエチルアンモニウム、ヨウ化トリブチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウム、オルガノホスフィン、例えば、トリフェニルホスフィン、ハロゲン化オルガノホスホニウム、塩化テトラエチルホスホニウム、臭化テトラエチルホスホニウム、ヨウ化テトラエチルホスホニウム、塩化テトラブチルホスホニウム、臭化テトラブチルホスホニウム、ヨウ化テトラブチルホスホニウム等があげられる。前記反応は、高温、例えば、約100℃から約200℃、約105℃から約175℃、約110℃から約170℃等で行われ得る。ただし、それらの範囲外の温度が、設計選択として使用されることができる。
【0017】
トナー組成物は、2つ以上の形態または種類のポリマー、例えば、2つ以上の異なるポリマー、例えば、異なるモノマーから構成された2つ以上の異なるポリエステルポリマーを含み得る。少なくとも1つの前記ポリマーは、所望の生物ポリマーまたは生物樹脂である。前記ポリマーは、交互コポリマー、ブロックコポリマー、グラフトコポリマー、分岐鎖コポリマー、架橋コポリマー等であり得る。
【0018】
前記トナー粒子は、他の任意の試薬、例えば、界面活性剤、ワックス、シェル等を含み得る。
【0019】
前記所望の生物ポリエステルは、単独で、または、トナーに使用される1つ以上の他の公知の樹脂との組み合わせで使用される。
【0020】
1つ、2つまたはそれ以上のポリマーが、所望の生物ポリマーに加えて、トナーまたはトナー粒子を形成するのに使用されてもよい。2つ以上のポリマーが使用される場合、前記ポリマーは、任意の適切な比(例えば、重量比)、例えば、2種類のポリマーに関して、設計選択として、約1%(第1の生物ポリマー)/99%(第2のポリマー)から約99%(第1の生物ポリマー)/1%(第2のポリマー)等でもよい。例えば、トナーは、2つの形態の非晶質ポリエステル樹脂を含み得る。それらの1つは、所望の生物ポリマーおよび、設計選択としての相対量での結晶質樹脂である。
【0021】
前記生物ポリマーは、固形物基準におけるトナー粒子の、約25から約95重量%、約35から約85重量%の量で存在してもよい。
【0022】
a.
適切なポリエステル樹脂としては、例えば、スルホン化、非スルホン化、結晶質、非晶質、それらの組み合わせ等であるものがあげられる。前記ポリエステル樹脂は、直鎖状、分岐鎖状、架橋、それらの組み合わせ等でもよい。
【0023】
混合物、例えば、非晶質および結晶質のポリエステル樹脂が使用される場合、非晶質ポリエステル樹脂に対する結晶質ポリエステル樹脂の比は、約1:99から約30:70の範囲でもよい。
【0024】
ポリエステル樹脂は、合成的に、例えば、カルボン酸またはエステル基を含む試薬およびアルコールを含む別の試薬によるエステル化反応において取得されてもよい。実施形態において、前記アルコール試薬は、2つ以上のヒドロキシル基、実施形態では、3つ以上のヒドロキシル基を含む。実施形態において、前記酸は、2つ以上のカルボン酸またはエステル基、実施形態では、3つ以上のカルボン酸またはエステル基を含む。
【0025】
非晶質ポリエステル樹脂を調製するのに使用され得る生物酸または生物エステルであり得るポリ酸またはポリエステルの例としては、テレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、フマル酸、トリメリット酸、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジメチル、cis−1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、フマル酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、コハク酸、シクロヘキサン酸、無水コハク酸、ドデシルコハク酸、無水ドデシルコハク酸、グルタル酸、無水グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸、ナフタレンジカルボン酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、イソフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、無水フタル酸、フタル酸ジエチル、コハク酸ジメチル、ナフタレンジカルボン酸、二酸二量体、フマル酸ジメチル、マレイン酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、ドデシルコハク酸ジメチルおよびそれらの組み合わせがあげられる。前記ポリ酸またはポリエステルの試薬は、例えば、使用される酸またはエステルモノマーの数にかかわらず、前記樹脂の約40から約60モル%の量で存在してもよい。
【0026】
非晶質ポリエステル樹脂を生成するのに使用され得るポリオールの例としては、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、2,2−ジメチルプロパンジオール、2,2,3−トリメチルヘキサンジオール、ドデカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、ヘプタンジオール、キシレンジメタノール、シクロヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ビス(2−ヒドロキシエチル)オキシド、ジプロピレングリコール、ジブチレングリコールおよびそれらの組み合わせがあげられる。前記ポリオールの量は変化してもよく、例えば、前記樹脂の約40から約60モル%の量で存在してもよい。
【0027】
結晶質ポリエステル樹脂の形成に関して、適切なポリオールとしては、約2から約36個の炭素原子を有する脂肪族ポリオール、例えば、1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデンカンジオール等;アルカリスルホ−脂肪族ジオール、例えば、ナトリウム 2−スルホ−1,2−エタンジオール、リチウム 2−スルホ−1,2−エタンジオール、カリウム 2−スルホ−1,2−エタンジオール、ナトリウム 2−スルホ−1,3−プロパンジオール、リチウム 2−スルホ−1,3−プロパンジオール、カリウム 2−スルホ−1,3−プロパンジオール、それらの混合物等、例えば、それらの構造異性体があげられる。前記脂肪族ポリオールは、例えば、約40から約60モル%の量で選択されてもよい。
【0028】
結晶質樹脂を調製するためのポリ酸またはポリエステルの試薬の例としては、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、フマル酸ジメチル、イタコン酸ジメチル、cis,1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、フマル酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸(本願明細書において、実施形態では、シクロヘキサン二酸と呼ぶこともある)、マロン酸およびメサコン酸、それらのポリエステルもしくは酸無水物があげられる。前記ポリ酸は、例えば、実施形態において、約40から約60モル%の量で選択されてもよい。
【0029】
前記結晶質樹脂は、例えば、前記トナー成分の約1から約85重量%の量で存在してもよい。前記結晶質樹脂は、例えば、約30℃から約120℃の種々の融点を有してもよい。前記結晶質樹脂は、例えば、約1,000から約50,000のゲルろ過クロマトグラフィー(GPC)で測定された場合の数平均分子量(M
n)、および、例えば、約2,000から約100,000のGPCで測定された場合の重量平均分子量(M
w)を有してもよい。前記結晶質樹脂の分子量分布(M
w/M
n)は、例えば、約2から約6でもよい。
【0030】
縮合触媒は、ポリエステル反応に使用されてもよく、チタン酸テトラアルキル;ジアルキルスズ酸化物、例えば、ジブチルスズ酸化物、テトラアルキルスズ、例えば、ジラウリル酸ジブチルスズ;二酢酸ジブチルスズ;ジブチルスズ酸化物;ジアルキルスズ酸化物水酸化物、例えば、ブチルスズ酸化物水酸化物;アルミニウムアルコキシド、アルキル亜鉛、ジアルキル亜鉛、酸化亜鉛、酸化第一スズ、塩化第一スズ、ブチルスタンノン酸またはそれらの組み合わせがあげられる。
【0031】
このような触媒は、例えば、前記反応混合物における開始のポリ酸、ポリオールまたはポリエステルの試薬の量に基づいて、約0.01モル%から約5モル%の量で使用されてもよい。
【0032】
一般的には、当該分野において公知のように、前記ポリ酸/ポリエステルおよびポリオールの試薬、例えば、ジプロピレングリコールは互いに、場合により触媒と混合され、高温、例えば、約200℃以上、約210℃以上、約220℃以上等、ただし、約230℃以下、約235℃以下でインキュベートされる。ただし、それらの範囲外の温度が、平衡まで起こるエステル化を可能にするように使用され得る。前記エステル化は、一般的には、エステル化反応におけるエステル結合を形成することから生じる、水またはアルコール、例えば、メタノールを生じさせる。230℃を超える温度は、ジプロピレングリコールの揮発をもたらすであろう。その試薬の除去は、縮合反応を和らげ、このため、進行中のポリマーのAVを和らげる。前記反応は、重合を促進し、任意の揮発された試薬の除去を容易にするために、真空下で行われ得る。前記反応は、不活性雰囲気、例えば、窒素ガス下で行われ得る。改めて、前記不活性雰囲気は、任意の揮発された試薬の除去を容易にし得る。
【0033】
望ましいTsおよびAVを有する樹脂を得るための反応条件を操作する許容度を提供するために、過剰のジプロピレングリコールが、前記反応混合物に包含され得る。過剰の試薬は、前記反応混合物中の酸に対して化学量論量の過剰のアルコールの点から決定され得る。それは、アルコール:酸のモル比が0.5:0.5より高い、例えば、約0.505から約0.495、約0.51から約0.49、約0.515から約0.485、約0.52から約0.48であるように、または、酸に対するより高い量のアルコールであるように、モル当量の点から評価され得る。別のアルコールが前記反応に含まれる場合、前記アルコールのモル当量は、上記計算に合計される。
【0034】
分岐剤が使用されてもよく、例えば、多価のポリ酸を含む。前記分岐剤は、前記樹脂の約0.01から約10モル%の量で使用され得る。
【0035】
したがって、生分解性であり得る適切なポリ酸/ポリエステルおよびポリオールは、当該分野において公知の適切な条件下で組み合わせられ、例えば、室温で混合され、ついで、設計選択として、当該分野において公知のように、大気もしくは不活性ガス条件下、または、減圧もしくは昇圧下において、高温に加熱される。前記エステル化反応は、水またはアルコールの副産物を生じる。前記副産物は、公知の材料または方法、例えば、蒸留を実行して除去され得る。
【0036】
したがって、本願明細書に開示したのは、画像化トナーに使用するのに適した生物ポリエステル樹脂を製造するための1ポット反応である。生物ポリエステル樹脂が、ポリマー試薬を形成するために、製造および処理される。前記ポリマー試薬は乾燥され、流動性の粒子、例えば、ペレット、粉末等に形成され得る。ついで、前記ポリマー試薬は、例えば、トナー粒子を製造するのに適した他の試薬、例えば、着色剤および/またはワックスと包含され、トナー粒子を製造するための公知の方法において処理され得る。
【0037】
画像化装置に使用するのに適したポリエステル樹脂は、1つ以上の特性、例えば、少なくとも約40℃のT
g(開始);少なくとも約110℃のT
s;少なくとも約10、少なくとも約12.5、少なくとも約15、少なくとも約16の酸価(AV)または、約12から約18、約11から約17、約10から約16、約9から約15のAV;ならびに、少なくとも約5000のM
Wを有し得る。
【0038】
着色顔料、例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、オレンジ、グリーン、ブラウン、ブルーまたはそれらの混合物が使用され得る。
【0039】
着色剤、例えば、カーボンブラック、シアン、マゼンタおよび/またはイエローの着色剤は、前記トナーに望ましい色を付与するのに十分な量で包含され得る。一般的には、顔料または染料が、固形物基準における前記トナー粒子の、0重量%から約35重量%の範囲の量で使用されてもよい。
【0040】
2つ以上の着色剤が、トナー粒子に存在してもよい。
【0041】
a.
トナー組成物またはそのための試薬は、界面活性剤を含む分散液でもよい。前記ポリマーと前記トナーの他の成分が組み合わせられるエマルジョン凝集法は、エマルジョンを形成するために、1つ以上の界面活性剤を使用し得る。
【0042】
1つ、2つまたはそれ以上の界面活性剤が使用され得る。前記界面活性剤は、イオン性界面活性剤および非イオン性界面活性剤またはそれらの組み合わせから選択されてもよい。アニオン性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤は、「イオン性界面活性剤」の用語に包含される。
【0043】
実施形態において、前記界面活性剤または前記界面活性剤の総量は、トナー形成組成物の約0.01重量%から約5重量%の量で使用されてもよい。
【0044】
本開示のトナーは、場合により、ワックスを含んでもよい。前記ワックスは、1種類のワックスまたは2種類以上のワックスの混合物(以下、「ワックス」と特定される)のいずれかであることができる。
【0045】
含まれる場合、前記ワックスは、例えば、前記トナー粒子の約1重量%から約25重量%の量で存在してもよい。
【0046】
選択され得るワックスとしては、例えば、約500から約20,000の重量平均分子量を有するワックスがあげられる。
【0047】
初期のトナー粒子の成長を促進するために、凝集因子(または凝集剤)が使用されてもよく、無機のカチオン性凝集剤、例えば、塩化ポリアルミニウム(PAC)、スルホケイ酸ポリアルミニウム(PASS)、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、硫酸マグネシウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、ベリリウム、アルミニウム、ナトリウムの塩化物、他の金属ハロゲン化物、例えば、一価および二価のハロゲン化物でもよい。
【0048】
前記凝集因子は、例えば、前記トナーにおける総固形物に基づいて、約0から約10重量%の量で、エマルジョンに存在してもよい。
【0049】
実施形態において、金属イオン封鎖剤またはキレート剤が、凝集が完了した後に導入されて、pHの調節に寄与する、および/または、前記凝集プロセスから金属錯体形成イオン、例えば、アルミニウムを捕捉するもしくは抽出することができる。このため、凝集が完了した後に使用される前記金属イオン封鎖剤、キレート剤または錯体形成剤は、錯体形成成分、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、グルコナール、ヒドロキシル−2,2’イミノジコハク酸(HIDS)、ジカルボキシルメチルグルタミン酸(GLDA)、メチルグリシジル二酢酸(MGDA)、ヒドロキシジエチルイミノ二酢酸(HIDA)、グルコン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸ナトリウム、ニトロ三酢酸塩、フミン酸、フルボ酸;EDTAの塩およびそれらの混合物を含んでもよい。
【0050】
前記トナー粒子は、他の添加剤の中でも、二酸化ケイ素もしくはシリカ(SiO
2)、チタニアもしくは二酸化チタン(TiO
2)および/または酸化セリウムの1つ以上と混合されてもよい。
【0051】
ステアリン酸亜鉛は、外添剤として使用されてもよい。
【0052】
前記トナー粒子は、当業者の範囲内の任意の方法で調製され得る。例えば、エマルジョン/凝集法のいずれかが、ポリエステル樹脂と使用され得る。しかしながら、トナー粒子を調製する任意の適切な方法、例えば、化学プロセス、例えば、懸濁および封入プロセス;従来の粒状化法、例えば、ジェットミル;材料のスラブのペレット化;他の機械的なプロセス;ナノ粒子またはマイクロ粒子を製造するための任意の方法;等が使用されてもよい。
【0053】
エマルジョン化/凝集法に関する実施形態では、例えば、上記で製造された樹脂が、溶媒に溶解されてもよく、場合により、安定剤、および場合により、界面活性剤を含むエマルジョン媒体、例えば、水、例えば、脱イオン水(DIW)に混合されてもよい。適切な安定剤の例としては、水溶性アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化ナトリウムがあげられる。安定剤が使用される場合、前記安定剤は、前記樹脂の約0.1重量%から約5重量%の量で存在し得る。前記安定剤は、前記混合物に室温で添加され得るか、または、添加前に混合物の温度に加熱され得る。
【0054】
エマルジョン化後、トナー組成物は、エマルジョンにおける樹脂、任意の着色剤、任意のワックスおよび任意の他の望ましい添加剤の混合物を、場合により、上記の界面活性剤と凝集し、ついで、場合により、前記混合物における凝集粒子を融着させることにより調製され得る。混合物は、任意のワックスまたは他の材料を添加することにより調製されてもよい。前記他の材料は、場合により、樹脂形成材料および樹脂を含むエマルジョンに対する、界面活性剤を含む分散液に存在してもよい。得られた混合物のpHは、酸、例えば、酢酸、硝酸等により調節されてもよい。前記混合物のpHは、約2から約4.5に調節されてもよい。
【0055】
凝集剤は、前記プロセスを促進するために、前記混合物に添加されてもよい。適切な凝集因子または凝集剤としては、例えば、二価のカチオン、多価のカチオンまたは同カチオンを含む化合物の水溶液があげられる。
【0056】
前記凝集因子は、前記樹脂またはポリマーのガラス転移点(T
g)を下回る温度で、前記混合物に添加されてもよい。
【0057】
前記凝集因子は、トナーを形成するために、例えば、約0.1百分率(pph)から約1pphの量で、前記混合物成分に添加されてもよい。
【0058】
前記粒子の凝集を調整するために、前記凝集因子が、前記混合物内に、経時的に計られてもよい。
【0059】
前記凝集因子の添加は、前記混合物が攪拌条件下、実施形態では、約50rpmから約1,000rpm;および、前記樹脂またはポリマーのT
gを下回る温度、約30℃から約90℃に維持されながら行われてもよい。
【0060】
前記粒子は、所定の望ましい粒径が得られるまで、凝集することが認められ得る。粒径は、例えば、平均粒径についてのCOULTER COUNTERにより、成長プロセス中にモニターされる。このため、前記凝集は、攪拌を維持しながら、前記混合物を、例えば、高温で維持するか、または、約40℃から約100℃の温度にゆっくり上昇させ、前記混合物をその温度で約0.5時間から約6時間保持するにより進行して、望ましい凝集粒子を提供し得る。
【0061】
前記トナー粒子または凝集体の望ましい最終径が達成された時点で、前記混合物のpHは、約5から約10の値に、塩基により調節され得る。前記pHの調節は、トナー粒子の成長を停止(freeze)、すなわち、停止(stop)させるのに使用され得る。前記トナー粒子の成長を停止させるのに使用される塩基は、例えば、アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム等でもよい。実施形態において、キレート剤、例えば、EDTAが、望ましい値に前記pHを調節するのを補助するために添加されてもよい。
【0062】
前記凝集粒子は、約3μm未満、約2μmから約3μmのサイズでもよいが、より大きい粒径が使用され得る。
【0063】
凝集後、融着前に、樹脂コーティングが、前記凝集粒子に塗工されて、その上にシェルを形成し得る。前記シェルは、本願明細書に記載の、または、当該分野において公知の任意の樹脂を含み得る。
【0064】
シェルの樹脂は、当業者の範囲内の任意の方法により、前記凝集粒子に塗工されてもよい。
【0065】
前記凝集粒子上の前記シェルの形成は、約30℃から約80℃の温度に加熱しながら起こり得る。
【0066】
前記シェルは、前記トナー成分の約1重量%から約80重量%の量で存在してもよい。
【0067】
望ましい粒径への凝集および任意のシェルの塗工後に、ついで、前記粒子は、例えば、形状およびサイズの不揃いを修正するために、望ましい最終的な形状、例えば、円形等に融着され得る。前記融着は、例えば、約45℃から約100℃の温度に、前記混合物を加熱し、および/または、例えば、約1000rpmから約100rpmに攪拌を減速させることにより達成される。前記温度は、前記トナー粒子を形成するのに使用される樹脂のT
gでもよいし、または、それを超えてもよい。融着は、約0.01から約9時間の期間にわたって行われ得る。
【0068】
場合により、融着剤が使用されてもよい。
【0069】
前記融着剤は、反応媒体における固形分に基づいて、約0.01から約10重量%の量で添加され得る。
【0070】
融着は、約0.1から約9時間の期間にわたって、進行してもよく、達成されてもよい。
【0071】
融着後に、前記混合物は、室温、例えば、約20℃から約25℃に冷却され得る。冷却後、前記トナー粒子は、場合により、水で洗浄され、ついで、乾燥され得る。
【0072】
前記トナーは、任意の公知の荷電添加剤を、前記トナーの約0.1から約10重量%の量で含んでもよい。
【0073】
荷電増強分子は、正または負の荷電のいずれかを、トナー粒子上に付与するのに使用され得る。
【0074】
表面添加剤は、例えば、洗浄または乾燥後に、本開示のトナー組成物に添加され得る。このような表面添加剤の例としては、例えば、金属塩、脂肪酸の金属塩、コロイド状シリカ、金属酸化物等の1つ以上があげられる。
【0075】
表面添加剤は、前記トナーの約0.1から約10重量%の量で使用されてもよい。
【0076】
前記トナーの光沢は、粒子中に保持された金属イオン、例えば、Al
3+の量に影響を受け得る。前記保持された金属イオンの量は、キレート剤、例えば、EDTAの添加により、さらに調節されてもよい。トナー粒子中の前記保持された触媒、例えば、Al
3+の量は、約0.1pphから約1pphでもよい。本開示のトナーの光沢レベルは、Gardner光沢単位(gu)により測定された場合、約20guから約100guの光沢を有してもよい。
【0077】
本開示のトナーは、約−5μC/gから約−90μC/gの質量比あたりの元のトナーの電荷(q/m)、および、約−15μC/gから−80μC/gの表面添加剤ブレンド後の最終的なトナー電荷を有してもよい。
【0078】
前記トナー粒子の特徴は、任意の適切な技術および装置により決定され得る。体積平均粒径および幾何標準偏差は、製造者の説明書に基づいて操作される、Beckman Coulter MULTISIZER 3等の機器を使用して測定されてもよい。
【0079】
外表面添加剤を含まない乾燥したトナー粒子は、下記の特徴:(1)約2.5から約20μmの体積平均径(「体積平均粒径」とも呼ばれる);(2)約1.18から約1.30の、数平均幾何標準偏差(GSDn)および/または体積平均幾何標準偏差(GSDv);ならびに、(3)(例えば、Sysmex FPIA 2100分析器により測定される)約0.9から約1.0の円形度を有してもよい。
【0080】
このように形成されたトナー粒子は、現像剤組成物内に配合されてもよい。例えば、前記トナー粒子は、キャリア粒子と混合されて、2成分現像剤組成物を達成してもよい。前記現像剤におけるトナー濃度は、前記現像剤の総重量の約1重量%から約25重量%でもよい。
【0081】
1.
前記トナー粒子と混合するためのキャリア粒子の例としては、前記トナー粒子のそれとは反対の極性の電荷を摩擦電気的に取得可能なそれらの粒子があげられる。
【0082】
前記キャリア粒子は、その上にコーティングを有するコアを含んでもよい。前記コーティングは、前記摩擦電気系、例えば、本願明細書に教示のものまたは当該分野において公知のものにおけるそれに近くないポリマーまたはポリマーの混合物から形成されてもよい。前記コーティングは、例えば、前記キャリアの約0.1から約5重量%のコーティング重量を有してもよい。
【0083】
トナーおよび現像剤は、収納装置または容器、例えば、バイアル、ボトル、可撓性コンテナ、例えば、バッグもしくはパッケージ等から、保存機能以上に機能する装置の範囲の数多くの装置と組み合わせられ得る。
【0084】
A.
所望のトナー組成物および現像剤は、例えば、画像を形成する目的のために同組成物および現像剤を送り出すための専用の装置内に包含され得る。このような装置としては、カートリッジ、タンク、貯蔵部等があげられ、置換可能、使い捨てまたは再利用可能であることができる。
【0085】
所望のトナーまたは現像剤が、例えば、トナーまたは現像剤を必要とする画像化装置部品、例えば、カートリッジにトナーまたは現像剤を再充填または補給するために、それらを送り出すための専用の装置に含まれてもよい。
【0086】
前記トナーまたは現像剤は、静電複写方式または電子写真方式に使用されてもよい。実施形態において、任意の公知の種類の現像システムが、現像装置、例えば、磁気ブラシ現像、一成分ジャンピング現像、ハイブリッド無掃去現像(HSD)等に使用され得る。それらのおよび類似の現像システムは、当業者の範囲内である。
【0087】
特に断らない限り、部およびパーセントは、重量による。本願明細書で使用するとき、「室温」(RT)は、約20℃から約30℃の温度を意味する。
【0088】
全体的な実施例I
蒸留装置、底部のドレン弁および機械スターラーを備える1リットルのBuchi反応器に、206.8gのデヒドロアビエチン酸(Rondis R、Arakawa Chem.)、80.27gのグリセリンカーボネート(Huntsman Chem.)および1.52gの臭化テトラエチルアンモニウム(Sigma Aldrich)を充填した。前記混合物を、窒素のブランケット下で、約178℃の温度に、3時間の期間、100rpmで攪拌しながら加熱した。前記混合物を、その温度でさらに2時間維持した。得られたロジンジオールのAVは、約0.6mgのKOH/g ロジンジオールであった。ついで、その混合物に、139.5gのジプロピレングリコール(Sigma Aldrich)、218.2gのテレフタル酸(Amoco)および2gのn−ブチルスズ酸化物水酸化物(FASCAT 4100、Arkema Inc.)を添加した。その調製物において、二酸に対して化学量論量の過剰のジオール(0.51から0.49モル当量)を利用する。ついで、前記混合物を、100rpmで攪拌しながら、3時間の期間にわたって、225℃の温度に加熱し、15ml/分の窒素流量下で維持した。サンプルを、前記樹脂のAVおよび、Mettler FP90軟化点装置を使用して前記樹脂のT
sを測定するために、10時間の期間にわたって、前記混合物から採取した。前記形成樹脂のAVおよびT
sに基づいて、(以下に記載の)操作を行って、持続型樹脂のための目的のAVおよびT
s値が得られるように、温度(したがって、過剰のジオール成分のものであるジプロピレングリコールの揮発性/蒸気圧)、すなわち、
図1に図示されるように、約114℃から約118℃で変化させることにより前記樹脂のAV、および約10から約16mgのKOH/g 樹脂のAVを調整した。前記目的の値を、「スペック範囲」と標識された破線(囲まれた)領域に示す。
【0089】
AVを調整するために行う操作
実施例1について、前記反応の温度を、225℃で10時間維持した。
図1に示すように、前記樹脂の酸価は、軟化点の関数として急速に低下した。最終的な樹脂は、前記「スペック範囲」を十分下回って終わると予測された。それは、二酸に対する過剰の化学量論量のジオール(0.51から0.49モル当量)により、低いAVの持続型樹脂をもたらすためである。
【0090】
実施例2について、前記反応の温度を、227℃に12時間上昇させた。過剰のジオールの一部、特にジプロピレングリコールは、十分揮発性であり、窒素流により除去され、前記反応器から蒸留される。前記AVは、軟化点の関数として低下し、前記樹脂の最終的なAVは、まさに前記「スペック範囲」を下回る。
【0091】
実施例3について、前記反応の温度を、230℃に15時間上昇させた。過剰のジオールの大部分、特にジプロピレングリコールは、十分揮発性であり、窒素流により除去され、前記反応器から蒸留される。前記AVは、軟化点の関数として低下し、前記樹脂の最終的なAVは、前記「スペック範囲」内である。
【0092】
実施例4について、前記反応の温度を、228℃に14時間上昇させた。過剰のジオールの一部、特にジプロピレングリコールは、十分揮発性であり、窒素流により除去され、前記反応器から蒸留される。前記AVは、軟化点の関数として低下し、前記樹脂の最終的なAVは、前記「スペック範囲」内である。
【0093】
実施例5について、前記反応の温度を、228℃に7時間上昇させた。過剰のジオールの一部、特にジプロピレングリコールは、十分揮発性であり、窒素流により除去され、前記反応器から蒸留される。前記AVは、軟化点の関数として低下する。実施例4に基づいて、前記AVが、107℃の軟化点において、18mgのKOH/g 樹脂であった場合(
図1、矢印で示したデータ点)、前記最終的な樹脂は、おそらく前記「スペック範囲」内であろう。したがって、より多くのジプロピレングリコールが窒素による揮発により除去されるように、前記反応温度を、229℃にさらに6時間上昇させた。最終的な樹脂は、前記「スペック範囲」における特性を有した。