(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6409053
(24)【登録日】2018年9月28日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】すべり軸受配列を備えるポンプ装置
(51)【国際特許分類】
F04D 13/02 20060101AFI20181004BHJP
F16C 35/02 20060101ALI20181004BHJP
F16C 25/04 20060101ALI20181004BHJP
F16C 27/06 20060101ALI20181004BHJP
F16C 17/04 20060101ALI20181004BHJP
F16C 17/02 20060101ALN20181004BHJP
【FI】
F04D13/02 C
F16C35/02 C
F16C25/04 Z
F16C27/06 A
F16C17/04 Z
!F16C17/02 Z
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-512286(P2016-512286)
(86)(22)【出願日】2014年4月29日
(65)【公表番号】特表2016-519244(P2016-519244A)
(43)【公表日】2016年6月30日
(86)【国際出願番号】EP2014058669
(87)【国際公開番号】WO2014180705
(87)【国際公開日】20141113
【審査請求日】2017年3月24日
(31)【優先権主張番号】102013208460.9
(32)【優先日】2013年5月8日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】591040649
【氏名又は名称】カーエスベー ソシエタス ヨーロピア ウント コンパニー コマンディート ゲゼルシャフト アウフ アクチェン
【氏名又は名称原語表記】KSB SE & Co. KGaA
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【弁理士】
【氏名又は名称】有原 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100107319
【弁理士】
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100114591
【弁理士】
【氏名又は名称】河村 英文
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100170379
【弁理士】
【氏名又は名称】徳本 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100179154
【弁理士】
【氏名又は名称】児玉 真衣
(74)【代理人】
【識別番号】100180231
【弁理士】
【氏名又は名称】水島 亜希子
(74)【代理人】
【識別番号】100184424
【弁理士】
【氏名又は名称】増屋 徹
(72)【発明者】
【氏名】ドレクセル,パトリック
(72)【発明者】
【氏名】ライ,マルクス
【審査官】
所村 陽一
(56)【参考文献】
【文献】
特表2012−520431(JP,A)
【文献】
欧州特許出願公開第00771956(EP,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0068565(US,A1)
【文献】
独国特許出願公開第19541247(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 13/02
F16C 17/04
F16C 25/04
F16C 27/06
F16C 35/02
F16C 17/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポンプ装置、特に、磁気カップリングポンプ装置であって、
前記ポンプ装置のポンプケーシングによって形成された内部空間と、
閉込缶であって、前記閉込缶によって包囲されたチャンバを前記ポンプケーシングによって形成された前記内部空間に対して密封する、閉込缶と、
すべり軸受配列によって回転軸を中心として駆動回転可能に取り付けられているインペラシャフトと、
前記インペラシャフトの一端に配置されたインペラと、
前記インペラシャフトに一体回転可能に接続された第1の軸受スリーブと、
前記インペラシャフトに一体回転可能に接続された第2の軸受スリーブと、
前記第1の軸受スリーブとラジアル軸受面を介して相互作用する第1の軸受ブッシュであって、前記ポンプケーシングまたは前記ポンプケーシングに固定された構成要素に回転不可能に接続されている、第1の軸受ブッシュと、
前記第2の軸受スリーブとラジアル軸受面を介して相互作用する第2の軸受ブッシュであって、前記ポンプケーシングまたは前記ポンプケーシングに固定された構成要素に回転不可能に接続されている、第2の軸受ブッシュと、
前記第1および第2の軸受ブッシュ間に配置された保持リングと、
を備えるものにおいて、
第1のアキシャル軸受リング(33)を受け入れる第1のリング溝(32)が、前記保持リング(31)内において前記第1の軸受ブッシュ(27)の方を向く面側に形成されており、第2のアキシャル軸受リング(35)を受け入れる第2のリング溝(34)が、前記保持リング(31)内において前記第2の軸受ブッシュ(39)の方を向く面側に形成されており、
前記保持リング(31)には、前記インペラシャフト(13)に面した領域にリング溝(62)が形成され、かつ、前記第1のリング溝(32)および/または前記第2のリング溝(34)を前記リング溝(62)に連通させる少なくとも1つの孔(61,63)が形成されていることを特徴とする、ポンプ装置。
【請求項2】
前記第1の軸受スリーブ(26)および前記第1の軸受ブッシュ(27)は、前記ケーシングカバー(4)の開口(15)内に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のポンプ装置。
【請求項3】
前記第1のアキシャル軸受リング(33)は、波状ワッシャー(36)によって前記第1のリング溝(32)内に固定されており、前記第2のアキシャル軸受リング(35)は、波状ワッシャー(37)によって前記第2のリング溝(34)内に固定されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のポンプ装置。
【請求項4】
前記ポンプケーシング(2)のケーシングカバー(4)の前記開口(15)は、拡径された開口領域(28)を有しており、該開口領域に、トレランスリング(29)を受け入れる周回溝(30)が形成されており、該開口領域において、第1の軸受ブッシュ(27)が配置され、前記トレランスリング(29)によって、前記ケーシングカバー(4)に回転不可能に接続されていることを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載のポンプ装置。
【請求項5】
軸受リングキャリア(47)の開口(51)は、拡径された開口領域(52)を有しており、該開口領域に、トレランスリング(53)を受け入れる周回溝(54)が形成されており、該開口領域において、前記第2の軸受ブッシュ(39)が収容され、前記トレランスリング(53)によって、前記軸受リングキャリア(47)に回転不可能に接続されていることを特徴とする、請求項1〜4の何れか一項に記載のポンプ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポンプ装置、特に、磁気カップリングポンプ装置であって、ポンプ装置のポンプケーシングによって形成された内部空間と、閉込缶であって、前記閉込缶によって包囲されたチャンバをポンプケーシングによって形成された内部空間に対して密封する、閉込缶と、すべり軸受配列によって取り付けられたインペラシャフトであって、回転軸を中心として回転するように駆動可能になっている、インペラシャフトと、インペラシャフトの一端に配置されたインペラと、インペラシャフトに一体回転可能に接続された第1の軸受スリーブと、インペラシャフトに一体回転可能に接続された第2の軸受スリーブと、第1の軸受スリーブとラジアル軸受面を介して相互作用する第1の軸受ブッシュであって、ポンプケーシングまたはポンプケーシングに固定された構成要素に回転不可能に接続されている、第1の軸受ブッシュと、第2の軸受スリーブとラジアル軸受面を介して相互作用する第2の軸受ブッシュであって、ポンプケーシングまたはポンプケーシングに固定された構成要素に回転不可能に接続されている、第2の軸受ブッシュと、第1および第2の軸受ブッシュ間に配置された保持リングと、を備える、ポンプ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、すべり軸受配列を有する前記形式の磁気カップリングポンプを開示している。この場合、静止軸受部が外側ケーシングと呼ばれる軸受リングキャリア内に受け入れられ、回転軸を中心として回転する軸受部がシャフト上に配置されている。ここで、アキシャル軸受が、それぞれ、静止軸受部に外側から当接している。これは、以下の欠点、すなわち、インペラとインペラに近接して配置される軸受ブッシュとが比較的大きく離間し、これによって、前記軸受ブッシュと半径方向力を生じるインペラとの間の間隔が比較的大きくなるという欠点をもたらすことになる。さらに、大きな出費を伴ってかつ特別の工具を用いずに、静止軸受部を交換することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】欧州特許出願公開第0771956A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、アキシャル軸受の潤滑がさらに改良され、所定負荷下の半径方向支持力が低減され、かつ保守の容易さが高められるように、汎用ポンプ装置をさらに開発することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的は、第1のアキシャル軸受リングを受け入れる第1のリング溝が、保持リング内において第1の軸受ブッシュの方を向く面側に形成され、第2のアキシャル軸受リングを受け入れる第2のリング溝が、保持リング内において第2の軸受ブッシュの方を向く面側に形成されことによって、達成されることになる。
【0006】
アキシャル軸受リングが第1および第2の軸受ブッシュ間に配置されることによって、このように形成されたアキシャル軸受配列の潤滑および冷却が、先行技術との関連で最適化されることになる。同様に、2つのアキシャル軸受配列がこのようにシャフト曲げが最小になる位置に配置されることによって、アキシャル軸受の傾きが、先行技術との関連で低減され、接触比率が増大されることになる。
【0007】
有利な改良例では、第1の軸受スリーブおよび第1の軸受ブッシュは、ケーシングカバーの開口内に配置されるようになっている。
【0008】
このようにして、第1の軸受スリーブおよび第1の軸受ブッシュをインペラのより近くに配置させることができ、これによって、軸受のラジアル力を低減させ、ラジアル・スラスト軸受に関して重要な作用点における軸受損傷の可能性を低減させることができる。
【0009】
アキシャル軸受リングの確実な着座を達成するために、本発明の好ましい改良例では、
第1のアキシャル軸受リングは、波状ワッシャーによって第1のリング溝内に固定され、第2のアキシャル軸受リングは、波状ワッシャーによって第2のリング溝内に固定されるようになっている。
【0010】
本発明の好ましい改良例では、すべり軸受配列の最適な潤滑および冷却のために、保持リング内に、少なくとも1つの孔が形成され、該孔は、第1のリング溝をインペラシャフトの方を向く領域において保持リングに形成されたさらなるリング溝に接続するようになっている。
【0011】
同じ理由から、本発明によれば、保持リング内に、少なくとも1つの孔が形成され、該孔は、第2のリング溝をインペラシャフトの方を向く領域において保持リングに形成されたリング溝に接続するようになっている。
【0012】
単純かつ安価なアセンブリを得るために、本発明の有利な改良例では、ポンプケーシングのケーシングカバーの開口は、拡径された開口領域を有しており、該開口領域に、トレランスリングを受け入れる周回溝が形成され、該開口領域において、第1の軸受ブッシュが配置され、トレランスリングによって、ケーシングカバーに回転不可能に接続されるようになっている。
【0013】
さらに、好都合には、軸受リングキャリアの開口は、拡径された開口領域を有しており、該開口領域に、トレランスリングを受け入れる周回溝が形成され、該開口領域において、第2の軸受ブッシュが収容され、トレランスリングによって、軸受リングキャリアに回転不可能に接続されるようになっている。
【0014】
ケーシングカバー内の第1の軸受ブッシュおよび軸受リングキャリア内の第2の軸受ブッシュからなる配列は、保守に関して、特別の工具を用いることなく、すべり軸受配列またはその部品を容易に交換することができるという利点を有している。
【0015】
以下、図面に示されている例示的実施形態について、さらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明によるすべり軸受配列を有する磁気カップリングポンプの縦断面を示す図である。
【
図2】
図1に対応するすべり軸受配列を拡大して示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、磁気カップリングポンプ装置の形態にあるポンプ装置1を示している。ポンプ装置1は、遠心ポンプの多部品ポンプケーシング2を有しており、該ポンプケーシングは、渦巻ケーシングの形態にある流体圧ケーシング3、ケーシングカバー4、軸受キャリアケージ5、軸受キャリア6、および軸受カバー7を備えている。
【0018】
流体圧ケーシング3は、送達媒体の吸入のための入口開口8を有すると共に、送達媒体の排出のための出口開口9を有している。ケーシングカバー4は、入口開口8の反対側に位置する流体圧ケーシング3の側に配置されている。
【0019】
軸受キャリアケージ5は、流体圧ケーシング3から逸れたケーシングカバー4の側に固定されている。軸受キャリア6は、ケーシングカバー4の反対側に位置する軸受キャリアケージ5の側に取り付けられている。軸受カバー7は、軸受キャリアケージ5から逸れた軸受キャリア6の側に固定されている。
【0020】
閉込缶10が、流体圧ケーシング3から逸れたケーシングカバー4の側に固定されており、前記閉込缶は、ポンプケーシング2によって、具体的には、ケーシングカバー4、軸受キャリアケージ5、および軸受キャリア6によって画定された内部空間11内に少なくとも部分的に延在している。閉込缶10は、前記閉込缶によって閉鎖されたチャンバ12を内部空間11に対して密封している。
【0021】
回転軸Aを中心として回転可能になっているインペラシャフト13が、流体圧ケーシング3およびケーシングカバー4によって画定された流通チャンバ14から、ケーシングカバー4に設けられた開口15を通って、チャンバ12内に延在している。
【0022】
インペラ16が、インペラシャフト13の(流通チャンバ14内に位置する)シャフト端に固定されており、チャンバ12内に位置するインナーロータ17が、反対側のシャフト端に配置されている。この反対側のシャフト端は、拡径された2つのシャフト区域13a,13bを有している。インナーロータ17は、多数の磁石18を備えている。これらの磁石18は、閉込缶10の方を向くインナーロータ17の側に配置されている。
【0023】
インペラ16とインナーロータ17との間に、すべり軸受配列19が配置されている。すべり軸受配列19は、インペラシャフト13に操作可能に接続され、回転軸Aを中心として回転するように駆動可能になっている。
【0024】
図示されていない駆動モータ、好ましくは、電動モータが、駆動シャフト20を駆動するようになっている。回転軸Aを中心として駆動可能になっている駆動シャフト20は、インペラシャフト13と実質的に同心に配置されている。駆動シャフト20は、軸受カバー7および軸受キャリア6を通って延在し、軸受キャリア6内に収容された2つのボール軸受21,22内に取り付けられている。駆動シャフト20の自由端には、多数の磁石23を保持するアウターロータ24が配置されている。磁石23は、閉込缶10の方を向くアウターロータ24の側に配置されている。アウターロータ24は、閉込缶10を少なくとも部分的に覆って延在しており、回転するアウターロータ24が磁気力によってインナーロータ17、従って、インペラシャフト13およびインペラ16を回転させるように、インナーロータ17と相互作用するようになっている。
【0025】
図2に拡大して示されているすべり軸受配列19は、第1の保持リング25を備えている。第1の保持リング25は、インペラシャフト13上に配置され、その片側がインペラ16に当接している。インペラシャフト13に同じように押し付けられている第1の軸受スリーブ26は、インペラ16の反対側に位置する保持リング25の側に当接している。第1の軸受スリーブ26が、ケーシングカバー4に回転不可能に接続された第1の軸受ブッシュ27によって包囲されている。インペラ13の近くに位置する第1の軸受スリーブ26およびインペラ13の近くに位置する第1の軸受ブッシュ27は、ここではそれらの全体が、またはそれらの少なくとも一部または大部分が、ケーシングカバー4の開口15内に配置されている。ケーシングカバー4の開口15は、拡径された開口領域28を有しており、該開口領域内に、トレランスリング29を受け入れる周回溝30が形成されている。開口領域28内に位置する軸受ブッシュ27は、トレランスリング29によって、しっかりとケーシングカバー4に回転不可能に接続されている。
【0026】
インペラシャフト13に押し付けられている第2の保持リング31は、保持リング25の反対側に位置する軸受スリーブ26の側に当接している。保持リング31内に、第1の軸受ブッシュ27の方を向く第1のリング溝32が形成されており、第1のリング溝32内に、第1のアキシャル軸受リング33が配置されている。第1の軸受ブッシュ27および第1のアキシャル軸受リング33は、実質的に互いに向き合って位置するように、配置されている。第1のリング溝32の反対側に位置する側において、保持リング31は、第2のリング溝34を有しており、第2のリング溝34内に、第2のアキシャル軸受リング35が収容されている。図示されている実施形態では、保持リング31は、単一部品の形態にある。代替的実施形態では、保持リング31は、2部品の形態にあってもよく、この場合、両方の保持リング部分の各々が、それぞれ、1つのリング溝32,34を有することになる。第1のアキシャル軸受リング33は、波状ワッシャー36によって第1のリング溝32内に固定されている。同様に、第2のアキシャル軸受リング35は、さらなる波状ワッシャー37によって第2のリング溝34内に固定されている。
【0027】
インペラシャフト13に配置された第2の軸受スリーブ38が、第1の軸受スリーブ26の反対側に位置する保持リング31の側に当接しており、前記第2の軸受スリーブは、第2の軸受ブッシュによって包囲されている。第2の軸受ブッシュ39および第2のアキシャル軸受リング35は、実質的に互いに向き合うように、配置されている。インペラシャフト13に押し付けられている第3の保持リング40が、保持リング31から離れる方を向く側において、第2の軸受スリーブ38に当接している。
【0028】
図1,2から分かるように、板バネパック41が、保持リング40とシャフト区域13aとの間に配置され、クランプされた組立体にバネ力を加えるようになっている。クランプ組立体は、インペラ16、インペラ16をディスク42を介してインペラシャフト13に固定するインペラナット43、保持リング25、第1の軸受スリーブ26、保持リング31、第2の軸受スリーブ38、保持リング40、およびインナーロータ17から構成されている。具体的には、板バネパック41は、クランプされた組立体が、ある程度の弾性によって、特にインナーロータ17を介して、(シャフト区域13a,13bの異なる直径によって生じる)当接面44に当接して保持されるように、クランプされた組立体にバネ力を加えることになる。シャフト区域13bの直径は、シャフト区域13aの直径よりも大きく、シャフト区域13aの直径は、シャフト区域13bから離れる方を向く側においてシャフト区域13aに隣接するインペラシャフト13の部分の直径よりも大きくなっている。クランプされた組立体は、回転軸Aを中心としてインペラシャフト13と共に回転する構成部品から実質的に構成されている。
【0029】
ポンプ装置1の作動中における異なって作用する軸方向スラスト力に起因して、第1のアキシャル軸受リング33が第1の軸受ブッシュ27に当接し、第1のアキシャル軸受リング33および第1の軸受ブッシュ27が第1のアキシャル軸受配列45を形成するか、または第2のアキシャル軸受リング35が第2の軸受ブッシュ39に当接し、第2のアキシャル軸受リング35および第2の軸受ブッシュ39が第2のアキシャル軸受配列46を形成することになる。
【0030】
軸受リングキャリア47が、ネジ接続部(図示せず)によって、フランジ状領域48を介してケーシングカバー4に回転軸Aに対して同軸になるように固定されており、前記軸受リングキャリアは、チャンバ12内に延在している。ここで、前記軸受リングキャリアは、アキシャル軸受リング33,35を有する保持リング31、第2の軸受スリーブ38、第2の軸受ブッシュ39、および少なくとも部分的に保持リング40を実質的に包囲している。フランジ状領域48からその自由端49に向かって、軸受リングキャリア47の外径は、その断面において減少している。軸受リングキャリア47は、内部領域50を有しており、該内部領域50内に、保持リング31が配置されている。自由端49において、軸受リングキャリア47は、開口51を有しており、該開口51を通って、インペラシャフト13が延在している。開口51は、内部領域50に隣接して位置する拡径された開口領域52を有しており、該開口領域52内に、トレランスリング52を受け入れる周回溝54が形成されている。開口領域52内に収容された第2の軸受ブッシュ39は、トレランスリング53によって、しっかりと軸受リングキャリア47に回転不可能に接続されている。
【0031】
当接面55が、開口15から拡径された開口領域28への移行によって形成されており、当接面56が、開口51から拡径された開口領域52への移行によって形成されている。これらの当接面は、すべり軸受配列19をその意図された位置に保持することになる。
【0032】
通路開口57,58がケーシングカバー4に設けられており、通路開口59,60が軸受リングキャリア47に設けられている。通路開口57,58は、流通チャンバ14を(閉込缶10およびケーシングカバー4によって実質的に包囲された)チャンバ12に接続しており、通路開口59,60は、チャンバ12を軸受リングキャリア47の内部領域50に接続している。保持リング31に、少なくとも1つの孔61が形成されている。孔61は、第1のリング溝32を(インペラシャフト13の方を向く領域において保持リング31に形成された)さらなるリング溝62に接続している。少なくとも1つの孔63が、同じように、第2のリング溝34をリング溝62に接続している。さらに、回転軸と平行に延在する少なくとも1つの軸方向溝64が、第1の軸受スリーブ26と相互作用するラジアル軸受面上において第1の軸受ブッシュ27に配置されている。軸方向溝65が、第2の軸受スリーブ38と相互作用するラジアル軸受面において第2の軸受ブッシュ39に配置されている。
【0033】
従って、すべり軸受配列19の冷却および潤滑のために、送達媒体は、流通チャンバ14から引き出され、通路開口57,58,59,60を介してアキシャル軸受リング33,35および軸受スリーブ26,38および軸受ブッシュ27,39の相互に割り当てられた表面に供給されることになる。孔61,63を介して、送達媒体は、リング溝62内に送達される。インペラシャフト13に形成された少なくとも1つの半径方向孔66を介して、送達媒体は、インペラシャフト13の全体を一端から他端に延在する(図示されていない)軸方向ダクト内に送達され、次いで、流通チャンバ14内に戻ることになる。必要に応じて、少なくとも1つのさらなる半径方向孔67が、保持リング40または板バネパック41に近いインペラシャフトに形成されており、この少なくとも1つのさらなる半径方向孔は、同じように、インペラシャフト13を貫通する軸方向ダクトに接続されている。保持リング40の(図示されていない)少なくとも1つの半径方向孔を介して、送達媒体は、軸受リングキャリア48の内部領域50から少なくとも1つの半径方向孔67に送達される。半径方向孔66,67がインペラ16から比較的に遠くに配置されている事実によって、インペラシャフト13のより大きい疲労強度が得られることになる。
【符号の説明】
【0034】
1 ポンプ装置
2 ポンプケーシング
3 流体圧ケーシング
4 ケーシングカバー
5 軸受キャリアケージ
6 軸受キャリア
7 軸受カバー
8 入口開口
9 出口開口
10 閉込缶
11 内部空間
12 チャンバ
13 インペラシャフト
13a シャフト区域
13b シャフト区域
14 流通チャンバ
15 開口
16 インペラ
17 インナーロータ
18 磁石
19 すべり軸受配列
20 駆動シャフト
21 ボール軸受
22 ボール軸受
23 磁石
24 アウターロータ
25 保持リング
26 第1の軸受スリーブ
27 第1の軸受ブッシュ
28 開口領域
29 トレランスリング
30 溝
31 保持リング
32 第1のリング溝
33 第1のアキシャル軸受リング
34 第2のリング溝
35 第2のアキシャル軸受リング
36 波状ワッシャー
37 波状ワッシャー
38 第2の軸受スリーブ
39 第2の軸受ブッシュ
40 保持リング
41 板バネパック
42 ディスク
43 インペラナット
44 当接面
45 第1のアキシャル軸受
46 第2のアキシャル軸受
47 軸受リングキャリア
48 フランジ状領域
49 自由端
50 内部領域
51 開口
52 開口領域
53 トレランスリング
54 溝
55 当接面
56 当接面
57 通路開口
58 通路開口
59 通路開口
60 通路開口
61 孔
62 リング溝
63 孔
64 軸方向溝
65 軸方向溝
66 半径方向孔
67 半径方向孔
A 回転軸