【文献】
MediaTek Inc.,Discussion on HARQ-ACK PUCCH resource for TDD eIMTA[online],3GPP TSG-RAN WG1#75 R1-135421,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_75/Docs/R1-135421.zip>,2013年10月 7日
【文献】
LG Electronics,Remaining HARQ Details for TDD eIMTA[online],3GPP TSG-RAN WG1#75 R1-135455,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_75/Docs/R1-135455.zip>,2013年11月11日
【文献】
Qualcomm Incorporated,eIMTA PUCCH Resource Allocation[online],3GPP TSG-RAN WG1#75 R1-135291,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_75/Docs/R1-135291.zip>,2013年11月11日
【文献】
LG Electronics,TDD DL-UL Reconfiguration Methods for eIMTA,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #69 R1-122318,3GPP,2012年 5月21日
【文献】
Alcatel-Lucent Shanghai Bell et al.,Discussion on timing issues with dynamic TDD UL-DL configuration,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #69 R1-122510,3GPP,2012年 5月21日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下の実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定の形態で結合したものである。各構成要素又は特徴は、別に明示しない限り、選択的なものとして考慮されてもよい。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施されてもよく、また、一部の構成要素及び/又は特徴は結合されて本発明の実施例を構成してもよい。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更されてもよい。ある実施例の一部の構成や特徴は、他の実施例に含まれてもよく、他の実施例の対応する構成又は特徴に代えてもよい。
【0025】
本明細書では、本発明の実施例を、基地局と端末間におけるデータ送受信の関係を中心に説明する。ここで、基地局は、端末と直接に通信を行うネットワークの終端ノード(terminal node)としての意味を有する。本文書で、基地局により行われるとした特定動作は、場合によっては、基地局の上位ノード(upper node)により行われてもよい。
【0026】
すなわち、基地局を含む複数のネットワークノード(network nodes)で構成されるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、又は基地局以外の他のネットワークノードにより行われるということは明らかである。「基地局(BS:Base Station)」は、固定局(fixed station)、Node B、eNode B(eNB)、アクセスポイント(AP:Access Point)などの用語に代えてもよい。中継機は、Relay Node(RN)、Relay Station(RS)などの用語に代えてもよい。また、「端末(Terminal)」は、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、MSS(Mobile Subscriber Station)、SS(Subscriber Station)などの用語に代えてもよい。
【0027】
以下の説明で使われる特定用語は、本発明の理解を助けるために提供されたもので、これらの特定用語の使用は、本発明の技術的思想から逸脱することなく他の形態に変更されてもよい。
【0028】
場合によっては、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置を省略したり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で示すこともできる。また、本明細書全体を通じて同一の構成要素には同一の図面符号を付して説明する。
【0029】
本発明の実施例は、無線接続システムであるIEEE 802システム、3GPPシステム、3GPP LTE及びLTE−A(LTE−Advanced)システム、及び3GPP2システムの少なくとも一つに開示された標準文書でサポートすることができる。すなわち、本発明の実施例において本発明の技術的思想を明確にするために説明していない段階又は部分は、上記の標準文書でサーポートすることができる。なお、本文書で開示している全ての用語は、上記の標準文書によって説明することができる。
【0030】
以下の技術は、CDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)などのような種々の無線接続システムに用いることができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)によって具現することができる。TDMAは、GSM(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)のような無線技術によって具現することができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、E−UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術によって具現することができる。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project) LTE(long term evolution)は、E−UTRAを用いるE−UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、下りリンクでOFDMAを採用し、上りリンクでSC−FDMAを採用する。LTE−A(Advanced)は、3GPP LTEの進展である。WiMAXは、IEEE 802.16e規格(WirelessMAN−OFDMA Reference System)及び進展したIEEE 802.16m規格(WirelessMAN−OFDMA Advanced system)によって説明することができる。明確性のために、以下では、3GPP LTE及びLTE−Aシステムを中心に説明するが、本発明の技術的思想はこれに制限されない。
【0031】
LTA/LTA−Aリソース構造/チャネル
図1を参照して無線フレームの構造について説明する。
【0032】
セルラーOFDM無線パケット通信システムにおいて、上り/下りリンク信号パケット送信はサブフレーム(subframe)単位に行われ、1サブフレームは、複数のOFDMシンボルを含む一定の時間区間と定義される。3GPP LTE標準では、FDD(Frequency Division Duplex)に適用可能なタイプ1無線フレーム(radio frame)構造と、TDD(Time Division Duplex)に適用可能なタイプ2無線フレーム構造を支援する。
【0033】
図1(a)は、タイプ1無線フレームの構造を例示する図である。下りリンク無線フレームは10個のサブフレームで構成され、1個のサブフレームは時間領域(time domain)において2個のスロット(slot)で構成される。1個のサブフレームを送信するためにかかる時間をTTI(transmission time interval)という。例えば、1サブフレームの長さは1msであり、1スロットの長さは0.5msであってよい。1スロットは時間領域において複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域において複数のリソースブロック(Resource Block;RB)を含む。3GPP LTEシステムでは、下りリンクでOFDMAを用いているため、OFDMシンボルが1シンボル区間を表す。OFDMシンボルは、SC−FDMAシンボル又はシンボル区間と呼ぶこともできる。リソースブロック(RB)はリソース割り当て単位であり、1スロットにおいて複数個の連続した副搬送波(subcarrier)を含むことができる。
【0034】
1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、CP(Cyclic Prefix)の構成(configuration)によって異なってもよい。CPには、拡張CP(extended CP)及び一般CP(normal CP)がある。例えば、OFDMシンボルが一般CPによって構成された場合、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は7個であってよい。OFDMシンボルが拡張CPによって構成された場合、1 OFDMシンボルの長さが増加するため、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、一般CPの場合に比べて少ない。拡張CPの場合に、例えば、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は6個であってもよい。端末が速い速度で移動する場合などのようにチャネル状態が不安定な場合は、シンボル間干渉をより減らすために、拡張CPを用いることができる。
【0035】
一般CPが用いられる場合、1スロットは7個のOFDMシンボルを含み、1サブフレームは14個のOFDMシンボルを含む。このとき、各サブフレームにおける先頭2個又は3個のOFDMシンボルはPDCCH(physical downlink control channel)に割り当て、残りのOFDMシンボルはPDSCH(physical downlink shared channel)に割り当てることができる。
【0036】
図1(b)は、タイプ2無線フレームの構造を示す図である。タイプ2無線フレームは、2ハーフフレーム(half frame)で構成される。各ハーフフレームは、5サブフレーム、DwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、保護区間(Guard Period;GP)、及びUpPTS(Uplink Pilot Time Slot)で構成され、ここで、1サブフレームは2スロットで構成される。DwPTSは、端末での初期セル探索、同期化又はチャネル推定に用いられる。UpPTSは、基地局でのチャネル推定と端末の上り送信同期を取るために用いられる。保護区間は、上りリンク及び下りリンク間に下りリンク信号の多重経路遅延によって上りリンクで生じる干渉を除去するための区間である。一方、無線フレームのタイプにかかわらず、1個のサブフレームは2個のスロットで構成される。
無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、又はスロットに含まれるシンボルの数は様々に変更されてもよい。
【0037】
図2は、下りリンクスロットにおけるリソースグリッド(resource grid)を示す図である。同図で、1下りリンクスロットは時間領域で7個のOFDMシンボルを含み、1リソースブロック(RB)は周波数領域で12個の副搬送波を含むとしたが、本発明はこれに制限されない。例えば、一般CP(normal−Cyclic Prefix)では1スロットが7 OFDMシンボルを含むが、拡張CP(extended−CP)では1スロットが6 OFDMシンボルを含んでもよい。リソースグリッド上のそれぞれの要素をリソース要素(resource element)と呼ぶ。1リソースブロックは12×7個のリソース要素を含む。下りリンクスロットに含まれるリソースブロックの個数N
DLは、下り送信帯域幅による。上りリンクスロットは下りリンクスロットと同一の構造を有することができる。
【0038】
図3は、下りリンクサブフレームの構造を示す図である。1サブフレーム内で第1のスロットにおける先頭部の最大3個のOFDMシンボルは、制御チャネルが割り当てられる制御領域に該当する。残りのOFDMシンボルは、物理下り共有チャネル(Physical Downlink Shared Chancel;PDSCH)が割り当てられるデータ領域に該当する。3GPP LTEシステムで用いられる下り制御チャネルには、例えば、物理制御フォーマット指示子チャネル(Physical Control Format IndicatorChannel;PCFICH)、物理下り制御チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDCCH)、物理HARQ指示子チャネル(Physical Hybrid automatic repeat request Indicator Chanel;PHICH)などがある。PCFICHは、サブフレームの最初のOFDMシンボルで送信され、サブフレーム内の制御チャネル送信に用いられるOFDMシンボルの個数に関する情報を含む。PHICHは、上り送信の応答としてHARQ ACK/NACK信号を含む。PDCCHで送信される制御情報を、下りリンク制御情報(Downlink Control Information;DCI)という。DCIは、上りリンク又は下りリンクスケジューリング情報を含んだり、任意の端末グループに対する上り送信電力制御命令を含む。PDCCHは、下り共有チャネル(DL−SCH)のリソース割り当て及び送信フォーマット、上り共有チャネル(UL−SCH)のリソース割り当て情報、ページングチャネル(PCH)のページング情報、DL−SCH上のシステム情報、PDSCH上で送信されるランダムアクセス応答(Random Access Response)のような上位層制御メッセージのリソース割り当て、任意の端末グループ内の個別端末に対する送信電力制御命令のセット、送信電力制御情報、VoIP(Voice over IP)の活性化などを含むことができる。複数のPDCCHが制御領域内で送信されてもよく、端末は複数のPDCCHをモニタすることができる。PDCCHは一つ以上の連続する制御チャネル要素(Control Channel Element;CCE)の組み合わせ(aggregation)で送信される。CCEは、無線チャネルの状態に基づくコーディングレートでPDCCHを提供するために用いられる論理割り当て単位である。CCEは、複数個のリソース要素グループに対応する。PDCCHのフォーマットと利用可能なビット数は、CCEの個数とCCEによって提供されるコーディングレート間の相関関係によって決定される。基地局は、端末に送信されるDCIによってPDCCHフォーマットを決定し、制御情報に巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check;CRC)を付加する。CRCは、PDCCHの所有者又は用途によって無線ネットワーク臨時識別子(Radio Network Temporary Identifier;RNTI)という識別子でマスクされる。PDCCHが特定端末に対するものであれば、端末のcell−RNTI(C−RNTI)識別子をCRCにマスクすることができる。又は、PDCCHがページングメッセージに対するものであれば、ページング指示子識別子(Paging Indicator Identifier;P−RNTI)をCRCにマスクすることができる。PDCCHがシステム情報(より具体的に、システム情報ブロック(SIB))に対するものであれば、システム情報識別子及びシステム情報RNTI(SI−RNTI)をCRCにマスクすることができる。端末のランダムアクセスプリアンブルの送信に対する応答であるランダムアクセス応答を示すために、ランダムアクセス−RNTI(RA−RNTI)をCRCにマスクすることができる。
【0039】
図4は、上りリンクサブフレームの構造を示す図である。上りリンクサブフレームは、周波数領域で制御領域とデータ領域とに区別できる。制御領域には上りリンク制御情報を含む物理上り制御チャネル(Physical Uplink Control Channel;PUCCH)が割り当てられる。データ領域には、ユーザーデータを含む物理上り共有チャネル(Physical uplink shared channel;PUSCH)が割り当てられる。単一搬送波特性を維持するために、一つの端末はPUCCHとPUSCHを同時に送信しない。一つの端末のPUCCHは、サブフレームにおいてリソースブロック対(RB pair)に割り当てられる。リソースブロック対に属するリソースブロックは、2スロットに対して互いに異なった副搬送波を占める。これを、PUCCHに割り当てられるリソースブロック対がスロット境界で周波数−ホップ(frequency−hopped)するという。
【0040】
物理上り制御チャネル(PUCCH)
PUCCHを介して送信される上りリンク制御情報(UCI)は、スケジューリング要請(Scheduling Request;SR)、HARQ ACK/NACK情報、及び下りリンクチャネル測定情報を含むことができる。
【0041】
HARQ ACK/NACK情報は、PDSCH上の下りリンクデータパケットのデコーティングに成功したか否かによって生成することができる。既存の無線通信システムにおいて、下り単一コードワード(codeword)送信に対してはACK/NACK情報として1ビットが送信され、下り2コードワード送信に対してはACK/NACK情報として2ビットが送信される。
【0042】
チャネル測定情報は、多重入出力(Multiple Input Multiple Output;MIMO)技法に関連するフィードバック情報のことをいい、チャネル品質指示子(Channel Quality Indicator;CQI)、プリコーディング行列インデックス(Precoding Matrix Index;PMI)及びランク指示子(Rank Indicator;RI)を含むことができる。これらのチャネル測定情報をCQIと総称することもできる。CQIの送信のためにサブフレーム当たりに20ビットを用いることができる。
【0043】
PUCCHは、BPSK(Binary Phase Shift Keying)とQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)技法を用いて変調することができる。PUCCHを介して複数端末の制御情報を送信することができ、各端末の信号を区別するためにコード分割多重化(Code Division Multiplexing;CDM)を行う場合に、長さ12のCAZAC(Constant Amplitude Zero Autocorrelation)シーケンスを主に使用する。CAZACシーケンスは、時間領域(time domain)及び周波数領域(frequency domain)で一定の大きさ(amplitude)を維持する特性を有しているため、端末のPAPR(Peak−to−Average Power Ratio)又はCM(Cubic Metric)を下げてカバレッジを増加させることに適している。また、PUCCHを介して送信される下りデータ送信に対するACK/NACK情報は、直交シーケンス(orthgonal sequence)又は直交カバー(orthogonal cover;OC)を用いてカバリングされる。
【0044】
また、PUCCH上で送信される制御情報は、互いに異なる循環シフト(cyclic shift;CS)値を持つ循環シフトされたシーケンス(cyclically shifted sequence)を用いて区別することができる。循環シフトされたシーケンスは、基本シーケンス(base sequence)を特定CS量(cyclic shift amount)だけ循環シフトさせて生成することができる。特定CS量は、循環シフトインデックス(CS index)によって示される。チャネルの遅延拡散(delay spread)によって使用可能な循環シフトの数は可変してもよい。種々のシーケンスを基本シーケンスとして用いることができ、前述のCAZACシーケンスがその一例である。
【0045】
また、端末が一つのサブフレームで送信可能な制御情報の量は、制御情報の送信に利用可能なSC−FDMAシンボルの個数(すなわち、PUCCHのコヒーレント(coherent)な検出のための参照信号(RS)送信に用いられるSC−FDMAシンボルを除くSC−FDMAシンボル)によって決定することができる。
【0046】
3GPP LTEシステムにおいてPUCCHは、送信される制御情報、変調技法、制御情報の量などによって総7種の互いに異なるフォーマットと定義され、それぞれのPUCCHフォーマットによって送信される上りリンク制御情報(uplink control information;UCI)の属性は、下記の表1のようにまとめることができる。
【表1】
【0047】
PUCCHフォーマット1は、SRの単独送信に用いられる。SR単独送信の場合には、変調されていない波形が適用されるが、その詳細については後述する。
【0048】
PUCCHフォーマット1a又は1bは、HARQ ACK/NACKの送信に用いられる。任意のサブフレームでHARQ ACK/NACKが単独に送信される場合にはPUCCHフォーマット1a又は1bを用いることができる。又は、PUCCHフォーマット1a又は1bを用いてHARQ ACK/NACK及びSRを同一サブフレームで送信することもできる。
【0049】
PUCCHフォーマット2はCQIの送信に用いられ、PUCCHフォーマット2a又は2bはCQI及びHARQ ACK/NACKの送信に用いられる。拡張されたCPの場合は、PUCCHフォーマット2がCQI及びHARQ ACK/NACKの送信に用いられてもよい。
【0051】
PUCCHリソース
UEに対しては、上りリンク制御情報(UCI)の送信のためのPUCCHリソースが、上位(higher)レイヤシグナリングを用いた明示的(explicit)方式或いは暗黙的(implicit)な方式によって基地局(BS)から割り当てられる。
【0052】
ACK/NACKの場合に、端末に対して上位層で複数個のPUCCHリソース候補を設定することができ、それらの候補の中でどのPUCCHリソースを使用するかは暗黙的な方式で決定することができる。例えば、UEはBSからPDSCHを受信し、該PDSCHに関するスケジューリング情報を運ぶPDCCHリソースによって暗黙的に決定されたPUCCHリソースを用いて、該当のデータユニットに対するACK/NACKを送信することができる。
【0053】
図6に、ACK/NACKのためのPUCCHリソースを決定する例を示す。
【0054】
LTEシステムにおいてACK/NACKのためのPUCCHリソースは各UEにあらかじめ割り当てられておらず、複数のPUCCHリソースをセル内の複数のUEが毎時点ごとに分けて使用する。具体的に、UEがACK/NACKを送信するために使用するPUCCHリソースは、該当の下りリンクデータを運ぶPDSCHに関するスケジューリング情報を運ぶPDCCHに基づいて暗黙的な方式で決定される。それぞれのDLサブフレームにおいてPDCCHが送信される全体領域は複数のCCE(Control Channel Element)で構成され、UEに送信されるPDCCHは一つ以上のCCEで構成される。CCEは複数(例えば、9個)のREG(Resource Element Group)を含む。1個のREGは、参照信号(Reference Signal:RS)を除いた状態で隣り合う4個のRE(Resource Element)で構成される。UEは、自身が受信したPDCCHを構成するCCEのインデックスのうちの特定CCEインデックス(例えば、最初或いは最低のCCEインデックス)の関数によって誘導(derive)或いは計算(calculate)される暗黙的PUCCHリソースを用いてACK/NACKを送信する。
【0055】
図6を参照すると、それぞれのPUCCHリソースインデックスは、ACK/NACKのためのPUCCHリソースに対応する。
図6のように、4〜6番のCCEで構成されたPDCCHを介してPDSCHに関するスケジューリング情報がUEに送信されると仮定する場合、該UEは、上記PDCCHを構成する最低のCCEである4番CCEのインデックスから誘導或いは計算されたPUCCH、例えば、4番PUCCHを介してACK/NACKをBSに送信する。
図6は、DLに最大M’個のCCEが存在し、ULに最大M個のPUCCHが存在する場合を例示する。M’=Mであってもよいが、M’値とM値とが異なるように設計され、CCEとPUCCHリソースのマッピングが重なるようにしてもよい。
【0056】
例えば、PUCCHリソースインデックスを次のように決定することができる。
【数2】
【0058】
PUCCHチャネル構造
PUCCHフォーマット1a及び1bについてまず説明する。
【0059】
PUCCHフォーマット1a/1bにおいてBPSK又はQPSK変調方式を用いて変調されたシンボルは、長さ12のCAZACシーケンスで乗算(multiply)される。例えば、変調シンボルd(0)に長さNのCAZACシーケンスr(n)(n=0,1,2,…,N−1)が乗算された結果は、y(0),y(1),y(2),…,y(N−1)となる。y(0),…,y(N−1)シンボルをシンボルブロック(block of symbol)と呼ぶことができる。変調シンボルにCAZACシーケンスを乗算した後に、直交シーケンスを用いたブロック−単位(block−wise)拡散が適用される。
【0060】
一般ACK/NACK情報に対しては長さ4のアダマール(Hadamard)シーケンスが用いられ、短い(shortened)ACK/NACK情報及び参照信号(Reference Signal)に対しては長さ3のDFT(Discrete Fourier Transform)シーケンスが用いられる。拡張されたCPの場合の参照信号に対しては長さ2のアダマールシーケンスが用いられる。
【0061】
図7は、一般CPの場合にACK/NACKチャネルの構造を示す図である。
図7では、CQI無しでHARQ ACK/NACKを送信するためのPUCCHチャネル構造を例示する。1個のスロットに含まれる7個のSC−FDMAシンボルのうち、中間部分における3個の連続したSC−FDMAシンボルに参照信号(RS)を乗せ、残り4個のSC−FDMAシンボルにはACK/NACK信号を乗せる。一方、拡張されたCPの場合には、中間部分における2個の連続したシンボルにRSを乗せることができる。RSに用いられるシンボルの個数及び位置は、制御チャネルによって可変してもよく、それに関連したACK/NACK信号に用いられるシンボルの個数及び位置もそれに応じて変更されてもよい。
【0062】
1ビット及び2ビットの確認応答情報(スクランブルされていない状態)はそれぞれBPSK及びQPSK変調技法を用いて一つのHARQ ACK/NACK変調シンボルで表現することができる。肯定確認応答(ACK)は「1」にエンコードし、否定確認応答(NACK)は「0」にエンコードすることができる。
【0063】
割り当てられる帯域内で制御信号を送信するとき、多重化容量を高めるために2次元拡散を適用する。すなわち、多重可能な端末の数又は制御チャネルの数を増大するために周波数領域拡散と時間領域拡散を同時に適用する。ACK/NACK信号を周波数領域で拡散させるために周波数領域シーケンスを基本シーケンスとして用いる。周波数領域シーケンスとしては、CAZACシーケンスの一つであるZadoff−Chu(ZC)シーケンスを用いることができる。例えば、基本シーケンスであるZCシーケンスに互いに異なる循環シフト(Cyclic Shift;CS)を適用することによって、互いに異なる端末又は互いに異なる制御チャネルの多重化を適用することができる。
【数4】
【0064】
周波数領域拡散されたACK/NACK信号を直交拡散(spreading)コードを用いて時間領域で拡散する。直交拡散コードとしてはウォルシュ−アダマール(Walsh−Hadamard)シーケンス又はDFTシーケンスを用いることができる。例えば、ACK/NACK信号は4シンボルに対して長さ4の直交シーケンス(w0、w1、w2、w3)を用いて拡散することができる。また、RSも、長さ3又は長さ2の直交シーケンスを用いて拡散する。これを直交カバリング(Orthogonal Covering;OC)という。
【0065】
前述したような周波数領域でのCSリソース及び時間領域でのOCリソースを用いて複数の端末をコード分割多重化(Code Division Multiplex、CDM)方式で多重化することができる。すなわち、同一のPUCCH RB上で複数端末のACK/NACK情報及びRSを多重化することができる。
【0066】
このような時間領域拡散CDMにおいて、ACK/NACK情報に対して支援される拡散コードの個数はRSシンボルの個数によって制限される。すなわち、RS送信SC−FDMAシンボルの個数は、ACK/NACK情報送信SC−FDMAシンボルの個数よりも少ないため、RSの多重化容量(capacity)がACK/NACK情報の多重化容量に比べて少なくなる。例えば、一般CPの場合、4個のシンボルでACK/NACK情報を送信できるが、ACK/NACK情報のために4個ではなく3個の直交拡散コードを用いる。これは、RS送信シンボルの個数が3個に制限され、RSのために3個の直交拡散コードしか用いることができないためである。
【0067】
ACK/NACK情報の拡散に用いられる直交シーケンスの一例は、表2及び表3の通りである。表2は、長さ4シンボルに対するシーケンスを示し、表3は、長さ3シンボルに対するシーケンスを示す。長さ4シンボルに対するシーケンスは、一般的なサブフレーム構成のPUCCHフォーマット1/1a/1bで用いられる。サブフレーム構成において、第2のスロットの最後のシンボルでSRS(Sounding Reference Signal)が送信されるなどの場合を考慮して、第1のスロットでは長さ4シンボルに対するシーケンスが適用され、第2のスロットでは長さ3シンボルに対するシーケンスの短い(shortened)PUCCHフォーマット1/1a/1bが適用されてもよい。
【表2】
【表3】
【0068】
一般CPのサブフレームにおいて1スロットで3個のシンボルがRS送信のために用いられ、4個のシンボルがACK/NACK情報送信のために用いられる場合に、例えば、周波数領域で6個の循環シフト(CS)及び時間領域で3個の直交カバー(OC)リソースを用いることができるとすれば、総18個の互いに異なる端末からのHARQ確認応答を一つのPUCCH RB内で多重化することができる。もし、拡張されたCPのサブフレームにおいて1スロットで2個のシンボルがRS送信のために用いられ、4個のシンボルがACK/NACK情報送信のために用いられる場合に、例えば、周波数領域で6個の循環シフト(CS)及び時間領域で2個の直交カバー(OC)リソースを用いることができるとすれば、総12個の互いに異なる端末からのHARQ確認応答を一つのPUCCH RB内で多重化することができる。
【0069】
次に、PUCCHフォーマット1について説明する。スケジューリング要請(SR)は、端末が、スケジュールされることを要請したり又は要請しない方式で送信される。SRチャネルは、PUCCHフォーマット1a/1bにおけるACK/NACKチャネル構造を再利用し、ACK/NACKチャネル設計に基づいてOOK(On−Off Keying)方式で構成される。SRチャネルでは参照信号が送信されない。したがって、一般CPの場合には、長さ7のシーケンスが用いられ、拡張されたCPの場合には長さ6のシーケンスが用いられる。SR及びACK/NACKに対して互いに異なる循環シフト又は直交カバーを割り当てることができる。すなわち、肯定(positive)SR送信のために、端末は、SR用に割り当てられたリソースを通じてHARQ ACK/NACKを送信する。否定(negative)SR送信のためには、端末は、ACK/NACK用に割り当てられたリソースを通じてHARQ ACK/NACKを送信する。
【0070】
次に、PUCCHフォーマット2/2a/2bについて説明する。PUCCHフォーマット2/2a/2bは、チャネル測定フィードバック(CQI、PMI、RI)を送信するための制御チャネルである。
【0071】
チャネル測定フィードバック(以下では、「CQI情報」と総称する)の報告周期及び測定対象となる周波数単位(又は、周波数解像度(resolution))は基地局で制御することができる。時間領域において周期的及び非周期的CQI報告を支援することができる。PUCCHフォーマット2は、周期的報告にのみ用いられ、非周期的報告のためにはPUSCHを用いることができる。非周期的報告の場合に、基地局は端末に、上りリンクデータ送信のためにスケジュールされたリソースに個別CQI報告を乗せて送信することを指示することができる。
【0072】
図8は、一般CPの場合に、CQIチャネルの構造を示す。1スロットのSC−FDMAシンボル0乃至6のうち、SC−FDMAシンボル1及び5(2番目及び6番目のシンボル)を復調参照信号(Demodulation Reference Signal、DMRS)送信に用い、残りSC−FDMAシンボルでCQI情報を送信することができる。一方、拡張されたCPの場合には、一つのSC−FDMAシンボル(SC−FDMAシンボル3)をDMRS送信に用いる。
【0073】
PUCCHフォーマット2/2a/2bではCAZACシーケンスによる変調を支援し、QPSK変調されたシンボルが長さ12のCAZACシーケンスで乗算される。シーケンスの循環シフト(CS)はシンボル及びスロット間に変更される。DMRSに対して直交カバリングが用いられる。
【0074】
1個のスロットに含まれる7個のSC−FDMAシンボルのうち、3個のSC−FDMAシンボル間隔で離れた2個のSC−FDMAシンボルには参照信号(DMRS)が乗せられ、残り5個のSC−FDMAシンボルにはCQI情報が乗せられる。1スロット中に2個のRSが用いられることは、高速端末を支援するためである。また、循環シフト(CS)シーケンスを用いて各端末を区別する。CQI情報シンボルはSC−FDMAシンボル全体に変調されて伝達され、SC−FDMAシンボルは一つのシーケンスで構成されている。すなわち、端末は各シーケンスにCQIを変調して送信する。
【0075】
一つのTTIに送信可能なシンボル数は10個であり、CQI情報の変調はQPSKまで定められている。SC−FDMAシンボルに対してQPSKマッピングを用いる場合、2ビットのCQI値を乗せ得るため、1スロットに10ビットのCQI値を乗せることができる。したがって、1サブフレームに最大20ビットのCQI値を乗せることができる。CQI情報を周波数領域において拡散するために周波数領域拡散符号を用いる。
【0076】
周波数領域拡散符号としては長さ12のCAZACシーケンス(例えば、ZCシーケンス)を用いることができる。各制御チャネルは、互いに異なる循環シフト(cyclic shift)値を持つCAZACシーケンスを適用して区別することができる。周波数領域で拡散されたCQI情報にIFFTを行う。
【0077】
12個の等間隔を持つ循環シフトによって12個の互いに異なる端末を同一PUCCH RB上で直交多重化することができる。一般CP場合に、SC−FDMAシンボル1及び5上の(拡張されたCP場合はSC−FDMAシンボル3上の)DMRSシーケンスは、周波数領域上のCQI信号シーケンスに類似するが、CQI情報のような変調が適用されない。
【数5】
【0078】
次に、改善された−PUCCH(e−PUCCH)フォーマットについて説明する。e−PUCCHはLTE−AシステムのPUCCHフォーマット3に対応し得る。PUCCHフォーマット3を用いたACK/NACK送信にはブロック拡散(block spreading)技法を適用することができる。
【0079】
ブロック拡散技法は、既存のPUCCHフォーマット1系列又は2系列とは違い、制御信号送信をSC−FDMA方式を用いて変調する方式である。
図9に示すように、シンボルシーケンスをOCC(Orthogonal Cover Code)を用いて時間領域(domain)上で拡散して送信することができる。OCCを用いることによって同一RB上に複数個の端末の制御信号を多重化することができる。前述したPUCCHフォーマット2の場合には一つのシンボルシーケンスを時間領域にわたって送信し、CAZACシーケンスのCS(cyclic shift)を用いて複数個の端末の制御信号を多重化するのに対し、ブロック拡散ベースのPUCCHフォーマット(例えば、PUCCHフォーマット3)の場合には、一つのシンボルシーケンスを周波数領域にわたって送信し、OCCによる時間領域拡散を用いて複数個の端末の制御信号を多重化する。
【0080】
図9(a)では、1スロットの間に1シンボルシーケンスに長さ=4(又は、拡散因子(spreading factor、SF)=4)のOCCを用いて4個のSC−FDMAシンボル(すなわち、データ部分)を生成して送信する例示を示す。この場合、1スロットの間に3個のRSシンボル(すなわち、RS部分)を用いることができる。
【0081】
又は、
図9(b)では、1スロットの間に1シンボルシーケンスに長さ=5(又は、SF=5)のOCCを用いて5個のSC−FDMAシンボル(すなわち、データ部分)を生成して送信する例示を示す。この場合、1スロットの間に2個のRSシンボルを用いることができる。
【0082】
図9の例示では、RSシンボルを、特定循環シフト値が適用されたCAZACシーケンスから生成することができ、複数個のRSシンボルにわたって所定のOCCが適用された(又は、乗算された)形態で送信することができる。また、
図9の例示で、それぞれのOFDMシンボル(又は、SC−FDMAシンボル)別に12個の変調シンボルが用いられ、それぞれの変調シンボルはQPSKによって生成されるとすれば、1スロットで送信可能な最大ビット数は12×2=24ビットとなる。したがって、2スロットで送信可能なビット数は総48ビットとなる。このようにブロック拡散方式のPUCCHチャネル構造を用いると、既存のPUCCHフォーマット1系列及び2系列に比べて拡張された大きさの制御情報の送信が可能となる。
【0083】
ACK/NACK多重化方案
ACK/NACK多重化の場合に、複数個のデータユニットに対するACK/NACK応答の内容(contents)を、実際ACK/NACK送信で用いられるACK/NACKユニットとQPSK変調されたシンボルのうちの一つとの組合せ(combination)によって識別することができる。例えば、一つのACK/NACKユニットが2ビットサイズの情報を運ぶと仮定し、最大2個のデータユニットを受信すると仮定する。ここで、受信されたそれぞれのデータユニットに対するHARQ確認応答は一つのACK/NACKビットによって表現されると仮定する。このような場合、データを送信した送信端は、ACK/NACK結果を、下記の表4に示すように識別することができる。
【表4】
【0084】
上記表4で、HARQ−ACK(i)(i=0,1)は、データユニットiに対するACK/NACK結果を示す。前述したように、最大2個のデータユニット(データユニット0及びデータユニット1)が受信されると仮定したため、上記表4では、データユニット0に対するACK/NACK結果はHARQ−ACK(0)で表示し、データユニット1に対するACK/NACK結果はHARQ−ACK(1)で表示する。上記表4で、DTX(Discontinuous Transmission)は、HARQ−ACK(i)に対応するデータユニットが送信されないことを示したり、又は受信端がHARQ−ACK(i)に対応するデータユニットの存在を検出できないことを示す。
【数6】
【0087】
このようなACK/NACK多重化方式において基本的に全てのデータユニットに対して少なくとも一つのACKが存在する場合には、NACKとDTXとを区別しなくてもよい(すなわち、上記表4でNACK/DTXと表現するように、NACKとDTXとを結合(couple)してもよい)。なぜなら、NACKとDTXとを区別して表現しようとする場合に発生し得る全てのACK/NACK状態(すなわち、ACK/NACK仮設(hypotheses))を、ACK/NACKユニットとQPSK変調されたシンボルとの組合せだけでは反映することができないためである。一方、全てのデータユニットに対してACKが存在しない場合(すなわち、全てのデータユニットに対してNACK又はDTXのみが存在する場合)には、HARQ−ACK(i)の中で一つのみが確実にNACK(すなわち、DTXと区別されるNACK)であることを示す一つの確実なNACKの場合を定義することができる。このような場合、一つの確実なNACKに該当するデータユニットに対応するACK/NACKユニットは、複数個のACK/NACKの信号を送信するために留保(reserved)されてもよい。
【0088】
PUCCHピギーバック
既存の3GPP LTEシステム(例えば、リリース−8)システムの上りリンク送信では、端末機のパワーアンプの効率的な活用のために、パワーアンプの性能に影響を及ぼすPAPR(Peak−to−Average Power Ratio)特性やCM(Cubic Metric)特性に優れた単一搬送波送信を維持するようになっている。すなわち、既存のLTEシステムのPUSCH送信の場合は、送信しようとするデータをDFT−プリコーディング(precoding)して単一搬送波特性を維持し、PUCCH送信の場合は、単一搬送波特性を有するシーケンスに情報を乗せて送信することによって単一搬送波特性を維持することができる。しかし、DFT−プリコーディングをしたデータを周波数軸に不連続して割り当てたり、PUSCHとPUCCHを同時に送信する場合には、このような単一搬送波特性が損なわれる。
【0089】
したがって、
図10のようにPUCCH送信と同一のサブフレームにPUSCH送信があ る場合、単一搬送波特性を維持するために、PUCCHで送信するUCI(uplink control information)情報をPUSCHに乗せてデータと共に送信(Piggyback)するようになっている。
【0090】
前述したとおり、既存のLTE端末は、PUCCHとPUSCHを同時に送信できないことから、PUSCHが送信されるサブフレームではUCI(CQI/PMI、HARQ−ACK、RIなど)をPUSCH領域に多重化する方法を用いる。一例として、PUSCHを送信するように割り当てられたサブフレームでCQI及び/又はPMIを送信しなければならない場合、UL−SCHデータとCQI/PMIとをDFT−拡散の前に多重化して、制御情報とデータを共に送信することができる。この場合、UL−SCHデータは、CQI/PMIリソースを考慮してレート−マッチングを行う。また、UL−SCHデータをパンクチャリングしてHARQ ACK、RIなどの制御情報をPUSCH領域に多重化することができる。
【0091】
Enhanced−PDCCH(EPDCCH)
リリース11以降のLTEシステムでは、CoMP(Coordinate Multi Point)、MU−MIMO(Multi User−Multiple Input Multiple Output)などによるPDCCHの容量不足、及びセル間干渉(inter−cell interference)によるPDCCH性能減少などに対する解決策として、従来のPDSCH領域で送信され得るEnhanced−PDCCH(EPDCCH)が考慮されている。また、EPDCCHでは、プリコーディング(pre−coding)利得などを得るために、既存のCRSベースのPDCCHと違い、DMRSに基づいてチャネル推定を行うことができる。
【0092】
EPDCCH送信は、EPDCCH送信に用いられるPRB(Physical Resource Block)ペアの構成によって、局部型(localized)EPDCCH送信と分散型(distributed)EPDCCH送信とに分類できる。局部型EPDCCH送信は、一つのDCI送信に用いられるECCEが周波数ドメインで隣接している場合を意味し、ビームフォーミング利得を得るために特定プリコーディングを適用することができる。例えば、局部型EPDCCH送信は、集合レベルに該当する個数の連続したECCEに基盤することができる。一方、分散型EPDCCH送信は、一つのEPDCCHが周波数ドメインで分離されたPRBペアで送信されることを意味し、周波数ダイバーシティ側面の利得がある。例えば、分散型EPDCCH送信は、周波数ドメインで分離されたPRBペアのそれぞれに含まれた4個のEREGからなるECCEに基盤することができる。端末には、1つ又は2つのEPDCCH PRBセットが上位層シグナリングなどによって設定(configured)されてもよく、各EPDCCH PRBセットは、局部型EDPCCH送信又は分散型EPDCCH送信のいずれかのためのものであってもよい。
【0093】
端末は、EPDCCHを介して制御情報(DCI)を受信/取得するために、既存LTE/LTE−Aシステムにおけると類似の方法でブラインド復号を行うことができる。より詳しくは、端末は、設定された送信モードに該当するDCIフォーマットのために、集合レベル別にEPDCCH候補のセットに対して復号を試みる(モニタする)ことができる。ここで、モニタリングの対象となるEPDCCH候補のセットをEPDCCH端末特定探索空間と呼ぶことができ、この探索空間は集合レベル別に設定/構成されうる。また、集合レベルは、前述した既存LTE/LTE−Aシステムとはやや異なり、サブフレームタイプ、CP長、PRBペアにおける可用リソース量などによって{1,2,4,8,16,32}が可能である。
【0094】
EPDCCHが設定(configured)された端末の場合、PRBペアセットに含まれたREはEREGにインデクシングし、このEREGをさらにECCE単位にインデクシングする。このインデクシングされたECCEに基づいて探索空間を構成するEPDCCH候補を決定し、ブラインド復号を行うことによって、制御情報を受信することができる。ここで、EREGは、既存LTE/LTE−AのREGに、ECCEはCCEに対応する概念であり、一つのPRBペアは16個のEREGを含むことができる。
【0095】
EPDCCHを受信した端末は、EPDCCHに対する受信確認応答(ACK/NACK)をPUCCH上で送信することができる。このときに用いられるリソース、すなわち、PUCCHリソースのインデックスは、前述した式1と同様に、EPDCCH送信に用いられたECCEのうちの最低ECCEインデックスによって決定することができる。すなわち、次の式2で表現することができる。
【数9】
【0097】
ただし、上述した式2によって一律的にPUCCHリソースインデックスを決定する場合にはリソース衝突の問題が発生しうる。例えば、2つのEPDCCH PRBセットが設定される場合、各EPDCCH PRBセットにおけるECCEインデクシングは独立しているため、各EPDCCH PRBセットにおける最低のECCEインデックスが同一である場合がありうる。このような場合、ユーザ別にPUCCHリソースの開始点を別にすることによって解決することもできるが、全てのユーザ別にPUCCHリソースの開始点を別にすると、多いPUCCHリソースを予約することにつながるため、非効率的である。また、EPDCCHでは、MU−MIMOのように、同一のECCE位置で複数ユーザのDCIが送信されてもよいため、この点を考慮するPUCCHリソース割り当て方法も必要である。このような問題を解決するために、ARO(HARQ−ACK Resource Offset)を導入している。AROは、EPDCCHを構成するECCEインデックスのうちの最低ECCEインデックス、及び上位層シグナリングで伝達されるPUCCHリソースの開始オフセットに基づいて決定されるPUCCHリソースを所定程度シフトさせることによって、PUCCHリソースの衝突を回避可能にさせる。AROは、EPDCCHを介して送信されるDCIフォーマット1A/1B/1D/1/2A/2/2B/2C/2Dの2ビットで次の表5のように指示される。
【表5】
【0098】
基地局は、特定端末のために、上記の表5におけるARO値のいずれかを指定した後、DCIフォーマットを用いて、当該特定端末に、PUCCHリソース決定時に使用するAROを知らせることができる。端末は、自身のDCIフォーマットからAROフィールドを検出し、この値に基づいて決定されたPUCCHリソースで受信確認応答を送信することができる。
【0099】
TDDにおいて受信確認応答の送信
一方、FDDの場合とは違い、TDDは、上りリンク(UL)と下りリンク(DL)とが周波数帯域上で分離されていないことから、一つの上りリンクサブフレームで複数個の下りリンクサブフレーム(のPDSCH)に対する受信確認応答を送信しなければならない場合が発生しうる。これについて、
図11を参照して説明する。
図11(a)には、TDDにおいて用いられる上りリンク−下りリンク構成(Uplink−downlink configuration)が、
図11(b)には、TDD上りリンク−下りリンク構成2における受信確認応答を示している。
図11を参照すると、TDD上りリンク−下りリンク構成2では、上りリンクとして使用可能なサブフレームが2番、7番サブフレームに制限される。このため、8個の下りリンクサブフレーム(スペシャルサブフレームを含む)に対する受信確認応答を、2個の上りリンクサブフレーム(2番サブフレーム、7番サブフレーム)で送信する必要がある。そのために、次の表6のように、下りリンク関連セットインデックスが定義されている。
【表6】
【0100】
下りリンク関連セットKは、各上りリンクサブフレームで
【数11】
の要素で構成され、M(bundling window size)は、関連セットKで受信確認応答を送信すべき下りリンクサブフレームの個数を意味する。上記の表6の各上りリンク−下りリンク構成において、第1行の数字は、現在の上りリンクサブフレームから何サブフレーム以前の下りリンクサブフレームであるかを指示する。例えば、上りリンク−下りリンク構成2の場合、
図11(b)に示すように、2番サブフレームは、2番サブフレームから8,7,4,6番目以前のサブフレーム(すなわち、以前無線フレームの4番、5番、8番、6番)の受信確認応答を送信する。理解の便宜のために、各上りリンク−下りリンク構成における第2行には、第1行の数字によって指示されるサブフレームの番号を表示している。上りリンク−下りリンク構成2では、第2行には4,5,8,6が表示されているが、これは、2番サブフレームで受信確認応答を送信すべき下りリンクサブフレームの番号である。また、表6で、括弧( )は、以前無線フレームのサブフレームであることを、括弧[ ]は、現在無線フレームのサブフレームであることを、そして括弧無しの数字は、二番目以前の無線フレームのサーフフレームであることを意味する。
【0101】
制御情報がPDCCHで送信される場合、TDDにおいて受信確認応答の送信のためのPUCCHリソースは、次の式3によって割り当てることができる。
【数12】
【0103】
図12には、上記の式に基づくPUCCHリソース割り当ての例示を示す。
図12では、3個の下りリンクサブフレーム(1st s.f、2nd s.f、3rd s.f)に対する受信確認応答のためのリソースを割り当て、3個のCCEグループ(CCE group 1〜3、およそグループ当たり1個のOFDMシンボル)が存在すると仮定した。
図12に示すように、上りリンクサブフレームにおいて各下りリンクサブフレームのためのPUCCHリソース割り当ては、一番目のCCEグループ(CCE group 1)において3個の下りリンクサブフレームのためのPUCCHリソースを順次に割り当て/スタック(stack)/パッキング(packing)する。そして、二番目、三番目のCCEグループに対しても、同様の方法でPUCCHリソースを割り当てる。このため、下りリンクサブフレームが異なると、CCEインデックスが同一であっても、互いに異なるPUCCHリソースを有し、衝突が発生しない。また、一つの下りリンクサブフレームでは互いに異なる端末に同一のCCEインデックスのPDCCHを送信せず、衝突は発生しない。
【0106】
上りリンクサブフレームの下りリンクサブフレームへの切替え(enhanced Interference Management and Traffic Adaptation、eIMTA)
TDDの場合、各サブフレーム(上りリンク−下りリンク間の切替えのための特殊サブフレームを除く)は、それぞれが上りリンク又は下りリンクのいずれかのために用いられるようにあらかじめ設定されている。具体的に、例えば、下記の表7を参照すると、上りリンク−下りリンク構成(Uplink−Downlink configuration)0の場合、一つの無線フレームにおいて、0,5番サブフレームは下りリンクのために用いられるように、2,3,4,7,8,9番サブフレームは上りリンクのために用いられるようにあらかじめ設定されている。ある特定基地局が用いる上りリンク−下りリンク構成は、システム情報(例えば、SIB 1)の一部として端末に提供することができる。そして、隣接した基地局には、干渉などの理由から、同一のTDD構成、すなわち、上りリンク−下りリンク構成を用いるように強制することができる。
【表7】
【0107】
上記の表7のように、上りリンク−下りリンク設定によってシステムが運営される場合にも、各セルにおいて上りリンク又は下りリンクで送信されるデータの量が急増する場合、このようなデータの円滑な送信のために、上りリンクと設定された一つ以上のサブフレームを下りリンクのためのものに変更して使用したり、逆に、下りリンクと設定された一つ以上のサブフレームを上りリンクのためのものに変更/切替えして使用することによって、効率性を上げることができる。
【0108】
上りリンクサブフレームから下りリンクサブフレームへの切替えは、次の表8中の陰影で表示されたサブフレームで可能である。ただし、表8ではスイッチング区間(switching period)の変更を許容する場合を示しており、スイッチング区間の変更が不可能な場合、下りリンクに切り替えて使用可能なサブフレームは、表9に陰影で表示されている。
【表8】
【表9】
【0109】
また、上りリンクサブフレームの下りリンクサブフレームへの切替えは、既存のTDD構成を満たすものとなるように設定することができる。言い換えると、動的にサブフレームの用途を切り替えると、切り替えた後のTDD上りリンク−下りリンク構成が、表7の構成のいずれか一つでなければならないことを意味する。例えば、上りリンク−下りリンク構成0において4番サブフレームを下りリンクサブフレームに切り替える場合、9番サブフレームも同時に下りリンクサブフレームに切り替えなければならないということを意味する。この場合、上りリンク−下りリンク構成の変更有無を1ビットで知らせることができるという利点がある。
【0110】
上述したように、SIBなどで受信した上りリンク−下りリンク構成において、上りリンクサブフレームを下りリンクサブフレームに切り替えて(逆の場合も含む)用いる場合、HARQタイムラインは、既存TDDにおける上りリンク−下りリンク構成のいずれか一つを用いることができる。すなわち、動的にリソースが変更されるサブフレームが存在するシステムにおいてHARQ(参照)タイムライン(HARQ reference timeline、DL reference HARQ timeline、又はDL reference UL/DL configurationと呼ぶこともできる。以下、DL参照HARQタイムラインという。)を定義することができる。HARQ参照タイムラインは、動的にリソースが変更される場合にも、それにかかわらずに動作するHARQタイミングのためのTDD構成であってもよく、又は、現在動的にリソースが変更された状況のTDD構成であってもよい。
【0111】
すなわち、端末には次のようなタイムラインを設定することができる。i)SIBで指示した上りリンク−下りリンク構成に対するHARQタイムライン、ii)特定時点で受信したPDSCH/PDCCH for SPS releaseに対するHARQ−ACKをいつ送信するかに関するDL参照HARQタイムライン(互いに異なるTDD構成に対する搬送波併合ではDL参照HARQタイムラインを定義している。2つの構成搬送波(CC)に対して共通に受信確認応答を送信するためのHARQタイムラインを設定し、両CCのHARQ−ACKを効果的に送信するためである。動的にリソース用途が変更されるシステムに対しても、これと類似の特徴を用いることができる。特定サブフレームが動的に用途が変更される場合、相対的に静的(static)な用途に用いられる上りリンクサブフレームに対してHARQタイムラインを設定することによって、サブフレームの用途が動的に変更するシステムでも安定してHARQ ACKを送信することができる)、iii )特定時点で受信したUL grantに対するPUSCHをいつ送信するか、そして特定時点で送信したPUSCHに対するPHICHをいつ受信するかに関連したUL参照HARQタイムライン(安定したPHICH(PUSCH A/N)の送受信のためには、上りリンクサブフレームが最も多い場合のTDD configurationに対してUL参照HARQタイムラインを設定することができる)、iv)別途のシグナリングで設定した下りリンクサブフレーム別の独立したHARQタイムライン(動的リソース用途変更が上位レイヤ信号によって指示され、その用途変更が実際に実行される時点との間には遅延が存在する。遅延区間内の特定SFは、HARQタイムラインに対する曖昧さが発生しうる。このような例外的なSFは、上述したHARQタイムライン以外の別に指示されたサブフレームでHARQ ACKを送信する。このような動作がいずれの端末には指示されない可能性があり、このような端末が存在する場合、PUCCHリソース割り当て方式が決定されなければならない)
【0112】
一つのセル内で端末は、i)いずれも同一の、SIB基準のタイムラインに従うこともでき、ii)第1属性の端末(例えば、eIMTA能力(capability)のない端末又はLegacy UE、以下、L−UEと称する)は、SIB基準のタイムラインを、第2属性の端末(例えば、eIMTA能力(capability)のある端末又はadvanced UE、以下、A−UEと称する)は、新しく定義されるHARQタイムラインに従うこともできる。また、iii )全ての端末が、SIB以外の新しく定義されるHARQタイムラインに従うこともできる。これらの場合のうち、L−UEとA−UEとが異なったタイムラインを用いる場合、PUCCHリソースに衝突が発生しうる。
【0113】
上述したように、一つの上りリンクサブフレームで受信確認応答を送信しなければならない下りリンクサブフレームのためにPUCCHリソースがあらかじめ予約されているため、一つのタイムラインのみを用いる場合には衝突が発生しない。しかし、上記の例示のように、L−UEとA−UEとが異なったHARQタイムラインを用いると、衝突が発生しうる。例えば、次の表10のように、L−UEが上りリンク−下りリンク構成1をHARQタイムライン(第1タイムライン)として、A−UEが上りリンク−下りリンク構成2をHARQタイムライン(第2タイムライン)として用いる場合、2番上りリンクサブフレームで受信確認応答を送信しなければならない下りリンクサブフレーム(L−UEは5,6番下りリンクサブフレームの受信確認応答を、A−UEは4,5,8,6番下りリンクサブフレームの受信確認応答を送信しなければならない)が互いに異なる。このため、
図14に示すように、互いに異なる下りリンクサブフレームに対するCCE/ECCEインデックスを同一のPUCCHリソース領域で用いることになり、PUCCHリソースに衝突が発生しうる。
【表10】
【0114】
そこで、以下、このようなPUCCHリソース衝突を防止するための方法について説明する。
【0115】
実施例1−1
TDDシステムにおいて、端末がサブフレームnで下りリンク信号を受信した場合、該下りリンクサブフレームからk番目のサブフレームで、下りリンク信号に対する受信確認応答を送信しなければならない。ここで、eIMTAが適用され、L−UEとA−UEに互いに異なるタイムラインが設定される場合、k番目のサブフレームで受信確認応答のためのリソースは、第1タイムライン(L−UEのためのタイムラインであってもよい。SIB1で伝達することができる)と第2タイムライン(A−UEのためのタイムラインであってもよい)に共通するサブフレームに優先的に割り当て/スタッキング(stacking)/パッキング(packing)することができる。言い換えると、k番目のサブフレームで受信確認応答のためのリソースは、第1タイムラインに従う場合に上記k番目のサブフレームで受信確認応答を送信すべき下りリンクサブフレーム、及び第2タイムラインに従う場合に上記k番目のサブフレームで受信確認応答を送信すべき下りリンクサブフレームのうち共通する、第1グループのサブフレームに優先的に割り当てられる。
【0116】
例えば、表11及び
図15を参照すると、第1タイムラインとして上りリンク−下りリンク構成0、第2タイムラインとして上りリンク−下りリンク構成2を用い、2番上りリンクサブフレームで受信確認応答を送信するとすれば、第1タイムラインに従う場合に2番上りリンクサブフレームで受信確認応答を送信すべき6番下りリンクサブフレーム及び第2タイムラインに従う場合に2番上りリンクサブフレームで受信確認応答を送信すべき4,5,8,6番下りリンクサブフレームのうち共通する6番下りリンクサブフレームのためのPUCCHリソースを、優先的に割り当てることができる。
図15を参照すると、共通する6番下りリンクサブフレームのためのPUCCHリソースが優先して割り当てられていることがわかる。参考として、
図15(a)はPDCCHによって下りリンク信号を受信した場合を、
図15(b)はEPDCCHによって下りリンク信号を受信した場合を示す。
【表11】
【0117】
その後、残ったリソースの少なくとも一部は、第2タイムラインに従う場合、サブフレームで受信確認応答を送信すべきサブフレームのうち、共通するサブフレーム以外の第2グループのサブフレームに割り当てることができる。このとき、第2グループのサブフレームに割り当てられるリソースは、第1グループのサブフレームに割り当てられたリソースに連続してもよく、一定のオフセットだけ離隔してもよい。又は、第2グループのサブフレームに割り当てられるリソースは、第1グループのサブフレームの受信確認応答を送信するPUCCHフォーマットと異なるPUCCHフォーマットのためのリソースに含まれてもよい。例えば、第2グループのサブフレームのためのPUCCHリソースは、(常に)PUCCHフォーマット3で送信されてもよい。
【0118】
上記第2グループのサブフレームをより細分化し、下りリンクサブフレームの性質(固定(fixed)/静的(static)又はフレキシブル(flexible))によってリソースを順次に割り当ててもよい。ここで、固定/静的サブフレームとは、上記第1タイムラインに従う場合、下りリンクサブフレーム又はスペシャルサブフレームの一つに該当するサブフレームであってもよい。又は、A−UEのDL参照HARQタイムラインとは違い、該当の上りリンクサブフレームでA/Nを送信しないSFと解釈することもできる。そして、フレキシブルサブフレームは、第1タイムラインにおいても下りリンクサブフレーム又はスペシャルサブフレームと指示されないサブフレームを意味することができる。また、flexibilityが大きいということは、連続した上りリンクサブフレームのうち、サブフレーム番号がより大きいサブフレームを意味する。PUCCHリソースを、2つのグループのサブフレームのうち、固定/静的サブフレームに優先的に割り当てた後、フレキシブルサブフレームに順次に割り当てることができる。また、フレキシブルサブフレームのうち、flexibilityが小さいサブフレームに、flexibilityが大きいサブフレームよりも優先してPUCCHリソースを割り当てることができる。この場合、同じ性質を有し、PDCCHで設定されたサブフレームのPUCCHリソースは、OFDMシンボル別にインターリービングされてもよい。
【0119】
例えば、再び表11及び
図15を参照すると、第1タイムラインと第2タイムラインに共通する6番下りリンクサブフレームに、受信確認応答のためのリソースを優先的に割り当てた後、残りの4,5,8番下りリンクサブフレームに、受信確認応答のためのリソースを割り当てることができる。ここで、4,5,8番下りリンクサブフレームのうち、固定/静的サブフレームである5番サブフレームにまずPUCCHリソースを割り当て、続いてフレキシブルサブフレームである4,8番下りリンクサブフレームにPUCCHリソースを割り当てることができる。前述したように、PDCCHで設定されたサブフレームのPUCCHリソースは、
図15(a)に示すようにインターリービングされてもよい。
【0120】
実施例1は、バンドリングウィンドウ内で、A−UEの下りリンクサブフレームのうち、L−UEと共通する下りリンクサブフレームは暗黙的PUCCHリソースマッピング(implicit PUCCH resource mapping)方式(CCE/ECCE index)を用い、A−UEにのみPDSCHがスケジュールされるか又はSPSリリースのためのPDCCHが送信される下りリンクサブフレームに対して(すなわち、L−UEと共通しない下りリンクサブフレームに対して)、PUCCHリソースは明示的(explicit)な方式(上位レイヤ信号で指示された領域のPUCCHリソース:これは、PUCCH format 3を用いることを意味してもよく、上位レイヤでA−UEにL−UEと共通のPUCCHリソース開始オフセットの他、追加のPUCCHリソース開始オフセットを割り当てた場合を意味してもよい。)を用いてPUCCHリソース位置を指定することと理解することもできる。
【0121】
実施例1によってPUCCHリソースを次のように割り当てることができる。ここで、A−UEとL−UE間のPUCCHリソース衝突を防止するために、L−UEは既存の方式でPUCCHリソースをパッキングする。A−UEは、L−UEとi)共通の下りリンクサブフレームに対してまずパッキングを行った後、A−UEのみをモニタリングする下りリンクサブフレームをL−UEのパッキングウィンドウに連接してパックキングする。ii)このとき、A−UEのSFに固定下りリンクサブフレームとフレキシブル下りリンクサブフレームとが混在する場合、フレキシブルサブフレームは固定下りリンクサブフレームのPUCCH領域の後にパックキングすることが好ましい。iii )また、フレキシブルSFのうち、サブフレーム番号が大きいSFがよりフレキシブルであるため(連続した上りリンクサブフレームがあるとき、前のULのみを単独でDLに変更することができないためである。UUU→UUDは可能、UUU→DUUは不可能)、flexibilityがより大きいサブフレーム(例えば、連続した上りリンクサブフレームのうち、サブフレーム番号がより大きいサブフレーム)を、PUCCH領域のパッキング時に後順位として配置する。iv)同じ性質(flexible or static)を有するサブフレームであり、PDCCHで設定されたサブフレームのPUCCHリソースは、OFDMシンボル別にインターリービングすることができる。ただし、これはPDCCHに限定されてもよい。例えば、A−UEのみがパックキングするサブフレームのうち、固定下りリンクサブフレーム同士或いはフレキシブルサブフレーム同士をPDCCHシンボル別に優先してパッキングすることができる。このようなルールを有すると、A−UEとL−UE間のPUCCHリソース衝突を防止することができ、A−UEがフレキシブルSFを後に配置することによって、フレキシブルサブフレームをモニタリングしなかったとき、PUCCH領域を減らすことができる。上記の説明において一部(特定subset)のみが選択的にA−UEに適用されてもよい。或いは、PDCCHとEPDCCHが適用する規則は互いに異なってもよい。例えば、上記の説明のうちi)のみがA−UEに適用されてもよい。
【0122】
実施例1−2
この実施例は、DAI(Downlink Allocation Index)を用いて、上りリンクサブフレームの下りリンクサブフレームへの変更があることを知らせ、L−UEは、A−UEと同一の数の下りリンクサブフレームが割り当てられると仮定してPUCCHリソースを割り当てる。さらにいうと、基地局は、L−UEがスケジュールされるPDCCH/EPDCCHにおいてDAIを、A−UEと同一のTDD上りリンク−下りリンク構成を基準に割り当てる。この場合、L−UEは、用途変更されたサブフレームを、逃したサブフレームと判断するようになり、PUCCHリソースの割り当ては、L−UE及びA−UEが同一の上りリンク−下りリンク構成を用いる。この方式は、L−UE、A−UE両方とも第2タイムラインに対してHARQ動作を行うようにし、PUCCHリソース衝突を一部避けることができる。この方式はすなわち、PUCCH format1b with channel selectionにおいてL−UEが第2タイムラインを基準にchannel selection tableを適用することを意味する。ただし、L−UEが余分のDTXを送信するか、一つの上りリンクサブフレームに連動した下りリンクサブフレームの個数が実際に4を越えていないにもかかわらず、PUCCHフォーマット3を用いたりA/Nバンドリングを行うといった短所がある。例えば、表12の例示で、2番上りリンクサブフレームにおいてL−UE、A−UE両方とも、同じM=4のときのA/Nテーブルを用いるが、L−UEは、下りリンクサブフレームのうち4と8を常にDTXと処理し、表13で陰影処理された部分は使用しなくてもよい。
【表12】
【表13】
【0123】
実施例1−3
この実施例は、PUCCHリソース割り当て時に、A−UEとL−UEにPUCCH開始オフセット(PUCCH starting offset)を別々に割り当てる。このとき、PUCCH開始オフセットは、上位層シグナリングなどで伝達することができる。
【0124】
実施例1−4
この実施例は、特定上りリンクサブフレームで、L−UEが受信確認応答を送信すべき下りリンクサブフレームが、A−UEが受信確認応答を送信すべき下りリンクサブフレームにおいて連続したサブセットである場合に関する。この場合、A−UEとL−UEにPUCCH開始オフセットは同一に割り当てるが、A−UEのうち、サブフレームの用途変更指示を検出した端末は、該当の上りリンクサブフレームと連動した下りリンクサブフレームの個数(すなわち、上りリンクサブフレームで受信確認応答を送信すべき下りリンクサブフレームの個数)がL−UEと異なる場合、その差によるCCEインデックスを演算し、追加のオフセット(PUCCH resource stacking offset)を適用することができる。A−UEにさらに割り当てられた下りリンクサブフレームに含まれたCCE/ECCE個数の分をオフセットとして適用することができ、上位層で伝達されたサブフレーム用途変更指示を、このオフセットのインジケータ(indicator)として用いることができる。
【0126】
実施例1−4は、実施例1−3と比較して、基本的にA−UEとL−UEのPUCCHオフセットを異なるように割り当ててPUCCHリソース衝突を避けるという点では一致するが、A−UEがサブフレームの用途変更動作を検出できない場合にもPUCCHリソース衝突を避けることができるという長所がある。
【0127】
実施例1−5
A−UEが、第1タイムラインと第2タイムラインで共通していない下りリンクサブフレームに対してタイムバンドリング(time bundling)を行うことによって、PUCCHリソース衝突を解決することもできる。すなわち、A−UEは、常にA/Nタイムバンドリングを行ってL−UEの下りリンクサブフレーム個数と一致させ、A−UEの下りリンクサブフレームのうち、L−UEと重なる下りリンクサブフレームに対するCCE/ECCEインデックスを用いて、受信確認応答のためのリソースを割り当てることができる。このとき、PUCCHリソースインデックスは、L−UEの下りリンクサブフレームを基準に定めることができる。タイムバンドリングはlogical AND動作であってもよい。
【0128】
表12を取り上げて説明すると、A−UEは、2番上りリンクサブフレームにおいてL−UEのタイムライン上で受信確認応答を送信しなければならない5,6番下りリンクサブフレームと重ならない、4,8番下りリンクサブフレームのための受信確認応答をバンドリングすることができる。すなわち、4,5番下りリンクサブフレームの受信確認応答と6,8番下りリンクサブフレームの受信確認応答に対してバンドリングを行い、4,5番下りリンクサブフレームのバンドリングされた値は、5番SFのCCE/ECCEインデックス位置に、6,8番下りリンクサブフレームのバンドリングされた値は、6番SFのCCE/ECCEインデックス位置に割り当てることができる。
【0129】
実施例1−6
A−UEとL−UEには、分離されたPUCCH領域が割り当てられてもよい。L−UE(又は、A−UE)にはPUCCHフォーマット3を割り当て、A−UE(又はL−UE)にはPUCCHフォーマット1/2/1a/1b/2a/2bを割り当てることができる。又は、同じPUCCHフォーマットにおいて開始オフセットのみを異なるように設定することもできる。この動作では、一つの上りリンクサブフレームにおいて連動した下りリンクサブフレームの個数は、A−UEとL−UEにおいて別々に解釈され、PDCCH/EPDCCHのDAIも、A−UE及びL−UEにそれぞれ割り当てられた下りリンクサブフレームに対してのみ指示される。
【0130】
実施例1−7
PDCCHで割り当てられた下りリンクサブフレームは、実施例1−1乃至1−6のいずれか一つを用いるが、EPDCCHで割り当てられたPDSCHに対する受信確認応答のためのリソースの決定にはAROを適用する。互いに異なる個数の下りリンクサブフレームがスタッキング(stacking)されても、PUCCHリソースの衝突をある程度避けることができる。
【0131】
実施例1−8
A−UEがフレキシブルサブフレームと指定したサブフレームに対する受信確認応答のためのリソースは、L−UEのパッキングウィンドウの後に位置させる。言い換えると、L−UEの第1タイムラインに従って上りリンクサブフレームで送信すべき下りリンクサブフレームのためのリソースをまず割り当て、その後、A−UEの第2タイムラインにのみ該当する下りリンクサブフレームのためのリソースを割り当てる。
【0132】
例えば、表12を再び参照すると、A−UEは、4,5,8,6番下りリンクサブフレームに関連した受信確認応答のためのリソース割り当て時に、5,6,4,8番下りリンクサブフレームの順に受信確認応答のためのリソースを割り当てることができる。この場合、A−UEとL−UEのPUCCHリソース開始オフセットは同一に設定されても(されたものであっても)よい。
【0133】
実施例1−9
A−UEがフレキシブルサブフレームと指定したサブフレームは、ACK/NACKパッキング時に、L−UEのパッキングウィンドウの前に位置させることができる。例えば、表12で、A−UEは、4,8,5,6番サブフレームの順序で受信確認応答のためのリソースを割り当て、L−UEは5,6番サブフレームの順序で受信確認応答のためのリソースを割り当てることができる。このとき、A−UEのPUCCHリソース開始オフセットは、L−UEのそれよりも4,8番下りリンクサブフレームのCCE/ECCEの個数分だけ前に位置する。
【0134】
実施例1−10
A−UEは、L−UEのタイムラインに従って受信確認応答のためのリソースをパックキングするが、このとき、L−UEのタイムラインでは指示されるがA−UEのタイムラインには存在しない下りリンクサブフレームに対するリソースを空にすることができる。その後、A−UEのタイムラインでのみ指示される下りリンクサブフレームの受信確認応答のためのリソースは、L−UEのバンドリングウィンドウの後に位置させることができる。
【表14】
【0135】
例えば、上記の表14の場合、2番上りリンクサブフレームにおいて、A−UEは、5,6,1番下りリンクサブフレームの順に受信確認応答のためのリソースをパックキングするが、このとき、6番下りリンクサブフレームは、A−UEのタイムラインには存在しないことから、Nullと処理する。言い換えると、A−UEは、2番上りリンクサブフレームにおいて{5,Null,1,0,4}又は{5,Null,1,4,0}の順に受信確認応答のためのリソースをパッキングすることができる。ここで、Nullは、6番下りリンクサブフレームのCCE/ECCCE個数分のリソースを空にすることを意味する。このような受信確認応答のリソース割り当てを
図16に例示する。
【0136】
実施例1−11
実施例1−10においてNullがリソースの浪費を招きうるため、下りリンクサブフレームのインデックスを交換することもできる。このとき、交換は、できるだけ、L−UEのバンドリングウィンドウと類似となるようにし、交換後に下りリンクサブフレームの個数が4個以下であってもよい。A−UEのタイムラインにのみ存在する下りリンクサブフレームは、L−UEのバンドリングウィンドウの後(又は、前)に位置してもよい。
【0137】
例えば、上記の表14で、A−UEは、6番下りリンクサブフレームの受信確認応答を3番上りリンクサブフレームで送信するので、3番上りリンクサブフレームで受信確認応答を送信しなければならない6番下りリンクサブフレーム(のインデックス7)を、2番上りリンクサブフレームで受信確認応答を送信しなければならない4番下りリンクサブフレーム(のインデックス8)と交換することができる。この場合、A−UEは、2番上りリンクサブフレームで{5,6,1,0}番下りリンクサブフレームの順にパッキングを行い、3番上りリンクサブフレームでは{7,8,9,4}番下りリンクサブフレームの順にパックキングを行うことができる。
【0138】
実施例1−12
A−UEがL−UEのSFパッキング順序に合わせてパッキング順序を定めることを提案する。L−UEがSIB上のTDD構成からいずれかを選択してパッキング順序を定める場合、A−UEは、パッキング順序を参照TDD構成から順に選択せず、L−UEが選択したパッキングの順序で配置した後、残りのサブフレームは後に位置させることができる。
【0139】
TDDにおいて、上りリンク/下りリンクスイッチング周期が5msの場合と10msの場合との差異点は、スペシャルサブフレームの個数が10ms内に1回あるか2回あるかである。L−UEは、上りリンク/下りリンクスイッチング周期が5msであるTDD構成のうちいずれか一つを用いており、A−UEは、上りリンク/下りリンクスイッチング周期が10msであるTDD構成のうちいずれか一つをDL参照タイミングとして用いる場合、L−UEにとって5番、6番、7番サブフレームはD、S、Uの順序である。このとき、A−UEがD−S−UをD−D−Dとして用いる場合、A−UEとL−UEのサブフレームパッキングは互いに異なる順序を有する。これは、L−UEは、D−S−Uの場合、スペシャルサブフレームをパッキングの最後に位置させるが、A−UEは全てのサブフレームを下りリンクサブフレームと判断するためである。
【0140】
実施例2−1
以下では、上述した説明、及び実施例1−1乃至1−12の説明に基づいて、タイムラインの再構成(reconfiguration)に係る実施例について説明する。
【0141】
A−UEが再構成信号(reconfiguration signal)(例えば、再構成メッセージなど)を受信すると、再構成信号受信以前と以後の下りリンクサブフレームパッキング個数が異なってくることがある。このような場合、タイムラインの再構成においても、安定したHARQタイムラインのために下りリンク参照HARQタイムラインを設定することができる。例えば、TDD上りリンク−下りリンク構成5を下りリンク参照HARQタイムラインとして設定することができる。ただし、上りリンク−下りリンク構成5は、一つの上りリンクサブフレームでのみ受信確認応答が送信されるため、PUCCHリソースの不足が発生しうる。下りリンク参照HARQタイムラインは、上位層シグナリング又は物理層信号を用いてA−UEに伝達することができる。このとき、下りリンク参照HARQタイムラインと上りリンク参照HARQタイムラインとが個別に指示されてもよい。端末が参照HARQタイムラインを受信し、これを適用する時点にHARQタイムラインの曖昧さが発生することもある。そこで、次のような実施例を適用することができる。
【0142】
A−UEは、下りリンク参照HARQタイムラインを用いて受信確認応答を送信するが、受信確認応答のためのリソースのパッキングは、実際に用いている上りリンク−下りリンク構成に従うことができる。もし、端末が再構成メッセージを逃したことに気づくと、他のPUCCHフォーマット(例えば、PUCCHフォーマット3など)を用いることができる。再構成で変更されるタイムラインに従う場合に該当の上りリンクサブフレームで受信確認応答を送信すべき下りリンクサブフレーム、及び再構成で変更される前のタイムラインに従う場合に該当の上りリンクサブフレームで受信確認応答を送信すべき下りリンクサブフレームのうち、共通の下りリンクサブフレーム(又は、静的(static)なサブフレーム)をまずパッキングし、残りのサブフレームに対するリソースを次の順位としてパックキングすることができる。又は、曖昧な区間では、あらかじめ定められた上りリンク−下りリンク構成(上りリンク−下りリンク構成5、又はSIBで指示される上りリンク−下りリンク構成)に従うことができる。又は、フレキシブルサブフレームに適用されるARO値のセットとして、既存のTDDに用いられた値と異なるものを用いることができる。このとき、フレキシブルサブフレームに適用されるARO値のセットはRRCで構成されており、構成変更が要請されたとき、該当のARO値のセットを選択して用いることができる。
【0143】
実施例2−2
もし、再構成メッセージの検出に失敗すると、端末は、静的な下りリンクサブフレームのみをモニタリングし、残りのサブフレームに対してはDTXとして処理することができる。
【0144】
図17に、再構成メッセージの検出に失敗した場合の例示を示す。端末は、無線フレーム#n+1で静的下りリンクサブフレームに対してのみモニタリングを行うことができ、この場合、無線フレーム#n+2では、モニタリングを行った静的下りリンクサブフレームに対してのみパッキングを行い、残りの下りリンクサブフレームに対してはパッキングを行わないか又はDTX処理することができる。
【0145】
また、再構成メッセージの検出に失敗した場合、HARQ ACK/NACK送信について次のような方法を用いることができる。再構成メッセージがDCIで端末に伝達される場合、端末は、CRCなどから、自身が当該DCIを正しく検出した否かが判断できる。このとき、再構成メッセージを正しく検出できなかった端末は、次のような動作を行うことができる。静的下りリンクサブフレームに対してのみPDSCHを復号し、これに対する受信確認応答を送信することができる。この時、HARQタイムラインは、SIB上のタイムラインに従ったり、下りリンクHARQ参照タイムラインに従うことができる。ここで、フレキシブルサブフレームに対してはPDCCHをモニタリングせず、これらのPDSCHはDTX処理されるはずであろう。基地局のDAIセッティングによって、端末がフレキシブルSFに対するモニタリングを省略する場合にも、DTXであるか否かが確認できるようにしてもよい。
【0146】
又は、再構成メッセージの検出に失敗した場合、該当の無線フレームに関連した受信確認応答(静的下りリンクサブフレームに対する受信確認応答も含めて)を全て送信しなくてもよい。
【0147】
静的下りリンクサブフレームがフレキシブルサブフレームよりも優先的にパックキングされないのなら、静的下りリンクサブフレームであると共にフレキシブルサブフレームよりも先にパックキングされる静的下りリンクサブフレームの部分集合に対してのみPDSCHを復号し、受信確認応答を送信することもできる。
【0148】
「以前無線フレームにおける」構成メッセージを検出できなかった場合、上記方式のいずれか一つを用いることができる。再構成メッセージを検出できなかった場合、当該無線フレームに関連した受信確認応答を全て送信しない場合において、特定上りリンクサブフレームでパックキングされる下りリンクサブフレームのうち少なくとも一部は先行の無線フレームに属し、この先行の無線フレームの構成メッセージを逃すと、当該上りリンクサブフレームで全ての受信確認応答送信を省略してもよい。パッキング順序が曖昧であるがゆえに、当該サブフレームの全ての受信確認応答をドロップ(drop)するわけである。
【0149】
上述した実施例において、反復的に送信されなければならない受信確認応答のためのリソースは、第1及び第2タイムラインとして可能なタイムラインのうち、上りリンクサブフレームの個数が最も小さいタイムラインにおける上りリンクサブフレームにのみ含まれてもよい。すなわち、HARQ ACK反復がトリガーされた場合、静的上りリンクサブフレームでのみ反復される受信確認応答を返す。この場合、反復回数は、静的上りリンクサブフレームで反復が行われる時にのみカウントすることができる。また、静的下りリンクサブフレームでのみバンドリング、反復を行うことができる。
【0150】
また、端末の下りリンクHARQプロセス個数ベースのソフトバッファー分割は、該当の代表上りリンク/下りリンクHARQタイムラインと連動した最大下りリンクHARQプロセス個数によって行うことができる。例えば、代表上りリンク/下りリンクHARQタイムラインが上りリンク−下りリンク構成#3と定義された場合、端末のソフトバッファー分割は、上りリンク−下りリンク構成#3の下りリンクHARQプロセス個数である9によって行うことができる。
【0151】
また、上述した説明で、基地局は、下りリンク参照TDD構成に従ってDAIフィールドを設定することができる。現在再構成メッセージに基づいてPUCCHリソースパッキングを行う場合には、DAIフィールドは、再構成メッセージのTDD構成に従うことができる。
【0152】
また、上述した説明は、搬送波併合(Carrier Aggregation)が適用された状況で、クロス搬送波スケジューリング(cross carrier scheduling)及び/又はセルフスケジューリング(self−scheduling)が適用された場合にのみ限定的に適用されるように規則を定義することができる。また、上述した説明は、eIMTAで動作する端末にのみ選択的に適用することができる。又は、上述した説明は、特定PUCCHフォーマット(例えば、1a/1b/2/2a/2b)にのみ選択的に適用することもできる。
【0153】
本発明の実施例に係る装置構成
図18は、本発明の実施形態に係る送信ポイント装置及び端末装置の構成を示す図である。
【0154】
図18を参照すると、本発明に係る送信ポイント装置10は、受信モジュール11、送信モジュール12、プロセッサ13、メモリ14及び複数個のアンテナ15を備えることができる。複数個のアンテナ15は、MIMO送受信を支援する送信ポイント装置を意味する。受信モジュール11は、端末からの上りリンク上の各種の信号、データ及び情報を受信することができる。送信モジュール12は、端末への下りリンク上の各種の信号、データ及び情報を送信することができる。プロセッサ13は、送信ポイント装置10全般の動作を制御することができる。
【0155】
本発明の一実施例に係る送信ポイント装置10におけるプロセッサ13は、前述した各実施例において必要な事項を処理することができる。
【0156】
送信ポイント装置10のプロセッサ13は、その他にも、送信ポイント装置10が受信した情報、外部に送信する情報などを演算処理する機能を担い、メモリ14は、演算処理された情報などを所定時間記憶することができ、バッファー(図示せず)などの構成要素に代えてもよい。
【0157】
続いて、
図18を参照すると、本発明に係る端末装置20は、受信モジュール21、送信モジュール22、プロセッサ23、メモリ24及び複数個のアンテナ25を備えることができる。複数個のアンテナ25は、MIMO送受信を支援する端末装置を意味する。受信モジュール21は、基地局からの下りリンク上の各種の信号、データ及び情報を受信することができる。送信モジュール22は、基地局への上りリンク上の各種の信号、データ及び情報を送信することができる。プロセッサ23は、端末装置20全般の動作を制御することができる。
【0158】
本発明の一実施例に係る端末装置20におけるプロセッサ23は、前述した各実施例において必要な事項を処理することができる。
【0159】
端末装置20のプロセッサ23は、その他にも、端末装置20が受信した情報、外部に送信する情報などを演算処理する機能を担い、メモリ24は、演算処理された情報などを所定時間記憶することができ、バッファー(図示せず)などの構成要素に代えてもよい。
【0160】
上記のような送信ポイント装置及び端末装置の具体的な構成は、前述した本発明の様々な実施例で説明した事項が独立して適用されたり、又は2つ以上の実施例が同時に適用されるように具現することができ、重複する内容は明確性のために説明を省略する。
【0161】
また、
図18の説明において、送信ポイント装置10についての説明は、下り送信主体又は上り受信主体としての中継機装置にも同一に適用することができ、端末装置20についての説明は、下り受信主体又は上り送信主体としての中継機装置にも同一に適用することができる。
【0162】
以上の本発明の実施例は、様々な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア又はそれらの結合などによって実現することができる。
【0163】
ハードウェアによる実現の場合に、本発明の実施例に係る方法は、一つ又はそれ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって実現することができる。
【0164】
ファームウェアやソフトウェアによる実現の場合に、本発明の実施例に係る方法は、以上で説明した機能又は動作を行うモジュール、手順、関数などの形態として具現することができる。ソフトウェアコードはメモリユニットに記憶され、プロセッサによって駆動することができる。メモリユニットは、プロセッサの内部又は外部に設けられ、既に公知の様々な手段によってプロセッサとデータを授受することができる。
【0165】
以上、開示された本発明の好ましい実施例についての詳細な説明は、当業者が本発明を具現して実施できるように提供された。以上では本発明の好適な実施例を参照して説明したが、当該技術の分野における熟練した当業者に理解されるように、本発明の領域から逸脱しない範囲内で本発明を様々に修正及び変更することもできる。例えば、当業者は、上記の実施例に記載された各構成を互いに組み合わせる方式で用いてもよい。したがって、本発明は、ここに開示されている実施形態に制限されるものではなく、ここに開示されている原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えるためのものである。
【0166】
本発明は、本発明の精神及び必須特徴から逸脱することなく、他の特定の形態として具体化することができる。そのため、上記の詳細な説明はいずれの面においても制約的に解釈してはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付した請求項の合理的解釈によって定めなければならず、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。本発明は、ここに開示されている実施形態に制限されるものではなく、ここに開示されている原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を有するものである。また、特許請求の範囲で明示的な引用関係を有しない請求項を結合して実施例を構成してもよく、出願後の補正によって新しい請求項として含めてもよい。