(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記マニホールドが、界面活性剤を受けて前記準安定洗浄剤系泡が10ミクロン〜5ミリメートルの範囲内の前記気泡直径の気泡、5分〜180分の範囲内の前記半減期、またはその組合せを有する前記準安定洗浄剤系泡の発生を可能とするように構成された、少なくとも1つ以上の開口を備える、請求項1に記載の準安定洗浄剤系泡発生機器。
前記マニホールドに供給された前記膨張ガスの量または圧、前記マニホールドに供給された前記液体洗浄剤の量または圧、前記マニホールドに供給された前記界面活性剤の量または圧、またはその組合せを制御して、10ミクロン〜5ミリメートルの範囲内の前記気泡直径の気泡、5分〜180分の範囲内の前記半減期、またはその組合せを有する前記準安定洗浄剤系泡の発生を可能とするように構成された制御システムを備える、請求項2または3に記載の準安定洗浄剤系泡発生機器。
前記マニホールドからタービンエンジンに前記準安定洗浄剤系泡を送達するように構成された、または前記タービンエンジンにフラッシング剤を送達して前記タービンエンジンをすすぎ洗いするように構成された、またはその組合せの流体管路を備える、請求項1から4のいずれかに記載の準安定洗浄剤系泡発生機器。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示は、ガスタービンシステム(例えば、航空機エンジンなどのガスタービンエンジン)用準安定洗浄剤系泡洗浄システムに関する。該洗浄システムは、洗浄剤(例えば、液体洗浄剤)を受ける泡チャンバーを備える泡ノズルを備える。該洗浄システムは、泡ノズルの泡チャンバーと流体連通する複数のエアレーターも備える。通気ガス(例えば、空気)はエアレーターを通って泡チャンバー中にルーティングされて、洗浄剤を通気する。いくつかの実施形態では、界面活性剤および/または添加剤も泡ノズルの泡チャンバーにルーティングしてもよい。
【0010】
通気ガスが洗浄剤(例えば、液体洗剤)を通気するとき、泡発生する。詳細には、本開示の実施形態に従えば、準安定洗浄剤系泡が泡チャンバー内で発生する。本明細書中使用されるとき、「準安定洗浄剤系泡」という語は、該準安定洗浄剤系泡の気泡の所望の半減期および所望の気泡直径の少なくとも1つを含む特定の特性を有する泡に関する。所望の半減期および所望の気泡直径は、通気ガスがルーティングされるエアレーターのオリフィスの大きさなどの洗浄システムの部品の形態、使用される洗浄剤のタイプ、量、圧、または流速、使用される通気ガスのタイプ、量、圧、または流速、界面活性剤および/または添加剤の添加、ならびに図を参照して以下に詳細に説明する他の因子により可能とされ得る。概して、本開示に記載の「準安定洗浄剤系泡」は、該泡が発生して3時間以内、またはいくつかの実施形態では、該泡が発生して5時間以内に完全に崩壊し得る(例えば、泡発生前に泡発生するために使用された材料の体積に戻る)ことも留意すべきである。
【0011】
本開示に記載の「準安定洗浄剤系泡」は、5分〜180分(3時間)の半減期および/または10ミクロン(3.9x10
-4インチ)〜5ミリメートル(0.2インチ)の気泡直径の気泡を有する泡を表す。しかしながら、本開示に従った実施形態に応じて、以下に詳細に説明する泡発生装置を、気泡直径が20ミクロン(7.9x10
-4インチ)〜4ミリメートル(0.2インチ)、30ミクロン(1.2x10
-3インチ)〜3ミリメートル(0.1インチ)、40ミクロン(1.6x10
-3インチ)〜2ミリメートル(7.8x10
-2インチ)、または50ミクロン(1.2x10
-3インチ)〜1ミリメートル(3.9x10
-2インチ)になるように、該準安定洗浄剤系泡を発生するように構成してよい。さらに、本開示に従った実施形態に応じて、以下に詳細に説明する泡発生装置を、半減期が10分〜60分、15分〜50分、または20分〜40分になるように、該準安定洗浄剤系泡を発生するように構成してよい。
【0012】
概して、本開示に記載の「半減期」は、準安定洗浄剤系泡が該泡発生後、該泡の初期体積の半分まで崩壊するのにかかる時間を表す。半減期、気泡サイズ、または両方に関連する他の泡特性としては、泡質(例えば、泡の総体積に対するガス体積の比)、および泡粘度が挙げられる。概して、準安定洗浄剤系泡は、85パーセント以上の泡質を有する。さらに、準安定洗浄剤系泡は、0.5センチポイズ〜100センチポイズの泡粘度を有する。
【0013】
本明細書で使用される「準安定洗浄剤系泡」の特性は、開示された洗浄システムおよび方法の所望の洗浄特性を可能とする。例えば、準安定洗浄剤系泡が発生後、該準安定洗浄剤系泡をガスタービンシステムの1つ以上の場所に送達する。該気泡直径は、準安定洗浄剤系泡がガスタービンシステムの1つ以上の場所の各々に、および通って、およびガスタービンエンジンの内側流体通路または容積の中を通って送達可能であることを保証し得る。例えば、洗浄システムに関連する小さな通路、該洗浄システムからタービンシステムまでの通路、および該タービンシステム内(例えば、その首部および通路)を気泡が流れることができるような、該気泡直径の大きさであり得る。言い換えれば、本開示に従って、タービンシステムの洗浄前に気泡が崩壊(例えば、減衰、分解、他)しないような該泡直径の大きさであり得る。
【0014】
該半減期は、準安定洗浄剤系泡が所望の浸漬時間の間安定なままであることを保証し得る。該泡質は、タービンシステムの洗浄に必要な洗浄剤量を減少し得る。該泡粘度は、上記のように、準安定洗浄剤系泡がガスタービンシステムの1つ以上の場所の各々に、および通って、およびガスタービンエンジンの内側流体通路または容積の中を通って送達可能であることを保証し得る。
【0015】
準安定洗浄剤系泡をタービンシステムにルーティング(例えば、噴き出し、ポンプ送出、他)後、該準安定洗浄剤系泡は、該タービンシステムを浸漬してタービンシステム内の析出物または他の混入物を除去する。浸漬時間が準安定洗浄剤系泡の半減期に近づくと、泡は崩壊(例えば、分解)し、それにより、ガスタービンエンジン表面から析出物または他の混入物が除去され得る。リンス剤(例えば、水、または追加の泡)を崩壊泡を有する流体通路の中を通るようにルーティングして、該流体通路から崩壊泡および析出物/混入物をすすぎ洗いしてもよい。それを通って準安定洗浄剤系泡がタービンシステム中にルーティングされるガスタービンの同じ1つ以上の場所に該リンス剤をルーティングするホースにより、該リンス剤(例えば、水、または追加の泡)を提供してもよい。実際に、いくつかの実施形態では、準安定洗浄剤系泡をガスタービンシステム中にルーティングするために利用された同じルーティング機構を、追加の泡、水、またはいくつかの他のリンス剤であり得るリンス剤をガスタービンシステム中にルーティングするために利用してもよい。
【0016】
ここで図に戻って、
図1は、タービンシステム10およびタービンシステム10を洗浄するように構成された洗浄システム11(
図3により詳細に示す)のブロック図である。タービンシステム10は、燃料インジェクタ12、燃料供給14、燃焼器16およびタービン18を備える。図に示すように、燃料供給14は、液体燃料および/または天然ガスなどの気体燃料を、燃料インジェクタ12を通って燃焼器16中に入りガスタービンシステム10にルーティングする。以下に述べるように、燃料インジェクタ12は圧縮空気を用いて燃料を注入して混合するように構成される。燃焼器16は燃料−空気混合物を点火し燃焼させ、それから、高温加圧排気ガスをタービン18中に通す。理解されるように、タービン18は、固定静翼または動翼を備える1つ以上のステーター、およびステーターに対して回転する動翼を備える1つ以上のロータを備える。排気ガスはタービン動翼の中を通って、それによりタービンロータの回転を駆動する。タービンロータとシャフト19との連結は、図に示すように、ガスタービンシステム10全体にわたっていくつかの部品とも連結されたシャフト19を回転させるだろう。最終的に、燃焼過程の排気は、排気口20を経てガスタービンシステム10から抜け出ることができる。いくつかの実施形態では、ガスタービンシステム10は、排気口20が、その中を通って排気ガスが加速されるノズルであり得る航空機のガスタービンシステムであってよい。排気口20(例えば、ノズル)を通る排気ガスの加速は航空機のスラストを提供し得る。下記のように、シャフト19(例えば、航空機ガスタービンシステム10内の)を、排気口20(例えば、ノズル)を通って加速される排気ガスに加えて、または代わって航空機にスラストを提供し得るプロペラに連結してもよい。
【0017】
圧縮機22は、シャフト19により回転駆動されるロータに強固に取り付けられた動翼を備える。空気が回転する動翼を通過するので、空気圧が増大し、それにより、適切な燃焼に充分な空気を有する燃焼器16を提供する。圧縮機22は、空気取入口24によりガスタービンシステム10に空気を取り入れ得る。さらに、シャフト19を、シャフト19の回転により作動され得る負荷26と連結してよい。理解されるように、負荷26は、発電プラントまたは外部機械的負荷などのガスタービンシステム10の回転出力の動力を使用し得るいずれもの適切な機器であってよい。例えば、負荷26としては、発電機、前述された航空機のプロペラなどが挙げられ得る。空気取入口24は、外気取入口などの適切な機構により空気30をガスタービンシステム10に引き入れる。それから、空気30は、圧縮空気32を燃焼器16に提供する圧縮機22の動翼を通って流れる。特に、燃料インジェクタ12は、圧縮空気32および燃料14を燃料−空気混合物34として燃焼器16に注入し得る。あるいは、圧縮空気32および燃料14を、混合および燃焼のために燃焼器に直接注入してもよい。
【0018】
タービンシステム10は、該タービンシステム10内に、析出物または混入物すなわち粉塵が集まり易い可能性がある。従って、図に示すように、タービンシステム10は、該タービンシステム10の少なくとも1つの部品、すなわち、空気取入口(1つまたは複数)24、圧縮機22、燃料インジェクタ(1つまたは複数)12、燃焼器(1つまたは複数)16、タービン18および/または排気口20と流体連結された洗浄システム11を備える。いくつかの実施形態では、洗浄システム11は、1つまたは複数の空気取入口24または圧縮機22などのガスタービンシステム10の1つの部品のみまたは1つの部品群と物理的に連結してよい。例えば、タービンシステム10の部品は図示された実施形態において互いに別々に示されるが、流体通路35が全部品の内側部分の中を通って伸びるように、部品は互いに一体または共に連結し得る。流体通路35は、部品の中を通って実質的に連続であってよく、および/またはガスタービンシステム10の内側の環境33から少なくとも部分的に密閉されてもよい。流体通路35が図示されたガスタービンシステム10の底の部分のみに示されているが、流体通路35は、ガスタービンシステム10の長手方向39(または軸方向)の周囲に環状方向37に伸びる環状通路であってもよい。洗浄システム11は、該洗浄システム11が入口36において流体通路35と流体連結されるように、入口36において部品(例えば、空気取入口(1つまたは複数)24、または圧縮機22などの部品の第一部)の1つと物理的に連結してもよい。いくつかの実施形態では、洗浄システム11は、送達システムまたはガスタービンシステム10(例えば、エンジン入口)へのいくつかの入口に連結されたマニホールドを備えてもよい。例えば、洗浄システム11の送達システムまたはマニホールドは、下記の洗浄剤(例えば、準安定洗浄剤系泡)を、ガスタービンシステム10(例えば、エンジン入口)およびインジェクションノズルとして点火プラグ用ボアスコープ注入用にも使用される他の入口、または他の適切な入口に送達し得る。さらに、準安定洗浄剤系泡を流体通路35への1つ以上の入口を通って(例えば、ボアスコープ検査ポート、点火プラグ入口、燃料ノズル、その他を通って)、流体通路35に導入することによって、圧縮機動翼、圧縮機静翼上を、圧縮機、および/またはタービン外側、およびタービンシステム10の冷却回路の中を通って、該準安定洗浄剤系泡は通過し得る。
【0019】
図1の洗浄システム11を、ガスタービンシステム10の部品に、ガスタービンシステム10の部品内の析出物または混入物、すなわち、粉塵をほぐし、浸漬し、吸収し、および/または洗浄する準安定洗浄剤系泡を生成、および提供するように構成する。洗浄システム11は、準安定洗浄剤系泡が一定期間にガスタービンシステム10の部品の内側を浸漬した後に、ガスタービンシステム10をすすぎ洗うように構成された部品も備える。下記考察を照らして理解されるように、洗浄システム11の部品を、タービン18の所望の洗浄効果を可能とする特定の特性を有する準安定洗浄剤系泡を生成するように構成してもよい。例えば、洗浄システム11は、ガスタービンシステム10に、所望の半減期、所望の気泡サイズ、または両方を有する準安定洗浄剤系泡を生成および提供し、それにより、準安定洗浄剤系泡に下記のように所望の期間および所望の効果でガスタービンシステム10を浸漬させ得る。半減期、気泡サイズ、または両方に関連する他の泡特性としては、泡質(例えば、総体積に対するガス体積の比)、および泡粘度が挙げられる。概して、洗浄システム11を85パーセント以上の泡質を可能とするように構成する。いくつかの実施形態では、洗浄システム11を約95パーセント以上の泡質を可能とするように構成する。洗浄システム11を0.5センチポイズ〜100センチポイズの泡粘度を可能とするようにも構成する。
【0020】
図2は、洗浄システム11およびファンアセンブリ41および高圧圧縮機43、燃焼器44、高圧タービン(HPT)45および低圧タービン(LPT)46を備えるコアエンジン42を備える航空機ガスタービン40(例えば、航空転用ガスタービンエンジン)の実施形態の横断面模式図を示す。図示された航空機ガスタービンエンジン40は、
図1に示したガスタービンエンジン10の一例であり得る。図示された実施形態では、ガスタービンエンジン40(例えば、航空機ガスタービンエンジン)のファンアセンブリ41は、ロータディスク48から外側放射状に伸びるファンブレード47のアレイを備える。ガスタービンエンジン40は、吸入側(例えば、ファンアセンブリ41に近接)および排気側(例えば、LPT46に近接)を備える。ファンアセンブリ41およびLPT46を、低速ロータシャフト49により連結し、高圧圧縮機43およびHPT45を高速ロータシャフト51により連結する。ガスタービンエンジン40は、これに限定されないが、ターボファン、ターボジェット、ターボシャフトエンジン、ならびにギヤードターボファンなどのギヤードターボエンジン、アンダクテッドファンおよびオープンローター構造を含むいずれかのタイプのガスまたは燃焼タービン航空機エンジンであり得る。あるいは、ガスタービンエンジン40は、これに限定されないが、単純サイクル、複合サイクル、コージェネレーション、海洋および工業用途の陸上ガスタービンエンジンを含むいずれかのガスまたは燃焼タービンエンジンであり得る。
【0021】
概して、作動中、ガスタービンエンジン40を通って伸びる中心線53に実質的に並行である方向で、ファンアセンブリ41を軸方向に通過する気流および圧縮空気を高圧圧縮機43に供給する。高度に圧縮された空気を燃焼器44に送達する。燃焼器44からの燃焼ガスフロー(示さず)はタービン45および46を駆動する。HPT45はシャフト51によって圧縮機43を駆動し、LPT46はシャフト49によってファンアセンブリ41を駆動する。さらに、作動中、鉱物粉末などの異物は空気に加えてガスタービンエンジン40により吸い込まれて、異物はその中の面上に蓄積する。
【0022】
図示されたように、洗浄システム11は、洗浄剤(例えば、準安定洗浄剤系泡)をガスタービンエンジン40へのいくつかの入口(例えば、その流体通路35)に供給する。
図2のガスタービンエンジン40の様々な部品(例えば、少なくとも圧縮機43、燃焼器44およびタービン段44、45)を連続的に通って伸びる流体通路35の実施形態の例を
図3に示す。
図3に示されたように、洗浄システム11は、ガスタービンエンジン40の複数の場所に沿って流体通路35中に、準安定洗浄剤系泡を注入または流れを可能とし得る。流体通路35への入口は、燃料マニホールドノズル用入口や、ボアスコープ検査用入口などの他の目的に使用される入口を備えてもよい。洗浄システム11を、 本記載の実施形態に従ったいずれかのガスタービンエンジン40(
図1のタービンシステム10を含む)の流体通路35の洗浄に使用してもよいことにも留意すべきである。
【0023】
図4は、それぞれ
図1および
図2のガスタービンシステム10および/または航空機ガスタービンエンジン40を洗浄するための洗浄システムの実施形態の横断面模式図を示す。図示された実施形態では、洗浄システム11は、泡ノズル52および通気ガスマニホールド54を備える泡発生マニホールド50を備える。泡ノズル52は、泡ノズル52内の泡チャンバー56(例えば、リザーブまたは混合チャンバー)および泡チャンバー56と流体連結された複数のエアレーター58を備える。泡チャンバー56を、該泡チャンバー56に洗浄剤(例えば、液体洗浄剤)を供給する洗浄剤供給源60とも流体連結する。
【0024】
洗浄剤は、例えば、クエン酸系であってよい。1つの実施形態では、洗浄剤は以下の処方物を含み得る:クエン酸を0.21重量%、グリコール酸を0.21重量%、スルホン酸イソプロピルアミンを0.14重量%、アルコールエトキシレートを0.07重量%、およびトリエタノールアミンを0.07重量%、ならびに洗浄溶液の残部が水である。最終試薬中の活性剤の総量は0.7重量%であり得る。BASOCOR(登録商標)として市販されている、腐食防止剤として、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウムを0.03重量%のレベルで添加してもよい。洗浄剤に、最終pH5.5まで滴定する重量を添加した結晶形態の式(CN)
2N(NH)CHの有機塩基、イミダゾールを添加してもよい。多くの他の適切な洗浄剤を本実施形態に従って使用してもよく、上記実施形態は1つあり得る溶液のみを記載していることに留意すべきである。
【0025】
上記クエン酸系洗浄剤は、タービンシステム10または40の部品内に蓄積する粉塵のタイプを標的とするが、タービンシステム10または40の部品材料をはぎ取らないで使用され得る。例えば、粉塵は、「鉱物粉末」、または様々な岩および鉱物の粒子を含む天然粒状物質であり得る。例えば、鉱物粉末は、38ミクロン以下の大きさで空気によって運ばれるようになり、走行中、離陸中、上昇中、巡航中、着陸中、ならびにタービンエンジン(例えば、10または40)が作動していない場合、タービンエンジン(例えば、10または40)内に蓄積する。蓄積された鉱物粉末内の元素組成および相は、タービンエンジン(例えば、10または40)のセクション内の鉱物粉末の位置、および/またはタービンエンジン(例えば、10または40)の稼動環境(例えば、使用の地理的場所を含む)に基づいて変わる。例えば、燃焼が原因による高圧タービンセクションの温度上昇は、その中の部品表面の温度上昇をもたらす。このように、該表面上の鉱物粉末は熱的に反応してCMAS系反応生成物(例えば、[(Ca,Na)
2(Al,Mg,Fe
2+)(Al,Si)SiO
7])を生成し、該反応生成物の表面上に鉱物粉末の次の層が蓄積する。
【0026】
本明細書に記載の洗浄システム11は、上記鉱物粉末(および類似の粉塵)の除去を促進する洗浄溶液を用いて準安定洗浄剤系泡を発生させる。例えば、洗浄システム11は、CMAS系反応生成物の酸化物系、塩化物系、硫酸化物系、および炭素系成分、間隙接合剤、ならびにタービン部品から蓄積された鉱物粉末の後続の層を標的とする。より詳細には、洗浄溶液は、タービンエンジンの内部経路中の異物の成分を選択的に溶解する試薬組成物を含む。
【0027】
前述したように、該試薬組成物は、以下の処方物を含み得る:クエン酸を0.21重量%、グリコール酸を0.21重量%、スルホン酸イソプロピルアミンを0.14重量%、アルコールエトキシレートを0.07重量%、およびトリエタノールアミンを0.07重量%、ならびに洗浄溶液の残部が水である。最終試薬中の活性剤の総量は0.7重量%であり得る。BASOCOR(登録商標)として市販されている、腐食防止剤として、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウムを0.03重量%のレベルで添加してもよい。洗浄剤に、最終pH5.5まで滴定する重量を添加した結晶形態の式(CN)
2N(NH)CHの有機塩基、イミダゾールを添加してもよい。
【0028】
図示された洗浄システム11に続き、洗浄剤供給源60と泡ノズル52との間に配置されたポンプ62は、洗浄剤供給源60から泡ノズル52内の泡チャンバー56に洗浄剤をポンプ送達し得る。泡チャンバー56が洗浄剤を受けるとき(または後)、通気ガスマニホールド54は、通気ガス(例えば、空気、炭化水素、一酸化窒素、二酸化炭素、または他の気体)をエアレーター58に供給し、それにより、エアレーター58はガスを通気することにより洗浄剤を通気する。より詳細には、通気ガスマニホールド54は、圧縮状態(例えば、2〜1000ポンド毎平方インチ[psi]の圧)で通気ガスを貯蔵する通気ガス供給源64から通気ガスを受けてもよい。
【0029】
通気ガスをエアレーター58により泡チャンバー56に供給するとき、通気ガスは洗浄剤(例えば、洗浄剤供給源60および洗浄剤ポンプ62により泡チャンバー56に供給される)を膨張または泡立てさせる。気泡壁は閉じられ、洗浄剤の部分を含む(または「運ぶ」)ように気泡は生成される。洗浄剤は、準安定洗浄剤系泡の気泡間にも含まれ(または「運ばれ」)得る。
【0030】
いくつかの実施形態では、界面活性剤を泡チャンバー56に含有(例えば、送達)させて、準安定洗浄剤系泡の生成および/または効率を増強する。例えば、示されるように、界面活性剤供給源66を洗浄剤供給源60と流体連結する。こうして、界面活性剤供給源66は界面活性剤を洗浄剤供給源60に供給する。他の実施形態では、洗浄剤供給源60は、別の界面活性剤供給源66なしで洗浄剤および界面活性剤を貯蔵してもよい。さらに、いくつかの実施形態では、界面活性剤を、洗浄剤と別に泡チャンバー56中に注入またはルーティングしてもよい。概して、界面活性剤を含有して、具体的に言うと、液体洗浄剤の表面張力の低下により洗浄システム11により生成された泡を安定化し得る。言い換えれば、界面活性剤なしでは、洗浄剤の表面張力が高すぎて、泡が発生しない、または所望の特性を有する泡が発生しないので、特定の洗浄剤にとって界面活性剤は利点がある。従って、界面活性剤を使用して表面張力を低下させてもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、泡発生が理想的泡特性を得るのに適している表面張力を、洗浄剤が既に備えている。
【0031】
添加剤を界面活性剤と一緒に、または別に含有してもよい。例えば、第二級アルコールエトキシレートまたはグリコールなどの添加剤を洗浄剤、界面活性剤、または両方と一緒に、または洗浄剤、界面活性剤、または両方と別に泡チャンバー56に送達してもよい。添加剤は、硬化剤として作用し気泡の生成を促進し得る。エンジンから容易に除去できるように、かつタービン内に無機残渣を最小限にするために、有機壁増肉剤を使用するのが概して望ましい。ゼラチン、カーボキサマー(carboxamers)、または他のゲル系化学種などの他の添加剤も使用して、準安定洗浄剤系泡がタービンシステム内の部品に粘着する能力を増強してもよい。
【0032】
上記システム部品に加えて、洗浄システム11は、上記理想特性(理想的な半減期、理想的気泡直径、その他)を有する泡発生ができるように構成された制御部品を備えてもよい。例えば、圧調節器68を、エアレーター58と通気ガスマニホールドとの間に配置してもよい。圧調節器68は、各エアレーター58に送達された通気ガスの圧、量、または流速を調節するように構成され得る。圧調節器68をプロセッサー72およびメモリー74を備えるコントローラー70と通信可能に接続してもよい。指示はコントローラー70のメモリー74に記憶され得るが、プロセッサー72により実行される場合、該指示により、該コントローラー70が圧調節器68および洗浄システム11の他の部品に指示をして特定の方法で動作させ得る。
【0033】
例えば、通気ガスマニホールド54上に配置された圧センサー76をコントローラー70に通信可能に接続してもよい。あるいは、各圧調節器68用の1つの圧センサー76を通気ガスマニホールド54とエアレーター58との間に伸びる流体通路上(または中に)配置してもよい。コントローラー70は1つ以上の圧センサー76から圧測定を受けて、該圧測定に基づいて、圧調節器68に対して指示をして、いくらか開いてまたはいくらか閉じて1つ以上のエアレーターに供給される通気ガスの圧、量、または流速を変化させてもよい。
【0034】
加えてまたはあるいは、別の圧調節器80を通気ガスマニホールド54の上流(例えば、通気ガスマニホールド54と通気ガス供給源64との間)に配置してもよい。圧調節器80をコントローラー70と通信可能に接続し、コントローラー70により指示されて、いくらか開いてまたはいくらか閉じて通気ガスマニホールド54に送達される通気ガスの圧、量、または流速を調節してもよい。例えば、前述のように、通気ガスを通気ガス供給源64内に圧縮状態で貯蔵してもよい。圧調節器80は指示されて、圧縮通気ガスが通気ガス供給源64から通気ガスマニホールド54へ送達されるように開き得る。例えば、圧調節器80は、0.1〜500標準立方フィート毎時(SCFH)において通気ガスが通気ガス供給源64から通気ガスマニホールド54へ送達されることを可能にし得る。圧調節器80はコントローラー70により指示されて、下記に従って、該圧調節器80の下流に配置されたいくつかの通気ガスマニホールド54に基づいて特定の流速を可能にし得る。例えば、特定の実施形態では、複数の通気ガスマニホールド54を通気ガス供給源64の下流に配置してもよい。かかる実施形態では、通気ガス供給源64は、複数の通気ガスマニホールド54の各々が充分な通気ガスを受けるように、圧調節器80により大量の通気ガスを供給し得る。加えてまたはあるいは、上記圧調節器68(コントローラー70により指示されたとき)を、0.1〜500SCFHの流速を可能とするようにも構成してよい。
【0035】
加えてまたはあるいは、遮断弁82を、通気ガス供給源64と通気ガスマニホールド54との間、かつ流体連通して配置してもよい。図示された実施形態の遮断弁82を、コントローラー70と通信可能に接続し、コントローラー70により指示されて通気ガスの通気ガスマニホールド54への流体流れを遮断してもよい。加えてまたはあるいは、上記ポンプ62をコントローラー70と通信可能に接続してもよく、これにより、コントローラー70がポンプ62に指示して特定の動作条件中(例えば、泡ノズル52が動作していて泡を発生している場合)、洗浄剤供給源60から洗浄剤をポンプで送出する。ポンプ62は所望の量(または圧)の洗浄剤を泡チャンバー56に供給して準安定洗浄剤系泡の発生を可能にしてもよい。
【0036】
図示された実施形態に示すように、1つの泡ノズル52および1つの通気ガスマニホールド54のみを、それぞれ、洗浄剤供給源60および通気ガス供給源64の下流に配置する。しかしながら、別の実施形態では、洗浄剤供給源60および通気ガス供給源64を、それぞれ、複数の泡ノズル52および通気ガスマニホールド54と流体連結してもよい。例えば、図示したように、洗浄剤流路84はポンプ62と泡ノズル52との間に伸びる。図示された実施形態の洗浄剤流路84は、例えば、1インチ以下(例えば、3/4インチ[19ミリメートル]、1/2インチ[12.7ミリメートル]、1/4インチ[6.4ミリメートル])の幅または直径85を有する管であってよい。しかしながら、別の実施形態では、マニホールドが複数の泡ノズル52と流体連結する洗浄剤流路82内に、マニホールドを配置してもよい。さらに、図示したように、通気ガス流路86は圧調節器80と通気ガスマニホールド54との間に伸びる。図示された実施形態の通気ガス流路86は、例えば、1インチ以下(例えば、3/4インチ[19ミリメートル]、1/2インチ[12.7ミリメートル]、1/4インチ[6.4ミリメートル])の幅または直径87を有する管であってよい。しかしながら、別の実施形態では、マニホールドが複数の通気ガスマニホールド54と流体連結する通気ガス流路86内に、マニホールドを配置してもよい。このように、洗浄システム11は、同じ洗浄剤供給源60および通気ガス供給源64と流体連結された複数の泡発生マニホールド50を備えてもよく、各泡発生マニホールド50は泡ノズル52および1つの通気ガスマニホールド54を備える。
【0037】
前述したように、洗浄剤供給源60および通気ガス供給源64が、それぞれ、複数の泡ノズル52および通気ガスマニホールド54に、それぞれ、洗浄剤および通気ガスを供給する場合の実施形態では、コントローラー70はポンプ62および圧調節器80に指示してより多くの洗浄剤および通気ガスを供給してもよい。さらに、コントローラー70と圧調節器80との間の通信により可能とされるコントローラーは、特定の泡発生マニホールド50の選択的動作を可能とし得る。言い換えれば、複数の泡発生マニホールド50を洗浄剤供給源60および通気ガス供給源64の下流に配置する場合、特定の複数の泡発生マニホールド50は選択的動作され得るが、ポンプ62および圧調節器80はコントローラー70により制御されて、動作中の泡発生マニホールド50の数に基づいて、それぞれ、適切な量の洗浄剤および通気ガスを供給し得る。非限定的実施例によって、1つの泡発生マニホールド50を動作し18立方フィート(0.51立方メートル)のエンジン容積を洗浄する場合、泡チャンバー56に向かう洗浄剤流速は0.3リットル毎分未満、0.2リットル毎分未満、または0.1リットル毎分未満であり得る。その結果、圧調節器80を通る通気ガス流速は、4SCFH未満、3SCFH未満、または2.5SCFH未満であり得る。しかしながら、12個の泡発生マニホールド50を動作し18立方フィート(0.51立方メートル)のエンジン容積を洗浄する場合、泡チャンバー56に向かう洗浄剤流速は3.6リットル毎分未満、2.4リットル毎分未満、または1.2リットル毎分未満であり得る。その結果、圧調節器80を通る通気ガス流速は、48SCFH未満、36SCFH未満、または30SCFH未満であり得る。
【0038】
前述したように、図示された洗浄システム11をタービンシステム(例えば、それぞれ、
図1および
図2のガスタービンシステム10または航空機ガスタービンエンジン40 )洗浄用準安定洗浄剤系泡を発生するように構成する。準安定洗浄剤系泡を泡チャンバー56内で発生するとき、準安定洗浄剤系泡を1インチ以下(例えば、3/4インチ[19ミリメートル]、5/8インチ[15.9ミリメートル]、1/2インチ[12.7ミリメートル]、3/8インチ[9.5ミリメートル]、1/4インチ[6.4ミリメートル])の横断面幅97(例えば、直径)を有する通路96(例えば、タービンシステム10または40の方向および中の)の中に押し込むまたは引き出す。しかしながら、タービンシステム10または40への1つより多い入口の中を通ってタービンシステム10(例えば、
図1の)またはガスタービンエンジン40(例えば、
図2の)に準安定洗浄剤系泡を送達し得るように、泡送達システム(例えば、泡送達マニホールド)内に1つより多い通路96を備えてもよいことに留意すべきである。例えば、準安定洗浄剤系泡を、各入口が他の目的(例えば、ボアスコープ検査用入口として、燃料マニホールドノズル用入口として、その他)のためにも使用され得る、タービンシステム10または40の複数の入口中にルーティングしてもよい。複数の送達点は、タービンシステム10または40(例えば、
図1または2の、および
図3に示したように)の大きな容積に準安定洗浄剤系泡の送達を可能とし得る。概して、準安定洗浄剤系泡を約90℃でタービンシステム10または40(例えば、
図1または2の)中に送達する。
【0039】
準安定洗浄剤系泡をタービンシステム10(またはタービンシステム40)の中に押し込む、吹き込む、または吸い込む機構は、洗浄システム11(例えば、通路96)および/またはタービンシステム10または40(例えば、
図1または2の)と流体連結されたブロワー、ファン、ポンプ、または他のフロー調節機構(例えば、ポンプ62)を備え得る。従って、フロー調節機構は、準安定洗浄剤系泡の脈動を含み得る準安定洗浄剤系泡の流れを調節し得る。後の図を参照して以下に詳細に説明するように、フロー調節機構による脈動は、さもなければ到達しない、あるいは、さもなければ到達が難しい準安定洗浄剤系泡をタービンシステム10またはタービンシステム40(例えば、それぞれ、
図1および2の)の領域に到達させ得る。
【0040】
本明細書で使用されるとき、および上記のように、「準安定洗浄剤系泡」という語は、5分〜180分(3時間)の範囲内の半減期を有し、10ミクロン(3.9x10
-4インチ)〜5ミミリメートル(0.2インチ)の範囲内の気泡直径の気泡を有する洗浄剤系泡(例えば、泡が微細な泡の集団を意味する場合)に関する。しかしながら、本開示に従った実施形態に応じて、以下に詳細に説明する泡発生装置を、気泡直径が20ミクロン(7.9x10
-4インチ)〜4ミリメートル(0.2インチ)、30ミクロン(1.2x1
-3インチ)〜3ミリメートル(0.1インチ)、40ミクロン(1.6x10
-3インチ)〜2ミリメートル(7.8x10
-2インチ)、または50ミクロン(1.2x10
-3インチ)〜1ミリメートル(3.9x10
-2インチ)になるように、該準安定洗浄剤系泡を発生するように構成してよい。さらに、本開示に従った実施形態に応じて、以下に詳細に説明する泡発生装置を、半減期が10分〜60分、15分〜50分、または20分〜40分になるように、該準安定洗浄剤系泡を発生するように構成してよい。
【0041】
準安定洗浄剤系泡の特性(例えば、上記半減期および/または気泡直径)は、準安定洗浄剤系泡がタービンシステムに移動して適切または最適な時間タービンシステムを浸漬することを可能とする。該特性(例えば、上記半減期および/または気泡直径)、および概して泡の使用は、タービンシステムを洗浄するために必要な洗浄剤の体積を減少させ得る。該特性は、タービンシステムの部品(例えば、洗浄しようとしている)の全てが実質的に同時に洗浄されることも可能とし得る。以下に詳細に説明するように、洗浄システム11の部品を、本開示に従った準安定洗浄剤系泡の上記特性(例えば、半減期、気泡直径、泡質、および/または泡粘度)を可能とするように構成してもよい。
【0042】
例えば、各エアレーター58は、準安定洗浄剤系泡の特性を可能とする大きさの直径90を備えてもよい。さらに、隣接するエアレーター58間の距離92は、準安定洗浄剤系泡の特性を可能とする大きさにしてもよい。エアレーター58の直径90は、直径90の全てが同じでもよく、いくつかまたは全てが異なっていてもよいことを留意すべきである。さらに、隣接するエアレーター58間の距離92は、距離92の全てが同じでもよく、いくつかまたは全てが異なっていてもよい。なおさらに、泡ノズル52の泡チャンバー56と流体連結されたいくつかのエアレーター58を、準安定洗浄剤系泡の特性を可能とするように構成してもよい。例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つまたはそれより多いエアレーター58を備えてもよい。図示された実施形態では、3つのエアレーター58を使用する。エアレーター58は、0〜1インチ(0〜25.4ミリメートル)、0.25〜0.75インチ(6.4〜19ミリメートル)、または0.4〜0.6インチ(10.2〜15.2ミリメートル)の直径90を備え得る。隣接するエアレーター58間の距離92(すなわち、1つのエアレーター58の中央から隣接するエアレーターの中央まで)は、0〜1インチ、0.25〜0.75インチ、または0.4〜0.6インチであり得る。
【0043】
洗浄システム11の他の態様も、準安定洗浄剤系泡の特性を可能とするように構成してよい。例えば、準安定洗浄剤系泡の特性を可能とするように構成された圧調節器68、80を操作して(例えば、コントローラー90により)、所望の圧において通気ガスを供給してもよい。さらに、ポンプ62を操作して(例えば、コントローラー90により)、所望の量(または圧)において洗浄剤(および、いくつかの実施形態では、界面活性剤および/または添加剤)を供給してもよい。
【0044】
準安定洗浄剤系泡が発生後、該準安定洗浄剤系泡をタービンシステムに送達する。1つの実施形態において、準安定洗浄剤系泡は、該準安定洗浄剤系泡の半減期の間タービンシステムを浸漬する。それから、準安定洗浄剤系泡は崩壊してよい(例えば、分解、または不安定になる)。準安定洗浄剤系泡が崩壊するとき、崩壊した泡はタービンシステム10の内面から析出物および他の混入物を取り除き得る。それから、崩壊した泡および混入物は、洗浄システム11のリンス機100により流体通路35(例えば、
図3の)からすすぎ洗い出され得る。例えば、リンス機100は、準安定洗浄剤系泡がタービンシステムの流体通路35(例えば、
図3の)に運ばれる通路100に隣接してもよい。リンス機100を、リンス剤(例えば、水)を含むように構成されるリンス供給源102と流体連結してよい。
【0045】
洗浄システムにより準安定洗浄剤系泡を発生する方法110を示すプロセスフロー図を
図4に示す。図示された実施形態では、該方法110は、洗浄剤(例えば、液体洗剤)を泡ノズルの泡チャンバー中にルーティング(遮断112)することを含む。いくつかの実施形態では、泡ノズルの泡チャンバー中への洗浄剤のルーティングは、界面活性剤、添加剤、または両方を泡チャンバー中にルーティングすることも含んでもよい。界面活性剤および/または添加剤を洗浄剤と一緒に、または洗浄剤と別々に、泡チャンバー中にルーティングしてもよい。前述のように、界面活性剤を含有して洗浄剤の表面張力を減少させて、それにより、下記に従って準安定洗浄剤系泡の生成を可能にしてもよい。添加剤を硬化剤として含有して準安定洗浄剤系泡の「粘着性」を増強してもよい。さらに、前述したように、ポンプを使用して洗浄剤、界面活性剤、および/または添加剤を洗浄剤供給源から泡チャンバーにルーティングしてもよい。界面活性剤および/または添加剤が含有される場合、同じポンプでも異なるポンプもしくは部品も使用してよく、界面活性剤および/または添加剤を泡チャンバーにルーティングする。
【0046】
該方法110は、泡ノズルの泡チャンバーと流体連結されたいくつかのエアレーターに通気ガス(例えば、空気)をルーティング(遮断114)することを含む。例えば、前述のように、通気ガスを通気ガス供給源内に圧縮状態で貯蔵してもよい。1つ以上の圧調節器(例えば、バルブ)をコントローラーにより制御可能に操作して、圧縮通気ガスが通気ガス供給源から複数のエアレーターの各々へ通気ガスを分配する通気ガスマニホールド内に一緒に、部分として、または下流に流体連結されて配置され得るいくつかのエアレーターに送達されることを可能にしてもよい。さらに、コントローラーが追加の圧調節器(例えば、バルブ)の各々を制御可能に操作し得、複数のエアレーターの各エアレーターに送達された通気ガスの特定のガス圧を操作または引き起こすように、追加の圧調節器(例えば、バルブ)を通気ガスマニホールドといくつかのエアレーター(例えば、エアレーター毎の1つの調節器)との間に配置してもよい。
【0047】
該方法110は、通気ガス(例えば、空気)を複数のエアレーターの中を通って、泡チャンバー中にルーティング(遮断116)して洗浄剤を通気して準安定洗浄剤系泡を発生させることも含む。例えば、各エアレーターは、それを通って通気ガスがルーティングされる流路、および該流路と泡チャンバーとの間に配置されたオリフィスを備えてもよい。言い換えれば、該オリフィスを泡チャンバー内、または直接流体連結されて配置してもよい。該オリフィスは、特定の圧、速度、または質量流量において、通気ガスが泡チャンバーに送達されることを可能とする大きさであり得る。前述したように、上記準安定洗浄剤系泡の記述に従って、準安定洗浄剤系泡を生成するように、通気ガスの圧、速度、または質量流量を制御して(例えば、オリフィスサイズを適切に構成することにより、エアレーターの流路サイズを適切に構成することにより、システムの圧調節器を制御することにより、その他)、洗浄剤の通気を可能としてもよい。
【0048】
洗浄システムの他の特性または部品も、準安定洗浄剤系泡の発生を可能とするように構成してもよい。例えば、泡チャンバーを、準安定洗浄剤系泡の発生を可能とするような大きさにするおよび/またはさもなければ構成してもよい。洗浄剤のタイプ(例えば、液体洗浄剤のタイプ)を準安定洗浄剤系泡の発生を引き起こす化学組成を可能にするように選択してもよい。洗浄剤の量または圧を準安定洗浄剤系泡の発生を可能とするように含有してもよい。添加剤のタイプおよび/または量または圧を準安定洗浄剤系泡の発生を引き起こす化学組成を可能にするように含有してもよい。概して、準安定洗浄剤系泡が5分〜180分(3時間)の半減期、10ミクロン(3.9x10
-4インチ)〜5ミリメートル(0.2インチ)の気泡直径、または両方を備えるように、洗浄システムを、
図4に記載の方法110に従って準安定洗浄剤系泡を発生するように構成する。しかしながら、本開示に従った実施形態に応じて、以下に詳細に説明する泡発生装置を、気泡直径が20ミクロン(7.9x10
-4インチ)〜4ミリメートル(0.2インチ)、30ミクロン(1.2x1
-3インチ)〜3ミリメートル(0.1インチ)、40ミクロン(1.6x10
-3インチ)〜2ミリメートル(7.8x10
-2インチ)、または50ミクロン(1.2x10
-3インチ)〜1ミリメートル(3.9x10
-2インチ)になるように、該準安定洗浄剤系泡を発生するように構成してよい。さらに、本開示に従った実施形態に応じて、以下に詳細に説明する泡発生装置を、半減期が10分〜60分、15分〜50分、または20分〜40分になるように、該準安定洗浄剤系泡を発生するように構成してよい。
【0049】
洗浄システムにより準安定洗浄剤系泡を備えるタービンシステムの洗浄方法120を示すプロセスフロー図を
図5に示す。例えば、該方法120は、準安定洗浄剤系泡を発生することを含む。さらに詳細には、準安定洗浄剤系泡を発生するため、該方法120は、泡ノズルの泡チャンバーに洗浄剤を供給(遮断122)することを含む。さらに、準安定洗浄剤系泡を発生するため、該方法120は、泡チャンバーと流体連結された複数のエアレーターに通気ガスを供給(遮断124)すること、および
図4に記載の方法110の説明に従った複数のエアレーターの中を通って泡チャンバー中に注入された通気ガスにより洗浄剤を通気(遮断126)することを含む。
【0050】
図示された方法120を続けて、準安定洗浄剤系泡を用いたタービンシステムの洗浄は、泡チャンバーからタービンシステムの流体通路に準安定洗浄剤系泡をポンプ送付さもなければルーティング(遮断128)することを含む。前述したように、流体通路は、タービンシステムの複数の部品の中を通って伸びていてもよい。このように、準安定洗浄剤系泡をタービンシステムの複数の部品にルーティングしてもよい。例えば、流体通路は少なくとも圧縮機、燃焼器、およびタービンシステムのタービンの中を通って伸びていてもよい。いくつかの実施形態では、流体通路は、タービンシステムの空気取入口、タービンシステムの燃料インジェクタ、および/またはタービンシステムの他の部品の中を通って伸びていてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、流体通路は、タービンなどのタービンシステムの1つの部品のみの中を通って伸びていてもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、上記準安定洗浄剤系泡をタービンシステムの通路に、および中を通ってルーティング(遮断128)することは、準安定洗浄剤系泡の流れを脈動さもなければ調節することを含み得る。言い換えれば、洗浄システムのポンプ、ブロワー、またはいくつかの他のフロー機構(例えば、吸引機構)を使用して、流体通路へおよび中を通って準安定洗浄剤系泡の流れを脈動または調節してもよい。流体通路中を通って準安定洗浄剤系泡の流れを脈動さもなければ調節することにより、洗浄システムは、準安定洗浄剤系泡の到達を改善することを可能とし得る。言い換えれば、脈動は、準安定洗浄剤系泡を、さもなければ到達することがより難しい(例えば、より時間がかかる)タービンシステムの領域に到達させ得る。さらに、いくつかの実施形態では、制御された吸引をタービンシステムの内部に適用して(例えば、タービンシステムの入口または出口を通って)、その中の準安定洗浄剤系泡の選択的流れを引き起こし得る。
【0052】
さらに、いくつかの実施形態では、上記準安定洗浄剤系泡のルーティング(遮断128)は、準安定洗浄剤系泡内の液体トレーサーをルーティングすることを含む。液体トレーサーを洗浄剤に添加してもよく(例えば、準安定洗浄剤系泡の発生前)、または液体トレーサーを準安定洗浄剤系泡の発生中または発生後に準安定洗浄剤系泡に添加してもよい。概して、液体トレーサーは、準安定洗浄剤系泡がタービンシステム内でどこを移動するかを追跡することを可能とする。温度(例えば、タービンシステム内の準安定洗浄剤系泡の)などの他の物質、条件、または因子も使用して、洗浄中の準安定洗浄剤系泡の位置を追跡してもよい。
【0053】
方法120は、準安定洗浄剤系泡を含むタービンシステムを浸漬(遮断130)することも含む。例えば、準安定洗浄剤系泡は、流体通路内からタービンシステムを浸漬してもよい。準安定洗浄剤系泡は浸漬時間タービンシステムを浸漬し得る。浸漬時間は、準安定洗浄剤系泡の半減期の関数である、または関連し得る。別の表現で言えば、方法120の所望の浸漬時間に応じて、準安定洗浄剤系泡の半減期を設計してもよい。言い換えれば、浸漬時間、準安定洗浄剤系泡がタービンシステムを浸漬するように、上記詳細に記載された所定の半減期を有する準安定洗浄剤系泡を発生するように洗浄システムを構成してもよい。準安定洗浄剤系泡がタービンシステムを浸漬するとき、浸漬時間が近づくにつれ、および/または準安定洗浄剤系泡の半減期を超えるにつれ準安定洗浄剤系泡は崩壊し得る。言い換えれば、半減期が洗浄に望ましい時間(例えば、浸漬時間)と一致するように、特定の半減期を可能とするように洗浄システムを構成してもよい。
【0054】
タービンシステムを洗浄する方法120は、タービンシステムの流体通路をすすぎ洗い(遮断134)することも含む。例えば、準安定洗浄剤系泡が崩壊するとき(またはした後)、タービンシステム内の析出物および/または他の混入物は、タービンシステムの壁から、崩壊する(または崩壊した)泡により吸収および運び出され得る。リンス剤(例えば、水)を流体通路にルーティングして流体通路から崩壊した泡および混入物をすすぎ洗いしてもよい。リンス剤を、洗浄システムのノズル、ホース、もしくは他の部品により、または洗浄システムから分離したノズル、ホース、もしくはいくつかの他の部品により、流体通路にルーティングしてもよい。
【0055】
いくつかの実施形態では、該方法120は該タービンシステム(またはその特定の部品)を回転(遮断132)することを含むことを留意すべきである。準安定洗浄剤系泡を流体通路におよび中にルーティングする間、(例えば、準安定洗浄剤系泡をタービンシステム中により良く分布するように)タービンシステムの回転をしてもよく、これにより、さもなければ到達しない、またはさもなければ到達することが難しい(例えば、より長く時間がかかる)タービンシステムの領域に準安定洗浄剤系泡が到達し得る。加えてまたはあるいは、準安定洗浄剤系泡が流体通路内のタービンシステムを浸漬する間、(例えば、準安定洗浄剤系泡をタービンシステム中により良く分布するように)タービンシステムを回転してもよい。加えてまたはあるいは、タービンシステムの流体通路をすすぎ洗いする間、(崩壊した泡および混入物が流体通路からより良く除去されるように)タービンシステムを回転してもよい。
【0056】
本開示に従えば、本開示の洗浄システムにより発生された準安定洗浄剤系泡は、5分〜180分(3時間)の半減期および10ミクロン(3.9x10
-4インチ)〜5ミリメートル(0.2インチ)の気泡直径の気泡を有する。洗浄システムを、上記記載に従って、上記特性を可能とするように構成する。準安定洗浄剤系泡の半減期および気泡直径の特性は、所望の洗浄特性などの特定の技術的効果を可能とする。例えば、準安定洗浄剤系泡が発生後、該準安定洗浄剤系泡をガスタービンシステムの1つ以上の場所に送達する。該気泡直径は、準安定洗浄剤系泡がガスタービンシステムの1つ以上の場所の各々に、および通って、およびガスタービンエンジンの内側流体通路または容積の中を通って送達可能であることを保証し得る。半減期は、所望の浸漬時間(例えば、タービンシステムを洗浄するために必要な所望の時間)、準安定洗浄剤系泡が安定に残存し、それから、所望の浸漬時間が経過後崩壊する(例えば、タービンシステムを洗浄するために必要な時間を減少させるように)、または所望の浸漬時間に達するときに崩壊し始めることを保証し得る。該泡質は、タービンシステムの洗浄に必要な洗浄剤量を減少し得る。所望の泡質および所望の泡粘度などの洗浄システムの構成により可能となる他の特性も有益であり得る。該泡粘度は、上記のように、準安定洗浄剤系泡がガスタービンシステムの1つ以上の場所の各々に、および通って、およびガスタービンエンジンの内側流体通路または容積の中を通って送達可能であることを保証し得る。
【0057】
この記載した説明は、実施例を用いて、最良の形態を含む本開示を開示し、かつ、いかなる当業者も、任意の機器またはシステムを作成し用いることおよび任意の組み込まれた方法を実行することを含む本開示の実施も可能にする。特許を受けることができるこの発明の範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者が想到する他の実施例を含みうる。そのような他の実施例は、特許請求の範囲の字義どおりの用語と異なるものではない構造的要素を有する場合、または特許請求の範囲の字義どおりの用語と実体のない差異をもつ均等な構造的要素を含む場合、特許請求の範囲内であるものとする。
[実施態様1]
タービン洗浄システムの準安定洗浄剤系泡発生機器であって、前記準安定洗浄剤系泡発生機器が:
液体洗浄剤および膨張ガスを受けるように構成されたマニホールド;
前記膨張ガスを貯蔵するように構成されたガス供給源;および
前記ガス供給源および前記マニホールドと流体連結され、かつそれらの間にある1つ以上のエアレーターであって、前記1つ以上のエアレーターの各エアレーターが、その中を通って前記膨張ガスが前記マニホールドに入るオリフィスを備え、前記各エアレーターの前記オリフィスが、10ミクロン〜5ミリメートルの範囲内の気泡直径の気泡を有し、5分〜180分の範囲内の半減期、またはその組合せを有する準安定洗浄剤系泡の発生を可能とする大きさである、前記1つ以上のエアレーター を含む、前記準安定洗浄剤系泡発生機器。
[実施態様2]
前記1つ以上のエアレーターが2つ以上のエアレーターを備え、前記2つ以上のエアレーターの各エアレーターが、10ミクロン〜5ミリメートルの範囲内の前記気泡直径の気泡を有し、5分〜180分の範囲内の前記半減期、またはその組合せを有する前記準安定洗浄剤系泡の発生を可能とするように構成された前記2つ以上のエアレーターのうち少なくとも1つの隣接するエアレーターから距離をあけて配置される、実施態様1に記載の準安定洗浄剤系泡発生機器。
[実施態様3]
前記マニホールドが、界面活性剤を受けて前記準安定洗浄剤系泡が10ミクロン〜5ミリメートルの範囲内の前記気泡直径の気泡を有し、5分〜180分の範囲内の前記半減期、またはその組合せを有する前記準安定洗浄剤系泡の発生を可能とするように構成された、少なくとも1つ以上の開口を備える、実施態様1に記載の準安定洗浄剤系泡発生機器。
[実施態様4]
前記少なくとも1つの開口と流体連結された界面活性剤供給源を備える、実施態様3に記載の準安定洗浄剤系泡発生機器。
[実施態様5]
前記マニホールドに供給された前記膨張ガスの量または圧、前記マニホールドに供給された前記液体洗浄剤の量または圧、前記マニホールドに供給された前記界面活性剤の量または圧、またはその組合せを制御して、10ミクロン〜5ミリメートルの範囲内の前記気泡直径の気泡を有し、5分〜180分の範囲内の前記半減期、またはその組合せを有する前記準安定洗浄剤系泡の発生を可能とするように構成された制御システムを備える、実施態様3に記載の準安定洗浄剤系泡発生機器。
[実施態様6]
前記マニホールドからタービンエンジンに前記準安定洗浄剤系泡を送達するように構成された、または前記タービンエンジンにフラッシング剤を送達して前記タービンエンジンをすすぎ洗いするように構成された、またはその組合せの流体管路を備える、実施態様1に記載の準安定洗浄剤系泡発生機器。
[実施態様7]
前記各エアレーターの前記オリフィスが1インチ未満の直径である、実施態様6に記載の準安定洗浄剤系泡発生機器。
[実施態様8]
エンジンの洗浄方法であって、前記方法が:
前記エンジンに準安定洗浄剤系泡を送達すること;
前記準安定洗浄剤系泡が分解するまで前記準安定洗浄剤系泡を用いて前記エンジンを浸漬すること;および
前記エンジンをすすぎ洗いして前記分解した準安定洗浄剤系泡を除去することを含む前記方法。
[実施態様9]
1つ以上のエアレーターにより送達されたガスにより、マニホールド内の洗浄剤を通気して前記準安定洗浄剤系泡を発生させること;および
前記マニホールドから前記エンジンに前記準安定洗浄剤系泡を送達すること を含む、実施態様8に記載の方法。
[実施態様10]
前記1つ以上のエアレーターにより送達された前記ガスにより、前記マニホールド内の前記洗浄剤を通気して前記準安定洗浄剤系泡を発生させることが、10ミクロン〜5ミリメートルである前記準安定洗浄剤系泡の気泡直径を発生させることを含む、実施態様9に記載の方法。
[実施態様11]
10ミクロン〜5ミリメートルの前記準安定洗浄剤系泡の前記気泡直径を発生することが、前記1つ以上のエアレーターのうちの所望数のエアレーター、前記1つ以上のエアレーターの各エアレーターの所望のオリフィスサイズまたは直径、前記1つ以上のエアレーターの各エアレーター間の所望の距離、前記マニホールドに送達された前記ガスの所望量または圧、前記マニホールドに送達された前記ガスの所望のタイプ、前記マニホールドに送達された前記洗浄剤の所望量または圧、前記マニホールドに送達された前記洗浄剤の所望のタイプ、前記ガスおよび前記洗浄剤に加えて前記マニホールドに送達された界面活性剤の所望量または圧、前記マニホールドに送達された前記界面活性剤の所望のタイプ、またはその組合せを提供することを含む、実施態様10に記載の方法。
[実施態様12]
前記1つ以上のエアレーターにより送達された前記ガスにより、前記マニホールド内の前記洗浄剤を通気して前記準安定洗浄剤系泡を発生させることが、5分〜180分である前記準安定洗浄剤系泡の半減期を発生させることを含む、実施態様11に記載の方法。
[実施態様13]
5分〜180分の前記準安定洗浄剤系泡の前記半減期を発生することが、前記1つ以上のエアレーターのうちの所望数のエアレーター、前記1つ以上のエアレーターの各エアレーターの所望のオリフィスサイズまたは直径、前記1つ以上のエアレーターの各エアレーター間の所望の距離、前記マニホールドに送達された前記ガスの所望量または圧、前記マニホールドに送達された前記ガスの所望のタイプ、前記マニホールドに送達された前記洗浄剤の所望量または圧、前記マニホールドに送達された前記洗浄剤の所望のタイプ、前記ガスおよび前記洗浄剤に加えて前記マニホールドに送達された界面活性剤の所望量または圧、前記マニホールドに送達された前記界面活性剤の所望のタイプ、またはその組合せを提供することを含む、実施態様12に記載の方法。
[実施態様14]
前記準安定洗浄剤系泡を前記エンジンに送達しながら、前記準安定洗浄剤系泡が分解するまで前記準安定洗浄剤系泡を用いて前記エンジンを浸漬しながら、前記エンジンをすすぎ洗いして前記分解した準安定洗浄剤系泡を除去しながら、またはその組合せ中に前記エンジンを回転させることを含む、実施態様8に記載の方法。
[実施態様15]
前記準安定洗浄剤系泡に液体トレーサーを添加して前記タービン内の前記準安定洗浄剤系泡の位置を追跡することを含む、実施態様8に記載の方法。
[実施態様16]
タービンエンジン準安定洗浄剤系泡発生および送達装置であって、前記準安定洗浄剤系泡発生および送達装置が:
洗浄剤およびガスを受けるように構成された1つ以上の混合チャンバー;
1つ以上の混合チャンバーと流体連結され、前記1つ以上の混合チャンバーに前記洗浄剤を送達するように構成された洗浄剤供給源;
前記1つ以上のエアレーターにより、前記ガスが前記1つ以上の混合チャンバー内で前記洗浄剤と混合して準安定洗浄剤系泡を発生するように、1つ以上のエアレーターと流体連結され、前記1つ以上のエアレーターを通過して前記1つ以上の混合チャンバーに前記ガスを送達するように構成されたガス供給源;および
前記1つ以上の混合チャンバーと流体連結され、前記1つ以上の混合チャンバーから前記準安定洗浄剤系泡を受けるように構成され、かつ前記1つ以上の混合チャンバーから少なくともタービンエンジンのエンジン出口を通って前記準安定洗浄剤系泡を前記タービンエンジンに送達するように構成された1つ以上の泡出口 を含む前記準安定洗浄剤系泡発生および送達装置。
[実施態様17]
前記エアレーターが好ましい圧で前記1つ以上の混合チャンバーに前記ガスを提供して前記1つ以上の混合チャンバー内で前記洗浄剤を通気し、それにより、前記準安定洗浄剤系泡を発生させるように、前記洗浄剤供給源が、前記洗浄剤を貯蔵するように構成された洗浄剤貯蔵タンク;および前記洗浄剤貯蔵タンクから前記1つ以上の混合チャンバーに前記洗浄剤をポンプ送付するように構成された少なくとも1つのポンプを備え;ならびに前記ガス供給源が:ガスを貯蔵するように構成されたガス貯蔵タンク;および前記ガス貯蔵タンクから前記1つ以上のエアレーターに前記好ましい圧で前記ガスを送達するように構成された少なくとも1つの圧調節器を備える、実施態様16に記載の準安定洗浄剤系泡発生および送達装置。
[実施態様18]
前記好ましい通気により発生した前記準安定洗浄剤系泡が10ミクロン〜5ミリメートルの気泡直径を有する気泡、5分〜180分の半減期、またはその組合せを含むように、前記1つ以上のエアレーターの各エアレーターが、前記洗浄剤を用いて前記ガスの好ましい通気を可能とするように構成された大きさを有するノズルを備える、実施態様16に記載の準安定洗浄剤系泡発生および送達装置。
[実施態様19]
前記1つ以上の泡出口が、10ミクロン〜5ミリメートルの直径を含む気泡を有する前記準安定洗浄剤系泡の通過を可能とする大きさである、実施態様16に記載の準安定洗浄剤系泡発生および送達装置。
[実施態様20]
前記準安定洗浄剤系泡が分解した後で、前記タービンエンジンに液体を通過させて前記タービンエンジンをすすぎ洗いするように構成されたフラッシャを備える、実施態様16に記載の準安定洗浄剤系泡発生および送達装置。
[実施態様21]
前記1つ以上の泡出口が、前記1つ以上の混合チャンバーから、ボアスコープ検査ポート、始動点火プラグ、または燃料ノズルのうち少なくとも1つの中を通って前記タービンエンジンに前記準安定洗浄剤系泡を送達するように構成される、実施態様16に記載の準安定洗浄剤系泡発生および送達装置。