特許第6408319号(P6408319)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6408319
(24)【登録日】2018年9月28日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】振分装置
(51)【国際特許分類】
   B07C 5/36 20060101AFI20181004BHJP
【FI】
   B07C5/36
【請求項の数】8
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-191582(P2014-191582)
(22)【出願日】2014年9月19日
(65)【公開番号】特開2016-59897(P2016-59897A)
(43)【公開日】2016年4月25日
【審査請求日】2017年9月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000147833
【氏名又は名称】株式会社イシダ
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140442
【弁理士】
【氏名又は名称】柴山 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100180851
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼口 誠
(72)【発明者】
【氏名】須田 昇嗣
(72)【発明者】
【氏名】牧野 紘一
【審査官】 土田 嘉一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−028674(JP,A)
【文献】 特開2000−279895(JP,A)
【文献】 特開2006−084265(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B07C 5/36
B65G 47/46
B65G 47/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送されてくる物品を、判定装置から出力される良否判定信号に基づいて振り分ける振分装置であって、
搬送されてくる前記物品を良品として振り分ける良品位置と、搬送されてくる前記物品を不良品として振り分ける不良品位置とに移動可能な振分部と、
良品判定信号が入力されると前記振分部を前記良品位置に移動させ、不良品判定信号が入力されると前記振分部を前記不良品位置に移動させる振分制御部と、を備え、
前記振分制御部は、前記不良品判定信号が入力されてから所定時間が経過するまでの間に前記良品判定信号が入力されても、前記振分部を前記良品位置に移動させない、振分装置。
【請求項2】
前記所定時間は、前記振分部が前記良品位置から前記不良品位置に移動した際に、前記不良品位置に停止させる停止時間に応じて設定されている、請求項1に記載の振分装置。
【請求項3】
連続して搬送されてくる二つの前記物品の時間間隔を取得する間隔取得部を更に備え、
前記振分制御部は、前記時間間隔が、前記振分部が前記良品位置から前記不良品位置に移動するのにかかる動作時間よりも短い場合には、二つの前記物品の良否に基づいて、前記振分部に実行させる動作を切り替える、請求項に記載の振分装置。
【請求項4】
搬送されてくる物品を、判定装置から出力される良否判定信号に基づいて振り分ける振分装置であって、
搬送されてくる前記物品を良品として振り分ける良品位置と、搬送されてくる前記物品を不良品として振り分ける不良品位置とに移動可能な振分部と、
良品判定信号が入力されると前記振分部を前記良品位置に移動させ、不良品判定信号が入力されると前記振分部を前記不良品位置に移動させる振分制御部と、
前記不良品位置に前記振分部を停止させる時間である停止時間を記憶する記憶部と、
連続して搬送されてくる二つの前記物品の時間間隔を取得する間隔取得部と、
を備え、
前記振分制御部は、前記不良品位置に前記記憶部に記憶された前記停止時間の間停止させると共に、前記時間間隔が、前記振分部が前記良品位置から前記不良品位置に移動するのにかかる動作時間よりも短い場合には、二つの前記物品の良否に基づいて、前記振分部に実行させる動作を切り替え、
二つの前記物品のうち、先に流れてくる前記物品が前記良品であり、後に流れてくる前記物品が前記不良品である場合、
前記振分制御部は、前記振分部が前記不良品位置から前記良品位置へ移動している途中に前記不良品判定信号が入力されると、前記不良品位置から前記良品位置へ移動途中の前記振分部を前記不良品位置に戻す、振分装置。
【請求項5】
前記停止時間は、前記物品の搬送速度と、前記物品の搬送方向における長さとに基づいて算出される、請求項2〜4の何れか一項に記載の振分装置。
【請求項6】
搬送されてくる物品を、判定装置から出力される良否判定信号に基づいて振り分ける振分装置であって、
搬送されてくる前記物品を良品として振り分ける良品位置と、搬送されてくる前記物品を不良品として振り分ける不良品位置とに移動可能な振分部と、
良品判定信号が入力されると前記振分部を前記良品位置に移動させ、不良品判定信号が入力されると前記振分部を前記不良品位置に移動させる振分制御部と、
連続して搬送されてくる二つの前記物品の時間間隔を取得する間隔取得部と、を更に備え、
前記振分制御部は、前記時間間隔が、前記振分部が前記良品位置から前記不良品位置に移動するのにかかる動作時間よりも短い場合には、二つの前記物品の良否に基づいて、前記振分部に実行させる動作を切り替え
二つの前記物品のうち、先に流れてくる前記物品が前記良品であり、後に流れてくる前記物品が前記不良品である場合、
前記振分制御部は、前記振分部が前記不良品位置から前記良品位置へ移動している途中に前記不良品判定信号が入力されると、前記不良品位置から前記良品位置へ移動途中の前記振分部を前記不良品位置に戻す、振分装置。
【請求項7】
二つの前記物品のうち、先に流れてくる前記物品が前記良品であり、後に流れてくる前記物品が前記不良品である場合、
前記振分制御部は、前記振分部が前記不良品位置から前記良品位置へ移動している途中に前記不良品判定信号が入力されると、前記不良品位置から前記良品位置へ移動途中の前記振分部を前記不良品位置に戻す、請求項に記載の振分装置。
【請求項8】
二つの前記物品のうち、先に流れてくる前記物品が前記不良品であり、後に流れてくる前記物品が前記良品である場合、
前記振分制御部は、後に流れてくる前記物品に対応する前記良品判定信号が入力された場合であっても、前記振分部を前記良品位置に移動させない、請求項3〜7の何れか一項に記載の振分装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振分装置に関する。
【背景技術】
【0002】
重量検査、金属検出検査、X線検査などの各種検査に基づいて物品の良否を判定する判定装置の下流側に配置され、良否判定された物品を良品と不良品とに振り分ける振分装置が知られている。例えば、特許文献1には、所定の位置に搬送されてくる物品が不良品の場合には、アームによって搬送方向とは異なる方向に排出することにより不良品として振り分け、当該物品が良品の場合には、アームを動作させずにそのまま搬送方向下流側に排出することによって良品として振り分ける振分装置が開示されている。
【0003】
このような振分装置では、判定装置から出力される良否判定信号が入力されるごとに振分動作が実行される。すなわち、振分装置は、判定装置が物品を不良品と判定した際に出力する不良品判定信号が入力されるとすぐにアームを作動させ、当該物品を不良品として振り分ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−212556号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の振分装置では、判定装置から出力される良品判定信号又は不良品判定信号の入力に対応して振分動作が実行されるので、例えば、搬送される物品の間隔が狭くなると、入力される良否判定信号に振分部の動作が追随できなかったり、物品が確実に振り分けられる前に振分部が移動してしまったりする場合があった。このため、上記従来の振分装置では、不良品と判定された物品を不良品として確実に振り分けることができないおそれ、すなわち、良品として判定された物品の中に不良品として判定された物品が混入するおそれがある。
【0006】
そこで、本発明は、判定装置によって不良品として判定された物品を、良品として振り分けられることを抑制できる振分装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の振分装置は、搬送されてくる物品を、判定装置から出力される良否判定信号に基づいて振り分ける振分装置であって、搬送されてくる物品を良品として振り分ける良品位置と、搬送されてくる物品を不良品として振り分ける不良品位置とに移動可能な振分部と、良品判定信号が入力されると振分部を良品位置に移動させ、不良品判定信号が入力されると振分部を不良品位置に移動させる振分制御部と、を備え、振分制御部は、不良品判定信号が入力されてから所定時間が経過するまでの間に良品判定信号が入力されても、振分部を良品位置に移動させない。
【0008】
従来の振分装置では、通常、振分制御部は、物品が良品であることを示す良品判定信号が入力されると振分部をすぐに良品位置に移動させ、物品が不良品であることを示す不良品判定信号が入力されると振分部をすぐに不良品位置に移動させる。本発明の振分装置では、振分制御部は、不良判定信号が入力されてから所定時間が経過するまでの間に良品判定信号が入力されても振分部を良品位置に移動させないようにしている。これにより、振分部は、少なくとも所定時間が経過するまでの間は不良品位置から動かないので、不良品と判定された物品は確実に不良品として振り分けられる。この結果、判定装置によって不良品として判定された物品を、良品として振り分けられることを抑制できる。
【0009】
本発明の振分装置では、振分部が良品位置から不良品位置に移動した際に、不良品位置に停止させる停止時間に応じて所定時間が設定されていてもよい。
【0010】
この構成の振分装置では、振分部を不良品位置に停止させる時間に基づいて所定時間を設定することができる。これにより、振分部を不良品位置に停止させる時間が確実に設定されるので、判定装置によって不良品として判定された物品を、不良品として確実に振り分けることができる。
【0011】
本発明の振分装置では、搬送されてくる物品を、判定装置から出力される良否判定信号に基づいて振り分ける振分装置であって、搬送されてくる物品を良品として振り分ける良品位置と、搬送されてくる物品を不良品として振り分ける不良品位置とに移動可能な振分部と、良品判定信号が入力されると振分部を良品位置に移動させ、不良品判定信号が入力されると振分部を不良品位置に移動させる振分制御部と、不良品位置に振分部を停止させる時間である停止時間を記憶する記憶部と、を備え、振分制御部は、不良品位置に記憶部に記憶された停止時間の間停止させる。
【0012】
この構成の振分装置では、振分部が物品を不良品として振り分けるために不良品位置に移動した際、所定の停止時間の間、そのまま不良品位置に停止させている。これにより、振分部は、少なくとも所定の停止時間が経過するまでの間は不良品位置から動かないので、不良品と判定された物品は確実に不良品として振り分けられる。この結果、判定装置によって不良品として判定された物品を、良品として振り分けられることを抑制できる。
【0013】
本発明の振分装置では、停止時間は、物品の搬送速度と、物品の搬送方向における長さとに基づいて算出されてもよい。
【0014】
この構成の振分装置では、例えば、搬送方向における長さが異なる物品が搬送されてくる場合には、当該長さに合わせて振分部の不良品位置への停止時間が設定される。言い換えれば、物品の後端が振分部を通過するまでの時間が少なくとも停止時間として設定される。これにより、不良品と判定された物品をより確実に不良品として振り分けることが可能となる。
【0015】
本発明の振分装置では、連続して搬送されてくる二つの物品の時間間隔を取得する間隔取得部を更に備え、振分制御部は、時間間隔が、良品位置から不良品位置に移動するのにかかる振分部における動作時間よりも短い場合には、二つの物品の良否に基づいて、振分部に実行させる動作を切り替えてもよい。
【0016】
この構成の振分装置では、連続して搬送されてくる二つの物品の時間間隔が、振分部における動作時間よりも短い場合には、判定装置から入力される良否判定信号に従った振り分け動作が振分部では追随できないところ、二つの物品の良否に基づいて、振分部に実行させる動作を切り替えることで、良品として判定された物品の中に不良品として判定された物品が混入することを抑制している。この結果、判定装置によって不良品として判定された物品を、良品として振り分けられることを抑制できる。
【0017】
本発明の振分装置では、搬送されてくる物品を、判定装置から出力される良否判定信号に基づいて振り分ける振分装置であって、搬送されてくる物品を良品として振り分ける良品位置と、搬送されてくる物品を不良品として振り分ける不良品位置とに移動可能な振分部と、良品判定信号が入力されると振分部を良品位置に移動させ、不良品判定信号が入力されると振分部を不良品位置に移動させる振分制御部と、連続して搬送されてくる二つの物品の時間間隔を取得する間隔取得部と、を更に備え、振分制御部は、時間間隔が、振分部が良品位置から不良品位置に移動するのにかかる動作時間よりも短い場合には、二つの物品の良否に基づいて、振分部に実行させる動作を切り替える。
【0018】
この構成の振分装置では、連続して搬送されてくる二つの物品の時間間隔が、振分部における動作時間よりも短い場合には、判定装置から入力される良否判定信号に従った振り分け動作が振分部では追随できないところ、二つの物品の良否に基づいて、振分部に実行させる動作を切り替えることで、良品として判定された物品の中に不良品として判定された物品が混入することを防止している。この結果、判定装置によって不良品として判定された物品を、良品として振り分けられることを抑制できる。
【0019】
本発明の振分装置では、二つの物品のうち、先に流れてくる物品が良品であり、後に流れてくる物品が不良品である場合、振分制御部は、振分部が不良品位置から良品位置へ移動している途中に不良品判定信号が入力されると、不良品位置から良品位置へ移動途中の振分部を不良品位置に戻してもよい。
【0020】
この構成の振分装置では、連続して搬送されてくる二つの物品の時間間隔が、振分部における動作時間よりも短い場合には、判定装置から入力される良否判定信号に従った振り分け動作が振分部では追随できないところ、先に流れてくる良品と判定された物品を不良品として振り分けることにより、良品として判定された物品の中に不良品として判定された物品が混入することを防止している。この結果、判定装置によって不良品として判定された物品を、良品として振り分けられることを抑制できる。
【0021】
本発明の振分装置では、二つの物品のうち、先に流れてくる物品が不良品であり、後に流れてくる物品が良品である場合、振分制御部は、後に流れてくる物品に対応する良品判定信号が入力された場合であっても、振分部を良品位置に移動させなくてもよい。
【0022】
この構成の振分装置では、連続して搬送されてくる二つの物品の時間間隔が、振分部における動作時間よりも短い場合には、判定装置から入力される良否判定信号に従った振り分け動作が振分部では追随できないところ、後に流れてくる良品と判定された物品を不良品として振り分けることにより、良品として判定された物品の中に不良品として判定された物品が混入することを防止している。この結果、判定装置によって不良品として判定された物品を、良品として振り分けられることを抑制できる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、判定装置によって不良品として判定された物品を、不良品として確実に振り分けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】第1実施形態に係る振分装置の構成の概略を示す平面図である。
図2】第1実施形態に係る振分装置の構成の概略を示す平面図である。
図3図1に示す振分装置の機能を示す機能ブロック図である。
図4図1に示す振分装置の振分制御処理を示すフローチャートである。
図5】第2実施形態に係る振分装置の振分制御処理の一例を説明する図である。
図6】第2実施形態に係る振分装置の振分制御処理の一例を説明する図である。
図7】第2実施形態に係る振分装置の振分制御処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して一実施形態について説明する。図面の説明において、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
【0026】
(第1実施形態)
(1)全体構成
第1実施形態に係る振分装置4を含む検査振分システム1は、例えば、食品などの商品(物品)Bを生産する生産ラインに設置されている。図1図3に示されるように、検査振分システム1は、主として、重量判定装置2と、搬送装置3と、振分装置4と、システム制御装置7(図3参照)と、を備えている。重量判定装置2、搬送装置3、及び振分装置4は、コンベア(搬送部)2a,3a,4aをそれぞれ有している。
【0027】
検査振分システム1は、前工程から搬入コンベア8aにより搬送されてくる商品Bに対して、重量検査を施し、良品と判定された商品B以外を搬送路から振り分ける。検査振分システム1において良品と判定された商品Bは、搬出コンベア9aによって後工程へと搬送されていく。コンベア8a,2a,3a,4a,9aは、連続的に配置されており、商品Bの正規の搬送路を形成する。第1実施形態では、例えば図1に示されるように、コンベア8a,2a,3a,4a,9aが1列に並んでいる。
(2)システム制御装置
システム制御装置7は、検査振分システム1全体を制御する装置である。また、システム制御装置7は、図示しない入力部を備えている。作業者は、例えば、検査振分システム1にて処理する商品Bの情報を設定したり、商品Bの処理速度を設定したりすることができる。作業者によって設定された商品情報及び処理速度などは、図示しない記憶部に記憶される。
(3)重量判定装置
重量判定装置2は、主として、コンベア2aと、コンベア2aを支持すると共にコンベア2a上の商品Bの重量を測定する計量秤2bと、判定制御装置21(図2参照)とを有している。コンベア2aは、搬入コンベア8aの下流に配置されており、図示しない駆動モータにより作動する。計量秤2bは、ロードセルを有しており、コンベア2a及びコンベア2a上の商品Bの重量を計測する。
【0028】
判定制御装置21は、重量判定装置2における各種動作を制御する部分であり、CPU(CentralProcessing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などで構成される。判定制御装置21における機能は、例えばROMに格納されているプログラムがRAM上にロードされてCPUで実行されるソフトウェアとして構成することができる。なお、判定制御装置21は、電子回路などによるハードウェアとして構成されてもよい。
【0029】
判定制御装置21は、図3に示されるように、振分装置4に対して良品判定信号を送信する良否信号送信部21aを有している。また、判定制御装置21は、計量秤2bにおいて計量した商品Bの重量値が許容される所定範囲内に収まっているか否か(良品か不良品か)を検査(判定)する。判定制御装置21は、商品Bが良品である場合には、良否信号送信部21aからシステム制御装置7を介して振分制御装置41へと良品信号を送信させ、商品Bが不良品である場合には、良否信号送信部21aからシステム制御装置7を介して振分制御装置41へと不良品信号を送信させる。判定制御装置21は、良否を判定した商品Bが後述する振分アーム4bによって振り分けられる位置に到達するタイミングで、良否判定信号を振分装置4に送信する。
【0030】
(4)搬送装置
搬送装置3は、コンベア3aと、コンベア3aを作動させるための駆動モータを制御する搬送制御装置31と、を主に備えている。コンベア3aは、重量判定装置2のコンベア2aの下流側に配置されている。
【0031】
(5)振分装置
振分装置4は、搬送されてくる商品Bを、重量判定装置2から出力される良否判定信号に基づいて良品と不良品とに振り分ける装置である。振分装置4は、主として、コンベア4aと、振分アーム(振分部)4bと、振分制御装置41と、を備えている。コンベア4aは、コンベア4aは、搬送装置3のコンベア3aの下流側に配置されており、駆動モータにより作動する。
【0032】
振分アーム4bは、コンベア4aによって所定位置にまで搬送されてくる商品Bを良品として振り分ける良品位置P1(図2参照)と、搬送されてくる商品Bを不良品として振り分ける不良品位置P2(図1参照)との間を、往復回動運動をすることにより移動可能に構成されている。具体的には、振分アーム4bは、図1に示されるように、不良品位置P2に移動することにより、重量判定装置2によって不良品と判定された商品Bをコンベア4aの側方(図1に示すA1方向)へと振り分ける。また、振分アーム4bは、図2に示されるように、良品位置P1に移動することにより、重量判定装置2によって良品と判定された商品Bを、コンベア4aの下流側に配置されたコンベア9aへ(図1に示すA2方向)と振り分ける。
【0033】
振分制御装置41は、振分装置4における各種動作を制御する部分であり、CPU、ROM、RAMなどで構成される。振分制御装置41は、振分装置4における各種制御処理を実行する概念的な部分としての振分制御部43と、間隔取得部44と、を有している。このような概念的な部分は、例えばROMに格納されているプログラムがRAM上にロードされてCPUで実行されるソフトウェアとして構成することができる。なお、振分制御装置41は、電子回路などによるハードウェアとして構成されてもよい。
【0034】
(5−1)振分制御部
振分制御部43は、重量判定装置2から良品判定信号が入力されると振分アーム4bを良品位置P1に移動させ、不良品判定信号が入力されると振分アーム4bを不良品位置P2に移動させる。また、振分制御部43は、重量判定装置2から不良品判定信号が入力されてから所定時間が経過するまでの間に良品判定信号が入力されても、振分アーム4bを良品位置に移動させない。第1実施形態では、上述した所定時間は、振分アーム4bが良品位置P1から不良品位置P2に移動した際に、不良品位置P2にそのまま停止させる停止時間に応じて設定されている。
【0035】
停止時間は、商品Bの搬送速度と、商品Bの搬送方向における長さとに基づいて算出される。すなわち、一の商品Bに対する不良品判定信号が振分装置4に入力された後、当該一の商品Bの後端が振分アーム4bの位置を完全に通過するまでの時間が、停止時間として算出される。なお、商品Bの搬送速度及び商品Bの搬送方向における長さは、作業者により設定された値をシステム制御装置7から取得することができる。
【0036】
(6)振分制御装置における商品の振分制御
次に、第1実施形態の振分制御装置41における振分制御処理について、主に図4を参照しながら説明する。まず、振分制御部43は、重量判定装置2から良否判定信号を受信すると、当該良否判定信号が良品判定信号であるか不良品判定信号であるかを判定する(ステップS1)。ここで、良否判定信号が良品信号である場合には(ステップS1:NO)、振分制御部43は、振分アーム4bを良品位置P1に移動させて、一連の振分制御処理を終了する。
【0037】
これに対し、良否判定信号が不良品信号である場合には(ステップS1:YES)、振分制御部43は、振分アーム4bを不良品位置P2に移動させる(ステップS2)。また、振分制御部43は、良否判定信号が不良品信号であると判定した場合には、タイマーを作動させて、不良品信号が振分装置4に入力されてからの経過時間を計測する。
【0038】
次に、振分制御部43は、重量判定装置2から良否判定信号を受信すると、当該良否判定信号が良品判定信号であるか不良品判定信号であるかを判定する(ステップS3)。ここで、良否判定信号が不良品信号である場合には(ステップS3:NO)、振分制御部43は、振分アーム4bを現在の位置である不良品位置P2から移動させることなく、不良品位置P2に位置することを維持させる(ステップS6)。
【0039】
これに対し、良否判定信号が良品信号である場合には(ステップS3:YES)、振分制御部43は、重量判定装置2から不良品判定信号(良否判定信号)が入力されてからの経過時間が所定時間内か否かを判定する(ステップS4)。所定時間は、上述したとおり、商品Bの搬送速度及び商品Bの搬送方向における長さに基づいて算出される停止時間に応じて設定されている。ここで、振分制御部43が、重量判定装置2から不良品判定信号が入力されてから所定時間内ではない、すなわち、所定時間が経過していると判定した場合には(ステップS4:NO)、振分アーム4bを良品位置P1に移動させる(ステップS7)。
【0040】
また、振分制御部43が、重量判定装置2から不良品判定信号が入力されてから所定時間を経過していない、すなわち、所定時間又は所定時間内であると判定した場合には(ステップS4:YES)、振分制御部43は、振分アーム4bを現在の位置である不良品位置P2から移動させないと判断して(ステップS5)、不良品位置P2に位置することを維持させる(ステップS6)。
【0041】
(7)特徴及び作用・効果
従来の振分装置では、通常、振分制御部は、良品判定信号が入力されると振分アームをすぐに良品位置に移動させ、不良品判定信号が入力されると振分アームをすぐに不良品位置に移動させている。これに対し、第1実施形態の振分装置4では、振分制御部43は、不良判定信号が入力されてから所定時間が経過するまでの間に良品判定信号が入力されても振分アーム4bを良品位置P1(図1参照)に移動させないようにしている。これにより、振分アーム4bは、少なくとも所定時間が経過するまでの間は不良品位置P2(図2参照)から動かないので、不良品と判定された商品Bは確実に不良品として振り分けられる。この結果、重量判定装置2によって不良品として判定された商品Bを、良品として振り分けられることを抑制できる。
【0042】
第1実施形態の振分装置4では、不良品位置P2移動後の振分アーム4bにおける停止時間は、商品Bの搬送速度と商品Bの搬送方向における長さとに基づいて算出されている。このため、搬送方向における長さが互いに異なる商品Bが搬送されてくる場合には、当該長さに合わせて振分アーム4bの不良品位置P2への停止時間が設定される。言い換えれば、商品Bの後端が振分アーム4bを通過するまでの時間が、停止時間として設定される。これにより、不良品と判定された商品Bをより確実に不良品として振り分けることが可能となる。
【0043】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る振分装置104を含む検査振分システム101について説明する。第2実施形態の振分装置104が、第1実施形態の振分装置4と異なるのは、図1に示されるように、記憶部145を更に備える点と、振分制御装置141が間隔取得部144を有し、振分制御部143における振分制御処理が異なる点とである。ここでは、上記第1実施形態と共通する点は、同じ参照符号を付して説明を省略し、第1実施形態とは異なる点についてのみ、以下、詳細に説明する。
【0044】
(1)振分装置
記憶部145は、振分アーム4bにおける良品位置P1から不良品位置P2への移動時の動作時間を記憶する。間隔取得部144は、連続して搬送されてくる二つの商品Bの時間間隔を取得する。なお、商品Bの搬送速度は、作業者によりシステム制御装置7において設定された値などから取得することができる。第2実施形態の振分装置104は、原則、重量判定装置2から出力されてくる良否判定信号の入力に従ってすぐに振分アーム4bを移動させるが、間隔取得部144が取得する当該時間間隔tが上記動作時間よりも短い場合には、振分アーム4bの移動制御を切り替える点に一つの特徴がある。
【0045】
振分制御部143は、間隔取得部144により取得される、連続して搬送されてくる二つの商品Bの時間間隔tが、振分アーム4bにおける良品位置P1から不良品位置P2への移動時の動作時間よりも短い場合(t=t1)には、連続して流れてくる二つの商品Bの良否に基づいて、振分アーム4bに実行させる動作の内容を切り替える。具体的な動作の内容について、図5及び図6を用いて説明する。図5及び図6に示される商品Bの白及び黒は、それぞれ重量判定装置2により良品と判定された商品B及び不良品と判定された商品Bを示している。
【0046】
図5に示されるように、動作時間よりも短い時間間隔t=t1で連続して搬送されてくる二つの商品B2,B3のうち、先に流れてくる商品B2が良品であり、後に流れてくる商品B3が不良品である場合の振分制御について説明する。振分制御部143は、商品B1を不良品として振り分けるために振分アーム4bを不良品位置P2に移動させる(図5(A))。次に、振分制御部143は、商品B2に対する良否信号である良品判定信号が入力されると、振分アーム4bを良品位置P1に移動させる(図5(B))。振分制御部143は、振分アーム4bが不良品位置P2から良品位置P1へ移動している途中に不良品判定信号が入力されると、不良品位置P2から良品位置P1へ移動途中の振分アーム4bを不良品位置P2に戻す(図5(C))ように制御する。
【0047】
なお、動作時間よりも短い時間間隔t=t1で連続して搬送されてくる二つの商品B2,B3が両方とも良品又は不良品の場合には、振分制御部143は、原則通り、重量判定装置2から出力されてくる良否判定信号に従って振分アーム4bを移動させる。
【0048】
また、図6に示されるように、動作時間よりも短い時間間隔t=t1で連続して搬送されてくる二つの商品B2,B3のうち、先に流れてくる商品B2が不良品であり、後に流れてくる商品B3が良品である場合の振分制御について説明する。振分制御部143は、商品B1を良品として振り分けるために振分アーム4bを良品位置P1に移動させる(図6(A))。次に、振分制御部143は、商品B2に対する良否信号である不良品判定信号が入力されると、振分アーム4bを不良品位置P2に移動させる(図6(B))。振分制御部143は、振分アーム4bが良品位置P1から不良品位置P2へ移動している途中に良品判定信号が入力されても、良品位置P1から不良品位置P2へ移動途中の振分アーム4bを良品位置P1に戻さない(図6(C))ように制御する。
【0049】
なお、動作時間よりも短い時間間隔t=t1で連続して搬送されてくる二つの商品B2,B3が両方とも良品又は不良品の場合には、振分制御部143は、原則通り、重量判定装置2から出力されてくる良否判定信号に従って振分アーム4bを移動させる。
【0050】
(2)振分制御装置における商品の振分制御
次に、第2実施形態の振分制御装置141における振分制御処理について、主に図7を参照しながら説明する。まず、振分制御部143は、重量判定装置2から良否判定信号が入力されると(ステップS11)、入力された良否判定信号に該当する商品の次に流れてくる商品との時間間隔tと、振分アーム4bにおける良品位置P1から不良品位置P2への移動時の動作時間とを比較する(ステップS12)。なお、ステップS12における比較は、振分制御部143が、システム制御装置7から商品Bの処理速度などの情報を取得することにより、予め実施しておいてもよい。
【0051】
ここで、時間間隔tが動作時間と同じか、又は長いと判定された場合には(ステップS12:NO)、振分制御部143は、重量判定装置2から入力された良品判定信号に従って、振分アーム4bを移動させる(ステップS18)。これに対して、時間間隔tが動作時間よりも短いと判定された場合には(ステップS12:YES)、振分制御部143は、現在の振分アーム4bの位置が、良品位置P1にあるか不良品位置P2にあるかを確認する(ステップS13)。
【0052】
ここで、現在の振分アーム4bの位置が、不良品位置P2にあることが確認された場合には(ステップS13:YES)、振分制御部143は、間隔を取得した連続する二つの商品の良否を確認する(ステップS14)。振分制御部143は、図5(A)に示されるような、先の商品が良品であり、後の商品が不良品であることを確認すると(ステップS14:YES)、後の商品の不良品判定信号の入力に従って振分アーム4bを不良品位置P2に移動させる(ステップS15)。すなわち、振分制御部143は、振分アーム4bが不良品位置P2から良品位置P1へ移動している途中に後の商品に対する不良品判定信号が入力され、不良品位置P2から良品位置P1へ移動途中の振分アーム4bを不良品位置P2に戻す(図5(C))ように制御する。
【0053】
なお、ステップS14において、先の商品及び後の商品が両方とも良品又は不良品の場合、若しくは、先の商品が不良品であり、後の商品が良品であることが確認されると(ステップS14:NO)、振分制御部143は、重量判定装置2から出力されてくる良否判定信号に従って、振分アーム4bを移動させる(ステップS18)。
【0054】
また、ステップS13において、現在の振分アーム4bの位置が、不良品位置P2にないこと、すなわち、良品位置P1にあることが確認されると(ステップS13:NO)、振分制御部143は、間隔を取得した連続する二つの商品の良否を確認する(ステップS16)。振分制御部143は、図6(A)に示されるような、先の商品が不良品であり、後の商品が良品であることを確認すると(ステップS16:YES)、後の商品に対応する良品判定信号が入力されたとしても、振分アーム4bを良品位置P1に移動させない(ステップS17)。
【0055】
なお、ステップS16において、先の商品及び後の商品が両方とも良品又は不良品であること、若しくは、先の商品が良品であり、後の商品が不良品であることが確認されると(ステップS16:NO)、振分制御部143は、重量判定装置2から出力されてくる良否判定信号に従って振分アーム4bを移動させる(ステップS18)。
【0056】
(3)特徴及び作用・効果
第2実施形態の振分装置104では、連続して搬送されてくる二つの商品Bの時間間隔tが、振分アーム4bにおける動作時間よりも短い場合には、重量判定装置2から入力される良否判定信号に従った振り分け動作が振分アーム4bでは追随できないところ、二つの商品Bの良否に基づいて、振分アーム4bに実行させる動作を切り替えることで、良品として判定された商品Bの中に不良品として判定された商品Bが混入することを防止している。この結果、重量判定装置2によって不良品として判定された商品Bを、良品として振り分けられることを抑制できる。
【0057】
具体的には、第2実施形態の振分装置104では、連続して搬送されてくる二つの商品Bの時間間隔tが、振分アーム4bにおける動作時間よりも短い場合には、先に流れてくる良品と判定された商品Bを不良品として振り分けることにより、良品として判定された商品Bの中に不良品として判定された商品Bが混入することを防止している。この結果、重量判定装置2によって不良品として判定された商品Bを、良品として振り分けられることを抑制できる。
【0058】
また、第2実施形態の振分装置104では、連続して搬送されてくる二つの商品Bの時間間隔tが、振分アーム4bにおける動作時間よりも短い場合には、後に流れてくる良品と判定された商品Bを不良品として振り分けることにより、良品として判定された商品Bの中に不良品として判定された商品Bが混入することを防止している。この結果、重量判定装置2によって不良品として判定された商品Bを、良品として振り分けられることを抑制できる。
【0059】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る振分装置204を含む検査振分システム201について説明する。第3実施形態の振分装置204が、第1実施形態の振分装置4と異なるのは、図1に示されるように、記憶部245を更に備える点と、振分制御部243における振分制御処理が異なる点とである。また、第3実施形態では、重量判定装置202に含まれる判定制御装置221における判定制御処理も異なっている。ここでは、上記第1実施形態と共通する点は、同じ参照符号を付して説明を省略し、第1実施形態とは異なる点についてのみ、以下、詳細に説明する。
【0060】
(1)重量判定装置
判定制御装置221は、図3に示されるように、振分装置204に対して良否判定信号を送信する良否信号送信部21aを有している。また、判定制御装置221は、計量秤2bにおいて計量した商品Bの重量値が許容される所定範囲内に収まっているか否か(良品か不良品か)を検査(判定)する。判定制御装置221は、商品Bが不良品である場合にのみ、良否信号送信部21aからシステム制御装置7を介して振分制御装置241へと不良品判定信号を送信させる。第1実施形態の判定制御装置21は、商品Bが良品である場合にも、良否信号送信部21aからシステム制御装置7を介して振分制御装置41へと良品判定信号を送信していた点で、第3実施形態とは異なる。判定制御装置221は、良否を判定した商品Bが後述する振分アーム4bによって振り分けられる位置に到達するタイミングで、不良品判定信号を振分装置204に送信する。
【0061】
(2)振分装置
記憶部245は、不良品位置P2に振分アーム4bを停止させる時間である停止時間を記憶する。そして、この停止時間は、商品Bの搬送速度と商品Bの搬送方向における長さとに基づいて設定されている。また、記憶部245に記憶される停止時間は、作業者により設定された値をシステム制御装置7から取得することができる商品Bの搬送速度及び商品Bの搬送方向における長さに基づいて動的に書き換えられてもよい。
【0062】
振分制御部243は、重量判定装置202から不良品判定信号が入力された場合には、振分アーム4bを不良品位置P2に移動させた後、そのまま不良品位置P2に記憶部245に記憶された停止時間の間停止させる。言い換えると、振分制御部243は、重量判定装置202から不良品判定信号が入力された場合には、振分アーム4bを不良品位置P2に移動させた後、所定時間の間、良否判定信号を受け付けない(又は、受け付けたとしても、振分アーム4bを移動させない)。
【0063】
(3)特徴及び作用・効果
従来、この種の振分装置では、不良品判定信号が入力されると、不良品位置に移動した後すぐに良品位置に戻る。これに対し、第3実施形態の振分装置204では、振分アーム4bが商品Bを不良品として振り分けるために不良品位置P2に移動した際、所定の停止時間の間、そのまま不良品位置P2に停止させている。これにより、振分アーム4bは、少なくとも所定の停止時間が経過するまでの間は不良品位置P2から動かないので、不良品と判定された商品Bは確実に不良品として振り分けられる。この結果、重量判定装置2によって不良品として判定された商品Bを、良品として振り分けられることを抑制できる。
【0064】
第3実施形態の振分装置204では、不良品位置P2移動後の振分アーム4bにおける停止時間は、商品Bの搬送速度と商品Bの搬送方向における長さとに基づいて設定されている。このため、搬送方向における長さが互いに異なる商品Bが搬送されてくる場合には、当該長さに合わせて振分アーム4bの不良品位置P2への停止時間が設定される。言い換えれば、商品Bの後端が振分アーム4bを通過するまでの時間が、停止時間として設定される。これにより、不良品と判定された商品Bをより確実に不良品として振り分けることが可能となる。
【0065】
(変形例)
以上、一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0066】
(1)変形例1
上記実施形態の検査振分システム1では、判定装置の一例として重量判定装置2を適用した例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、判定装置として、金属検出検査装置、X線検査装置、赤外線検査装置、シールチェッカ、色選別装置、及び形状選別装置などを適用してもよい。この場合であっても、各種検査装置によって不良品として判定された商品を、良品として振り分けられることを抑制できる。
【0067】
(2)変形例2
上記実施形態の検査振分システム1では、振分装置の一例として、振分アーム4bを有する構成のアーム式の振分装置を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ドロップフラップ式、ドロップベルト式、エアジェット式、及びフィン式などの振分装置を適用してもよい。
【0068】
なお、振分装置において良品と不良品とを振り分けるにあたり、振分部が移動することが無い構成の振分装置では、すなわち、搬送されてくる商品(物品)を良品として振り分ける良品状態と、搬送されてくる商品を不良品として振り分ける不良品状態とに切り替え可能な振分部と、良品判定信号が入力されると振分部を良品状態に切り替え、不良品判定信号が入力されると振分部を不良品状態に切り替える振分制御部と、を備えた構成の振分装置では、振分制御部が、不良品判定信号が入力されてから所定時間が経過するまでの間に良品判定信号が入力されても、振分部を良品状態に切り替えないことで、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0069】
振分部が移動することが無い構成の振分装置の例は、搬送されてくる商品に対しエアを噴き付けることにより、搬送方向とは異なる方向に商品を押し出すエアジェット式の振分装置である。この振分装置では、搬送されてくる商品を良品として振り分ける分ける場合には商品にエアを噴き付けず(良品状態)、搬送されてくる商品を不良品として振り分ける場合には、商品にエアを吹き付け(不良品状態)、商品を搬送方向とは異なる方向に振り分ける。
【0070】
(3)その他の変形例
以上説明した種々の実施形態及び変形例は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々、組み合わせられてもよい。例えば、第1実施形態に第2実施形態を組み合わせてもよい。すなわち、通常の振分制御は第1実施形態の内容に従って実施し、連続して流れてくる商品の時間間隔が、良品位置から不良品位置に移動するのにかかる動作時間よりも短い場合には、第2実施形態の内容に従って実施してもよい。第3実施形態に第2実施形態を組み合わる場合も同様である。
【符号の説明】
【0071】
1,101,201…検査振分システム、2,202…重量判定装置(判定装置)、2b…計量秤、4,104,204…振分装置、4b…振分アーム(振分部)、7…システム制御装置、21,221…判定制御装置、21a…良否信号送信部、41,141,241…振分制御装置、43,143,243…振分制御部、44…間隔取得部、144…間隔取得部、145,245…記憶部、B(B1,B2,B3)…商品(物品)、P1…良品位置、P2…不良品位置、t…時間間隔。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7