特許第6407661号(P6407661)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6407661
(24)【登録日】2018年9月28日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】通信装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/36 20060101AFI20181004BHJP
   G06F 3/00 20060101ALI20181004BHJP
【FI】
   G06F13/36 520D
   G06F3/00 A
【請求項の数】8
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-221251(P2014-221251)
(22)【出願日】2014年10月30日
(65)【公開番号】特開2016-91090(P2016-91090A)
(43)【公開日】2016年5月23日
【審査請求日】2017年9月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】501398606
【氏名又は名称】富士通コンポーネント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087480
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 修平
(72)【発明者】
【氏名】井野元 豊
(72)【発明者】
【氏名】岡田 了平
【審査官】 桜井 茂行
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−081571(JP,A)
【文献】 特開2008−118461(JP,A)
【文献】 特開2009−294797(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0132004(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0311195(US,A1)
【文献】 特開2012−4833(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0285138(US,A1)
【文献】 国際公開第2014/109322(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0325201(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/20−13/42
G06F 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の通信装置との間のUSB通信の確立または切断を検出する検出手段と、
モニタからEDID信号を取得する取得手段と、
EDID信号の前記他の通信装置への出力を指示する指示手段と、
前記取得されたEDID信号を前記他の通信装置へ出力する第1経路と前記入力されたUSB信号を前記他の通信装置へ出力する第2経路とを選択的に切り替える切替手段と、
前記指示手段からの指示があった場合前記検出手段が前記USB通信の確立を検出したとき、前記第1経路が選択され、前記検出手段が前記USB通信の切断を検出したとき、前記第2経路が選択されるように前記切替手段を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記取得手段は、前記他の通信装置から前記EDID信号の送信要求を受信した場合に、前記モニタから前記EDID信号を取得し、前記第1経路を介して前記他の通信装置へ出力することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記EDID信号が前記他の通信装置へ送信された後、前記制御手段は、経路の切り替え要求を前記他の通信装置へ送信し、当該他の通信装置から前記経路の切り替え要求の応答を受信した場合に、前記第1経路から前記第2経路に切り替えるように前記切替手段を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記通信装置の電源投入時に、前記他の通信装置が前記EDID信号を受信する経路を選択している場合には、前記制御手段は前記第2経路から前記第1経路に切り替えるように前記切替手段を制御し、
前記通信装置の電源投入時に、前記他の通信装置が前記USB信号を受信する経路を選択している場合には、前記制御手段は前記第1経路から前記第2経路に切り替えるように前記切替手段を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項5】
他の通信装置とのUSB通信の確立または切断を検出する検出手段と、
前記他の通信装置からEDID信号を入力する第1経路と前記他の通信装置からUSB信号を入力する第2経路とを選択的に切り替える切替手段と、
前記検出手段が前記他の通信装置とのUSB通信の切断を検出した場合に、前記第2経路から前記第1経路に切り替えるように前記切替手段を制御する制御手段と
を備え
前記検出手段は、前記他の通信装置とのUSB通信の確立を検出した場合、USBリンク情報を前記制御手段に送信し、
前記制御手段は、前記検出手段から前記USBリンク情報を受信していない場合、前記第2経路から前記第1経路に切り替えるように前記切替手段を制御することを特徴とする通信装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記EDID信号の送信要求を前記第1経路を介して前記他の通信装置に送信し、前記第1経路を介して前記他の通信装置から前記EDID信号を受信し、保存手段に保存することを特徴とする請求項5に記載の通信装置。
【請求項7】
前記EDID信号が受信された後、前記制御手段は、経路の切り替え要求を前記他の通信装置から受信し、当該他の通信装置へ前記経路の切り替え要求の応答を送信した場合に、前記第1経路から前記第2経路に切り替えるように前記切替手段を制御することを特徴とする請求項5又は6に記載の通信装置。
【請求項8】
前記通信装置の電源投入時に、前記他の通信装置が前記EDID信号を出力する経路を選択している場合には、前記制御手段は前記第2経路から前記第1経路に切り替えるように前記切替手段を制御し、
前記通信装置の電源投入時に、前記他の通信装置が前記USB信号を出力する経路を選択している場合には、前記制御手段は前記第1経路から前記第2経路に切り替えるように前記切替手段を制御することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータとコンソール(キーボード、マウス及びモニタなど)との間に設置される通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、コンピュータから離れた位置にコンソール(USB(Universal Serial Bus)キーボード、USBマウス及びモニタ)を設置することができる通信装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。通信装置は、ローカルユニットとリモートユニットとを有する。ローカルユニットには、コンピュータが接続され、リモートユニットには、USBキーボード、USBマウス、他のUSBデバイス及びモニタなどが接続される。ローカルユニットとリモートユニットとは、例えばLAN(Local Area Network)ケーブルや光ケーブルで接続され、互いに離れた場所に設置される。これにより、コンピュータの設置場所から離れているユーザは、コンソールを使ってコンピュータを操作したり、コンピュータから出力される映像を確認することができる。
【0003】
そして、特許文献1のリモートユニットは、キーボードやマウスからのUSB信号と、モニタが対応できる周波数や解像度などを示すEDID信号とを1つの信号に集約し、ローカルユニットに送信している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−81571号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のリモートユニットでは、EDID信号をUSB信号に重畳しているため、EDID信号をUSB信号に重畳するタイミングがずれると、EDID信号をローカルユニットに送信できない。また、重畳された信号にノイズがのると、ローカルユニットが重畳された信号からEDID信号を読み出せないおそれがあった。
【0006】
本発明は、EDID信号を他の通信装置に遅延無く送信することができる通信装置を提供することを目的とする。また、本発明は、他の通信装置から送信されたEDID信号を高精度で取得することができる通信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、明細書に開示された通信装置は、他の通信装置との間のUSB通信の確立または切断を検出する検出手段と、モニタからEDID信号を取得する取得手段と、EDID信号の前記他の通信装置への出力を指示する指示手段と、前記取得されたEDID信号を前記他の通信装置へ出力する第1経路と前記入力されたUSB信号を前記他の通信装置へ出力する第2経路とを選択的に切り替える切替手段と、前記指示手段があった場合前記検出手段が前記USB通信の確立を検出したとき、前記第1経路が選択され、前記検出手段が前記USB通信の切断を検出したとき、前記第2経路が選択されるように前記切替手段を制御する制御手段とを備える。
【0008】
上記目的を達成するため、明細書に開示された通信装置は、他の通信装置とのUSB通信の切断を検出する検出手段と、前記他の通信装置からEDID信号を入力する第1経路と前記他の通信装置からUSB信号を入力する第2経路とを選択的に切り替える切替手段と、前記検出手段が前記他の通信装置とのUSB通信の切断を検出した場合に、前記第2経路から前記第1経路に切り替えるように前記切替手段を制御する制御手段とを備え、前記検出手段は、前記他の通信装置とのUSB通信の確立を検出した場合、USBリンク情報を前記制御手段に送信し、前記制御手段は、前記検出手段から前記USBリンク情報を受信していない場合、前記第2経路から前記第1経路に切り替えるように前記切替手段を制御する
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、EDID信号を他の通信装置に遅延無く送信することができる。また、本発明によれば、他の通信装置から送信されたEDID信号を高精度で取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施の形態に係る通信装置を備える通信システムの構成図である。
図2】LANケーブルの内部結線の情報を示す図である。
図3】ローカルユニット及びリモートユニットの概略構成図である。
図4】ローカルユニット及びリモートユニットで実行される処理を示すシーケンス図である。
図5】リモートユニットの電源投入時にマイコンで実行される処理を示すフローチャートである。
図6】ローカルユニットの電源投入時にマイコンで実行される処理を示すフローチャートである。
図7】リモートユニットのスイッチの押下時にマイコンで実行される処理を示すフローチャートである。
図8】リモートユニットのEDID信号の送信時にマイコンで実行される処理を示すフローチャートである。
図9】ローカルユニットのEDID信号の受信時にマイコンで実行される処理を示すフローチャートである。
図10】ローカルユニットのマイコンで実行される、USBリンク情報の確認処理を示すフローチャートである。
図11】リモートユニットのマイコンで実行される、USBリンク情報の確認処理を示すフローチャートである。
図12】ローカルユニットのマイコンで実行される、LANケーブルの第2接続認識処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【0012】
図1は、本実施の形態に係る通信装置を備える通信システムの構成図である。
【0013】
通信システム1は、コンピュータ2、通信装置としてのローカルユニット3、通信装置としてのリモートユニット4、USBキーボード5、USBマウス6及びモニタ7を備えている。ローカルユニット3及びリモートユニット4はエクステンダーと呼ばれており、コンピュータ2とUSBキーボード5、USBマウス6及びモニタ7との間の通信距離を延長するために利用される装置である。ローカルユニット3は、ビデオ信号及びシリアル信号を通す専用ケーブル9を介してコンピュータ2に接続されている。ローカルユニット3は、LANケーブル(例えば、Category5ケーブル)8を介してリモートユニット4に接続されている。リモートユニット4は、USBキーボード5、USBマウス6及びモニタ7に接続されている。リモートユニット4には、プリンタやタッチパネルなどのUSBデバイスが接続されていてもよい。
【0014】
コンピュータ2から出力されたビデオ信号は、ローカルユニット3及びリモートユニット4を介してモニタ7に表示される。また、USBキーボード5及びUSBマウス6から出力されたシリアル信号(すなわち、USB信号)はローカルユニット3及びリモートユニット4を介してコンピュータ2に入力される。
【0015】
図2は、LANケーブルの内部結線の情報を示す図である。
【0016】
LANケーブル8は、4ペアの信号線(つまり、合計8本の信号線)を含む。1番目及び2番目の信号線は、赤(R)のビデオ信号の送信に利用されている。4番目及び5番目の信号線は、緑(G)のビデオ信号の送信に利用されている。7番目及び8番目の信号線は、青(B)のビデオ信号の送信に利用されている。3番目及び6番目の信号線は、シリアル信号の送信に利用されている。尚、ローカルユニット3及びリモートユニット4はビデオ信号及びシリアル信号を差動信号に変換して送信するので、1ペアの信号線(つまり、合計2本の信号線)が各信号に対して割り当てられている。
【0017】
4ペアの信号線のうち、3ペアの信号線がRGBのビデオ信号に割り当てられているので、USBキーボード5及びUSBマウス6から出力されるUSB信号、及びモニタ7のEDID(Extended Display Identification Data)信号の2種類のシリアル信号が残りの1ペアの信号線で送信される。ここで、EDID信号は、ローカルユニット3及びリモートユニット4に含まれるマイコンによって制御可能な信号であり、モニタ7で対応できる周波数及び解像度を含む。周波数には、水平、垂直の走査周波数及びビデオ信号のクロック周波数が含まれる。解像度には、モニタ7が対応できる水平方向及び垂直方向のドット値が含まれる。さらに、EDID信号は、製造メーカ名(Vendor ID)や型式(Product ID)などのモニタの属性情報を含む。
【0018】
図3は、ローカルユニット及びリモートユニットの概略構成図である。尚、図3では、ビデオ信号に関するローカルユニット3及びリモートユニット4の構成を省略している。
【0019】
ローカルユニット3は、ローカルユニット3全体の動作を制御するマイコン31(制御手段)と、USB信号の送受信を行うUSBモジュール32(検出手段)と、USB信号とEDID信号との受信経路を切り替えるセレクタ33(切替手段)と、差動信号に変換されたEDID信号を元のEDID信号に復元するEDID信号用IC(Integrated Circuit)34と、差動信号に変換されたUSB信号を元のUSB信号に復元するUSB信号用IC35と、EDID信号をEDIDデータとして格納するEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)36(保存手段)とを備えている。マイコン31は、USBモジュール32、セレクタ33、EEPROM36及びコンピュータ2に接続されており、USBモジュール32はセレクタ33及びコンピュータ2に接続されている。セレクタ33は、接続先をEDID信号用IC34及びUSB信号用IC35のいずれか一方に切り替える。従って、セレクタ33は、EDID信号用IC34及びUSB信号用IC35に同時接続されることはない。EDID信号用IC34及びUSB信号用IC35は、LANケーブル8内のシリアル信号用の信号線に接続されている。
【0020】
リモートユニット4は、リモートユニット4全体の動作を制御するマイコン41(取得手段、制御手段)と、USB信号の送受信を行うUSBモジュール42(入力手段)と、USB信号とEDID信号との受信経路を切り替えるセレクタ43(切替手段)と、EDID信号を差動信号に変換するEDID信号用IC44と、USB信号を差動信号に変換するUSB信号用IC45と、EDID信号の送信指示をマイコン41に入力するスイッチ46(指示手段)とを備えている。マイコン41は、USBモジュール42、セレクタ43、スイッチ46及びモニタ7に接続されており、USBモジュール42はUSBキーボード5、USBマウス6及びセレクタ43に接続されている。セレクタ43は、接続先をEDID信号用IC44及びUSB信号用IC45のいずれか一方に切り替える。従って、セレクタ43は、EDID信号用IC44及びUSB信号用IC45に同時接続されることはない。EDID信号用IC44及びUSB信号用IC45は、LANケーブル8内のシリアル信号用の信号線に接続されている。
【0021】
ローカルユニット3とリモートユニット4との間のUSB通信が確立している場合には、USBモジュール32及び42は、ローカルユニット3とリモートユニット4との間のUSB通信が確立していることを示すUSBリンク情報をマイコン31,41にそれぞれ出力する。マイコン31は、USB信号自体を制御することはできないが、USBリンク情報をUSBモジュール32から受信することができるので、USB通信の切断を検出することができる。同様に、マイコン41は、USB信号自体を制御することはできないが、USBリンク情報をUSBモジュール42から受信することができるので、USB通信の切断を検出することができる。
【0022】
本実施の形態では、マイコン41が、セレクタ43を介してUSB信号及びEDID信号の送信経路を切り替えることで、USB信号及びEDID信号を1ペアの信号線を介して送信する。マイコン31は、セレクタ33を介してUSB信号及びEDID信号の受信経路を切り替えることで、USB信号及びEDID信号を1ペアの信号線を介して受信する。このように、USB信号及びEDID信号の送信経路及び受信経路を切り替えるので、ローカルユニット3とリモートユニット4との間でUSB信号及びEDID信号を同時に送受信することはできない。
【0023】
図4は、ローカルユニット及びリモートユニットで実行される処理を示すシーケンス図である。
【0024】
まず、ローカルユニット3の電源投入時に、マイコン31は、セレクタ33の接続先をUSB信号用IC35に切り替えるようにセレクタ33を制御する(ステップS1)。リモートユニット4の電源投入時に、マイコン41は、セレクタ43の接続先をUSB信号用IC45に切り替えるようにセレクタ43を制御する(ステップS2)。ステップS1,S2では、ローカルユニット3及びリモートユニット4の電源投入時に、マイコン31,41がUSB信号の信号経路を選択するようにセレクタ33,43をそれぞれ制御することで、ローカルユニット3及びリモートユニット4が選択する信号経路を一致させている。これは、電源投入時にローカルユニット3及びリモートユニット4が選択する信号経路が一致していないと、以後の処理において、ローカルユニット3及びリモートユニット4が正常に動作しないからである。尚、電源投入時にローカルユニット3及びリモートユニット4が選択する信号経路が一致すればよいので、ステップS1,S2では、ローカルユニット3及びリモートユニット4の電源投入時に、マイコン31,41がEDID信号の信号経路を選択するようにセレクタ33,43をそれぞれ制御してもよい。
【0025】
マイコン41は、スイッチ46の押下によりEDID信号の送信指示を入力すると(ステップS3)、セレクタ43の接続先をEDID信号用IC44に切り替えるようにセレクタ43を制御する(ステップS4)。ここで、セレクタ43の接続先がEDID信号用IC44に切り替えられると、ローカルユニット3とリモートユニット4との間のUSB通信が切断される。そのため、USBリンク情報がUSBモジュール32,42からマイコン31,41にそれぞれ入力されなくなる。
【0026】
マイコン31は、USBリンク情報の未入力に基づいてローカルユニット3とリモートユニット4との間のUSB通信の切断を検出し、セレクタ33の接続先をEDID信号用IC34に切り替えるようにセレクタ33を制御する(ステップS5)。この時点で、ローカルユニット3及びリモートユニット4内のUSB信号の信号経路(つまりUSB信号用IC35,45を通過する経路)はEDID信号の信号経路(つまりEDID信号用IC34,44を通過する経路)に切り替えられている。
【0027】
マイコン31は、EDID信号の送信要求をマイコン41に送信する(ステップS6)。マイコン41は、EDID信号の送信要求を受信し(ステップS7)、モニタ7からEDID信号を取得する(ステップS8)。マイコン41は、モニタ7から取得したEDID信号をマイコン31に送信する(ステップS9)。マイコン31は、EDID信号を受信し(ステップS10)、EEPROM36に保存する(ステップS11)。EEPROM36に保存されたEDID信号はコンピュータ2に送信され、ビデオ信号の送信に利用される。
【0028】
次に、EDID信号の送信が完了しているので、マイコン41は、USB切り替え要求(つまりEDID信号の信号経路からUSB信号の信号経路への切り替え要求)をマイコン31に送信する(ステップS12)。マイコン31は、USB切り替え要求を受信し(ステップS13)、USB切り替え要求の応答(つまり、USB切り替え要求を受信したことを示す応答)をマイコン41に送信する(ステップS14)。その後、マイコン31は、セレクタ33の接続先をUSB信号用IC35に切り替えるようにセレクタ33を制御する(ステップS15)。マイコン41は、マイコン31からUSB切り替え要求の応答を受信し(ステップS16)、セレクタ43の接続先をUSB信号用IC45に切り替えるようにセレクタ43を制御する(ステップS17)。ステップS15,S17により、ローカルユニット3及びリモートユニット4内のEDID信号の信号経路はUSB信号の信号経路に切り替えられる。
【0029】
尚、EDID信号は、コンピュータ2からのビデオ信号の送信に利用されるので、一旦ローカルユニット3を介してコンピュータ2に送信されれば、何度もリモートユニット4から送信する必要はない。このため、通常は、ローカルユニット3及びリモートユニット4内の信号経路は、USB信号の信号経路に設定されている。
【0030】
以下、図5図12を参照して、信号経路の切り替えが起こるケースについて説明する。
【0031】
図5は、リモートユニット4の電源投入時にマイコン41で実行される処理を示すフローチャートである。本処理は、リモートユニット4の電源投入時に、ローカルユニット3及びリモートユニット4が選択する信号経路を一致させるために実行されるものである。
【0032】
マイコン41は、ローカルユニット3のマイコン31から接続要求(Connect)を受信しているか否かを判別する(ステップS21)。ローカルユニット3のマイコン31から接続要求を受信していない場合には(ステップS21でNO)、ステップS21の判別が繰り返される。一方、ローカルユニット3のマイコン31から接続要求を受信している場合には(ステップS21でYES)、マイコン41は、応答信号(Ack)をローカルユニット3のマイコン31に送信する(ステップS22)。
【0033】
マイコン41は、ローカルユニット3のマイコン31からポーリングを受信しているか否かを判別する(ステップS23)。ここで、ポーリングは、送受信の準備状況を判断したり、処理を同期したりするためにマイコン31からマイコン41に送信されるデータである。
【0034】
ローカルユニット3のマイコン31からポーリングを受信していない場合には(ステップS23でNO)、マイコン41は、500ms経過したか否かを判別する(ステップS24)。500ms経過していない場合には(ステップS24でNO)、手順はステップS23に戻る。一方、500ms経過した場合には(ステップS24でYES)、手順はステップS21に戻る。
【0035】
ローカルユニット3のマイコン31からポーリングを受信している場合には(ステップS23でYES)、マイコン41は、自身にUSB切り替え応答待ちフラグが設定されているか否かを判別する(ステップS25)。ここで、USB切り替え応答待ちフラグは、USB切り替え要求(つまりEDID信号の信号経路からUSB信号の信号経路への切り替え要求)の応答をマイコン31から受信するためにマイコン41に設定されるフラグである。
【0036】
マイコン41にUSB切り替え応答待ちフラグが設定されていない場合には(ステップS25でNO)、マイコン41は、自身にUSB切り替え応答待ちフラグを設定し(ステップS26)、USB切り替え要求をマイコン31に送信し(ステップS27)、ステップS22に戻る。
【0037】
マイコン41にUSB切り替え応答待ちフラグが設定されている場合には(ステップS25でYES)、マイコン41は、USB切り替え要求に対する応答を受信しているか否かを判別する(ステップS28)。USB切り替え要求に対する応答を受信していない場合には(ステップS28でNO)、ステップ22に戻る。一方、USB切り替え要求に対する応答を受信している場合には(ステップS28でYES)、マイコン41は、USB切り替え応答待ちフラグをクリアし(ステップS29)、セレクタ43の接続先をUSB信号用IC45に切り替えるようにセレクタ43を制御する(ステップS30)。これにより、リモートユニット4内のEDID信号の信号経路がUSB信号の信号経路に切り替えられる。
【0038】
図6は、ローカルユニット3の電源投入時にマイコン31で実行される処理を示すフローチャートである。本処理は、ローカルユニット3の電源投入時に、ローカルユニット3及びリモートユニット4が選択する信号経路を一致させるために実行されるものである。
【0039】
マイコン31は、接続要求(Connect)を15ms間隔でリモートユニット4のマイコン41に送信する(ステップS31)。マイコン31は、マイコン41から応答信号(Ack)を受信しているか否かを判別する(ステップS32)。
【0040】
マイコン41から応答信号を受信していない場合には(ステップS32でNO)、マイコン31は、マイコン41から応答信号(Ack)を受信していない回数が30回を超えているか否かを判別する(ステップS33)。マイコン41から応答信号(Ack)を受信していない回数が30回以下である場合(ステップS33でNO)、手順はステップS32に戻る。一方、マイコン41から応答信号(Ack)を受信していない回数が30回を超えている場合(ステップS33でYES)、手順はステップS31に戻る。
【0041】
マイコン41から応答信号を受信している場合には(ステップS32でYES)、マイコン31は、マイコン41からUSB切り替え要求を受信しているか否かを判別する(ステップS34)。マイコン41からUSB切り替え要求を受信していない場合には(ステップS34でNO)、手順は、後述するステップS36に進む。一方、マイコン41からUSB切り替え要求を受信している場合には(ステップS34でYES)、マイコン31は、マイコン41へ送信するポーリングデータの中にUSB切り替え受信OKフラグを設定する(ステップS35)。USB切り替え受信OKフラグは、マイコン31がUSB切り替え要求を受信したことを示すためにマイコン31に設定されるフラグである。マイコン31は、ポーリングデータを8ms間隔でマイコン41に送信する(ステップS36)。
【0042】
次いで、マイコン31は、USB切り替え要求に対する応答(OK応答)をマイコン41に送信しているか否かを判別する(ステップS37)。マイコン31がUSB切り替え要求に対する応答をマイコン41に送信していない場合には(ステップS37でNO)、手順はステップS32に戻る。一方、マイコン31がUSB切り替え要求に対する応答をマイコン41に送信している場合には(ステップS37でYES)、マイコン31は、20ms間待機し(ステップS38)、セレクタ33の接続先をUSB信号用IC35に切り替えるようにセレクタ33を制御する(ステップS39)。これにより、リモートユニット4内のEDID信号の信号経路がUSB信号の信号経路に切り替えられる。
【0043】
図7は、リモートユニット4のスイッチ46の押下時にマイコン41で実行される処理を示すフローチャートである。
【0044】
マイコン41は、スイッチ46が押下されているか否かを判別する(ステップS41)。スイッチ46が押下されていない場合には(ステップS41でNO)、当該判別を繰り返す。一方、スイッチ46が押下されている場合には(ステップS41でYES)、マイコン41は、10ms待機し(ステップS42)、再びスイッチ46が押下されているか否かを判別する(ステップS43)。ステップS41〜S43は、意図しない現象(ノイズやチャタリング)によって、スイッチ46がオンになっている状態をマイコン41に認識させないための処理である。
【0045】
スイッチ46が押下されていない場合には(ステップS43でNO)、手順はステップS41に戻る。スイッチ46が押下されている場合には(ステップS43でYES)、マイコン41は、USBモジュール42からUSBリンク情報を受信しているか否かを判別する(ステップS44)。
【0046】
USBリンク情報を受信していない場合には(ステップS44でNO)、手順はステップS41に戻る。USBリンク情報を受信している場合には(ステップS44でYES)、マイコン41は、10ms待機し(ステップS45)、再びUSBモジュール42からUSBリンク情報を受信しているか否かを判別する(ステップS46)。ステップS44〜S46は、意図しない現象(ノイズやチャタリング)によって、USBリンク情報が受信されている状態をマイコン41に認識させないための処理である。
【0047】
USBリンク情報を受信していない場合には(ステップS46でNO)、手順はステップS41に戻る。USBリンク情報を受信している場合には(ステップS46でYES)、マイコン41は、モニタ7からEDID信号を取得し(ステップS47)、自身にEDID送信フラグを設定する(ステップS48)。ここで、EDID送信フラグは、マイコン41がEDID信号をマイコン31に送信することを示すためにマイコン41に設定されるフラグである。その後、マイコン41は、セレクタ43の接続先をEDID信号用IC44に切り替えるようにセレクタ43を制御する(ステップS49)。これにより、リモートユニット4内のUSB信号の信号経路がEDID信号の信号経路に切り替えられる。
【0048】
図8は、リモートユニット4のEDID信号の送信時にマイコン41で実行される処理を示すフローチャートである。
【0049】
マイコン41は、ローカルユニット3のマイコン31から接続要求(Connect)を受信しているか否かを判別する(ステップS51)。ローカルユニット3のマイコン31から接続要求を受信していない場合には(ステップS51でNO)、手順は後述するステップS53に進む。一方、ローカルユニット3のマイコン31から接続要求を受信している場合には(ステップS51でYES)、マイコン41は、応答信号(Ack)をローカルユニット3のマイコン31に送信する(ステップS52)。
【0050】
マイコン41は、ローカルユニット3のマイコン31からポーリングを受信しているか否かを判別する(ステップS53)。ローカルユニット3のマイコン31からポーリングを受信していない場合には(ステップS53でNO)、手順はステップ51に戻る。
【0051】
ローカルユニット3のマイコン31からポーリングを受信している場合には(ステップS53でYES)、マイコン41は、自身にUSB切り替え応答待ちフラグが設定されているか否かを判別する(ステップS54)。マイコン41にUSB切り替え応答待ちフラグが設定されていない場合には(ステップS54でNO)、マイコン41は、自身にEDID送信フラグが設定されているか否かを判別する(ステップS55)。
【0052】
EDID送信フラグがマイコン41に設定されている場合には(ステップS55でYES)、マイコン41は、EDID信号をマイコン31に送信し(ステップS56)、EDID送信フラグをクリアすると共にUSB切り替え送信フラグを自身に設定して(ステップS57)、ステップS52に戻る。USB切り替え送信フラグは、マイコン41がUSB切り替え要求をマイコン31に送信することを示すためにマイコン41に設定されるフラグである。
【0053】
EDID送信フラグがマイコン41に設定されていない場合には(ステップS55でNO)、マイコン41は、自身にUSB切り替え送信フラグが設定されているか否かを判別する(ステップS58)。USB切り替え送信フラグは、マイコン41がUSB切り替え要求を送信することを示すためにマイコン41に設定されるフラグである。
【0054】
USB切り替え送信フラグがマイコン41に設定されていない場合には(ステップS58でNO)、ステップS52に戻る。USB切り替え送信フラグがマイコン41に設定されている場合には(ステップS58でYES)、マイコン41は、USB切り替え要求を応答信号(Ack)内に設定する(ステップS59)。マイコン41は、USB切り替え送信フラグをクリアすると共にUSB切り替え応答待ちフラグを自身に設定して(ステップS60)、ステップS52に戻る。
【0055】
マイコン41にUSB切り替え応答待ちフラグが設定されている場合には(ステップS54でYES)、マイコン41は、USB切り替え要求に対する応答を受信しているか否かを判別する(ステップS61)。USB切り替え要求に対する応答を受信していない場合には(ステップS61でNO)、ステップ51に戻る。一方、USB切り替え要求に対する応答を受信している場合には(ステップS61でYES)、マイコン41は、USB切り替え応答待ちフラグをクリアし(ステップS62)、セレクタ43の接続先をUSB信号用IC45に切り替えるようにセレクタ43を制御する(ステップS63)。これにより、リモートユニット4内のEDID信号の信号経路がUSB信号の信号経路に切り替えられる。
【0056】
図9は、ローカルユニット3のEDID信号の受信時にマイコン31で実行される処理を示すフローチャートである。
【0057】
マイコン31は、接続要求(Connect)を15ms間隔でリモートユニット4のマイコン41に送信する(ステップS65)。マイコン31は、マイコン41から応答信号(Ack)を受信しているか否かを判別する(ステップS66)。
【0058】
マイコン41から応答信号を受信していない場合には(ステップS66でNO)、マイコン31は、マイコン41から応答信号(Ack)を受信していない回数が30回を越えているか否かを判別する(ステップS67)。マイコン41から応答信号(Ack)を受信していない回数が30回以下である場合(ステップS67でNO)、手順はステップS66に戻る。一方、マイコン41から応答信号(Ack)を受信していない回数が30回を越えている場合(ステップS67でYES)、手順はステップS65に戻る。
【0059】
マイコン41から応答信号を受信している場合には(ステップS66でYES)、マイコン31は、マイコン41からEDID信号を受信しているか否かを判別する(ステップS68)。
【0060】
マイコン41からEDID信号を受信している場合には(ステップS68でYES)、マイコン31は、EDID信号をEEPROM36に格納する(ステップS69)。マイコン31は、ポーリングデータを8ms間隔でマイコン41に送信し(ステップS70)、ステップS66に進む。
【0061】
マイコン41からEDID信号を受信していない場合には(ステップS68でNO)、マイコン31は、マイコン41からUSB切り替え要求を受信しているか否かを判別する(ステップS71)。マイコン41からUSB切り替え要求を受信していない場合には(ステップS71でNO)、手順はステップS70に進む。マイコン41からUSB切り替え要求を受信している場合には(ステップS71でYES)、マイコン31は、マイコン41へ送信するポーリングデータの中にUSB切り替え受信OKフラグを設定し、そのポーリングデータをマイコン41へ送信する(ステップS72)。マイコン31は、20ms待機し(ステップS73)、セレクタ33の接続先をUSB信号用IC35に切り替えるようにセレクタ33を制御する(ステップS74)。これにより、ローカルユニット内のEDID信号の信号経路がUSB信号の信号経路に切り替えられる。
【0062】
図10は、マイコン31で実行される、USBリンク情報の確認処理を示すフローチャートである。
【0063】
マイコン31は、USBモジュール32からUSBリンク情報を受信しているか否かを判別する(ステップS75)。USBリンク情報を受信している場合には(ステップS75でYES)、ステップS75の判別を繰り返す。
【0064】
USBリンク情報を受信していない場合には(ステップS75でNO)、マイコン31は、10ms待機し(ステップS76)、再びUSBモジュール32からUSBリンク情報を受信しているか否かを判別する(ステップS77)。ステップS75〜S77は、意図しない現象(ノイズやチャタリング)によって、USBリンク情報が受信されていない状態をマイコン31に認識させないための処理である。
【0065】
USBリンク情報を受信している場合には(ステップS77でYES)、手順はステップS75に戻る。USBリンク情報を受信していない場合には(ステップS77でNO)、マイコン31は、セレクタ33の接続先をEDID信号用IC34に切り替えるようにセレクタ33を制御する(ステップS78)。これにより、ローカルユニット3内のUSB信号の信号経路がEDID信号の信号経路に切り替えられる。その後、マイコン31は、接続要求(Connect)を15ms間隔でリモートユニット4のマイコン41に送信し(ステップS79)、本処理を終了する。
【0066】
図11は、マイコン41で実行される、USBリンク情報の確認処理を示すフローチャートである。
【0067】
マイコン41は、USBモジュール42からUSBリンク情報を受信しているか否かを判別する(ステップS81)。USBリンク情報を受信している場合には(ステップS81でYES)、ステップS81の判別を繰り返す。
【0068】
USBリンク情報を受信していない場合には(ステップS81でNO)、マイコン41は、10ms待機し(ステップS82)、再びUSBモジュール42からUSBリンク情報を受信しているか否かを判別する(ステップS83)。ステップS81〜S83は、意図しない現象(ノイズやチャタリング)によって、USBリンク情報が受信されていない状態をマイコン41に認識させないための処理である。
【0069】
USBリンク情報を受信している場合には(ステップS83でYES)、手順はステップS81に戻る。USBリンク情報を受信していない場合には(ステップS83でNO)、マイコン41は、セレクタ43の接続先をEDID信号用IC44に切り替えるようにセレクタ43を制御する(ステップS84)。これにより、リモートユニット4内のUSB信号の信号経路がEDID信号の信号経路に切り替えられる。
【0070】
その後、マイコン41は、マイコン31から接続要求(Connect)を受信しているか否かを判別する(ステップS85)。マイコン31から接続要求(Connect)を受信していない場合には(ステップS85でNO)、ステップS85の判別を繰り返す。マイコン31から接続要求(Connect)を受信している場合には(ステップS85でYES)、本処理を終了する。
【0071】
リモートユニット4にLANケーブル8が初めて接続された場合には、リモートユニット4のマイコン41は、LANケーブル8の第1接続認識処理を実行する。しかしながら、LANケーブルの第1接続認識処理は、図5に示す電源投入時のマイコン41で実行される処理と同様であるため、その説明は省略する。
【0072】
ローカルユニット3にLANケーブル8が初めて接続された場合には、ローカルユニット3のマイコン31は、LANケーブル8の第2接続認識処理を実行する。図12は、マイコン31で実行される、LANケーブルの第2接続認識処理を示すフローチャートである。ここで、LANケーブルの第2接続認識処理は、図6に示す電源投入時のマイコン31で実行される処理と同様の処理を含むので、図6と異なる処理のみを説明する。
【0073】
図12のLANケーブルの第2接続認識処理では、図6のステップS31〜ステップS39までの処理が実行される。その後、マイコン31はUSBモジュール32からUSBリンク情報を受信しているか否かを判別する(ステップS90)。USBリンク情報を受信している場合には(ステップS90でYES)、本処理を終了する。一方、USBリンク情報を受信していない場合には(ステップS90でNO)、マイコン31は、セレクタ33の接続先をEDID信号用IC34に切り替えるようにセレクタ33を制御し(ステップS91)、本処理を終了する。ステップS91により、ローカルユニット3内のUSB信号の信号経路がEDID信号の信号経路に切り替えられる。
【0074】
本実施の形態によれば、リモートユニット4は、USBキーボード5やUSBマウス6からUSB信号を入力するUSBモジュール42と、モニタ7からEDID信号を取得するマイコン41と、EDID信号のローカルユニット3への出力を指示するスイッチ46と、EDID信号をローカルユニット3へ出力する第1経路(EDID信号用IC44を通る経路)とUSB信号をローカルユニット3へ出力する第2経路(USB信号用IC45を通る経路)とを選択的に切り替えるセレクタ43とを備えている。そして、マイコン41は、スイッチ46の指示に応じて、第2経路から第1経路に切り替えるようにセレクタ43を制御する。従って、リモートユニット4は、従来のように、EDID信号をUSB信号に重畳するタイミングがずれて、EDID信号をローカルユニット3に送信できないという問題が生じない。つまり、リモートユニット4は、EDID信号をローカルユニット3に遅延無く送信することができる。
【0075】
また、ローカルユニット3は、リモートユニット4とのUSB通信の切断を検出するUSBモジュール32と、リモートユニット4からEDID信号を入力する第1経路(EDID信号用IC34を通る経路)とリモートユニット4からUSB信号を入力する第2経路(USB信号用IC35を通る経路)とを選択的に切り替えるセレクタ33と、USBモジュール32がリモートユニット4とのUSB通信の切断を検出した場合に、第2経路から第1経路に切り替えるようにセレクタ33を制御するマイコン31とを備えている。従って、ローカルユニット3は、従来のように、重畳された信号からEDID信号を読み出す必要がなく、リモートユニット4からEDID信号をそのまま取得できるので、リモートユニット4から送信されたEDID信号を高精度で取得することができる。
【0076】
尚、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することが可能である。
【符号の説明】
【0077】
2 コンピュータ
3 ローカルユニット
4 リモートユニット
31,41 マイコン
32,42 USBモジュール
33,43 セレクタ
34,44 EDID信号用IC
35,45 USB信号用IC
36 EEPROM
46 スイッチ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12