(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6408239
(24)【登録日】2018年9月28日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】デジタル光顕微鏡において物体を照明するための方法、デジタル光顕微鏡およびデジタル光顕微鏡用の明視野反射光照明デバイス
(51)【国際特許分類】
G02B 21/06 20060101AFI20181004BHJP
【FI】
G02B21/06
【請求項の数】9
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-82595(P2014-82595)
(22)【出願日】2014年4月14日
(65)【公開番号】特開2014-211633(P2014-211633A)
(43)【公開日】2014年11月13日
【審査請求日】2017年1月20日
(31)【優先権主張番号】10 2013 006 996.3
(32)【優先日】2013年4月19日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】506151659
【氏名又は名称】カール ツァイス マイクロスコピー ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】CARL ZEISS MICROSCOPY GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ハンス タンドラー
(72)【発明者】
【氏名】ヨハネス クノーブリッヒ
(72)【発明者】
【氏名】ドミニク シュテール
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー ガイドク
(72)【発明者】
【氏名】エンリコ ガイスラー
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ブッフハイスター
(72)【発明者】
【氏名】マックス フンク
【審査官】
森内 正明
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2008/047893(WO,A1)
【文献】
特開2007−133435(JP,A)
【文献】
特開2001−154103(JP,A)
【文献】
特開平5−281475(JP,A)
【文献】
特開平5−173078(JP,A)
【文献】
特表2005−536732(JP,A)
【文献】
特開2005−227442(JP,A)
【文献】
特開2004−325533(JP,A)
【文献】
特開2007−24758(JP,A)
【文献】
特開2005−99468(JP,A)
【文献】
特開2011−237574(JP,A)
【文献】
米国特許第4160578(US,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0259816(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 21/00 − 21/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタル光顕微鏡において物体を照明するための方法であって、
明視野反射光照明が光源として発光ダイオード(01)を含む照明デバイスによって実施され、
暗視野反射光照明が、更に、光源として発光ダイオード(17)を含むリング照明デバイスによって実施され、前記リング照明デバイスは前記光顕微鏡の対物レンズに機械的および電気的に結合可能であり、
前記明視野反射光照明と前記暗視野反射光照明とが別々に駆動可能であり、かつ重ね合わせることができ、いずれの場合においても、前記光源の像が物体面に投射される「クリティカル照明」として構成されている、
方法。
【請求項2】
前記明視野反射光照明および前記暗視野反射光照明が白色LED(01,17)によって実施されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記リング照明デバイスが前記対物レンズの電子インターフェースを通じて駆動可能であり、個々のまたは全ての発光ダイオード(01,17)が駆動されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
物体を検査するためのデジタル光顕微鏡であって、
対物レンズと、
明視野照明デバイスと、
暗視野照明デバイスと、
制御ユニットと、
を含み、
前記明視野照明デバイスが光源として少なくとも1つの発光ダイオード(01,16)を含み、前記暗視野照明デバイスが、光源として少なくとも2つの発光ダイオード(17)を含み、かつ電子インターフェースを通じて前記対物レンズに結合されるリング照明として具現化されるデジタル光顕微鏡であって、
前記明視野照明デバイスと前記暗視野照明デバイスとが前記制御ユニットにより個々にまたは同時に駆動可能であり、かつ光源の像が物体面(13)に投射される「クリティカル」照明として構成されていることを特徴とするデジタル光顕微鏡。
【請求項5】
前記明視野照明デバイスの光源が半導体白色LED(01)であり、ホモジナイザが前記明視野反射光照明デバイスのビーム経路内に配置されており、矩形断面を有する視野絞り(07)が前記ホモジナイザの出力部に設けられ、前記矩形断面が前記光顕微鏡の画像センサと同じアスペクト比を有することを特徴とする、請求項4に記載のデジタル光顕微鏡。
【請求項6】
前記ホモジナイザが光混合要素であることを特徴とする、請求項5に記載のデジタル光顕微鏡。
【請求項7】
前記光混合要素が光の入口開口部と出口開口部との間に光の90°偏向を実現することを特徴とする、請求項6に記載のデジタル光顕微鏡。
【請求項8】
前記ホモジナイザが矩形断面を有する中空導波光混合ロッド(06,14)であることを特徴とする、請求項5〜7のいずれか一項に記載のデジタル光顕微鏡。
【請求項9】
前記視野絞り(07)のサイズが可変であることを特徴とする、請求項5〜8のいずれか一項に記載のデジタル光顕微鏡。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル光顕微鏡において物体を照明するための方法と、デジタル光顕微鏡と、デジタル光顕微鏡用の同軸明視野反射光照明デバイスとに関する。
【背景技術】
【0002】
光顕微鏡技術のための種々の照明手法は先行技術から公知である。
まず、透過光顕微鏡技術と反射光顕微鏡技術は区別される。特に、反射光顕微鏡技術では、標本は対物レンズの方向から照明される。このため、開口と照明される物体直径とに互いに独立して作用することができるようにいわゆるケーラー照明が非常に長期にわたり使用されてきた。この場合、光源から進む光が色フィルタおよび低減フィルタが挿入されうる領域に光視野絞り(luminous field stop)を通じて案内される。その後、光は開口絞りを通過し、その結果、光の大半を対物レンズの方向に偏向すると共に、コンデンサ機能も含む半透鏡に入射する。そこから、光は対物レンズによって物体上に集束する。光は前記物体から反射され、対物レンズを再度通過する。光は再度半透明の鏡を通過し、接眼レンズまたは画像検出システムの方向に偏向される。接眼レンズを通過後、光は観察者の網膜または画像検出システムのセンサに入射する。
【0003】
ケーラー照明の代替として、コレクタが光源の像を試料面に結像する、いわゆる「クリティカル照明」またはNelson照明が用いられる。従来、これは結像野(image field)の非常に不規則な照明および試料における光源の結像の乱れにつながるものとされてきた。しかし、結像野をより均一に照明するために拡散光を発生させるためグラウンドグラスプレートをコレクタと試料との間に挿入することができる。この場合、しかしながら、グラウンドグラスプレートによる拡散のため光が失われる。
【0004】
先行技術では、照明光源としてLEDがますます使用されており、この場合、それらは前のビーム経路内に配置される。
例として、(特許文献1)は、透過光法を使用するLED照明源を用いて生物学的標本を検査するための顕微鏡について記載している。この源はLEDアレイとして具現化される。LEDは輝度および色の点において別個に切り換えることができ、かつ制御することができる。
【0005】
(特許文献2)では、透過光明視野照明を使用して、または反射光蛍光照明を使用して標本が検査され、白色LEDが透過光明視野照明の光源として使用され、反射光蛍光照明の場合、透過光明視野照明の照明ビーム経路の位置においてシャッターのスイッチが入れられる顕微鏡の照明方法が開示されている。
【0006】
(特許文献3)は、LED光源を含む光学照明系を含むズーム顕微鏡について記載している。
(特許文献4)では、光学的処置(optical measures)によって改良されたLED照明ユニットを含む顕微鏡が開示されている。
【0007】
(特許文献5)では、顕微鏡のLED照明デバイス用照明制御部が開示されている。このデバイスでは記憶特性を備えたLEDモジュールを交換可能である。
(特許文献6)では、環状LED暗視野照明ユニットを備えた対物レンズについて記載している。前記対物レンズは明視野顕微鏡において使用されうる。
【0008】
(特許文献7)では、ケーラー照明を含むLED照明デバイスを含む顕微鏡が開示されている。
(特許文献8)は、効率的なLED照明を有する可搬式移動顕微鏡(portable travel microscope)について記載している。
【0009】
ケーラー照明の照明ビーム経路内の多種多様な光学部品ゆえに、特に明視野照明の場合の照明効率はLEDを使用しているにもかかわらず満足に満たない場合がある。特に、ここでセンサからの像をほぼ実時間で処理および表示せねばならず、かつ高い光強度により撮像速度(image rate)が増加するため、これはデジタル顕微鏡技術において重大である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】国際公開第2007/111735号パンフレット
【特許文献2】欧州特許出願公開第2551712A1号明細書
【特許文献3】特開2010−204531号公報
【特許文献4】特開2010−156939号公報
【特許文献5】特開2010072503号公報
【特許文献6】特開2009063856号公報
【特許文献7】国際公開第2008/073728A1号パンフレット
【特許文献8】独国特許出願公開第102006016358A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、本発明は、デジタル顕微鏡の場合に、要求される照明パラメータを物体から画像捕捉センサまで維持し、かつ30画像/秒までの高撮像速度(high image rate)を実現するために、同軸反射光明視野および反射光暗視野の両方において観察される物体の均一かつ非常に効率的な照明を可能にするという課題に対処する。更に、コントラスト変化の適切な必要条件が物体の照明に予め提供されるものとする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この課題は、請求項1に記載のデジタル光顕微鏡において物体を照明するための方法と、請求項4に記載の特徴を含むデジタル光顕微鏡と、請求項5に記載の特徴を含む明視野反射光照明デバイスとによって解決される。
【0013】
本発明の利点は、特に、デジタル光顕微鏡においては、種々の用途(明視野、暗視野およびその組み合わせ)における最適な照明が効率的で、費用対効果が高く、かつ省スペースの手法で可能とされるという事実に見ることができる。
【0014】
本発明による、デジタル顕微鏡において物体を照明するための方法においては、物体の明視野反射光照明および暗視野反射光照明が可能とされ、かつ極めて効率的な手法で互いに組み合わされる。この場合、両照明タイプに発光ダイオードが使用される。半導体発光ダイオードは、特に、多くの種々の実施形態およびデザインにおいて入手可能であるため、本発明の好適な実施形態において使用される。
【0015】
例として、高出力発光ダイオード、発光ダイオードダイ(チップ)、SMD(Surface Mount Device:表面実装型)発光ダイオードまたはその他を選択することができる。当業者であれば、用途に応じた正しい発光ダイオードを多数の技術的変形物から選択することができる。本発明の別の実施形態においては有機発光ダイオードも非常に有利に使用することができる。
【0016】
特に、光源の選択および照明タイプの正しい組み合わせの結果、デジタル顕微鏡技術におけるコントラスト変化および迅速な画像収集に適切な必要条件が提供される。
矩形断面を有するLEDチップは特に効率的に使用される。前記チップのアスペクト比は画像検出センサのアスペクト比に合致する。その結果、対象野は、画像捕捉領域の外側に外因性の光が発生しないように照明される。
【0017】
明視野照明と暗視野照明は、用途に応じて別個にまたは組み合わせて動作させることができる。明視野照明の場合および暗視野照明の場合の両方において、輝度、色および/または方位角の変動が可能である。
【0018】
例として、暗視野照明の発光ダイオードが連続的に、すなわち、変化する方位角によって切り換えられる場合、検出される像は3D情報を得るために、および表面トポグラフィーを算定するために使用されうる。
【0019】
更に、LEDの短い切換時間により、急速に移動する物体を有利に示すことができるフラッシュライトモードまたはストロボスコープモードの切り換えが可能にされる。
本発明によるデジタル光顕微鏡は、少なくとも対物レンズと、明視野反射光照明デバイスと、環状の暗視野反射光照明デバイス(いずれの場合においても発光ダイオードにより動作され、1つの好適な実施形態においては白色LEDにより動作される)と、明視野反射光照明デバイスと暗視野反射光照明デバイスを同時にまたは別個に駆動するための制御ユニットと、を含む。
【0020】
この場合、本発明においては、両照明デバイスは、光源が物体面に結像されるいわゆる「クリティカル」照明またはNelson照明として構成されている。発光効率および費用に関して非常に効率的に構成された照明光学系によって、前記照明光学系を極めて省スペースに設計することができ、かつ使用されるセンサに最適に適合させることができる。
【0021】
「クリティカル」照明は発光ダイオードにより具現化されうる。その理由は、発光ダイオードがこの種の照明に従来使用されているハロゲン照明器具よりも狭い深度範囲およびより良好な均質性を有するからである。更に、発光ダイオードは非常に良好な発光効率を有する。LED(特に、矩形LEDの場合)の適切な特性ゆえに、ビーム経路内において、物体の非常に均質な照明を実現するためには複雑な光学系ではなく比較的中位のホモジナイザで十分である。
【0022】
ホモジナイザは、例えば、1つの好適な実施形態においては、対物レンズのビーム経路への光ビームの対応する偏向も行う光混合ロッドとすることができ、その結果、偏向ミラーを省略することができる。この場合、LEDのクリティカル照明を適応したことにより中空の積算器に進入後の均質化に対する要求は低いため(源のx:y範囲〜混合ロッドのx:y範囲〜対象野のx:y範囲の比)、光混合ロッドは、有利には、極めて短い構造長を有する中空導波光混合ロッドとして具現化されうる。混合ロッド入口の不利な充填によるいかなる不均質性も排除する必要はなく、源のボンディングワイヤ自体による不均質性のみを排除する必要がある。中実の導波光混合ロッドには、同様に、より長い寸法を付与すべきである。
【0023】
暗視野反射光照明デバイスは、デジタル光顕微鏡の対物レンズに結合するための照明リングとして具現化される。照明リングは、好ましくは、対物レンズに対して同心円状に位置合わせされた照明リング上の対称位置に配置された少なくとも2つの発光ダイオード(以下、LEDと称される)を含む。2つを超える発光ダイオードが使用される場合、それらは当然、照明リングの周縁上に分配されるように配置される。この場合、照明リングの直径は、有利には、対物レンズ自体よりも大きくはなく、その結果、デジタル顕微鏡における対物レンズの旋回性(pivotability)が損なわれることはない。
【0024】
照明リングは、有利には、対物レンズを介して発光ダイオードを駆動するための電子インターフェースを含む。したがって、対物レンズもそのようなインターフェースを有していなければならない。全LEDに対して同一の輝度値を設定するため、および校正設定値を記憶するため、LEDの校正もまた前記電子インターフェースを通じて実施される。このような電子インターフェースは当業者には公知である。
【0025】
照明リングには、同様に、代替的に、有機発光ダイオードも備えることができる。有機発光ダイオードは、理想的には、それらの面積範囲(areal extent)の点においてセンサフォーマットに適合させることができ、かつ、更には中位の均質化用の光学アセンブリを不要にすることができるように非常に良好な均質性を有しうる。
【0026】
以下、図を参照して本発明の部分的な態様をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】明視野反射光照明デバイスの第1の好適な実施形態を基本図において示す。
【
図2】明視野反射光照明デバイスの第2の好適な実施形態を基本図において示す。
【
図3】明視野反射光照明デバイスの第3の好適な実施形態を基本図において示す。
【
図4】暗視野照明デバイスの1つの好適な実施形態を斜視基本図において示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、本発明による明視野反射光照明デバイスの第1の好適な実施形態をNelson構成またはいわゆる「クリティカル」照明において示す。デバイスは、対応する光学アセンブリがコレクタ02として備えられた少なくとも1つのLED01を光源として含む。LED01によって放出された光は、照明ビーム経路内において、開口絞り10に対して共役の面03を通過し、中間光学ユニット04を経由して、光混合ロッド06として具現化されたホモジナイザに入る。別の実施形態では、共役面03内において、照明開口と観測開口とを互いに独立して設定できるように可変の第2開口絞りを使用することができる。特に、コントラスト付けはこのように実現される。
【0029】
理想的には、示される実施形態において、発光するLEDチップの光源の像はホモジナイザの入口において発生する。しかしながら、光源のボンディングワイヤの最初の不鮮明化(first blurring)を予め実現するために前記像をわずかに焦点ボケにすると有利とされうる。この実施形態においては、光混合ロッド06は矩形断面を有する直線の中空導波ロッドである。
【0030】
顕微鏡の画像検出センサ(不図示)のフォーマットまたはアスペクト比における矩形断面を有する好ましくは可変の視野絞り07がホモジナイザ06の出力部に配置される。断面を変化させることによって、照明デバイスを対物レンズの種々のズーム設定用に有利に構成することが可能である。これは物体照明のサイズを可能な限り画像センサのサイズに一致させるためである。対物レンズを変更した場合であっても、物体照明のサイズを前記絞りに適応させることが可能である。照明の効率のため、光混合ロッド06の断面およびLEDチップの断面もまた画像検出センサのフォーマットまたはアスペクト比を有していれば特に有利であることが判明している。ホモジナイザ06が光混合要素であってもよく、光混合要素が光の入口開口部と出口開口部との間に光の90°偏向を実現してもよい。
【0031】
偏向ミラー08を通り、照明光は更なる中間光学ユニット09により平行化され、開口絞り10を通過して対物レンズ12に入射する。対物レンズ12は可変視野絞り07の像を物体面13内に発生させる。
【0032】
検出された像を画像検出センサ(不図示)に送るために平面ガラス11がビーム経路内に公知の手法で配置される。
この実施形態の利点は、特に、光源から偏向ミラーまでのアセンブリを非常にコンパクトに具現化できるという事実に見ることができる。
【0033】
明視野反射光照明デバイスの第2の好適な実施形態が
図2に示される。この場合、同じ参照符号は同じ構成部分を示す。示される実施形態は、ホモジナイザが角的光混合要素(angular light mixing element)14として作製されるという点で上記の実施形態とは異なる。この結果、偏向ミラーは有利には省略されうる。この実施形態はそのデザインが更によりコンパクトである。
【0034】
図3に示される実施形態の場合、半導体LEDの代わりに、画像検出センサと同じフォーマットを有するOLED16(有機発光ダイオード)が使用される。この実施形態は、明視野照明において必要とされていたような更なる光学アセンブリを必要としないことから特に省スペースかつ効率的である。更に、OLEDはそれらが、例えば、印刷技術を使用して製造可能であるために製造が安価である。白色OLEDが好ましくは使用される。その代わりに、二色性スプリッタ(dichroic splitter)によって、RGB照明を寸法形成することができる、または更には蛍光励起を単色OLEDによって実施することができる。
【0035】
図4は、照明リング内におけるLED17の配置の基本概略図を示す。光学アセンブリ19による要求に従い、光が混合され、均質化され、物体面13に集束するようにLEDは対物レンズ(不図示)の光軸19に対して角度αで傾斜する。
【0036】
ここで同様に、クリティカル照明(すなわち、光源または発光ダイオードが物体面に結像される)によって効率的かつ省スペースの配置が実現される。
更により良好な効率のために、矩形対象野形態(rectangular object field form)により、矩形LEDチップをそれらの照明リングにおける位置に応じて位置合わせすると有利である。この結果、画像センサによって実際に検出された領域のみが照明されるため、更により良好な効率が得られる。
【0037】
取り付けの簡略化のため、LEDチップを同軸のリングに対して常に同様に位置合わせすると有利となりうる。この結果、構成部分を同様に具現化することができ、かつ個々の群のアライメントが同一になる。しかしながら、これは効率のわずかな損失につながる。
【符号の説明】
【0038】
01…LED
02…発光光学ユニット
03…開口絞りと共役の面
04…中間光学ユニット
05…−
06…光混合ロッド
07…視野絞り
08…偏向ミラー
09…中間光学ユニット
10…開口絞り
11…平面ガラス
12…対物レンズ
13…物体面
14…光混合ロッド、角的
15…−
16…OLED
17…LED
18…対物レンズの光軸
19…光学アセンブリ