(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記請求APIコールは、merchant−id(課金サーバが割り当てる加盟店ID)、consumer−ip−address(発信側消費者のIPアドレス)、service−id(加盟店サーバ提供のID)、country(国名コード)、currency(通貨コード)、item−description(購入される商品の説明)、及びrequest−id(加盟店サーバが割り当てる要求ID。固有であることが必要)を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
前記選択キャリアサーバは、キャリアの名前、mcc(モバイル国別コード)及びmnc(モバイルネットワークコード)のうちの少なくとも1つを含む前記請求APIコールから検出される
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
PINコードを含む継続要求を前記加盟店サーバから前記課金サーバにおいて受信する段階を更に含み、前記妥当性確認は、前記課金サーバにより、前記継続要求で受信した前記PINコードを、前記テキストメッセージで送信した前記PINコードに対して妥当性確認を行って、前記継続要求の前記PINコードの妥当性確認成功の後にのみ、前記キャリアサーバへの前記請求要求が送信されることを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
前記請求結果コールバック通知は、charge−id(請求ID)を有し、前記返金コールは、前記請求結果コールバック通知の前記charge−id(請求ID)を有する
ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
前記課金サーバにより、前記返金コールに有効な理由コードが含まれているか否かを判定する段階をさらに含み、前記返金要求が送信されるのは、前記返金コールに有効な理由コードが含まれている場合だけである
ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
前記返金コールは、merchant−id(課金サーバが割り当てる加盟店ID)、charge−id(返金するための前記支払いの請求ID)、reason−code(課金サーバの理由コード)、及びrequest−id(加盟店サーバが割り当てる要求ID。固有であることが必要)を含む
ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
コンピュータのプロセッサによって実行される場合に請求を処理する方法を実行する命令セットをその上に格納させた、非一時的コンピュータ可読媒体であって、本方法は、
課金サーバにより、MSISDN及び金額を含む請求APIコールを加盟店サーバから受信する段階と、
前記課金サーバにより、複数のキャリアサーバから選択キャリアサーバを判定する段階と、
前記請求APIコールに応答して、前記課金サーバにより、消費者オプトインが要求されることを示す応答を前記加盟店サーバに返す段階と、
前記課金サーバにより、前記MSISDNで消費者電話に認可が要求されることを示すテキストメッセージを送信する段階であって、前記加盟店サーバへの応答及び前記テキストメッセージのうちの一つがPINコードまたはキーワードの形式のデータ要素を含む、段階と、
前記課金サーバにより、PINコードまたはキーワードの形式のデータ要素を受信する段階と、
前記課金サーバにより、前記送信されたデータ要素に対して受信されたデータ要素の妥当性確認する段階と、
前記課金サーバにより、前記MSISDN及び金額を含む請求要求を前記選択キャリアサーバに送信する段階であって、前記キャリアサーバへの前記請求要求は前記データ要素の妥当性確認成功の後にのみ送信される、段階と、
前記課金サーバにより、前記請求要求の承認又は失敗の指示を含む請求結果コールバック通知を前記加盟店サーバに返す段階と、を含む
ことを特徴とする非一時的コンピュータ可読媒体。
前記加盟店サーバから返金コールを受信して、前記返金コールに応答して、前記選択キャリアサーバを判定して、前記加盟店サーバからの前記返金コールに応答して、金額を含む返金要求を前記選択キャリアサーバに送信して、前記加盟店サーバからの前記返金コールに応答して、チャージバック通知を前記加盟店サーバに送信するキャリア返金モジュールをさらに含む
ことを特徴とする請求項17に記載の課金コンピュータシステム。
【発明を実施するための形態】
【0013】
添付の
図1は、消費者携帯電話12と、加盟店サーバ14と、課金サーバ16と、キャリアサーバ18とを含む、本発明の実施形態によるデュアルモード課金システム10を示している。
【0014】
加盟店サーバ14は、ユーザインタフェース20と、課金管理モジュール22とを含む。ユーザインタフェース20により、消費者携帯電話12又は他の消費者デバイスを用いる消費者が、加盟店サーバ14上のオンラインストアを通じて購入することができる。このような購入の間、消費者は、24においてコンテンツを購入することができる。システム10の請求及び継続モードでは、消費者は、26において、購入のために暗証番号(PIN)の入力を求められることがある。システム10の認可及びキャプチャモードでは、消費者は、購入が認可された後でキャプチャされる前に、28において購入をキャンセルすることができる。消費者はまた、完了している以前の購入の返金を30において要求することもできる。
【0015】
課金サーバ16は、認可管理モジュール32と、オプトイン管理モジュール34と、キャリア課金モジュール36と、SMSメッセージングモジュール38とを含む。加盟店サーバ14と課金サーバ16との間の通信は主に、加盟店サーバ14の課金管理モジュール22及び課金サーバ14の認可管理モジュール32及びオプトイン管理モジュール34によって行われる。
【0016】
オプトイン管理モジュール34は、消費者からのオプトインが要求されるかどうかを判定するために、請求及び継続方法で用いられる。SMSメッセージングモジュール38は、オプトイン管理モジュール34に接続されており、40において、消費者携帯電話12を使用中に消費者がユーザインタフェース20上で入力するためのPINを含む、購入承認のためのオプトインメッセージを含むショートメッセージサービス(SMS)テキストメッセージを消費者携帯電話12に送信する。オプトイン管理モジュール34は通常、課金管理モジュール22から42で受信する、コンテンツの請求を要求する信号に応答する。消費者がPINコードを入力した後、課金管理モジュール22は、44においてPINコードをオプトイン管理モジュール34に提示する。次にオプトイン管理モジュール34は、キャリア課金モジュール36と通信して、キャリア課金モジュールが請求をキャリアサーバ18に送信する。請求が、キャリアサーバ18によって、課金サーバ16に対して確認されると、46において、SMSメッセージングモジュール38が、購入確認と共に消費者携帯電話12にテキストメッセージを送信する。
【0017】
システム10の認可及びキャプチャモードでは、加盟店サーバ14が、50において、認可要求を認可管理モジュール32に送信する。次に、認可管理モジュール32は、認可要求をキャリアサーバ18に送信する。認可要求の作用は、キャリアサーバ18が購入のための資金を用意するが、購入は、キャプチャされるまで完了されることはないことである。
【0018】
取引はまた、認可された後かつキャプチャされる前に、キャリアサーバ18においてキャンセルすることができる。消費者が、28において、購入をキャンセルするよう要求すると、課金管理モジュール22が、52において、キャンセル要求を認可管理モジュール32に送信する。次に、認可管理モジュール32は、キャンセル要求をキャリアサーバ18に送信して、購入のために保留しておいた資金を解除する。
【0019】
消費者が購入をキャンセルしない場合、加盟店は、課金サーバによって返されたauthorization−id(認可ID)を用いて以前の認可を参照して、キャプチャ要求を課金サーバに送信して、認可された資金をキャプチャする(消費者に請求する)。次に、認可管理モジュール32が、キャリア課金モジュール36と通信して、キャリア課金モジュールが、請求をキャリアサーバ18に送信する。請求がキャリアサーバ18によって確認されると課金サーバ16に戻り、46において、SMSメッセージングモジュール38が、消費者携帯電話12に購入確認と共にテキストメッセージを送信する。
【0020】
課金サーバ16はさらに、キャリア返金モジュール54を含む。30において、消費者が加盟店サーバを通じて以前の購入の返金を要求すると、課金管理モジュール22が、56において、返金要求をキャリア返金モジュール54に送信する。次に、キャリア返金モジュール54は、返金のためにキャリアサーバ18と通信を行い、キャリアサーバ18に対し、キャリアサーバ18上の消費者携帯電話12の電話番号に相当する口座に有効に資金を追加させる。キャリア返金モジュール54は、課金サーバと通信して、返金の成功又は失敗を指示するための通知を加盟店サーバに送信する。
【0021】
課金サーバ16は、全てが異なる多数の専用URLを含む。統一資源位置指定子(URL)の各々によって、加盟店サーバ14からの別々のアプリケーションプログラマブルインタフェース(API)コールを課金サーバ16に対して行えるようになる。加盟店サーバ14から課金サーバ16に対して行われる42、44、50、52、及び56での要求の全ては、課金サーバ16の別個の専用URLに対する別個のAPIコールである。図示されていないが、課金サーバ16は、加盟店サーバ14による課金サーバ16への各要求の後に、加盟店サーバ14に返答する。課金サーバ16が加盟店サーバ14と通信する場合、これは、この目的のために加盟店サーバ14において指定されているURLを介して行われる。課金サーバ16はポータル(図示せず)を有し、これは、加盟店サーバ14の通信事業者が、課金サーバ16が加盟店サーバ14と通信するために使用する必要があるコールバックURLを設定するために使用できる。
【0022】
図2は、システム10の動作の2つのモードを示している。60において、システム10は、認可方法を実行することによって認可モードで動作する。認可モードにおいて、システム10は、取引を認可して、実際にこの取引の請求を行うことなく、取引のための資金を用意する。認可モードの間は、取引がキャンセルされる可能性が存在したままである。62において、システム10は、キャプチャ方法を作動させて、取引がまだキャンセルされていない場合には、認可された取引を請求としてキャプチャする。
【0023】
64において、システム10は、請求方法を実行することによって、請求モードで動作する。請求方法64により、結果として取引の請求を行うことができる。オプトイン管理モジュール34が、オプトインが消費者によって要求されると判定する場合、課金サーバ16は、請求要求が処理される前に、オプトインを消費者から収集する必要があることを示す応答を加盟店サーバ14に返す。課金サーバ16からの応答は、消費者の国及びキャリアに関して要求されるオプトインのタイプを示す。オプトインが、課金サーバ16のSMSメッセージングモジュール38から消費者によって受信されるPINコードの入力を消費者に求める場合、加盟店サーバ14は、消費者携帯電話12において消費者からPINコードを収集して、継続方法を用いてPINコードを課金サーバ16に返す必要がある。課金サーバ16は、PINコードの妥当性を確認して、次に、請求要求をキャリアサーバ18に送信することによって請求要求の完了に進む。
【0024】
60及び62に示す認可及びキャプチャ方法、並びに64及び66に示す請求及び継続方法の両方は、結果として請求完了をもたらす。請求は、システム10が68において返金方法を実行する場合に無効にすることができる。返金方法68は、取引金額の全額又は一部返金を可能にする。
【0025】
認可方法は、消費者からの支払いを認可する。可能である場合、認可コールは、実際の請求ではなく、キャリアサーバ18にあるユーザの口座からの資金の用意をもたらす必要がある。要求はまた、加盟店サーバ14の取引に関連付けるためのexternal−id(外部ID)を含むこともできる。
【0026】
認可要求は、同期要求である。認可を完了するために要求がキャリアサーバ18に対して行われている間、要求はブロックする。これは、加盟店サーバ14が、コンテンツ又はサービスへの消費者アクセスを許可するための手段として認可を用いるという使用事例をサポートするために行われる。認可が成功した場合、加盟店サーバ14は、コンテンツ又はサービスを提供する。この使用事例では、通常、加盟店サーバ14によって、指定された期間内に消費者がサービスをキャンセルでき、この場合、加盟店サーバ14は認可をキャプチャすることはない。それ以外の場合で、消費者がキャンセルしない場合は、加盟店サーバ14が認可をキャプチャして、消費者に請求を行う。
【0027】
認可は、課金サーバ14及びキャリアサーバ18の両方による限度チェック(支払額及び速度(velocity)を含む。資金を用意する能力及び用意の継続時間は、キャリアサーバ18ごとに異なることになる。
【0028】
図3は、認可がキャプチャされてキャプチャ済み取引になる前にキャンセルされる実施例の認可方法を示している。100において、消費者は、消費者携帯電話12でコンテンツを選択して加盟店サーバ14から購入する。消費者はまた、電話による支払いを選択する。102において、加盟店サーバ14は、認可要求を含む認可APIコールを、課金サーバ16の専用認可URLに送信する。104において、課金サーバ16は、認可要求をキャリアサーバ18に送信して、106において、認可の結果を加盟店サーバ14に返す。認可が成功した場合、108において、加盟店サーバ14は、コンテンツへのアクセスを許可する。110において、例えば、トライアル期間の終了前に、消費者が取引をキャンセルすると仮定する。その後、加盟店サーバ14が、認可をキャプチャしない場合、加盟店サーバ14は、112においてキャンセル要求を課金サーバ16に送信して、未決済の認可をキャンセルする。114において、課金サーバ16は、キャリアサーバ18に認可のキャンセルを通知する。116において、課金サーバ16は、112におけるキャンセル要求に、キャンセル確認で応答する。
【0029】
課金サーバ16は、
図3の全ての動作後に課金サーバ16と共にデータ構造を更新する。取引は、102の後、認可済みで未キャンセル、未キャプチャと記録される。112の後、取引は、キャンセルされたことを反映するために更新される。データ構造は、その後のキャプチャを許可又は却下する。
【0030】
request−id(要求ID)を入力する必要がある。request−id(要求ID)は、コーリングシステムからの一意的な取引事象を識別する。加盟店サーバ14が同じrequest−id(要求ID)を有する2つの要求を送出する場合、両方の要求が同じ応答を加盟店サーバに返す必要がある(両方の要求のデータが同一であると仮定すると)。以前に使用されたrequest−id(要求ID)が入力され、要求のデータが以前の要求とは異なる場合、課金サーバ16は、後者の要求に関してエラーを返すことになる。従って、コーリングシステムが、同じrequest−id(要求ID)を用いて同一のデータによる複数のキャプチャ要求を課金サーバ16に送信する場合、課金サーバ16は、各要求に対して「キャプチャ成功」で応答するが、資金のキャプチャはただ1度しか行われない。
【0031】
表1及び2は、102の認可要求及び106の認可のための要求及び応答パラメータをそれぞれ示している。
【0034】
通常の認可フローでは、消費者が、加盟店サーバ14でサービス製品を選択する。加盟店サーバ14は、電話番号及び随意的にキャリアサーバ18のMNC及びMCCを取得する。加盟店サーバ14は、課金サーバ16の専用URLに認可APIコールを行う。認可APIコールは、顧客の識別及び購入明細を含む認可要求を課金サーバ16に提示する。課金サーバ16は、要求の妥当性確認を行う。要求の妥当性確認に失敗すると、課金サーバ16は、適切なエラーメッセージを返して、authorization−id(認可ID)は返さない。課金サーバ16は、支払限度及び速度のチェックを実行する。支払又は速度チェックに失敗するか、又はMSISDNがブラックリストに載っている場合、認可は失敗し、適切なエラーメッセージが返される。課金サーバ16は、選択キャリアサーバ18を判定して(提供されたMNC/MCCを用いて又は課金サーバ16のデータストア内の複数のキャリアサーバから内部検索を実行して)、これらのダイレクトAPIを用いて認可要求をキャリアサーバ18に提示する。
【0035】
キャリアサーバ18が、認可時の請求のみをサポートする場合、認可要求は、認可及びキャプチャとして扱われることになる。課金サーバ16は、後続のキャプチャ又はキャンセル要求で用いられるauthorization−id(認可ID)を含む認可応答を加盟店サーバ14に返す。加盟店サーバ14がexternal−id(外部ID)を送出している場合、external−id(外部ID)が、authorization−id(認可ID)と共に保存される。
【0036】
認可がリトライ可能なエラーを返す場合、加盟店サーバ14は、認可応答で返される特定のretry−delay(リトライ遅延)の後に、認可要求をリトライする。
【0037】
キャリアサーバ18からの応答が、認可不成功だった場合、課金サーバ16は、認可が失敗して、要求を終了するという指示を返す。課金サーバ16は、最終取引結果をコールバックで送信する。
【0038】
取引が認可された場合、課金サーバ16内で、取引は認可済みであるが未キャプチャとして記録される。キャンセルAPIコールは、以前に認可された顧客からの取引をキャンセルして、キャリアサーバ18で用意されているあらゆる資金を解放するキャンセル要求を含む。個別の認可及びキャプチャをサポートしない課金システムを有する加盟店サーバの場合、この要求は、参照される認可コールで指定される全額の返金をもたらす必要がある。
【0039】
表3及び4は、
図3の112及び116のキャンセル信号のための要求及び応答パラメータをそれぞれ示している。
【0042】
通常のキャンセルフローでは、加盟店サーバ14が、以前に取得した認可をキャンセルするためにキャンセル要求を提示して、認可のauthorization−id(認可ID)を送出する。課金サーバ16は、authorization−id(認可ID)の妥当性を確認して、適切なキャリアサーバ18に対してキャンセルAPIを起動する。次に、課金サーバ16は、結果コード及びメッセージをキャリアサーバ18に返し、次に、認可のキャンセルにより取引が終了されたことを示す最終結果コールバックをキャリアサーバ18に送信する。
【0043】
図4は、キャプチャされてキャプチャ済み取引になる前に認可がキャンセルされずに、取引がキャプチャされる実施例についての認可方法を示している。キャプチャAPIコールは、顧客からの以前に認可された支払いを確認するキャプチャ要求を含む。キャプチャAPIコールは、顧客の注文が履行され、キャリアサーバ18にある顧客の口座からの資金の実際のキャプチャを生じるべきであることを示す。キャリアサーバ18が個別の認可及びキャプチャ動作をサポートしない場合、このコールは助言である。課金サーバ16は、キャプチャ事象を履行の指示として記録する。
【0044】
デフォルトの動作は、認可された金額を全額キャプチャすることである。キャプチャが全額又は一部の金額であるかに関わらず、キャプチャ成功は、取引(認可)を終了させる。キャプチャは、認可の制限時間内に行われる必要がある。
【0045】
130において、消費者は、消費者携帯電話12でコンテンツを選択して加盟店サーバ14から購入する。消費者はまた、電話による支払いを選択する。132において、加盟店サーバ14は、認可要求を含む認可APIコールを、課金サーバ16の専用認可URLに送信する。134において、課金サーバ16は、認可要求をキャリアサーバ18に送信して、136において、認可の結果を加盟店サーバ14に返し、authorization−id(認可ID)を含める。認可が成功した場合、138において、加盟店サーバ14は、コンテンツへのアクセスを許可する。
【0046】
140において、加盟店サーバ14は、authorization−id(認可ID)を参照するキャプチャ要求を課金サーバ16に送信する。142において、課金サーバ16は、認可された取引がキャンセルされたか否かを判定する。取引がキャンセルされていない場合、課金サーバ16は、取引に進み、課金要求をキャリアサーバ18に送信するだけである。従って、認可がキャンセルされた場合、キャプチャが拒否されることになる。144において、課金サーバ16は、課金要求をキャリアサーバ18に送信して、取引を完了してキャリアサーバ18上の消費者の口座に請求する。146において、課金サーバ16は、確認テキストメッセージを消費者携帯電話12に送信する。148において、課金サーバ16は、課金結果通知を加盟店サーバ14に送信する。150において、請求が成功した場合、加盟店サーバ14は、消費者の購入を履行する。
【0047】
表5及び6は、
図4の140及び148におけるキャプチャ信号のための要求及び応答パラメータをそれぞれ示している。
【0050】
キャプチャ要求は、authorization−id(認可ID)とは異なるcapture−id(キャプチャID)を返す。このauthorization−id(認可ID)により、単一の認可に対する複数のキャプチャが可能になる。以降の返金は、返金される特定のcapture−id(キャプチャID)を参照することができる。
【0051】
認可のタイムアウト又は消費者のオプトインの期限切れによりキャプチャが失敗する場合、課金サーバ16は、期限切れを示す結果コード及びメッセージを返す。キャプチャ金額が認可の金額を超えることによりキャプチャが失敗する場合は、課金サーバ16は、超過金額による失敗を示す結果コード及びメッセージを返し、capture−id(キャプチャID)は返さない。キャプチャは、正しい金額でリトライすることができる。キャプチャ要求がリトライエラーを返す場合、課金サーバ16は、エラーを示す結果コード及びメッセージを返し、capture−id(キャプチャID)は返さずに、capture−id(キャプチャID)をリトライすることができる。
【0052】
図5は、認可及び請求方法が適切でない場合に、2段階の認可及びキャプチャ取引方法の代わりに使用可能な請求方法を示している。請求は、認可方法と同じリスクチェックを実行する。請求方法はまた、必要に応じて、消費者認証(オプトイン)も実行することになる。課金サーバ16において、要求が処理のために承認される場合、すなわち、要求が妥当性確認(フィールドの妥当性確認、セキュリティの妥当性確認)をパスして、リスクチェックをパスして、処理のためにキャリアサーバ18に提示される場合、請求方法要求は、charge−id(請求ID)を返すことになる。請求が完了すると、課金サーバ16は、取引の最終ステータスと共にコールバック通知を加盟店サーバ14に送信する。課金サーバ16は、消費者オプトインを請求要求処理の一部として管理することができる。課金サーバ16は、特定の市場及びキャリアサーバ18の要件に基づいて、任意の適切な消費者オプトインフローを実行することになる。
【0053】
図5の請求方法は、消費者携帯電話12において消費者による移動体発信のオプトインが実行される場合を示している。200において、消費者は、消費者携帯電話12でコンテンツを選択して加盟店サーバ14から購入する。消費者はまた、電話による支払いを選択する。202において、加盟店サーバ14は、課金サーバ16の専用URLに請求APIコールを行う。請求APIコールは、請求要求を課金サーバ16に送信する。
【0054】
オプトインが要求される市場又はキャリアサーバ18の場合、204において、課金サーバ16は、請求要求をキャリアサーバ18に送信する。課金サーバ16が、請求に関してオプトインが要求されると判定すると、206において、課金サーバ16は、オプトインが要求されるという通知を加盟店サーバ14に送信して、208において、「Y」と応答するための指示と共にテキストメッセージを消費者携帯電話12に送信する。加盟店サーバ14は、ユーザインタフェース20を介して、消費者に対して、SMSメッセージを送信しており、特定のキーワードで応答する必要があることを表示する。210において、消費者は、要求されたキーワードを含む返信テキストメッセージを課金サーバ16に送信する。課金サーバ16は、キーワードの妥当性確認を行って、212において、確認テキストメッセージを消費者携帯電話12に送信する。214において、課金サーバ16は、請求要求をキャリアサーバ18に送信して、216において、課金結果通知を加盟店サーバ14に送信する。218において、加盟店サーバ14は、ユーザインタフェース20を介して、消費者に対して、請求が成功して購入を履行する、という確認を表示する。
【0055】
206で送信される通知は、加盟店サーバ14によって表示されるキーワードを含む。キーワードは、課金サーバ16によって生成される一意のキーワードである。210で受信するキーワードは、206で送信されたキーワードに対して妥当性確認されて、比較が好ましい場合に取引は継続する。
【0056】
図6は、消費者携帯電話12において消費者によるPINコードオプトインが実行される場合の請求方法を示している。
図5及び6では、同様の取引に関して同様の参照数字を使用する。200において、消費者は、コンテンツを選択して加盟店サーバ14から購入する。消費者はまた、電話による支払いを選択する。202において、加盟店サーバ14は、請求要求を課金サーバ16に送信する。
【0057】
オプトインが消費者によって要求されない場合、204において、課金サーバは、請求要求をキャリアサーバ18に送信する。課金サーバ16が、請求に関してオプトインが要求されると判定すると、206において、課金サーバ16は、オプトインが要求されるという確認を加盟店サーバ14に送信して、226において、PINコードと共にテキストメッセージを消費者携帯電話12に送信する。228において、消費者は消費者携帯電話12で、加盟店サーバ14によって提供されるユーザインタフェース20にPINコードを入力する。230において、加盟店サーバ14は、消費者によって入力されたPINコードと共に継続要求を課金サーバ16に送信する。課金サーバ16は、PINコードの妥当性確認を行って、212において、確認テキストメッセージを消費者携帯電話12に送信する。214において、課金サーバ16は、請求要求をキャリアサーバ18に送信して、216において、課金結果通知を加盟店サーバ14に送信する。218において、加盟店サーバ14は、請求が成功して、購入を履行するという確認を消費者に対して表示する。
【0058】
226で送信されるテキストメッセージは、課金サーバ16によって生成される固有のPINコードを含む。230で受信するPINコードが、226で送信したPINコードに対して妥当性確認されて、比較が好ましい場合にだけ取引は継続する。
【0059】
表7は、
図5及び6の202における請求要求の要求パラメータを、表8は、
図5及び6の216における通知の応答パラメータを示している。
【0062】
通常の認可フローでは、消費者は、加盟店サーバ14でサービス製品を選択する。加盟店サーバ14は、電話番号及び任意でキャリアサーバ18のMNC及びMCCを取得する。加盟店サーバ14は、課金サーバ16の専用URLに認可APIコールを行う。認可APIコールは、顧客の識別及び購入明細を含む認可要求を課金サーバ16に提示する。課金サーバ16は、要求の妥当性確認を行う。要求の妥当性確認に失敗すると、課金サーバ16は、適切なエラーメッセージを返して、authorization−id(認可ID)は返さない。課金サーバ16は、支払限度及び速度のチェックを実行する。支払又は速度チェックに失敗するか、又はMSISDNがブラックリストに載っている場合、認可は失敗し、適切なエラーメッセージが返される。課金サーバ16は、選択キャリアサーバ18を判定して(送出されたMNC/MCCを用いて又は課金サーバ16のデータストア内の複数のキャリアサーバから内部検索を実行して)、これらのダイレクトAPIを用いて認可要求をキャリアサーバ18に提示する。
【0063】
図5及び6から分かるように、継続動作は、消費者のオプトインを待つ請求要求を継続する。請求が、
図5の移動体発信のオプトイン(キーワードでの応答)又は
図6のようなPINコード(電話に送信され、加盟店インタフェースで顧客により入力される)のいずれかを通じて付加的なオプトインを顧客から取得する必要があることを示す場合に、継続コールが使用される。
【0064】
PINコード入力の場合、
図1のユーザインタフェース20は、自己の電話に送信されたPINコードを入力するよう消費者に指示する必要がある。入力されたPINコードは、継続コールで課金サーバ16に送信される。このコールからの加盟店サーバ14への返送成功により、請求要求を継続することができる。どちらのタイプのオプトインでも、取引が完了すると、正常な請求要求処理ごとに、課金サーバ16は、コールバック通知を加盟店サーバ14に送信することになる。
【0065】
加盟店サーバ14は、キーワードによる応答を必要とする消費者オプトインのためにポーリング手法を使用するよう選択することができる。この場合、加盟店サーバ14は、消費者の応答が成功するか否かを判定するために反復ベースで(ポーリング)継続要求を送出する。
【0066】
消費者オプトインを要求する請求は、請求が完了していないことを指示する消費者確認保留(Consumer Confirmation Pending)状態に置かれる。消費者が所定の時間内にオプトインしない場合、取引は時間切れとなり、最終の失敗状態に置かれる。課金サーバ16は、取引の最終状態を伝達するコールバックを加盟店サーバ14に送信する。
【0067】
表9及び10は、加盟店サーバ14と課金サーバ16との間の継続要求のための要求及び応答パラメータを示している。
【0070】
返金は、
図3を参照して説明したキャプチャされた支払いの後に又は
図5及び6を参照して説明した請求方法の後のいずれかに処理することができる。
図7は、
図3のキャプチャ方法後に返金が処理される方法を示している。
【0071】
300において、消費者は消費者携帯電話12で、
図1のユーザインタフェース20を介して加盟店サーバ14に返金を要求する。302において、加盟店サーバ14は、取引識別子として機能するcapture−id(キャプチャID)を含めることによって特定の請求を参照する、返金要求を課金サーバ16に送信する。課金サーバ16は、返金コールから同じ選択キャリアサーバ18を決定して、304において、返金要求をキャリアサーバ18に送信する。返金要求は、返金対象の元の取引の金額、又は一部返金の場合はそれよりも少ない金額を含む。306において、課金サーバ16は、チャージバックの結果及び金額を示すチャージバック通知を加盟店サーバ14に送信する。308において、加盟店サーバ14は、購入を無効にして、加盟店サーバ14上のユーザの口座を更新して返金を反映する。
【0072】
表11及び12は、302の返金要求及びチャージバック306の要求及び応答パラメータをそれぞれ示している。返金が、請求方法に応答している場合、capture−id(キャプチャID)の代わりにcharge−id(請求ID)となる。
【0075】
302で受信した返金要求は、理由コードを含む。課金サーバ16は、理由コードが妥当な理由コードであるかどうかを判定して、妥当な理由コードがある場合にのみ返金を処理する。次に、課金サーバ16は、capture−id(キャプチャID)を用いて、元の請求、及び元の請求が処理された特定のキャリアサーバ18を判定する。
【0076】
無効な理由コードが提供される又は理由コードが提供されないために返金が失敗する場合、課金サーバ16は、refund−id(返金ID)を返さず、結果コード及び結果メッセージを返すだけである。同様に、返金額が、参照された取引の金額を超えるために返金が失敗する場合、課金サーバ16は、refund−id(返金ID)を返さず、結果コード及び結果メッセージを返すだけである。加盟店サーバ14によって一部返金が要求される場合、課金サーバ16は、一部金額の返金を取得して、refund−id(返金ID)を返すが、このcapture−id(キャプチャID)に対してそれ以上の返金を取得することはできない。
【0077】
上述のように、課金サーバ16は、特定の市場及びキャリアサーバ18の要件によって要求される、消費者認証(オプトイン)を実行する。課金サーバ16が管理する消費者オプトインは、請求要求のためにのみ提供される。課金サーバ16がオプトインを管理する場合、課金サーバ16は、加盟店サーバ14からの請求要求に対して、支払いの消費者オプトインが要求されることを指示する応答を提供することになる。消費者オプトインには、PINベース及びキーワードによる応答という2つの形態がある。市場及びキャリアサーバ18に基づいて、課金サーバ16は、必要なオプトインのタイプを提供することになる。PINコードベースのオプトインの場合、加盟店サーバ14が提供するPIN入力フォームに消費者がPINを入力すると、加盟店サーバ14は、継続要求を使用して継続することになる(PINコードを送出することによって)。
【0078】
課金サーバ16はまた、加盟店サーバ14が消費者の固有の識別子をこれらの電話番号と一緒に送出する場合、自動認証をサポートすることができる。この場合、課金サーバ16は、設定可能な期間中に、消費者に関して消費者認証が以前に処理されたか否かをチェックすることになる。処理されていた場合、課金サーバ16は、以前の認証を受諾することができ、消費者を再度認証する必要はない。
【0079】
以下の方法、すなわち、認可、キャプチャ、キャンセル、請求、及び返金は、冪等性をサポートする。冪等方法がコーリングされる場合、複数のコールが行われても、動作は一度だけ実行される。同じrequest−id(要求ID)に関して2つの請求要求が行われる場合、口座にはただ1度だけ請求されて、両方の要求が同じ応答を取得する。成功した場合、全てのコールが、予期される成功応答を返すことになるが、実際の請求は一度しか行われない。冪等方法に対する全てのコールが、request−id(要求ID)パラメータ内に固有の値を含む必要がある。
【0080】
課金サーバ16APIは、同期要求及び非同期要求の両方を含む。認可要求は、同期要求である。認可を完了するために要求がキャリアサーバ18に対して行われている間、要求はブロックする。同期認可は、ユーザがアプリケーション又はコンテンツへのアクセスを待っている間に、応答を提供する必要性を共有する多くの使用事例をサポートする。
【0081】
キャプチャ及び請求は、非同期要求である。これらの要求は、課金サーバ16によって受信されて処理され、課金サーバ16は、要求が承認されたか否かを示す即時応答を提供する。承認された要求は、要求がうまく処理されたことを示すための応答を返し、応答コード及びメッセージは、取引が進行中であることを示すことになる。成功又は失敗に関わらず、取引の処理が終了すると、課金サーバ16は、取引処理明細と共にコールバック通知を加盟店サーバ14に送信することになる。
【0082】
課金サーバ16は、指定された発行元URL(「コールバックURL」)にハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)POST要求を送信して、取引状態情報を伝達する。コールバック通知は、非同期である。加盟店サーバ14は、課金サーバ16の発行元ポータルを用いて自己のコールバックURLを設定することができる。コールバック通知は、請求及びキャプチャ要求の完了(成功又は失敗)がある非同期取引、及びキャリアサーバ18から受信した各返金済みの取引に関する通知を受信するキャリア起因の返金のような、特定の使用事例に関して必要となる場合がある。
【0083】
図8は、消費者携帯電話12を示すブロック図であり、便宜上タッチ感知式ディスプレイ1120又は「タッチスクリーン」を示している。消費者携帯電話12は、メモリ1020(1又はそれ以上のコンピュータ可読ストレージ媒体を含むことができる)と、メモリコントローラ1220と、1又はそれ以上の処理ユニット(CPU)1200と、周辺インタフェース1180と、RF回路構成1080と、オーディオ回路構成1100と、スピーカ1110と、マイクロフォン1130と、入出力(I/O)サブシステム1060と、他の入力又は制御デバイス1160と、外部ポート1240とを含む。これらの構成要素は、1又はそれ以上の通信バス又は信号線1030上で通信を行う。
【0084】
図8に示す種々の構成要素は、ハードウェア、ソフトウェア、或いは1又はそれ以上の信号処理及び/又は特定用途向け集積回路を含むハードウェアとソフトウェアの組合せで実施することができる。
【0085】
メモリ1020は、高速ランダムアクセスメモリを含むことができ、1又はそれ以上の磁気ディスクストレージデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性固体メモリデバイスのような不揮発性メモリを含むこともできる。CPU1200及び周辺インタフェース1180のような、消費者携帯電話12の他の構成要素によるメモリ1020へのアクセスは、メモリコントローラ1220によって制御される。
【0086】
周辺インタフェース1180は、デバイスの入出力周辺機器をCPU1200及びメモリ1020に接続する。1又はそれ以上のプロセッサ1200は、メモリ1020内に格納された種々のソフトウェアプログラム及び/又は命令セットを実行又は実施して、消費者携帯電話12の種々の機能を実行して、データを処理する。
【0087】
RF(無線周波数)回路構成1080は、電磁信号とも呼ばれるRF信号を送受信する。RF回路構成1080は、電気信号と電磁信号との間の変換を行い、電磁信号を介して通信ネットワーク及び他の通信デバイスと通信する。RF回路構成1080は、アンテナシステム、RFトランシーバ、1又はそれ以上の増幅器、チューナ、1又はそれ以上の発振器、デジタルシグナルプロセッサ、CODECチップセット、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリ、及びその他を含む、これらの機能を実行するための公知の回路構成を含む。RF回路構成1080は、World Wide Web(WWW)とも呼ばれるインターネット、イントラネットのようなネットワーク、及び/又はセルラー電話ネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(LAN)及び/又はメトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)のような無線ネットワーク、及び他のデバイスと無線通信によって通信することができる。無線通信は、当該技術で公知の複数の通信規格、プロトコル、及び技術のいずれかを用いることができる。
【0088】
オーディオ回路構成1100、スピーカ1110、及びマイクロフォン1130は、ユーザと消費者携帯電話12との間のオーディオインタフェースを提供する。オーディオ回路構成1100は、周辺インタフェース1180からオーディオデータを受信して、オーディオデータを電気信号に変換して、電気信号をスピーカ1110に送る。スピーカ1110は、電気信号を人間の可聴音波に変換する。オーディオ回路構成1100はまた、音波からマイクロフォン1130によって変換された電気信号も受信する。オーディオ回路構成1100は、電気信号をオーディオデータに変換して、オーディオデータを処理のために周辺インタフェース1180に送信する。また、オーディオ回路構成1100は、オーディオ回路構成1100と取り外し可能なオーディオ入出力周辺機器、例えば、出力のみのヘッドフォン、又は出力(例えば、片耳又は両耳用のヘッドフォン)及び入力(例えば、マイクロフォン)の両方を備えたヘッドセット等との間のインタフェースとして機能するヘッドフォンジャックも含む。
【0089】
I/Oサブシステム1060は、タッチスクリーン1120及び他の入力/制御デバイス1160のような消費者携帯電話12上の入出力周辺機器を周辺インタフェース1180に接続する。I/Oサブシステム1060は、他の入力又は制御デバイスのためのディスプレイコントローラ1560及び1又はそれ以上の入力コントローラ1600を含む。1又はそれ以上の入力コントローラ1600は、他の入力又は制御デバイス1160との間で電気信号を送受信する。他の入力/制御デバイス1160は、物理的なボタン(例えば、プッシュボタン、ロッカーボタン)、ダイアル、スライダースイッチ、ジョイスティック、クリックホイール、及びインタフェースの一部分を形成するものとして機能するその他の全てを含むことができる。入力コントローラ1600は、キーボード、赤外線ポート、USBポート、及びマウスのようなポインタデバイスのいずれかに接続することができる。1又はそれ以上のボタンは、スピーカ1110及び/又はマイクロフォン1130の音量制御のためのアップ/ダウンボタンを含むことができる。1又はそれ以上のボタンは、プッシュボタンを含むことができる。プッシュボタンの素早く押すことで、タッチスクリーンのロックを解除すること、又はデバイスのロックを解除するためにタッチスクリーン上でジェスチャーを用いる処理を開始することができる。プッシュボタンの長押しによって、消費者携帯電話12の電源をオン又はオフに切り替えることができる。タッチスクリーン1120は、仮想ボタン又はソフトボタン、及び1又はそれ以上のソフトキーボードを実装するために使用される。
【0090】
タッチ感知式タッチスクリーン1120は、デバイスとユーザとの間の入力インタフェース及び出力インタフェースを提供する。ディスプレイコントローラ1560は、タッチスクリーン1120との間で電気信号の送受信を行う。タッチスクリーン1120は、視覚的な出力をユーザに表示する。視覚的な出力は、グラフィックス、テキスト、アイコン、ビデオ、及びこれらのいずれかの組合せ(まとめて「グラフィックス」と呼ぶ)を含むことができる。一部の実施形態では、視覚的な出力の一部又は全ては、ユーザインタフェースオブジェクトに対応することができ、これの更なる詳細については、以下で説明する。
【0091】
タッチスクリーン1120は、触覚及び/又は触知性の接触に基づいてユーザから入力を受け取るタッチ感知式表面、センサ、又は一連のセンサを有する。タッチスクリーン1120及びディスプレイコントローラ1560(これと共にメモリ1020内のいずれかの関連するモジュール及び/又は命令セット)は、タッチスクリーン1120上の接触(及びいずれかの動き又は接触の途切れ)を検出して、検出した接触を、タッチスクリーン上に表示されるユーザインタフェースオブジェクト(例えば、1又はそれ以上のソフトキー、アイコン、ウェブページ、又は画像)との対話に変換する。例示的な実施形態において、タッチスクリーン1120とユーザとの間の接触点が、ユーザの指に対応する。
【0092】
タッチスクリーン1120は、LCD(液晶ディスプレイ)技術又はLPD(発行ポリマーディスプレイ)技術を使用することができるが、他の実施形態では、他のディスプレイ技術を使用することができる。タッチスクリーン1120及びディスプレイコントローラ1560は、現在公知の又は今後開発される複数の接触感知技術のいずれかを用いて接触及び何らかの動き又は動きの中断を検出することができ、本技術は、限定されるものではないが、容量性、抵抗性、赤外線、及び表面弾性波技術、並びに他の近接センサアレイ又はタッチスクリーン1120との1又はそれ以上の接触点を判定するための他の素子を含む。
【0093】
ユーザは、スタイラス、指、及びその他のような任意の適切な物体又は付属物を用いて、タッチスクリーン1120との接触を行うことができる。一部の実施形態では、ユーザインタフェースは、指ベースの接触及びジェスチャーで主に機能するよう設計されており、これは、タッチスクリーン上の指の接触の範囲がより大きいために、スタイラスベースの入力よりも精度が大幅に下がる。一部の実施形態では、デバイスは、大まかな指ベースの入力を、正確なポインタ/カーソル位置又はユーザによって所望される動作を実行するためのコマンドに変換する。
【0094】
消費者携帯電話12はまた、種々の構成要素に電力供給するための電力システム1620も含む。電力システム1620は、電力管理システム、1又はそれ以上の電源(例えば、バッテリー、交流(AC))、充電システム、電力障害検出回路、電力コンバータ又はインバータ、電力ステータスインジケータ(例えば、発光ダイオード(LED))、及び携帯用デバイスにおける電力の生成、管理、及び分配に関連するいずれかの他の構成要素を含むことができる。
【0095】
メモリ1020に格納されたソフトウェア構成要素は、オペレーティングシステム1260、通信モジュール(又は命令セット)1280、接触/動きモジュール(又は命令セット)1300、グラフィックスモジュール(又は命令セット)1320、テキスト入力モジュール(又は命令セット)1340、及びアプリケーション(又は命令セット)1360を含む。
【0096】
オペレーティングシステム1260(例えば、Darwin、RTXC、LINUX(登録商標)、UNIX(登録商標)、OS X、WINDOWS(登録商標)、又はVxWorksのような組み込み型のオペレーティングシステム)は、一般的なシステムタスク(例えば、メモリ管理、ストレージデバイス制御、電力管理、その他)を制御して管理するためのソフトウェア構成要素及び/又はドライバを含み、種々のハードウェアとソフトウェア構成要素との間の通信を円滑にする。
【0097】
通信モジュール1280は、1又はそれ以上の外部ポート1240上での他のデバイスとの通信を円滑にして、RF回路構成1080及び/又は外部ポート1240によって受信されるデータを処理するための種々のソフトウェア構成要素も含む。外部ポート1240(例えば、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)、FIREWIRE、その他)は、他のデバイスに直接、又はネットワーク(例えば、インターネット、無線LAN、その他)上で間接的に接続するように構成される。
【0098】
接触/動きモジュール1300は、タッチスクリーン1120(ディスプレイコントローラ1560と連動して)及び他のタッチ感知式デバイス(例えば、タッチパッド又は物理的なクリックホイール)との接触を検出することができる。接触/動きモジュール1300は、接触が行われたか否かを判定する、接触の動きがあったか否かを判定してタッチスクリーン1120を横切る動きの追跡する、及び接触が途切れたか(すなわち、接触が停止したか)否かを判定する等の、接触の検出に関連する様々な動作を実行するための種々のソフトウェア構成要素を含む。接触点の動きを判定する段階は、接触点の速度(大きさ)、速さ(大きさ及び方向)、及び/又は加速度(大きさ及び/又は方向の変化)を判定する段階を含むことができる。これらの動作は、単一接触(例えば、1つの指による接触)に、又は複数の同時接触(例えば、「マルチタッチ」/複数の指による接触)に適用することができる。接触/動きモジュール1300及びディスプレイコントローラ1560はまた、タッチパッド上の接触も検出する。
【0099】
グラフィックスモジュール1320は、タッチスクリーン1120上にグラフィックスをレンダリングして表示するための種々の公知のソフトウェア構成要素を含み、表示されるグラフィックスの明度を変えるための構成要素を含む。本明細書で用いる場合、用語「グラフィックス」は、ユーザに表示することができるあらゆるオブジェクトを含み、テキスト、ウェブページ、アイコン(ソフトキーを含むユーザインタフェースオブジェクトなど)、デジタル画像、ビデオ、アニメーション、及び同様のものを含む。
【0100】
グラフィックスモジュール1320の構成要素とすることができるテキスト入力モジュール1340は、様々なアプリケーション(例えば、連絡先、電子メール、IM、ブログ、ブラウザ、及びテキスト入力が必要な任意の他のアプリケーション)でテキストを入力するためのソフトキーボードを提供する。アプリケーション1360は、モバイルアプリケーション208を含むことができる。
【0101】
図9は、本明細書で開示する方法論のいずれか1つ又はそれ以上をマシンに実行させるための命令セットをその中で実行可能なコンピュータシステム900の例示的な形態のマシンの概略図を示している。代替的実施形態において、マシンは、独立型デバイスとして動作すること、又は他のマシンに接続(例えば、ネットワーク接続)することができる。ネットワーク配置において、マシンは、サーバ−クライアントネットワーク環境ではサーバ又はクライアントマシンとして、或いはピアツーピア(又は分散)ネットワーク環境ではピアマシンとして動作することができる。マシンは、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、セットトップボックス(STB)、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、ウェブアプライアンス、ネットワークルータ、スイッチ又はブリッジ、或いはそのマシンによって行われるべき動作を指定する命令セット(シーケンシャル又はそれ以外)を実行する能力がある任意のマシンとすることができる。さらに、ただ1つのマシンのみを図示しているが、用語「マシン」は、本明細書で説明する方法論のいずれか1つ又はそれ以上を実行するための命令セット(又は複数セット)を個別に又は共同で実行する任意のマシン集合も含むととらえるべきである。
【0102】
例示的なコンピュータシステム900は、プロセッサ930(例えば、中央処理ユニット(CPU))、グラフィックス処理ユニット(GPU)、又はその両方)と、メインメモリ932(例えば、読み取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、同期DRAM(SDRAM)又はRambus DRAM(RDRAM)、その他のようなダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM))と、スタティックメモリ934(例えば、フラッシュメモリ、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM、その他))とを含み、これらはバス936を介して相互に通信するよう構成される。
【0103】
コンピュータシステム900は、ビデオディスプレイ938(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)又はブラウン管(CRT))をさらに含むことができる。コンピュータシステム900はまた、英数字入力デバイス940(例えば、キーボード)と、カーソル制御デバイス942(例えば、マウス)と、ディスクドライブユニット944と、信号発生装置946(例えば、スピーカ)と、ネットワークインタフェースデバイス948とを含むこともできる。
【0104】
ディスクドライブユニット944は、本明細書で説明する方法論又は機能のうちのいずれか1つ又はそれ以上を具現化する1又はそれ以上の命令セット952(例えば、ソフトウェア)が格納されたマシン可読媒体950を含む。ソフトウェアはまた、完全に又は少なくとも部分的に、メインメモリ932内及び/又はプロセッサ930内に、コンピュータシステム900によるこの命令の実行中に常駐することもでき、メモリ932及びプロセッサ930が、マシン可読媒体を構成することもできる。ソフトウェアはさらに、ネットワークインタフェースデバイス948を介してネットワーク954上で送受信することができる。
【0105】
例示的な実施形態では、命令952が単一の媒体上にあるように示しているが、用語「マシン可読媒体」は、1又はそれ以上の命令セットを格納する単一媒体又は複数媒体(例えば、集中又は分散データベース又はデータストア、及び/又は関連するキャッシュ及びサーバ)であると理解するよう解釈すべきである。用語「マシン可読媒体」はまた、マシンによって実行するための命令セットを格納し、エンコードし、又は保持する能力があり、本明細書の方法論のいずれか1つ又はそれ以上をマシンに実行させるいずれかの媒体を含むと解釈すべきである。従って、用語「マシン可読媒体」は、限定されるものではないが、固体メモリ、光学及び磁気媒体を含むと解釈すべきである。
【0106】
特定の例示的な実施形態について説明して添付図面に示してきたが、このような実施形態は、例証にすぎず、本発明を限定するものではないこと、並びに、当業者であれば修正例を想定することができるので、本発明は、図示して説明した特定の構成及び配置に限定されないことを理解されたい。