特許第6408428号(P6408428)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6408428
(24)【登録日】2018年9月28日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】ベスト
(51)【国際特許分類】
   A41D 1/04 20060101AFI20181004BHJP
   A41D 13/005 20060101ALI20181004BHJP
【FI】
   A41D1/04 A
   A41D13/005 108
【請求項の数】8
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-108731(P2015-108731)
(22)【出願日】2015年5月28日
(65)【公開番号】特開2016-223023(P2016-223023A)
(43)【公開日】2016年12月28日
【審査請求日】2017年4月14日
【審判番号】不服2018-6315(P2018-6315/J1)
【審判請求日】2018年5月9日
【早期審理対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507359454
【氏名又は名称】赤城工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(72)【発明者】
【氏名】須永 照重
【合議体】
【審判長】 門前 浩一
【審判官】 西藤 直人
【審判官】 渡邊 豊英
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−255152(JP,A)
【文献】 特開2013−2016(JP,A)
【文献】 特開2015−12924(JP,A)
【文献】 特開2004−100117(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D 1/02-1/04
A41D13/00-13/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体の背中から両脇下を経て胸の両側部近傍に至る部位を覆うように装着されるベストであって、前記背中に対峙させられる背被覆部と、この背被覆部の両側に連設されて、前記各脇下から胸の側部近傍に対峙させられる左右の脇被覆部とを備え、
前記背被覆部は、その上下方向の高さ寸法が、装着時において該背被覆部の下端が前記身体の腰よりも高い位置になるように形成され、かつ、その左右方向の幅寸法が、前記身体の肩幅よりも小さく形成され、
前記背被覆部の両側上部と、前記各脇被覆部の、前記背被覆部が連設されていない側の上部との間に、前記身体の肩回りを包み込んで連結される左右の連結片が設けられ、各連結片には面ファスナーが設けられ、
前記背被覆部の両側上部の連結片は、その先端に向かうにしたがって互いの間隔が広がるように、背被覆部の上下方向に対して左右に傾斜する方向に帯状に延びていて、
さらに、前記背被覆部の両側上部の連結片は、前記各連結片により身体の肩回りを包み込んで連結した状態で、その先端部分が胸の両側部近傍に向かって延びる長さを有し、かつ、身体の上下方向に延びるように形成され、
前記背被覆部および前記両脇被覆部の少なくとも何れかには、保冷剤若しくは保温材が収納される収納袋が形成されていることを特徴とするベスト。
【請求項2】
前記脇被覆部に設けられる連結片が、前記背被覆部と前記左右の脇被覆部とを結ぶ左右方向の仮想線と直交する方向に延びていることを特徴とする請求項に記載のベスト。
【請求項3】
前記背被覆部と前記各脇被覆部とが連結部材を介して連結され、この連結部材に前記連結片が設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のベスト。
【請求項4】
前記連結部材が、メッシュ材によって形成されていることを特徴とする請求項に記載のベスト。
【請求項5】
前記脇被覆部の側部に胸当て片が連設され、この胸当て片に前記連結片が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れかに記載のベスト。
【請求項6】
前記胸当て片がメッシュ材によって形成されていることを特徴とする請求項5に記載のベスト。
【請求項7】
前記面ファスナーに、多数の孔が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6の何れかに記載のベスト。
【請求項8】
前記脇被覆部の前記背被覆部が連接されている側の上部が、前記背被覆部の上部よりも身体の上下方向下方に位置させられていることを特徴とする、請求項1ないし請求項7の何れかに記載のベスト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、身体の背中から両脇下を経て胸の両側部近傍に至る部位を覆うように装着されるベストに係わり、特に、装着した際の違和感を軽減するようにしたベストに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、身体の背中から両脇下を経て胸の両側部近傍に至る部位を覆うように装着されるベストが知られており、その一構造例が、たとえば、特許文献1に示されている。
【0003】
このベストは、身体の背中から脇を経て胸部前面に至る部位を覆うようにして装着され、胸部前面において、ファスナーにより連結および開放可能な構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−5560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前述した従来のベストにあっては、身体に装着した際に、身体の胴回りを全周にわたって覆うようにしていることから、つぎのような不具合が生じる可能性がある。
【0006】
すなわち、前記ベストを装着した状態で上着を重ね着する場合、前記ベストが嵩張ってしまい、これによって、重ね着する上着が制限されたり、重ね着できても動きが損なわれるといった不具合である。
【0007】
このような装着時の嵩張りは、前述したように、前記ベストが身体の胴回りを全周にわたって覆う形状となされていることにより、装着時におけるベストと身体との密着性が悪いことにも起因している。
【0008】
特に、前述した従来のベストでは、このベストに保冷剤や保温剤を装着して、使用者の体温を調整するようにしているが、このような保冷剤や保温剤を装着することによって、前述した不具合がさらに大きくなることが懸念される。
【0009】
本発明は、前述した従来の技術において想定される不具合に鑑みてなされたもので、装着時に、身体に馴染むように装着できるようにすることで、前述した不具合を解決することができるベストを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のベストは、前述した不具合を解消するために、身体の背中から両脇下を経て胸の両側部近傍に至る部位を覆うように装着されるベストであって、前記背中に対峙させられる背被覆部と、この背被覆部の両側に連設されて、前記各脇下から胸の側部近傍に対峙させられる脇被覆部とを備え、前記背被覆部の両側上部と、前記各脇被覆部の、前記背被覆部が連設されていない側の上部との間に、前記身体の肩回りを包み込んで連結される連結片が設けられていることを特徴とする。
また、好ましい形態では、前記脇被覆部の前記背被覆部が連接されている側の上部が、前記背被覆部の上部よりも身体の上下方向下方に位置させられていることを特徴とする。
【0011】
このような構成とすることにより、装着時において、身体の背中に前記背被覆部を対峙させ、また、両脇下部に、前記背被覆部の両側に連設された一対の脇被覆部を対峙させた状態で、前記背被覆部に設けられた一対の連結片を両肩に載せるように位置させ、これらの連結片のそれぞれに、前記各脇被覆部に設けられた連結片を連結することによって身体に装着される。
【0012】
前記連結された両連結片は、前記背被覆部および前記脇被覆部と協働して、身体の肩周りを取り囲むようにして身体に固定される。
【0013】
ここで、前記脇被覆部に設けられた連結片の位置を、前記肩の上部において、背中側へ移動させることにより、前記脇被覆部を胸部の内側へ移動させることができるとともに、その移動に伴って、前記背被覆部を背に押し付けることができる。
【0014】
したがって、使用者の身体にあわせて前記連結片の連結位置を調整することにより、ベストを身体に馴染ませるように装着することができる。
【0015】
また、ベストが身体に馴染むように装着されることにより、ベストの位置ずれが抑制され、前記両脇被覆部を連結しなくとも安定した装着感が得られる。
【0016】
さらに、装着状態において、前記両脇被覆部間が空いていることにより、身体の胸部前方が開放されている。
これによって、ベストの占める容積が減少することから、前述したような身体の馴染みと相俟って、嵩張り感も改善される。
【0017】
前記背被覆部に設けられる連結片を、その連結部と、前記背被覆部に連結される脇被覆部の連結部下端とを結ぶ仮想線に沿って設けることが好ましい。
【0018】
このような構成とすることにより、ベストを装着した際に、このベストの重量が前記背被覆部の長さ方向に作用するが、その作用線が、前記脇被覆部の、前記背被覆部との連結部下端を通る。
【0019】
したがって、前記連結片によって支持される前記背被覆部の上端と、前記脇被覆部の、前記背被覆部との連結部下端が、ベストが装着された身体へ圧接させられる。
【0020】
さらに、前記仮想線が、身体に対して傾斜させられていることにより、前記脇被覆部に、その自重により、前記脇被覆部を前記仮想線回りに身体の内側へ向けるような力が作用する。
【0021】
このような現象は、左右に設けられている前記脇被覆部のそれぞれにおいて生じる。
【0022】
この結果、ベストを身体に装着した際に、このベストの自重により、前記背被覆部および両脇被覆部が前記身体に自然に密着して馴染む。
【0023】
また、好ましくは、前記脇被覆部に設けられる連結片を、両脇被覆部を結ぶ仮想線と略直交する方向に沿って設ける。
【0024】
このような構成とすることにより、前記両脇被覆部の自由側の端部をほぼ上方へ吊り上げるようにして、その向きを、前述した仮想線回りの動き(すなわち、これらの両脇被覆部を身体へ向けて押し付ける作用を高めることができる。
【0025】
前記背被覆部および前記両脇被覆部に、保冷剤若しくは保温材が収納される収納袋を形成しておくことができる。
【0026】
このような構成とすることにより、使用者の体温調整を行なうことができる。
しかも、前述したように、前記保冷剤若しくは保温剤の収納袋が形成された前記背被覆部および両脇被覆部が、身体に密着するように保持されることにより、前記保冷剤若しくは保温剤も同様に身体に密着させられる。
【0027】
これによって、前記保冷剤若しくは保温剤と身体との熱交換が効率よく行なわれ、効果的な体温調整機能を得ることができる。
【0028】
さらに、前記ベストが身体に密着することにより、このベストに前記保冷剤や保温剤を装着した場合でも、ベストの膨らみを極力防止して、嵩張り感を抑制することができる。
【0029】
また、前記背被覆部と前記各脇被覆部とを連結部材を介して連結し、この連結部材に前記連結片を設けるようにしてもよい。
【0030】
このような構成とすることにより、前記連結部材を、たとえば、他の部位より可撓性のよい材料によって形成して、前記背被覆部と両脇被覆部との相対的な動きを円滑にすることができる。
【0031】
これによって、前記背被覆部と両脇被覆部の身体側への移動を円滑にして、この身体との密着度をより高めることができるとともに、嵩張り感を一層抑制することができる。
【0032】
あるいは、前記連結部材をメッシュ材によって形成することにより、通気性を高めることができる。
【0033】
また、前記脇被覆部の側部に胸当て片を連設し、この胸当て片に前記連結片を設けるようにしてもよい。
【0034】
このような構成においても、前記胸当て片を可撓性の良い材料で形成することによって、前記脇被覆部の前方を柔らかくして身体の胸との馴染みを良くし、装着性を高めることができる。
そして、前記胸当て片をメッシュ材によって形成することにより通気性を確保することが可能である。
【0035】
さらに、前記連結片の連結を面ファスナーによって行なうことができる。
このような構成とすることによって、前記連結片の連結位置を前記面ファスナーの面方向に連続的に調整することができるので、ベストの形状を、使用者の体格に容易にあわせることができる。
【0036】
そして、前記面ファスナーに多数の孔を形成しておくことにより、この面ファスナー部分においても通気性を確保することができる。
【発明の効果】
【0037】
本発明のベストによれば、装着時に、身体に沿うように馴染ませることができ、これによって上着を羽織った場合にあっても嵩張り感を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明の一実施形態を示す展開図である。
図2】本発明の一実施形態を示す分解図である。
図3】本発明の一実施形態を示すもので、縫製手順を示す正面図である。
図4】本発明の一実施形態を示すもので、縫製手順を示す概略図である。
図5】本発明の一実施形態を示すもので、縫製手順を示す概略図である。
図6】本発明の一実施形態を示すもので、装着手順を説明するための展開図である。
図7】本発明の一実施形態を示すもので、装着状態とした斜視図である。
図8】本発明の使用例を示す正面図である。
図9】本発明の使用例を示す斜視図である。
図10】本発明の使用例を示す背面図である。
図11】本発明の変形例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本発明の一実施形態を図1ないし図10を参照して説明する。
これらの図において符号1は本実施形態に係わるベストを示す。
このベスト1は、身体(M)の背中に対峙させられる背被覆部2と、この背被覆部2の両側に連設されて、身体Mの脇下から胸の側部近傍に対峙させられる脇被覆部3とを備え、前記両脇被覆部3が、前記背被覆部2よりも身体Mの上下方向下方に位置させられ、前記背被覆部2の両側上部と、前記各脇被覆部3の、前記背被覆部2が連設されていない側の上部との間に、前記身体の肩回りを包み込んで連結される連結片4・5が設けられている。
【0040】
さらに詳述すれば、前記背被覆部2と前記各脇被覆部3は、メッシュによって形成された連結部材6を介して連結されており、この連結部材6に前記連結片4が一体に連設されている。
【0041】
また、前記背被覆部2に設けられる各連結片4は、その連結部と、前記背被覆部2に連結される脇被覆部3の連結部下端とを結ぶ仮想線L1に沿って設けられている。
【0042】
前記脇被覆部3の側部(前記背被覆部2が連結されていない側の側部)に、胸当て片7が連設され、この胸当て片7に前記連結片5が設けられている。
【0043】
これらの連結片5は、前記両脇被覆部3を結ぶ仮想線L2と略直交する方向に沿うように設けられている。
【0044】
また、前記背被覆部2および前記両脇被覆部3には、前記身体Mに対峙させられる面には、上方へ開口する収納袋8・9が形成されており、保冷剤若しくは保温材を収納することができるようになっている。
【0045】
さらに、前記連結片4・5には、これらを連結する面ファスナー10・11が取り付けられている。
【0046】
この面ファスナー10は、面同士を圧接することによって連結される一対のファスナー構成体10a・10b(11a・11b)によって構成されており、前記背被覆部2の連結片4に設けられる面ファスナー10は、前記収納袋8が形成された側の面に取り付けられ、前記脇被覆部3の連結片5に設けられる面ファスナー11は、前記収納袋9が形成された側と反対側の面に取り付けられている。
【0047】
そして、一方のファスナー構成体10a・11aは短く形成され、他方のファスナー構成体11bは長く形成され、一方のファスナー構成体10a・11aが、前記各連結片4・5の先端部分に取り付けられ、他方のファスナー構成体10b・11bが、前記一方のファスナー構成体10a・11aよりも基部側へ取り付けられている。
【0048】
さらに、本実施形態においては、前記面ファスナー10・11は、全てのファスナー構成体10a・10b・11a・11bに、図11に示すように多数の貫通孔Aが形成されている。
【0049】
本実施形態のベスト1は、図2に示すように、符号2から符号11に示す各構成部材と、これらを連結するバイアステープT(外周を縁取るバイアステープは省略した)によって構成される。
【0050】
前記背被覆部2および脇被覆部3は、長方形状の布生地を折り込むことによって形成されている。
【0051】
これらを縫製して本実施形態のベスト1が形成するが、まず、図3に示すように、長方形状の布生地を折り込むことによって前記背被覆部2および脇被覆部3を形成し、また、前記連結部材6および前記胸当て片7に設けられた各連結片4・5に前記面ファスナー10・11を取り付けておく。
【0052】
ついで、図4に示すように、たとえば、前記背被覆部2の両側部に、前記連結部材6の側部を重ね合わせ、その重畳部分をバイアステープTで包み込むとともにパイピング処理を施して、これらを縫い付ける。
【0053】
ついで、図5に示すように、前記連結部材6を、外側へ向けて折り込み、その折り込まれた重畳部分をさらに縫い込むことにより、前記背被覆部2の両側に前記連結部材6を取り付ける。
【0054】
同様の操作によって、前記各連結部材6に前記脇被覆部3を、さらに、この脇被覆部3に前記胸当て片7を順次縫い付けることにより、図6に示すように、主構成要素を連結する。
【0055】
ついで、前述したように連結された主構成要素の全周縁を、前記バイアステープTを用いてパイピング処理をすることにより、本実施形態に係わるベスト1を形成することができる。
【0056】
このように形成された本実施形態のベスト1は、図6に矢印で示すように、前記両脇被覆部3を前記背被覆部2の前方に湾曲させた後に、前記背被覆部2の上部に設けられている各連結片4を前方へ湾曲させて、前記両脇被覆部3の上方に位置する前記各連結片5に、前記面ファスナー10・11によって連結する。
【0057】
このような操作によって、図7に示すように、前記背被覆部2の前方に両側部に、前記連結片4・5および前記脇被覆部3によって形成された腕挿通用空間が形成されたベスト1が形成される。
【0058】
使用に当たっては、前述したように形成された腕挿通用空間のそれぞれに腕を通すことにより、図8ないし図10に示すように装着することができる。
【0059】
このように装着した状態において、前記背被覆部2が図10に示すように、身体Mの背中に対峙させられ、また、前記両脇被覆3が、脇下に対峙させられる。
【0060】
ここで、前記ベスト1の重量は、前記連結された連結片4・5によって支持されるが、前記両脇被覆部3が、前述した仮想線L1よりも内側に位置させられることから、これらが自重によって前記身体Mの内側へ押し付けられる。
【0061】
これとともに、前記両脇被覆部3により、前記背被覆部2が、連結部材6を介して身体Mの前方へ引き出され、これによって、前記背被覆部2が背中に押し付けられる。
【0062】
したがって、前記ベスト1が、全体的に身体Mに密着して馴染む。
この結果、嵩張り感のない良好な装着感が得られるばかりでなく、両脇被覆部3間が開放されていることにより、締め付け感もなく良好な使用感が得られる。
【0063】
また、本実施形態においては、前記連結部材6や胸当て片7、連結片4・5、および、前記面ファスナー10・11を通気構造としてあることにより、蒸れによる不快感を抑制することができる。
【0064】
さらに、前記収納袋8・9に保冷剤や保温剤を入れておくことにより、使用者の体温調整を行なうことができる。
そして、保冷剤や保温材を入れた状態においても、前記ベスト1が身体Mに密着していることから、高い体温調整機能を実現することができる。
【0065】
なお、前記実施形態において示した各構成部材の諸形状や寸法等は一例であって設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0066】
たとえば、前記実施形態においては、前記背被覆部2、脇被覆部3、連結部材6、および、胸当て片7を分割した例について示したが、これらを一枚の基材で形成することも可能である。
【0067】
また、前記連結片4・5を連結する構造として、面ファスナー以外の構造に置き換えることも可能である。
【符号の説明】
【0068】
1 ベスト
2 背被覆部
3 脇被覆部
4 連結片
5 連結片
6 連結部材
7 胸当て片
8 収納袋
9 収納袋
10 面ファスナー
10a ファスナー構成体
10b ファスナー構成体
11 面ファスナー
11a ファスナー構成体
11b ファスナー構成体
A 貫通孔
L1 仮想線
L2 仮想線
M 身体
T バイアステープ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11