【文献】
ピッキング現場に先端IoT、高精度リアルタイム測位で倉庫を見える化,MATERIAL FLOW,株式会社流通研究社,2017年 2月 1日,第58巻,第2号,P.80〜82
【文献】
中川仁克,物流支援ロボットを活用したIoT業務効率化ソリューション,月刊自動認識,日本,日本工業出版株式会社,2016年 8月10日,第29巻,第9号,P.10〜15
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
モーションセンサが搭載され、互いに異なる物品が収容される複数の収容場所が配置された収容施設の中で利用者に携帯され、前記収容施設の中での前記利用者の移動軌跡を前記モーションセンサによって計測する携帯端末と、
複数の移動軌跡に基づいて移動元の収容場所から移動先の収容場所までの移動経路毎に移動頻度と移動時間とを算出し、2以上の収容場所の間で各収容場所に収容される物品を入れ替える案である配置案を各移動経路の移動頻度と移動時間とに基づいて生成し、前記配置案を出力する配置提案装置と
を備える配置提案システム。
前記配置提案装置は、移動軌跡毎に、前記移動軌跡の前記開始座標値に基づいて前記移動軌跡を前記収容マップにマッピングし、前記収容マップから前記移動軌跡に含まれる各移動経路を抽出する
請求項2に記載の配置提案システム。
前記配置提案装置は、移動経路毎に、前記移動経路を含んだ各移動軌跡に基づいて前記移動経路での移動に要した所要時間を算出し、各移動軌跡における所要時間に基づいて前記移動経路の前記移動時間を算出する
請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の配置提案システム。
互いに異なる物品が収容される複数の収容場所が配置された収容施設の中での利用者の複数の移動軌跡に基づいて、移動元の収容場所から移動先の収容場所までの移動経路毎に移動頻度と移動時間とを算出する算出部と、
2以上の収容場所の間で各収容場所に収容される物品を入れ替える案である配置案を各移動経路の移動頻度と移動時間とに基づいて生成する生成部と、
前記配置案を出力する出力部と
を備える配置提案装置。
互いに異なる物品が収容される複数の収容場所が配置された収容施設の中での利用者の複数の移動軌跡に基づいて、移動元の収容場所から移動先の収容場所までの移動経路毎に移動頻度と移動時間とを算出する算出部と、
2以上の収容場所の間で各収容場所に収容される物品を入れ替える案である配置案を各移動経路の移動頻度と移動時間とに基づいて生成する生成部と、
前記配置案を出力する出力部として
コンピュータを機能させるための配置提案プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0020】
実施の形態および図面において、同じ要素および対応する要素には同じ符号を付している。同じ符号が付された要素の説明は適宜に省略または簡略化する。図中の矢印はデータの流れ又は処理の流れを主に示している。
【0021】
実施の形態1.
収容施設の中での各利用者の移動軌跡に基づいて各物品の配置を自動で提案する形態について、
図1から
図20に基づいて説明する。
【0022】
***構成の説明***
図1に基づいて、配置提案システム100の構成を説明する。
配置提案システム100は、携帯端末110と配置提案装置200とを備える。
【0023】
携帯端末110は、収容施設101の中で利用者109に携帯される端末である。携帯端末110はハンディ端末ともいう。
携帯端末110にはモーションセンサ114が搭載され、携帯端末110は、収容施設101の中での利用者109の移動軌跡をモーションセンサ114によって計測する。
【0024】
収容施設101には、複数の収容場所102が配置されている。1−1から6−6が記されている36個の四角が複数の収容場所102である。
複数の収容場所102には、互いに異なる物品が収容されている。つまり、収容場所102ごとに、異なる品目の物品が収容されている。
具体的には、収容施設101は倉庫であり、収容場所102は棚である。また、利用者109は、荷物を搬送する作業員である。
【0025】
収容施設101には、複数の無線通信機103が設置されている。
具体的には、無線通信機103は、Wi−Fi(登録商標)で通信を行う無線ルータであり、アクセスポイントともいう。
【0026】
携帯端末110は、プロセッサ111とメモリ112とモーションセンサ114と通信装置113とを備える。
プロセッサ111は、演算処理を行うIC(Integrated Circuit)であり、メモリ112、通信装置113およびモーションセンサ114を制御する。
例えば、プロセッサ111は、CPU(Central Processing Unit)である。
【0027】
メモリ112は記憶装置である。
例えば、メモリ112は、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)である。
【0028】
通信装置113は、無線通信を行う装置であり、各無線通信機103を介して配置提案装置200と通信する。
例えば、通信装置113は、通信チップまたはNIC(Network Interface Card)である。
【0029】
モーションセンサ114は、無線通信機103の移動軌跡、すなわち、利用者109の移動軌跡を計測するセンサである。
具体的には、モーションセンサ114は、加速度センサ、ジャイロセンサおよび地磁気センサである。
【0030】
図2に基づいて、配置提案装置200の構成を説明する。
配置提案装置200は、プロセッサ901とメモリ902と補助記憶装置903と通信装置904といったハードウェアを備えるコンピュータである。これらのハードウェアは、信号線を介して互いに接続されている。
【0031】
プロセッサ901は、演算処理を行うICであり、他のハードウェアを制御する。例えば、プロセッサ901は、CPUである。
メモリ902は揮発性の記憶装置である。メモリ902は、主記憶装置またはメインメモリとも呼ばれる。例えば、メモリ902はRAMである。メモリ902に記憶されたデータは必要に応じて補助記憶装置903に保存される。
補助記憶装置903は不揮発性の記憶装置である。例えば、補助記憶装置903は、ROM、HDD(Hard Disk Drive)、またはフラッシュメモリである。補助記憶装置903に記憶されたデータは必要に応じてメモリ902にロードされる。
【0032】
通信装置904は、通信を行う装置、すなわち、レシーバ及びトランスミッタである。例えば、通信装置904は通信チップまたはNICである。
【0033】
配置提案装置200は、算出部210と生成部220と出力部230といった要素を備える。これらの要素はソフトウェアで実現される。
【0034】
補助記憶装置903には、算出部210と生成部220と出力部230としてコンピュータを機能させるための配置提案プログラムが記憶されている。配置提案プログラムは、メモリ902にロードされて、プロセッサ901によって実行される。
さらに、補助記憶装置903にはOS(Operating System)が記憶されている。OSの少なくとも一部は、メモリ902にロードされて、プロセッサ901によって実行される。
つまり、プロセッサ901は、OSを実行しながら、配置提案プログラムを実行する。
配置提案プログラムを実行して得られるデータは、メモリ902、補助記憶装置903、プロセッサ901内のレジスタまたはプロセッサ901内のキャッシュメモリといった記憶装置に記憶される。
【0035】
メモリ902はデータを記憶する記憶部291として機能する。但し、他の記憶装置が、メモリ902の代わりに、又は、メモリ902と共に、記憶部291として機能してもよい。
通信装置904はデータを通信する通信部として機能する。つまり、通信装置904はデータを受信する受信部292として機能する。さらに、通信装置904はデータを送信する送信部293として機能する。
【0036】
配置提案装置200は、プロセッサ901を代替する複数のプロセッサを備えてもよい。複数のプロセッサは、プロセッサ901の役割を分担する。
【0037】
配置提案プログラムは、光ディスクまたはフラッシュメモリ等の不揮発性の記録媒体にコンピュータで読み取り可能に記録することができる。
【0038】
***動作の説明***
配置提案システムの動作は配置提案方法に相当する。また、配置提案方法における配置提案装置200の動作の手順は配置提案プログラムの手順に相当する。
【0039】
図3に基づいて、配置提案方法(携帯端末)を説明する。
配置提案方法(携帯端末)は、携帯端末110の動作に相当する。
【0040】
ステップS101において、携帯端末110は、移動軌跡の計測を開始する。
移動軌跡の計測の開始時に、携帯端末110は、複数の無線通信機103との無線通信によって移動軌跡の開始地点を測位する。
具体的には、通信装置113が各無線通信機103とWi−Fi(商標登録)で通信を行い、プロセッサ111がWi−Fi測位によって移動軌跡の開始地点を測位する。Wi−Fi測位は、Wi−Fiを利用した測位であり、例えば、非特許文献1に開示されている。
【0041】
移動軌跡の開始地点を測位することによって、移動軌跡の開始地点を示す座標値が算出される。算出される座標値を開始座標値という。メモリ112は開始座標値を記憶する。
【0042】
ステップS102において、携帯端末110は、移動軌跡を計測する。
具体的には、モーションセンサ114は、各時刻における携帯端末110の速度、加速度および方位などを計測する。そして、モーションセンサ114は、各計測値に基づいて、各時刻における携帯端末110の位置を算出する。
つまり、移動軌跡は、各時刻における携帯端末110の速度、加速度、方位および位置などを示す。メモリ112は移動軌跡を記憶する。
【0043】
ステップS103において、携帯端末110は、移動軌跡の計測を終了する。
移動軌跡の計測の終了時に、携帯端末110は、いずれかの無線通信機103を介して移動軌跡および開始座標値を配置提案装置200に送信する。
具体的には、通信装置113は、メモリ112に記憶された移動軌跡および開始座標値を、近くの無線通信機103を介して、配置提案装置200に送信する。
【0044】
配置提案装置200において、受信部292は移動軌跡および開始座標値を受信し、記憶部291は受信された移動軌跡および開始座標値を記憶する。
【0045】
ステップS101からステップS103は利用者109が携帯端末110を利用する毎に実行される。具体的には、ステップS101からステップS103は作業者が搬送作業を行う毎に実行される。
ステップS101からステップS103が複数回実行されることによって、配置提案装置200の受信部292は、複数の移動軌跡と各移動軌跡の開始座標値とを受信する。そして、配置提案装置200の記憶部291は、複数の移動軌跡と各移動軌跡の開始座標値とを記憶する。
但し、携帯端末110が複数の移動軌跡と各移動軌跡の開始座標値とをメモリ112に保存し、配置提案装置200が複数の移動軌跡と各移動軌跡の開始座標値とをまとめて取得してもよい。
【0046】
図4に基づいて、配置提案方法(配置提案装置)を説明する。
配置提案方法(配置提案装置)は、配置提案装置200の動作に相当し、配置提案装置200によって定期的に実行される。
【0047】
ステップS110において、算出部210は、複数の移動軌跡に基づいて、移動経路毎に移動頻度と移動時間とを算出する。
移動経路は、移動元の収容場所102から移動先の収容場所102まで利用者109が移動した経路である。
図1において、利用者109が、収容場所(1−1)で作業を行い、収容場所(1−1)の次に収容場所(5−5)に移動し、収容場所(5−5)で作業を行ったと仮定する。この場合、収容場所(1−1)が移動元の収容場所102であり、収容場所(5−5)が移動先の収容場所102である。そして、収容場所(1−1)から収容場所(5−5)への経路が移動経路である。
【0048】
移動頻度は、利用者109が同じ移動経路を移動した回数に相当する。
移動時間は、利用者109が移動元の収容場所102から移動先の収容場所102までの移動に要した時間に相当する。
【0049】
具体的には、算出部210は、複数の移動軌跡と各移動軌跡の開始座標値と収容マップとに基づいて、各移動経路の移動頻度と移動時間とを算出する。
収容マップは、各収容場所102の位置を示すマップであり、記憶部291に予め記憶される。
【0050】
図5に基づいて、算出処理(S110)の手順を説明する。
ステップS111において、算出部210は、未選択の移動軌跡を1つ選択する。
【0051】
ステップS112およびステップS113における移動軌跡は、ステップS111で選択された移動軌跡である。
【0052】
ステップS112において、算出部210は、移動軌跡の開始座標値に基づいて、移動軌跡を収容マップにマッピングする。
【0053】
図6に、移動軌跡131が収容マップ120にマッピングされた様子を示す。
移動軌跡131は、開始座標値に対応する開始地点130を基点にして、収容マップ120にマッピングされている。
【0054】
図5に戻り、ステップS113から説明を続ける。
ステップS113において、算出部210は、収容マップから移動軌跡に含まれる各移動経路を抽出する。
【0055】
図7に基づいて、ステップS113を説明する。
まず、算出部210は、移動軌跡131がマッピングされた収容マップ120から各停留場所を検出する。停留場所は、利用者109が留まった収容場所102である。
図7における停留場所は4つである。1番目の停留場所は収容場所(2−1)である。2番目の停留場所は収容場所(2−2)である。3番目の停留場所は、収容場所(1−2)である。4番目の停留場所は収容場所(1−1)である。
【0056】
そして、算出部210は、先の停留場所の識別子と後の停留場所の識別子との各組を移動経路の情報として抽出する。
図7における移動経路132は3つである。第1の移動経路132は収容場所(2−1)から収容場所(2−2)への経路である。第2の移動経路132は収容場所(2−2)から収容場所(1−2)への経路である。第3の移動経路132は収容場所(1−2)から収容場所(1−1)への経路である。
【0057】
算出部210は、停留場所を以下のように検出する。
まず、算出部210は、移動軌跡131における各時間帯の移動量に基づいて、停留時間帯を検出する。停留時間帯は、移動量が判定閾値よりも少ない時間帯である。移動量は、位置の変化量に相当する。
次に、算出部210は、移動軌跡131から停留位置を選択する。停留位置は、停留時間帯のいずれかの時刻における位置である。
そして、算出部210は、停留位置に対応する収容場所102を収容マップ120から選択する。選択される収容場所102が停留場所である。
【0058】
さらに、算出部210は時間データを生成する。そして、記憶部291は時間データを記憶する。
時間データは、各停留場所における停留時間帯を示すデータである。
時間データは、移動軌跡毎に生成される。
【0059】
図8に、移動軌跡131に対応する時間データ140を示す。
時間データ140は、各停留場所における停留時間帯を示している。
収容場所(2−1)における停留時間帯は、15時2分から15時9分である。
収容場所(2−2)における停留時間帯は、15時23分から15時30分である。
収容場所(1−2)における停留時間帯は、15時40分から15時45分である。
収容場所(1−1)における停留時間帯は、16時00分から16時10分である。
【0060】
図5に戻り、ステップS114から説明を続ける。
ステップS114において、算出部210は、未選択の移動軌跡が有るか判定する。
未選択の移動軌跡が有る場合、処理はステップS111に進む。
未選択の移動軌跡が無い場合、処理はステップS115に進む。
【0061】
ステップS115において、算出部210は、移動経路毎に移動頻度と移動時間とを算出する。
【0062】
図9に基づいて、ステップS115の手順を説明する。
ステップS1151において、算出部210は、未選択の移動経路を1つ選択する。
【0063】
ステップS1152からステップS1158は、ステップS1151で選択された移動経路に対して実行される。
【0064】
ステップS1152において、算出部210は、複数の移動軌跡から移動軌跡群を選択する。
選択される移動軌跡群は、選択された移動経路を含んだ1つ以上の移動軌跡である。
【0065】
ステップS1153において、算出部210は、移動軌跡群から未選択の移動軌跡を1つ選択する。
【0066】
ステップS1154およびステップS1155は、ステップS1153で選択された移動軌跡に対して実行される。
【0067】
ステップS1154において、算出部210は、軌跡数に1を加える。軌跡数の初期値は0である。
軌跡数は、選択された移動経路を含んだ移動軌跡の数である。
【0068】
ステップS1155において、算出部210は、選択された移動軌跡に基づいて、選択された移動経路での移動に要した時間を算出する。算出される時間を所要時間という。
所要時間は、出発時刻から到着時刻までの時間である。
出発時刻は、利用者109が移動元の収容場所102を離れた時刻である。
到着時刻は、利用者109が移動先の収容場所102に着いた時刻である。
【0069】
具体的には、算出部210は、選択された移動軌跡に対応する時間データを用いて、所要時間を算出する。時間データは、ステップS113(
図5参照)で生成されている。
図8の時間データ140において、停留時間帯の終了時刻は出発時刻に相当し、停留時間帯の開始時刻は到着時刻に相当する。
選択された移動経路が収容場所(2−1)から収容場所(2−2)への経路である場合、出発時刻は15時9分であり、到着時刻は15時23分である。したがって、所要時間は、15時9分から15時23分までの14分である。
【0070】
図9に戻り、ステップS1156から説明を続ける。
ステップS1156において、算出部210は、未選択の移動軌跡が有るか判定する。
未選択の移動軌跡が有る場合、処理はステップS1153に進む。
未選択の移動軌跡が無い場合、処理はステップS1157に進む。
【0071】
ステップS1157において、算出部210は、軌跡数に基づいて移動頻度を算出する。
例えば、算出部210は、軌跡数を移動頻度とする。
【0072】
また例えば、算出部210は、単位期間当たりの軌跡数を算出する。算出される値が移動頻度である。単位期間当たりの軌跡数は、次の式で表すことができる。
単位期間当たりの軌跡数 = 軌跡数 × (単位期間 / 収集期間長)
収集期間長は、複数の移動軌跡が得られた期間の長さである。
単位期間は、例えば、1ヶ月である。
【0073】
ステップS1158において、算出部210は、各所要時間に基づいて移動時間を算出する。
例えば、算出部210は、所要時間の平均を算出する。算出される平均が移動時間である。
【0074】
ステップS1159において、算出部210は、未選択の移動経路が有るか判定する。
未選択の移動経路が有る場合、処理はステップS1151に進む。
未選択の移動経路が無い場合、処理は終了する。
【0075】
さらに、算出部210は経路データを生成する。そして、記憶部291は経路データを記憶する。
経路データは、各移動経路の移動頻度と移動時間とを示すデータである。
具体的には、算出部210は、ステップS1151で選択された移動経路と、ステップS1156で算出した移動頻度と、ステップS1158で算出した移動時間との各組を経路データに登録する。
【0076】
図10に、経路データ150を示す。
経路データ150は、各移動経路の移動頻度と移動時間とを示している。
移動経路(X→Y)は、収容場所(X)から収容場所(Y)への移動経路を意味する。
例えば、第1移動経路(1−1→5−5)において、移動頻度は501回であり、移動時間は30分である。
【0077】
図4に戻り、ステップS120から説明を続ける。
ステップS120において、生成部220は、各移動経路の移動頻度と移動時間とに基づいて、配置案を生成する。
配置案は、2以上の収容場所102の間で各収容場所102に収容される物品を入れ替える案である。
【0078】
図11に基づいて、生成処理(S120)の手順を説明する。
ステップS121において、生成部220は、経路データから基準経路を選択する。
基準経路は、移動経路の一つである。
【0079】
図12に基づいて、ステップS121を説明する。
ステップS1211において、生成部220は、経路データから、未選択の移動経路を1つ選択する。
【0080】
ステップS1212において、生成部220は、選択された移動経路の移動頻度と移動時間とを用いて、選択された移動経路の経路スコアを算出する。
具体的には、生成部220は、総移動時間を算出する。算出される総移動時間が経路スコアである。総移動時間は、次の式で表すことができる。
総移動時間 = 移動頻度 × 移動時間
【0081】
ステップS1213において、生成部220は、未選択の移動経路が有るか判定する。
未選択の移動経路が有る場合、処理はステップS1211に進む。
未選択の移動経路が無い場合、処理はステップS1214に進む。
【0082】
ステップS1214において、生成部220は、各移動経路の経路スコアを比較し、比較結果に基づいて基準経路を選択する。
具体的には、生成部220は、最大の経路スコアに対応する移動経路を選択する。選択される移動経路が基準経路である。
【0083】
図10において、第1移動経路(1−1→5−5)の総移動時間は、15030分(501回×30分)である。
また、第2移動経路(5−5→2−1)の総移動時間は、6040分(302回×20分)である。
また、第3移動経路(2−1→1−2)の総移動時間は、2500分(100回×25分)である。
第1移動経路(1−1→5−5)の総移動時間が最長である。したがって、基準経路は、第1移動経路(1−1→5−5)である。
【0084】
図11に戻り、ステップS122から説明を続ける。
ステップS122において、生成部220は、収容マップから候補場所群を選択する。
候補場所群は、2以上の収容場所102である。
候補場所群に含まれる各収容場所102を候補場所という。
【0085】
具体的には、生成部220は、基準経路の移動元の収容場所102に隣接する2以上の収容場所102を選択する。選択される2以上の収容場所102が候補場所群である。
【0086】
図13に、収容マップ121を示す。
収容マップ121において、基準経路が収容場所(1−1)から収容場所(5−5)への経路であると仮定する。
基準経路において、移動元の収容場所102は、収容場所(1−1)である。
収容場所(1−1)に隣接する収容場所102は、収容場所(1−2)、収容場所(2−1)および収容場所(2−2)である。
したがって、候補場所群は、収容場所(1−2)、収容場所(2−1)および収容場所(2−2)である。
【0087】
図11に戻り、ステップS123から説明を続ける。
ステップS123において、生成部220は、候補場所群から、未選択の候補場所を1つ選択する。
【0088】
ステップS124およびステップS125における候補場所は、ステップS123で選択された候補場所である。
【0089】
ステップS124において、生成部220は、経路データから、候補場所に対応する対象経路群を選択する。
対象経路群は、2以上の対象経路である。
対象経路は、基準経路の移動先の収容場所102と同じ収容場所を含んだ各移動経路と、候補場所を含んだ各移動経路とのそれぞれである。
【0090】
図10において、基準経路が第1移動経路(1−1→5−5)であると仮定する。基準経路の移動先の収容場所102は、収容場所(5−5)である。また、収容場所(1−2)が候補場所であると仮定する。
第1移動経路(1−1→5−5)は、基準経路における移動先の収容場所(5−5)を含んでいる。したがって、第1移動経路(1−1→5−5)は、対象経路に該当する。
第2移動経路(5−5→2−1)は、基準経路における移動先の収容場所(5−5)を含んでいる。したがって、第2移動経路(5−5→2−1)は、対象経路に該当する。
第3移動経路(2−1→1−2)は、候補場所(1−2)を含んでいる。したがって、第3移動経路(2−1→1−2)は、対象経路に該当する。
【0091】
図11に戻り、ステップS125から説明を続ける。
ステップS125において、生成部220は、各対象経路の移動時間を変更する。
具体的には、生成部220は、各対象経路の移動時間を、基準経路の移動先の収容場所102と候補場所とが互いに入れ替えられた経路の移動時間に変更する。
【0092】
図14に基づいて、ステップS125の手順を説明する。
ステップS1251において、生成部220は、未選択の対象経路を1つ選択する。
【0093】
ステップS1252からステップS1254は、ステップS1251で選択された対象経路に対して実行される。
【0094】
ステップS1252において、生成部220は以下のように動作する。
対象経路に基準経路の移動先の収容場所102が含まれる場合、生成部220は、対象経路に含まれる基準経路の移動先の収容場所102を、候補場所に変更する。
対象経路に候補場所が含まれる場合、生成部220は、対象候補に含まれる候補場所を、基準経路の移動先の収容場所102に変更する。
【0095】
図15に、経路データ151を示す。
経路データ151は、候補場所(1−2)用に複製された経路データ150である。
対象経路が第1移動経路(1−1→5−5)であると仮定する。また、基準経路の移動先の収容場所102が収容場所(5−5)であると仮定する。
対象経路(1−1→5−5)は、基準経路の移動先の収容場所(5−5)を含んでいる。
したがって、生成部220は、対象経路(1−1→5−5)に含まれる収容場所(5−5)を、候補場所(1−2)に変更する。
【0096】
図14に戻り、ステップS1253から説明を続ける。
ステップS1253において、生成部220は、変更後の対象経路における移動時間を取得する。
具体的には、生成部220は、元の経路データから、変更後の対象経路と同じ移動経路の移動時間を取得する。
変更後の対象経路と同じ移動経路が元の経路データに登録されていない場合、生成部220は、マスタデータから、変更後の対象経路と同じ移動経路の移動時間を取得する。
マスタデータは、全ての移動経路のそれぞれの移動時間を示すデータであり、記憶部291に予め記憶される。
【0097】
ステップS1254において、生成部220は、変更後の対象経路の変更前の移動時間を取得された移動時間に変更する。
【0098】
図15において、変更後の対象経路が第1移動経路(1−1→1−2)であると仮定する。変更後の対象経路(1−1→1−2)の変更前の移動時間は30分である。
また、変更後の対象経路(1−1→1−2)における移動時間が10分であると仮定する。
この場合、生成部220は、変更後の対象経路(1−1→1−2)の移動時間を30分から10分に変更する。
【0099】
図14に基づいて、ステップS1255から説明を続ける。
ステップS1255において、生成部220は、未選択の対象経路が有るか判定する。
未選択の対象経路が有る場合、処理はステップS1251に進む。
未選択の対象経路が無い場合、処理は終了する。
【0100】
図11に戻り、ステップS126から説明を続ける。
ステップS126において、生成部220は、未選択の候補場所が有るか判定する。
未選択の候補場所が有る場合、処理はステップS123に進む。
未選択の候補場所が無い場合、処理はステップS127に進む。
【0101】
ステップS127において、生成部220は、候補場所毎の経路データにおける各移動経路の移動頻度と変更後の移動時間とに基づいて、候補場所群から、いずれかの候補場所を選択する。
【0102】
図16に基づいて、ステップS127の手順を説明する。
ステップS1271において、生成部220は、候補場所群から、未選択の候補場所を1つ選択する。
【0103】
ステップS1272において、生成部220は、選択された候補場所の経路データにおける各移動経路の移動頻度と変更後の移動時間とを用いて、選択された候補場所の候補スコアを算出する。
【0104】
具体的には、生成部220は、各移動経路の経路スコアを算出する。経路スコアを算出する方法は、ステップS1212(
図12参照)における方法と同じである。
そして、生成部220は、経路スコアの和を算出する。算出される和が候補スコアである。
【0105】
ステップS1273において、生成部220は、未選択の候補場所が有るか判定する。
未選択の候補場所が有る場合、処理はステップS1271に進む。
未選択の候補場所が無い場合、処理はステップS1274に進む。
【0106】
ステップS1274において、生成部220は、各候補場所の候補スコアに基づいて、いずれかの候補場所を選択する。
具体的には、生成部220は、最小の候補スコアに対応する候補場所を選択する。
【0107】
または、生成部220は、次のように候補場所を選択する。
生成部220は、候補場所毎に候補スコアを用いて時間削減率を算出する。そして、生成部220は、最大の時間削減率に対応する候補場所を選択する。時間削減率は、次の式で表すことができる。
時間削減率=1−(候補スコア/元スコア)
元スコアは、元の経路データにおける経路スコアの和である。
【0108】
図17に、時間削減率グラフ160を示す。
時間削減率グラフ160は、第1候補場所から第3候補場所のそれぞれの時間削減率を示している。
時間削減率グラフ160において、第3候補場所の時間削減率が最も高い。
したがって、生成部220は、第3候補場所を選択する。
【0109】
図11に戻り、ステップS128を説明する。
ステップS128において、生成部220は、配置案を生成する。
配置案は、基準経路の移動先の収容場所102と選択された候補場所との間で物品を入れ替える案である。
具体的には、生成部220は、入れ替え表と入れ替えマップとの少なくともいずれかを生成する。
【0110】
図18に、入れ替え表171を示す。
入れ替え前の品目表と入れ替え後の品目表とを含んでいる。
品目表は、各収容場所に収容される物品の品目を示している。
【0111】
入れ替え表171において、基準経路の移動先の収容場所102が収容場所(5−5)であると仮定する。また、ステップS127で選択された候補場所が収容場所(1−2)であると仮定する。
入れ替え前の品目表において、収容場所(1−2)の品目は品目Bであり、収容場所(5−5)の品目は品目Cである。
入れ替え後の品目表において、収容場所(102)の品目は品目Cであり、収容場所(5−5)の品目は品目Bである。
入れ替え前後の品目表において、収容場所(1−2)の品目と収容場所(5−5)の品目とが入れ替わっている。
【0112】
図17に、入れ替えマップ172を示す。
入れ替えマップ172は、収容マップと、基準経路の移動先の収容場所102と、ステップS127で選択された候補場所とを示している。
収容場所(5−5)が基準経路の移動先の収容場所102であり、収容場所(1−2)が選択された候補場所である。
【0113】
図4に戻り、ステップS130を説明する。
ステップS130において、出力部230は、生成された配置案を出力する。
具体的には、出力部230は、配置案を示すウェブページを生成する。さらに、出力部230は、生成されたウェブページのURL(Uniform Resource Locator)が記載された電子メールを生成する。そして、出力部230は、送信部293を介して、生成された電子メールを管理者のメールアドレス宛てに送信する。
【0114】
その後、以下のような処理が行われる。
まず、管理者は、管理者端末を用いて、送信された電子メールに記載されたURLのウェブページにアクセスする。管理者端末は、管理者用のコンピュータである。
次に、管理者は、表示されたウェブページに示された配置案を参照し、配置案の承認の可否を検討する。
配置案を承認する場合、管理者は、承認命令を管理者端末に入力する。
承認命令が入力された場合、管理者端末は、配置変更指示を携帯端末110に送信する。配置変更指示は、配置案の内容、つまり、収容される物品が互いに入れ替えられる2以上の収容場所102を示す。
携帯端末110は、配置変更指示を受信し、配置変更指示を表示する。
利用者109は、携帯端末110に表示された配置変更指示に従い、配置変更指示が示す2以上の収容場所102の間で物品を入れ替える。
【0115】
図20に、配置変更前後の移動順序を示す。
配置変更前の収容施設101において、移動順序は、収容場所(1−1)、収容場所(5−5)、収容場所(2−1)、収容場所(1−2)の順である。
その後、収容場所(1−2)と収容場所(5−5)との間で物品が入れ替えられたと仮定する。
物品の入れ替え後の収容施設101、すなわち、配置変更後の収容施設101において、移動順序は、収容場所(1−1)、収容場所(1−2)、収容場所(2−1)、収容場所(5−5)の順である。
【0116】
***実施の形態1の効果***
モーションセンサが用いられることにより、正確な移動軌跡を得ることができる。
そして、収容施設101の中での各移動軌跡に基づいて各物品の配置を自動で提案することができる。
【0117】
***他の構成***
図3のステップS101において、開始座標値は、Wi−Fi測位以外の方法で得られてもよい。例えば、開始座標値が予め決められていてもよい。
【0118】
図11の生成処理(S120)において、複数の基準経路が選択され、基準経路毎に候補場所が選択されてもよい。そして、3以上の収容場所102の間で各収容場所に収容される物品を入れ替える案が配置案として生成されてもよい。
【0119】
***実施の形態の補足***
配置提案装置200において、一部の機能が専用のハードウェアで実現されて、残りの機能がソフトウェアまたはファームウェアで実現されてもよい。
つまり、配置提案装置200はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはこれらの組み合わせで実現することができる。
【0120】
実施の形態は、好ましい形態の例示であり、本発明の技術的範囲を制限することを意図するものではない。実施の形態は、部分的に実施してもよいし、他の形態と組み合わせて実施してもよい。フローチャート等を用いて説明した手順は、適宜に変更してもよい。
【解決手段】携帯端末110は、互いに異なる物品が収容される複数の収容場所102が配置された収容施設101の中で利用者109に携帯される。携帯端末110は、収容施設101の中での利用者109の移動軌跡をモーションセンサ114によって計測する。配置提案装置200は、複数の移動軌跡に基づいて移動元の収容場所102から移動先の収容場所102までの移動経路毎に移動頻度と移動時間とを算出する。配置提案装置200は、2以上の収容場所の間で各収容場所に収容される物品を入れ替える案である配置案を各移動経路の移動頻度と移動時間とに基づいて生成する。そして、配置提案装置200は、配置案を出力する。