特許第6408166号(P6408166)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6408166
(24)【登録日】2018年9月28日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】バイオ色相ランプ
(51)【国際特許分類】
   A61M 21/00 20060101AFI20181004BHJP
   A61N 5/06 20060101ALI20181004BHJP
   H05B 37/02 20060101ALI20181004BHJP
   H01L 33/50 20100101ALI20181004BHJP
【FI】
   A61M21/00 A
   A61N5/06 Z
   H05B37/02 L
   H01L33/50
【請求項の数】12
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-548270(P2017-548270)
(86)(22)【出願日】2016年3月16日
(65)【公表番号】特表2018-511386(P2018-511386A)
(43)【公表日】2018年4月26日
(86)【国際出願番号】EP2016055696
(87)【国際公開番号】WO2016146688
(87)【国際公開日】20160922
【審査請求日】2017年9月13日
(31)【優先権主張番号】15159899.2
(32)【優先日】2015年3月19日
(33)【優先権主張国】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】フィリップス ライティング ホールディング ビー ヴィ
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】特許業務法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ピータース マルチヌス ペトルス ヨセフ
(72)【発明者】
【氏名】ブロエルスマ レミー シリル
(72)【発明者】
【氏名】スン ユエ ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ウェグ レネ テオドルス
(72)【発明者】
【氏名】セクロヴスキ ドラガン
【審査官】 石田 智樹
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2008/069103(WO,A1)
【文献】 特表2012−513616(JP,A)
【文献】 特表2010−527728(JP,A)
【文献】 特表2009−533127(JP,A)
【文献】 特表2009−532856(JP,A)
【文献】 特開2015−018693(JP,A)
【文献】 特開2012−156209(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 21/00
A61N 5/06
H05B 37/02
H01L 33/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可変相関色温度をもつ白色光を供給する照明装置であって、前記照明装置が、
第1の光源光を供給する第1の光源であって、前記第1の光源光が、430〜450nmの範囲から選択された第1の光源主波長を有する青色光を含み、前記第1の光源が、第1の発光材料を前記第1の光源光で照射し、前記第1の発光材料が、前記第1の光源光の一部を第1の発光材料光に変換し、前記第1の発光材料光が、緑色光及び黄色光のうちの1つ又は複数を含み、前記第1の発光材料光が、第1の発光材料主波長を有する、第1の光源と、
第2の光源光を供給する第2の光源であって、前記第2の光源光が、450〜475nmの範囲から選択された第2の光源主波長を有する青色光を含み、前記第2の光源が、第2の発光材料を前記第2の光源光で照射し、前記第2の発光材料が、前記第2の光源光の一部を第2の発光材料光に変換し、前記第2の発光材料光が、緑色光及び黄色光のうちの1つ又は複数を含み、前記第2の発光材料光が、第2の発光材料主波長を有する、第2の光源と、
赤色光源光を供給する第3の光源と、
前記可変相関色温度をもつ前記白色光を供給するために、前記第1の光源、前記第2の光源、及び前記第3の光源を独立に制御する制御ユニットであって、前記白色光が、(a)前記第1の光源光、前記第1の発光材料光、及び前記赤色光源光、並びに(b)前記第2の光源光、前記第2の発光材料光、及び前記赤色光源光のうちの1つ又は複数を含む、制御ユニットと
を含み、
前記第2の光源主波長が前記第1の光源主波長より長く、前記第1の発光材料主波長が前記第2の発光材料主波長より長
前記第1の光源主波長と前記第2の光源主波長との差が15〜30nmの範囲にあり、
前記第1の発光材料主波長が550〜590nmの範囲から選択され、前記第2の発光材料主波長が520〜550nmの範囲から選択される、照明装置。
【請求項2】
前記第1の発光材料及び前記第2の発光材料が、セリウムドープガーネット発光材料の群から選択される、請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記第1の発光材料及び前記第2の発光材料がA12:Ce3+を含み、Aが、Y、Gd、Tb、及びLuからなる群から選択され、Bが、Al、Ga、及びScからなる群から選択され、前記第1の発光材料及び前記第2の発光材料がY及びLuを含み、前記第1の発光材料に対して、Aに関連するYのモル百分率が前記第2の発光材料に対するものよりも大きく、前記第2の発光材料に対して、Aに関連するLuのモル百分率が前記第1の発光材料に対するものよりも大きい、請求項に記載の照明装置。
【請求項4】
前記第1の発光材料及び前記第2の発光材料のうちの1つ又は複数が、量子ドット発光材料の群から選択される、請求項1乃至のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項5】
前記第3の光源が、第3の固体光源光を供給する第3の固体光源を含み、前記第3の固体光源光が青色光を含み、前記第3の固体光源が、第3の発光材料を前記第3の固体光源光で照射し、前記第3の発光材料が、前記第3の固体光源光の一部を第3の発光材料光に変換し、前記第3の発光材料光が赤色光を含み、前記第3の発光材料がMAlSiN:Eu(II)を含み、Mが、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、及びカルシウム(Ca)からなる群から選択された1つ又は複数の元素を含む、請求項1乃至のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項6】
前記第3の光源が、赤色の第3の固体光源光を供給する第3の固体光源を含む、請求項1乃至のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記第1の光源及び前記第1の発光材料を含む第1のLEDパッケージと、前記第2の光源及び前記第2の発光材料を含む第2のLEDパッケージとを含む、請求項1乃至のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項8】
前記制御ユニットが、時間信号及び周囲光センサのうちの1つ又は複数に応じて、前記第1の光源、前記第2の光源、及び前記第3の光源を制御する、請求項1乃至のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項9】
前記制御ユニットが、前記白色光のメラノプシン効果係数(MEF)を制御する、請求項1乃至のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項10】
前記制御ユニットが、前記白色光の前記可変相関色温度に応じて前記メラノプシン効果係数(MEF)を制御する、請求項に記載の照明装置。
【請求項11】
前記制御ユニットが、少なくとも2000Kの相関色温度範囲にわたって可変な白色光を供給、及び前記可変相関色温度に応じてスペクトルの青色範囲に可変スペクトルパワー分布を提供するように、前記第1の光源、前記第2の光源、及び前記第3の光源を制御する、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項12】
前記制御ユニットが、第1の相関色温度での第1のメラノプシン効果と、第2の相関色温度での第2のメラノプシン効果とを有し、前記第2の相関色温度が前記第1の相関色温度よりも大きく、前記第1のメラノプシン効果に対する前記第2のメラノプシン効果の比が3.5以上であるように、前記第1の光源、前記第2の光源、及び前記第3の光源を制御する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、白色光を供給するための照明装置に関する。本発明は、さらに、人間の概日リズムをサポートするためのそのような照明装置の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
概日リズム態様を考慮に入れた照明解決策が、当技術分野で知られている。WO2008/146219は、例えば、所望の光誘起生理的刺激及び所望の発光刺激を与える光を放出するための方法及びシステムを説明している。光は、いくつかの自己及び/又は空間照明用途にとって有用である所定の第2の範囲内で発光刺激を維持しながら所定の第1の範囲内で生理的刺激を変更するように制御される。例えば、装置は、異なるスペクトル特性を有する複数の発光素子に供給される駆動電流を制御するためのコントローラを含み、電流の組合せが、混合された放出光が所望の生理的刺激及び発光刺激に対応付けられるように制御される。
【0003】
WO2015/014936A1は、第1の光源、第2の光源、第1の波長変換要素、第2の波長変換要素を含む照明ユニットを開示しており、照明ユニットは、第1の光源、第2の光源、第1の波長変換要素、及び第2の波長変換要素を、これらの1つ又は複数の移送によって第1の構成又は第2の構成で配列するように構成された移送基礎構造をさらに含み、第1の構成及び第2の構成において、照明ユニットは、異なる演色評価数を有しながら実質的に同じ色点を有する照明ユニット光を供給する。そのような照明ユニットを用いて、所与の色温度(又は色点)において、高いCRI−低い効率と低いCRI−高い効率との間を切り替えることが可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
我々の睡眠/目覚め周期にとって重要なことは、メラトニン、すなわち、夜間に睡眠を促すホルモンである。日中に、高い相関色温度(CCT;本明細書では「色温度」としても示される)及び強度をもつ自然な昼光は、体内でのメラトニン生成を抑制し、その結果として、人々に活力を与え、人々を一層目覚めさせ覚醒させる。1日の始まり及び終わりに、スペクトルは、より低いCCT及び強度レベルの方にシフトされ、それがメラトニン分泌を引き起こす。
【0005】
調整可能なCCTをもつ現在の高性能LEDベース照明装置は、ある程度、昼光の異なる段階、すなわち、スペクトルパワー分布の変化及びCCTの変動を模倣することができる。しかしながら、人間の概日リズムをより良好にサポートするために照明装置を改善したいというさらなる要望があることがわかっている。さらに、先行技術の照明装置は、供給される白色光が黒体軌跡(BBL)に(十分に)近いか、又は単に小さいCCT範囲にわたってBBLに近いように色温度を調整できる複雑な解決策を必要とする。加えて、先行技術の照明システムのいくつかは相対的に良好な調整性を備えるが、調整可能なCCT範囲にわたって色忠実度(CIE−Ra)値にかなりの変動を示し、その結果、設定によっては、色品質が受け入れ難くなる。最後に、先行技術照明システムのいくつかは、受け入れ可能な色忠実度(CIE−Ra)値を伴ってより広いCCT範囲にわたって白色光の色を調整することができるが、人間の概日リズムのサポート、すなわち、メラトニン生成の抑制又はサポートに関して光の分光分布を最適化することができない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、本発明の態様は、好ましくは、さらに、少なくとも部分的に上述の欠点の1つ又は複数を除去する代替の照明装置を提供する。そのような照明装置は、特に、人間の概日リズムのサポートのために使用され、特に、メラノプシン感受性波長範囲内で調整可能であり、特に、大きい色温度範囲にわたって調整可能であり、又は可変の相関色温度範囲のかなりの部分にわたって十分に高いCRI値を有する。代替として又は追加として、照明装置は、特に、所望の場合に覚醒を最大にするために使用され、例えば、所定の状態で覚醒を最大にし、及び/又は他の所定の状態で人間の概日リズムを乱さないように構成される。
【0007】
一般に知られている錐状体及び桿状体の隣りに、人間の目は、メラトニン分泌に影響を与えるメラノプシン含有光受容体を有する。メラノプシン含有光受容体は特定波長範囲に感受性がある。明所視受容体及びメラノピック受容体の相対スペクトル感度が図1に提供される。メラノピック波長範囲のスペクトルパワーがないか又は低い場合、メラトニンホルモン生成は睡眠を促すことができる。メラノピック範囲のスペクトルパワーが十分に高い場合、メラトニン生成は抑制され、その結果、我々はさらに覚醒状態になる。メラトニン生成を抑制する効果は、メラノプシン効果係数(MEF)で表すことができる。この係数は、照明装置によって放出される光のスペクトルパワー分布(SPD(λ))にメラノピック感度関数(m(λ))を乗算し、SPD(λ)と明所視感度(V(λ))との積で除算され、m(λ)及びV(λ)の面積によって正規化されることによって計算される。式1を参照されたい(及びさらに図1を参照されたい)。
MEF=([ΣV(λ)]/[Σm(λ)])・[Σ(SPD(λ)・m(λ))]/[Σ(SPD(λ)・V(λ))] (式(1))
これは簡単化されて、
MEF=1.22・[Σ(SPD(λ)・m(λ))]/[Σ(SPD(λ)・V(λ))] (式(2))
になる。同様に、
【数1】
である。それゆえに、上述で示した総和は、380〜780nmの可視域にわたっている。
【0008】
現在の高性能LEDベース照明装置は、2200Kから5700Kの範囲(すなわち、3500Kの相関色温度範囲)にわたって約3倍のメラノプシン効果変化を示すようである。メラノプシン効果(MEF)が低い色温度で低く、特に、高い色温度で高いことが概日リズムをサポートするのに有利であることがわかっている。MEF値は、さらに、特定の活動のために最適化される。例えば、寝つく前の夕方には低いMEF値であり、目覚めの間の朝には高いMEF値である。さらに、高いMEF値の適用は、(一時的に)覚醒を高めるのに有用である。
【0009】
本明細書では、人間の概日リズムをサポートするための選択肢をもつ3チャネル照明装置を提案する。特に青色LED及び緑色蛍光体(「発光材料」)を選ぶことによって、3チャネル照明装置で放出される光によって誘導される生物活動の範囲が最適化される。LEDの強度の調節によって、メラノプシン効果係数のより大きい範囲が、同じCCT範囲で(昼光から薄暗いハロゲンまで)得られる。このようにして、(より良く)概日リズムをサポートし及び/又は覚醒のレベルに影響を及ぼす照明装置が製作される。提案される照明装置は、同じ明所視光レベルで、すなわち(実質的に)明所視光束を調節することなくメラノプシン効果の約4倍の範囲を含む光を生成することができる。加えて、照明装置のスペクトルパワーは、MEF値を(さらに)減少させるように低いCCT値において調節することができる。とりわけ、照明装置によって誘導される生物活動は、光の量とスペクトル内容(例えば、メラノピック束)の積である。特定の実施形態では、照明装置は、赤色チャネルと組み合わされた2つの緑色/青色チャネル(全部で3チャネル)を含む。緑色/青色チャネルの各々に対して青色LED/緑色蛍光体組合せを選ぶことによって、高いCCT設定で最適なメラノプシン活性化及び低いCCT設定で非常に低いメラノプシン活性化レベルをもつ照明装置が製作される。スマートドライバ(制御ユニット)を使用することによって、照明装置は、BBL調光特性を含む昼/夜リズムに自動的に従う。照明装置の光のスペクトル分布とこの光の光レベルの両方が調節される。
【0010】
したがって、本発明は、特に、第1の態様において、強度を独立に制御することができる3つの(異なるタイプの)光源を提供し、第1の光源は、青色光と、緑色光及び黄色光のうちの1つ又は複数とを供給するように構成され、第2の光源は、第1の光源の青色光と緑色光と以外の青色光を供給するように構成され、第3の光源は、赤色光を供給するように構成される。光源の強度を制御することによって、例えば少なくとも2000〜4000Kの間などの少なくとも2000Kの相関色温度範囲、さらにより特に、例えば少なくとも2000〜5000Kの間などの少なくとも3000Kの範囲にわたる相関色温度範囲が、少なくとも80のCRIに対して、特にBBL(黒体軌跡)から約15SDCM(等色標準偏差)内で、より特にBBLから約10SDCM内で、さらにより特にBBLから約5SDCM内で達成され、特に少なくとも約3.5、例えば、さらに少なくとも約4などのメラノプシン効果(MEF)範囲を有する。特に、これは、第1の光源の青色光の主波長が第2の光源の青色光の主波長よりも短い状態で、490nm未満の主波長を有する光源の青色光により達成される。したがって、比較的簡単なやり方で、バイオリズムをサポートするように意図された照明装置が提供される。それゆえに、照明装置は、本明細書では「バイオ色相ランプ」又は「バイオ色相照明装置」としても示される。特に、照明装置は、少なくとも0.915/1000K、例えば少なくとも0.920/1000Kなどの温度単位当たりのメラノプシン効果範囲を提供するように構成される。例えば、3800Kの(2400〜6200Kのような)温度にわたる3.5のMEF範囲は、0.921/1000Kの温度単位当たりのメラノプシン効果範囲を提供する。
【0011】
特に、本発明は、可変相関色温度をもつ白色光を供給するように構成された照明装置を提供し、照明装置は、(a)第1の光源光を供給するように構成された第1の光源であり、第1の光源光は、特に420〜460nmの範囲の、例えば、430〜450nmのような、440〜450nmのような、430〜460nmの範囲などの400〜460nmの範囲から選択された第1の光源主波長を有する青色光を含み、第1の光源は、第1の発光材料を第1の光源光で照射するように構成され、第1の発光材料は、第1の光源光の一部を第1の発光材料光に変換するように構成され、第1の発光材料光は、緑色光及び黄色光のうちの1つ又は複数を含み、第1の発光材料光は、第1の発光材料主波長を有する、第1の光源と、(b)第2の光源光を供給するように構成された第2の光源であって、第2の光源光は、460〜490nmなどの450〜490nmの範囲から選択された第2の光源主波長を有する青色光を含み、第2の光源は、第2の発光材料を第2の光源光で照射するように構成され、第2の発光材料は、第2の光源光の一部を第2の発光材料光に変換するように構成され、第2の発光材料光は、緑色光及び黄色光のうちの1つ又は複数を含み、第2の発光材料光は、第2の発光材料主波長を有する、第2の光源と、(c)赤色光源光を供給するように構成された第3の光源と、(d)可変相関色温度を有する白色光を供給するために、第1の光源、第2の光源、及び第3の光源を独立に制御するように構成された制御ユニットであって、白色光が、(a)第1の光源光、第1の発光材料光、及びオプションとして赤色光源光、並びに(b)第2の光源光、第2の発光材料光、及び(オプションとして)赤色光源光のうちの1つ又は複数を含む、制御ユニットとを含み、第2の光源主波長>第1の光源主波長であり、特に、第1の発光材料主波長>第2の発光材料主波長である。
【0012】
特に、そのような照明装置は、特にバイオリズムをサポートするために、少なくとも約2000Kの相関色温度範囲にわたって可変な白色光を供給するのに使用される。さらに、そのような照明装置は、第1の相関色温度での第1のメラノプシン効果と、第2の相関色温度での第2のメラノプシン効果とを有するように見え、第2の相関色温度は第1の相関色温度よりも大きく、第1のメラノプシン効果に対する第2のメラノプシン効果の比は3.5以上である。したがって、高い相関色温度では、人間のメラトニン生成が抑制され、低い相関色温度では、メラノプシン含有光受容体は、例えば、あまり活性化されず、その結果、人間のメラトニン生成はあまり抑制されないか、又はそれどころかまったく抑制されない。他方、特定の実施形態では、早朝、色温度は比較的低くなる(しかし上昇する)ように選ばれ、一方、MEF値は目覚めやすくするために比較的高い(及び上昇する)。したがって、就寝時間直前及び早朝の色温度は、実質的に同じであるが、MEF値は異なる。
【0013】
したがって、照明装置は、一実施形態では、少なくとも2つの異なるタイプの白色光、すなわち、高い相関色温度を有する第1の白色光及び低い相関色温度を有する第2の白色光を供給するように特に構成され、メラノピック感度曲線とのスペクトル重なりは、特に、第2の白色光よりも第1の白色光で小さい。
【0014】
本明細書における白色光という用語は、当業者には知られている。白色光は、約2000Kと8000Kとの間にある、特に約2700Kと6500Kとの範囲における、例えば、2000〜5700Kの範囲等における、及び特にBBL(黒体軌跡)から約15SDCM(等色標準偏差)内に、特にBBLからの約10SDCM内に、さらにより特にBBLからの約5SDCM内に、相関色温度(CCT)を有する光に特に関連する。本明細書において、上述で示したように、照明装置は、例えば少なくとも約2000〜4000Kの間などの少なくとも2000Kにわたる、さらにより特に、少なくとも、例えば少なくとも約2000〜5000Kの間などの少なくとも3000Kの範囲にわたる、又は少なくとも約2000〜5700Kの相関色温度範囲にわたりさらに可変である可変相関色温度を特に有する。
【0015】
光源は、特に、固体光源である。したがって、特定の実施形態では、光源は、固体LED光源(LED又はレーザダイオードなど)を含む。「光源」という用語は、2〜20個の(固体)LED光源などの複数の光源にも関する。したがって、LEDという用語は、複数のLEDも指す。
【0016】
第1の光源と第2の光源の両方は、特に、少なくとも約20nmなどの約15〜30nmの範囲の主波長の差を伴って青色光を供給するように構成される(以下もさらに参照)。第3の光源は、赤色光を供給するように構成される。
【0017】
したがって、実施形態では、赤色光源が青色光の変換に基づく場合でさえ、赤色光源の(すぐ)下流において、青色光は実質的に知覚されない。蛍光体変換赤色LEDでは、青色光漏れの量は、低くすべきであり(さもなければ、2000Kもの低いCCTを生じさせることができない)、たとえあったとしても、特に400〜460nm波長範囲(MEF値への寄与の低い)であるべきである。
【0018】
したがって、一実施形態では第3の光源は、第3の固体光源光を供給するように構成された第3の固体光源を含み、第3の固体光源光は青色光を含み、第3の固体光源は、第3の発光材料を第3の固体光源光で照射するように構成され、第3の発光材料は、第3の固体光源光の(少なくとも)一部を第3の発光材料光に変換するように構成され、第3の発光材料光は赤色光を含む。第3の発光材料は、原則として、二価ユウロピウムベース窒化物蛍光体及び/又は量子ドットベース蛍光体のような無機蛍光体、有機蛍光体、又は2つ以上の異なる蛍光体の組合せなどの第3の固体光源で励起可能な任意の赤色発光材料である。したがって、第3の光源は、オプションとして、さらに、青色光よりも長い(又は短い)波長の光源光を供給する。しかしながら、特に、第3の光源によって発生された実質的にすべての可視光は、それらの実施形態では第3の発光材料光に吸収され(そして少なくとも部分的に変換され)、ここで、第3の光源は、第3の発光材料に放射的に結合される。したがって、特に、赤色光源のスペクトルの可視部分での全パワー(W)の少なくとも90%は赤色であり、さらにより特に、可視部分における全パワーの少なくとも95%は赤色である。
【0019】
「放射的に結合する」という用語は、特に、光源によって放出された放射の少なくとも一部が発光材料によって受け取られる(そして少なくとも部分的に発光に変換される)ように光源と発光材料とが互いに関連付けられることを意味する。したがって、第1の光源は、特に、第1の発光材料と放射的に結合され、第2の光源は、特に、第2の発光材料と放射的に結合される。同様に、赤色発光材料が第3の(固体)光源に対して適用される場合、第3の(固体)光源は、特に、第3の発光材料に放射的に結合される。
【0020】
特に注目する発光材料は、無機発光材料であり、さらに特に、硫化物、窒化物、及び酸窒化物のクラスから(独立に)選択される。ここで、以下、最初に、いくつかの可能な赤色の発光材料が、特に、第3の光源に適用するために/第3の光源とともに適用するために論じられる。
【0021】
関連する発光材料のクラスには、アルカリ土類カルコゲニド系のクラスであるMD:Euクラス(本明細書では(Sr、Ba、Ca)(Se、S):Euクラスとしても示される)が含まれる。Mは、特に、アルカリ土類元素(Mg、Ca、Sr、Ba)の群から選択され、Dは、特に、S及びSeの群から選択される。このクラス内の材料は、立方晶系岩塩結晶構造を有する。このクラス内のメンバの例は、SrS:Eu、CaS:Eu、CaSe:Euなどである。
【0022】
関連する発光材料のさらなるクラスには、ニトリドシリケート系のクラスであるM:Euクラス(本明細書ではSrSi:Euクラスとしても示される)が含まれる。Mは、特に、アルカリ土類元素(Mg、Ca、Sr、Ba)の群から選択され、特に、少なくともSrであり、Zは、特に、Si、Ge、Ti、Hf、Zr、Snの群から選択され、特に、少なくともSiである。このクラス内の材料は、斜方晶系結晶構造を有する。このクラス内のメンバの一例は、SrCaSi:Euである。
【0023】
さらなる別の実施形態では、発光材料は、MSiF:Mn(四価マンガン)のクラスの発光材料を含み、ここで、Mは、特に、Rb及びKからなる群から選択される。したがって、さらなる実施形態では、発光材料は、四価マンガンでドープされたM’2−2xAXを含む。関連するアルカリ性カチオン(M)は、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、及びルビジウム(Rb)である。オプションとして、さらに、リチウム及び/又はセシウムが適用される。好ましい実施形態では、Mは少なくともカリウムを含む。さらなる別の実施形態では、Mは少なくともルビジウムを含む。「ここで、Mは少なくともカリウムを含む」という句は、例えば、1モルM’2−2xAX中のすべてのMカチオンの中で、一部がKを含み、オプションとして残りの一部が1つ又は複数の他の一価(アルカリ性)カチオンを含むことを示す(以下も参照)。別の好ましい実施形態では、Mは少なくともカリウム及びルビジウムを含む。オプションとして、M’2−2xAX発光材料は六方晶相を有する。さらなる別の実施形態では、M’2−2xAX発光材料は立方晶相を有する。関連するアルカリ土類カチオン(M’)は、マグネシウム(Mg)、ストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)、及びバリウム(Ba)であり、特に、Sr及びBaのうちの1つ又は複数である。一実施形態では、異なるアルカリ性カチオンの組合せが適用される。さらなる別の実施形態では、異なるアルカリ土類カチオンの組合せが適用される。さらなる別の実施形態では、1つ又は複数のアルカリ性カチオンと1つ又は複数のアルカリ土類カチオンとの組合せが適用される。例えば、KRb0.5Sr0.25AXが適用される。上述で示したように、xは、0〜1の範囲にあり、特に、x<1である。一実施形態では、x=0である。
【0024】
関連する発光材料の別のクラスは、ニトリドアルミネート系のクラスであるMGD:Euクラス(本明細書ではSrLiAl:Euクラスとしても示される)を含む。Mは、特にアルカリ土類元素(Mg、Ca、Sr、Ba)の群から選択され、特に、少なくともSrである。Dは、特に、B、Al、Ga、Scの群から選択され、特に、少なくともAlである。Gは、特に、アルカリ元素(Li、Na、Kなどのような)の群から選択され、特に、少なくともLiである。このクラス内の材料は、三斜晶系カリウムリチウム鉛酸塩型結晶構造又は正方晶系ナトリウムリチウムシリケート型結晶構造を有する。このクラス内のメンバの一例は、SrLiAl:Euである。
【0025】
赤色発光材料がMSi:Euのクラス及びMLiAl:Euのクラスからなる群から選択される場合、特に良好な光学的結果が得られ、ここで、Mは、Ca、Mg、Sr、及びBaからなる群から独立に選択され、特に、Ca及びSrのうちの少なくとも1つ又は複数であり、その上さらに特に少なくともSrである。
【0026】
本明細書における「クラス」という用語は、特に、同じ結晶学的構造を有する材料の群を指す。さらに、「クラス」という用語は、カチオン及び/又はアニオンの部分的置換をさらに含む。例えば、上記のクラスのうちのいくつかでは、Al−Oは、Si−Nで(又はその逆に)部分的に置換される。したがって、なおさらなる実施形態では、赤色の発光材料は、(Ba、Sr、Ca)Si5−xAl8−x:Eu及び(Ca、Sr)LiAl:Euからなる群から選択され、ここで、xは、0〜4の範囲にあり、特に、1以下であり、例えば、0などである。(Ba、Sr、Ca)Si5−xAl8−x:Eu及び同様の系は、とりわけ、WO2006072918/米国特許出願公開第20130240943号に記載されており、参照により本明細書に組み込まれる。(Sr、Ca)LiAl:Eu及び同様の系は、とりわけ、WO2013175336A1に記載されており、参照により本明細書に組み込まれる。なおより具体的な実施形態では、赤色発光材料は、(Sr、Ca)Si:Eu及びSrLiAl:Euのうちの1つ又は複数を含む。
【0027】
特定の実施形態では、第3の発光材料はMAlSiN:Eu(II)(すなわち、二価ユウロピウムドープアルカリ土類アルミニウムケイ素窒化物)を含み、ここで、Mは、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、及びカルシウム(Ca)からなる群から選択された1つ又は複数の元素を含み、特に、Mは、カルシウム及びストロンチウムのうちの少なくとも1つ又は複数を含み、特に、少なくともストロンチウムである。「Eu(II)」という用語は、二価ユウロピウムを示す。「:Eu」という用語及び同様の用語は、無機材料が、Eu、又は当技術分野で知られているような他の元素(イオン)でドープされていることを示す。
【0028】
さらなる別の実施形態では、第3の光源は、赤色の第3の固体光源光を供給するように構成された第3の固体光源(赤色発光LED、又は赤色発光OLEDなど)を含む。当然、さらに、異なるタイプの赤色光源の組合せが適用される。
【0029】
第1の光源及び第2の光源は、各々、独立に、さらに特に、LED又はレーザダイオードなどの固体光源の群から選択される。さらに、第1の光源及び第2の光源に関して、「光源」という用語は、2〜20個の(固体)LED光源などの複数の光源に関連することが当然当てはまる。第1の光源及び第2の光源は、特に、それぞれの光源光で異なる発光材料に応えるように構成され、第1の発光材料は第1の光源によって応えられ、第2の発光材料は第2の光源によって応えられる。したがって、異なる発光材料(オプションとして第3の発光材料をさらに含む)は、主として、それぞれの光源で照射される。特に、各発光材料は、全照射パワーの50%超、特に、照射パワーの80%超を得るために、それぞれの光源からの放射を受け取る。したがって、それぞれの光源は、それぞれの発光材料と放射的に結合される(上述も参照)。
【0030】
それゆえに、特定の実施形態では、照明装置は、第1の光源及び第1の発光材料を含む第1のLEDパッケージ、及び/又は第2の光源及び第2の発光材料を含む第2のLEDパッケージを含む。代替として又は追加として、照明装置は、したがって、第3の固体光源及び第3の発光材料を含む第3のLEDパッケージをさらに含む。したがって、前者の実施形態では、パッケージの下流で、(a)青色光並びに緑色光及び黄色光のうちの1つ又は複数、及び/又は(b)青色光及び緑色光が知覚され、一方、後者の実施形態では、パッケージの(すぐ)下流で、実質的に、赤色光のみが知覚される。「上流で」及び「下流で」という用語は、光発生手段(ここで、特に第1の光源)からの光の伝搬に関するアイテム又はフィーチャの構成に関連し、光発生手段からの光のビーム内の第1の位置を基準にして、光発生手段により近い光のビームの第2の位置は「上流で」であり、光発生手段からさらに離れている光のビーム内の第3の位置は「下流で」である。
【0031】
第1の光源及び第2の光源の両方の青色光が、実質的に490nm未満である、例えば475nm以下などであるとき、特に良好な結果が得られた。この波長は、メラノピック曲線の最大値(約490nm)の近くである。したがって、特定の実施形態では、第2の光源主波長≦490nmであり、さらに特に、第2の光源主波長≦475nmである。上記のように、第1の光源主波長は第2の光源主波長よりも短く、したがって、この実施形態の第1の光源主波長は当然のことながら、第1の光源主波長<490nmである。これらの波長を選ぶことによって、これにより、照明装置は、2つの主要なオプション、すなわち、メラノピック曲線最大値に比較的近い、すなわち、覚醒/目覚めを促進する青色光をもつ高い相関色温度を有する第1のオプションと、メラノピック曲線最大値からより遠い、すなわち、目のメラノプシン含有光受容体にほとんど応ぜず、それゆえに、メラトニン生成を相対的にほとんど抑制しない(第1のオプションを基準にして)青色光をもつ第2の相関色温度を有する第2のオプションとの間で選択することができるようになる。
【0032】
より特定の実施形態では、第1の光源光は430〜450nmの範囲から選択された主波長を有し、第2の光源光は450〜475nmの範囲から選択された主波長を有する。さらに、特に、主波長の差(第1の光源光と第2の光源光との)は、少なくとも10nmの範囲にあり、特に15〜30nmの範囲にある。そのような実施形態では、特に、高いメラノプシン効果比変化が得られる。
【0033】
発光材料に関して、特に第1の光源及び第2の光源について(しかし、第3の光源についても、上述も参照)、原理上は、無機蛍光体又は有機蛍光体或いは無機蛍光体及び有機蛍光体の組合せである任意の好適な発光材料が選ばれる(上述も記参照)。
【0034】
しかしながら、特定の実施形態では、第1の発光材料及び第2の発光材料は、セリウムドープガーネット発光材料の群から選択される。代替として又は追加として、第1の発光材料及び第2の発光材料のうちの1つ又は複数は、量子ドット発光材料の群から選択される。したがって、発光材料は、さらに、(各々独立に)発光酸化物材料からなる群から選択される。
【0035】
第1の発光材料が緑色−黄色で発光するように構成され、第2の発光材料が緑色で発光するように構成される場合、特に良好な結果が得られた。したがって、特定の実施形態では、第1の発光材料の第1の発光材料光は550〜590nmの範囲から選択された主波長を有し、第2の発光材料の第2の発光材料光は520〜550nmの範囲から選択された主波長を有する。これらのタイプの適用では、ガーネットタイプの発光材料が特に好適である(上述も参照)。
【0036】
したがって、さらなる実施形態では、第1の発光材料及び第2の発光材料はA12:Ce3+を含み、ここで、Aは、Y、Gd、Tb、及びLuからなる群から選択され、Bは、Al、Ga、及びScからなる群から選択される。第1の発光材料及び/又は第2の発光材料は、(したがって)、ガーネット材料を含む。特に、第1の発光材料及び/又は第2の発光材料は発光セラミックを含む。ガーネット材料、特にセラミックガーネット材料は、本明細書では、「発光材料」としても示される。発光材料はA12:Ce3+(ガーネット材料)を含み、ここで、Aは、特に、Sc、Y、Tb、Gd、及びLuからなる群から選択され、Bは、特に、Al、Sc、及びGaからなる群から選択される。より特に、Aは、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)、及びルテチウム(Lu)のうちの1つ又は複数を含み、Bはアルミニウム(Al)を含む。そのようなガーネットは、セリウム(Ce)で、及びオプションとしてプラセオジム(Pr)などの他の発光種でドープされる。特定の実施形態では、Bは、約40%以上のAlと、60%以下のGaとからなる。特に、Bはアルミニウム(Al)を含むが、しかしながら、Bは、ガリウム(Ga)、スカンジウム(Sc)、及び/又はインジウム(In)をさらに部分的に含み、特に、約20%までのAl、より特に、約10%までのAlが置換され(すなわち、Aイオンは、90モル%以上のAlと、10モル%以下のGa、Sc、及びInのうちの1つ又は複数とから本質的に構成され)、Bは、特に、約10%までのガリウムを含む。別の変形では、B及びOは、少なくとも部分的に、Si及びNで置換される。上述で示したように、元素Aは、特に、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、及びルテチウム(Lu)からなる群から選択される。特に、第1の発光材料に対して、Aに関連するYのモル百分率は第2の発光材料に対するものよりも大きく、第2の発光材料に対して、Aに関連するLuのモル百分率は第1の発光材料に対するものよりも大きい。したがって、例えば、第1の発光材料と第2の発光材料の両方は、Y及びLu(すなわち、A元素)を含むが、前者は後者よりも多くのYを含み、後者は前者よりも多くのLuを含む。このようにして、前者の発光材料は、後者の発光材料よりも長い波長の主波長を有する。LuAGの代わりに又はLuAGに加えて、さらに、GaYAG(すなわち、YGa12:Ce3+)を適用してもよい。したがって、そのような発光材料の混合物が適用されてもよいが、さらに、(YLuGaAlO12:Ce3+)などの混晶が適用されてもよい。
【0037】
本明細書で説明する発光材料は、特に、その化学式を用いて示される。たとえ元素が示されているとしても、不純物及び/又は他の相の存在は排除されない。発光材料(「蛍光体」)は、ハロゲン不純物及び金属不純物のうちの1つ又は複数のような不純物をさらに含む。発光材料は、本明細書で定義されたような1つ又は複数の発光材料は別として、(既に示された(残存する))フラックス材料、残存する出発原料、及び1つ又は複数の(それぞれ)発光材料の合成の間にさらに形成される1つ又は複数の相のうちの1つ又は複数のような他の相をさらに含む。同様に、発光材料は、(既に示された(残存する))フラックス材料、残存する出発原料、及び1つ又は複数の(それぞれ)発光材料の合成の間にさらに形成される1つ又は複数の相のうちの1つ又は複数のような他の相をさらに含む。一般に、そのような他の相の重量百分率は、約10wt.%未満(発光材料の全重量に対して)である。これは当技術分野で知られている。
【0038】
上述で示したように、発光材料は不純物をさらに含む。これは当技術分野で知られている。したがって、実施形態では、MAlSiN:Eu(II)などのような化学式は、例えば、合計約500ppmまでの、特に、約200ppmまでの、さらに特に、約100ppmまでの不純物の存在を排除しない。したがって、たとえ化学式が不純物の存在を示していなくても、(それにもかかわらず)存在する不純物は、例えば、Li、Na、K、Sc、Y、Ti、Zr、V、Nb、Cr、Mo、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ni、Pd、Cu、Zn、V、C、N、O、F、Al、Si、P、S、Cl、Ga、Ge、Se、Br、Lu、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Tl、Pb、及びBiからなる群から選択される。ここに、不純物が列記されている。例えば、化学式がLi又はEuの使用可能性を示している場合、これらは、(少量で有効である場合でさえ)不純物と見なされない。したがって、例えば、MAlSiN:Eu(II)では、Euは不純物ではないが、MAlSiN:Eu(II)は、例えば150ppmのHf、Na、又はMgを(1つの不純物/複数の不純物として)含む。
【0039】
さらに、発光材料は、散乱粒子及びハロゲン塩のうちの1つ又は複数を含む。
【0040】
さらに、照明装置は制御ユニットを含む。この制御ユニットは、特に、可変相関色温度を有する白色光を供給するために、第1の光源、第2の光源、及び第3の光源を独立に制御するように構成される。したがって、これらのそれぞれの光源の強度は、例えば上述で示した範囲内で、例えば連続的に調節することによって、相関色温度(及びMEF)を変えるように調整される。このようにして、(a)第1の光源光、第1の発光材料光、及び特にさらに赤色光源光、並びに(b)第2の光源光、第2の発光材料光、及び特にさらに赤色光源光のうちの1つ又は複数を含む白色光が供給される。第1の極端な手段では、白色光は、赤色光と、第1の光源光及び第1の発光材料光のみとを含み、低い相関色温度白色光(低いMEFをもつ)である。別の極端な手段では、白色光は、赤色光と、第2の光源光及び第2の発光材料光のみとを含み、高い相関色温度白色光(高いMEFをもつ)である。したがって、照明装置は、少なくとも2000Kの相関色温度範囲にわたって可変な白色光を供給するために、及び相関色温度に応じてスペクトルの青色範囲に可変スペクトルパワー分布を提供するために使用される。
【0041】
特に、制御ユニットは、第1の光源、第2の光源、及び第3の光源を制御するように構成される。特に、それにより、制御ユニットは、第1の光源光、第2の光源光、及び第3の光源光の強度を制御するように構成される。制御ユニットは、特に、光源を独立に制御することができるが、特に、2つ以上の光源が一緒に白色光(照明装置の)を供給する。さらに、特に、制御ユニットは、時間信号及び周囲光センサのうちの1つ又は複数に応じて、第1の光源、第2の光源、及び第3の光源を制御するように構成される。このようにして、照明装置は、例えば、相関色温度を自動的に調節する。しかしながら、なおさらなる実施形態では、制御ユニットは、ユーザ入力値に応じて光源を制御するようにも構成される。例えば、時差ぼけのための準備をするか、又は時差ぼけから回復する(円滑に)ために相関色温度又は相関色温度計画を調節することが例えば望まれることがある。なおさらなる実施形態では、照明装置は、青緑色光を含む第4の光源光を供給するように構成された第4の光源をさらに含む。
【0042】
なおさらなる実施形態では、制御ユニットは、白色光のメラノプシン効果係数(MEF)を制御するようにさらに構成される。このようにして、白色光は、所望のMEF、例えば、日中の高い係数及び就寝時間に近づいたときの減少した係数に調整される。制御ユニットは、さらに、特に、白色光の相関色温度(及び/又は日時刻)に応じてメラノプシン効果係数(MEF)を制御するようにも構成される。
【0043】
照明装置はユーザインタフェースをさらに含む。ユーザインタフェースは、例えば、相関色温度、色温度計画、白色光の強度、MEFに関連する入力値などのうちの1つ又は複数を(制御ユニットを介して)制御するために使用される。MEFに関連する入力値は、例えば「就寝時間」(それによりMEFを減少させる)、「目覚め」(MEFを増加させる)、「覚醒を上げる」(MEFを増加させる)、「リラックス」(MEFを減少させる)等々のような入力値を含む。ユーザインタフェースは、照明装置を制御するためにのみ実質的に好適な古典的遠隔制御装置などの遠隔制御装置に実質的に含まれる。しかしながら、ユーザインタフェースは、ユーザインタフェースとしてアプリを含むモバイルフォン又は他のポータブルデバイスなどのスマートデバイスにも含まれる。ユーザインタフェースは、有線で又はワイヤレスで、特にワイヤレスで、制御ユニットと通信する。したがって、ユーザインタフェース及び制御ユニットは、特に、機能的に接続される。
【0044】
照明装置は、照明システムの一部であり、照明装置は、1つ又は複数の他の照明装置を含む1つ又は複数の他のデバイスに機能的に接続される。したがって、本発明は、さらに、1つ又は複数の、特に複数の、照明装置を含む照明システムを提供する。例えば、MEF値は、日時刻に応じて制御ユニットによって選ばれ、例えば、眠る前の低いMEFと、目を覚ますための又は昼食の直後の高いMEFとを有する。代替として又は追加として、MEF値は、人間の活動(又は不活動)に依存して選択される。さらに、MEF値は、場所に応じて選択され、例えば、制御室又は制御室の一部では相対的により高いMEF、例えばリラックス区域ではより低いMEFである。さらに、オプションとして又は追加として、MEFはセンサに応じて選択され、センサは、人間の活動及び/又は人間の覚醒を感知するように構成される。例えば、覚醒が必要とされる場所で及び/又は時間に、人間が寝入り始めると、MEF値が増加される(自動車を運転しているか、又はバス、列車、トラックなど他の車両を運転しているとき、制御室にいるとき等々)。
【0045】
このようにして、照明装置の光を用いて、人は、自分自身の感じ方を変更することができる。色相は気分に影響を及ぼし及び/又は雰囲気を整えるので、色相によって、人は、光と、人への光の影響とをより良好に制御する。
【0046】
「紫色光」又は「紫色発光」という用語は、特に、約380〜440nmの範囲の波長を有する光に関する。「青色光」又は「青色発光」という用語は、特に、約440〜495nmの範囲の波長を有する(いくつかの紫色及び青緑色の色相を含む)を有する光に関する。本発明では、青色光は、特に、400〜495nmの範囲の波長を有する光に関する。「緑色光」又は「緑色発光」という用語は、特に、約495〜570nmの範囲の波長を有する光に関する。「黄色光」又は「黄色発光」という用語は、特に、約570〜590nmの範囲の波長を有する光に関する。「オレンジ色光」又は「オレンジ色発光」という用語は、特に、約590〜620nmの範囲の波長を有する光に関する。「赤色光」又は「赤色発光」という用語は、特に、約620〜780nmの範囲の波長を有する光に関する。「ピンク色光」又は「ピンク色発光」という用語は、青色及び赤色成分を有する光を参照する。「可視の」、「可視光」、又は「可視発光」という用語は、約380〜780nmの範囲の波長を有する光を指す。
【0047】
照明装置は、例えば、オフィス照明システム、家庭用応用システム、店舗照明システム、家庭照明システム、アクセント照明システム、スポット照明システム、劇場照明システム、光ファイバ応用システム、投影システム、自己点灯ディスプレイシステム、ピクセルディスプレイシステム、セグメントディスプレイシステム、警告サインシステム、医療照明応用システム、インジケータサインシステム、装飾照明システム、ポータブルシステム、自動車用途、温室照明システム、園芸照明の一部であるか又はそれらに適用される。
【0048】
次に、本発明の実施形態が、対応する参照記号が対応する部分を示す添付の概略図を参照して単なる例として説明される。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図1】メラノピック(実線)(曲線m)を示す。また、明所視(破線)(曲線p)の人間の目の正規化感度関数を示す図である(R.J. Lucas等、Measuring and using light in the melanopsin age、Trends in Neurosciences、37巻、1号、2014年1月、1〜9頁、http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0166223613001975)。
図2】照明装置の一実施形態による発光スペクトルの調整、及びそれによる相関色温度の調整の一例を示す図である。
図3a】450nm青色LED(基準)を使用したランプに対するCCTの関数としてのCRI、R9、及びMEFを示す図である。
図3b】440nm青色LEDと462nm青色LEDとの組合せを使用した照明装置に対するCCTの関数としてのCRI、R9、及びMEFを示す図である。青色の点線:標準LEDランプの代わりのMEF値の変動。
図3c】440nm青色LEDと462nm青色LEDとの組合せ(直接赤色LEDと組み合わせた)を使用した照明装置に対するCCTの関数としてのCRI、R9、及びMEFを示す図である。青色の点線:標準LEDランプのMEF値の変動。
図4a】照明装置の実施形態を概略的に示す図である。
図4b】照明装置の実施形態を概略的に示す図である。
図5】本発明のいくつかの態様を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
概略図は、必ずしも正しい縮尺ではない。
【0051】
図1は、相対的なメラノピック(m)及び明所視(p)の人間の目の感度関数を示す。メラノピック機能の最大感度は490nmにあり、全幅半値の値は447nmと531nmとにある。
【0052】
図2は、照明装置の一実施形態による発光スペクトルの調整、及びそれによる相関色温度の調整の一例を示す。ここで、YAG:Ce3+を用いた440nmに主波長がある青色LEDと、LuAG:Ceを用いた462mに主波長がある青色LEDと、613nmに主波長がある赤色LEDとによる一実施形態が使用された。最も低い曲線(実線の曲線)は、相対的に高い赤色寄与と、より低い波長での青色寄与による相対的に低い青色寄与とを有し、相対的に暖かい白色光である。最も高い曲線は相対的に高い青色寄与を有し、青色寄与は、メラノピック最大値に近い波長にシフトしている(より低い曲線と比較して)。それゆえに、これは、より低い曲線よりも高いMEF値もつ相対的に冷たい白色光である。
【0053】
図3aは、450nm青色LED(基準)を使用したランプに対するCCTの関数としてのCRI、R9、及びMEFを示す。3チャネル解決策は、最適化された青色ポンプLEDなしで使用される。
o チャネル1:450nm青色+YAG
o チャネル2:450nm青色+LuAG
o チャネル3:MAlSiN:Eu(II)
【0054】
MEF比は3.2であり、2200Kで0.31のMEF値であり、5700Kで0.91のMEF値である。ここで、光源の主波長の差は0である。
【0055】
図3bは、440nm青色LEDと462nm青色LEDとの組合せを使用した照明装置に対するCCTの関数としてのCRI、R9、及びMEFを示す。点線:標準(std.)LEDランプの代わりのMEF値の変動。ここで、最適化された3チャネル解決策が選ばれている。最適な青色ポンプLEDを有する3チャネル解決策:
o チャネル1:440nm青色+YAG
o チャネル2:462nm青色+LuAG
o チャネル3:MAlSiN:Eu(II)(上述と同じ)
【0056】
高いCRIを維持しながらMEF範囲が非常に大きく、2200Kで0.29のMEF及び5700Kで1.18のMEFであり、これは、4.1(比)のダイナミックスペクトルMEF範囲であることに留意されたい。ここで、光源の主波長の差は約22nmである。
【0057】
図3cは、440nm青色LEDと462nm青色LEDとの組合せ(直接赤色LEDと組み合わせた)を使用した照明装置に対するCCTの関数としてのCRI、R9、及びMEFを示す。点線:標準(std.)LEDランプに対するMEF値の変動。ここで、最適化された3チャネル解決策の別の実施形態が選ばれている:
o チャネル1:440nm青色+YAG
o チャネル2:462nm青色+LuAG
o チャネル3:613nm赤色LED
【0058】
再び、かなり広い範囲の相関色温度にわたり、CRIは80を超え、大きい範囲のMEF値が照明装置によりブリッジされ得る。2400KにおいてMEF値は0.37であり、6200KにおいてMEF値は1.29であり、それによって、3.5のダイナミック範囲が与えられる。ここで、光源の主波長の差は約22nmである。
【0059】
図4a〜図4cは、照明装置の実施形態を概略的に示す。図4aは、可変相関色温度をもつ白色光101を供給するように構成された照明装置100の一実施形態を概略的に示す。照明装置100は、第1の光源光111を供給するように構成された第1の光源110を含み、第1の光源光111は、400〜460nmの範囲から選択された第1の光源主波長を有する青色光を含み、第1の光源110は、第1の発光材料210を第1の光源光111で照射するように構成され、第1の発光材料210は、第1の光源光111の一部を第1の発光材料光211に変換するように構成され、第1の発光材料光211は、緑色光及び黄色光のうちの1つ又は複数を含み、第1の発光材料光211は、第1の発光材料主波長を有する。
【0060】
さらに、照明装置100は、第2の光源光121を供給するように構成された第2の光源120を含み、第2の光源光121は、450〜490nmの範囲から選択された第2の光源主波長を有する青色光を含み、第2の光源120は、第2の発光材料220を第2の光源光121で照射するように構成され、第2の発光材料220は、第2の光源光121の一部を第2の発光材料光221に変換するように構成され、第2の発光材料光221は、緑色光及び黄色光のうちの1つ又は複数を含み、第2の発光材料光221は、第2の発光材料主波長を有する。
【0061】
その上、照明装置100は、赤色光源光131を供給するように構成された第3の光源130をさらに含む。
【0062】
さらに、照明装置は、可変相関色温度を有する白色光101を供給するために、第1の光源110、第2の光源120、及び第3の光源130を独立に制御するように構成された制御ユニット300を含み、白色光101は、(オプションとして)赤色光源光131と、(a)第1の光源光111及び第1の発光材料光211並びに(b)第2の光源光121及び第2の発光材料光221のうちの1つ又は複数とを含む。したがって、特に、制御ユニットは、第1の光源、第2の光源、及び第3の光源を制御するように構成される。特に、それにより、制御ユニットは、第1の光源光、第2の光源光、及び第3の光源光の強度を制御するように構成される。
【0063】
図4aの実施形態において、第3の光源130は、第3の固体光源光1131を供給するように構成された第3の固体光源1130を含み、第3の固体光源光1131は青色光を含み、第3の固体光源1130は、第3の発光材料230を第3の固体光源光1131で照射するように構成され、第3の発光材料1130は、第3の固体光源光1131の一部を第3の発光材料光231に変換するように構成され、第3の発光材料光231は赤色光を含む。この実施形態では、固体光源光1131の量は特に少なく、特に、実質的にすべての固体光源光1131が第3の発光材料230によって吸収されることに留意されたい。一実施形態では、第3の発光材料230は、MAlSiN:Eu(II)を含み、ここで、Mは、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、及びカルシウム(Ca)からなる群から選択された1つ又は複数の元素を含む。
【0064】
さらに、図4aの実施形態において、照明装置は、第1の光源110及び第1の発光材料210を含む第1のLEDパッケージ310と、第2の光源120及び第2の発光材料220を含む第2のLEDパッケージ320と、第3の光源130及び第3の発光材料230を含む第3のLEDパッケージ330とを含む。
【0065】
参照番号170はオプションのディフューザを示す。当然、実際には、照明装置100は、一般に、複数の第1の光源と、複数の第2の光源と、複数の第3の光源とを含む。
【0066】
図4bは、図4aと同じ実施形態を概略的に示しているが、ここでは、第3の光源130は、赤色の第3の固体光源光1131を供給するように構成された第3の固体光源1130(すなわち、発光材料なしの)を含む。
【0067】
図4cは、遠隔解決策を概略的に示す。主として、各光源は、適切な発光材料に関連付けられることに留意されたい。第3の光源が発光材料なしの赤色発光光源であれば、発光材料の代わりに、光透過部分が含まれる。光源は、それぞれの発光材料に放射的に結合される。
【0068】
図5は、本発明のいくつかの態様を概略的に示す。図5は、主波長D1をもつ青色LED発光を極めて概略的に示す。LEDでは、ピーク最大値と主波長とが実質的に同じである。さらに、図5は、破線の曲線でメラノプシン曲線を示す(図1を参照)。さらにこの曲線は実質的に対称であるので、ピーク最大値と主波長とは実質的に同じである。より長い波長の発光曲線は実質的に非対称である。それゆえに、ここで、主波長はピーク最大値と異なることがある。
【0069】
「実質的にすべての光」又は「実質的に構成される」などにおける本明細書での「実質的に」という用語は、当業者なら理解されるであろう。「実質的に」という用語は、「全面的に」、「完全に」、「すべての」などをもつ実施形態をさらに含む。それゆえに、実施形態では、実質的にという副詞は除去されることもある。該当する場合、「実質的に」という用語は、さらに、90%以上、例えば、95%以上、特に99%以上、さらに特に100%を含む99.5%以上に関連する。「備える」という用語は、「備える」という用語が「で構成される」を意味する実施形態も含む。「及び/又は」という用語は、特に、「及び/又は」の前後に述べられた項目の1つ又は複数に関連する。例えば、「項目1及び/又は項目2」という句及び同様の句は、項目1及び項目2のうちの1つ又は複数に関連する。「備えている」という用語は、一実施形態では、「で構成される」を指すが、別の実施形態では、「少なくとも定義された種及びオプションとして1つ又は複数の他の種を含んでいる」ことも指す。
【0070】
さらに、明細書及び特許請求の範囲における第1の、第2の、第3のなどの用語は、同様の要素間を区別するために使用され、必ずしも逐次的な又は時間的な順序を説明するために使用されない。そのように使用される用語は適切な状況下で交換可能であり、本明細書に記載された本発明の実施形態は本明細書に記載された又は図示されたもの以外の他の順序での動作が可能であることが理解されるべきである。
【0071】
本明細書のデバイスはとりわけ動作中に関して説明されている。当業者には明らかなように、本発明は、動作の方法又は動作中のデバイスに限定されない。
【0072】
上記の実施形態は本発明を限定するものではなく例証するものであり、当業者は添付の特許請求の範囲から逸脱することなく多くの代替実施形態を設計することができることに留意すべきである。特許請求の範囲において、括弧間に置かれたいかなる参照符号も、請求項を限定するものとして解釈されるべきでない。「備えること」という動詞及びその活用形の使用は、請求項に記載されたもの以外の要素又はステップの存在を除外しない。要素の前の「a」又は「an」という冠詞は、複数のそのような要素の存在を排除しない。本発明は、いくつかの別個の要素を含むハードウェアによって、及び適切にプログラムされたコンピュータによって実施され得る。いくつかの手段を列挙するデバイスの請求項において、これらの手段のうちのいくつかは、まったく同一のハードウェア項目によって具現化され得る。いくつかの方策が互いに異なる従属請求項に記載されるという単なる事実は、これらの方策の組合せが有利に使用され得ないことを示すものではない。
【0073】
本発明は、さらに、明細書に記載された及び/又は添付図面に示された特徴的な機能のうちの1つ又は複数を含むデバイスに当てはまる。本発明は、さらに、明細書に記載された及び/又は添付図面に示された特徴的な機能のうちの1つ又は複数を含む方法又はプロセスに関する。
【0074】
本特許で論じられた様々な態様は、追加の利点を提供するために組み合わせることができる。さらに、特徴のうちのいくつかは、1つ又は複数の分割出願のための基礎を形成することができる。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図5