特許第6408413号(P6408413)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6408413
(24)【登録日】2018年9月28日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】インターホンシステム
(51)【国際特許分類】
   H04M 9/00 20060101AFI20181004BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20181004BHJP
   G08B 29/00 20060101ALI20181004BHJP
【FI】
   H04M9/00 H
   H04N7/18 H
   G08B29/00 A
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-71767(P2015-71767)
(22)【出願日】2015年3月31日
(65)【公開番号】特開2016-192690(P2016-192690A)
(43)【公開日】2016年11月10日
【審査請求日】2017年8月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000100908
【氏名又は名称】アイホン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121142
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 恭一
(72)【発明者】
【氏名】白井 雄一郎
【審査官】 白川 瑞樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−041916(JP,A)
【文献】 特開2011−135494(JP,A)
【文献】 特開2011−134257(JP,A)
【文献】 特開2014−229990(JP,A)
【文献】 特開2010−056894(JP,A)
【文献】 特開2007−267253(JP,A)
【文献】 特開2011−188384(JP,A)
【文献】 特開2006−229483(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B23/00−31/00
H04M9/00−9/10
H04N7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者を撮像するためのカメラ及び呼び出し/通話機能を備えた少なくとも1つのインターホン子機と、前記カメラの撮像映像を表示するモニタ及び前記インターホン子機からの呼び出しを受けて応答する通話機能を備えたインターホン親機とが通信ネットワークを介して接続されたインターホンシステムであって、
前記カメラの撮像映像を保存する映像情報保存部を備えたサーバが前記通信ネットワークを介して接続されると共に、
前記インターホン子機は、呼出動作と登録動作との2つの動作を実施する呼出制御部を有し、
前記呼出動作は所定の呼出操作を受けて実施され、前記インターホン親機に呼出信号及び前記カメラの撮像映像のうち少なくとも呼出信号を送信する一方、
前記登録動作は所定の登録操作を受けて実施され、前記サーバに呼出信号及び前記カメラの撮像映像を送信し、前記呼出信号及び前記撮像映像が送信された前記サーバは、受信した前記撮像映像を日時情報と共に前記映像情報保存部に保存することを特徴とするインターホンシステム。
【請求項2】
操作者を撮像するためのカメラ及び呼び出し/通話機能を備えた少なくとも1つのインターホン子機と、前記カメラの撮像映像を表示するモニタ及び前記インターホン子機からの呼び出しを受けて応答する通話機能を備えたインターホン親機とが通信ネットワークを介して接続されたインターホンシステムであって、
監視カメラと当該監視カメラの撮像映像を保存する監視カメラ録画装置とが、前記通信ネットワークを介して接続される一方、
前記インターホン子機は、前記カメラの撮像映像を前記監視カメラ録画装置に保存可能な映像データに変換する映像処理部と、呼出動作と登録動作との2つの動作を実施する呼出制御部とを有し、
前記呼出動作は所定の呼出操作を受けて実施され、前記インターホン親機に呼出信号及び前記カメラの撮像映像のうち少なくとも呼出信号を送信する一方、
前記登録動作は所定の登録操作を受けて実施され、前記監視カメラ録画装置に呼出信号及びデータ変換された前記カメラの撮像映像を送信し、前記監視カメラ録画装置に撮像映像が日時情報と共に保存されることを特徴とするインターホンシステム。
【請求項3】
前記インターホン子機は、押下して前記呼出操作するための呼出ボタンを有し、
前記呼出制御部は、前記呼出ボタンが一定時間以上継続して押下されると前記登録操作が成されたと判断して前記登録動作を開始することを特徴とする請求項1又は2記載のインターホンシステム。
【請求項4】
前記インターホン子機は、映像を一時保管する一時記憶部を有し、
前記呼出制御部は、前記登録操作中の前記カメラの撮像映像を前記一時記憶部に保管し、
前記登録操作の完了を受けて前記一時記憶部に保管された映像を送信することを特徴とする請求項3記載のインターホンシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、呼び出し/通話機能を備えたインターホン子機と、通話機能を備えたインターホン親機とが通信ネットワークを介して接続されたインターホンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、呼び出し/通話機能を備えたインターホン子機と、通話機能を備えたインターホン親機とがLAN等の通信ネットワークを介して接続されて呼び出し/通話を可能としたインターホンシステムがある(例えば、特許文献1参照)。
このような通信ネットワークを介して接続されたインターホンシステムは、無人駅等関係者が居ない場所から離れた場所にいる関係者を呼び出すのに便利であるし、町内等の地域において不審者の通報等の防犯に活用できるため、普及が見込まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−229989号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
防犯や異常の早期発見のために 、警備員等が所定箇所を定期的に巡回する対策が広く実施されているが、巡回者による履歴の作成において以下のような問題があった。
1つは、紙媒体やパーソナルコンピュータにより履歴を残すことになるが、例えば2回しか巡回していないのに3回巡回したと実施チェックが改ざんされる場合があった。また、2人1組での巡回が義務づけられていても、実際は1人だけで巡回して、記録上は2人と記録する改ざんもあった。
このような改ざんを防止するには、正確な巡回履歴を記録する機器も存在するが、専用機器になりコストアップとなった。
【0005】
一方で、通信ネットワークを介してインターホン子機とインターホン親機とを接続できるインターホンシステムは、設置範囲が限定されないし接続台数も自由度があるため、警備対象エリアに低コストで容易に設置でき、異常発生の通報等のセキュリティの向上に有効であるため設置が進んでいる。
【0006】
そこで、本発明は上記巡回履歴改ざんの問題に鑑み、巡回先に設置されたインターホン子機を操作することで履歴の記録作成を可能とし、改ざんを防止することができるインターホンシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する為に、請求項1の発明は、操作者を撮像するためのカメラ及び呼び出し/通話機能を備えた少なくとも1つのインターホン子機と、カメラの撮像映像を表示するモニタ及びインターホン子機からの呼び出しを受けて応答する通話機能を備えたインターホン親機とが通信ネットワークを介して接続されたインターホンシステムであって、カメラの撮像映像を保存する映像情報保存部を備えたサーバが通信ネットワークを介して接続されると共に、インターホン子機は、呼出動作と登録動作との2つの動作を実施する呼出制御部を有し、呼出動作は所定の呼出操作を受けて実施され、インターホン親機に呼出信号及びカメラの撮像映像のうち少なくとも呼出信号を送信する一方、登録動作は所定の登録操作を受けて実施され、サーバに呼出信号及びカメラの撮像映像を送信し、呼出信号及び撮像映像が送信されたサーバは、受信した撮像映像を日時情報と共に映像情報保存部に保存することを特徴とする。
この構成によれば、警備員等が所定の場所を巡回した際に、巡回場所に設置されたインターホン子機を操作すれば巡回履歴をサーバに残すことができる。そのため、履歴が改ざんされる余地が発生しないし、履歴に映像情報が含まれることで巡回人数も把握でき、巡回が疎かになるのを防止できる。そして、巡回後に別途巡回記録を作成する必要がなくなる。
【0008】
請求項2の発明は、操作者を撮像するためのカメラ及び呼び出し/通話機能を備えた少なくとも1つのインターホン子機と、カメラの撮像映像を表示するモニタ及びインターホン子機からの呼び出しを受けて応答する通話機能を備えたインターホン親機とが通信ネットワークを介して接続されたインターホンシステムであって、監視カメラと当該監視カメラの撮像映像を保存する監視カメラ録画装置とが、通信ネットワークを介して接続される一方、インターホン子機は、カメラの撮像映像を監視カメラ録画装置に保存可能な映像データに変換する映像処理部と、呼出動作と登録動作との2つの動作を実施する呼出制御部とを有し、呼出動作は所定の呼出操作を受けて実施され、インターホン親機に呼出信号及びカメラの撮像映像のうち少なくとも呼出信号を送信する一方、登録動作は所定の登録操作を受けて実施され、監視カメラ録画装置に呼出信号及びデータ変換されたカメラの撮像映像を送信し、監視カメラ録画装置に撮像映像が日時情報と共に保存されることを特徴とする。
この構成によれば、警備員等が所定の場所を巡回した際に、巡回場所に設置されたインターホン子機を操作すれば巡回履歴を監視カメラ録画装置に残すことができる。そのため、履歴が改ざんされる余地が発生しないし、履歴に映像情報が含まれることで、巡回人数も把握でき、巡回が疎かになるのを防止できる。そして、巡回後に別途巡回記録を作成する必要がなくなる。加えて、監視カメラ録画装置に履歴が保存されるため、監視カメラの映像と共に録画映像を一括管理できるし、別途履歴保存手段を設ける必要が無く安価な構成で実施できる。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の構成において、インターホン子機は、押下して呼出操作するための呼出ボタンを有し、呼出制御部は、呼出ボタンが一定時間以上継続して押下されると登録操作が成されたと判断して登録動作を開始することを特徴とする。
この構成によれば、呼出ボタンの操作で登録操作もできるため、インターホン子機には呼出ボタンを1つ設ければ良く、従来のインターホン子機を変更すること無く使用でき、安価に構成できる。
【0010】
請求項4の発明は、請求項3に記載の構成において、インターホン子機は、映像を一時保管する一時記憶部を有し、呼出制御部は、登録操作中のカメラの撮像映像を一時記憶部に保管し、登録操作の完了を受けて一時記憶部に保管された映像を送信することを特徴とする。
この構成によれば、登録操作中の映像が保管されるので、操作者の映像を確実に録画できるし、映像を含むファイルの伝送は登録操作終了後のため、伝送速度を下げても良いし、インターホン子機カメラの解像度を上げることも可能となる。更に、エラーリトライも可能となるため、確実な記録を実施できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、警備員が所定の場所を巡回した際に、巡回場所に設置されたインターホン子機を操作すれば巡回履歴をサーバに残すことができる。そのため、履歴が改ざんされる余地が発生しないし、履歴に映像情報が含まれることで巡回人数も把握でき、巡回が疎かになるのを防止できる。そして、巡回後に別途巡回記録を作成する必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係るインターホンシステムの一例を示し、各機器を回路ブロック図で示した概略構成図である。
図2】他の形態を示すインターホンシステムを示し、各機器を回路ブロック図で示した概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を具体化した実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明に係るインターホンシステムの一例を示す概略構成図であり、機器を回路ブロック図で示している。1は操作者を撮像するためのカメラ11及び呼び出し/通話機能を備えたインターホン子機(以下、単に「子機」と称する。)、2はカメラ11の撮像映像を表示するモニタ21及び子機1からの呼び出しを受けて応答する通話機能を備えたインターホン親機(以下、単に「親機」と称する。)、3はカメラ11の撮像映像を保存するサーバである。子機1及び親機2はそれぞれ少なくとも1台設置され、各機器はLAN或いはインターネット等の通信ネットワークNを介して互いに接続されている。
尚、子機1は、例えば警備員が巡回する場所に設置され、親機2及びサーバ3は警備会社等に設置される。例えば、子機1は、公園、イベント会場、オフィスビル、コインパーキング等巡回で立ち寄る場所に設置される。
【0014】
子機1は、カメラ11に加えて呼出操作と後述する登録操作の双方を実施する呼出ボタン12、通話するためのマイク13及びスピーカ14、音声信号のA/D・D/A変換等を実施する音声処理部15、映像信号の変調等を実施する映像処理部16、カメラ11の撮像映像を一時保管するメモリ17、子機1を制御する子機CPU18、親機2及びサーバ3と通信を実施する子機通信IF19等を備えている。
【0015】
親機2は、映像を表示するモニタ21に加えて、応答するためのハンドセット22、通話及び発報のためのスピーカ23、音声信号のA/D・D/A変換等を実施する音声処理部24、映像信号の復調等を行う映像処理部25、親機2を制御する親機CPU26、子機1及びサーバ3と通信する親機通信IF27等を備えている。
サーバ3は、映像を保存する映像記憶部31、サーバ3を制御するサーバCPU32、子機1及び親機2と通信するサーバIF33等を備えている。
【0016】
このように構成されたインターホンシステムの動作は以下の様である。上述したように、呼出ボタン12の操作により呼出操作と登録操作が実施できるが、まず登録操作を説明する。登録操作は、子機1を操作した人物の映像及び操作した日時情報をサーバ3に記録させて履歴を残す操作であり、呼出ボタン12を所定時間以上(例えば、2秒以上)継続して押下することで実施される。以下、これを「長押し」と称して説明する。
【0017】
子機CPU18は、呼出ボタン12が長押しされると登録操作されたと認識し、スピーカ14から登録操作されたことをアナウンス等で通知し、サーバ3に対して呼出信号とカメラ11の撮像映像を送信する。
具体的に子機CPU18は、呼出ボタン12が押下されたらカメラ11を起動して撮像映像をメモリ17に録画して一時保管する。この録画は呼出ボタン12の押下が終了するまで継続され、呼出ボタン12の長押し終了を受けて録画も終了する。この結果、2秒以上の映像がメモリ17に保管される。尚、呼出ボタン12の押下時間が所定時間に満たなかった場合は、呼出操作されたと判断し後述する呼出動作を実施し、メモリ17へ録画した像が消去される。
【0018】
こうして長押しされた後、メモリ17に保管された映像が呼出信号と共にサーバ3に送信される。呼出信号及び映像は通信ネットワークNを介してサーバ3に送信される。
呼出信号及び映像を受信したサーバCPU32は、呼出信号に含まれる子機1のID情報と受信した映像を、受信した時刻情報と共に映像記憶部31に保存する。
【0019】
一方、呼出ボタン12が押下されても長押しされなかった場合が呼出操作となる。押下継続時間が所定時間に達しなかったら、子機CPU18は呼出操作が成されたと判断して、呼出動作を開始する。呼出動作は、呼出信号を生成して親機2に送信すると共に、カメラ11の撮像映像を親機2に送信する。
通信ネットワークNを介して呼出信号及び映像を受信した親機2では、親機CPU26がスピーカ23から呼出音を報音させると共に、送信された映像をモニタ21に表示させる。
こうして、親機2の呼出音に気づいた応答者がハンドセット22を取り上げると、通話路が形成されて、呼出者と応答者との間で通話が成される。
【0020】
このように、警備員等が所定の場所を巡回した際に、巡回場所に設置された子機1を所定の登録操作すれば、巡回履歴をサーバ3に残すことができる。そのため、履歴が改ざんされる余地が発生しないし、履歴に映像情報が含まれることで、巡回人数も把握でき、巡回が疎かになるのを防止できる。そして、巡回後に別途巡回記録を作成する必要がなくなる。
また、呼出ボタン12の操作で登録操作もできるため、子機1には呼出ボタン12を1つ設ければ良く、従来の子機を変更すること無く使用でき、安価に構成できる。
更に、登録操作中の映像が保管されるので、操作者の映像を確実に録画できるし、映像を含むファイルの伝送は登録操作終了後のため、伝送速度を下げても良いし、カメラ11の解像度を上げることも可能となる。更に、エラーリトライも可能となるため、確実な記録を実施できる。
【0021】
図2はインターホンシステムの他の形態を示す概略構成図であり、次に他の形態を図2を参照して説明する。図1とは登録操作を受けて実施される録画先が異なっており、監視カメラの撮像映像を録画するための監視カメラ録画装置4に録画するよう構成されている。以下、図1と共通する構成要素には同一の符号を付与して説明を省略し、異なる構成を中心に説明する。
子機1、親機2の接続形態は図1と同様であり、監視カメラ録画装置4も上記サーバ3と同様に通信ネットワークNを介して子機1及び親機2に接続されている。尚、監視カメラ録画装置4が本来録画する対象の監視カメラは省略してある。
【0022】
子機1は、カメラ11が出力する映像信号を監視カメラ録画装置4が録画可能な映像データにデータ変換する映像処理部16aを有し、データ変換された映像が出力される。一方親機2は、子機1から送信された映像信号を元のデータに戻してモニタ21に表示する映像を生成する映像処理部25aを有している。
【0023】
そして、監視カメラ録画装置4は、映像を保存する映像記憶部41、監視カメラ録画装置を制御する録画装置CPU42、子機1及び親機2と通信する録画装置IF43等を備えている。
【0024】
このように構成されたインターホンシステムの基本動作は上記形態と同様であり、呼出操作されると親機2が呼び出されて応答操作を受けると通話路が形成される。また、呼出ボタン12が長押しされて登録操作されると、子機CPU18の制御によりカメラ11の撮像映像がメモリ17に録画され、呼出ボタン12の長押しが終了したら録画を終了し、呼出信号と録画映像が監視カメラ録画装置4に送信される。
呼出信号及び映像を受信した監視カメラ録画装置4は、呼出信号に含まれる子機1のID情報と映像を、受信した時刻情報と共に映像記憶部41に保存する。
【0025】
ここで映像信号について説明する。上述したように監視カメラ録画装置4が録画できる映像信号は監視カメラの出力信号形態であり、インターホンのカメラが出力する信号とはフォーマットが異なっている。カメラ11が出力する映像信号は、通常NTSCのアナログ信号であり、これがA/D変換されて親機2やサーバ3に送信される(上記図1の形態)。一方、監視カメラ録画装置4は監視カメラが出力する映像信号に合わせて、映像の圧縮符号化方式の一つでH.264のフォーマットで圧縮された映像が保存される。
そのため、子機1のカメラ11が出力する映像信号も、映像処理部16aにおいて監視カメラ録画装置4が録画可能なH.264のフォーマットに変換されて出力される。
【0026】
また親機2では、子機1から受信した映像や監視カメラ録画装置4の録画映像をモニタ21に表示するために、映像処理部25aにおいてH.264の映像データがNTSC信号に変換され、モニタ21に表示可能な映像が生成される。
【0027】
このように、警備員等が所定の場所を巡回した際に、巡回場所に設置された子機1を操作すれば巡回履歴を監視カメラ録画装置4に残すことができる。そのため、履歴が改ざんされる余地が発生しない。また、履歴に映像情報が含まれることで、巡回人数も把握でき、巡回が疎かになるのを防止できる。そして、巡回後に別途巡回記録を作成する必要がない。
加えて、監視カメラ録画装置4に履歴が保存されるため、監視カメラの映像と共に録画映像を一括管理できるし、別途履歴保存手段を設ける必要が無く安価な構成で実施できる。
【0028】
尚、上記実施形態では、いずれも子機1に一時録画した映像をサーバ3或いは監視カメラ録画装置4に送信する構成であるが、子機1にメモリ17を設けず映像を直接送信しても良い。例えば、呼出操作/登録操作の判断を呼出ボタン12の押下操作終了時に実施し、長押しでなければ呼出制御を開始し、長押しであったら登録制御を開始するよう子機CPU18に制御させればよい。このように制御しても、少なくとも撮像開始時に呼出ボタン12を操作した操作者を撮像できるため、履歴データとして利用できる。そして、一定時間(例えば5秒)経過したら映像の送信を終了させれば良い。
また、呼出ボタン12を呼出専用として、別途登録専用のボタンを設けても良い。
【符号の説明】
【0029】
1・・インターホン子機、2・・インターホン親機、3・・サーバ、4・・監視カメラ録画装置、11・・カメラ、12・・呼出ボタン、16a・・映像処理部、17・・メモリ(一時記憶部)、18・・子機CPU(呼出制御部)、21・・モニタ、25a・・映像処理部、31・・映像記憶部(映像情報保存部)、32・・サーバCPU、41・・映像記憶部、42・・録画装置CPU。
図1
図2