特許第6409091号(P6409091)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6409091ホウロウコーティング装置とホウロウコーティング方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6409091
(24)【登録日】2018年9月28日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】ホウロウコーティング装置とホウロウコーティング方法
(51)【国際特許分類】
   C23D 1/00 20060101AFI20181004BHJP
   C23D 7/00 20060101ALI20181004BHJP
   B05D 1/26 20060101ALI20181004BHJP
   B05D 1/28 20060101ALI20181004BHJP
   B05D 7/00 20060101ALI20181004BHJP
   B05D 7/14 20060101ALI20181004BHJP
   B05C 5/00 20060101ALI20181004BHJP
   B05C 11/02 20060101ALI20181004BHJP
   B05C 9/06 20060101ALI20181004BHJP
【FI】
   C23D1/00
   C23D7/00
   B05D1/26 Z
   B05D1/28
   B05D7/00 K
   B05D7/14 K
   B05C5/00 101
   B05C11/02
   B05C9/06
【請求項の数】17
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-88209(P2017-88209)
(22)【出願日】2017年4月27日
【審査請求日】2017年4月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】510225487
【氏名又は名称】ビーエイチアイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(72)【発明者】
【氏名】ウー、ジョンイン
【審査官】 國方 康伸
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2015/0360249(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0354065(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0354066(US,A1)
【文献】 韓国公開特許第10−2014−0081257(KR,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2010−0103118(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23D 1/00 − 17/00
B05C 5/00 − 11/00
B05D 1/00 − 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)表面に伝熱フィンが形成されている熱交換器用フィンチューブである金属チューブを前処理チャンバーにフィーディングして表面を前処理する段階;
(b)前記(a)段階で前処理が完了した金属チューブをコーティングチャンバーにフィーディングさせてコーティングチャンバー内部に設置されたホウロウ釉薬供給ノズルから供給されるホウロウ釉薬で前記金属チューブの表面をコーティングする段階、および、
(c)前記(b)段階でコーティングが完了した金属チューブを焼成チャンバーにフィーディングさせて焼成する段階を含み、
前記金属チューブの進行方向を基準として前記ホウロウ釉薬供給ノズルの前面にコーティングブラシが具備され、前記(b)段階は、前記コーティングブラシにより前記金属チューブの表面から余分のホウロウ釉薬と気泡が除去される段階がさらに遂行され、
前記焼成チャンバー進入前に終端コーティング部が具備されて、前記(c)段階に先行して前記伝熱フィンの終端が前記終端コーティング部によりホウロウ釉薬でもう一度コーティングされることを特徴とする、
ホウロウコーティング方法。
【請求項2】
前記終端コーティング部はホウロウ釉薬が塗られた終端ブラシであることを特徴とする、請求項1に記載のホウロウコーティング方法。
【請求項3】
前記ホウロウ釉薬供給ノズルに連結されて前記金属チューブに前記ホウロウ釉薬を供給する釉薬保存容器と、前記釉薬保存容器の内部の前記ホウロウ釉薬を撹拌させる撹拌器がさらに具備され、前記(b)段階は、前記撹拌器によって均一に混合された前記ホウロウ釉薬を前記ホウロウ釉薬供給ノズルを通じて前記金属チューブに供給することを特徴とする、請求項1に記載のホウロウコーティング方法。
【請求項4】
前記金属チューブを移送するコンベヤーには二個以上の移送ローラが具備され、前記移送ローラは前記金属チューブの下方を支持しながら回転して前記コンベヤーに沿って前記金属チューブを回転および前進させることを特徴とする、請求項1に記載のホウロウコーティング方法。
【請求項5】
前記コーティングチャンバーと前記焼成チャンバーの間に位置する前記移送ローラの側部または下部に一個以上のコーティング液除去板がそれぞれ前記移送ローラの回転面に対して傾斜して具備され、前記移送ローラが回転すると前記コーティング液除去板の端部が前記移送ローラの回転面に接触して前記移送ローラに付着したホウロウ釉薬が除去される段階をさらに含むことを特徴とする、請求項4に記載のホウロウコーティング方法。
【請求項6】
前記コーティング液除去板は前記移送ローラの回転面に対して垂直に具備されることを特徴とする、請求項5に記載のホウロウコーティング方法。
【請求項7】
前記移送ローラは、断面が円形の棒であって、中央部の直径が小さく、両端部に行くほど直径が漸次大きくなってテーパー状の本体を有することを特徴とする、請求項5に記載のホウロウコーティング方法。
【請求項8】
前記移送ローラは前記焼成チャンバーコンベヤーの縦方向と直角をなす横方向線に対して時計回り方向または反時計回り方向に5°〜35°の角度を形成する軸上に具備されることを特徴とする、請求項7に記載のホウロウコーティング方法。
【請求項9】
表面に伝熱フィンが形成されている熱交換器用フィンチューブである金属チューブをフィーディングして表面を前処理する前処理チャンバー、前処理が完了した金属チューブをコーティングチャンバーにフィーディングしてコーティングチャンバー内部に設置されたホウロウ釉薬供給ノズルから供給されるホウロウ釉薬で前記金属チューブの表面をコーティングするコーティングチャンバー、およびコーティングが完了した金属チューブを焼成チャンバーにフィーディングして焼成する焼成チャンバーを含むホウロウコーティング装置であって、
前記金属チューブの進行方向を基準として前記ホウロウ釉薬供給ノズルの前面に前記金属チューブの表面から余分のホウロウ釉薬と気泡を除去するコーティングブラシがさらに具備され、
前記金属チューブが前記焼成チャンバーに進入する前に前記伝熱フィンの終端を前記ホウロウ釉薬でもう一度コーティングする終端コーティング部がさらに具備されることを特徴とする、
ホウロウコーティング装置。
【請求項10】
前記終端コーティング部はホウロウ釉薬が塗られた終端ブラシであることを特徴とする、請求項9に記載のホウロウコーティング装置。
【請求項11】
前記ホウロウ釉薬供給ノズルに連結されて前記金属チューブに前記ホウロウ釉薬を供給する釉薬保存容器の内部に、前記ホウロウ釉薬を撹拌させる撹拌器がさらに具備されることを特徴とする、請求項9に記載のホウロウコーティング装置。
【請求項12】
前記金属チューブを移送するコンベヤーには二個以上の移送ローラが具備され、前記移送ローラは前記金属チューブの下方を支持しながら回転して前記コンベヤーに沿って前記金属チューブを回転および前進させることを特徴とする、請求項9に記載のホウロウコーティング装置。
【請求項13】
前記コーティングチャンバーと前記焼成チャンバーの間に位置する前記移送ローラの側部または下部に一個以上のコーティング液除去板がそれぞれ前記移送ローラの回転面に対して傾斜して具備され、前記移送ローラが回転すると前記コーティング液除去板の端部が前記移送ローラの回転面に接触して前記移送ローラに付着したホウロウ釉薬が除去されることを特徴とする、請求項12に記載のホウロウコーティング装置。
【請求項14】
前記コーティング液除去板は前記移送ローラの回転面に対して垂直に具備されることを特徴とする、請求項13に記載のホウロウコーティング装置。
【請求項15】
前記コーティング液除去板は耐熱性が高い金属からなることを特徴とする、請求項13に記載のホウロウコーティング装置。
【請求項16】
前記移送ローラは、断面が円形の棒であって、中央部の直径が小さく、両端部に行くほど直径が漸次大きくなってテーパー状の本体を有することを特徴とする、請求項13に記載のホウロウコーティング装置。
【請求項17】
前記移送ローラは、前記焼成チャンバーコンベヤーの縦方向と直角をなす横方向線に対して時計回り方向または反時計回り方向に5°〜35°の角度を形成する軸上に具備され、前記金属チューブは前記移送ローラの回転によって回転および前進して前記アウトフィードコンベヤーに移送されることを特徴とする、請求項16に記載のホウロウコーティング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はホウロウコーティング装置とホウロウコーティング方法に関するもので、より詳細には伝熱フィンが形成された金属チューブの表面をコーティングするためのホウロウコーティング装置とホウロウコーティング方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
金属チューブは湿気の多い環境で使われる場合が多いため、耐久性を向上させるために表面に多様な種類のコーティングが行われている。
【0003】
発電機用の熱交換器に用いられるフィンチューブのように、劣悪な環境(発電機で酸成分が含まれたガスを利用して熱交換する際にガスが冷却されながらチューブの表面および伝熱フィンが酸露點に露出されることによってフィンチューブに低温腐食現象が発生する)で使われる金属チューブは、一般的なコーティング組成物でコーティングされた場合、腐食された金属チューブを周期的に取替えなければならないため不便であり、多くの費用が要される問題点があった。
【0004】
このような問題を解決するための方案として使われるステンレス系列やチタニウム材質の金属チューブは、費用負担が大きく、フィンチューブの取替え周期を長くするだけであり、酸腐食に対する根本的な解決策にはならないという限界がある。さらに他の方案として提示されるテフロン(登録商標)コーティングは耐熱性の面で限界を示す問題点がある。
【0005】
ホウロウコーティングは耐酸性が強い特徴を有するため、耐熱性および耐酸性が要求されるような劣悪な環境で使われる金属チューブにはホウロウコーティングを適用することが好ましい。
【0006】
しかし、ホウロウコーティングはコーティング工程が難しいため、広く使われていないのが実情である。
【0007】
特に、ホウロウ釉薬は粘性が強いため、釉薬保存容器に保存されていたホウロウ釉薬がそのまま重力方向に下降して金属チューブに供給されることによって、不均一な濃度のホウロウ釉薬が金属チューブにコーティングされ、金属チューブの表面に気泡が形成されるという問題点があった。
【0008】
気泡の除去はフィンチューブの耐久性を決定する重要な工程であって、従来技術はコーティングブラシを利用してホウロウ釉薬がコーティングされた金属チューブと伝熱フィンの表面を掃くことによって気泡を除去することができた。
【0009】
しかし、コーティングブラシが伝熱フィンの間に深く進入して金属チューブ本体の表面から伝熱フィンの終端まで掃き出すことによって、伝熱フィンの終端に行くほどホウロウ釉薬が多く掃き出されてしまい、コーティング膜が薄くなるか剥がれ落ち得る問題点があった。
【0010】
また、粘性の強いホウロウ釉薬が金属チューブに均一に塗布されない問題点も依然として残っていた。
【0011】
また、ホウロウ釉薬がコーティングされた金属チューブが移送されながら前記金属チューブを移送する移送ローラの回転面にホウロウ釉薬が付着してしまう問題点があった。前記移送ローラは回転面に付着したホウロウ釉薬が除去されていない状態で回転し続けながら金属チューブを移送するため、前記移送ローラに付着したホウロウ釉薬は金属チューブの他の部位に付着する恐れがあった。
【0012】
前記ホウロウコーティングを適用した従来のコーティング装置およびコーティング方法として大韓民国公開特許第10−2014−0081257号が公開されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は前記のような問題点を解決するために案出されたもので、コーティング工程を経た金属チューブに形成された伝熱フィンの終端を終端ブラシを利用してもう一度コーティングすることによって、伝熱フィンの終端のコーティング膜が剥がれることを防止することにその目的がある。
【0014】
また、ホウロウ釉薬を供給する釉薬保存容器の内部に撹拌器を具備してホウロウ釉薬を撹拌することによって、金属チューブにコーティングされるホウロウ釉薬の濃度を均一にすることにその目的がある。
【0015】
また、移送ローラの側部または下部に移送ローラの回転面と接触するコーティング液除去板を具備することによって、移送ローラに付着したホウロウ釉薬を除去することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前述したような目的を具現するための本発明に係るホウロウコーティング方法は、(a)表面に伝熱フィンが形成されている熱交換器用フィンチューブである金属チューブを前処理チャンバーにフィーディングして表面を前処理する段階と、(b)前記(a)段階で前処理が完了した金属チューブをコーティングチャンバーにフィーディングさせてコーティングチャンバー内部に設置されたホウロウ釉薬供給ノズルから供給されるホウロウ釉薬で前記金属チューブの表面をコーティングする段階と、(c)前記(b)段階でコーティングが完了した金属チューブを焼成チャンバーにフィーディングさせて焼成する段階を含み、前記金属チューブの進行方向を基準として前記ホウロウ釉薬供給ノズルの前面にコーティングブラシが具備されて、前記(b)段階は前記コーティングブラシにより前記金属チューブの表面から余分のホウロウ釉薬と気泡が除去される段階がさらに遂行され、前記焼成チャンバー進入前に終端コーティング部が具備されて、前記(c)段階に先行して前記伝熱フィンの終端が前記終端コーティング部によりホウロウ釉薬でもう一度コーティングされるようにすることができる。
【0017】
前記終端コーティング部はホウロウ釉薬が塗られた終端ブラシであり得る。
【0018】
前記ホウロウ釉薬供給ノズルに連結されて前記金属チューブに前記ホウロウ釉薬を供給する釉薬保存容器と、前記釉薬保存容器の内部の前記ホウロウ釉薬を撹拌させる撹拌器がさらに具備され、前記(b)段階は、前記撹拌器によって均一に混合された前記ホウロウ釉薬を前記ホウロウ釉薬供給ノズルを通じて前記金属チューブに供給する段階であり得る。
【0019】
前記ホウロウコーティング方法で、前記金属チューブを移送するコンベヤーには二個以上の移送ローラが具備され、前記移送ローラは前記金属チューブの下方を支持しながら回転して前記コンベヤーに沿って前記金属チューブを回転および前進させるものであり得る。
【0020】
前記コーティングチャンバーと前記焼成チャンバーの間に位置する前記移送ローラの側部または下部に一個以上のコーティング液除去板がそれぞれ前記移送ローラの回転面に対して傾斜して具備され、前記移送ローラが回転すると前記コーティング液除去板の端部が前記移送ローラの回転面に接触して前記移送ローラに付着したホウロウ釉薬が除去される段階がさらに含まれ得る。
【0021】
前記コーティング液除去板は前記移送ローラの回転面に対して垂直に具備され得る。
【0022】
前記移送ローラは、断面が円形の棒であって、中央部の直径が小さく、両端部に行くほど直径が漸次大きくなってテーパー状の本体を有するものであり得る。
【0023】
前記移送ローラは前記コンベヤーの縦方向と直角をなす横方向線に対して時計回り方向または反時計回り方向に5°〜35°の角度を形成する軸上に具備されるものであり得る。
【0024】
本発明に係るホウロウコーティング装置は、表面に伝熱フィンが形成されている熱交換器用フィンチューブである金属チューブをフィーディングして表面を前処理する前処理チャンバーと、前処理が完了した金属チューブをコーティングチャンバーにフィーディングしてコーティングチャンバー内部に設置されたホウロウ釉薬供給ノズルから供給されるホウロウ釉薬で前記金属チューブの表面をコーティングするコーティングチャンバー、コーティングが完了した金属チューブを焼成チャンバーにフィーディングして焼成する焼成チャンバーを含むホウロウコーティング装置であって、前記金属チューブの進行方向を基準として前記ホウロウ釉薬供給ノズルの前面に前記金属チューブの表面から余分のホウロウ釉薬と気泡を除去するコーティングブラシがさらに具備され、前記金属チューブが前記焼成チャンバーに進入する前に前記伝熱フィンの終端を前記ホウロウ釉薬でもう一度コーティングする終端コーティング部がさらに具備され得る。
【0025】
前記終端コーティング部はホウロウ釉薬が塗られた終端ブラシであり得る。
【0026】
前記ホウロウ釉薬供給ノズルに連結されて前記金属チューブに前記ホウロウ釉薬を供給する釉薬保存容器の内部に、前記ホウロウ釉薬を撹拌させる撹拌器がさらに具備され得る。
【0027】
前記金属チューブを移送するコンベヤーには二個以上の移送ローラが具備され、前記移送ローラは前記金属チューブの下方を支持しながら回転して前記コンベヤーに沿って前記金属チューブを回転および前進させるものであり得る。
【0028】
前記コーティングチャンバーと前記焼成チャンバーの間に位置する前記移送ローラの側部または下部に一個以上のコーティング液除去板がそれぞれ前記移送ローラの回転面に対して傾斜して具備され、前記移送ローラが回転すると前記コーティング液除去板の端部が前記移送ローラの回転面に接触して前記移送ローラに付着したホウロウ釉薬が除去されるものであり得る。
【0029】
前記コーティング液除去板は前記移送ローラの回転面に対して垂直に具備され得る。
【0030】
前記コーティング液除去板は耐熱性が高い金属で構成され得る。
【0031】
前記移送ローラは、断面が円形の棒であって、中央部の直径が小さく、両端部に行くほど直径が漸次大きくなってテーパー状の本体を有するものであり得る。
【0032】
前記移送ローラは、前記焼成チャンバーコンベヤーの縦方向と直角をなす横方向線に対して時計回り方向または反時計回り方向に5°〜35°の角度を形成する軸上に具備され得る。
【発明の効果】
【0033】
本発明に係るホウロウコーティング装置およびホウロウコーティング方法によれば、コーティング工程を経た金属チューブに形成された伝熱フィンの終端を終端ブラシを利用してもう一度コーティングすることによって、伝熱フィンの終端のコーティング膜の剥がれを防止することができる。
【0034】
また、ホウロウ釉薬を供給する釉薬保存容器の内部に撹拌器を具備してホウロウ釉薬を撹拌することによって、金属チューブにコーティングされるホウロウ釉薬の濃度を均一にすることができる。
【0035】
また、移送ローラの側部または下部にコーティング液除去板を具備して移送ローラが回転すると移送ローラの回転面に接触するコーティング液除去板によって移送ローラに付着したホウロウ釉薬が除去されるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】本発明のホウロウコーティング方法によってコーティングされるフィンチューブを図示した図面。
図2】本発明のホウロウコーティング装置を例示的に図示した図面。
図3】本発明のホウロウコーティング装置のインフィードコンベヤー(a)とインフィードコンベヤーに含まれたモーターおよびローラの構成(b)を図示した図面。
図4】本発明のホウロウコーティング装置のコーティング部の断面を簡略化して図示した図面。
図5】本発明のホウロウコーティング装置のコーティング部に含まれるコーティングチャンバーを模式的に図示した図面。
図6】本発明のホウロウコーティング装置に終端ブラシが具備されたものを模式的に図示した図面。
図7】本発明のホウロウコーティング装置に移送ローラが具備されたものを模式的に図示した図面。
図8】本発明のホウロウコーティング装置の前処理チャンバーコンベヤー、コーティングチャンバーコンベヤーおよび焼成チャンバーコンベヤーに移送ローラが具備されたものを模式的に図示した図面。
図9】本発明のホウロウコーティング装置に使われる移送ローラを図示した斜視図。
図10】本発明のホウロウコーティング装置に使われる移送ローラとコーティング液除去板を図示した斜視図。
図11】本発明のホウロウコーティング装置に使われる移送ローラとコーティング液除去板を図示した断面図。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、添付した図面を参照して本発明の好ましい実施例に対する構成および作用を詳細に説明すると次のとおりである。
【0038】
図1図11を参照して本発明の一実施例によるホウロウコーティング装置について説明する。
【0039】
本発明の一実施例によるホウロウコーティング装置は、インフィードコンベヤー200からフィーディングされる伝導体であるコーティング対象物の表面を前処理する前処理チャンバー110と、前記前処理が完了したコーティング対象物がフィーディングされると内部に設置されたホウロウ釉薬供給ノズル121から供給されるホウロウ釉薬でコーティング対象物の表面をコーティングするコーティングチャンバー120、コーティングが完了した前記コーティング対象物がフィーディングされると焼成を遂行する焼成チャンバー130が具備されたコーティング部100を含み、前記コーティングチャンバー120と前記焼成チャンバー130の間に前記コーティング対象物の終端をもう一度コーティングする終端ブラシ124がさらに具備される。
【0040】
前記コーティング対象物は金属チューブ10であり得る。
【0041】
図1を参照する。前記金属チューブ10は表面に伝熱フィン12が形成されている熱交換器用フィンチューブであり得る。
【0042】
図2を参照する。前記金属チューブ10はインフィード(in−feed)コンベヤー200によってフィーディングされ、コーティング部100を通過してアウトフィード(out−feed)コンベヤー300によりアウトフィーディングされ得る。前記インフィードコンベヤー200と前記アウトフィードコンベヤー300はインフィードコンベヤースタンド210とアウトフィードコンベヤースタンド(図示されず)により支持され得る。
【0043】
前記金属チューブ10は錯角を形成している複数対の回転ローラ230とモーター220によって回転しながら前進することができる。
【0044】
図3を参照する。前記インフィードコンベヤー200で、前記金属チューブ10は金属チューブ移送部260を通じて金属チューブ積載部240から金属チューブローディング部250に移送されて前記コーティング部100に連続的にフィーディングされるように構成され得る。
【0045】
前記インフィードコンベヤー200の構成は前記アウトフィードコンベヤー300にも同じ方式でアウトフィーディングされるように構成され得る。
【0046】
図4を参照する。前記コーティング部100は前記前処理チャンバー110と前記コーティングチャンバー120および前記焼成チャンバー130で構成される。
【0047】
前記前処理チャンバー110は、前記金属チューブ10の前処理工程が遂行されるチャンバーである。前記前処理工程はショットブラスト法(shot blast)、サンドブラスト法、グリットブラスト法(grit blast)など、この分野で通常的に使われる方法によって実施され得る。
【0048】
また、金属の前処理に通常的に使われる湿式前処理によって金属チューブを前処理することも可能であり、湿式前処理時に前処理溶液内に超音波を発生させて金属チューブ表面の異物をより効率的に除去する方法を採用することも可能である。
【0049】
また、前処理チャンバー110に加熱手段111が具備され、前記加熱手段111を使って金属チューブ10を300℃〜500℃の高温で短い時間の間加熱して前記金属チューブ10の表面に付着したオイル類の成分を除去する方法が使われ得る。
前記加熱手段111は電気炉、プラズマ熱処理炉、重油炉、経由炉、ガス炉、水素熱処理炉、誘導加熱炉などであり得、前記金属チューブ10は回転しながら前処理工程を遂行するため、前記加熱手段111の形状にかかわらず均一に加熱することができる。
【0050】
また、前記前処理チャンバー110は、前記金属チューブ10を回転および前進させる前処理チャンバーコンベヤー400を含むことができる。
【0051】
図5を参照する。前記コーティングチャンバー120は、前記金属チューブ10をホウロウ釉薬でコーティングする工程が遂行されるチャンバーである。
【0052】
前記コーティングチャンバー120には前記金属チューブ10をコーティングするホウロウ釉薬を供給するホウロウ釉薬供給ノズル121が具備される。前記ホウロウ釉薬供給ノズル121には釉薬保存容器(図示されず)が連結され、前記釉薬保存容器の内部には前記ホウロウ釉薬を撹拌する撹拌器(図示されず)が備えられ得る。前記撹拌器の作動で粘性の高い前記ホウロウ釉薬を撹拌して前記ホウロウ釉薬が均一な濃度で前記金属チューブ10に供給されるようにすることができる。
【0053】
また、前記コーティングチャンバー120にはコーティングブラシ122がさらに具備され得る。前記コーティングブラシ122を前記ホウロウ釉薬が塗布された前記金属チューブ10の表面に接触させることによって、前記金属チューブ10の表面の余分のホウロウ釉薬と気泡を除去することができる。このために前記コーティングブラシ122は前記金属チューブ10の進行方向を基準として前記ホウロウ釉薬供給ノズル121の前方、空気噴射ノズル123の後方に具備され得る。
【0054】
また、前記コーティングチャンバー120には空気噴射ノズル123がさらに具備され得る。前記空気噴射ノズル123は前記金属チューブ10の進行方向を基準として前記ホウロウ釉薬供給ノズル121の前面に具備される。前記空気噴射ノズル123は前記金属チューブ10の表面に空気を噴射して前記金属チューブ10の表面の余分のホウロウ釉薬と気泡を除去し、コーティングされた前記ホウロウ釉薬の乾燥を迅速に進行させることができる。
【0055】
また、前記コーティングチャンバー120は、前記金属チューブ10を回転および前進させるコーティングチャンバーコンベヤー500を含むことができる。
【0056】
図4を参照する。前記焼成チャンバー130は、前記ホウロウ釉薬がコーティングされた前記金属チューブ10を焼成させるチャンバーである。
【0057】
前記焼成チャンバー130には前記前処理チャンバー110のように加熱手段131が具備され、前記加熱手段131を通じて前記金属チューブ10を700℃〜1100℃の高温で加熱して焼成させることができる。
【0058】
また、前記焼成チャンバー130は、前記金属チューブ10を回転および前進させる焼成チャンバーコンベヤー600を含むことができる。
【0059】
図6を参照する。前記終端ブラシ124は前記コーティングチャンバー120内部で前記コーティングブラシ122と前記空気噴射ノズル123の間に配置され、前記金属チューブ10の伝熱フィン12終端に接触するように具備され得る。前記終端ブラシ124には前記ホウロウ釉薬が付着しており、前記伝熱フィン12終端に前記ホウロウ釉薬をもう一度コーティングしてコーティング膜が剥がれることを防止する役割をすることができる。
【0060】
図7図8を参照する。前記インフィードコンベヤー200と前記前処理チャンバーコンベヤー400、前記コーティングチャンバーコンベヤー500、前記焼成チャンバーコンベヤー600、前記アウトフィードコンベヤー300には前記金属チューブ10の下端を支持しながら移送する移送ローラ270が複数個具備され得る。
【0061】
前記移送ローラ270は、前記金属チューブ10の進行方向に垂直をなす方向に対して時計回り方向または反時計回り方向に一定の角度(A、5°〜35°、好ましくは10°〜30°)傾いた軸を基準として直接的または間接的に供給される動力によって回転するように具備され得る。
【0062】
また、図9を参照する。前記移送ローラ270は断面が円形の棒であって、中央部の直径が小さく、両端部に行くほど直径が漸次大きくなるテーパー状の形態であり得る。
【0063】
前記した前記移送ローラ270の形態と配置は、前記移送ローラ270を回転させる動力が与えられる時、前記金属チューブ10を回転させるとともに前進させる役割をする。前記移送ローラ270の軸の角度は前記金属チューブ10の回転速度を決定し、前記移送ローラのテーパーの形状は回転しながら前進する前記金属チューブが前記移送ローラの外に離脱しないようにガイドするガイドの役割をすることができる。
【0064】
図10図11を参照する。前記ホウロウ釉薬がコーティングされた前記金属チューブ10を移送する前記移送ローラ270の側部または下部に一個以上のコーティング液除去板272、272a、272b、272cが具備され得る。
【0065】
前記金属チューブ10は前記移送ローラ270により下端が支持されて回転および前進するので、前記移送ローラ270の回転面に前記ホウロウ釉薬がコーティングされた前記金属チューブ10から落ちてきたホウロウ釉薬273が付着する可能性がある。前記移送ローラ270は持続的に回転して金属チューブ10を移送するので、連続してフィーディングされる金属チューブ10に前記移送ローラ270の回転面に付着した前記ホウロウ釉薬273が付着するようになる。
【0066】
前記コーティング液除去板272、272a、272b、272cは前記移送ローラ270の回転面に付着した前記ホウロウ釉薬273を掃き出して除去する役割をする。前記移送ローラ270が回転すると前記コーティング液除去板272、272a、272b、272cが前記移送ローラ270の回転面と接触して前記ホウロウ釉薬273を除去することができる。
【0067】
前記役割を遂行するために前記コーティング液除去板272、272a、272b、272cは、前記コーティングチャンバー120と前記焼成チャンバー130の間に位置する前記移送ローラ270の側部または下部に前記移送ローラ270の回転面に対して傾斜して具備される。前記傾斜角は好ましくは90°であり得る。
【0068】
また、前記コーティング液除去板272、272a、272b、272cの端部は前記移送ローラ270の回転面に接触するように具備され、前記コーティング液除去板272は個数にかかわらず前記金属チューブ10の回転および前進を妨げない位置に配置されなければならない。
【0069】
また、前記コーティング部100の高温の環境から影響を受けないようにするために耐熱性の高い金属で構成され得る。
【0070】
本発明で前記金属チューブ10が前記前処理チャンバー110にフィーディングされる前に後端部を他の金属チューブ10と連結させて前処理工程、コーティング工程、焼成工程を遂行する場合、前記前処理チャンバーコンベヤー400、前記コーティングチャンバーコンベヤー500および前記焼成チャンバーコンベヤー600が具備されない場合もあり得る。
【0071】
すなわち、本発明のように前記前処理チャンバー110、前記コーティングチャンバー120および前記焼成チャンバー130を含む前記コーティング部100がコンパクトであるためその長さがコーティングする金属チューブの長さと比較して非常に短い場合、別途のコンベヤーなしにインフィードコンベヤー200およびアウトフィードコンベヤー300により金属チューブ10の持続的な回転および前進が遂行され得る。
【0072】
一方、前記前処理チャンバー110にフィーディングされる前に金属チューブ10の後端部を他の金属チューブ10と連結させて前処理工程、コーティング工程、焼成工程を遂行せず、それぞれの金属チューブ10を個別的にコーティングする場合には、前処理工程、コーティング工程、焼成工程で個別的な金属チューブ10が回転および前進力を有するようにするために前記前処理チャンバーコンベヤー400、前記コーティングチャンバーコンベヤー500および前記焼成チャンバー用のコンベヤー600のうち一つ以上が必要な場合もあり得る。
【0073】
本発明の一実施例によるホウロウコーティング方法について説明する。
【0074】
まず、表面に伝熱フィン12が形成されている金属チューブ10を前処理チャンバー110にフィーディングして表面を前処理する段階を遂行する。
【0075】
前記金属チューブ10はインフィードコンベヤー200を通じて回転しながらフィーディングされて前処理チャンバーコンベヤー400を通じて回転および前進して前記前処理チャンバー110の内部で加熱手段111を通じて加熱される。
【0076】
次いで、前処理が完了した前記金属チューブ10をコーティングチャンバー120にフィーディングして表面をコーティングする段階を遂行する。
【0077】
前記金属チューブ10はコーティングチャンバーコンベヤー500を通じて回転および前進して前記コーティングチャンバー120内部でホウロウ釉薬でコーティングされる。前記ホウロウ釉薬はホウロウ釉薬供給ノズル121から供給され得る。
【0078】
この時、前記ホウロウ釉薬供給ノズル121に連結された釉薬保存容器(図示されず)に具備される撹拌器(図示されず)が前記釉薬保存容器の内部の前記ホウロウ釉薬を撹拌して前記ホウロウ釉薬の濃度を均一にする過程が含まれ得る。
【0079】
また、コーティングブラシ122を利用して、コーティングされた前記金属チューブ10の表面を掃くことで前記ホウロウ釉薬が均一に塗布されるようにして気泡を除去する過程がさらに含まれ得る。
【0080】
また、空気噴射ノズル123を通じて、コーティングされた前記金属チューブ10の表面に空気を噴射して前記金属チューブ10の表面の余分のホウロウ釉薬と気泡を除去しコーティングされた前記金属チューブ10の乾燥を迅速に進行させる過程がさらに含まれ得る。
【0081】
また、終端ブラシ124を利用して、コーティングされた前記金属チューブ10の伝熱フィン12の終端を前記ホウロウ釉薬でもう一度コーティングさせることによってコーティング膜の剥がれを防止する過程がさらに含まれ得る。
【0082】
また、コーティング液除去板272が具備されて、コーティングされた前記金属チューブ10から分離されて移送ローラ270に付着したホウロウ釉薬273を除去する過程が含まれ得る。
【0083】
最後に、コーティングが完了した前記金属チューブ10を焼成チャンバー130にフィーディングして焼成チャンバーコンベヤー600を通じて回転および前進させながら焼成する段階を遂行した後、アウトフィードコンベヤー300を通じてアウトフィーディングする。
【0084】
以上で説明した通り、本発明は前述の実施例に限定されず、特許請求の範囲で請求される本発明の技術的思想から逸脱することなく、当該発明が属する技術分野で通常の知識を有した者によって自明な変形実施が可能であり、このような変形実施は本発明の範囲に属する。
【符号の説明】
【0085】
10 金属チューブ
12 伝熱フィン
100 コーティング部
110 前処理チャンバー
111 加熱手段
120 コーティングチャンバー
121 ホウロウ釉薬供給ノズル
122 コーティングブラシ
123 空気噴射ノズル
124 終端ブラシ
130 焼成チャンバー
131 加熱手段
200 インフィード(in−feed)コンベヤー
210 インフィード(in−feed)コンベヤースタンド
220 モーター
230 回転ローラ
240 金属チューブ積載部
250 金属チューブローディング部
260 金属チューブ移送部
270 移送ローラ
272 コーティング液除去板
272a 第1コーティング液除去板
272b 第2コーティング液除去板
272c 第3コーティング液除去板
273 ホウロウ釉薬
300 アウトフィード(out−feed)コンベヤー
400 前処理チャンバーコンベヤー
500 コーティングチャンバーコンベヤー
600 焼成チャンバーコンベヤー
【要約】      (修正有)
【課題】電熱ピンの終端のコーティング膜の剥離を防止するホウロウコーティング方法の提供。
【解決手段】表面に電熱ピン12が形成されている熱交換器用フィンチューブである金属チューブ10の表面を前処理する前処理チャンバー110と、金属チューブをフィーディングしてコーティングチャンバー120内部のホウロウ釉薬供給ノズル121から供給されるホウロウ釉薬で金属チューブの表面をコーティングするコーティングチャンバー、コーティングが完了した金属チューブを焼成チャンバー130にフィーディングして焼成する焼成チャンバーを含み、ホウロウ釉薬供給ノズルの前面に金属チューブの表面から余分のホウロウ釉薬と気泡を除去するコーティングブラシ122が更に具備され、金属チューブが焼成チャンバーに進入する前に電熱ピンの終端をホウロウ釉薬でもう一度コーティングする終端コーティング部124がさらに具備されるホウロウコーティング方法。
【選択図】図6
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11