特許第6408768号(P6408768)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6408768
(24)【登録日】2018年9月28日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】日焼け止め化粧料
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/898 20060101AFI20181004BHJP
   A61K 8/06 20060101ALI20181004BHJP
   A61K 8/26 20060101ALI20181004BHJP
   A61K 8/891 20060101ALI20181004BHJP
   A61Q 17/04 20060101ALI20181004BHJP
【FI】
   A61K8/898
   A61K8/06
   A61K8/26
   A61K8/891
   A61Q17/04
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-33503(P2014-33503)
(22)【出願日】2014年2月25日
(65)【公開番号】特開2015-157781(P2015-157781A)
(43)【公開日】2015年9月3日
【審査請求日】2017年1月16日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000113470
【氏名又は名称】ポーラ化成工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126505
【弁理士】
【氏名又は名称】佐貫 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100131392
【弁理士】
【氏名又は名称】丹羽 武司
(74)【代理人】
【識別番号】100100549
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 嘉之
(74)【代理人】
【識別番号】100151596
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100168996
【弁理士】
【氏名又は名称】諌山 雅美
(72)【発明者】
【氏名】浅海 千明
【審査官】 木原 啓一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−143821(JP,A)
【文献】 特開2008−143820(JP,A)
【文献】 特開2001−207060(JP,A)
【文献】 特開昭57−058605(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/143574(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00−8/99
A61Q 1/00−90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乳化剤形の日焼け止め化粧料であって、
油相中に、油相の70質量%以上のシリコーン油剤と、油相の0.001〜1.0質量%アミノ変性シリコーンと、有機変性されていないベントナイト及び/又はスメクタイトとを含有することを特徴とする、日焼け止め化粧料。
【請求項2】
有機変性されていないベントナイト及び/又はスメクタイトの含有量が、化粧料の0.01〜1.0質量%であることを特徴とする、請求項1記載の日焼け止め化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、日焼け止め化粧料、さらに詳細には化粧もちに優れる日焼け止め化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
日焼け止め化粧料は、紫外線から肌を防御する効果に優れることはもちろんとして、夏に多用されることから、塗布時良好な使用感が得られることそして塗布後も長時間肌上に存在し、紫外線防御効果が継続すること、すなわち化粧もちが良好であることが求められている。これらの要求にこたえるため、フッ素化合物、有機チタネート、金属石鹸等で表面処理された粉体を配合することで化粧もちを向上させようとする試みがなされている(例えば、特許文献1、2及び3参照)しかしながら、これらの技術においては、汗や皮脂等に対する耐久性は高いものの、表面処理された粉体と肌との親和性が低いため、衣服等が擦れた場合の耐久性、すなわち物理的な耐久性が低い場合があるという課題があった。
【0003】
また、日焼け止め化粧料に良好な使用感を付与するため、油相中のシリコーン油剤の含有量を高めると、シリコーン油剤と表面処理された粉体との親和性が低いため、撥水撥油処理された粉体の均一な分散が達成しがたいという課題が生じる場合があった。
【0004】
さらに、被膜形成ポリマーを配合し、化粧もちを向上させようとする試みもある(例えば特許文献4及び5参照)。しかしながら、これらの技術においては、使用時のさっぱり感が低下するなど、使用感が低下する場合があるという課題があった。
【0005】
すなわち、使用感に優れ、且つ、物理的な耐久性をも含めた化粧もちに優れる日焼け止め化粧料が求められていた。一方、油相中のシリコーン油剤の含有量を一定値以上とし、且つアミノ変性シリコーンを含有する乳化剤形の日焼け止め化粧料が使用感に優れ、且つ、物理的な耐久性をも含めた化粧もちに優れることは知られていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−295612号公報
【特許文献2】特開2009−191033号公報
【特許文献3】特開2004−51550号公報
【特許文献4】特開平7−89834号公報
【特許文献5】特開平9−309818号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、使用感に優れ、且つ、物理的な耐久性をも含めた化粧もちに優れる日焼け止め化粧料を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した従来技術の課題を鑑み、本発明者らは使用感に優れ、且つ、物理的な耐久性を
も含めた化粧もちに優れる日焼け止め化粧料を求めて鋭意研究した結果、油相中の一定割合以上をシリコーン油剤で構成し、かつアミノ変性シリコーンを含有する日焼け止め化粧料が課題を解決することを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)油相の50質量%以上がシリコーン油剤である乳化剤形の日焼け止め化粧料において、油相中にアミノ変性シリコーンを含有することを特徴とする乳化剤形の日焼け止め化粧料。
(2)アミノ変性シリコーンの含有量が油相中の0.001〜1.0質量%であることを特徴とする(1)記載の乳化剤形の日焼け止め化粧料。
(3)更に、有機変性されていない粘土鉱物を含有することを特徴とする(1)または(2)記載の乳化剤形の日焼け止め化粧料。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、使用感に優れ、且つ、物理的な耐久性をも含めた化粧もちに優れる日焼け止め化粧料を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。
<1>本発明の必須成分であるシリコーン油剤
本発明の乳化剤形の日焼け止め化粧料は必須成分として、シリコーン油剤を油相中の50質量%含有することを特徴とする。本発明のシリコーン油剤とは、具体的には、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、トリメチルシロキシフェニルジメチコン、アルキル変性ジメチルポリシロキサン等の直鎖状のシリコーン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン等が例示される。
【0011】
なお、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン等の乳化能を有するシリコーンや、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、ジメチコン/(PEG-10/15)クロスポリマー等の部分架橋型シリコーンは本発明のシリコーン油剤には含まない。
【0012】
本発明の乳化剤形の日焼け止め化粧料におけるシリコーン油剤の含有量は、油相中の50質量%以上であるが、好ましくは、60質量%以上、より好ましくは70質量%以上である。シリコーン油剤の含有量を上記範囲とすることで、さっぱりとした良好な使用感を得ることができる。
【0013】
<2>本発明の必須成分であるアミノ変性シリコーン
本発明の乳化剤形の日焼け止め化粧料は必須成分として、アミノ変性シリコーンを含有することを特徴とする。アミノ変性シリコーンの具体例としては、アミノプロピルジメチコン、アミノエチルジメチコン、アミノエチルアミノプロピルジメチコン等が例示される。これらのアミノ変性シリコーンには市販品も存在するのでこれら市販品を入手して使用することもできる。具体的な市販品としては、「シリコーンKF−8015(アミノプロピルジメチコン)」、「シリコーンKF−8017(アミノプロピルジメチコンとジメチコンの混合物)」(いずれも信越化学工業株式会社製)等が例示できる。
【0014】
本発明の乳化剤形の日焼け止め化粧料における上記アミノ変性シリコーンの含有量は、好ましくは、油相中の0.001〜2.0質量%、より好ましくは、0.002〜1.0質量%である。含有量をこの範囲とすることにより、良好な使用感と化粧もちを両立させることができる。
【0015】
<3>本発明の有機変性されていない粘土鉱物
本発明の乳化剤形の日焼け止め化粧料は、さっぱりとした使用感が向上することから、さらに、有機変性されていない粘土鉱物を含有することが好ましい。粘土鉱物としては、具体的に、ベントナイト、ヘクトライト、スメクタイト、イライト等が例示される。
【0016】
本発明の乳化剤形の日焼け止め化粧料における有機変性されていない粘土鉱物の含有量は0.005〜2.0質量%であることが好ましく、より好ましくは0.01〜1.0質量%である。含有量をこの範囲とすることにより、良好な使用感と化粧もちを両立させることができる。
【0017】
<3>本発明の乳化剤形の日焼け止め化粧料
本発明の日焼け止め化粧料は必須成分として油相中の50質量%以上のシリコーン油剤及びアミノ変性シリコーンを含有し、さらに好ましくは、有機変性されていない粘土鉱物を含有することを特徴とする。
【0018】
さらに、本発明の乳化剤形の日焼け止め化粧料は上記必須成分以外に通常化粧料で使用される任意成分を発明の効果を損なわない範囲で含有することができる。かかる任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類、流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類、ポリエーテル変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン、脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類、イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カ
ルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキシレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類、グアガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、カードラン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、グリコーゲン、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、ムコイチン硫酸、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸、キチン、キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ベントナイト等の増粘剤、表面処理されていてもい、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、表面処理されていてもい、酸化コバルト、群青、紺青、酸化亜鉛の無機顔料類、表面処理されていてもい、酸化鉄二酸化チタン焼結体等の複合顔料、表面処理されていてもい、雲母チタン、魚鱗箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類、レーキ化されていてもい赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類などが例示できる。
【0019】
本発明の乳化剤形の日焼け止め化粧料は、前記必須成分と任意成分を常法にしたがって処理することにより得られる。
【実施例】
【0020】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明がこれら実施例に限定されるものではない。
【0021】
<実施例1〜6、比較例1〜2>
表1の処方に従って乳化剤形の日焼け止め化粧料である、油中水乳化型ファンデーション及び比較例の油中水乳化型ファンデーションを調製した。すなわち、成分(イ)を攪拌混合した後、70℃に加熱した。この混合物に、ディスパーにより成分(ロ)を均一分散した。加熱下、攪拌を続けながら、70℃に加熱した成分(ハ)を徐々に添加して乳化を行った。室温まで冷却して、油中水乳化型ファンデーションを得た。なお、表中の数値は質量%を表す。
【0022】
【表1】
*1)「シリコーンKF54」 信越化学工業株式会社製
*2)「シリコーンKF8015」 信越化学工業株式会社製
【0023】
<試験例1>化粧もちの評価
実施例1〜6、比較例1〜2の油中水乳化型ファンデーションを肌に塗布し、塗布2時間後にティシュペーパーで塗布部位を軽く抑えた。塗布直後及びティッシュでの処理後の塗布部位の測色を行って、色差ΔEを求めた。結果を表2に示す。ΔEが小さいほど化粧もちに優れることを意味する。
【0024】
<試験例2>使用感の官能評価
実施例1〜6、比較例1〜2の油中水乳化型ファンデーションを肌に塗布した時のさっぱり感を熟練評価者5名により、以下の基準に従って評価した。5名の平均値をその油中水乳化型ファンデーションのスコアとした。結果を表2に示す。
*評価基準*
さっぱり感が比較例1のファンデーションと比較して
かなりある・・・・・・・・・・・・・5点
ある・・・・・・・・・・・・・・・・4点
同等・・・・・・・・・・・・・・・・3点
ややない・・・・・・・・・・・・・・2点
ほとんどない・・・・・・・・・・・・1点
【0025】
【表2】

表2から明らかなように、本発明の乳化剤形の日焼け止め化粧料は物理的な耐久性と使用感に優れることが確認された。
【0026】
<実施例7〜12、比較例3〜4>
表3の処方に従って本発明の日焼け止め化粧料である、水中油乳化型ファンデーション及び比較例の水中油乳化型ファンデーションを調製した。すなわち、成分(イ)を攪拌混合した後、70℃に加熱した。この混合物に、ディスパーにより成分(ロ)を均一分散した。加熱下、攪拌を続けながら、70℃に加熱した成分(ハ)を徐々に添加して乳化を行った。冷却をおこなって、30℃になったところで、成分(ニ)添加し、さらに室温まで冷却して水中油乳化型ファンデーションを得た。なお、表中の数値は質量%を表す。
さらに、試験例1及び2に準じて実施例7〜12、比較例3〜4の水中油乳化型ファンデーションの化粧もち及び使用感を評価した。なお、官能評価においては比較例3を対象とした。結果を表4に示す。

【0027】
【表3】
*1)「シリコーンKF8015」 信越化学工業株式会社製
【0028】
【表4】

表4からあきらかなように水中油乳化剤形においても本発明の効果が確認された。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は化粧料として利用できる。