(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、各実施の形態の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」、「表」、「裏」といった方向は、説明の便宜上、そのように記しているだけであって、装置、器具、部品等の配置や向き等を限定するものではない。
【0010】
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係る照明装置10の斜視図である。
図2は、照明装置10の側面図である。
図3は、照明装置10のA−A断面図である。
図4は、照明装置10のB−B断面図である。
図5は、照明装置10の分解斜視図である。
図6は、回路基板を示す図である。
【0011】
図1もしくは
図2に示すように、照明装置10は、拡散カバー11、ヒートシンク12、口金13を備える。なお、本実施の形態では、照明装置10が電球型として構成されているが、ライン型等、他の形態が適用されてもよい。
【0012】
そして、
図3のA−A断面図に示すように、照明装置10は、光源基板20、電源装置30を備える。
光源基板20には、LED21が複数実装されている。なお、光源基板20に実装されるLED21の数、配置等は、任意である。光源基板20にLED21が1つだけ実装されていてもよい。また、光源基板20には、LED21の代わりに、有機EL(エレクトロルミネッセンス)等、他の種類の発光素子が実装されていてもよい。また、光源基板20は、光源の一例であり、本実施の形態において、光源基板20の代わりに、他の種類の光源が用いられてもよい。
【0013】
拡散カバー11は、透光性を有しており、LED21の点灯時に、LED21から放射される光を拡散させて出射する。ヒートシンク12は、LED21の点灯時に、LED21等から発生する熱を放熱する。
【0014】
電源装置30は、本体31、回路基板40を備える。
口金13は、外部の電源と電気接続された場合に、外部の電源から供給される電力を回路基板40に供給する。
【0015】
回路基板40は、長手状の板面を有する基板である。
ここで、回路基板40の両端部のうち光源基板20から遠い側の端部をP2とする。また、回路基板40の両端部のうち光源基板20から近い側の端部をP3とする。そして、
図3のP2からP3までの長さ、すなわち、回路基板40の両端部の距離Yが、回路基板40の板面の長手方向の長さである。
また、本体31は、回路基板40の板面の長手方向に縦長の筒状の収納部を有する。
そして、回路基板40は、本体31の縦長の収納部に回路基板40の板面の長手方向が沿うように収納されている。
なお、照明装置10は、例えば天井などに取り付けられる。その場合、回路基板40の板面の長手方向が縦方向(上下方向)となり、回路基板40は本体31内に縦置きされる。
【0016】
本実施の形態では、光源基板20と電源装置30と口金13とが順番に並ぶように取り付けられている。具体的には、光源基板20と回路基板40と口金13とが回路基板40の板面方向に沿って順番に並ぶように本体31に取り付けられている。より具体的には、光源基板20と回路基板40と口金13とが回路基板40の板面の長手方向に沿って順番に並ぶように本体31に取り付けられている。
【0017】
回路基板40には、P3からP2に向かって、回路基板40の表面にインダクタL2(第1のインダクタ)とインダクタL1(第2のインダクタ)とコンデンサC1(キャパシタ)とが配置される。更に、回路基板40には、回路基板40の表面にコンデンサC2も配置される。
【0018】
そして、インダクタL2とコンデンサC1との間のインダクタL1が配置された回路基板40の裏面にサーミスタ45が配置される。サーミスタ45は表面実装部品であり、回路基板40の裏面に表面実装される。
また、ダイオードブリッジ42も表面実装部品であり、回路基板40の裏面に表面実装される。
ここで、サーミスタ45が配置された位置をPSとする。
そして、P2とPSとの距離をSとする。
【0019】
なお、回路基板40は、照明装置10もしくは本体31の中心軸からずれた位置に配置される。
その為、
図3において、本体31の上側の側面と回路基板40とで形成される空間よりも、本体31の下側の側面と回路基板40とで形成される空間の方が狭くなっている。
そして、サーミスタ45は、より狭い空間である本体31の下側の側面と回路基板40とで形成される空間に配置される。
【0020】
また、口金13の端部の位置をP1とし、光源基板20の位置をP4とする。ここで、P4はより具体的には、光源基板20のうち、LED21の実装面の位置である。なお、LED21は、照明装置10の中で最も大きい発熱源であり、P4は、照明装置10の最高温度位置である。
そして、P1とP2との距離をXとし、P1とPSとの距離をLとする。また、PSとP4との距離をMとし、P3とP4との距離をZとする。
【0021】
回路基板40の両端部間の距離Yは、距離Zの約2倍であり、サーミスタ45が配置された位置をPSは、P1とP4との中間に配置される。
更に、各距離の比率は、以下の通りである。
(1)X:Y:Z=6:8:4
(2)S:Y=4:10
(3)L:M=1:1
【0022】
A−A断面図(
図3)に対して、直角な断面(
図3に図示のB−B面における照明装置10の断面を示したものが、
図4である。
ここで、サーミスタ45とダイオードブリッジ42とは、回路基板40の裏面に実装され、
図4では、サーミスタ45とダイオードブリッジ42とを透視した状態で示している。
サーミスタ45は、照明装置10もしくは本体31の中心軸からずれた位置に配置される。
【0023】
そして、回路基板40の長手方向とは直角である回路基板40の短手方向の長さをVとすると、回路基板40の長手方向の長さY(縦)と、回路基板40の短手方向の長さV(横)との比率は、縦:横=約5:3である。
【0024】
図5は、回路基板40の裏面方向から見た場合の照明装置10の分解図である。サーミスタ45は、回路基板40の裏面であって、ダイオードブリッジ42が実装された位置の側部であって、ダイオードブリッジ42から例えば3ミリメートル以内に配置される。
また、本体31は2つの部品が嵌合することにより、回路基板40を収納する収納部を形成する。2つの部品が嵌合した本体31に対し、ヒートシンク12が嵌合する。具体的には、本体31の外壁に形成された4つの凹み部に、ヒートシンク12の4つの爪状の爪部が嵌合する。
そして、本体31内の熱は、本体31とヒートシンク12とを伝導し、放熱される。
【0025】
回路基板40の実装部品を
図6に示す。回路基板40の表面には、前述のインダクタL2、インダクタL1、コンデンサC1、コンデンサC2に加え、抵抗R1も実装される。すなわち、回路基板40の表面には、背高部品が配置される。
そして、回路基板40の裏面には、ダイオードブリッジ42やサーミスタ45などの表面実装部品が配置される。
前述の通り、インダクタL2とコンデンサC1との間のインダクタL1が配置された回路基板40の裏面にサーミスタ45が配置される。
【0026】
図7は、照明装置10の回路図である。
【0027】
前述したように、光源基板20には、LED21が複数実装されている。本実施の形態では、これらのLED21が直列に接続されているが、LED21の一部又は全てが並列に接続されていてもよい。
【0028】
回路基板40には、ノイズフィルタ41、ダイオードブリッジ42(DB)、平滑回路43、バックコンバータ44、サーミスタ45、制御回路46(IC)等が実装されている。
【0029】
ノイズフィルタ41は、高電位側が抵抗R1を介して商用交流電源ACに接続され、低電位側がヒューズF1を介して商用交流電源ACに接続されたコンデンサC1で構成されている。ノイズフィルタ41は、商用交流電源ACから供給される交流電力のノイズを除去する。なお、商用交流電源ACは、前述した外部の電源の一例である。
【0030】
ダイオードブリッジ42は、ノイズフィルタ41を介して商用交流電源ACに接続されている。ダイオードブリッジ42は、商用交流電源ACからノイズフィルタ41を介して供給される交流電力を脈流電力に整流する。即ち、ダイオードブリッジ42は、商用交流電源ACから供給される交流電力を直流電力に変換して出力する。なお、ダイオードブリッジ42は、整流回路の一例であり、本実施の形態において、ダイオードブリッジ42の代わりに、他の種類の整流回路が用いられてもよい。
【0031】
平滑回路43は、一端がダイオードブリッジ42の高電位側に接続されたインダクタL1と、高電位側がインダクタL1の他端に接続され、低電位側がダイオードブリッジ42の低電位側に接続されたコンデンサC2とで構成されている。平滑回路43は、ダイオードブリッジ42から出力される直流電力(脈流電力)を平滑化する。
【0032】
バックコンバータ44は、カソード端子がインダクタL1及びコンデンサC2の接続点に接続されたダイオードD1と、一端がダイオードD1のアノード端子に接続されたインダクタL2と、ゲート端子が制御回路46に接続され、ドレイン端子がダイオードD1及びインダクタL2の接続点に接続されたスイッチング素子Q1と、高電位側がインダクタL1及びコンデンサC2の接続点とダイオードD1との接続点に接続され、低電位側がインダクタL2の他端に接続されたコンデンサC3とで構成されている。バックコンバータ44には、コンデンサC4、抵抗R2、光源基板20が互いに並列に接続されている。バックコンバータ44は、ダイオードブリッジ42から平滑回路43を介して出力される直流電力を光源基板20に供給してLED21を点灯させる。なお、本実施の形態では、スイッチング素子Q1として、MOSFET(金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)が用いられているが、他の種類のスイッチング素子が用いられてもよい。また、バックコンバータ44は、電源回路の一例であり、本実施の形態において、バックコンバータ44の代わりに、フライバックコンバータ等、他の種類の電源回路が用いられてもよい。
【0033】
サーミスタ45は、周囲の温度に応じて抵抗が変化する。即ち、サーミスタ45は、回路基板の裏側に表面実装されており、本体31内部の温度(回路基板40の裏面と本体31の内面との間にある空間の温度)あるいは回路基板40の裏面の温度(のいずれか高温の方の温度)を感知する。
以下、サーミスタ45が感知する本体31内部の温度もしくは回路基板40の裏面の温度を単にサーミスタ45の周囲温度と称する。
本実施の形態では、サーミスタ45として、感知する温度が上昇すると抵抗が増大するPTC(Positive・Temperature・Coefficient)サーミスタが用いられている。なお、サーミスタ45は、感温素子の一例であり、本実施の形態において、サーミスタ45の代わりに、ダイオード等、他の種類の感温素子が用いられてもよい。
【0034】
スイッチング素子Q1のソース端子には、電流検出用の抵抗R3の一端が接続されている。抵抗R3の他端には、ダイオードブリッジ42の低電位側及びコンデンサC2の低電位側の接続点が接続されている。ダイオードブリッジ42の低電位側及びコンデンサC2の低電位側の接続点と抵抗R3の他端との接続点には、抵抗R4、サーミスタ45、抵抗R5が順番に直列に接続されている。
【0035】
制御回路46は、スイッチング素子Q1のゲート端子に接続されたスイッチング制御用の出力端子、抵抗R3の他端に接続されたグラウンド端子、抵抗R4とサーミスタ45及び抵抗R5の合成抵抗との接続点に接続された電流設定用の入力端子、PWM(Pulse・Width・Modulation)のデューティ設定用の入力端子、抵抗R5のサーミスタ45側と逆側に接続された内部レギュレータ出力用の出力端子、コンデンサC2の高電位側に接続された主電源入力用の入力端子を有する。グラウンド端子と電流設定用の入力端子との間には、コンデンサC5が接続されている。グラウンド端子とPWMのデューティ設定用の入力端子との間には、コンデンサC6が接続されている。グラウンド端子と内部レギュレータ出力用の出力端子との間には、コンデンサC7が接続されている。
【0036】
電流設定用の入力端子には、抵抗R4とサーミスタ45及び抵抗R5の合成抵抗とで構成された分圧回路から出力される電圧が印加される。サーミスタ45の周囲の温度が高くなると、サーミスタ45の抵抗が大きくなるため、電流設定用の入力端子に印加される電圧が低くなる。この場合、制御回路46は、バックコンバータ44からの出力電流が小さくなるように、スイッチング制御用の出力端子を介してスイッチング素子Q1のオンオフを制御する。制御回路46は、入力端子の電圧に応じて、即ち、サーミスタ45により感知される温度に応じてバックコンバータ44から光源基板20に供給される電力を制御する。
換言すると、サーミスタ45は電源装置30の出力電流設定回路に接続されており、サーミスタ45の抵抗値の変化を利用して制御回路46(IC)の出力電流を制御する。本実施の形態のPTCは、高温になると抵抗値が大きくなり出力電流が抑制される。
【0037】
本実施の形態では、例えば、MOSFETと制御ICとを1パッケージに内蔵したサンケン電気株式会社製のLC5220シリーズのLEDドライバICを用いて、スイッチング素子Q1及び制御回路46を実装することが可能である。
【0038】
ここで、電源装置30の電子部品には、その部品自体の発熱、他の部品の発熱、LED21の発熱、照明装置10の周囲温度の変化等の各種要因により温度変化が生じる。
そして、照明装置10が使用される使用環境によって、電源装置30の電子部品の温度上昇が許容範囲を超える場合がある。例えば、照明装置10が使用される環境の周囲温度が高い場合や、照明装置10が断熱施工されて電源装置30の電子部品の放熱がしにくい場合や、LED21で異常発熱が生じた場合などである。
【0039】
電源装置30の電子部品の温度上昇が許容範囲を超えた場合、部品に不具合あるいは故障が発生するおそれがある。そのため、制御回路46は、サーミスタ45に接続された入力端子の電圧に応じてバックコンバータ44から光源基板20に供給される電力を適切に制御して、電源装置30の電子部品の温度上昇を抑制する必要がある。
そして、電源装置30の電子部品の温度上昇を抑制することにより、電子部品の故障や短寿命を防止する。
【0040】
仮に、サーミスタ45が回路基板40の両端部のうち光源基板20に近い側の端部P3(即ち、口金13から遠い側の端部)に配置されたとすると、LED21の発熱の影響が大きいため、サーミスタ45の周囲の温度は、照明装置10の本体31内部温度の変化に関わらず、常に高くなる。この場合、電源装置30の全ての電子部品の温度上昇が許容範囲内であっても、バックコンバータ44から光源基板20に供給される電力が抑制されてしまうという状況が起こり得る。すなわち、電力が低めに制御されすぎてLED21が暗くなり実用上の不具合が生じる。特に、回路基板40が本体31内に縦置きされた場合、サーミスタ45の位置がLED21側に近いと温度が高すぎて必要以上に出力電流(出力電力)を抑制してしまい、実用に耐えられない。
【0041】
一方、サーミスタ45が回路基板40の両端部のうち光源基板20から遠い側の端部P2(即ち、口金13に近い側の端部)に配置されたとすると、LED21の発熱の影響がほとんどない。
なお、サーミスタ45は、80℃以上から温度変化に対する抵抗値の変化が顕著となる。(以下の説明において、温度の具体的な数値は、「〜℃」もしくは「摂氏〜度」と表記する)。
そして、例えば、照明装置10の使用環境における周囲温度(例えば室温)が25℃の場合、サーミスタ45が設置された回路基板40の端部P2の周囲の温度は、例えば約60℃程度であり、80℃よりも低い。その為、照明装置10の本体31内部の温度が変化し、実際に電子部品の温度上昇が発生しても、サーミスタ45の抵抗値の変化があまり無く、バックコンバータ44から光源基板20に供給される電力(電流)は変化しない、もしくは供給される電力(電流)の変化が少ない。この場合、電源装置30の一部の電子部品(特に、光源基板20に近い側に実装された電子部品)の温度上昇が許容範囲外であっても、バックコンバータ44から光源基板20に供給される電力が抑制されないという状況が起こり得る。そして、電子部品の温度上昇を抑制出来ず、電子部品が故障したり、短寿命になったりする恐れがある。
【0042】
したがって、制御回路46がバックコンバータ44から光源基板20に供給される電力を適切に制御できるようにするには、サーミスタ45を、LED21の発熱の影響が適度にある箇所に配置する必要がある。
具体的には、サーミスタ45を、回路基板40の両端部のうち光源基板20から遠い側の端部P2から当該両端部間の距離YのW倍離れた位置PSに配置する必要がある。
ここで、W=0.4が好適であるが、W=0.4±0.15(すなわち0.25以上0.55以下)であってもよい。
【0043】
好ましくは、サーミスタ45を、回路基板40の両端部のうち光源基板20から遠い側の端部P2から当該両端部間の距離Yの0.3倍以上0.5倍以下(0.4±0.10倍)離れた位置に配置する。より好ましくは、サーミスタ45を、回路基板40の両端部のうち光源基板20から遠い側の端部P2から当該両端部間の距離Yの0.33倍以上0.47倍以下(0.4±0.07倍)離れた位置に配置する。
図8を用いて理由を説明する。
【0044】
図8は、回路基板40の端部からの距離と回路基板40の温度との関係を示すグラフである。この図は、照明装置10の周囲温度(例えば室温)が25℃のとき及び40℃のときに、LED21を点灯させた上で、板面の長手方向の距離Yが27mm(ミリメートル)の回路基板40における複数箇所の温度を測定した結果を示したものである。
なお、回路基板40の電子部品や電子回路からの発熱もあるが、LED21から伝搬する熱の影響の方が大きい。すなわち、LED21が発熱源となり、回路基板40に熱が伝搬し、拡散するため、回路基板40上の熱分布は、LED21の温度が高くなっている。
【0045】
ここで、照明装置10の周囲温度(例えば室温)が25℃の時を標準の使用環境とする。
そして、前述の通り、サーミスタ45は、80℃以上から温度変化に対する抵抗値の変化が顕著となる。すなわち、サーミスタ45は、80℃以上で敏感に温度変化を検出する。また、前述の通り、サーミスタ45の設置位置は、光源基板20に近すぎるのは好ましくない。
【0046】
図8に示す通り、照明装置10の周囲温度(例えば室温)が25℃のとき、回路基板40の温度は、基板端P2からの距離Sが0mmの箇所で63℃、5mmの箇所で76℃、9mmの箇所で80℃、13mmの箇所で79℃、19mmの箇所で84℃、24mmの箇所で86℃となっている。
【0047】
そして、サーミスタ45は、回路基板40の温度が80℃付近であり、光源基板20に近すぎない箇所に配置されることが好ましい。これにより、サーミスタ45は、サーミスタ45の周囲温度の変化を敏感に感知することが可能である。
【0048】
すなわち、サーミスタ45は、
図8のA及びB及びCの範囲に配置されることが好ましい。ここで、A及びB及びCの範囲は、回路基板40の板面の長手方向の両端部のうち光源基板20から遠い側の端部P2から当該両端部間の距離Yの0.25倍以上0.55倍以下離れた位置である。具体的には、この例において、サーミスタ45は、回路基板40の板面の長手方向の両端部のうち光源基板20から遠い側の端部P2からの距離S(以下、「基板端P2からの距離S」という)が6.75mm以上14.85mm以下の箇所に実装されることが好ましい。
【0049】
更には、サーミスタ45は、
図8のA及びBの範囲に配置されることが好ましい。ここで、A及びBの範囲は、回路基板40の両端部のうち光源基板20から遠い側の端部P2から当該両端部間の距離Yの0.3倍以上0.5倍以下離れた位置である。具体的には、この例において、サーミスタ45は、基板端P2からの距離Sが8.1mm以上13.5mm以下の箇所に実装されることが好ましい。
【0050】
更には、サーミスタ45は、
図8のAの範囲に配置されることがより好ましい。ここで、Aの範囲は、回路基板40の両端部のうち光源基板20から遠い側の端部P2から当該両端部間の距離Yの0.33倍以上0.47倍以下離れた位置である。具体的には、この例において、サーミスタ45は、基板端P2からの距離Sが8.91mm以上12.69mm以下の箇所に実装されることがより好ましい。
【0051】
なお、照明装置10の周囲温度(例えば室温)が40℃のとき、回路基板40の温度は、基板端からの距離が0mmの箇所で83℃、5mmの箇所で92℃、9mmの箇所で96℃、13mmの箇所で93℃、19mmの箇所で101℃、24mmの箇所で103℃となっている。
照明装置10の周囲温度(例えば室温)が40℃の場合においても、サーミスタ45は、
図8のA及びB及びCの範囲に配置されれば、サーミスタ45の周囲温度の変化を敏感に感知することが可能である。
【0052】
本実施の形態では、基板端P2からの距離Sが9mmの箇所にダイオードブリッジ42が実装されている。基板端P2からの距離Sが9mmの箇所は、基板端P2からの距離Sが13mmの箇所と比べると、光源基板20から遠いため、LED21の発熱の影響が小さいが、ダイオードブリッジ42の発熱量が多いため、ダイオードブリッジ42の発熱の影響を受けて温度が高くなっている。このような場合、サーミスタ45を、回路基板40のダイオードブリッジ42が実装された位置の近傍(例えば、ダイオードブリッジ42から3mm以内)に配置することが望ましい。そのようにすることで、ダイオードブリッジ42の温度上昇を確実に検出して、ダイオードブリッジ42の温度上昇を抑制することが可能となる。
【0053】
なお、サーミスタ45は、ダイオードブリッジ42に限らず、温度上昇の抑制を優先的に行いたい回路や素子(例えば、制御回路46(IC)やスイッチング素子Q1)の近傍に配置されてもよい。
このように、サーミスタ45をダイオードブリッジ42や制御回路46(IC)やスイッチング素子Q1などの近傍に配置することで、サーミスタ45をダイオードブリッジ42や制御回路46(IC)やスイッチング素子Q1などの温度上昇の検知能力を向上させることが可能である。
【0054】
なお、PTCサーミスタは、周囲の温度が特定の温度(以下、「キュリー温度」という)に達するまで抵抗がほとんど変化せず、周囲の温度がキュリー温度に達してから急激に抵抗が増大していくという特性を有する。したがって、電源装置30の少なくとも一部の電子部品の温度上昇が許容範囲を超えるときに、回路基板40のサーミスタ45が実装された箇所の温度がどの程度になるかを想定し、想定した温度とキュリー温度とが略一致するPTCサーミスタをサーミスタ45として選定することが望ましい。
【0055】
具体的には、摂氏−20度〜摂氏110度で、サーミスタ45は高温になるほど抵抗が大きくなるものを選定すればよい。特に、摂氏+60度未満に比べて摂氏+60度以上において、温度変化に対して抵抗の変化が大きいサーミスタ45が望ましい。さらには、摂氏+80度未満に比べて摂氏+80度以上において、温度変化に対して抵抗の変化が大きいサーミスタ45が望ましい。
【0056】
図9は、照明装置10の入力電力特性を示す図である。
照明装置10の回路基板40の裏面において、S=10mmの位置にサーミスタ45が配置されたものが、
図9の四角のプロット(PTCあり)である。また、サーミスタ45が配置されていないものが
図9の三角のプロット(PTCなし)である。
照明装置10の周囲温度(例えば室温)が20℃近辺までは、PTCありとPTCなしの両社ともに、LED21への入力電力は約6Wである。
【0057】
そして、PTCあり(サーミスタ45あり)の場合、照明装置10の周囲温度が25℃のとき、前述の通り、S=10mmの位置に設置されたサーミスタ45の周囲温度は約80℃となり、サーミスタ45が温度変化を敏感に感知出来る温度となる。
そして、照明装置10の周囲温度が25℃から上がるにつれ、サーミスタ45の周囲温度も上昇し、サーミスタ45は、その周囲温度の上昇を感知する。すなわち、サーミスタ45の抵抗値が上昇する。その為、前述で説明の通り、LED21への入力電力が抑制される。
【0058】
一方、PTCなし(サーミスタ45なし)の場合、照明装置10の周囲温度が上昇しても、入力電力は約6Wのままである。なお、照明装置10の周囲温度が上昇すると、回路素子(例えば抵抗)やLED21などのインピーダンスが増加し、LED21への入力電力は微小には減少する。
すなわち、LED21への入力電力が抑制されず、本体31内部の温度は上昇を続け、回路基板40に実装された電子部品の故障の恐れがある。
【0059】
以上のように、サーミスタ45を追加することにより部品の温度を検知する。換言すると、サーミスタ45は、照明装置10の周囲やLED21から伝わる温度上昇を検知する。
そして、サーミスタ45の抵抗が温度上昇に対して大きくなることを利用して、例えば照明装置10の周囲温度が高いときに、部品の温度上昇を抑制するために、LED21への供給電流(供給電力)を抑制する。そのため、高熱による部品破壊(部品の故障や短寿命)を防止することができる。
【0060】
また、サーミスタ45の設置位置を最適化することで、実用に耐えうる電源装置30および照明装置10の製品化が可能である。ここで、最適化されたサーミスタ45の設置位置は、発熱源であるLED21の熱が伝わり、ちょうどバランス良くサーミスタ45の検知に基づき、LED21への供給電力調整が可能な位置である。
【0061】
なお、制御回路46により、LED21への供給電力が低減されれば、照明装置10の明るさは暗くなる。この実施の形態は、照明装置10の明るさを暗くしてまでも部品の故障を防止するものであり、照明装置10の明るさよりも部品の長寿命化を優先させるものである。
【0062】
実施の形態2.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を説明する。
【0063】
図10は、本実施の形態に係る照明装置10の回路図である。
【0064】
実施の形態1では、サーミスタ45として、PTCサーミスタが用いられているが、本実施の形態では、周囲の温度が上昇すると抵抗が減少するNTC(Negative・Temperature・Coefficient)サーミスタが用いられている。そのため、制御回路46の電流設定用の入力端子は、抵抗R4及びサーミスタ45の合成抵抗と抵抗R5との接続点に接続されている。
【0065】
電流設定用の入力端子には、抵抗R4及びサーミスタ45の合成抵抗と抵抗R5とで構成された分圧回路から出力される電圧が印加される。サーミスタ45の周囲の温度が高くなると、サーミスタ45の抵抗が小さくなるため、電流設定用の入力端子に印加される電圧が低くなる。この場合、実施の形態1と同様に、制御回路46は、バックコンバータ44からの出力電流が小さくなるように、スイッチング制御用の出力端子を介してスイッチング素子Q1のオンオフを制御する。
換言すると、抵抗R4と直列にサーミスタ45(NTC)が接続されることで、高温になると抵抗R4及びサーミスタ45の合成抵抗が小さくなり、出力電流が抑制される。
【0066】
本実施の形態においても、サーミスタ45を、回路基板40の両端部のうち光源基板20から遠い側の端部P2から当該両端部間の距離Yの0.25倍以上0.55倍以下離れた位置に配置するものとする。好ましくは、サーミスタ45を、回路基板40の両端部のうち光源基板20から遠い側の端部P2から当該両端部間の距離Yの0.3倍以上0.5倍以下離れた位置に配置する。より好ましくは、サーミスタ45を、回路基板40の両端部のうち光源基板20から遠い側の端部P2から当該両端部間の距離Yの0.33倍以上0.47倍以下離れた位置に配置する。これにより、制御回路46がバックコンバータ44から光源基板20に供給される電力を適切に制御して、電源装置30の電子部品の温度上昇を抑制することができる。
【0067】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、これらの実施の形態のうち、1つを部分的に実施しても構わない。なお、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【0068】
また、例えば、LED21や各種電子部品の製造バラツキにより、LED21での発熱量も変化する。その為、本発明の実施の形態で説明した設計パラメータ(例えばサーミスタ45の設置位置)や数値は、±15%程度まで変化してもよい。