(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6408052
(24)【登録日】2018年9月28日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】複数の創傷部位における減圧を管理するシステム、および方法
(51)【国際特許分類】
A61M 27/00 20060101AFI20181004BHJP
【FI】
A61M27/00
【請求項の数】36
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-50714(P2017-50714)
(22)【出願日】2017年3月16日
(62)【分割の表示】特願2013-539904(P2013-539904)の分割
【原出願日】2011年11月9日
(65)【公開番号】特開2017-127661(P2017-127661A)
(43)【公開日】2017年7月27日
【審査請求日】2017年4月10日
(31)【優先権主張番号】61/414,718
(32)【優先日】2010年11月17日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508268713
【氏名又は名称】ケーシーアイ ライセンシング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ロック,クリストファー,ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】ホール,コリン,ジョン
【審査官】
和田 将彦
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2009/141820(WO,A1)
【文献】
特表2010−517681(JP,A)
【文献】
国際公開第2006/041014(WO,A1)
【文献】
特開2002−065847(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2006/0025727(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0265586(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0300578(US,A1)
【文献】
独国特許出願公開第102006051223(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の減圧治療を受けている複数の組織部位における減圧を管理するシステムにおいて、前記システムが:
減圧をもたらす減圧源と;
前記減圧源に流体的に結合された第1の複数の減圧供給導管であって、前記第1の複数の減圧供給導管の各減圧供給導管が第1の端部および第2の端部を有し、および前記第2の端部が第1の圧力管理コネクタを有する、第1の複数の減圧供給導管と;
第1の端部および第2の端部をそれぞれ有する第2の複数の減圧供給導管であって、前記第1の端部が第2の圧力管理コネクタを有する第2の複数の減圧供給導管と;
前記第2の複数の減圧供給導管に1対1で結合される複数の減圧ドレッシングと;
を含み、
前記第1の複数の減圧供給導管の前記第1の圧力管理コネクタが、前記第2の複数の減圧供給導管の前記第2の圧力管理コネクタに1対1で結合され、および前記第1の圧力管理コネクタおよび第2の圧力管理コネクタが結合して複数の圧力管理装置を形成し;
各減圧ドレッシングが、前記減圧ドレッシングに関連付けられた前記第2の減圧供給導管の一方を有し;および
前記複数の圧力管理装置の各圧力管理装置が:
コントローラと、
前記コントローラに電気的に結合されていて、前記コントローラに電力を供給するパワーユニットと、
前記第1および第2の複数の減圧供給導管の感知導管に関連付けられ、かつ前記コントローラに電気的に結合されていて、減圧閾値が、前記感知導管に関連付けられた組織部位に存在するかどうか判断する力変換器と、
前記コントローラに結合されていて、前記関連の感知導管に存在する圧力が不十分であるときに表示するインジケータと
を含むことを特徴とする、システム。
【請求項2】
請求項1に記載されたシステムにおいて、各圧力管理装置に関し、前記インジケータが前記第1の圧力管理コネクタに結合されていることを特徴とする、システム。
【請求項3】
請求項1に記載されたシステムにおいて、各圧力管理装置に関し、前記インジケータが前記第1の圧力管理コネクタに結合され、および前記コントローラ、前記パワーユニット、および前記力変換器が、前記第2の圧力管理コネクタに結合されていることを特徴とする、システム。
【請求項4】
患者の減圧治療を受けている複数の組織部位における減圧を管理するシステムにおいて、前記システムが:
減圧をもたらす減圧源と;
複数の圧力管理装置を有する圧力管理モジュールであって、各圧力管理装置がハウジングを含み、前記圧力管理装置のうちの少なくとも1つのハウジングが、別の圧力管理装置のハウジングに直接連結されるように構成されている、圧力管理モジュールと;
前記減圧源と前記圧力管理モジュールとの間に流体的に結合されて、前記圧力管理モジュールに減圧を供給する第1の導管と;
複数の減圧ドレッシングと;
前記圧力管理モジュールに流体的に結合された複数の減圧供給導管と;
前記圧力管理モジュールに流体的に結合された複数の感知導管と;
を含み、
前記複数の減圧ドレッシングが前記複数の減圧供給導管に結合され;
各減圧ドレッシングが、前記減圧ドレッシングに関連付けられた、前記複数の感知導管のうちの1つの感知導管を有することを特徴とする、システム。
【請求項5】
請求項4に記載されたシステムにおいて、前記複数の圧力管理装置の各圧力管理装置が:
コントローラと、
前記コントローラに電気的に結合されていて、前記コントローラに電力を供給するパワーユニットと、
前記複数の感知導管のうちの1つの感知導管に関連付けられ、かつ前記コントローラに電気的に結合されていて、減圧閾値が、前記感知導管に関連付けられた組織部位に存在するかどうか判断する力変換器と、
前記コントローラに結合されていて、関連の感知導管に存在する圧力が不十分であるときに表示するインジケータと
を含むことを特徴とする、システム。
【請求項6】
患者の減圧治療を受けている複数の組織部位における減圧を管理するシステムにおいて、前記システムが:
減圧源に接続する第1の導管と;
複数の圧力管理装置と;
複数の感知導管であって、各感知導管が、各圧力管理装置に流体的に結合され、および組織部位に流体的に結合されている複数の感知導管と;
複数の組織部位に減圧を供給する複数の減圧供給導管であって、前記第1の導管が、前記複数の圧力管理装置を介して複数の減圧供給導管に流体的に結合されている、複数の減圧供給導管と;
を含み、
前記複数の圧力管理装置の各圧力管理装置が、
その圧力管理装置に関連付けられた前記感知導管内の圧力を感知する圧力センサと、
コントローラに結合されていて、前記感知圧力が閾値圧力を下回ると表示するインジケータと
を含むことを特徴とする、システム。
【請求項7】
請求項6に記載のシステムにおいて、各圧力管理装置が、
コントローラと、
前記コントローラに電気的に結合されていて、前記コントローラに電力を供給するパワーユニットと
を含み、前記圧力センサが、前記感知導管に関連付けられかつ前記コントローラに電気的に結合された力変換器を含むことを特徴とする、システム。
【請求項8】
請求項6に記載のシステムにおいて、前記インジケータが、可聴式インジケータおよび可視的インジケータからなる群から選択されることを特徴とする、システム。
【請求項9】
請求項6に記載のシステムにおいて、各圧力管理装置がミュートスイッチをさらに含むことを特徴とする、システム。
【請求項10】
請求項6に記載のシステムにおいて、前記複数の圧力管理装置が結合されて、一体式モジュールを形成することを特徴とする、システム。
【請求項11】
請求項6に記載のシステムにおいて、組織部位に減圧を維持するための複数の減圧ドレッシングをさらに含み、各ドレッシングが、前記複数の減圧供給導管のうちの1つに結合されていることを特徴とする、システム。
【請求項12】
請求項6に記載のシステムにおいて、前記複数の圧力管理装置の各々が:
ハウジングと、
前記ハウジングの第1の部分に結合された第1の結合部材と、
前記ハウジングの第2の部分に結合された第2の結合部材と、
を含み、
前記第1の結合部材が、前記複数の圧力管理装置の別のものにある前記第2の結合部材に結合されるようなサイズおよび構成にされていて、それにより、隣接する圧力管理装置が結合され得ることを特徴とする、システム。
【請求項13】
請求項6に記載のシステムにおいて、各圧力管理装置が、組織部位に減圧を供給するための第1の減圧供給導管に結合された第1のコネクタと、前記減圧減からの減圧を受け取る第2の減圧供給導管に結合された第2のコネクタとを含み、前記第1および第2のコネクタは結合されて、前記圧力管理装置を形成することを特徴とする、システム。
【請求項14】
請求項13に記載されたシステムにおいて、各圧力管理装置に関して、前記インジケータは前記第1のコネクタに結合されていることを特徴とする、システム。
【請求項15】
請求項13または14に記載のシステムにおいて、各圧力管理装置に関して、前記インジケータは前記第1のコネクタに結合され、かつ前記センサは前記第2のコネクタに結合されていることを特徴とする、システム。
【請求項16】
減圧治療用の減圧を管理するシステムにおいて、前記システムが:
第1の圧力管理装置であって、前記第1の圧力管理装置が:
減圧源および第1の減圧ドレッシングに結合され、かつ
前記第1の減圧ドレッシングと流体連通する第1の感知導管に結合されており、
前記第1の圧力管理装置が、第1の力変換器を含み、前記第1の力変換器が、前記第1の感知導管に関連付けられ、かつ第1のコントローラに電気的に結合されていて、前記第1の感知導管を介して、減圧閾値が組織部位に存在するときを判断する、第1の圧力管理装置と、
前記第1の感知導管に存在する圧力が不十分であるときに表示するように構成された第1のインジケータと、
第2の圧力管理装置であって、前記第2の圧力管理装置が:
前記減圧源および第2の減圧ドレッシングに結合され、かつ
前記第2の減圧ドレッシングと流体連通する第2の感知導管に結合されており、
前記第2の圧力管理装置が、第2の力変換器を含み、前記第2の力変換器が、前記第2の感知導管に関連付けられ、かつ第2のコントローラに電気的に結合されていて、前記第2の感知導管を介して、減圧閾値が組織部位に存在するときを判断する、第2の圧力管理装置と、
前記第2の感知導管に存在する圧力が不十分であるときに表示するように構成された第2のインジケータと、
を含み、
前記第1の圧力管理装置および前記第2の圧力管理装置の各々が、一体式モジュールを形成するように結合されて構成されていることを特徴とする、システム。
【請求項17】
請求項16に記載のシステムにおいて、前記第1の圧力管理装置が、減圧を検出したときに前記第1のコントローラを作動させるように構成された第1の起動センサをさらに含み、前記第2の圧力管理装置が、減圧を検出したときに前記第2のコントローラを作動させるように構成された第2の起動センサをさらに含むことを特徴とする、システム。
【請求項18】
請求項17に記載のシステムにおいて、前記第1の起動センサが、前記第1の圧力管理装置に関連付けられた第1の減圧供給導管に流体的に結合され、かつ前記第1のコントローラに電気的に結合されており、前記第2の起動センサが、前記第2の圧力管理装置に関連付けられた第2の減圧供給導管に流体的に結合され、かつ前記第2のコントローラに電気的に結合されていることを特徴とする、システム。
【請求項19】
請求項16に記載のシステムにおいて、前記第1のインジケータおよび前記第2のインジケータの各々が、可聴式インジケータおよび可視的インジケータからなる群から選択されることを特徴とする、システム。
【請求項20】
請求項16に記載のシステムにおいて、前記第1の圧力管理装置および前記第2の圧力管理装置の各々がミュートスイッチをさらに含むことを特徴とする、システム。
【請求項21】
請求項16に記載のシステムにおいて、前記第1の減圧ドレッシングおよび前記第2の減圧ドレッシングの各々が、組織部位に近接して配置するマニホールドと、前記マニホールドおよび組織部位を覆って密閉空間を形成するシール部材と、前記密閉空間に減圧をもたらす減圧インターフェースとを含むことを特徴とする、システム。
【請求項22】
請求項16に記載のシステムにおいて、少なくとも前記第1の圧力管理装置が:
前記第1の圧力管理装置のハウジングの第1の部分に結合された第1の結合部材と、
前記第1の圧力管理装置のハウジングの第2の部分に結合された第2の結合部材と、
を含み、
前記第1の結合部材が、別の圧力管理装置の別の結合部材と結合されるようなサイズおよび構成にされていて、それにより、前記第1の圧力管理装置を別の圧力管理装置と直接接触させて結合することを特徴とする、システム。
【請求項23】
患者の減圧治療を受けている複数の組織部位における減圧を管理するシステムにおいて、前記システムが:
複数の圧力管理装置であって、当該複数の圧力管理装置の各々が、前記複数の圧力管理装置の別のものにある第2の結合部材に結合されるようなサイズおよび構成にされている第1の結合部材を含む、複数の圧力管理装置と、
複数の感知導管であって、各感知導管が、各圧力管理装置に流体的に結合され、かつ組織部位に流体的に結合されている複数の感知導管とを含み、
前記複数の圧力管理装置の各圧力管理装置が、
その圧力管理装置に関連付けられた前記感知導管内の圧力を感知する圧力センサと、
コントローラに結合されていて、前記感知圧力が閾値圧力を下回ると表示するインジケータと
を含むことを特徴とする、システム。
【請求項24】
請求項23に記載のシステムにおいて、各圧力管理装置が:
コントローラと、
前記コントローラに電気的に結合されていて、前記コントローラに電力を供給するパワーユニットとを含み、
前記圧力センサが、力変換器を含み、前記力変換器が、前記感知導管と関連付けられ、かつ前記コントローラに電気的に結合されていることを特徴とする、システム。
【請求項25】
請求項23に記載のシステムにおいて、減圧をもたらす減圧源と、前記減圧源に流体的に結合された複数の減圧供給導管とをさらに含み、各供給導管が、減圧を組織部位に送達することを特徴とする、システム。
【請求項26】
請求項23に記載のシステムにおいて、減圧源に接続する第1の導管と、複数の組織部位に減圧を供給する複数の減圧供給導管とをさらに含み、前記第1の導管が、前記複数の圧力管理装置によって、前記複数の減圧供給導管に流体的に結合されていることを特徴とする、システム。
【請求項27】
請求項25に記載のシステムにおいて、各圧力管理装置が、前記圧力管理装置に関連付けられた減圧供給導管に流体的に結合された起動センサをさらに含むことを特徴とする、システム。
【請求項28】
請求項23に記載のシステムにおいて、前記インジケータが、可聴式インジケータおよび可視的インジケータからなる群から選択されることを特徴とする、システム。
【請求項29】
請求項23に記載のシステムにおいて、各圧力管理装置がミュートスイッチをさらに含むことを特徴とする、システム。
【請求項30】
請求項25に記載のシステムにおいて、前記複数の圧力管理装置が結合されて、一体式モジュールを形成することを特徴とする、システム。
【請求項31】
請求項24に記載のシステムにおいて、組織部位に減圧を維持するための複数の減圧ドレッシングをさらに含み、各ドレッシングが、減圧供給導管に結合されていることを特徴とする、システム。
【請求項32】
請求項23に記載のシステムにおいて、前記複数の圧力管理装置の各々が、ハウジングをさらに含み、前記第1の結合部材が前記ハウジングの第1の部分に結合されており、前記第2の結合部材が前記ハウジングの第2の部分に結合されていることを特徴とする、システム。
【請求項33】
請求項23に記載のシステムにおいて、各圧力管理装置が、組織部位に減圧を供給するための第1の減圧供給導管に結合された第1のコネクタと、減圧減からの減圧を受け取る第2の減圧供給導管に結合された第2のコネクタとを含み、前記第1および第2のコネクタは結合されて、前記圧力管理装置を形成することを特徴とする、システム。
【請求項34】
請求項33に記載されたシステムにおいて、各圧力管理装置に関して、前記インジケータは前記第1のコネクタに結合されていることを特徴とする、システム。
【請求項35】
請求項33に記載のシステムにおいて、各圧力管理装置に関して、前記インジケータは前記第1のコネクタに結合され、前記圧力センサは前記第2のコネクタに結合されていることを特徴とする、システム。
【請求項36】
患者の減圧治療を受けている複数の組織部位における減圧を管理するシステムの製造方法において、前記方法が:
減圧をもたらす減圧源を設けるステップと;
複数の減圧供給導管を設けるステップと;
前記減圧源に複数の減圧供給導管を流体的に結合するステップと;
複数の減圧ドレッシングを設けるステップと;
複数の圧力管理装置を設けるステップであって、当該複数の圧力管理装置の各々が、前記複数の圧力管理装置の別のものにある第2の結合部材に結合されるようなサイズおよび構成にされている第1の結合部材を含む、ステップと;
複数の感知導管を設けるステップと;
前記複数の圧力管理装置を1対1で前記複数の感知導管に流体的に結合するステップと;
を含み、
各減圧ドレッシングが、前記減圧ドレッシングに関連付けられた、前記複数の感知導管のうちの1つの感知導管および前記複数の減圧供給導管のうちの1つの減圧供給導管を有し;および
前記複数の圧力管理装置の各圧力管理装置が:
コントローラと、
前記コントローラに電気的に結合されていて、前記コントローラに電力を供給するパワーユニットと、
前記複数の感知導管のうちの1つの感知導管に関連付けられ、かつ前記コントローラに電気的に結合されていて、減圧閾値が、前記感知導管に関連付けられた組織部位に存在するかどうか判断する力変換器と、
前記コントローラに結合されていて、関連の感知導管に存在する圧力が不十分なときに表示するために、インジケータと
を含むことを特徴とする、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本発明は、35USC§119(e)下において、2010年11月17日出願の米国仮特許出願第61/414,718号(「Systems and Methods for Managing Reduced Pressure at a Plurality of Wound Sites」)の利益を主張し、これを、あらゆる点において本願明細書に援用する。
【0002】
本開示は、概して治療システムに関し、より詳細には、限定するものではないが、複数の創傷部位において減圧を管理するシステム、装置、および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
臨床試験および実習において、組織部位に近接して減圧をもたらすことによって、組織部位における新しい組織の増殖を増強および加速することが示されている。この現象の適用例は多数あるが、減圧を行うことは、創傷の治療においてかなり成功している。この治療(医学界では「陰圧閉鎖療法」、「減圧療法」、または「真空療法」と呼ばれることが多い)は、いくつもの利点を提供し、それら利点には、迅速な治癒、および肉芽組織の形成加速化が含まれ得る。一般に、減圧は、開放創に行われるとき、多孔質パッドまたは他のマニホールド装置を通して組織に行われる。多孔質パッドは気泡または細孔を含み、それら気泡または細孔は、減圧を組織に分配し、かつ組織から引き出された流体を送ることができる。ときには、患者は、多数の部位において治療を必要とする大きな創傷を有することがあったり、または治療を必要とする複数の組織部位を有したりする。
【発明の概要】
【0004】
いくつかの説明に役立つ実施形態によれば、複数の圧力管理装置を使用して複数の組織部位に減圧をもたらしかつそこの圧力を監視するシステム、および方法が提供される。圧力管理装置は、圧力管理装置と複数の組織部位を流体的に結合する複数の感知導管に関連付けられる。
【0005】
説明に役立つ実施形態によれば、患者の減圧治療を受けている複数の組織部位における減圧を管理するシステムは、減圧をもたらす減圧源と、減圧源に流体的に結合された複数の減圧供給導管と、複数の減圧供給導管に1対1で流体的に結合された複数の減圧ドレッシングと、複数の圧力管理装置と、複数の圧力管理装置に1対1で流体的に結合された複数の感知導管とを含む。各減圧ドレッシングは、減圧ドレッシングに関連付けられた、複数の感知導管のうちの1つの感知導管および複数の減圧供給導管のうちの1つの減圧供給導管を有する。複数の圧力管理装置の各圧力管理装置は、コントローラと、コントローラに電気的に結合されていて、コントローラに電力を供給するパワーユニットと、複数の感知導管のうちの1つの感知導管に関連付けられ、かつコントローラに電気的に結合されていて、減圧閾値が、その感知導管に関連付けられた組織部位に存在するかどうか判断する力変換器と、コントローラに結合されていて、関連の感知導管に存在する圧力が不十分であるときに表示するインジケータとを含んでもよい。
【0006】
別の説明に役立つ実施形態によれば、患者の減圧治療を受けている複数の組織部位における減圧の管理方法は、減圧源を設けるステップと、減圧源に複数の減圧供給導管を流体的に結合するステップと、複数の組織部位に近接させて複数の減圧ドレッシングを配置するステップと、複数の減圧ドレッシングを1対1で複数の減圧供給導管に流体的に結合するステップと、複数の圧力管理装置を設けるステップと、複数の圧力管理装置に複数の感知導管を1対1で流体的に結合するステップとを含む。各減圧ドレッシングは、減圧ドレッシングに関連付けられた、複数の感知導管のうちの1つの感知導管および複数の減圧供給導管のうちの1つの減圧供給導管を有する。複数の圧力管理装置の各圧力管理装置は、コントローラに電気的に結合されていて、コントローラに電力を供給するパワーユニットと、複数の感知導管のうちの1つの感知導管に関連付けられ、かつコントローラに電気的に結合されていて、減圧閾値が、その感知導管に関連付けられた組織部位に存在するかどうか判断する力変換器と、コントローラに結合されていて、関連の感知導管に存在する圧力が不十分であるときに表示するインジケータとを含んでもよい。
【0007】
別の説明に役立つ実施形態によれば、患者の減圧治療を受けている複数の組織部位における減圧を管理するシステムの製造方法は、減圧をもたらす減圧源を設けるステップと、複数の減圧供給導管を設けるステップと、減圧源に複数の減圧供給導管を流体的に結合するステップと、複数の減圧ドレッシングを設けるステップと、複数の圧力管理装置を設けるステップと、複数の感知導管を設けるステップと、複数の圧力管理装置を1対1で複数の感知導管に流体的に結合するステップとを含む。各減圧ドレッシングは、減圧ドレッシングに関連付けられた、複数の感知導管のうちの1つの感知導管および複数の減圧供給導管のうちの1つの減圧供給導管を有する。複数の圧力管理装置の各圧力管理装置は、コントローラに電気的に結合されていて、コントローラに電力を供給するパワーユニットと、複数の感知導管のうちの1つの感知導管に関連付けられ、かつコントローラに電気的に結合されていて、減圧閾値が、その感知導管に関連付けられた組織部位に存在するかどうか判断する力変換器と、コントローラに結合されていて、関連の感知導管に存在する圧力が不十分であるときに表示するインジケータとを含んでもよい。
【0008】
別の説明に役立つ実施形態によれば、患者の減圧治療を受けている複数の組織部位における減圧を管理するシステムは、減圧をもたらす減圧源と、圧力管理モジュールと、減圧源と圧力管理モジュールとの間で流体的に結合された第1の導管と、圧力管理モジュールと複数の減圧ドレッシングとの間で流体的に結合された複数の減圧供給導管とを含む。複数の減圧ドレッシングは、複数の減圧供給導管に1対1で結合される。システムは、圧力管理モジュールに流体的に結合された複数の感知導管をさらに含む。各減圧ドレッシングは、減圧ドレッシングに関連付けられた、複数の感知導管のうちの1つの感知導管および複数の減圧供給導管のうちの1つの減圧供給導管を有する。圧力管理モジュールは複数の圧力管理装置を含む。複数の圧力管理装置の各圧力管理装置は、コントローラに電気的に結合されていて、コントローラに電力を供給するパワーユニットと、複数の感知導管のうちの1つの感知導管に関連付けられ、かつコントローラに電気的に結合されていて、減圧閾値が、その感知導管に関連付けられた組織部位に存在するかどうか判断する力変換器と、コントローラに結合されていて、関連の感知導管に存在する圧力が不十分であるときに表示するインジケータとを含み得る。
【0009】
別の説明に役立つ実施形態によれば、患者の減圧治療を受けている複数の組織部位における減圧を管理するシステムは、減圧をもたらす減圧源と、減圧源に流体的に結合された第1の複数の減圧供給導管とを含む。第1の複数の減圧供給導管の各減圧供給導管は、第1の端部および第2の端部を有する。第1の複数の減圧供給導管の各々の第2の端部には、第1の圧力管理コネクタが結合されている。システムは、第1の端部および第2の端部をそれぞれ有する第2の複数の減圧供給導管をさらに含む。第2の複数の減圧供給導管の第1の端部は第2の圧力管理コネクタを有する。システムは、第2の複数の減圧供給導管に1対1で流体的に結合された複数の減圧ドレッシングをさらに含む。複数の減圧導管の第1の圧力管理コネクタは、第2の複数の減圧の第2の圧力管理コネクタに1対1で結合されている。第1の圧力管理コネクタおよび第2の管理コネクタは結合して圧力管理装置を形成し、それにより、第1の圧力管理コネクタおよび第2の圧力管理コネクタは複数の圧力管理装置を形成する。各減圧ドレッシングは、減圧ドレッシングに関連付けられた第2の減圧供給導管の1つを有する。複数の圧力管理装置の各圧力管理装置は、コントローラと、コントローラに電気的に結合されていて、コントローラに電力を供給するパワーユニットと、第1の複数の減圧導管の感知導管に関連付けられ、かつコントローラに電気的に結合されていて、減圧閾値が、その感知導管に関連付けられた組織部位に存在するかどうか判断する力変換器と、コントローラに結合されていて、関連の感知導管に存在する圧力が不十分であるときに表示するインジケータとを含む。
【0010】
説明に役立つ実施形態の他の特徴、および利点は、図面および以下の詳細な説明を参照することにより明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、患者の減圧治療を受けている複数の組織部位における減圧を管理するシステムの説明に役立つ非限定的な実施形態の一部分を断面で示す概略図である。
【
図2】
図2は、圧力管理装置の説明に役立つ非限定的な構成を示す、患者の減圧治療を受けている複数の組織部位における減圧を管理するシステムの説明に役立つ実施形態の一部分の概略図である。
【
図3】
図3は、複数の圧力管理装置から形成された一体式モジュールの説明に役立つ実施形態の概略的な正面図である。
【
図4】
図4は、減圧を供給し、複数の減圧供給導管に減圧をもたらすように分岐した導管を含む一体式モジュールの説明に役立つ実施形態の概略的な正面図である。
【
図5】
図5は、患者の減圧治療を受けている複数の組織部位における減圧を管理するシステムの別の説明に役立つ実施形態の一部分を図面で示しかつ一部分を断面で示す、概略的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の説明に役立つ非限定的な実施形態の詳細な説明において、本明細書の一部をなす添付図面を参照する。これらの実施形態は、当業者が本発明を実施できるようにするのに十分な程度、詳細に説明し、および、本発明の趣旨または範囲から逸脱せずに、他の実施形態を使用し得ること、および論理的な構造上の、機械的な、電気的なおよび化学的な変更がなされ得ることが理解される。当業者が、本明細書で説明する実施形態を実施できるようにするのに必要ではない詳細を避けるために、説明では、当業者に公知の特定の情報を省略し得る。それゆえ、以下の詳細な説明は、限定的ととられるべきではなく、説明に役立つ実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ定義される。
【0013】
組織部位に減圧がもたらされることによって、それらの組織部位における治癒を速める。複数の組織部位、例えば患者の複数の創傷に対応するために、複数の導管を使用して減圧を供給してもよい。単一の減圧源を、1つの導管から分岐した複数の導管と共に使用し得る。現在のところ、圧力監視装置は、既存の減圧源に配置され、かつ唯1つの導管で減圧源との圧力の伝達を行っている。1つの組織部位に関連付けられた1つの導管のみを監視する場合、減圧源のみにおいて監視が行われる場合のように、他の組織部位における圧力は監視されないことがある。このことは、異なる組織部位における圧力が大きく異なるが、それについてまだ気付かれていないことを意味する。同様に、これは、場合によっては有害な結果を引き起こし得る。例えば、移植片が2時間減圧を受けないでいると、移植片は根付かない可能性がある。本システムによれば、複数の組織部位の各組織部位を監視し、および減圧供給の問題が特定され、しかも対処される。システム100の説明に役立つ実施形態は、とりわけ、複数の組織部位において圧力監視装置を含むものとして示す。
【0014】
ここで図面を、初めに
図1を参照すると、患者104の減圧治療を受けている複数の組織部位102における減圧を管理するシステム100を示す。複数の減圧ドレッシング106は複数の組織部位102と共に使用される。一般に、複数の減圧ドレッシング106の1つが、複数の組織部位102の1つと関連付けられている。組織部位102は、単一の広い組織部位もしくは創傷、または別個の創傷部位もしくは組織部位を含んでもよい。組織部位102の各々は、骨組織、脂肪組織、筋組織、皮膚組織、脈管組織、結合組織、軟骨、腱、靭帯、または任意の他の組織を含む、任意のヒト、動物、または他の生物の体の組織とし得る。他に指定のない限り、本明細書の全体において、「または」は相互排他性である必要はない。組織部位102の治療は、流体、例えば滲出液や腹水の除去を含み得る。
【0015】
図1の説明に役立つ実施形態における複数の減圧ドレッシング106は、第1の減圧ドレッシング108および第2の減圧ドレッシング110を備えた状態で示す。複数の減圧ドレッシング106は、組織部位に減圧をもたらしかつ流体を除去するのに好適な任意の構造を含み得る。例えば、説明に役立つ一実施形態では、第1の減圧ドレッシング108は、組織部位102の1つに近接して配置されたマニホールド112を含み、その組織部位にマニホールド112は関連付けられる。マニホールド112は、取付装置116を含み得るシール部材114で被覆され、シール部材は流体シールを形成する。流体シールは、特定の減圧源または関連のサブシステムによって与えられた減圧を所望の部位において維持するのに適切なシールである。取付装置116を含み得るシール部材114は密閉空間118を形成してもよく、そこにマニホールド112が存在し得る。減圧インターフェース120が、アパーチャ(図示せず)およびシール部材114を通って配置され、密閉空間118に、特にマニホールド112に減圧をもたらし得る。例えば、減圧インターフェース120は、KCI(San Antonio、Texas)から入手可能なT.R.A.C.(登録商標)PadまたはSensa T.R.A.C.(登録商標)Padとし得る。減圧インターフェース120は密閉空間118に減圧を供給する。第2の減圧ドレッシング110は第1の減圧ドレッシング108と類似している。
【0016】
マニホールド112に関して、マニホールドは、一般的に、組織部位、例えば組織部位102に対して減圧を行ったり、流体を供給したり、または組織部位から流体を除去したりするのを支援するために設けられる物体または構造を指す。マニホールド112は、一般に、流体を、分配マニホールド112の周りの組織部位102にもたらしかつそこから除去されるように分配させる複数の流路または流れ経路を含む。説明に役立つ一実施形態では、流路または流れ経路は相互に接続されて、組織部位102に提供されるまたはそこから除去される流体の分配を改善する。マニホールド112は、以下の1つ以上を含み得る:組織部位102と接触して配置されかつ組織部位102に減圧を分配することができる生体適合性材料;流路、例えば、気泡質の発泡体、連続気泡発泡体、多孔性組織集合体、液体、ゲル、および流路を含むまたは硬化して流路を含む発泡体などを形成するように配置された構造要素などを有する装置;多孔質としてもよく、かつ発泡体、ガーゼ、フェルトのマット、または特定の生物学的適用に好適な任意の他の材料から作製されてもよい材料;連続気泡を備える発泡体;ポリウレタン;連続気泡の網状発泡体、例えばKinetic Concepts,Incorporated(San Antonio、Texas)製のGranuFoam(登録商標)材;生体再吸収性(bioresorbable)材料;または足場材料。場合によっては、マニホールド112はまた、薬剤、抗菌薬、成長因子、および様々な溶液などの流体を組織部位102に分配するためにも使用し得る。マニホールド112にまたはマニホールド112上に、吸収材料、ウィッキング材料、疎水性材料、および親水性材料などの他の層も含まれ得る。
【0017】
説明に役立つ一実施形態では、マニホールド112は、減圧ドレッシング108、110の使用後に患者の体から取り出す必要のない生体再吸収性材料から構成し得る。好適な生体再吸収性材料は、限定はされないが、ポリ乳酸(PLA)とポリグリコール酸(PGA)とのポリマーブレンドを含み得る。ポリマーブレンドはまた、限定はされないが、ポリカーボネート、ポリフマレート、およびカプララクトンを含み得る。マニホールド112は、新しい細胞増殖のための足場としての機能をさらに果たしてもよいし、または細胞増殖を促進するためにマニホールド112と足場材料が一緒に使用されてもよい。足場は、細胞増殖または組織形成を増進させるまたは促進するのに使用される物体または構造であり、例えば、細胞増殖のテンプレートを提供する三次元の多孔質構造である。足場材料の説明に役立つ例は、リン酸カルシウム、コラーゲン、PLA/PGA、コーラルヒドロキシアパタイト(coral hydroxy apatite)、カーボネート、または加工された同種移植片材料を含む。
【0018】
シール部材114は、流体シールをもたらす任意の材料とし得る。シール部材114は、例えば、不透過性または半透過性のエラストマー材料とし得る。エラストマーの例は、限定されるものではないが、天然ゴム、ポリイソプレン、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポリブタジエン、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンモノマー、クロロスルホン化ポリエチレン、多硫化ゴム、ポリウレタン(PU)、EVAフィルム、コ−ポリエステル、およびシリコーンを含み得る。シール部材材料の追加的な具体例は、シリコーンドレープ、3M Tegaderm(登録商標)ドレープ、Avery Dennison Corporation(Pasadena、California)から入手可能なポリウレタン(PU)ドレープを含む。
【0019】
取付装置116を使用して、シール部材114を患者の表皮111に、または別の層、例えばガスケットまたは追加的なシール部材に、または別の個所に当ててもよい。取付装置116は多くの形態を取り得る。例えば、取付装置116は、シール部材114の周囲に延在する、医学的に容認できる感圧接着剤とし得る。
【0020】
減圧ドレッシング106は組織部位102に対して減圧をもたらす。減圧は、一般的に、治療を施されている組織部位における周囲圧力に達しない圧力である。ほとんどの場合、この減圧は、患者がいる場所の気圧に達しない。あるいは、減圧は、組織部位における静水圧未満とし得る。他に指定のない限り、本明細書で挙げられた圧力の値は、ゲージ圧である。供給される減圧は、一定であってもまたは変動しても(パターン化またはランダム)よく、連続的にまたは断続的に供給され得る。用語「真空」および「負圧」を使用して、組織部位に加えられる圧力を説明してもよいが、組織部位に加えられる実際の圧力は、通常完全な真空と連想される圧力を上回り得る。本明細書での使用に一致して、減圧または真空圧の上昇は、一般に、絶対圧の相対的減少を指す。
【0021】
複数の減圧供給導管122が減圧源124に流体的に結合されてもよい。減圧供導管122は、単独で減圧を伝達しかつ液体を除去する導管としても、または1つ以上のルーメンと組み合わせて、圧力を感知し、かつ通気またはパージをもたらしてもよい。説明のために、個別の複数の感知導管126、またはルーメンを、複数の減圧供給導管122に関連付けて示すが、感知導管126は、マルチルーメン導管の1つのルーメンとして複数の減圧供給導管122に組み込まれてもよいことを理解されたい。
【0022】
減圧源124は減圧をもたらす。減圧源124は、減圧を供給する任意の装置または供給源、例えば真空ポンプ、壁面吸い込み、マイクロポンプ、または他の供給源とし得る。減圧源124がマイクロポンプである場合、マイクロポンプは、複数の管理装置128に直接結合され得る。組織部位に行われる減圧の量および性質は、一般に適用に応じて変動するが、減圧は、一般に、−5mm Hg(−667Pa)〜−500mm Hg(−66.7kPa)、より典型的には−75mm Hg(−9.9kPa)〜−300mm Hg(−39.9kPa)である。例えば、圧力は、限定するものではないが、−12、−12.5、−13、−14、−14.5、−15、−15.5、−16、−16.5、−17、−17.5、−18、−18.5、−19、−19.5、−20、−20.5、−21、−21.5、−22、−22.5、−23、−23.5、−24、−24.5、−25、−25.5、−26、−26.5kPaまたは別の圧力とし得る。
【0023】
複数の圧力管理装置128は、複数の減圧供給導管122に結合され、かつ複数の感知導管126に流体的に結合され得る。複数の圧力管理装置128は、例えば、第1の圧力管理装置130および第2の圧力管理装置132を含み得る。複数の圧力管理装置128の各々がハウジング134を含み得る。ハウジング134は、圧力障害または注意シンボル138およびタッチ式ミュートボタン140などのインジケータを含み得る可視的インジケータ136を含み得る。ハウジング134または可視的インジケータ136には、手動電源スイッチ142も含まれ得る。各ハウジング134は、第1の部分144および第2の部分146または縁部が含まれ得る。2つの構成要素を含み得る第1の結合部材148が、第1の部分144に結合され得る。第2の結合部材150が第2の部分146上に形成され得る。第1の結合部材148および第2の結合部材150は、固定式または解放式のいずれかで互いに結合するようなサイズにされかつ構成されている。
図3に関連して下記でさらに説明するように、任意選択的な結合部材148、150があることによって、複数の圧力管理装置128を組み合わせて一体式のモジュール、すなわち単一ユニットを形成できる。他の技術および装置、例えば締結具またはクリップを使用して、圧力管理装置128を結合してもよい。
【0024】
ここで主に
図2を参照すると、複数の組織部位102における減圧を管理するシステム100を、図示の複数の圧力管理装置128の第1の圧力管理装置130のみを備える図の形式で示す。任意の数の追加的な圧力管理装置128を、システム100の一部として組み合わせ得ることを理解されたい。第1の圧力管理装置130の追加的な態様は、
図2を参照してより詳細に説明し得る。
【0025】
第1の圧力管理装置130は、複数の感知導管126の1つに流体的に結合され、および感知導管126は、第1の圧力管理装置130内の力変換器152(または圧力計)に流体的に結合される。力変換器152は、感知導管126内の圧力を表示する信号、例えば電気信号を発生させることができるか、またはそうでなければ、圧力の様々な閾値を検出できる。力変換器152は、154においてコントローラ156に結合される。コントローラ156は、プリント配線アセンブリ(PWA)または特定用途向け集積回路(ASIC)、関連メモリを備えるマイクロプロセッサ、または他のコントローラ装置とし得る。
【0026】
それゆえ、コントローラ156は、感知導管126内の圧力を監視でき、それにより、組織部位102に近接した個所の圧力を監視できる。コントローラ156は、パワーユニット158、例えばバッテリーまたは他の電源から電力を受ける。パワーユニット158は、159においてコントローラ156に結合される。コントローラ156が、特定の感知導管126に関連する減圧ドレッシングにおける漏れまたは閉塞または他の問題に起因し得るなど、感知導管126内の減圧が不適切である(例えば、減圧閾値を下回る)と判断する場合、コントローラ156は、可聴式インジケータ160(または警報)または可視的インジケータ162などのインジケータを起動し得るまたは変調させ得る。可聴式インジケータ160は、161においてコントローラ156に結合させて示す。可視的インジケータ162は、163においてコントローラ156に結合させて示す。ミュートスイッチまたはボタン164がコントローラ156に関連付けられてもよく、および166において結合させて示す。ミュートスイッチ164は、ユーザが可聴式インジケータ160を静かにできるようにする。他のユーザインターフェースをコントローラ156に結合して、第1の圧力管理装置130の他の態様を制御してもよい。
【0027】
減圧供給導管122の一部分は、第1の圧力管理装置130を通って延在してもよく、および起動センサまたは変換器168を減圧供給導管122に流体的に結合してもよい。起動センサ168は、減圧の存在を検出し、かつコントローラ156に信号170をもたらすことができる。コントローラ156は、減圧供給導管122を通して供給された圧力と、感知導管126内の感知圧力とを比較して、性能に関してある決定を下してもよいし、かつまた、起動センサ168からの信号を使用して、コントローラ156および第1の圧力管理装置130の他の態様の動作を継続させてもよい。
【0028】
ここで主に
図1および
図2を参照すると、動作中、説明に役立つ一実施形態によれば、ユーザは、複数の減圧ドレッシング106を複数の組織部位102に適用し得る。例えば、第1の減圧ドレッシング108のマニホールド112は、組織部位102にくっつけて配置して、その後シール部材114によって覆われ、密閉空間118を形成してもよい。減圧インターフェース120がまだ設置されていない場合、減圧インターフェースを設置して、密閉空間118にまたはそうでなければマニホールド112に減圧をもたらしてもよい。他の減圧ドレッシングを、治療が望まれる各組織部位102に適用してもよい。
【0029】
複数の減圧供給導管122は、1対1で減圧源124に流体的に結合してもよい。この点で、減圧源124は、複数の減圧供給導管122を減圧源124に流体的に結合する分岐部材または分流器174に通じる第1の導管172(
図1)を有し得る。複数の感知導管126は、複数の圧力管理装置128に流体的に結合される。
【0030】
減圧源124が起動され、複数の減圧ドレッシング106に減圧を供給し始める。複数の圧力管理装置128は、起動センサ168によって自動的に、または電源スイッチ142などのインターフェースを使用してユーザによって手動でのいずれかで起動され得る。それゆえ、減圧は、組織部位102に供給され、かつ各組織部位102について監視される。複数の感知導管126の1つによって感知されるように、組織部位102における減圧供給に問題がある場合、複数の感知導管126の特定の感知導管に関連付けられた圧力管理装置128は、関連の力変換器152を介して不適切な圧力を感知する。次いで、力変換器152を監視するコントローラ156が、可聴式インジケータ160または可視的インジケータ162を使用して表示を提供する。そこで、ユーザは、複数の減圧ドレッシング106のどの減圧ドレッシングがうまくいっていないかを特定し得る。その後すぐに是正処置がとられ得る。
【0031】
図3に示すように、複数の圧力管理装置128が第1の結合部材148および第2の結合部材150を使用して結合され、一体式モジュール176を形成し得る。一体式モジュール176は、ユーザが、より好都合に移動させることができるようにし、かつまた、より美的である。
【0032】
ここで主に
図4を参照すると、大部分において
図3に示す統合モジュール176に類似した一体式モジュール176または圧力管理モジュール176の説明に役立つ実施形態を示す。それゆえ、一部の部分は、符号は付すが、ここでは詳細に説明しない。しかしながら、2つの大きな相違点がある。第1に、
図4の統合モジュール176は、単一のハウジング178内に、3つのそうでなければ独立した圧力管理装置を備えて製造され得る。第2に、およびそれに関連して、統合圧力管理モジュール176は、接合器または分岐部材または分流器の役目を果たし、減圧源からの減圧を第1の導管172から受けて複数の圧力管理装置128の各々に減圧をもたらし、複数の減圧供給導管122を通って供給する。明示しないが、複数の圧力感知ルーメンまたは導管が、減圧供給導管122に関連付けられるまたはその一部として形成される。複数の感知ルーメンによって、複数の圧力管理装置は複数の組織部位における圧力を監視できる。少なくとも1つの減圧供給導管122は、感知するために、減圧源、例えば
図1の減圧源124に圧力をもたらす感知ルーメンとし得る。
【0033】
再度
図2を参照すると、システム100の別の説明に役立つ実施形態を示す。システム100のこの実施形態に関して、減圧源124によって供給された減圧は、システム100の他のどこかで必要とされるよりもかなり減圧としてもよく(絶対圧の尺度でより負)、そのため、様々な個所で所望の圧力まで下げる。それゆえ、複数の圧力管理装置128の各々の態様として、圧力調整弁182が設けられて、減圧源124から供給された減圧を、その特定の圧力管理装置に関連付けられた特定の組織部位102に望まれる特定の圧力に調整する。
【0034】
圧力調整弁182は、所望の圧力への設定のために調整制御装置184を有してもよい。それゆえ、一例として、単一の減圧源124を、比較的高い減圧(例えば、限定するものではないが、−200mm Hg)をもたらすために使用してから、圧力調整弁182によって第1の所望の圧力に(例えば、限定するものではないが、−150mm Hgに)調整し、移植片が置かれた組織部位に供給する。システム100はまた、移植片が配置された組織部位にある減圧ドレッシングに減圧をもたらし、かつ、第1の所望の圧力よりも比較的小さい第2の所望の圧力(例えば、限定するものではないが、−50mm Hg)において同じことをしてもよい。別の説明に役立つ実施形態では、コントローラ156は調整制御装置184を制御し得る。所望の圧力は、ユーザインターフェースを使用してコントローラ156へユーザによって設定され得る。
【0035】
ここで主に
図5を参照すると、複数の組織部位、例えば、患者204の減圧治療を受けている組織部位202における減圧を管理する、説明に役立つ非限定的なシステム200を示す。システム200は、多くの点で
図1のシステム100と類似している。減圧ドレッシング208を1つおよび圧力管理装置228を1つのみ示すが、システム200は、複数の減圧ドレッシングおよび圧力管理装置を考慮することを理解されたい。減圧ドレッシング208などの複数の減圧ドレッシングを、組織部位、例えば組織部位202に配置する。減圧ドレッシングごとに減圧インターフェース220を使用して、マニホールド212を含む密閉空間218に減圧をもたらし、かつまた密閉空間218の圧力の感知を可能にしてもよい。
【0036】
減圧源224が、第1の複数の減圧供給導管223に減圧を供給する。第1の導管272を使用して、第1の複数の減圧供給導管223に流体的に結合された1つ以上の分流器274または分配器に減圧を供給し得る。第1の減圧供給導管223の各々は、第1の端部225および第2の端部227を有する。第1の減圧供給導管223の各々の第2の端部227には第1の圧力管理コネクタ286が結合されている。第1の圧力管理コネクタ286には第2の圧力管理コネクタ288が解放式に結合され、圧力管理装置228を形成する。第2の複数の減圧供給導管290を使用して、減圧インターフェース220を各減圧ドレッシングのための関連の第2の圧力管理コネクタ288に流体的に結合してもよい。第2の複数の減圧供給導管290の各々は第1の端部292および第2の端部294を有する。第2の圧力管理コネクタ288は、第2の複数の減圧導管290の関連の導管の第1の端部292に結合される。
【0037】
第1の圧力管理コネクタ286と第2の圧力管理コネクタ288を結合することによって形成された各圧力管理装置228は、流体結合をもたらし、かつまた、監視および制御に関して
図1〜3の圧力管理装置128と似たように機能する。圧力管理装置228は、迅速な接続を提供し、かつまた、一方の部分、例えば第1の圧力管理コネクタ286を簡単に再使用できるようにし、および別の部分、例えば第2の圧力管理コネクタ288を、使用後に廃棄できるようにする。コネクタ286、288の物理的な結合はまた、コネクタ286と288との間の電気的な接続も提供し得る。再度
図2に戻ると、第1の圧力管理装置130の様々な構成要素を、圧力管理装置228のコネクタ286、288のいずれかに関連付けてもよい。
【0038】
説明に役立つ一実施形態では、可聴式インジケータ160および可視的インジケータ162は、第1の圧力管理コネクタ286に関連付けてもよい。コントローラ156、パワーユニット158、ミュートスイッチ164、および力変換器152は第2の圧力管理コネクタ288に関連付けてもよい。構成要素の様々な組み合わせおよび置換を2つのコネクタ286、288に関連付けてもよい。圧力調整弁182はまた、第2の圧力管理コネクタ288に関連付けてもよい。
【0039】
本明細書では、用語「結合された」は、別個の物体を介した結合を含み、かつ直接的な結合を含む。用語「結合された」はまた、構成要素の各々が同じ材料片から形成されているため互いに連続している2つ以上の構成要素を包含する。また、用語「結合された」は、化学結合によるなどの化学的な、機械的な、熱的な、または電気的な結合を含んでもよい。流体結合は、流体が指定の部分または位置間で連通し得ることを意味する。
【0040】
別の説明に役立つ実施形態では、圧力管理装置は、エレクトロニクスを有さず、かつ、圧力を監視しかつ不適切な圧力を表示するために物理的な装置を使用し得る。例えば、ポップアップ式圧力弁は、適切な減圧下で圧縮される各感知ルーメンに関連付けてもよいが、膨張するため、不適切な減圧が存在するときに目に見える。
【0041】
圧力管理装置128は、減圧を供給する任意の装置、例えば真空ポンプ、壁面吸い込み、または他の供給源とし得る任意の減圧源と使用し得る。圧力調整弁182を含めて、圧力管理装置128は、単一の減圧源が、異なる組織部位において異なる圧力での減圧を供給および監視できるようにする。
【0042】
減圧源は、1つの導管が流体的に結合される1つの組織部位を監視する、監視式システムとしてもよく、および圧力管理装置は、追加的な組織部位に関連付けられた追加的な導管に加えられ得る。
【0043】
再度全体的に
図1および
図4を参照すると、別の説明に役立つ実施形態では、患者104の減圧治療を受けている複数の組織部位102における減圧を管理するシステム100を示す。この説明に役立つ実施形態では、一体式モジュール176が、
図4に示すものと同様の複数の圧力管理装置128を有するが、一体式モジュール176はコントローラ(明示せず)を1つのみ備える。各圧力管理装置128に関連付けられた力変換器が、一体式モジュール176のための1つのコントローラに結合される。
【0044】
本発明およびその利点を、いくつかの説明に役立つ非限定的な実施形態に照らして説明したが、添付の特許請求の範囲によって定義された本発明の範囲から逸脱せずに、様々な変更、代用、交換、および修正をなすことができることを理解されたい。任意の一実施形態に関連して説明された任意の特徴はまた、任意の他の実施形態にも適用可能であることを理解されたい。
【0045】
上述の利益および利点は、一実施形態に関連し得ること、またはいくつかの実施形態に関連し得ることを理解されたい。「1つの」品目への言及は、1つ以上のそれら品目を指すことをさらに理解されたい。
【0046】
本明細書で説明した方法のステップは、任意の好適な順序で、または適切な場合には同時に実施し得る。
【0047】
適切な場合には、上述の実施形態のいずれかの態様を、説明の任意の他の実施形態の態様と組み合わせて、類似のまたは異なる特性を有しかつ同じまたは異なる問題に対処する別の例を形成する。
【0048】
好ましい実施形態の上述の説明は例示にすぎず、当業者は様々な修正をなし得ることを理解されたい。上述の明細書、例およびデータは、本発明の例示的な実施形態の構造および使用の完全な説明を提供する。本発明の様々な実施形態を、ある程度詳細に、または1つ以上の個々の実施形態を参照して上記で説明したが、当業者は、特許請求の範囲から逸脱せずに、開示の実施形態に多数の修正をなすことができる。