(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、受け付けた申込書類の中には不備がある帳票が含まれていることがあり、この不備がある帳票(不備帳票)については、不備が解消するまで人為的に管理するしかなく、不備の解消までに不備帳票を紛失するおそれがある。また、不備を解消させるために行う電話問い合わせでは、オペレータが現物である不備帳票を見ながら電話をしているため、作業が煩雑であり、且つ不備帳票を紛失するおそれがある。
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、申込書類を安全に且つ正しく管理することができる書類管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]上記の課題を解決するため、本発明の一態様である書類管理方法は、機械読取コードが設けられた申込書類にユーザにより記載されたテキスト情報をデータベースに登録する書類管理方法であって、
工程管理サーバが、不備がない申込書類である所定数の正常書類に対応する正常確認コードと不備がある申込書類である不備書類それぞれに対応する不備確認コードとを発行する第1の発行工程と、
前記工程管理サーバが、前記正常確認コードに前記所定数の機械読取コードを関係付ける第1の正常書類関係付け工程と、
前記工程管理サーバが、前記不備確認コードに前記機械読取コードを1対1で関係付ける第1の不備書類関係付け工程と、
データ入力装置が、前記正常確認コードに関係付けられた前記所定数の機械読取コードにしたがって、前記所定数の正常書類に記載されたテキスト情報を前記データベースに登録する登録工程と、を有する。
【0007】
[2]上記[1]記載の書類管理方法において、
端末が、前記正常確認コードが設けられた正常確認票と前記不備確認コードが設けられた不備書類数量分の不備確認票とを生成する第1の生成工程をさらに有し、前記第1の正常書類関係付け工程は、前記正常確認票に設けられた前記正常確認コードと前記所定数の正常書類それぞれに設けられた機械読取コードとを読み取って行われ、前記第1の不備書類関係付け工程は、不備確認票それぞれに設けられた不備確認コードと不備書類それぞれに設けられた機械読取コードとを読み取って行われる。
[3]上記[1]記載の書類管理方法において、
前記端末が、前記第1の生成工程において、前記正常確認コードと前記所定数を表す書類管理数情報とが設けられた正常確認票と前記不備確認コードが設けられた不備書類数量分の不備確認票とを生成する。
[4]上記[3]記載の書類管理方法において、前記所定数の正常書類の中に新たな不備書類がある場合に、
前記工程管理サーバが、前記新たな不備書類に対応する新たな不備確認コードを発行する第2の発行工程と、
前記端末が、前記正常確認コードと前記書類管理数情報が示す数から前記新たな不備書類の数を減じて得られる数を表す新たな書類管理数情報とが設けられた新たな正常確認票、および前記新たな不備確認コードが設けられた新たな不備確認票を生成する第2の生成工程と、
前記工程管理サーバが、前記新たな不備確認票に設けられた新たな不備確認コードと新たな不備書類に設けられた機械読取コードとを読み取って、前記新たな不備確認コードに前記機械読取コードを1対1で関係付ける第2の不備書類関係付け工程と、を更に有する。
[5]上記[1]から[4]いずれか一項記載の書類管理方法において、
スキャナ装置が、前記不備書類の画像情報を生成する画像情報生成工程と、
前記データ入力装置が、前記不備書類に記載されたテキスト情報を入力する入力工程と、
前記データ入力装置が、前記画像情報と前記テキスト情報とを前記不備書類に設けられた機械読取コードにしたがって関係付ける関係付け工程と、
架電情報管理サーバが、前記テキスト情報に基づいて、少なくとも電話番号の情報を含む不備書類確認リストを生成するリスト生成工程と、
アウトバウンド装置の端末が、架電により得られた不備の補完に関する架電履歴情報を前記不備書類確認リストに関係付ける関係付け工程と、を更に有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、申込書類を安全に且つ正しく管理することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態は、ユーザから送付された申込書類を受け付け、この受け付けた申込書類を管理する書類管理方法および書類管理システムについての例である。申込書類は、例えば、ユーザが所定のサービスの提供を受けるための申し込みの意思およびその申し込み内容、ならびに氏名、住所、電話番号等の個人情報を、ユーザまたはその代理人が記入した書類である。
【0011】
図1は、本実施形態である書類管理方法が適用される書類管理システムの例の概略のブロック図である。
図1に示すように、書類管理システム1は、工程管理サーバ10と、個人情報管理サーバ20と、架電情報管理サーバ30と、工程管理装置40と、スキャナ装置50と、データ入力装置60と、アウトバウンド装置70と、ネットワーク80とを含む。
【0012】
工程管理サーバ10と、個人情報管理サーバ20と、架電情報管理サーバ30と、工程管理装置40と、スキャナ装置50と、データ入力装置60と、アウトバウンド装置70とは、ネットワーク80を介してそれぞれ接続されている。ネットワーク80は、例えば、ローカルエリアネットワーク(Local Area Network;LAN)等のコンピュータネットワークである。
【0013】
工程管理サーバ10は、書類受付業務の各種作業工程等を管理するサーバ装置である。工程管理サーバ10は、設定情報DB11と、バッチ情報DB12と、工程情報DB13とを備える。設定情報DB11は、業務ごとの業務情報を管理する。業務情報は、顧客情報、案件名称等を含む情報である。バッチ情報DB12は、複数の申込書類を一つの集合(バッチ)として取り扱う場合の当該バッチの確認票を管理する。工程情報DB13は、仕分け、断裁、スキャニング等の工程を管理する。
【0014】
個人情報管理サーバ20は、申込書類に記載された個人情報を管理するサーバ装置である。ここでいう個人情報は、例えば、住所、氏名、電話番号、メールアドレス、申込に関して個人にかかる情報等である。個人情報管理サーバ20は、イメージDB21と、インデックスDB22とを備える。イメージDB21は、スキャナ装置50によって取り込まれた申込書類の帳票ごとの画像情報(イメージデータ)を登録する。インデックスDB22は、データ入力装置60によって入力された申込書類の帳票ごとの記載欄のテキスト情報(個人情報を含む。)を登録する。
【0015】
架電情報管理サーバ30は、不備書類に関する確認情報を管理するサーバ装置である。架電情報管理サーバ30は、顧客DB31を備える。顧客DBは、不備書類を架電によって確認するための情報、および架電により確認して得た情報を登録する。
【0016】
工程管理装置40は、業務情報を登録し、バッチの確認票を印刷する装置である。工程管理装置40は、端末41と、プリンタ42と、バーコードリーダ43とを備える。端末41は、コンピュータ装置により実現される。プリンタ42は、確認票を印刷する装置である。バーコードリーダ43は、機械読取コードであるバーコードを読み取る読取装置である。
【0017】
スキャナ装置50は、申込書類の各帳票を画像として取り込む取込装置である。
データ入力装置60は、ユーザによって記入された申込書類のテキスト情報を、オペレータの操作により入力する装置である。
【0018】
アウトバンド装置70は、不備書類の画像を提示させるとともに、その画像にしたがってオペレータが架電する装置である。アウトバウンド装置70は、端末71と、電話機72と、ヘッドセット73とを備える。端末71は、コンピュータ装置により実現される。電話機72およびヘッドセット73は、オペレータによる架電作業において使用される。
【0019】
図2は、ユーザから送付された申込書類の管理の概要を説明する図である。
図2に示すように、受け付けた申込書類は、「正常書類/不備書類の分類」、「確認票ID/確認票の発行」、および「確認票と書類との対応付け」の段階を経て管理される。
【0020】
「正常書類/不備書類の分類」段階では、申込書類は、正常書類と不備書類とに分類される。申込書類は、一または複数の帳票により構成される。申込書類には、帳票ごとに当該帳票を識別する帳票ID(帳票コード)を記録した機械読取コードが設けられている。具体的に、各帳票には、バーコードリーダ43およびスキャナ装置50が読み取り可能なバーコードが印刷、または貼付されている。
【0021】
正常書類とは、申込書類として全ての帳票が揃っており、帳票に破損や処理不能となる程の汚れがなく、帳票の記載に漏れ、捺印の抜け、間違いが発見されない書類である。不備書類とは、申込書類に帳票の抜けや破損があったり、帳票に記載の漏れ、捺印の抜け、間違いがあったりする書類である。正常書類と不備書類との分類は、分類作業者による手作業、または、仕分機械によって行われる。
【0022】
次に、「確認票ID/確認票の発行」段階では、業者のオーダごとに、複数の正常書類を任意の集合(バッチ)にまとめる。そして、工程管理サーバ10は、バッチごとに、正常確認票の識別情報である正常確認票ID(正常確認コード)を発行する。また、不備書類それぞれについて、工程管理サーバ10は、不備確認票ID(不備確認コード)を発行する。工程管理サーバ10は、業務を識別する業務IDと、正常か不備かを示すフラグ情報(正常/不備フラグ)と、確認票IDと、確認票に対応する帳票の数量(員数)とを関係付けた確認票ID管理リストを生成する。工程管理サーバ10は、その確認票ID管理リストをバッチ情報DB12に登録する。
【0023】
工程管理装置40は、工程管理サーバ10が発行した正常確認票IDと員数(“3”)とを記載した正常確認票をプリンタ42により印刷させる。また、工程管理装置40は、工程管理サーバ10が発行した不備確認票IDと員数(“1”)とを記載した不備確認票をプリンタ42により印刷させる。
【0024】
次に、「確認票と書類との対応付け」段階では、オペレータは、バッチごとに、正常確認票と正常書類とを対応付けて管理する。また、オペレータは、不備書類ごとに、不備書類と不備確認票とを対応付けて管理する。また、工程管理サーバ10は、確認票の確認票IDと、当該確認票の確認票IDの履歴である旧確認票IDと、当該確認票に対応する帳票の帳票IDとを関係付けた帳票ID管理リストを生成する。工程管理サーバ10は、その帳票ID管理リストをバッチ情報DB12に登録する。
【0025】
図3は、正常書類と不備書類とを一旦区別して管理している段階において、正常書類から新たに不備書類が発見された場合の、申込書類の管理の概要を説明する図である。
図3に示すように、「正常書類から不備書類を発見」段階において、正常書類の中から新たな不備書類が発見されると、この新たな不備書類が正常書類のバッチから引き抜かれる。
【0026】
次に、「新たな不備確認票ID/確認票の発行」段階では、新たな不備書類が引き抜かれたバッチについて、工程管理サーバ10は、新たな不備確認票ID(新たな不備確認コード)を発行する。また、工程管理装置40は、バッチの員数から新たな不備書類分の数を減じて得た新たな員数(“2”)を記載した改定正常確認票をプリンタ42により印刷させる。また、工程管理装置40は、工程管理サーバ10が発行した新たな不備確認票IDと員数(“1”)とを記載した新規不備確認票をプリンタ42により印刷させる。
【0027】
次に、「確認票と書類の対応付け」段階では、オペレータは、改定正常確認票と正常書類とを対応付けて管理する。また、オペレータは、新たな不備書類と新規不備確認票とを対応付けて管理する。また、工程管理サーバ10は、新規不備確認票の新たな不備確認票IDと、新たな不備帳票の帳票IDと、この不備帳票が先に関係付けられていた正常確認票の確認票ID(旧確認票ID)とを関係付けて、バッチ情報DB12に登録された帳票ID管理リストを更新する。
【0028】
次に、本実施形態において用いられるデータのデータ構成の例について説明する。
図4は、工程管理サーバ10がバッチ情報DB12に格納する確認票ID管理リストのデータ構成の例を示す図である。
図4に示すように、確認票ID管理リストは、業務IDと、正常/不備フラグと、確認票IDと、員数との項目を関係付けて含む。業務IDは、申込書類の業務を示す識別情報(例えば、「○○社の△△保険の申し込み」を示す情報)である。正常/不備フラグは、確認票の種別を表すフラグ情報であり、例えば、“正常”または“不備”により表される。確認票IDは、確認票(正常確認票または不備確認票)の識別情報である。員数は、当該確認票に対応付けられる帳票の数量である。
【0029】
図4の確認票ID管理リストの例では、業務IDが“ZZZZ”である正常書類のバッチ員数が“3”であり、その正常確認票の正常確認票IDが“C001”である。また、業務IDが“ZZZZ”である不備書類のバッチ員数が“1”であり、その不備確認票の不備確認票IDが“F002”である。
【0030】
図5は、工程管理サーバ10がバッチ情報DB12に格納する帳票ID管理リストのデータ構成の例を示す図である。
図5に示すように、帳票ID管理リストは、確認票IDと、旧確認票IDと、帳票IDとの項目を関係付けて含む。確認票IDは、確認票(正常確認票または不備確認票)の識別情報である。旧確認票IDは、変更される前の確認票ID(履歴)である。帳票IDは、当該確認票に対応付けられる帳票の識別情報である。
【0031】
図5の帳票ID管理リストの例では、
図4を併せ参照した場合に、確認票IDが“C001”である確認票(正常確認票)には、帳票IDが“DC001”および“DC002”である帳票が関係付けられている。また、確認票IDが“F002”である確認票(不備確認票)には、帳票IDが“DC009”である帳票が関係付けられている。
【0032】
図6は、正常書類の中から新たに不備書類が発見された場合に、工程管理サーバ10がバッチ情報DB12に格納された確認票ID管理リストを更新した例を示す図である。
図6の確認票ID管理リストの例では、
図4に示した確認票ID管理リストに対して、確認票IDが“C001”である正常確認票の正常書類の員数が“2”となり、また、新たな不備確認票IDが“F003”である新規不備確認票のレコードが3行目に追加されている。
【0033】
図7は、正常書類の中から新たに不備書類が発見された場合に、工程管理サーバ10がバッチ情報DB12に格納された帳票ID管理リストを更新した例を示す図である。
図7の帳票ID管理リストの例では、
図5における2行目のレコードが、
図7のように更新されている。すなわち、帳票IDが“DC002”である帳票が新たな不備帳票として発見された場合に、工程管理サーバ10は、この新たな不備帳票に対応する新規不備確認票の不備確認票ID“F003”に帳票ID“DC002”を関係付けるとともに、元々帳票ID“DC002”が関係付けられていた正常確認票の正常確認票ID“C001”を旧確認票IDとして記録する。
【0034】
図8は、架電情報管理サーバ30の顧客DB31に格納される不備書類確認リストのデータ構成の例を示す図である。
図8に示すように、不備書類確認リストは、帳票IDと、氏名と、住所と、電話番号と、架電履歴情報との項目が関係付けられている。帳票IDは、不備帳票の識別情報である。氏名は、当該不備帳票に関係付けられたユーザの氏名を表す情報である。住所は、当該ユーザの住所を表す情報である。電話番号は、当該ユーザの電話番号を表す情報である。架電履歴情報は、オペレータが当該ユーザに架電することによって得た情報(履歴情報)である。不備書類確認リストは、個人情報管理サーバ20のインデックスDB22に格納された個人情報に基づいて、架電情報管理サーバ30によって生成される。
【0035】
次に、本実施形態による書類管理システム1の動作について説明する。
図9は、書類管理システム1の概略のシーケンスの例を示す図である。
図9の左端縦一列に記載した破線のブロックJ1からブロックJ6は、受け付けた申込書類の各作業工程の内容を示している。
【0036】
まず、工程管理装置40の動作について説明する。
業務登録J1におけるステップS1において、工程管理装置40の端末41は、オペレータの操作によって業務情報を入力する。業務情報は、業務を特定する情報である。具体的に、例えば、業務情報は、顧客を識別する顧客識別情報、およびサービスを識別するサービス識別情報を含む。次に、端末41は、業務情報を工程管理サーバ10に送信する。
【0037】
次に、確認票の印刷J2におけるステップS2において、工程管理装置40の端末41は、正常書類および不備書類の仕分けによって求まる、正常確認票および不備確認票それぞれの印刷枚数を表す印刷枚数情報と、一正常確認票あたりの帳票数を表す書類管理数情報とを、工程管理サーバ10に送信する。
【0038】
次に、確認票の印刷J2におけるステップS3において、工程管理装置40の端末41は、後述するステップS12の処理によって工程管理サーバ10が送信した印刷指示命令を受信する。この印刷指示命令は、正常確認票の正常確認票IDおよび書類管理数情報、ならびに不備確認票の不備確認票IDを含む。
次に、端末41は、正常確認票IDおよび書類管理数情報を記載した正常確認票と、不備確認票IDおよび書類管理数情報“1”を記載した不備確認票とを、プリンタ42に印刷させる。すなわち、端末41は、正常確認コードと所定数を表す書類管理数情報とが設けられた正常確認票、および不備確認コードが設けられた不備書類数量分の不備確認票を生成する(第1の生成工程)。
【0039】
次に、確認票と帳票との対応付けJ3におけるステップS4において、工程管理装置40の端末41は、正常確認票IDおよび不備確認票IDと帳票IDとの関連付けを工程管理サーバ10に指示する。
【0040】
次に、新たな不備帳票の引き抜きJ4において正常書類の中から新たな不備書類が発見されると、ステップS5において、工程管理装置40の端末41は、不備書類が含まれるバッチに対応する正常確認票IDと不備書類に対する帳票IDとを指定し、再作成指示情報を工程管理サーバ10に送信する。
【0041】
次に、新たな不備帳票の引き抜きJ4におけるステップS6において、工程管理装置40の端末41は、後述するステップS14の処理によって工程管理サーバ10が送信した印刷指示命令を受信する。この印刷指示命令は、改定正常確認票の正常確認票IDおよび書類管理数情報、ならびに新規不備確認票の新たな不備確認票IDを含む。
次に、端末41は、正常確認票IDおよび改定された書類管理数情報を記載した改定正常確認票と、新たな不備確認票IDおよび書類管理数情報“1”を記載した新規不備確認票とを、プリンタ42に印刷させる。すなわち、端末41は、正常確認コードと書類管理数情報が示す数から新たな不備書類の数を減じて得られる数を表す新たな書類管理数情報とが設けられた新たな正常確認票、および新たな不備確認コードが設けられた新たな不備確認票を生成する(第2の生成工程)。
【0042】
次に、工程管理サーバ10の動作について説明する。
業務管理J1におけるステップS11において、工程管理サーバ10は、ステップS1の処理によって工程管理装置40の端末41が送信した業務情報を受信する。工程管理サーバ10は、受信した業務情報に対する業務IDを発行し、この業務IDに業務情報を関係付けて設定情報DB11に登録する。
【0043】
次に、確認票の印刷J2におけるステップS12において、工程管理サーバ10は、ステップS2の処理によって工程管理装置40の端末41が送信した印刷枚数情報と書類管理数情報とを受信する。
次に、工程管理サーバ10は、正常確認票の印刷枚数分の正常確認票IDと、不備確認票の印刷枚数分の不備確認票IDとを発行する。すなわち、工程管理サーバ10は、不備がない申込書類である所定数の正常書類に対応する正常確認コードと、不備がある申込書類である不備書類それぞれに対応する不備確認コードとを発行する(第1の発行工程)。
次に、工程管理サーバ10は、業務IDと、正常/不備フラグと、確認票IDと、員数とを関係付けた確認票ID管理リストを生成し、この確認票ID管理リストをバッチ情報DB12に格納する。
次に、工程管理サーバ10は、印刷数分の正常確認票IDおよび書類管理数情報のペアと、印刷数分の不備確認票IDとを工程管理装置40に送信する。
【0044】
次に、確認票と帳票との対応付けJ3におけるステップS13において、ステップS4の処理によって工程管理装置40の端末41が指定した正常確認票IDおよび不備確認票IDと帳票IDとを受信する。
次に、工程管理サーバ10は、確認票IDと旧確認票IDと帳票IDとを関係付けた帳票ID管理リストを生成し、この帳票ID管理リストをバッチ情報DB12に格納する。すなわち、工程管理サーバ10は、正常確認票に設けられた正常確認コードと所定数の正常書類それぞれに設けられた機械読取コードとを読み取って、正常確認コードに所定数の機械読取コードを関係付ける(第1の正常書類関係付け工程)。また、工程管理サーバ10は、不備確認票それぞれに設けられた不備確認コードと不備書類それぞれに設けられた機械読取コードとを読み取って、不備確認コードに機械読取コードを1対1で関係付ける(第1の不備書類関係付け工程)。
【0045】
次に、新たな不備帳票の引き抜きJ4におけるステップS14において、工程管理サーバ10は、ステップS5の処理によって工程管理装置40の端末41が送信した再作成指示情報を受信し、指定された正常確認票ID(不備書類が含まれるバッチに対応する正常確認票ID)と、不備書類に対する帳票IDとを取得する。
次に、工程管理サーバ10は、新たな不備確認票IDを発行する。すなわち、工程管理サーバ10は、新たな不備書類に対応する新たな不備確認コードを発行する(第2の発行工程)。
次に、工程管理サーバ10は、バッチ情報DB12に格納された確認票ID管理リストに、新規不備確認票に対する新たな不備確認票IDを含むレコードを追加する。
次に、工程管理サーバ10は、バッチ情報DB12に格納された帳票ID管理リストの新規不備確認票に該当する確認票IDを新たな不備確認票IDで更新し、旧確認票IDを元の正常確認票IDで更新する。すなわち、工程管理サーバ10は、新たな不備確認票に設けられた新たな不備確認コードと新たな不備書類に設けられた機械読取コードとを読み取って、新たな不備確認コードに機械読取コードを1対1で関係付ける(第2の不備書類関係付け工程)。
次に、工程管理サーバ10は、改定正常確認票IDおよび改定された書類管理数情報のペアと、新たな不備確認票IDとを含む印刷指示命令を、工程管理装置40に送信する。
【0046】
次に、スキャナ装置50の動作について説明する。
帳票のスキャンおよびデータ入力J5におけるステップS21において、オペレータによる操作により、スキャン装置50は、正常書類が含まれるバッチに対応する正常確認票IDと、当該正常書類の帳票IDと、当該正常書類との画像を取り込み、画像情報を個人情報管理サーバ20のイメージDB21に格納する。すなわち、スキャナ装置50は、不備書類の画像情報を生成する(画像情報生成工程)。
同様に、オペレータによる操作により、スキャン装置50は、不備書類に対応する不備確認票IDと、当該不備書類の帳票IDと、当該不備書類との画像を取り込み、画像情報を個人情報管理サーバ20のイメージDB21に格納する。
ここで、例えば、イメージDB21に格納されるイメージデータのファイル名は帳票IDとしてもよい。
【0047】
次に、データ入力装置60の動作について説明する。
帳票のスキャンおよびデータ入力J5におけるステップS31において、データ入力装置60は、個人情報管理サーバ20のイメージDBから所望の帳票IDに対応する画像情報を読み込む。
【0048】
次に、帳票のスキャンおよびデータ入力J5におけるステップS32において、オペレータによる操作により、データ入力装置60は、正常書類の帳票IDと画像情報に含まれるユーザ記載のテキスト情報(個人情報)を入力し、正常書類の帳票IDおよびテキスト情報を、個人情報管理サーバ20のインデックスDB22に格納する。すなわち、データ入力装置60は、正常確認コードに関係付けられた所定数の機械読取コードにしたがって、所定数の正常書類に記載されたテキスト情報を前記データベースに登録する(登録工程)。
同様に、オペレータによる操作により、データ入力装置60は、不備書類の帳票IDと画像情報に含まれるユーザ記載のテキスト情報(個人情報)を入力し、不備書類の帳票IDおよびテキスト情報を、個人情報管理サーバ20のインデックスDB22に格納する。すなわち、データ入力装置60は、不備書類に記載されたテキスト情報を入力する(入力工程)。また、データ入力装置60は、画像情報とテキスト情報とを不備書類に設けられた機械読取コードにしたがって関係付ける(関係付け工程)。
【0049】
次に、アウトバウンド装置70の動作について説明する。
不備帳票の問い合わせ対応J6におけるステップS41において、アウトバウンド装置70の端末71は、不備書類確認リストの作成指示を送信する。
次に、不備帳票の問い合わせ対応J6におけるステップS42において、端末71は、架電情報管理サーバ30の顧客DB31に登録された不備書類確認リストを参照し、この不備書類確認リストにおける帳票IDに対応する不備帳票の画像情報を、個人情報管理サーバ20のイメージDB21から読み込む。
【0050】
次に、不備帳票の問い合わせ対応J6におけるステップS43において、アウトバウンド装置70は、電話機72およびヘッドセット73を用いた顧客に対する架電の結果、得られた情報を、架電履歴情報として不備書類確認リストに追加する。なお、端末71は、帳票IDをキーとして、架電履歴情報を不備書類確認リストに関係付けて顧客DB31に登録してもよい。すなわち、アウトバウンド装置70の端末71は、架電により得られた不備の補完に関する架電履歴情報を不備書類確認リストに関係付ける(関係付け工程)。
【0051】
次に、架電情報管理サーバ30の動作について説明する。
不備帳票の問い合わせ対応J6におけるステップS51において、ステップS41の処理によってアウトバウンド装置70の端末71が送信した不備書類確認リストの作成指示を受信する。
次に、架電情報管理サーバ30は、個人情報管理サーバ20のインデックスDB22から個人情報を取得し、この個人情報に基づいて不備書類確認リストを生成して、不備書類確認リストを顧客DBに格納する。すなわち、架電情報管理サーバ30は、テキスト情報に基づいて、少なくとも電話番号の情報を含む不備書類確認リストを生成する(リスト生成工程)。
【0052】
以上、説明したとおり、本実施形態による書類管理方法は、機械読取コードが設けられた申込書類にユーザにより記載されたテキスト情報をデータベースに登録するものである。そして、この書類管理方法は、不備がない申込書類である所定数の正常書類に対応する正常確認コードと不備がある申込書類である不備書類それぞれに対応する不備確認コードとを発行する第1の発行工程を有する。そして、この書類管理方法は、正常確認コードが設けられた正常確認票と不備確認コードが設けられた不備書類数量分の不備確認票とを生成する第1の生成工程を有する。そして、この書類管理方法は、正常確認票に設けられた正常確認コードと所定数の正常書類それぞれに設けられた機械読取コードとを読み取って、正常確認コードに所定数の機械読取コードを関係付ける第1の正常書類関係付け工程を有する。そして、この書類管理方法は、不備確認票それぞれに設けられた不備確認コードと不備書類それぞれに設けられた機械読取コードとを読み取って、不備確認コードに機械読取コードを1対1で関係付ける第1の不備書類関係付け工程を有する。そして、この書類管理方法は、正常確認コードに関係付けられた所定数の機械読取コードにしたがって、所定数の正常書類に記載されたテキスト情報をデータベースに登録する登録工程を有する。
この構成により、不備書類の個別管理が実現し、不備書類の現物を紛失するおそれを防止または低減し、申込書類を安全に且つ正しく管理することができる。
【0053】
なお、第1の生成工程において、正常確認コードと所定数を表す書類管理数情報とが設けられた正常確認票と不備確認コードが設けられた不備書類数量分の不備確認票とを生成するようにしてもよい。
【0054】
また、本実施形態による書類管理方法は、所定数の正常書類の中に新たな不備書類がある場合に、新たな不備書類に対応する新たな不備確認コードを発行する第2の発行工程と、正常確認コードと書類管理数情報が示す数から新たな不備書類の数を減じて得られる数を表す新たな書類管理数情報とが設けられた新たな正常確認票、および新たな不備確認コードが設けられた新たな不備確認票を生成する第2の生成工程と、新たな不備確認票に設けられた新たな不備確認コードと新たな不備書類に設けられた機械読取コードとを読み取って、新たな不備確認コードに機械読取コードを1対1で関係付ける第2の不備書類関係付け工程と、を更に有してもよい。
この構成により、一旦正常書類と不備書類に分類して作業を進めている段階で正常書類の中から新たな不備書類が発見された場合でも、不備書類の個別管理を行って、不備書類の現物を紛失するおそれを防止または低減し、申込書類を安全に且つ正しく管理することができる。
【0055】
また、本実施形態による書類管理方法は、不備書類の画像情報を生成する画像情報生成工程と、不備書類に記載されたテキスト情報を入力する入力工程と、画像情報とテキスト情報とを不備書類に設けられた機械読取コードにしたがって関係付ける関係付け工程と、テキスト情報に基づいて、少なくとも電話番号の情報を含む不備書類確認リストを生成するリスト生成工程と、架電により得られた不備の補完に関する架電履歴情報を不備書類確認リストに追記する追記工程と、を更に有してもよい。
この構成により、不備を解消させるために行う電話問い合わせにおいて、オペレータが現物である不備書類を見ながら電話をする必要がないため、作業が単純化、効率化され、且つ不備書類を紛失するおそれを防止または低減することができる。
【0056】
本実施形態では、バーコードが設けられた正常確認票および不備確認票を先に印刷し、各確認票のバーコードと正常書類および不備書類上のバーコードとをそれぞれ読み取って関係付けた。これ以外にも、例えば、正常書類および不備書類に対応する工程管理装置40において紐付アプリケーションソフトウェアを起動し、この紐付アプリケーションソフトウェアの実行によって指定された正常確認票IDまたは不備確認票IDに対し、対応する正常書類または不備書類のバーコードを読み取って関連付けてもよい。
【0057】
また、本実施形態では、機械読取コードとしてバーコードを用いたが、機械読み取りできるものであればよく、二次元コード、OCR認識できる数値の羅列、その他記号等を用いてもよい。
【0058】
また、上述した実施形態である工程管理サーバ10の一部の機能をコンピュータで実現するようにしてもよい。この場合、その機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて、このコンピュータシステムが実行することにより、当該機能を実現してもよい。なお、このコンピュータシステムとは、オペレーティングシステム(Operating System;OS)や周辺装置のハードウェアを含むものである。また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、光ディスク、メモリカード等の可搬型記録媒体、コンピュータシステムに備えられる磁気ハードディスクやソリッドステートドライブ等の記憶装置のことをいう。さらに、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、インターネット等のコンピュータネットワーク、および電話回線や携帯電話網を介してプログラムを送信する場合の通信回線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、さらには、その場合のサーバ装置やクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持するものを含んでもよい。また上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせにより実現するものであってもよい。
【0059】
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はその実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。