特許第6409046号(P6409046)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6409046滑らかな被覆を含む改良された予湿間欠式カテーテル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6409046
(24)【登録日】2018年9月28日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】滑らかな被覆を含む改良された予湿間欠式カテーテル
(51)【国際特許分類】
   A61M 1/00 20060101AFI20181004BHJP
【FI】
   A61M1/00 160
【請求項の数】20
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-501444(P2016-501444)
(86)(22)【出願日】2014年3月12日
(65)【公表番号】特表2016-511122(P2016-511122A)
(43)【公表日】2016年4月14日
(86)【国際出願番号】US2014024231
(87)【国際公開番号】WO2014165046
(87)【国際公開日】20141009
【審査請求日】2017年2月13日
(31)【優先権主張番号】13/802,095
(32)【優先日】2013年3月13日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591018693
【氏名又は名称】シー・アール・バード・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】C R BARD INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100092967
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 修
(72)【発明者】
【氏名】ナップ,トレーシー・イー
(72)【発明者】
【氏名】ニシュタラ,ヴァス
【審査官】 宮崎 敏長
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2013/0006226(US,A1)
【文献】 特表2002−530148(JP,A)
【文献】 特表2011−510110(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0006554(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 1/00
A61M 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッケージ化された尿道カテーテルであって、
近位端および遠位端を有する導管であって、前記遠位端が膀胱から尿を受け入れるための少なくとも1つの開口部を含む、導管と、
前記導管を受け入れるように構成された長さ、幅、およびサイズを有するスリーブであって、前記導管の長さ全体を実質的に包囲するスリーブと、を備え、
前記導管および前記スリーブが螺旋コイル状に構成されており、
前記螺旋コイルの形状が、前記スリーブの前記長さの少なくとも一部分に沿って互いに取り外し可能に固定されている前記スリーブの部分によって、維持されていることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
【請求項2】
請求項1に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
第1のキャップが、前記スリーブの近位端を密閉し、第2のキャップが、前記スリーブの遠位端を密閉することを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
【請求項3】
請求項に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記第1のキャップおよび前記第2のキャップのうちの少なくとも一方が、前記パッケージ化された尿道カテーテルの患者または使用者によって把持されるように構成された把持構造を含むことを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
【請求項4】
請求項に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記把持構造が、指をそこに通して受け入れるためのサイズおよび形状にされていることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
【請求項5】
請求項に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記スリーブの複数の部分が、前記スリーブの長さに沿って穿孔セクションにより互いに取り外し可能に固定されていることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
【請求項6】
請求項に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記パッケージ化された尿道カテーテルが、前記第1および第2のキャップを把持して前記キャップを実質的に異なる方向に付勢することにより、前記螺旋コイルの形状から解放されることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
【請求項7】
請求項1に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
潤滑材料が前記スリーブ内に収容されていることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
【請求項8】
請求項に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記潤滑材料が、水、ヒドロゲル、および蒸気から選択されることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
【請求項9】
請求項1に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記導管の外側表面の少なくとも一部分が親水性であることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
【請求項10】
パッケージ化された尿道カテーテルであって、
近位端および遠位端を有する合成ポリイソプレン導管であって、前記遠位端が膀胱から尿を受け入れるための少なくとも1つの開口部を含む、合成ポリイソプレン導管と、
前記導管を受け入れるように構成された長さ、幅、およびサイズを有するスリーブであって、前記導管の長さ全体を実質的に包囲するスリーブと、を備え、
前記導管および前記スリーブが螺旋コイル状に構成されており、
前記螺旋コイルの形状が、前記スリーブの前記長さの少なくとも一部分に沿って互いに取り外し可能に固定されている前記スリーブの部分によって、維持されていることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
【請求項11】
請求項10に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
第1のキャップが前記スリーブの近位端を密閉し、第2のキャップが前記スリーブの遠位端を密閉することを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
【請求項12】
請求項11に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記第1のキャップおよび前記第2のキャップのうちの少なくとも一方が、前記パッケージ化された尿道カテーテルの患者または使用者によって把持されるように構成された把持構造を含むことを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
【請求項13】
請求項12に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記把持構造が、指をそこに通して受け入れるためのサイズおよび形状にされていることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
【請求項14】
請求項12に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記第1および第2のキャップが、前記スリーブの外側に配置されていることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
【請求項15】
請求項14に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記パッケージ化された尿道カテーテルが、前記第1および第2のキャップを把持して前記キャップを実質的に異なる方向に付勢することにより、前記螺旋コイルの形状から解放されることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
【請求項16】
請求項10に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
潤滑材料が前記スリーブ内に収容されていることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
【請求項17】
請求項16に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記潤滑材料が、水、ヒドロゲル、および蒸気から選択されることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
【請求項18】
請求項10に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記導管の外側表面の少なくとも一部分が親水性であることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
【請求項19】
請求項1に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記スリーブは、縁を接合した2つの半加工品材料で構成されていることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
【請求項20】
請求項1に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記スリーブは、箔材料、または、フィルムで作られていることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本出願は、参照によりその全体が本出願に組み込まれている、2013年3月13日に出願された米国特許出願第13/802,095号の優先権を主張するものである。
【背景技術】
【0002】
[0002]間欠式カテーテルは、一般に、患者もしくは使用者の膀胱に挿入される遠位端に接続された丸みを帯びた先端と、患者もしくは使用者の身体の外側に留まる近位端に接続された成形漏斗とを有する、カテーテルまたは管である。これらのタイプのカテーテルは、通常、患者または使用者の膀胱から尿を除去するために一時的に利用される。遠位の先端は、膀胱内に位置決めされたときにそこからの尿の排出を容易にするために、軸上にスロットまたは開口部を含みうる。予湿間欠式カテーテルは、その外側表面上に非常に滑らかな被覆を有する間欠式カテーテルであり、カテーテルによく滑る外側表面を与えて患者または使用者への挿入を容易にするために、流体と一緒にパッケージ化されるか、または他の方法で流体と接触させられる。
【0003】
[0003]間欠式カテーテルは、当技術分野でよく知られており、また、米国特許第5,895,374号、同第6,059,107号、同第6,634,498号、同第7,311,698号、同第6,849,070号、同第7,615,045号、同第6,736,805号、同第7,087,048号、同第7,380,658号、および同第6,355,004号で開示されているものを含み、これらの開示は全て、あたかも本明細書に完全に記載されているかのように、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0004】
[0004]現在提供されている予湿間欠式カテーテルは、3つの大まかなカテゴリーに分けることができる。第1のタイプでは、カテーテルは、乾燥した環境にパッケージ化されるが、水和するために湿潤流体を必要とする滑らかな被覆を含む。湿潤流体は、使用者により外部供給源(例えば、流し、容器入りの水、等)から得られ、カテーテルは、湿潤流体内に一時配置されて水和する。この第1のタイプの間欠式カテーテルの使用は、清潔な水または湿潤流体が入手できないときに使用者が排液を行わなければならない場合には、困難になる可能性がある。さらに、湿潤流体が適用されるとき、そしてその後の挿入時に、使用者によるカテーテルの取り扱いにより、カテーテルの滅菌状態が損なわれる可能性がある。
【0005】
[0005]第2のタイプの予湿間欠式カテーテルもまた、乾燥した環境にパッケージ化され、滑らかな被覆を含む。この第2のタイプでは、潤滑流体は、カテーテルを水和させるために、カテーテルパッケージ自体に含まれる小袋または容器内に配置され、この小袋または容器は、使用者に挿入の準備が整ったときに開かれる必要がある。第3のタイプの予湿間欠式カテーテルは、湿潤環境にパッケージ化される(すなわち、カテーテルは、カテーテルパッケージ内で湿潤流体にさらされる)。
【0006】
[0006]間欠式カテーテルの挿入は一般に、膀胱を空にするために、患者または介護者により1日に最低3回行われる。尿道口近くの生殖器部は、ヨウ素などの防腐剤で拭われる。次いで、尿道内へのカテーテルの進入を容易にするために、潤滑剤が使用されうる。処置中に尿道口を麻痺させるために、表面局所麻酔薬も使用されうる。カテーテルパッケージが開けられ、カテーテルが取り出される。カテーテルの一方の端部が容器内に配置され、もう一方の端部が、尿道に挿入されて、尿が流れ始めるまで、膀胱内に導かれる。
【0007】
[0007]間欠式カテーテルの挿入を必要とする一部の患者は、例えば外傷性の脳もしくは脊髄の損傷、または病状(例えば、脊椎披裂、多発性硬化症)により、器用さに限界がある場合がある。そのような患者は、間欠式カテーテルのパッケージを開けるのに困難を感じる場合があり、さらに、挿入の際に困難を感じる場合がある。カテーテルおよび/またはそのパッケージを下手にいじり回すことは、カテーテルの滅菌した表面を非滅菌状態にする恐れがあるので、患者に害を及ぼす可能性がある。非滅菌状態の尿道カテーテルの挿入は、尿路感染症に感染する可能性を高める。
【0008】
[0008]パッケージングは、間欠式尿道カテーテル法に関する別個問題である。使用者のために間欠式カテーテル挿入工程の使い易さ、利便性、およびプライバシーを向上させるために、個別の小型パッケージ化されたユニットで間欠式尿道カテーテルを提供することが望ましいものとなりうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
[0009]したがって、患者または使用者が必要としていること、例えば、使い易いこと、急速であること、清潔であること、小型であること、袋付きまたは袋なしで使用できること、および挿入処置中の滅菌状態の維持が可能であることのうちの少なくとも1つに対処する間欠式カテーテルが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
[0010]したがって、本明細書においては、近位端および遠位端を有する導管であって、遠位端が膀胱から尿を受け入れるための少なくとも1つの開口部を含む、導管と、導管を受け入れるように構成された長さ、幅、およびサイズを有するスリーブであって、導管の長さ全体を実質的に包囲するスリーブと、を備え、導管およびスリーブが螺旋コイル状に構成される、パッケージ化された尿道カテーテル(導尿カテーテル)が説明される。
【0011】
[0011]一実施形態では、螺旋コイルの形状は、スリーブの長さの少なくとも一部分に沿って互いに取り外し可能に固定されているスリーブの部分によって維持される。
[0012]別の実施形態では、第1のキャップが、スリーブの近位端(基端)を密閉し、第2のキャップが、スリーブの遠位端(末端)を密閉する。
【0012】
[0013]別の実施形態では、第1のキャップおよび第2のキャップのうちの少なくとも一方が、パッケージ化された尿道カテーテルの患者または使用者によって把持されるように構成された把持構造を含む。
【0013】
[0014]別の実施形態では、把持構造は、指をそこに通して受け入れるためのサイズおよび形状にされる。
[0015]別の実施形態では、スリーブの複数の部分が、スリーブの長さに沿って穿孔されたセクションにより互いに取り外し可能に固定される。
【0014】
[0016]別の実施形態では、パッケージ化された尿道カテーテル(導尿カテーテル)は、第1および第2のキャップを把持してキャップを実質的に異なる方向に付勢することにより、螺旋コイルの形状から解放される。
【0015】
[0017]一実施形態では、潤滑材料がスリーブ内に収容される。
[0018]別の実施形態では、潤滑材料は、水、ヒドロゲル、および蒸気から選択される。
[0019]別の実施形態では、導管の外側表面の少なくとも一部分が、親水性である。
【0016】
[0020]別の実施形態では、近位端および遠位端を有する合成ポリイソプレン導管であって、遠位端が膀胱から尿を受け入れるための少なくとも1つの開口部を含む導管と、導管を受け入れるように構成された長さ、幅、およびサイズを有するスリーブであって、導管の長さ全体を実質的に包囲するスリーブと、が開示され、ここで、導管およびスリーブは、螺旋コイル状に構成されている。
【0017】
[0021]上記その他の実施形態、方法、特徴、および利点は、最初に簡単に説明される添付の図面と併せて以下の本発明のより詳細な説明を参照することにより、当業者にはより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】[0022]本開示による間欠式カテーテルの一実施形態の図である。
図2】[0023]端部キャップが取り外された、本開示による間欠式カテーテルの一実施形態の図である。
図3】[0024]本開示による間欠式カテーテルの一実施形態の破断図である。
図4】[0025]本開示による間欠式カテーテルの一実施形態の側面図である。
図5】[0026]本開示による間欠式カテーテルの一実施形態の図である。
図6】[0027]本開示の一態様による、部分的に展開された構成における間欠式カテーテルの図である。
図7A】[0028]図7Aは、本発明の一態様による、尿処理袋における間欠式カテーテルの近位端の図である。
図7B】[0029]図7Bは、本開示の一態様による、カテーテルスリーブの遠位端における密閉ワッシャの図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[0030]以下の説明は、同じ要素が様々な図において同様に番号付けされている各図面を参照しながら読まれるべきである。図面は、必ずしも一定の縮尺ではないが、選択された実施形態を示すものであり、本発明の範囲を制限するように意図されたものではない。詳細な説明は、本発明の原理を、限定するためではなく、例として示す。この説明は、当業者が本発明を作製し使用することを明確に可能とし、また、本発明を実施する最良の形態であると現在考えられるものを含めて、本発明のいくつかの実施形態、翻案、変形形態、代替形態、および使用法を説明する。
【0020】
[0031]本明細書において、指示語「近位(proximal)」および「遠位(distal)」(近位のほうが遠位よりも近い)は、カテーテル装置の使用に際して患者を支援する、患者以外の医療従事者または他の人物に対する近さを意味する。使用者が他者の援助なしにカテーテル装置を実施している場合、「近位」および「遠位」は、使用者の身体の外部の一点に対する近さを意味する。したがって、例えば、カテーテル装置が利用されているときに医療従事者または使用者の手に近いカテーテル装置の領域もしくは部分が「近位」と見なされ、一方で、カテーテル装置が使用されているときに医療従事者または使用者の手から遠いカテーテル装置の領域もしくは部分が「遠位」と見なされる。
【0021】
[0032]本明細書で説明されるパッケージ化されたカテーテルは、使用者/患者の膀胱から尿を排出するために使用者/患者の膀胱に挿入する尿道カテーテル(すなわち、導尿カテーテル)について論ぜられる。しかし、説明されるパッケージ化されたカテーテルは、本明細書で具体的に言及されていない他の用途にも使用することができ、したがって尿道カテーテル用途に限定されるべきでないことが、理解されるべきである。
【0022】
[0033]一般に、パッケージ化されたカテーテルは、スリーブ内に位置決めされたカテーテルまたはチューブなどの導管を含む。導管は、使用者の身体への挿入、特には尿道を介した使用者の膀胱への挿入を容易にしうる、円形断面形状、楕円形断面形状、または任意の他の断面形状を有することができる。導管は、様々な実施形態によれば、少なくともその外側表面上に、滑らかでかつ/または抗菌性の被覆を含む。滑らかな被覆は、導管の表面を親水性にするヒドロゲルまたは任意の被覆を含むことができる。本明細書で開示されるカテーテルに使用することができるそのような被覆の適切で非限定的な例は、米国特許第6,329,488号、同第6,716,895号、および同第6,949,598号、米国特許出願公開第2004/0116551号、ならびに「Deposition of a Silver Layer on a Non−Conducting Substrate」と題されWO2012/071536として公開された国際出願PCT/US2011/62086の国内段階出願である、2012年1月11日に出願された米国特許出願第13/383,535号に見ることができる。上記に挙げられた特許、公開、および出願のそれぞれは、あたかも本明細書に完全に記載されているかのように、参照により本出願に組み込まれている。
【0023】
[0034]次に図1〜2を参照すると、可撓性スリーブ20内に配置された導管16を含む、パッケージ化された尿道カテーテル(導尿カテーテル)10の1つの実施形態が示されている。導管16は、近位端14、遠位端12、尿を受け入れるための小穴18、および尿を分注するための漏斗26を有する。導管16と漏斗26との間の接続は、そのような材料を互いに結合する任意の既知の方法、例えば成形および/または化学結合(例えば、シクロヘキサノンを用いる)によって達成されうる。スリーブ20は、導管16を受け入れるように構成された長さ、幅、およびサイズを有し、また、導管16の長さ全体を実質的に包囲する。
【0024】
[0035]いくつかの実施形態によれば、スリーブ20は、ポリマーなどのガス不透過性材料、例えばポリプロピレンまたはポリエチレンで作られる。一実施形態によれば、スリーブ20は、例えば箔材料もしくは同種のもの、または、高分子フィルムなどのフィルム、例えばポリプロピレンフィルムおよびポリエチレンフィルムなどの、非剛性材料で作られる。スリーブは、縁で接合されてスリーブを形成する2つの半加工品(ブランク)または材料で構成できる。半加工品(ブランク)の縁は、熱結合、音波結合、化学結合、または物理結合を含む当業者に知られた典型的な方法によって接合できる。
【0025】
[0036]一実施形態によれば、スリーブ20は、使用者による導管の導入を容易にするため、および、使用者が導管に直接接触するのを防ぐために、つぶれ(しぼみ)重なるように構成される。スリーブ20は、導管の導入を容易にして排出された尿の処理を容易にするために、その近位端に導入部材(図示せず)を含むことができる。導入部材の適切で非限定的な例が、米国特許第4,692,154号(その開示は参照により全体が本明細書に組み込まれている)に開示されている。
【0026】
[0037]様々な実施形態によれば、スリーブは、その内部に湿潤流体を収容する。湿潤流体の目的は、導管16上の滑らかな被覆の水和を維持することであり、それにより、使用者への導管の挿入時に少なくともその外側部分が極めて滑りやすくなって、導入を容易にする。
【0027】
[0038]パッケージ化されたカテーテル10は、導管16の近位端14を覆うための第1のキャップ24と、導管16の遠位端12を覆うための第2のキャップ22とを含む。遠位キャップ22は、導管16の遠位先端を受け入れるように構成された内腔36(図2)を有する。一実施形態によれば、内腔36は、導管16の遠位先端とスリーブ20の遠位端の両方を受け入れる。別の実施形態によれば、スリーブの遠位端は、キャップ22の近位端に取り外し可能に接合される。さらに別の実施形態によれば、スリーブ20の内径部が、内腔36の外径部に接合される。
【0028】
[0039]同様に、近位キャップ24は、導管16の漏斗26を受け入れるように構成された内腔38を有する。一実施形態によれば、内腔38は、漏斗とスリーブ20の近位端の両方を受け入れる。別の実施形態によれば、スリーブ20の近位端は、キャップ24の遠位端に取り外し可能に接合される。さらに別の実施形態によれば、内腔38の内径部が、スリーブ20の外径部に取り外し可能に接合される。
【0029】
[0040]自己導尿(自己尿道)する患者は、器用さに限界がある場合がある。したがって、器用さに限界がある人物による取り外しを容易にするために、キャップ22および24に把持構造を設けることが有利でありうる。いくつかの実施形態によれば、キャップ22および24は、少なくとも1本の指を受け入れるためのサイズおよび形状にされた開口部26および30を、それぞれ有することができる。当業者に知られた他の把持構造も、本開示の範囲に含まれる。
【0030】
[0041]いくつかの実施形態によれば、スリーブ20は、パッケージ化されたカテーテル10の近位端セクション32と遠位端セクション34との間のその中間部分に沿って、予め形成された複数のひだ(プリーツ)またはしわ(折り重ね部)(図示せず)を含む管状の外側表面を有することができる。スリーブ20の外側表面にあるひだ(プリーツ)またはしわ(折り重ね部)は、スリーブが蛇腹のような形で縮むまたはつぶれ重なることを可能にする。別の実施形態によれば、スリーブ20は、予め形成されたひだ(プリーツ)またはしわ(折り重ね部)を含まず、その代わりに、薄くて実質的に平坦な折り畳めることができる(つぶすことができる、または、しぼむことができる)材料で構成される。
【0031】
[0042]本開示によるパッケージ化されたカテーテルは、目立たない持ち運びおよび使用のための小型の形状を提供するように設計される。これは、折り畳まれた(つぶされた、又は、しぼんだ)または巻かれた形状でカテーテルを提供することによって達成されうる。本開示は、螺旋コイル、および平坦なコイル、またはパッケージ化に適切な任意の他の形状を有するコイルを考慮する。そのような形状により、使用者は、プライバシーと尊厳を保ちながらもバックパック、ハンドバッグ、またはポケットに十分な数のカテーテルを収容することが可能になるであろう。
【0032】
[0043]図1〜2は、コイル状の形状でのパッケージ化された尿道カテーテルを示す。一実施形態によれば、パッケージ化されたカテーテルの「巻き」は、スリーブ20の接合された縁28において結び付けられる。接合される縁28は、スリーブ20にあるミシン目又は穿孔により、または、当業者に知られた任意の従来の結合法により、結び付けられうる。パッケージ化されたカテーテル10は、図3では断面図で示されている。パッケージ化されたカテーテル10の側面図が、図4に示されている。
【0033】
[0044]キャップ24は、パッケージ化されたカテーテルの遠位端14から取り外されるように構成され、尿は、漏斗26から出ることが可能とされる。一実施形態では、導管16の排液漏斗26は、漏斗26と袋40(図7)との間の流体連通が確立され、かつ、使用者または補助者(看護師、家族、等)に汚染物がかかるのを防ぐために閉じた系が提供されるように、袋40(図7)に挿入されるか他の方法で接続されて袋40に密封(または少なくとも部分的に密封)されうるように構成される。すると、使用者の膀胱からの排液を直接袋40内に行うことができ、袋40はその後、漏斗26から分離して、空にして消毒するか、使い捨ての材料で作られている場合には処分することができる。
【0034】
[0045]一実施形態では、袋は、漏斗26に接続しまたキャップ24を受け入れるための形状にされてもいる、袋の開口部から拡張する拡張部材(図示せず)を含む。別の実施形態によれば、袋は、その遠位端に閉塞部材42を有し、カテーテル挿入工程が完了した時点で袋を閉塞できるようにする。別の実施形態によれば、袋40は、多量の尿ならびに使用済みのカテーテルおよびスリーブを保持するためのサイズおよび形状にされる。さらに別の実施形態によれば、袋40は、カテーテルと一緒にパッケージ化される。例えば、袋は、コイル状のカテーテル(図1)の中心3に折り畳まれた形状で用意されてもよく、したがって、パッケージ化されたカテーテル10によって占有される全体の空間が最小限に抑えられる。
【0035】
[0046]一実施形態によれば、また、図7Bに例示されているように、可縮性ワッシャなどの摺動密閉部材42が、遠位端スリーブ20に組み込まれる。摺動密閉部材42を通して導管16が摺動可能に位置決めされ、スリーブ20に対し導管16を摺動できるようになっている。スリーブ20と摺動密閉部材42との間、および摺動密閉部材42と導管16との間に形成されシールは、多くの目的を果たすことができる。例えば、シールは、導管16の外側表面が周囲に露出するのを最小限に抑え、したがって感染リスクを最小限に抑えるのに役立つことができる。さらに、シールは、スリーブ20の内側表面と導管16の外側表面との間に形成される体積からの湿潤流体の損失または漏出を防ぐことができる。スリーブ20の端部の内径は、密閉部材42の外径に結合されうる。
【0036】
[0047]カテーテルは、円形または実質的に円形の断面形状、楕円形の断面形状、または使用者/患者の身体への、特には使用者/患者の膀胱への尿道を通じた挿入を容易にすることが可能な任意の他の断面形状を有することができる。様々な実施形態によれば、カテーテルの形状はまた、その長さに沿って可変とされうる。
【0037】
[0048]使用者の解剖学的構造に応じて、導管16には様々な長さ、サイズ(例えば、直径、幅、等)、および構成が使用可能である。女性の使用者の場合、挿入可能な長さは、40から100mmの範囲に及んでよく、例えば50から80mmであり、例えば55から75mmでありうる。男性の使用者の場合、挿入可能な長さは、100から300mmの範囲に及んでよく、例えば190から240mmであり、例えば230mmでありうる。例えば、成人男性のための一実施形態では、導管16の長さは、約8から約18cmの範囲内とされ、かつ、男性尿道の形状に類似した楕円形の断面形状を有しうる。
【0038】
[0049]導管16の近位端は、丸みを帯びた非外傷性の形状(例えば、弾丸形状、等)を有する先端と、膀胱内の尿たまりの中に導管の先端を配置することによりそこから尿が排出されるように中央導管内腔と接続する、先端の側面に位置する少なくとも1つの開口部18または「目」と、を含む。先端の設計は、使用者の必要に従って変更することができ、例えば、本明細書で開示されるカテーテルは、クーデチップ(coude tip)を備えることができる。
【0039】
[0050]上述のように、導管16の外側表面の少なくとも一部分は、湿潤流体と接触すると水和する滑らかな被覆で覆われる。滑らかな被覆の水和により、導管16が使用者の身体に容易に滑り込むことができるように、摩擦係数の低い表面がもたらされる。滑らかな被覆は、米国特許第6,329,488号または同第4,642,267号で説明されているような材料から作られ、これらの開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0040】
[0051]本開示のパッケージ化されたカテーテルに関連する利点の1つは、使い易さである。コイル状の形状から、使用者は、キャップ22および24のそれぞれを場合により開口部26および30を通じて把持し、そしてそれらのキャップを矢印AおよびB(図5)で示された実質的に相反する方向に付勢することができる。結果として生じる力は、スリーブ20の縁28の分離を可能にすること(図6)により、パッケージ化されたカテーテルを解くことになる。巻きが十分に分離されると、使用者はカテーテル挿入工程を始めることができる。キャップ22は、摩擦嵌め、ねじ式係合(すなわち、キャップまたは遠位端セクションの一方が、ねじ山、突起、等を含み、もう一方が、そのねじ山、突起、等を受けるための溝、つめ、凹部、等を含む)、または当業者に知られた他の同様の固着方法により、導管16またはスリーブ20の遠位端に固着されうる。キャップ22が取り外されると、導管16の遠位端は、尿道口に挿入される。一実施形態によれば、導管は(使用者の尿路内への有害細菌の引きずりを最小限に抑えるために)、使用者が直接導管の表面に接触するのを回避するやり方で挿入される。これは、スリーブ20を通じてのみ導管16を操作することによってなされうる。
【0041】
[0052]次に、図1〜7に示されるようなデバイスを参照すると、図1に示されるように、パッケージ化されたカテーテル10は、コイル状に巻かれる。スリーブ20内に完全に収容されかつ湿潤流体によって包囲されている導管16は、滅菌状態にあって、キャップ22および24によりその状態に維持される。図7Aに示されるように、キャップ24は取り外され、カテーテル装置10と別々にまたはカテーテル装置10と一緒にパッケージ化されうる袋40は、カテーテル装置10の遠位端から延在する漏斗26に接続される(袋を用いない他の実施形態では、このステップは行われない)。別の実施形態によれば、パッケージ化されたカテーテルは、袋を介してキャップを操作することによりキャップ24が分離されるように、キャップ24を包囲する袋40を有する。
【0042】
[0053]袋40がカテーテル装置10に接続され、使用者が挿入する準備を整えると、キャップ22は導管16の遠位端12から取り外され、導管の先端が使用者に入れられる。次いで使用者または補助者は、遠位端においてカテーテル装置10を保持(例えば、使用者は、一方の手で漏斗26を把持し、もう一方の手でスリーブ20またはワッシャ42を把持する)して、スリーブ20をつぶし重ね(折りたたみ又はしぼまし)ながら、使用者の中へ、最終的には使用者の膀胱内へ導管16を伸ばすように、遠位方向に押し出す。この動作は、容器の外側の状況または汚染物への導管16の露出を最小限に抑えるか排除する。次いで、使用者の膀胱からの尿の排出が行われ、排出の後、スリーブ20の遠位端(または密閉部材42)を所定の位置に保持しながら、カテーテル装置10の近位端が近位方向に引っ張られる。この動作により、導管16が完全にスリーブ20内に戻されることになり、したがって使用者または補助者は、汚染可能性にさらされることがない。カテーテル装置10の近位端14(または漏斗26)に袋40が付着される実施形態では、袋40は、その後取り外されて、処分される(または空にされて消毒される)。カテーテル装置10の近位端14または漏斗26に袋40が付着されない実施形態では、膀胱の排出中、漏斗は、処理用の収集部材、またはトイレなどの処理装置内に向けられる。
【0043】
[0054]導管16は、ポリ塩化ビニル(PVC:polyvinyl chloride)、シリコーン、ラテックス、または他の合成ゴムなどの、適切なポリマー材料から構成されうる。本明細書において開示されたカテーテルの構成要素もまた、よく知られた様々な材料から作ることができる。例えば、組立体のうちの導管16以外の部分は、ポリビニルプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、および他のタイプの適切なポリマー材料で作ることができる。構成要素は、よく知られた製造技法に従って成形または押出しされうる。
【0044】
[0055]導管16を作るために一般に使用される材料には、ただしこれらに限定されないが、天然ゴムラテックス(例えば、Guthrie,Inc.、Tucson、Ariz.;Firestone,Inc.、Akron、Ohio;およびCentrotrade USA、Virginia Beach、Va.から入手可能である)、シリコーン(例えば、GE Silicones、Waterford、N.Y.、Wacker Silicones、Adrian、Mich.;およびDow Corning,Inc.、Midland、Mich.から入手可能である)、ポリ塩化ビニル(例えば、Kaneka Corp.,Inc.、New York、N.Y.から入手可能である)、ポリウレタン(例えば、Bayer,Inc.、Toronto、Ontario、Rohm&Haas Company、Philadelphia、Pa.;およびOrtec,Inc.、Greenville、S.C.から入手可能である)、プラスチゾル(例えば、GS Industries、Bassett、Va.から入手可能である)、ポリ酢酸ビニル(例えば、Acetex Corp.、Vancouver、British Columbia)、ポリアクリラート(例えば、Rohm and Haas、Philadelphia、Pa)、およびメタクリル酸塩共重合体(例えば、Heveatex,Inc.、Fall River、Mass.から入手可能である)が含まれる。合成および天然のゴムラテックス、ポリウレタン、およびシリコーンが、好ましい材料である。ラテックスフォーリーカテーテルを製造するのに使用されるような、上記の材料の任意の組合せもまた、カテーテルの製造に使用されうる。
【0045】
[0056]本開示の尿道カテーテルは、よく知られた様々な方法で製造されうる。管材料は押し出され、漏斗は射出成形され、次いで所望の長さに切断されうる。次いで、管の先端は、熱成形(例えば、PVCの管の場合)により閉塞されかつ丸みを付けられる、または成形(例えば、シリコーンの管の場合)されうる。次いで、管が膀胱に挿入されたときの管を通じた尿排出のための出口を提供するために、管の遠位端の先端近くに、小穴が穿孔されるか他の方法で形成されうる。
【0046】
[0057]あるいは、カテーテル全体が、ディップ成形によって作製されうる。この手順では、細長い棒または「型」が、例えば合成または天然のゴムラテックスなどの液体被覆材料に浸漬されて、型上に材料の層が形成される。材料の堆積は、ラテックスを型上に凝固させる化学薬品の膜で型を被覆するために最初に型を凝固剤溶液に浸漬することにより、増大されうる。硝酸カルシウムが凝固剤として一般に使用され、また、カテーテルが形成および乾燥されてから型から管を取り外すのを助長するために、他の添加物が使用されうる。型は、カテーテルの内腔の形状および寸法を有する。カテーテルは、型の単一浸漬被覆から、または複数の被覆層によって形成されうる。型上に適切な材料厚さが得られると、型が乾燥されてカテーテルが作られる。カテーテルを形成するために複数の被覆が使用される場合、各被覆は、次の被覆が加えられる前に乾燥されうる。乾燥されると、カテーテルは型から剥がされうる。次いで、カテーテルは、洗浄および乾燥され、カテーテル上に小穴が形成されうる。さらなる製造ステップは、米国特許出願公開第2004/0133156号に見ることができ、その開示は参照により本明細書に組み込まれている。
【0047】
[0058]ここまで本発明が説明され、また、本発明の具体例が記述されてきた。本発明は、特定の変形形態、および説明に役立つ図に関して説明されたが、当業者は、本発明が説明された変形形態または図に限定されるものではないことを理解するであろう。さらに、上述の方法およびステップは、特定の順序で起こるいくつかの事象を示すが、当業者は、いくつかのステップの順序は変更可能であること、および、そのような変更は本発明の変形形態に合致するものであることを、理解するであろう。さらに、ステップのいくつかは、上記のように連続的に実行されるだけでなく、可能であれば、平行する工程において同時に実行されうる。したがって、特許請求の範囲に見られる本開示の精神または本発明の等価物に含まれる本発明の変形形態が存在する限り、本特許はそれらの変形形態をも含むことが意図される。最後に、本明細書において挙げられた公開および特許出願は全て、あたかも個々の公開または特許出願が本明細書に具体的かつ個別に提示されているかのように、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
本発明は下記のように構成しても良い。
[番号1]
パッケージ化された尿道カテーテルであって、
近位端および遠位端を有する導管であって、前記遠位端が膀胱から尿を受け入れるための少なくとも1つの開口部を含む、導管と、
前記導管を受け入れるように構成された長さ、幅、およびサイズを有するスリーブであって、前記導管の長さ全体を実質的に包囲するスリーブと、を備え、
前記導管および前記スリーブが螺旋コイル状に構成されていることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
[番号2]
番号1に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記螺旋コイルの形状が、前記スリーブの前記長さの少なくとも一部分に沿って互いに取り外し可能に固定されている前記スリーブの部分によって、維持されていることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
[番号3]
番号1に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
第1のキャップが、前記スリーブの近位端を密閉し、第2のキャップが、前記スリーブの遠位端を密閉することを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
[番号4]
番号3に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記第1のキャップおよび前記第2のキャップのうちの少なくとも一方が、前記パッケージ化された尿道カテーテルの患者または使用者によって把持されるように構成された把持構造を含むことを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
[番号5]
番号4に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記把持構造が、指をそこに通して受け入れるためのサイズおよび形状にされていることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
[番号6]
番号2に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記スリーブの複数の部分が、前記スリーブの長さに沿って穿孔セクションにより互いに取り外し可能に固定されていることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
[番号7]
番号3に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記パッケージ化された尿道カテーテルが、前記第1および第2のキャップを把持して前記キャップを実質的に異なる方向に付勢することにより、前記螺旋コイルの形状から解放されることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
[番号8]
番号1に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
潤滑材料が前記スリーブ内に収容されていることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
[番号9]
番号8に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記潤滑材料が、水、ヒドロゲル、および蒸気から選択されることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
[番号10]
番号1に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記導管の外側表面の少なくとも一部分が親水性であることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
[番号11]
パッケージ化された尿道カテーテルであって、
近位端および遠位端を有する合成ポリイソプレン導管であって、前記遠位端が膀胱から尿を受け入れるための少なくとも1つの開口部を含む、合成ポリイソプレン導管と、
前記導管を受け入れるように構成された長さ、幅、およびサイズを有するスリーブであって、前記導管の長さ全体を実質的に包囲するスリーブと、を備え、
前記導管および前記スリーブが螺旋コイル状に構成されていることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
[番号12]
番号11に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記螺旋コイルの形状が、少なくとも前記導管およびスリーブの大部分を封入するパッケージ材料によって維持されていることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
[番号13]
番号11に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
第1のキャップが前記スリーブの近位端を密閉し、第2のキャップが前記スリーブの遠位端を密閉することを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
[番号14]
番号13に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記第1のキャップおよび前記第2のキャップのうちの少なくとも一方が、前記パッケージ化された尿道カテーテルの患者または使用者によって把持されるように構成された把持構造を含むことを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
[番号15]
番号14に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記把持構造が、指をそこに通して受け入れるためのサイズおよび形状にされていることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
[番号16]
番号14に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記第1および第2のキャップが、前記パッケージ材料の外側に配置されていることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
[番号17]
番号16に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記パッケージ化された尿道カテーテルが、前記第1および第2のキャップを把持して前記キャップを実質的に異なる方向に付勢することにより、前記螺旋コイルの形状から解放されることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
[番号18]
番号11に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
潤滑材料が前記スリーブ内に収容されていることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
[番号19]
番号18に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記潤滑材料が、水、ヒドロゲル、および蒸気から選択されることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
[番号20]
番号11に記載のパッケージ化された尿道カテーテルにおいて、
前記導管の外側表面の少なくとも一部分が親水性であることを特徴とする、パッケージ化された尿道カテーテル。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B