特許第6407816号(P6407816)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6407816
(24)【登録日】2018年9月28日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】ルーフレール
(51)【国際特許分類】
   B60R 9/04 20060101AFI20181004BHJP
【FI】
   B60R9/04
【請求項の数】5
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-145883(P2015-145883)
(22)【出願日】2015年7月23日
(65)【公開番号】特開2017-24589(P2017-24589A)
(43)【公開日】2017年2月2日
【審査請求日】2016年12月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】504136889
【氏名又は名称】株式会社ファルテック
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(72)【発明者】
【氏名】小川 雅人
(72)【発明者】
【氏名】大貫 壮二
(72)【発明者】
【氏名】小野瀬 浩
【審査官】 岡▲さき▼ 潤
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−029467(JP,A)
【文献】 国際公開第97/002157(WO,A1)
【文献】 米国特許第05474218(US,A)
【文献】 独国特許出願公開第102006030760(DE,A1)
【文献】 特開平08−301018(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/030229(WO,A1)
【文献】 カナダ国特許出願公開第02880705(CA,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0069102(US,A1)
【文献】 実開昭49−015632(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0110536(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の屋根に固定されるルーフレールであって、
荷物を支持すると共に溝部を有するルーフレール本体と、
前記ルーフレール本体に固定されると共に前記荷物を前記ルーフレール本体に対して固定する紐部材に当接して前記紐部材の前記ルーフレール本体に対する位置の変位を規制する弛緩防止部と
を備え、
前記弛緩防止部は、前記溝部に収容されると共に断面形状が四角形状と断面の高さ寸法が前記溝部の深さ寸法よりも大きい形状との少なくともいずれかの形状とされて前記ルーフレール本体の表面から突出される突出部を有し、前記ルーフレール本体を形成する材料よりも高い反発力を有する材料により形成されており、
前記溝部が前記ルーフレール本体の車幅方向外側の側壁面を車幅方向内側に向けて凹ませることで上壁部と下壁部とを有する形状とされ、前記弛緩防止部が前記上壁部と前記下壁部との間にて前記溝部に埋設されている
ことを特徴とするルーフレール。
【請求項2】
前記弛緩防止部は、前記ルーフレール本体の表面から突出される突出部と、前記ルーフレール本体の内部に配置される埋設部と、前記突出部と前記埋設部とを接続すると共に前記埋設部よりも幅狭とされた首部とを有し、
前記ルーフレール本体は、前記埋設部を収容する収容部と、前記溝部と前記収容部とを接続すると共に前記首部が通過されるスリットとを有する
ことを特徴とする請求項1記載のルーフレール。
【請求項3】
前記弛緩防止部は、前記ルーフレール本体の車幅方向外側に配置された側壁に対して固定されていることを特徴とする請求項1または2記載のルーフレール。
【請求項4】
前記弛緩防止部は、車幅方向外側の面が車両前後方向に沿って凸部が繰り返し配列された凹凸面とされていることを特徴とする請求項3記載のルーフレール。
【請求項5】
前記弛緩防止部は、前記ルーフレール本体に固定される固定部と、前記固定部に対して近接する方向及び離間する方向に移動可能に前記ルーフレール本体に支持される移動部とを有することを特徴とする請求項1〜4いずれか一項に記載のルーフレール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ルーフレールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に示すように、車両の屋根には、荷物を積載するためのルーフレールが取り付けられる場合がある。このようなルーフレールは、一般的に車幅方向に離間して2つ設置されており、2本で一対として荷物を下方から支持する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−143276号公報
【特許文献2】特開平9−301083号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ルーフレールに対して荷物を簡易的に固定する場合には、2つのルーフレールに跨って載置された荷物をロープ等の紐部材で括りつけることが考えられる。例えば、特許文献2には、荷物を車両の屋根に対して容易に固定するための紐部材が開示されている。ところが、このような紐部材をルーフレールに掛け回して荷物を固定する場合には、紐部材がルーフレールに対して滑る等により位置ずれが生じると、紐部材が弛緩し、ガタツキ等の原因となる。
【0005】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、荷物が紐部材によって固定されるルーフレールにおいて、紐部材の位置ずれを防止することで紐部材の弛緩を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
【0007】
第1の発明は、車両の屋根に固定されるルーフレールであって、荷物を支持するルーフレール本体と、上記ルーフレール本体に固定されると共に上記荷物を上記ルーフレール本体に対して固定する紐部材に当接して上記紐部材の上記ルーフレール本体に対する位置の変位を規制する弛緩防止部とを備えるという構成を採用する。
【0008】
第2の発明は、上記第1の発明において、上記ルーフレール本体が溝部を有し、上記弛緩防止部が上記溝部に配設されているという構成を採用する。
【0009】
第3の発明は、上記第2の発明において、上記弛緩防止部が、上記ルーフレールの表面から突出される突出部と、上記ルーフレールの内部に配置される埋設部と、上記突出部と上記埋設部とを接続すると共に上記埋設部よりも幅狭とされた首部と有し、上記ルーフレール本体が、上記埋設部を収容する収容部と、上記溝部と上記収容部とを接続すると共に上記首部が通過されるスリットとを有するという構成を採用する。
【0010】
第4の発明は、上記第1〜第3いずれかの発明において、上記弛緩防止部が、上記ルーフレール本体の車幅方向外側に配置された側壁に対して固定されているという構成を採用する。
【0011】
第5の発明は、上記第4の発明において、上記弛緩防止部が、車幅方向外側の面が車両前後方向に沿って凸部が繰り返し配列された凹凸面とされているという構成を採用する。
【0012】
第6の発明は、上記第1〜第5いずれかの発明において、上記弛緩防止部が、上記ルーフレール本体に固定される固定部と、上記固定部に対して近接する方向及び離間する方向に移動可能に上記ルーフレール本体に支持される移動部とを有するという構成を採用する。
【0013】
第7の発明は、上記第1〜第6いずれかの発明において、上記弛緩防止部が、上記ルーフレール本体を形成する材料よりも高い反発力を有する材料により形成されているという構成を採用する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ルーフレール本体に掛け回された紐部材に当接することにより、ルーフレール本体に対する紐部材の移動を規制する弛緩防止部を備える。このため、本発明によれば、紐部材がルーフレール本体に対して移動することが防止され、紐部材が弛緩することを防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1実施形態におけるルーフレールを有する車両の屋根の斜視図である。
図2】本発明の第1実施形態におけるルーフレールである左側ルーフレールの斜視図である。
図3】本発明の第1実施形態におけるルーフレールである左側ルーフレールの分解斜視図である。
図4図2のA−A断面図である。
図5】本発明の第1実施形態におけるルーフレールに荷物がロープによって括りつけられた状態を示す拡大断面図である。
図6】本発明の第1実施形態におけるルーフレールの変形例を示す断面図である。
図7】本発明の第1実施形態におけるルーフレールの変形例を示す断面図である。
図8】本発明の第1実施形態におけるルーフレールの変形例を示す断面図である。
図9】本発明の第1実施形態におけるルーフレールの変形例を示す斜視図である。
図10】本発明の第2実施形態におけるルーフレールの部分拡大斜視図である。
図11】本発明の第3実施形態におけるルーフレールの部分拡大斜視図である。
図12】本発明の第4実施形態におけるルーフレールの部分拡大斜視図である。
図13】本発明の第5実施形態におけるルーフレールの部分拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明に係るルーフレールの一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更する。
【0017】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態のルーフレール1を有する車両100の屋根101の斜視図である。この図に示すように、ルーフレール1は、車両100の前後方向に長い長尺状の部品であり、ルーフレール本体2の前端部2a(図2参照)と、ルーフレール本体2の後端部2b(図2参照)とが屋根101に対してボルト等で締結されることにより屋根101に固定されている。図1に示すように、車両100の屋根101には、前後方向に同じ長さとされた2つのルーフレール1(左側ルーフレール1A及び右側ルーフレール1B)が、車幅方向に離間して配置されている。車両100の左側には、ルーフレール1として左側ルーフレール1Aが設置されており、車両100の右側には、ルーフレール1として右側ルーフレール1Bが設置されている。
【0018】
例えば、これら左側ルーフレール1A及び右側ルーフレール1Bに対してロープR(図5参照)が掛け回され、このロープRによって荷物が左側ルーフレール1A及び右側ルーフレール1Bに対して括りつけられることによって、荷物が車両100に対して固定される。
【0019】
図2は、左側ルーフレール1Aの斜視図である。また、図3は、左側ルーフレール1Aの分解斜視図である。また、図4は、図2のA−A断面図である。なお、左側ルーフレール1Aと右側ルーフレール1Bとは、車両100の左右方向に対称な形状とされている。このため、ここでは、図2図4を参照して左側ルーフレール1Aの説明のみを行い、右側ルーフレール1Bの説明は省略する。
【0020】
図2図4に示すように、左側ルーフレール1Aは、ルーフレール本体2と、高反発モール3(弛緩防止部)とを備えている。ルーフレール本体2は、左側ルーフレール1Aの基部となる部位であり、車両100の前後方向に長い長尺状とされている。このルーフレール本体2は、車両100の前側に配置される一端部(以下、前端部2a)と、車両100の後側に配置される他端部(以下、後端部2b)とが車両100の屋根101に対して不図示のボルトによって締結される。このルーフレール本体2は、図2及び図3に示すように、前端部2a及び後端部2bのみが下方に向けて湾曲され、前端部2aと後端部2bとの間の領域が車両100の前後方向に略水平に延在しかつ略直線状とされた形状を有している。このような形状により、ルーフレール本体2は、前端部2aと後端部2bとを除いて、車両100の屋根101に対して一定の隙間を空けた状態で屋根101に対して固定されている。
【0021】
また、ルーフレール本体2は、図4に示すように、断面が略四角形状とされており、車両100の左側の向けられた側壁2c側に溝部2dと、スリット2eと、収容部2fとを有している。溝部2dは、側壁2cを車両100の右側に凹ませることによって形成され、車両100の左側に向けて開放された形状とされている。この溝部2dは、ルーフレール本体2の長さ方向の全域に形成されており、ルーフレール本体2の前端部2aと後端部2bでは、これらの前端部2aと後端部2bに沿って湾曲されている。このような溝部2dは、高反発モール3が配置される領域であり、詳細には高反発モール3の後述する突出部3aを収容する領域である。
【0022】
スリット2eは、溝部2dのさらに奥側に形成された空間である収容部2fと溝部2dとを接続する隙間である。このスリット2eは、図4に示すように、溝部2dの底壁に、当該底壁を貫通するように形成されており、溝部2dに沿って溝部2dの長さ方向の全域に形成されている。つまり、スリット2eも溝部2dと同様に、ルーフレール本体2の前端部2aと後端部2bでは、これらの前端部2aと後端部2bに沿って湾曲されている。
【0023】
このスリット2eの幅寸法(図4の上下方向の寸法)は、溝部2dの底壁の幅寸法(図4の上下方向の寸法)よりも小さく設定されている。これにより、図4に示すように、ルーフレール本体2は、溝部2dの底壁が上下方向に分割され、分割された各々の部位(以下、上側突起2gと下側突起2hと称する)がスリット2eに向けて突出した形状となっている。
【0024】
収容部2fは、溝部2dよりもルーフレール本体2の内側に配置された空間であり、スリット2eを介して溝部2dと接続されている。この収容部2fの幅寸法(図4の上下方向の寸法)は、スリット2eの幅寸法よりも大きく設定されている。また、収容部2fは、ルーフレール本体2の長さ方向の全域に形成されており、ルーフレール本体2の前端部2aと後端部2bでは、これらの前端部2aと後端部2bに沿って湾曲されている。このような収容部2fは、高反発モール3の後述する埋設部3cを収容する領域である。
【0025】
このような構成のルーフレール本体2は、例えばABS樹脂やポリプロピレン等の合成樹脂材料から射出成形によって形成される。このようなルーフレール本体2は、高反発モール3と比較して弾性率が低く剛性が高いものとされている。なお、本実施形態のルーフレール1は、後に詳細に説明するが、高反発モール3によってルーフレール本体2の表面が傷つきにくいものとなっている。このため、本実施形態のルーフレール1においては、ルーフレール本体2の表面に対してメッキ処理等によって金属光沢を付与することも可能となる。
【0026】
高反発モール3は、ルーフレール本体2の溝部2dに配置される長尺状の部材であり、ルーフレール本体2と同様に、前端部2aと後端部2bに沿って端部が湾曲されている。このような高反発モール3は、図4に示すように、突出部3aと、首部3bと、埋設部3cとを有している。
【0027】
突出部3aは、溝部2dに収容される部位であり、溝部2dと略同一の長さを有し、断面が略四角形状とされている。この突出部3aは、溝部2dすなわちルーフレール本体2に沿って延在し、ルーフレール本体2と同様に端部が湾曲されている。また、突出部3aの高さ寸法(図4における左右方向の寸法)は、溝部2dの深さ寸法(図4における左右方向の寸法)よりも大きく設定されている。これによって突出部3aの高さ方向の先端部がルーフレール本体2の表面から側方に向けて突出されている。
【0028】
図5は、ルーフレール1に荷物XがロープRによって括りつけられた状態を示す拡大断面図である。この図に示すように、このような突出部3aは、荷物Xをルーフレール1に対してロープRによって括りつける場合に、ロープRが当接され、これによってロープRがルーフレール1に接触することを防止する。
【0029】
首部3bは、突出部3aと埋設部3cとを接続する部位であり、突出部3aの長さ方向の全域に亘って形成されている。つまり、首部3bも突出部3aと同様にルーフレール本体2に沿って延在し、ルーフレール本体2と同様に端部が湾曲されている。この首部3bは、延在方向と直交する断面において、突出部3a及び埋設部3cよりも幅狭とされている。つまり、首部3bの幅寸法(図4の上下方向の寸法)は、突出部3a及び埋設部3cの幅寸法(図4の上下方向の寸法)よりも小さく設定されている。さらに、首部3bは、ルーフレール本体2に形成されたスリット2eを通過するように配設されている。つまり、ルーフレール本体2のスリット2eは、突出部3aと埋設部3cとを接続する首部3bが通過されている。
【0030】
埋設部3cは、突出部3a及び首部3bと同一の長さを有し、首部3bを介して突出部3aと接続されている。この埋設部3cは、突出部3a及び首部3bと同様にルーフレール本体2に沿って延在し、ルーフレール本体2と同様に端部が湾曲されている。このような埋設部3cは、ルーフレール本体2の収容部2fに収容されており、突出部3a及び首部3bよりもルーフレール本体2の奥側に埋設されるように配置されている。
【0031】
このような構成の高反発モール3は、ゴム材によって形成されており、ルーフレール本体2に対して極めて弾性率が高い。また、高反発モール3は、ルーフレール本体2よりも高い反発力を有する材料から形成されていれば良く、例えば、PVC(ポリ塩化ビニル)、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)、ウレタン、あるいは熱可塑性エラストマ等によって形成される。このような高反発モール3は、ロープRや荷物Xによって押圧された場合には、押圧力に応じて柔軟に変形し、押圧力が開放された場合には、元の形状に復元する。また、例えば、ロープRがルーフレール1に括りつけられている場合には、高反発モール3は、常にロープRを自らの復元力によって外側に押し出している。これによって、ロープRが常に高反発モール3からの反力を受けることになり、結果として、常にロープRが張られた状態となる。このようにロープRが張られた状態となると、ロープRと高反発モール3との間の静摩擦力が高まり、ロープRが高反発モール3(すなわち、ルーフレール本体2)に対して移動することを防止することができる。つまり、高反発モール3によってロープRの弛緩を防止することができる。また、ロープRの高反発モール3に対する移動をより確実に防止するためには、表面の摩擦力が高い材料によって高反発モール3を形成することが望ましい。
【0032】
また、このような構成の高反発モール3は、延在方向と直交する断面において、首部3bが突出部3a及び埋設部3cよりも幅狭とされている。このため、図4に示すように、高反発モール3は、突出部3aの埋設部3c側の面と、埋設部3cの突出部3a側の面と、首部3bの側面とによって形成される溝部3dを有している。このような形状の高反発モール3をルーフレール本体2に装着すると、図4に示すように、ルーフレール本体2の上側突起2gと下側突起2hとが溝部3dに噛合される。これによって、高反発モール3がルーフレール本体2に対して車両100の外側(図4における右側)に向けて移動されることが規制される。したがって、高反発モール3がルーフレール本体2に対する位置が変位したり、高反発モール3がルーフレール本体2から脱落したりすることを防止することができる。
【0033】
このような構成を有する本実施形態のルーフレール1に、例えばロープRを用いて荷物Xを括り付ける場合には、まず左側ルーフレール1A及び右側ルーフレール1Bの両方に跨るように荷物Xを載置する。続いて、ロープRを左側ルーフレール1Aと屋根101の隙間及び右側ルーフレール1Bと屋根101の隙間との間に通し、左側ルーフレール1A及び右側ルーフレール1Bと荷物Xとを括るようにしてロープRを結ぶ。これによって、荷物Xは、左側ルーフレール1A及び右側ルーフレール1Bに対して固定される。このとき、ロープRは、図5に示すように、ルーフレール1の側面において主として高反発モール3の突出部3aに当接される。
【0034】
以上のような本実施形態のルーフレール1は、ルーフレール本体2に掛け回されたロープRに当接することにより、ルーフレール本体2に対するロープRの移動を規制する高反発モール3を備える。このため、本実施形態のルーフレール1によれば、ロープRがルーフレール本体2に対して移動することが防止され、ロープRが弛緩することを防止することが可能となる。
【0035】
また、本実施形態のルーフレール1においては、ルーフレール本体2が溝部2dを有し、高反発モール3が溝部2dに配設されている。このため、高反発モール3がルーフレール本体2に対して幅方向(図4における上下方向)に移動することをより確実に防止することができる。
【0036】
また、本実施形態のルーフレール1において、高反発モール3は、ルーフレール本体2の表面から突出される突出部3aと、ルーフレール本体2の内部に配置される埋設部3cと、突出部3aと埋設部3cとを接続すると共に埋設部3cよりも幅狭とされた首部3bと有している。また、ルーフレール本体2は、埋設部3cを収容する収容部2fと、溝部2dと収容部2fとを接続すると共に首部3bが通過されるスリット2eとを有する。このような構成を採用することによって、首部3b(すなわスリット2e)よりも幅広の埋設部3cがスリット2eよりもルーフレール本体2の内側に配置されることになる。埋設部3cがスリット2eを通り抜けることができないため、本実施形態のルーフレール1によれば、高反発モール3がルーフレール本体2に対する位置が変位したり、高反発モール3がルーフレール本体2から脱落したりすることを防止することができる。
【0037】
また、本実施形態のルーフレール1においては、ルーフレール本体2の車幅方向外側に配置された側壁に対して高反発モール3が固定されている。例えば、左側ルーフレール1Aにおいては、ルーフレール本体2の左側の側壁に対して高反発モール3が固定されている。また、右側ルーフレール1Bにおいては、ルーフレール本体2の右側の側壁に対して高反発モール3が固定されている。ルーフレール本体2の車幅方向外側に配置された側壁は、ロープRによって荷物Xをルーフレール1に対して固定するときに、ロープRが接触しやすい領域である。このため、この領域に高反発モール3が配置されることによって、より確実にロープRを高反発モール3に接触させることができる。
【0038】
また、本実施形態のルーフレール1においては、高反発モール3は、車両100の前側に配置されたルーフレール本体2の前端部2a側から車両100の後側に配置された後端部2b側に連続して設けられている。このため、ルーフレール1の長さ方向の全域において、ロープRを高反発モール3に接触させることができる。
【0039】
なお、本実施形態においては、高反発モール3の突出部3aの断面形状が略四角形である構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図6に示すように、突出部3aの先端側を側方に張り出させ、さらに突出部3aの先端面を球面状に湾曲させても良い。このような構成を採用することによって、高反発モール3の角部を無くすことができる。したがって、ロープRが図6の上下方向に移動して、強く擦れた場合であっても、高反発モール3の角部が欠損すること等を防止することができ、車両100の外観に影響を与えることを防止することができる。
【0040】
また、本実施形態においては、高反発モール3の突出部3aの一部が収容される溝部2dを備える構成を説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、図7(a)に示すように、溝部2dを設けず、高反発モール3の突出部3aの全体がルーフレール本体2の表面の外側に突出された構成を採用することも可能である。このような構成を採用することによって、ルーフレール本体2の形状を単純化することが可能となる。また、図7(b)に示すように、このように溝部2dを設けない構成において、突出部3aの先端面を球面状に湾曲させることもできる。
【0041】
また、本実施形態においては、首部3b(すなわスリット2e)よりも幅広の埋設部3cがスリット2eよりもルーフレール本体2の内側に配置されることによって、ルーフレール本体2に対して高反発モール3が固定される構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、図8(a)に示すように、ルーフレール本体2に対してスリット2e及び収容部2fを設けず、また高反発モール3に対して首部3b及び埋設部3cを設けず、高反発モール3を両面テープ4によってルーフレール本体2に固定することも可能である。また、図8(b)に示すように、このように両面テープ4で高反発モール3をルーフレール本体2に固定する構成において、高反発モール3の先端面を球面状に湾曲させることもできる。
【0042】
さらに、例えば、図9(a)に示すように、高反発モール3をルーフレール本体2の長さ方向に離散的に配置する構成を採用することも可能である。このような場合には、外部から視認できるルーフレール本体2の表面をより広くすることが可能となる。
【0043】
また、例えば、図9(b)に示すように、ルーフレール本体2の延在方向と直交する断面における角部に対して高反発モール3を配置する構成を採用することも可能である。このような場合には、ルーフレール本体2の角部及びこの角部の周囲にロープRや荷物Xが接触することをより確実に防止することができる。このように、ルーフレール本体2に対する高反発モール3の位置は、ロープRが接触する可能性がある範囲で任意に変更しても良い。
【0044】
また、図9(c)に示すように、高反発モール3を文字形状とすることも可能である。このような場合には、高反発モール3を複数配置して語句にすることができ、メッセージ性を有するルーフレール1とすることができる。
【0045】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本第2実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
【0046】
図10は、本実施形態のルーフレール10の部分拡大斜視図である。この図に示すように、本実施形態のルーフレール10は、車両100の外側に向けられた面(先端面)が複数の凸部30aを有する形状とされた高反発モール30を備えている。このような高反発モール30は、凸部30aがルーフレール10の延在方向に繰り返し等ピッチで配列された凹凸面形状を有している。また、各々の凸部30aの表面は円弧状に湾曲されている。
【0047】
このような構成を採用する本実施形態のルーフレール10によれば、凸部30aと凸部30aとの間に凹部が形成される。このため、この凹部にロープRを配置することによって、荷物Xをルーフレール10に括り付けるロープRがルーフレール10の延在方向に移動することを防止することができる。このため、ロープRがルーフレール10の延在方向に変位し、ロープRが弛緩することを防止することが可能となる。
【0048】
また、本実施形態のルーフレール10によれば、各々の凸部30aの表面が円弧状に湾曲されている。このため、例えば、ロープRによって荷物Xを固定する作業中に、ロープRをルーフレール10の延在方向にスムーズに移動させることができる。したがって、荷物Xの固定作業を上記第1実施形態と同様に、容易に行うことができる。なお、例えば、図9(b)に示すような、ルーフレール本体2の角部に配置された高反発モール3の表面を凹凸面形状とすることも可能である。
【0049】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお、本第3実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
【0050】
図11は、本実施形態のルーフレール11の部分拡大斜視図である。この図に示すように、本実施形態のルーフレール11は、ロープRを係止する係止部11aを備えている。この係止部11aは、高反発モール3から車両100の外側に向けて突出して設けられている。この係止部11aは、根元側に配置されると共に相対的に小径とされた円柱形の胴部11bと、胴部11bの先端側に配置されると共に相対的に大径とされた円柱形の頭部11cとを有している。なお、係止部11aは、所定の間隔を空けてルーフレール11の前後方向に複数個配置されても良い。
【0051】
このような構成を採用する本実施形態のルーフレール11によれば、係止部11aの頭部にロープRを回し掛けて係止することによって、ロープRをより確実に固定することが可能となる。また、係止部11aを上述のように複数個設けた場合には、荷物Xの大きさに応じて使用する係止部11aを選択することができる。このため、係止部11aが単数である場合と比較して、より強固に荷物Xを固定可能な係止部11aを選択することが可能となる。
【0052】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。なお、本第4実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
【0053】
図12は、本実施形態のルーフレール12の部分拡大斜視図である。この図に示すように、本実施形態のルーフレール12は、先端側に細かい配列ピッチで凹凸が繰り返し配列されてなるヒダ部31aが形成された高反発モール31を備えている。このヒダ部31aは、凹凸が高さ方向に繰り返されることによって形成されている。
【0054】
このような構成を採用する本実施形態のルーフレール12によれば、ヒダ部31aがロープRに当接したときに、凸部の1つ1つが別々に移動することができるため、高反発モール31の形状をよりロープRの形状に柔軟に追従させることができる。このため、ロープRに作用する高反発モール31からの反力をより均等にすることが可能となる。
【0055】
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。なお、本第5実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
【0056】
図13は、本実施形態のルーフレール13の部分拡大斜視図である。この図に示すように、本実施形態のルーフレール13は、固定部32aと移動部32bとを有する高反発モール32を備えている。固定部32aは、ルーフレール本体2に対して固定された部位である。移動部32bは、溝部2dに沿って移動可能にルーフレール本体2に支持された部位である。この移動部32bは、溝部2dに沿って移動することによって、固定部32aに対して近接する方向及び離間する方向に移動可能とされている。
【0057】
このような構成を採用する本実施形態のルーフレール13によれば、移動部32bを固定部32aに近づけ、ロープRを移動部32bと固定部32aとで挟持するように配置することも可能となる。また、移動部32bを複数個配置しても良い。移動部32bを複数個配置することにより、荷物Xの大きさやロープRの太さに応じて、任意の位置でロープRを挟持することが可能となる。
【0058】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0059】
例えば、上記実施形態においては、本発明の紐部材がロープRである構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、帯状の紐部材を用いることも可能である。つまり、本発明の紐部材は、帯状のものも含む概念である。
【0060】
また、上記実施形態においては、ルーフレール本体2と車両100の屋根101との間に隙間が形成され、この隙間にロープRが通されることにより荷物Xを固定する構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、ルーフレール本体2が車両100の屋根101との間に隙間を設けることなく配置された構成を採用することもできる。このような場合には、例えば、車室内にロープRを通し、ルーフレール本体2に固定された高反発モールにロープRを接触させた状態で、ルーフレール本体2に荷物Xを固定する。
【符号の説明】
【0061】
1……ルーフレール、2……ルーフレール本体、2a……前端部、2b……後端部、2c……側壁、2d……溝部、2e……スリット、2f……収容部、2g……上側突起、2h……下側突起、3……高反発モール(弛緩防止部)、3a……突出部、3b……首部、3c……埋設部、3d……溝部、4……両面テープ、10……ルーフレール、11……ルーフレール、11a……係止部、11b……胴部、11c……頭部、12……ルーフレール、30……高反発モール(弛緩防止部)、30a……凸部、31……高反発モール(弛緩防止部)、31a……ヒダ部、13……ルーフレール、32……高反発モール(弛緩防止部)、32a……固定部、32b……移動部、R……ロープ(紐部材)
図1
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図13