特許第6408692号(P6408692)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6408692
(24)【登録日】2018年9月28日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】指紋入力ガイダンス方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G06T 1/00 20060101AFI20181004BHJP
【FI】
   G06T1/00 400G
【請求項の数】9
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2017-508637(P2017-508637)
(86)(22)【出願日】2016年12月19日
(65)【公表番号】特表2018-520392(P2018-520392A)
(43)【公表日】2018年7月26日
(86)【国際出願番号】CN2016110768
(87)【国際公開番号】WO2017215224
(87)【国際公開日】20171221
【審査請求日】2017年2月15日
(31)【優先権主張番号】201610440425.3
(32)【優先日】2016年6月17日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516217930
【氏名又は名称】ベイジン シャオミ モバイル ソフトウェア カンパニーリミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】ジアン,ゾンシェン
(72)【発明者】
【氏名】ジ,チュアンシュン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ガン
【審査官】 ▲広▼島 明芳
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−143890(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 1/00 − 7/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後に入力されるN個の指紋画像を合成して生成される指紋テンプレートを採取する場合、i番目に入力される指紋画像を受信することと、
前記i番目に入力される指紋画像と前に入力されたi−1個の指紋画像を合成して生成した画像である確定済みテンプレート画像との間の重なり領域を獲得することと、
前記重なり領域が、前記重なり領域の面積が指定面積の範囲外であるガイダンス条件を満たすかを判断することと、
前記重なり領域がガイダンス条件を満たす場合、第1ガイダンスメッセージを表示することと、
前記重なり領域がガイダンス条件を満たす場合、第1ガイダンスメッセージを表示する前に、前記i番目に入力される指紋画像の幾何学的中心である第1中心が、前記i番目に入力される指紋画像における前記重なり領域の幾何学的中心である第2中心に対する方向である相対方向を確定することと、
前記重なり領域の面積が前記指定面積の範囲における最大値より大きい場合、指定の方向を前記相対方向に確定することと、
前記重なり領域の面積が前記指定面積の範囲における最小値より小さい場合、前記指定の方向を前記相対方向の反対方向に確定することと、
を含み、
N≧i≧2であり、Nおよびiは整数であり、
前記第1ガイダンスメッセージは、指を前記指定の方向に移動させてi番目に入力された指紋画像を再入力することをガイダンスするのに用いられ
ことを特徴とする、指紋入力ガイダンス方法。
【請求項2】
前記重なり領域がガイダンス条件を満たすかを判断する前に、
前記確定済みテンプレート画像の面積を獲得することと、
前記確定済みテンプレート画像の面積に基づいて前記指定面積の範囲を確定することと、
をさらに含むことを特徴とする、請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記重なり領域がガイダンス条件を満たす場合、前記第1中心が、前記第2中心に対する距離である相対距離を確定することと、
前記相対距離に基づいて移動距離を確定することと、
前記第1ガイダンスメッセージを表示する時、前記移動距離を表示することと、
をさらに含むことを特徴とする、請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記重なり領域が前記ガイダンス条件を満たさない場合、前記i番目に入力される指紋画像と前記前に入力されたi−1個の指紋画像とを合成して、新しい確定済みテンプレートを生成することをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前後に入力されるN個の指紋画像を合成して生成される指紋テンプレートを採取する場合、i番目に入力された指紋画像を受信する受信モジュールと、
前記i番目に入力される指紋画像と前に入力されたi−1個の指紋画像を合成して生成した画像である確定済みテンプレート画像との間の重なり領域を獲得する第1獲得モジュールと、
前記重なり領域が、前記重なり領域の面積が指定面積の範囲外であるガイダンス条件を満たすかを判断する判断モジュールと、
前記重なり領域がガイダンス条件を満たす場合、第1ガイダンスメッセージを表示する第1表示モジュールと、
前記重なり領域がガイダンス条件を満たす場合、第1ガイダンスメッセージを表示する前に、前記i番目に入力される指紋画像の幾何学的中心である第1中心が、前記i番目に入力される指紋画像における前記重なり領域の幾何学的中心である第2中心に対する方向である相対方向を確定する第2確定モジュールと、
前記重なり領域の面積が指定面積の範囲における最大値より大きい場合、指定の方向を前記相対方向に確定する第3確定モジュールと、
前記重なり領域の面積が前記指定面積の範囲における最小値より小さい場合、前記指定の方向を前記相対方向の反対方向に確定する第4確定モジュールと、
を含み、
N≧i≧2であり、Nおよびiは整数であり、
前記第1ガイダンスメッセージは、指を前記指定の方向に移動させてi番目に入力された指紋画像を再入力することをガイダンスするのに用いられ
ことを特徴とする、指紋入力ガイダンス装置。
【請求項6】
前記重なり領域がガイダンス条件を満たすか判断する前に、前記確定済みテンプレート画像の面積を獲得する第2獲得モジュールと、
前記確定済みテンプレート画像の面積に基づいて前記指定面積の範囲を確定する第1確定モジュールと、
をさらに含むことを特徴とする、請求項に記載の装置。
【請求項7】
前記重なり領域がガイダンス条件を満たす場合、前記第1中心が、前記第2中心に対する距離である相対距離を確定する第5確定モジュールと、
前記相対距離に基づいて移動距離を確定する第6確定モジュールと、
前記第1ガイダンスメッセージを表示する時、前記移動距離を表示する第2表示モジュールと、
をさらに含むことを特徴とする、請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記重なり領域が前記ガイダンス条件を満たさない場合、前記i番目に入力される指紋画像と前記前に入力されたi−1個の指紋画像とを合成して新しい確定済みテンプレートを生成する合成モジュールをさらに含むことを特徴とする、請求項に記載の装置。
【請求項9】
プロセッサと、
前記プロセッサで実行可能なコマンドを記憶するメモリと、
を含み、
前記プロセッサは、
前後に入力されるN個の指紋画像を合成して生成される指紋テンプレートを採取する場合、i番目に入力される指紋画像を受信し、
前記i番目に入力される指紋画像と前に入力されたi−1個の指紋画像を合成して生成した画像である確定済みテンプレート画像との間の重なり領域を獲得し、
前記重なり領域が、前記重なり領域の面積が指定面積の範囲外であるガイダンス条件を満たすかを判断し、
前記重なり領域がガイダンス条件を満たす場合、第1ガイダンスメッセージを表示し、
前記重なり領域がガイダンス条件を満たす場合、第1ガイダンスメッセージを表示する前に、前記i番目に入力される指紋画像の幾何学的中心である第1中心が、前記i番目に入力される指紋画像における前記重なり領域の幾何学的中心である第2中心に対する方向である相対方向を確定し、
前記重なり領域の面積が指定面積の範囲における最大値より大きい場合、指定の方向を前記相対方向に確定し、
前記重なり領域の面積が前記指定面積の範囲における最小値より小さい場合、前記指定の方向を前記相対方向の反対方向に確定するように構成され、
N≧i≧2であり、Nおよびiは整数であり、
前記第1ガイダンスメッセージは、指を前記指定の方向に移動させてi番目に入力された指紋画像を再入力することをガイダンスするのに用いられ
ことを特徴とする指紋入力ガイダンス装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2016年6月17日に出願された中国特許出願番号201610440425.3に基づいて提出され、当該中国特許出願の優先権を主張する。当該中国特許出願の全ての内容は、本明細書中に参考として援用される。
【0002】
本発明は、パターン認識技術分野に関する。特に、指紋入力ガイダンス方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
指紋認証技術の持続的な発展に伴い、より多くの端末装置が指紋認証機能を有することになった。ユーザーが指紋認証機能を有する端末装置を使用する時、まず指紋テンプレートを入力しなければならない。
【0004】
端末装置のサイズに制限され、一般的に端末装置の指紋採取ユニットのサイズは比較的小さく、毎回ユーザーの完全な指紋の一部しか採取できず、認証の正確率を向上させるため、端末装置はユーザーの1つの指の指紋テンプレートを採取する場合、一般的に、端末装置が当該指における異なる各部位の指紋画像を採取できるまで、ユーザーに指紋採取ユニットを介して指紋画像を入力することを繰り返してガイダンスする。この過程において、ユーザーは、端末装置がどの部位の指紋画像を採取していないかわからない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施例は指紋入力ガイダンス方法及び装置を提供する。前記技術的解決手段は以下のとおりである。
【0006】
本発明の実施例の第1様態によれば、
前後に入力されるN個の指紋画像を合成して生成される指紋テンプレートを採取する場合、i番目に入力される指紋画像を受信することと(N≧i≧2であり、Nおよびiは整数である)、
前記i番目に入力される指紋画像と前に入力されたi−1個の指紋画像を合成して生成した画像である確定済みテンプレート画像との間の重なり領域を獲得することと、
前記重なり領域がガイダンス条件を満たす場合、指を指定の方向に移動させてi番目に入力された指紋画像を再入力することをガイダンスするのに用いられる第1ガイダンスメッセージを表示することと、を含む指紋入力ガイダンス方法を提供する。
【0007】
好ましくは、前記ガイダンス条件は、前記重なり領域の面積が指定面積の範囲外であることを含む。
【0008】
好ましくは、前記方法は、
前記重なり領域がガイダンス条件を満たす場合、第1ガイダンスメッセージを表示する前に、前記確定済みテンプレート画像の面積を獲得することと、
前記確定済みテンプレート画像の面積に基づいて前記指定面積の範囲を確定することと、をさらに含む。
【0009】
好ましくは、前記方法は、
前記重なり領域がガイダンス条件を満たす場合、第1ガイダンスメッセージを表示する前に、前記i番目に入力される指紋画像の幾何学的中心である第1中心が、前記i番目に入力される指紋画像における前記重なり領域の幾何学的中心である第2中心に対する方向である相対方向を確定することと、
前記重なり領域の面積が前記指定面積の範囲における最大値より大きい場合、前記指定の方向を前記相対方向に確定することと、
前記重なり領域の面積が前記指定面積の範囲における最小値より小さい場合、前記指定の方向を前記相対方向の反対方向に確定することと、
をさらに含む。
【0010】
好ましくは、前記方法は、
前記重なり領域がガイダンス条件を満たす場合、前記i番目に入力される指紋画像の幾何学的中心である前記第1中心が、前記i番目に入力される指紋画像における前記重なり領域の幾何学的中心である前記第2中心に対する距離である相対距離を確定することと、
前記相対距離に基づいて移動距離を確定することと、
前記第1ガイダンスメッセージを表示する時、前記移動距離を表示することと、
をさらに含む。
【0011】
好ましくは、前記方法は、
前記重なり領域が前記ガイダンス条件を満たさない場合、前記i番目に入力される指紋画像と前記前に入力されたi−1個の指紋画像とを合成して新しい確定済みテンプレートを生成することをさらに含む。
【0012】
本発明の実施例の第2様態によれば、
前後に入力されるN個の指紋画像を合成して生成される指紋テンプレートを採取する場合、i番目に入力される指紋画像を受信する受信モジュールと(N≧i≧2であり、Nおよびiは整数である)、
i番目に入力される指紋画像と前に入力されたi−1個の指紋画像を合成して生成した画像である確定済みテンプレート画像との間の重なり領域を獲得する第1獲得モジュールと、
前記重なり領域がガイダンス条件を満たす場合、指を指定の方向に移動させてi番目に入力された指紋画像を再入力することをガイダンスするのに用いられる第1ガイダンスメッセージを表示する第1表示モジュールと、
を含む指紋入力ガイダンス装置を提供する。
【0013】
好ましくは、前記ガイダンス条件は、前記重なり領域の面積が指定面積の範囲外であることを含む。
【0014】
好ましくは、前記装置は、
前記重なり領域がガイダンス条件を満たす場合、第1ガイダンスメッセージを表示する前に、前記確定済みテンプレート画像の面積を獲得する第2獲得モジュールと、
前記確定済みテンプレート画像の面積に基づいて前記指定面積の範囲を確定する第1確定モジュールと、
をさらに含む。
【0015】
好ましくは、前記装置は、
前記重なり領域がガイダンス条件を満たす場合、第1ガイダンスメッセージを表示する前に、前記i番目に入力される指紋画像の幾何学的中心である第1中心が、前記i番目に入力される指紋画像における前記重なり領域の幾何学的中心である第2中心に対する方向である相対方向を確定する第2確定モジュールと、
前記重なり領域の面積が前記指定面積の範囲における最大値より大きい場合、前記指定の方向を前記相対方向に確定する第3確定モジュールと、
前記重なり領域の面積が前記指定面積の範囲における最小値より小さい場合、前記指定の方向を前記相対方向の反対方向に確定する第4確定モジュールと、
をさらに含む。
【0016】
好ましくは、前記装置は、
前記重なり領域がガイダンス条件を満たす場合、前記i番目に入力される指紋画像の幾何学的中心である前記第1中心が、前記i番目に入力される指紋画像における前記重なり領域の幾何学的中心である前記第2中心に対する距離である相対距離を確定する第5確定モジュールと、
前記相対距離に基づいて移動距離を確定する第6確定モジュールと、
前記第1ガイダンスメッセージを表示する時、前記移動距離を表示する第2表示モジュールと、
をさらに含む。
【0017】
好ましくは、前記装置は、前記重なり領域が前記ガイダンス条件を満たさない場合、前記i番目に入力される指紋画像と前記前に入力されたi−1個の指紋画像とを合成して新しい確定済みテンプレート画像を生成する合成モジュールをさらに含む。
【0018】
本発明の実施例の第3様態によれば、
プロセッサと、
前記プロセッサで実行可能なコマンドを記憶するメモリと、
を含む指紋入力ガイダンス装置を提供し、
前記プロセッサは、
前後に入力されるN個の指紋画像を合成して生成される指紋テンプレートを採取する場合、i番目に入力される指紋画像を受信し(N≧i≧2であり、Nおよびiは整数である)、
i番目に入力される指紋画像と前に入力されたi−1個の指紋画像を合成して生成した画像である確定済みテンプレート画像との間の重なり領域を獲得し、
前記重なり領域がガイダンス条件を満たす場合、指を指定の方向に移動させてi番目に入力された指紋画像を再入力することをガイダンスするのに用いられる第1ガイダンスメッセージを表示するように構成される。
【発明の効果】
【0019】
本発明の実施例により提供される技術的解決手段は、以下のような好適な効果が期待できる。
【0020】
前後に入力されるN個の指紋画像を合成して生成される指紋テンプレートを採取する場合、i番目に入力される指紋画像を受信し(N≧i≧2であり、Nおよびiは整数である)、i番目に入力される指紋画像と前に入力されたi−1個の指紋画像を合成して生成した画像である確定済みテンプレート画像との間の重なり領域を獲得し、前記重なり領域がガイダンス条件を満たす場合、指を指定の方向に移動させてi番目に入力される指紋画像を再入力することをガイダンスするのに用いられる第1ガイダンスメッセージを表示することによって、ユーザーの指紋テンプレートを採取する場合、ユーザーに指を移動させるガイダンスメッセージを明確にすることができ、ユーザーが指を移動して端末装置によりまだ採取されていない部位の指紋を入力する効率を向上させる。
【0021】
以上の一般的な説明と後述の詳細な説明は、例示的且つ解釈的なものに過ぎず、本発明を限定するものではないことを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
添付の図面は、明細書に組み入れられて、本明細書の一部を構成し、本発明に適合する実施例を示し、明細書と共に本発明の原理を解釈するのに用いられる。
図1】一例示的な実施例による指紋入力ガイダンス方法のフローチャートである。
図2】一例示的な実施例による指紋入力ガイダンス方法のフローチャートである。
図3】一例示的な実施例による指紋入力ガイダンス方法のフローチャートである。
図4図3に示された実施例に基づく相対距離を示す図である。
図5】一例示的な実施例による指紋入力ガイダンス装置のブロック図である。
図6】一例示的な実施例による指紋入力ガイダンス装置のブロック図である。
図7】一例示的な実施例による装置のブロック図である。
【0023】
上記図面を利用して、本発明の明らかな実施例を示したが、以下により詳しく説明する。これらの図面及び文言による説明は如何なる形式で本発明の構想の範囲を限定するためのものではなく、特定の実施例を参照しながら当業者に本発明の概念を説明するためのものである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
ここでは、例示的な実施例について、その実例を図面に示して詳しく説明する。以下の説明が図面に関わる場合、特別な説明がない限り、異なる図面における同じ符号は、同一又は類似した要素を示している。以下の例示的な実施例に記載された実施形態は、本発明と一致する全ての実施形態を代表するわけではない。反対に、それらは添付の特許請求の範囲に記載された本発明の一部の態様と一致する装置および方法の例に過ぎない。
【0025】
図1は、一例示的な実施例による指紋入力ガイダンス方法のフローチャートであり、当該指紋入力ガイダンス方法は指紋入力ガイダンス機能を有する端末装置に用いることができ、例えば、当該端末装置は、スマートフォン、タブレットパソコン、電子書籍リーダー、ウエアラブル機器などであってもよい。当該指紋入力ガイダンス方法は、以下のような複数のステップを含むことができる。
【0026】
ステップ101において、前後に入力されるN個の指紋画像を合成して生成される指紋テンプレートを採取する場合、i番目に入力される指紋画像を受信する(N≧i≧2であり、Nおよびiは整数である)。
【0027】
ステップ102において、当該i番目に入力される指紋画像と前に入力されたi−1個の指紋画像を合成して生成した画像である確定済みテンプレート画像との間の重なり領域を獲得する。
【0028】
ステップ103において、当該重なり領域がガイダンス条件を満たす場合、指を指定の方向に移動させてi番目に入力される指紋画像を再入力することをガイダンスするのに用いられる第1ガイダンスメッセージを表示する。
【0029】
要するに、本発明の実施例により提供される指紋入力ガイダンス方法は、前後に入力されるN個の指紋画像を合成して生成される指紋テンプレートを採取する場合、i番目に入力される指紋画像を受信し(N≧i≧2であり、Nおよびiは整数である)、当該i番目に入力される指紋画像と前に入力されたi−1個の指紋画像を合成して生成した画像である確定済みテンプレート画像との間の重なり領域を獲得し、当該重なり領域がガイダンス条件を満たす場合、指を指定の方向に移動させてi番目に入力される指紋画像を再入力することをガイダンスするのに用いられる第1ガイダンスメッセージを表示することによって、ユーザーの指紋テンプレートを採取する時、ユーザーに指を移動させるガイダンスメッセージを明確にすることができ、ユーザーが指を移動して端末装置によりまだ採取されていない部位の指紋を入力する効率を向上させる。
【0030】
図2は、一例示的な実施例による指紋入力ガイダンス方法のフローチャートであり、当該指紋入力ガイダンス方法は指紋入力ガイダンス機能を有する端末装置に用いることができ、例えば、当該端末装置は、スマートフォン、タブレットパソコン、電子書籍リーダー、ウエアラブル機器などであってもよい。当該指紋入力ガイダンス方法は以下のような複数のステップを含むことができる。
【0031】
ステップ201において、前後に入力されるN個の指紋画像を合成して生成される指紋テンプレートを採取する場合、i番目に入力される指紋画像を受信する(N≧i≧2であり、Nおよびiは整数である)。
【0032】
端末装置はユーザーの指紋テンプレートを採取する時、複数回に渡って前後に入力された指紋画像を採取し、複数回に渡って前後に入力された指紋画像を指紋テンプレートに合成しなければならない。端末装置が前後に入力されるN個の指紋画像を合成して生成される指紋テンプレートを採取する場合、端末装置はそのうちのi番目に入力された指紋画像を受信する。iは、1番目に入力された指紋画像以外のその他のいずれかの指紋画像を示す。
【0033】
ステップ202において、当該i番目に入力される指紋画像と前に入力されたi−1個の指紋画像を合成して生成した画像である確定済みテンプレート画像との間の重なり領域を獲得する。
【0034】
端末装置はi番目に入力された指紋画像を獲得した後、当該i番目に入力された指紋画像と確定済みテンプレート画像に対して画像認識を行い、当該両者の画像で同じ部分を重なり領域とし、即ち、当該重なり領域は、i番目に入力された指紋画像と確定済みテンプレート画像に対して画像認識を行った後、同じ画像部分である。
【0035】
そのうち、画像認識方法はSIFT(Scale Invariant Feature Transform)特徴抽出方法又は画像のエッジ(image edge)抽出方法などであってもよい。
【0036】
ステップ203において、当該重なり領域が、重なり領域の面積が指定面積の範囲外であるガイダンス条件を満たすか否かを判断し、満たす場合、ステップ204へ進み、そうでなければ、ステップ208へ進む。
【0037】
当該ガイダンス条件はユーザーが入力した指紋が指紋テンプレートに必要な情報量を満たさない場合、当該i番目に入力された指紋画像を無効と選択し、ユーザーに指紋を再入力することをガイダンスするのに用いられる。そのうち、前記ガイダンス条件は、重なり領域の面積が指定面積の範囲外であることであってもよい。
【0038】
本発明の実施例において、上記指定面積の範囲は固定の面積範囲であってもよく、端末装置が指紋テンプレートの現在の採取進捗に基づいてリアルタイムに確定した面積範囲であってもよい。端末装置がリアルタイムに指定面積の範囲を確定する方式は以下のとおりである。
【0039】
1)端末装置が確定済みテンプレート画像の面積を獲得する。
【0040】
画像の面積は画像の2次元平面における物理的なサイズの大きさを指す。本発明の実施例において、当該確定済みテンプレート画像の面積は画像認識分析の方法によって獲得することができる。例えば、確定済みテンプレート画像を事前に設定した複数の固定サイズの座標グリッド(例えば、各座標グリッドの面積は1mm*1mmである)を含む座標平面内に置き、その後、端末装置により確定済みテンプレート画像が置いてある座標平面に対して画像認識を行い、認識結果に基づいて当該確定済みテンプレート画像により被覆された座標グリッドの個数を統計し、統計により得られた座標グリッドの数に基づいて確定済みテンプレート画像の面積を得る。
【0041】
また、端末装置における指紋採取パネルのサイズは一般的に既知のものであり、即ち、端末装置が毎回採取した指紋画像の面積も既知のものであり(指紋採取パネルのサイズと同じである)、確定済みテンプレート画像は採取に成功した指紋画像を合成して獲得したものであるため、端末装置は毎回採取した指紋画像の面積に基づいて確定済みテンプレート画像の面積を算出することができる。
【0042】
2)当該確定済みテンプレート画像の面積に基づいて当該指定面積の範囲を確定する。
【0043】
端末装置が採取した有効指紋数の増加に伴い、当該確定済みテンプレート画像の面積も大きくなる。指定面積の範囲は当該確定済みテンプレート画像の面積によって異なり、各確定済みテンプレート画像に対応する指定面積の範囲は固定の範囲である。好ましくは、当該指定面積の範囲は当該確定済みテンプレート画像の面積と正の相関関係を有することができる。
【0044】
ステップ204において、当該i番目に入力された指紋画像の幾何学的中心である第1中心が、当該i番目に入力された指紋画像における当該重なり領域の幾何学的中心である第2中心に対する方向である相対方向を確定する。
【0045】
本発明の実施例において、端末装置は、i番目に入力された指紋画像及び当該指紋画像における上記の重なり領域の相対位置を分析することによって相対方向を確定することができる。
【0046】
好ましくは、確定された相対方向は、1つの方向範囲類型の指示であってもよい。例えば、方向を上と下、左と右のような2つに分ける指示、方向を上、下、左及び右のような4つに分ける指示、方向を真上、左上、右上、真下、左下、右下、左及び右のような8つに分ける指示であってもよい。
【0047】
又は、確定された相対方向は明確な方向であってもよい。方向のパラメータは角度であってもよく、角度の単位は度、分、秒又は弧度であってもよい。例えば、真下から右へ30°傾く。
【0048】
ステップ205において、当該重なり領域の面積が当該指定面積の範囲における最大値より大きい場合、指定の方向を当該相対方向に確定する。
【0049】
当該重なり領域の面積が当該指定面積の範囲における最大値より大きい場合、i番目に入力された指紋画像と確定済みテンプレート画像において同じである領域の面積が大きすぎる。直観的には、当該i番目に入力された指紋画像と確定済みテンプレート画像との重なり部分が多すぎると見なすことができ、相対方向は、当該第1中心が当該第2中心に対する方向である。指が当該相対方向に沿って移動すると、指と確定済みテンプレート画像との同じ領域を減少させ、テンプレート画像のために、より多くの当該指においてまだ入力されていない部位の指紋情報を提供する。
【0050】
ステップ206において、当該重なり領域の面積が当該指定面積の範囲における最小値より小さい場合、指定の方向を当該相対方向の反対方向に確定する。
【0051】
当該重なり領域の面積が当該指定面積の範囲における最小値より小さい場合、i番目に入力された指紋画像と確定済みテンプレート画像において同じである領域の面積が小さすぎる。直観的には、当該i番目に入力された指紋画像と確定済みテンプレート画像との重なり部分が少なすぎると見なすことができ、相対方向は当該第1中心が当該第2中心に対する反対方向である。指が当該相対方向に沿って移動すると、指と確定済みテンプレート画像との同じ領域を増加させ、テンプレート画像のために、より多くの当該指と確定済みテンプレート画像との重なり領域を提供することで、当該重なり領域が当該指定面積の範囲まで増加するようにする。
【0052】
ステップ207において、指を指定の方向に移動させてi番目に入力された指紋画像を再入力することをガイダンスするのに用いられる第1ガイダンスメッセージを表示する。
【0053】
ステップ208において、当該i番目に入力された指紋画像と当該前に入力されたi−1個の指紋画像を合成して新しい確定済みテンプレート画像を生成する。
【0054】
当該重なり領域がガイダンス条件を満たさない場合、当該i番目に入力された指紋画像が、当該前に入力されたi−1個の指紋画像と合成される条件に合致することを説明するため、端末装置は、i番目に入力された指紋画像と前に入力されたi−1個の指紋画像、又は、上記の確定済みテンプレート画像とを合成して新しい確定済みテンプレート画像を生成し、元の確定済み画像テンプレートを削除して、新しい確定済みテンプレート画像のみを残す。
【0055】
新しい確定済みテンプレート画像を獲得した後、端末装置は、iとNの大小関係をさらに検出することができる。i=Nの場合、当該新しい確定済みテンプレート画像は最終に採取された指紋テンプレートである。
【0056】
要するに、本発明の実施例により提供される指紋入力ガイダンス方法は、前後に入力されるN個の指紋画像を合成して生成される指紋テンプレートを採取する場合、i番目に入力される指紋画像を受信し(N≧i≧2であり、Nおよびiは整数である)、当該i番目に入力された指紋画像と前に入力されたi−1個の指紋画像を合成して生成した画像である確定済みテンプレート画像との間の重なり領域を獲得し、当該重なり領域の面積が指定面積の範囲外である場合、当該重なり領域がガイダンス条件を満たすか否かを判断し、当該重なり領域がガイダンス条件を満たすと、当該確定済みテンプレート画像の面積を獲得し、当該確定済みテンプレート画像の面積に基づいて当該指定面積の範囲を確定し、相対方向を確定し、当該重なり領域の面積が当該指定面積の範囲における最大値より大きい場合、当該指定の方向を当該相対方向に確定し、当該重なり領域の面積が当該指定面積の範囲における最小値より小さい場合、当該指定の方向を当該相対方向の反対方向に確定し、当該第1ガイダンスメッセージを表示し、当該重なり領域が当該ガイダンス条件を満たさない場合、当該i番目に入力された指紋画像と前に入力されたi−1個の指紋画像を合成して新しい確定済みテンプレート画像を生成することで、ユーザーの指紋テンプレートを採取する場合、ユーザーに指を移動させるガイダンスメッセージを明確にすることができ、ユーザーが指を移動して端末装置によりまだ採取されていない部位の指紋を入力する効率を向上させる。
【0057】
図3は、一例示的な実施例による指紋入力ガイダンス方法のフローチャートであり、当該指紋入力ガイダンス方法は指紋入力ガイダンス機能を有する端末装置に用いることができる。例えば、当該端末装置は、スマートフォン、タブレットパソコン、電子書籍リーダー、ウエアラブル機器などであってもよい。当該指紋入力ガイダンス方法は以下のような複数のステップを含むことができる。
【0058】
ステップ301において、前後に入力されるN個の指紋画像を合成して生成される指紋テンプレートを採取する場合、i番目に入力される指紋画像を受信する(N≧i≧3であり、Nおよびiは整数である)。
【0059】
ステップ302において、当該i番目に入力された指紋画像と前に入力されたi−1個の指紋画像を合成して生成した画像である確定済みテンプレート画像との間の重なり領域を獲得する。
【0060】
ステップ303において、当該重なり領域が、重なり領域の面積が指定面積の範囲外であるガイダンス条件を満たすか否かを判断し、満たすと、ステップ304へ進み、そうでなければ、ステップ310へ進む。
【0061】
ステップ304において、当該i番目に入力された指紋画像の幾何学的中心である第1中心が、当該i番目に入力される指紋画像における当該重なり領域の幾何学的中心である第2中心に対する方向である相対方向を確定する。
【0062】
ステップ305において、当該重なり領域の面積が指定面積の範囲における最大値より大きい場合、指定の方向を当該相対方向に確定する。
【0063】
ステップ306において、当該重なり領域の面積が指定面積の範囲における最小値より小さい場合、指定の方向を当該相対方向の反対方向に確定する。
【0064】
上記ステップ301からステップ306までの具体的な実行過程は、図2の対応する実施例におけるステップ201からステップ206までの説明を参照することができ、ここで詳細な説明を省略する。
【0065】
ステップ307において、当該i番目に入力された指紋画像の幾何学的中心である第1中心が、当該i番目に入力された指紋画像における当該重なり領域の幾何学的中心である第2中心に対する距離である相対距離を確定する。
【0066】
相対距離を確定する時、まず第1中心及び第2中心のそれぞれの位置を確定し、その後、画像認識で当該第1中心及び当該第2中心の間の相対距離を得る。当該相対距離がステップ309における確定された相対距離である。
【0067】
ステップ308において、当該相対距離に基づいて移動距離を確定する。
【0068】
実際の応用において、当該移動距離は相対距離と正の相関関係を有する。確定された相対距離は単位付きの正確な距離であってもよく、1つの参照対象に対する相対距離であってもよい。
【0069】
確定された相対距離が単位付きの正確な距離である場合、指のサイズが所在する単位のレベルを考えて、正確な距離の単位としてミリメートル又はセンチメートルを選択することができる。正確な距離の単位はナノメートル、デシメートル又はメートルなどを選択してもよい。
【0070】
確定された相対距離が1つの参照対象に対する相対距離である場合、当該参照対象はユーザーの指であってもよい。例えば、ユーザーに1/2の指の距離、1/3の指の距離、又は1/4の指の距離などを移動するようにガイダンスする。参照対象は図に示された参照スケールであってもよく、当該参照スケールは実際の距離を明記しなくてもよく、線分で実際に必要な移動距離を表示すればよい。
【0071】
図4を参照すると、図4図3に示された実施例に基づく相対距離を示す図であり、当該図4は端末装置のスクリーンに表示される。採取領域40は指紋採取ユニットの有効作業面積を表示するのに用いられ、ガイダンス情報41はユーザーに移動する方向及び距離をガイダンスするのに用いられ、正確な距離を表示してもよく、指を参照して移動する距離を表示してもよい。参照スケールはユーザーに1つの参照単位の長さをガイダンスするのに用いられ、この時、ガイダンス情報41はユーザーにいくつの当該参照単位を移動するかをガイダンスするのに用いられる。好ましくは、図4は移動指示線分43をさらに表示すると同時に、ガイダンス情報41によってユーザーに移動指示線分43に沿って指を移動することをガイダンスすることができる。ユーザーは、直接、当該移動指示線分43が示す長さ及び方向によって指を移動する。
【0072】
なお、上記ステップ307及びステップ308は、ステップ304〜ステップ306と同期して実行してもよく、又は、上記ステップ307及びステップ308は、ステップ304〜ステップ306の前に実行してもよい。これに対して、本発明の実施例は、ステップ307及びステップ308とステップ304〜ステップ306との実行順番に対して限定しない。
【0073】
ステップ309において、指を指定の方向に移動させてi番目に入力される指紋画像を再入力することをガイダンスするのに用いられる第1ガイダンスメッセージ及び当該移動距離を表示する。
【0074】
ステップ310において、当該i番目に入力された指紋画像と当該前に入力されたi−1個の指紋画像とを合成して新しい確定済みテンプレート画像を生成する。
【0075】
要するに、本発明の実施例により提供される指紋入力ガイダンス方法は、前後に入力されるN個の指紋画像を合成して生成される指紋テンプレートを採取する場合、i番目に入力される指紋画像を受信し(N≧i≧2であり、Nおよびiは整数である)、当該i番目に入力された指紋画像と前に入力されたi−1個の指紋画像を合成して生成した画像である確定済みテンプレート画像との間の重なり領域を獲得し、当該重なり領域の面積が指定面積の範囲外である場合、当該重なり領域がガイダンス条件を満たすか否かを判断し、当該重なり領域がガイダンス条件を満たすと、当該確定済みテンプレート画像の面積を獲得し、当該確定済みテンプレート画像の面積に基づいて当該指定面積の範囲を確定し、相対方向を確定し、当該重なり領域の面積が当該指定の面積の範囲における最大値より大きい場合、当該指定の方向を当該相対方向に確定し、当該重なり領域の面積が当該指定面積の範囲における最小値より小さい場合、当該指定の方向を当該相対方向の反対方向に確定し、相対距離を確定し、当該相対距離に基づいて移動距離を確定し、当該第1ガイダンスメッセージを表示する時、当該移動距離を表示し、当該重なり領域が当該ガイダンス条件を満たさない場合、当該i番目に入力された指紋画像と当該前に入力されたi−1個の指紋画像を合成して新しい確定済みテンプレート画像を生成する。ことにより、ユーザーの指紋テンプレートを採取する時、ユーザーに指を移動させるガイダンスメッセージを明確にすることができ、ユーザーが指を移動して端末装置によってまだ採取されていない部位の指紋を入力する効率を向上させる。
【0076】
以下は本発明に係わる装置の実施例であり、本発明に係る方法の実施例を実行するのに用いることができる。本発明に係わる装置の実施例に開示されていない詳細については、本発明にかかる方法の実施例を参照することができる。
【0077】
図5は一例示的な実施例による指紋入力ガイダンス装置のブロック図である。当該指紋入力ガイダンス装置は、ソフトウェア、ハードウェア又は両者の組み合わせによって、指紋入力ガイダンス機能を有する端末装置の一部または全部に実現されることができる。例えば、当該端末装置は、スマートフォン、タブレットパソコン、電子書籍リーダー、ウエアラブル機器などであってもよい。当該指紋入力ガイダンス装置は、受信モジュール501、第1獲得モジュール502及び第1表示モジュール503を含むことができる。
【0078】
受信モジュール501は、前後に入力されるN個の指紋画像を合成して生成される指紋テンプレートを採取する場合、i番目に入力される指紋画像を受信するように構成される(N≧i≧2であり、Nおよびiは整数である)。
【0079】
第1獲得モジュール502は、当該i番目に入力された指紋画像と前に入力されたi−1個の指紋画像を合成して生成した画像である確定済みテンプレート画像との間の重なり領域を獲得するように構成される。
【0080】
第1表示モジュール503は、当該重なり領域がガイダンス条件を満たす場合、指を指定の方向に移動させてi番目に入力される指紋画像を再入力することをガイダンスするのに用いられる第1ガイダンスメッセージを表示するように構成される。
【0081】
要するに、本発明の実施例により提供される指紋入力ガイダンス装置は、前後に入力されるN個の指紋画像を合成して生成される指紋テンプレートを採取する場合、i番目に入力される指紋画像を受信し(N≧i≧2であり、Nおよびiは整数である)、当該i番目に入力された指紋画像と前に入力されたi−1個の指紋画像を合成して生成した画像である確定済みテンプレート画像との間の重なり領域を獲得し、当該重なり領域がガイダンス条件を満たす場合、指を指定の方向に移動させてi番目に入力される指紋画像を再入力することをガイダンスするのに用いられる第1ガイダンスメッセージを表示するによって、ユーザーの指紋テンプレートを採取する時、ユーザーに指を移動させるガイダンスメッセージを明確にすることができ、ユーザーが指を移動して端末装置によりまだ採取されていない部位の指紋を入力する効率を向上させる。
【0082】
図6は、一例示的な実施例による指紋入力ガイダンス装置のブロック図である。当該指紋入力ガイダンス装置は、ソフトウェア、ハードウェア又は両者の組み合わせによって、指紋入力ガイダンス機能を有する端末装置の一部又は全部に実現されることができる。例えば、当該端末装置は、スマートフォン、タブレットパソコン、電子書籍リーダー、ウエアラブル機器などであってもよい。当該指紋入力ガイダンス装置は、受信モジュール601、第1獲得モジュール602及び第1表示モジュール603を含むことができる。
【0083】
受信モジュール601は、前後に入力されるN個の指紋画像を合成して生成される指紋テンプレートを採取する場合、i番目に入力される指紋画像を受信するように構成される(N≧i≧2であり、Nおよびiは整数である)。
【0084】
第1獲得モジュール602は、当該i番目に入力された指紋画像と前に入力されたi−1個の指紋画像とを合成して生成した画像である確定済みテンプレート画像との間の重なり領域を獲得するように構成される。
【0085】
第1表示モジュール603は、当該重なり領域がガイダンス条件を満たす場合、指を指定の方向に移動させてi番目に入力された指紋画像を再入力することをガイダンスするのに用いられる第1ガイダンスメッセージを表示するように構成される。
【0086】
好ましくは、当該装置において、当該ガイダンス条件は、当該重なり領域の面積が指定面積の範囲外であることを含む。
【0087】
好ましくは、当該装置は、第2獲得モジュール604及び第1確定モジュール605をさらに含む。
【0088】
第2獲得モジュール604は、当該重なり領域がガイダンス条件を満たすと、第1表示モジュール603が第1ガイダンスメッセージを表示する前に、当該確定済みテンプレート画像の面積を獲得するように構成される。
【0089】
第1確定モジュール605は、当該確定済みテンプレート画像の面積に基づいて当該指定面積の範囲を確定するように構成される。
【0090】
好ましくは、当該装置は、第2確定モジュール606、第3確定モジュール607及び第4確定モジュール608をさらに含む。
【0091】
第2確定モジュール606は、当該重なり領域がガイダンス条件を満たすと、第1表示モジュール603が第1ガイダンスメッセージを表示する前に、当該i番目に入力された指紋画像の幾何学的中心である第1中心が、当該i番目に入力された指紋画像における当該重なり領域の幾何学的中心である第2中心に対する方向である相対方向を確定するように構成される。
【0092】
第3確定モジュール607は、当該重なり領域の面積が当該指定面積の範囲における最大値より大きい場合、当該指定の方向を当該相対方向に確定するように構成される。
【0093】
第4確定モジュール608は、当該重なり領域の面積が当該指定面積の範囲における最小値より小さい場合、当該指定の方向を当該相対方向の反対方向に確定するように構成される。
【0094】
好ましくは、当該装置は、第5確定モジュール609、第6確定モジュール610及び第2表示モジュール611をさらに含む。
【0095】
第5確定モジュール609は、当該重なり領域がガイダンス条件を満たすと、当該i番目に入力された指紋画像の幾何学的中心である当該第1中心が、当該i番目に入力される指紋画像における当該重なり領域の幾何学的中心である当該第2中心に対する距離である相対距離を確定するように構成される。
【0096】
第6確定モジュール610は、当該相対距離に基づいて移動距離を確定するように構成される。
【0097】
第2表示モジュール611は、当該第1ガイダンスメッセージを表示する時、当該移動距離を表示するように構成される。
【0098】
好ましくは、当該装置は合成モジュール612をさらに含む。
【0099】
合成モジュール612は、当該重なり領域が当該ガイダンス条件を満たさない場合、当該i番目に入力された指紋画像と当該前に入力されたi−1個の指紋画像とを合成して新しい確定済みテンプレート画像を生成するように構成される。
【0100】
要するに、本発明の実施例により提供される指紋入力ガイダンス装置は、前後に入力されるN個の指紋画像を合成して生成される指紋テンプレートを採取する場合、i番目に入力される指紋画像を受信し(N≧i≧2であり、Nおよびiは整数である)、i番目に入力された指紋画像と前に入力されたi−1個の指紋画像を合成して生成した画像である確定済みテンプレート画像との間の重なり領域を獲得し、当該重なり領域の面積が指定面積の範囲外である場合、当該重なり領域がガイダンス条件を満たすか否かを判断し、当該重なり領域がガイダンス条件を満たすと、確定済みテンプレート画像の面積を獲得し、当該確定済みテンプレート画像の面積に基づいて当該指定面積の範囲を確定し、相対方向を確定し、当該重なり領域の面積が当該指定面積の範囲における最大値より大きい場合、当該指定の方向を当該相対方向に確定し、当該重なり領域の面積が当該指定面積の範囲における最小値より小さい場合、当該指定の方向を当該相対方向の反対方向に確定し、相対距離を確定し、当該相対距離に基づいて移動距離を確定し、当該第1ガイダンスメッセージを表示する時、当該移動距離を表示し、当該重なり領域が当該ガイダンス条件を満たさない場合、当該i番目に入力された指紋画像と当該前に入力されたi−1個の指紋画像を合成して新しい確定済みテンプレート画像を生成することによって、ユーザーの指紋テンプレートを採取する時、ユーザーに指を移動させるガイダンスメッセージを明確にすることができ、ユーザーが指を移動して端末装置によりまだ採取されていない部位の指紋を入力する効率を向上させる。
【0101】
本発明の一例示的な実施例は、さらに本発明の上記実施例により提供される指紋入力ガイダンス方法を実現可能な指紋入力ガイダンス装置を提供する。当該装置は、プロセッサ及びプロセッサの実行可能なコマンドを記憶するメモリを含む。
【0102】
そのうち、プロセッサは、
前後に入力されるN個の指紋画像を合成して生成される指紋テンプレートを採取する場合、i番目に入力される指紋画像を受信し(N≧i≧2であり、Nおよびiは整数である)、
前記i番目に入力された指紋画像と前に入力されたi−1個の指紋画像を合成して生成した画像である確定済みテンプレート画像との間の重なり領域を獲得し、
前記重なり領域がガイダンス条件を満たす場合、指を指定の方向に移動させてi番目に入力される指紋画像を再入力することをガイダンスするのに用いられる第1ガイダンスメッセージを表示するように構成される。
【0103】
好ましくは、前記ガイダンス条件は、前記重なり領域の面積が指定面積の範囲外であることを含む。
【0104】
好ましくは、前記方法は、
前記重なり領域がガイダンス条件を満たすと、第1ガイダンスメッセージを表示する前に、前記確定済みテンプレート画像の面積を獲得することと、
前記確定済みテンプレート画像の面積に基づいて前記指定面積の範囲を確定することと、
をさらに含む。
【0105】
好ましくは、前記方法は、
前記重なり領域がガイダンス条件を満たすと、第1ガイダンスメッセージを表示する前に、前記i番目に入力される指紋画像の幾何学的中心である第1中心が、前記i番目に入力される指紋画像における前記重なり領域の幾何学的中心である第2中心に対する方向である相対方向を確定することと、
前記重なり領域の面積が前記指定面積の範囲における最大値より大きい場合、前記指定の方向を前記相対方向に確定することと、
前記重なり領域の面積が前記指定面積の範囲における最小値より小さい場合、前記指定の方向を前記相対方向の反対方向に確定することと、
をさらに含む。
【0106】
好ましくは、前記方法は、
前記重なり領域がガイダンス条件を満たすと、前記i番目に入力される指紋画像の幾何学的中心である前記第1中心が、前記i番目に入力される指紋画像における前記重なり領域の幾何学的中心である前記第2中心に対する距離である相対距離を確定することと、
前記相対距離に基づいて移動距離を確定することと、
前記第1ガイダンスメッセージを表示する時、前記移動距離を表示することと、
をさらに含む。
【0107】
好ましくは、前記方法は、
前記重なり領域が前記ガイダンス条件を満たさない場合、前記i番目に入力された指紋画像と前に入力されたi−1個の指紋画像を合成して新しい確定済みテンプレートを生成することをさらに含む。
【0108】
上記実施例における装置について、各モジュールの操作を実行する具体的な形態は、すでに当該方法に関する実施例において詳しく説明さしたので、ここで詳細な説明を省略する。
【0109】
図7は、一例示的な実施例による装置700のブロック図である。例えば、装置700は、携帯電話、コンピュータ、デジタル放送端末、メッセージ送受信装置、ゲームコンソール、タブレット型装置、医療機器、運動器具、個人用デジタル補助装置などであってもよい。
【0110】
図7を参照すると、装置700は、処理部702、メモリ704、電源部706、マルチメディア部708、オーディオ部710、入力/出力(I/O)のインターフェース712、センサ部714及び通信部716のうちの一つ又は複数の部材を含むことができる。
【0111】
処理部702は、一般的に装置700の全体的操作を制御し、例えば、表示、電話の呼び出し、データ通信、カメラ操作及び記録操作に関わる操作を制御する。処理部702は、上記方法の全部又は一部のステップを完成するために、コマンドを実行するための一つ又は複数のプロセッサ720を含むことができる。なお、処理部702は、その他の部材とのインタラクションの便宜上、一つ又は複数のモジュールを含むことができる。例えば、処理部702は、マルチメディア部708とのインタラクションの便宜上、マルチメディアモジュールを含むことができる。
【0112】
メモリ704は、様々な種類のデータを記憶するように構成されて、装置700における操作をサポートする。これらのデータの実例としては、装置700において操作される如何なるアプリケーション又は方法のコマンド、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、画像、ビデオなどを含む。メモリ704は、如何なる種類の揮発性又は不揮発性メモリ又はそれらの組み合わせにより実現することができる。例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)、読み取り専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク又は光ディスクであってもよい。
【0113】
電源部706は、装置700の様々な部材のために電力を提供する。電源部706は、電源管理システム、一つ又は複数の電源、及び装置700に対する電力の生成、管理及び供給に関連する他の部材を含むことができる。
【0114】
マルチメディア部708は、前記装置700とユーザーの間で出力インターフェースを提供するスクリーンを含む。一部の実施例において、スクリーンは液晶ディスプレイ(LCD)とタッチパネル(TP)を含むことができる。スクリーンにタッチパネルが含まれる場合、スクリーンはタッチパネルに実現されて、ユーザーからの入力信号を受信することができる。タッチパネルは、一つ又は複数のタッチセンサを含むことで、タッチ、スライド及びタッチパネルにおけるジェスチャーを感知する。前記タッチセンサは、タッチ又はスライド動作の境界を感知するとともに、前記タッチ又はスライド動作に関わる持続時間及び圧力も検出することができる。一部の実施例において、マルチメディア部708は、フロントカメラ及び/又はバックカメラを含む。装置700が操作モードである場合、例えば、撮影モード又はビデオモードである場合、フロントカメラ及び/又はバックカメラは外部のマルチメディアデータを受信することができる。各フロントカメラ及びバックカメラは、固定された光学レンズシステムであってもよく、又は焦点距離と光学ズーム性能を有してもよい。
【0115】
オーディオ部710は、オーディオ信号を出力及び/又は入力するように構成される。例えば、オーディオ部710は、マイクロフォン(MIC)を含み、装置700が操作モードである場合、例えば、呼び出しモード、記録モード、音声認識モードである場合、マイクロフォンは外部のオーディオ信号を受信するように構成される。受信されたオーディオ信号は、さらにメモリ704に記憶され、又は通信部716を介して送信される。一部の実施例において、オーディオ部710は、さらにオーディオ信号を出力するスピーカーを含む。
【0116】
I/Oインターフェース712は、処理部702と周辺インターフェースモジュールの間でインターフェースを提供し、上記周辺インターフェースモジュールは、キーボード、クリックホイール、ボタンなどであってもよい。これらのボタンは、ホームボタン、ボリュームボタン、スタートボタン及びロックボタンを含むことができるが、それらに限定されない。
【0117】
センサ部714は、一つ又は複数のセンサを含み、装置700のために各方面の状態評価を提供する。例えば、センサ部714は、装置700のオン/オフ状態、例えば、装置700のディスプレイ及びキーパッドなどの部材の相対的位置決めを検出することができ、センサ部714は、さらに、装置700又は装置700の一つの部材の位置変化、ユーザーと装置700との接触の有無、装置700の方向および位置又は加速/減速、並び装置700の温度変化を検出することができる。センサ部714は、近接センサを含み、如何なる物理的接触がない場合、近傍物体の存在を検出するように構成されることができる。センサ部714は、さらに、例えば、CMOS又はCCDイメージセンサなどの、イメージングアプリケーションに用いられる光学センサを含むことができる。一部の実施例において、当該センサ部714は、さらに、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサ又は温度センサを含むことができる。
【0118】
通信部716は、装置700と他の装置との有線又は無線方式による通信が便利になるように構成される。装置700は、通信標準に基づく無線ネットワーク、例えば、Wi−Fi、2G又は3G、又はそれらの組み合わせにアクセスすることができる。一例示的な実施例において、通信部716は、放送チャネルを介して外部放送管理システムからの放送信号又は放送関連情報を受信する。一例示的な実施例において、前記通信部716は、短距離通信を促進するために、さらに近距離無線通信(NFC)モジュールを含む。例えば、NFCモジュールは、無線周波数識別(RFID)技術、赤外線データ協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(BT)(登録商標)及びその他の技術に基づいて実現することができる。
【0119】
一例示的な実施例において、装置700は、一つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ又はその他の電子部品により実現することができ、上記方法を実行するのに用いられる。
【0120】
一例示的な実施例において、さらに、コマンドを含む非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、例えば、コマンドを含むメモリ704を提供する。上記コマンドが装置700のプロセッサ720により実行されることで、上記の方法を実行することができる。例えば、前記非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、ROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)、CD−ROM、磁気テープ、フロッピーディスク及び光データ記憶装置などであってもよい。
【0121】
非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、前記記憶媒体におけるコマンドが装置700のプロセッサにより実行される場合、装置700に図1から図3のいずれかに示される指紋入力ガイダンス方法を実行させることができる。
【0122】
当業者であれば、明細書を考慮し、ここに開示された発明を実践した上で、本発明の他の実施態様を容易に想到できる。本願は、本発明のすべての変形、用途又は適応的な変化を含むことを意図しており、これらの変形、用途又は適応的な変化は本発明の一般的な原理に準じており、本発明に開示されていない当該技術分野における一般的な知識又は慣用の技術的手段を含む。明細書と実施例は、例示的なものに過ぎず、本発明の実際の範囲と宗旨は、添付した特許請求の範囲によって決められる。
【0123】
本発明は、上記の説明及び図面に示された正確な構造に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で様々な補正や変更を行うことができる。本発明の範囲は、添付した特許請求の範囲のみによって制限される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7