(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記呼制御部は、前記評価値の変化量に対する閾値を設定し、該閾値を超える変化量を生じた評価値を前記他機に通知することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の携帯端末装置。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、第1の実施の形態に係る呼制御システムを示している。
図1に示す構成は一例であり、斯かる構成に開示の技術が限定されるものではない。
【0014】
この呼制御システム1は本開示の携帯端末装置、通信制御プログラムまたは通信制御方法の一例であり、ひとりのユーザが使用する複数の携帯端末装置(以下「端末」と称する)としてたとえば、端末2−1、2−2、2−3が含まれる。たとえば、端末2−1には通信部8、呼制御部10が備えられる。斯かる構成は他の端末2−2、2−3も同様である。各端末2−1、2−2、2−3は、他の端末4と公衆回線網6を介して接続される。
【0015】
各端末2−1、2−2、2−3の通信部8は、自機以外の呼転送先となる他機の通信部8と通信可能である。
【0016】
各端末2−1、2−2、2−3の呼制御部10は、周期的に自機の使用状況に関する評価値を求め、該評価値を他機に送信する。つまり、端末2−1であれば、周期的に自機の使用状況に関する評価値を求め、該評価値を他機である端末2−2、2−3に送信し、これら端末2−2、2−3からも同様の評価値を受信する。同様に、端末2−2であれば、周期的に自機の使用状況に関する評価値を求め、該評価値を他機である端末2−1、2−3に送信し、これら端末2−1、2−3からも同様の評価値を受信する。また、端末2−3であれば、周期的に自機の使用状況に関する評価値を求め、該評価値を他機である端末2−1、2−2に送信し、これら端末2−1、2−2からも同様の評価値を受信する。そして、これら評価値を取得した呼制御部10が相互の評価値を比較し呼転送先として、端末2−1、2−2、2−3からひとつを決定する。
【0017】
斯かる構成では、端末4からの発信をたとえば、端末2−1が着信すると、着信時に決定されている呼転送先の端末2−2または端末2−3に転送される。端末2−2が着信すると、着信時に決定されている呼転送先の端末2−1または端末2−3に転送される。また、端末2−3が着信すると、着信時に決定されている呼転送先の端末2−1または端末2−2に転送される。
【0018】
図2は、呼制御の処理手順を示している。この処理手順は、本開示の通信制御プログラムおよび通信制御方法の一例であり、既述の各端末2−1、2−2、2−3における着信時の呼転送制御を示している。
【0019】
各端末2−1、2−2、2−3は周期的に自機の使用状況に関する評価値を求め(S1)、該評価値を他機へ送信する(S2)。つまり、端末2−1では、周期的に自機の使用状況に関する評価値を求め、該評価値を他機として端末2−2、2−3に送信する。端末2−2では、周期的に自機の使用状況に関する評価値を求め、該評価値を他機として端末2−1、2−3に送信する。また、端末2−3では、周期的に自機の使用状況に関する評価値を求め、該評価値を他機として端末2−1、2−2に送信する。つまり、各端末が算出した評価値を予め登録してある他機に送信する。
【0020】
各端末2−1、2−2、2−3は他機からも同様の評価値を受信する(S3)。端末2−1では、他機である端末2−2、2−3から評価値を受信する。端末2−2では、他機である端末2−1、2−3から評価値を受信する。また、端末2−3では、他機である端末2−1、2−2から評価値を受信する。
【0021】
各端末2−1、2−2、2−3の相互の評価値を比較し転送先を決定する(S4)。端末2−1、2−2、2−3の評価値を比較し、評価値の高い転送先を決定する。この場合、端末2−2、2−3の評価値が端末2−1の評価値より高ければ、転送先は端末2−2、2−3のいずれかの高い評価値の端末となる。
【0023】
(1) 各端末のいずれかが着信した場合、予め登録している他機である端末が転送先となり、自動転送が行える。
【0024】
(2) 評価値の高い各端末のいずれかが転送先となり、自動転送されるので、ユーザが着信させたい端末に自動的に転送される。つまり、ユーザが携行している端末など、ユーザが通話可能な端末に転送することができ、通話の利便性が高められる。
【0025】
(3) たとえば、端末2−1、2−2、2−3のうち、評価値が高い端末が着信した場合には、自動転送することなく、着信した自機で通話すればよい。この場合、自機が最も高い評価値となった場合、自動転送の設定を解除すればよい。
【0026】
(4) 従来では端末の転送先を固定的かつ一つしか設定できなかった設定に対し、端末の評価値から転送先を動的にかつ自動的に設定することができる。また、転送先の設定および設定変更には従前、ユーザ操作が必要であったが、複数の転送先となる端末を設定すれば、その端末を他機として自動的に転送先に設定できる。ユーザ操作を簡略化でき、ユーザが着信を希望する端末に転送を行うことができるので、利便性の高い転送設定および自動化が図られる。
【0028】
図3は、第2の実施の形態に係る呼制御システムを示している。
図3において、
図1と同一部分には同一符号を付してある。
【0029】
この実施の形態に係る呼制御システム1では、第1の実施の形態と同様にひとりのユーザが複数の端末2−1、2−2、2−3を使用し、これら端末2−1、2−2、2−3がひとつの着信グループ14に属している。
【0030】
この例では、公衆回線網6と端末2−1、2−2との間に基地局16−1および電話回線18、公衆回線網6と端末2−3との間に基地局16−2および電話回線18が介在している。また、公衆回線網6と端末4との間には基地局16−3および電話回線18が介在している。発信側の端末4は電話番号Y0であり、着信側の端末2−1、2−2、2−3の電話番号はY1、Y2、Y3である。各端末2−1、2−2、2−3の自機の使用状況に関する評価値の送受信にはたとえば、SMS(Short Message Service )回線やパケット回線が用いられる。SMS回線は携帯電話間で短い文字メッセージを送受信できる電話サービスである。
【0031】
着信グループ14は、
図4に示すように、4台の端末2−1、2−2、2−3、2−4であってもよい。この場合、端末2−4は基地局16−2のエリアにあってもよい。
【0032】
図5のAは、端末2−1、2−2、2−3、2−4に用いられる携帯端末装置2のハードウェア構成例を示している。
【0033】
この携帯端末装置2にはプロセッサ20、記憶部22、通信部24、GPS(Global Positioning System :全地球測位網)通信部26、表示部28、入力部30、音声入出力部32、加速度センサ34が備えられる。プロセッサ20は携帯電話機などに用いられる公知の情報処理装置であり、既述の呼制御部10の一例である。このプロセッサ20では、着信時の呼制御、多者通信制御などの情報処理や制御を行う。
【0034】
記憶部22はプロセッサ20の動作を制御する各種のコンピュータプログラムやデータを記憶する。記憶部22にはメモリなどの記憶装置の他、ハードディスクなどの補助記憶装置が含まれる。
【0035】
通信部24は無線通信アンテナ35を備え、基地局との通信を行う。GPS通信部26はGPSアンテナ36を備え、GPS通信を行う。
【0036】
表示部28は、可視情報を表示する。この表示部28にはたとえば、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどを用いればよい。入力部30は、ユーザの操作入力を受け付ける。この入力部30には、表示部28の表示画面に設置されるタッチパネルであってもよいし、キーボードやマウスであってもよい。
【0037】
音声入出力部32はたとえば、マイクロフォン38による音声の入力や、スピーカ40やイヤフォンなどにより音声の出力を行う。
【0038】
加速度センサ34は携帯端末装置2に作用する加速度を検出する。この加速度の検出に基づき、携帯端末装置2の操作を検知することができる。
【0039】
そして、記憶部22には、
図5のBに示す複数の情報が記憶される。この記憶には、端末接続情報42−1、着信グループ端末リスト42−3、評価値テーブル42−4、位置情報42−5、操作履歴42−6が含まれる。
【0040】
端末接続情報42−1は、端末間の接続状態を表す情報である。着信グループ端末リスト42−3はたとえば、自端末が属する着信グループに属する他端末のリストである。評価値テーブル42−4は着信先として好ましい端末の選択情報である。位置情報42−5はたとえば、GPSによって求められた位置を表す情報である。操作履歴42−6は入力部30の一例であるタッチパネルやキーボードなどの操作履歴を表す。
【0042】
図6のAは、端末接続情報42−1のデータベース構造を示している。この端末接続情報42−1には端末接続を表す情報として端末情報46、番号情報48、IPアドレス情報49が含まれている。端末情報46には複数の端末2−1、2−2、2−3、2−4・・・の識別情報が登録される。番号情報48には各端末2−1、2−2、2−3、2−4・・・の異なる電話番号Y1、Y2、Y3・・・が格納されている。IPアドレス情報49には各端末の接続情報であるIP(Internet Protocol )アドレス情報が格納される。
【0044】
図6のBは、着信グループ端末リスト42−3のデータベース構造を示している。この着信グループ端末リスト42−3には端末毎に特定の着信グループたとえば、着信グループ14に属する端末を表す端末情報46および番号情報48が格納される。この場合、端末2−1には自機の端末2−1および他機である端末2−2、2−3を識別する端末情報46および番号情報48が格納されている。
【0046】
図7のAは、評価値テーブル42−4のデータベース構造を示している。この評価値テーブル42−4にはたとえば、着信グループ14に属する端末情報46および評価値情報50が格納される。評価値情報50には各着信グループに属する端末毎に評価値X1、X2、X3、・・・が格納される。
【0048】
図7のBは、位置情報42−5のデータベース構造を示している。この位置情報42−5には端末情報46、現在の位置情報60−1、n分前の位置情報60−2が格納されている。現在の位置情報60−1およびn分前の位置情報60−2は端末情報46にある端末毎に格納されている。現時点の位置情報60−1は移動中にある端末の現在位置を表す情報である。そして、現時点からn分前の位置情報60−2は現在位置からn分前の位置を表す情報である。これらの情報はたとえば、GPS情報によって特定すればよい。
【0050】
図7のCは、操作履歴42−6のデータベース構造を示している。この操作履歴42−6は端末情報46、操作回数情報62および操作時間情報64が格納される。この操作回数情報62には操作時間情報64で特定される操作回数を格納すればよい。操作時間情報64には操作された時刻またはその時刻から特定の時間幅を格納すればよい。
【0052】
図8は、呼制御の処理手順を示している。この処理手順は、着信に先立ち事前に転送先を決定する転送先事前決定の処理手順である。
【0053】
この処理手順では、評価値に対する閾値Zの決定(S101)、評価値の算出(S102)、評価値のデータベース化(S103)、転送先の決定(S104)、データベースの更新(S105)、電話転送(S106)が含まれる。
【0054】
(1) 評価値に対する閾値Zの設定(S101)
【0055】
各端末の持つ評価値に対して閾値Zを予め決定し、この閾値Zを評価値の判断基準として設定する。この閾値Zは、ユーザの所在場所に端末が存在する確率が高いか低いかの判断基準となる評価値の値である。この評価値とは位置情報やタッチパネル操作履歴等から算出した値である。閾値Zは、評価値の変化を送るべきか、送らないべきかの判断基準となる。
【0056】
この閾値Zは、設定メニューなどから設定し、変更可能とすればよい。この閾値Zは同一の着信グループ14内で同期をとり、同一にすることも可能であるし、各端末によって閾値を変更することも可能である。
【0057】
この評価値を通知する手段にはたとえば、SMS回線を使ったデータ通信、パケット回線を使ったデータ通信、通常の電話通信のいずれでもよい。また、評価値を通知する契機は通話中でもよいし、通話前の事前通知でもよい。
【0058】
(2) 各端末の評価値の算出(S102)
【0059】
各端末は、タッチパネルのパネル操作、加速度センサ34、端末2のロック設定またはその解除、端末2の位置情報などから、自機の評価値を算出する。この評価値の算出には再計算も含まれる。評価値が閾値Zを以上となった場合または下回った場合には、同一グループに属する全ての端末に向けて新しい評価値を送信する。
【0060】
評価値の再計算は、測定する項目によって決められた時間が経過したら再計算するものと、決められた変化量を超えたら再計算するものがある。評価値の送信には、たとえば、SMS回線や、パケット回線による通信を使えばよい。
【0061】
(3) 評価値のデータベース化(S103)
【0062】
閾値Z以上または下回った端末から新しい評価値を受け取った各端末はこれをデータベース化して保存する。
【0064】
既述のデータベースを参照して転送先を決定する。この転送先の決定では閾値Z以上の評価値を持つ端末の台数によって転送先の設定が異なる。たとえば、閾値Z以上の評価値を持つ端末が2台以上存在する場合、以下の設定を行う。
【0065】
(4−1) 後優先設定:後から閾値Z以上の評価値を持った端末を優先端末とし、該端末を転送先に設定する。斯かる設定では、転送先に設定された端末がユーザが所有する確率が高い。つまり、この場合、設定変更のための通信が多くなるもののユーザが着信を希望する端末となる確率が高い。
【0066】
(4−2) 先優先設定:先に閾値Z以上の評価値を持った端末を優先端末とし、該端末を転送先に設定する。ユーザが当該端末を所有している確率が低くなるものの、設定変更のための通信が発生する確率を低下させることができる。
【0067】
(4−3) 後優先設定または先優先設定の選択は、デフォルト動作を決めておき、ユーザ操作で変更可能とすればよい。
【0068】
(4−4) この転送先事前決定の処理手順について、閾値Z以上の評価値を持つ端末が1台だけになった場合には、全端末は閾値Z以上の評価値を持つ端末へ転送先を設定する。
【0069】
(4−5) 閾値Z以上の評価値を持つ端末が0台になった場合には次のいずれかを行えばよい。
【0070】
(4−5−1) 各端末の転送設定を解除する。または最後に閾値を下回った端末を転送先とする。この場合、ユーザが当該端末を所有している可能性が高い。
【0071】
(4−5−2) 全端末でユーザに操作を促し、ユーザが反応した端末を転送先とする。ユーザが当該端末を所有している確率が高くなる。
【0072】
(4−6) 転送設定には、たとえば、電話事業者の転送サービスや多者通話サービス設定を行う。
【0073】
(4−7) ユーザ操作により、ユーザが転送先端末を指定した場合には、全端末の転送先を当該端末に変更する。
【0074】
(5) データベースの更新(S105)
【0075】
通信圏外にあった端末が通信圏内に戻った場合には、圏内復帰後、通信圏外間に通信圏内にあれば受け取れた評価値を受け取った後、自機中にある全端末の評価値を保存しているデータベースを更新する。
【0077】
電話事業者のサーバに対して、電話転送設定を自動で行う。この場合、着信グループ14内の端末たとえば、端末2−1、2−2、2−3・・・を転送先とし、自動で多者通話を行うように設定すればよい。
【0079】
図9は、呼制御の処理シーケンスを示している。この処理シーケンスでは一例として端末2−1から各端末2−2、2−3、2−4への評価値の送信、各端末2−1、2−2、2−3、2−4の評価値テーブルの更新、転送先の再設定または解除を行う処理を示している。
【0080】
この処理手順では、端末2−1が評価値の再評価を行い(S111)、その評価値を着信グループ14に属する各端末2−2、2−3、2−4に送信する(S112、S113、S114)。各端末2−1、2−2、2−3、2−4では、再評価した評価値により、評価値テーブル42−4の更新(S115、S116、S117、S118)、転送先の再計算(S119、S120、S121、S122)を行う。その計算結果に基づき、転送先の再設定または解除(S123、S124、S125、S126)が行われる。
【0081】
この例では、端末2−1から各端末2−2、2−3、2−4に対する評価値の通知は一例であって、他の端末2−2、2−3、2−4であっても各端末に対し同様の通知処理が実行される。
【0083】
A)2台以上の端末の評価値が閾値Z以上になった場合であって、最後に閾値ZZ以上になった端末を転送先とする場合(後優先):
図10は、この場合の処理手順を示している。この処理手順は一例として、着信グループ14に端末2−1、2−2、2−3が属し、当初の端末2−1=評価値<Z、端末2−2=評価値≧Z、端末2−3=評価値<Zであり、端末2−2が着信端末に設定されている。
【0084】
この場合、端末2−3が着信し(S131)、転送処理(S132)により、端末2−3から端末2−2に転送が行われる(S133)。端末2−2で呼出しが行われ(S134)、ユーザが端末2−2を取れば、通話が成立する。
【0085】
端末2−1が評価値の再評価を行い(S135)、端末2−1では評価値≧Zに遷移した。この評価値は、端末2−1から端末2−2、2−3に通知される(S136、S137)。各端末2−1、2−2、2−3では評価値テーブル42−4の更新が行われる(S138、S139、S140)。この場合、端末2−1=評価値≧Z、端末2−2=評価値≧Z、端末2−3=評価値<Zに遷移する。
【0086】
このように、端末2−1、2−2の評価値がともに閾値Z以上であり、2台以上の端末が閾値Z以上となっている。これにより、端末2−1では転送設定を解除する(S141)。また、各端末2−2、2−3では端末2−1を転送先に設定する(S142、S143)。この結果、端末2−1が着信端末に設定される(S144)。
【0087】
そして、端末2−3に着信があった場合(S145)、転送処理(S146)によりその着信が端末2−1に転送され(S147)、端末2−1で呼出しが行われる(S148)。
【0088】
このように、閾値Z以上の評価値を持つ最新の端末2−1に着信を転送すれば、高い確率でユーザが着信を受けることができる。
【0089】
B)2台以上の端末の評価値が閾値Z以上になった場合であって、先に閾値Z以上となった端末を転送先とし、転送先を変更しない場合(先優先):
図11は、この場合の処理手順を示している。この処理手順は着信グループ14に端末2−1、2−2、2−3が属している場合で、最後に閾値Z以上となった端末を転送先に変えることなく、当初の転送先を維持、継続する。
図11において、
図10と同一部分には同一符号を付し、その説明を割愛する。
【0090】
この処理手順において、各端末2−1、2−2、2−3では評価値テーブル42−4の更新が行われる(S138、S139、S140)。この場合、端末2−1=評価値≧Z、端末2−2=評価値≧Z、端末2−3=評価値<Zに遷移する。
【0091】
この場合、各端末2−1、2−2、2−3では転送設定を変更なしとし(S149、S150、S151)、端末2−2の着信端末が維持される(S152)。つまり、先に閾値Z以上の評価値を持っていた端末2−2を優先し、着信端末とする。
【0092】
そして、端末2−3に着信があれば(S153)、転送処理(S154)によりその着信が端末2−2に転送され(S155)、端末2−2で呼出しが行われる(S156)。
【0093】
C)デフォルト動作で、ユーザ操作で変更可能としてもよい。また、閾値Z以上の評価値を持つ端末が1台になった場合には、閾値Z以上の評価値を持つ端末に転送先を設定してもよい。
【0094】
D)着信グループ内の端末が閾値Z未満となり、転送設定を解除する場合:
図12は、この場合の処理手順の一例を示している。この処理手順は一例として、着信グループ14に端末2−1、2−2、2−3が属し、当初の端末2−1=評価値≧Z、端末2−2=評価値<Z、端末2−3=評価値<Zであり、端末2−1が着信端末となっている。
【0095】
この場合、端末2−3に着信があり(S161)、転送処理(S162)によりその着信が端末2−1に転送され(S163)、端末2−1で呼出しが行われる(S164)。
【0096】
その後、端末2−1では、評価値の再評価の処理が行われ(S165)、評価値<Zに遷移する。端末2−1の評価値が端末2−2、2−3に通知される(S166、S167)。各端末2−1、2−2、2−3の評価値テーブル42−4の更新が行われ(S168、S169、S170)、端末2−1=評価値<Z、端末2−2=評価値<Z、端末2−3=評価値<Zとなる。この結果、各端末2−1、2−2、2−3の転送設定が解除される(S171、S172、S173)。したがって、端末2−1は着信端末が解除される(S174)。
【0097】
この場合、端末2−3に着信があれば(S175)、端末2−3で呼出しが行われる(S176)。
【0098】
E)着信グループ内の端末が閾値Z未満となり、最後に閾値Z未満となった端末を転送先に設定する場合:
図13は、この場合の処理手順の一例を示している。
図13において、
図12と同一部分には同一符号を付し、その説明を割愛する。
【0099】
この処理手順では、各端末2−1、2−2、2−3の評価値テーブル42−4の更新が行われ(S168、S169、S170)、端末2−1=評価値<Z、端末2−2=評価値<Z、端末2−3=評価値<Zとなる。
【0100】
この場合、端末2−1では、転送設定を変更なしとし(S177)、端末2−2、2−3では端末2−1への転送設定が行われる(S178、S179)。この結果、端末2−1が着信端末に設定される(S180)。
【0101】
そして、端末2−3に着信があれば(S181)、転送処理(S182)により、端末2−1に転送し(S183)、端末2−1で呼出しが行われる(S184)。
【0102】
F)着信グループ内の端末が閾値Z未満となった場合であって、全端末からユーザに操作を促し、ユーザが反応した端末を転送先に設定する場合:
図14は、この場合の処理手順の一例を示している。
図14において、
図12、
図13と同一部分には同一符号を付し、その説明を割愛する。
【0103】
この処理手順では、各端末2−1、2−2、2−3の評価値テーブル42−4の更新が行われ(S168、S169、S170)、端末2−1=評価値<Z、端末2−2=評価値<Z、端末2−3=評価値<Zとなる。
【0104】
この場合、各端末2−1、2−2、2−3ではポップアップ画面などでユーザ操作画面の表示により(S185、S186、S187)、操作を促す。この場合、端末2−2でユーザ操作が行われ(S188)、たとえば、転送先の指定が行われる。この指定が端末2−2から端末2−1、2−3に通知される(S189、S190)。
【0105】
これにより、端末2−1=評価値<Z、端末2−2=評価値≧Z、端末2−3=評価値<Zとなる。各端末2−1、2−2、2−3では転送先算出が行われる(S191、S192、S193)。端末2−2では転送先の設定解除が行われ(S194)、各端末2−1、2−3では端末2−2への転送設定が行われる(S195、S196)。この結果、端末2−2が着信端末となる(S197)。
【0106】
そして、端末2−3に着信があれば(S198)、転送処理(S199)によりその着信が端末2−2に転送され(S200)、端末2−2で呼出しが行われる(S201)。
【0107】
G)着信グループ内の端末の閾値に関係なく、ユーザ操作で着信端末を指定する場合:
図15は、この場合の処理手順を示している。この処理手順は一例として、着信グループ14に端末2−1、2−2、2−3が属し、当初の端末2−1=評価値≧Z、端末2−2=評価値<Z、端末2−3=評価値<Zであり、端末2−1が着信端末に設定されている。
【0108】
この場合、端末2−3に着信があり(S211)、転送処理(S212)により、端末2−3から端末2−1に転送される(S213)。これにより、端末2−1は着信端末として呼出しを行う(S214)。
【0109】
この場合、ユーザが携行する端末2−2ではユーザ操作画面が立ち上げられ(S215)、ユーザ指定により着信端末を指定する(S216)。この指定が端末2−2から端末2−1、2−3に通知される(S217、S218)。
【0110】
これにより、端末2−1=評価値≧Z、端末2−2=評価値≧Z、端末2−3=評価値<Zとなる。これにより、各端末2−1、2−2、2−3では転送先算出が行われる(S219、S220、S221)。端末2−2では転送先の設定解除が行われ(S222)、各端末2−1、2−3では端末2−2への転送設定が行われる(S223、S224)。この結果、ユーザ指定が優先され、端末2−2が着信端末となる(S225)。
【0111】
そして、端末2−3に着信があれば(S226)、転送処理(S227)によりその着信が端末2−2に転送され(S228)、端末2−2で呼出しが行われる(S229)。
【0113】
図16は、端末から他の端末へ評価値を通知する処理手順を示している。この処理手順は一例として端末2−1の評価値の算出、その評価値の着信グループ内の端末2−2、2−3、2−4への評価値の通知処理である。
【0114】
この場合、着信グループ14には端末2−1、2−2、2−3、2−4が存在している。この着信グループ14内の端末2−1では、評価値の再評価を行う(S231)。この再評価は着信処理などを契機に行えばよい。この再評価の結果、自機の評価値が閾値Zを以上かを判断する(S232)。評価値が閾値Zを以上でなければ(S232のNO)、この処理を終了する。
【0115】
評価値が閾値Zを以上であれば(S232のYES)、着信グループ14の自機を除く他の全ての端末に評価値を通知する(S233)。この通知の後、評価値テーブル42−4を更新する(S234)。評価値テーブル42−4に登録されている端末2−1の評価値を更新する。
【0116】
評価値テーブル42−4の更新の後、評価値テーブル42−4に登録されている各端末の評価値を比較する(S235)。この比較では、最も評価値の高い端末が変更されたかを判定する。最も評価値の高い端末が変更されていなければ(S235のNO)、この処理を終了する。
【0117】
最も評価値の高い端末が変更されていれば(S235のYES)、最も評価値の高い端末が自端末(たとえば、端末2−1)であるかを判定する(S236)。最も評価値の高い端末が自端末であれば(S236のYES)、転送設定を解除し(S237)、この処理を終了する。最も評価値の高い端末が自端末でなければ(S236のNO)、再転送設定を行い(S238)、この処理を終了する。
【0118】
この場合、着信グループ14の各端末2−2、2−3、2−4では、着信グループ端末側処理(S239)が実行され、端末2−1からの評価値の受信により、評価値テーブル42−4の更新を行う。
【0119】
斯かる処理は他の端末2−2、2−3、2−4のいずれかが着信グループ14の端末に対して評価値を通知する場合も同様である。
【0121】
図17は、端末から評価値を受けた各端末の着信グループ端末側の処理手順を示している。この処理手順は一例として端末2−1から評価値の通知を受け、その端末の着信グループ内の端末2−2、2−3、2−4の更新処理などの処理である。
【0122】
端末2−1から評価値の通知を受けた端末2−2、2−3、2−4では、評価値テーブル42−4を更新する(S241)。評価値テーブル42−4に登録されている端末2−1の評価値を更新する。
【0123】
評価値テーブル42−4の更新の後、評価値テーブル42−4に登録されている各端末の評価値を比較する(S242)。この比較では、最も評価値の高い端末が変更されたかを判定する。最も評価値の高い端末が変更されていなければ(S242のNO)、この処理を終了する。
【0124】
最も評価値の高い端末が変更されていれば(S242のYES)、最も評価値の高い端末が自端末であるかを判定する(S243)。最も評価値の高い端末が自端末であれば(S243のYES)、転送設定を解除し(S244)、この処理を終了する。最も評価値の高い端末が自端末でなければ(S243のNO)、再転送設定を行い(S245)、この処理を終了する。
【0126】
既述の評価値は、位置情報、操作履歴、これらの組み合わせ、ユーザ指定などにより算出すればよい。
【0128】
端末2は既述のGPS通信により、位置情報を取得できる。この位置情報から端末2が移動しているか否かを判定する。端末2が移動中であれば、端末2をユーザが携行していると判定できる。この場合には、移動中の端末2を優先して転送先とする。
【0129】
位置情報を用いて携帯端末装置間の距離を算出し、同距離であれば、自宅以外の場所にある端末2を優先して転送先とする。
【0130】
図18のAは、位置情報テーブル42−5の一例を示している。この位置情報テーブル42−5には、端末情報46、現在の位置情報60−1、直近n分前の位置情報60−2が格納されている。
【0132】
X=現在の位置情報と直近n分前の位置情報の距離(絶対値)×C
・・・(1)
から求められる。式(1) において、Cは、定数である。この定数Cの設定について、たとえば、特定の場所とそれ以外の場所とを異なる値に設定すればよく、たとえば、自宅以外である場合はC=1.5、自宅であれば、C=1.0とすればよい。
【0134】
図18のBは、操作履歴テーブル42−6の一例を示している。この操作履歴テーブル42−6には、端末情報46、操作回数情報62、操作時間情報64が格納されている。この場合、操作履歴テーブル42−6からたとえば、端末2−1について、操作時間および操作回数を知ることができる。
【0135】
たとえば、操作の一例であるタッチパネル操作中であれば、端末を利用中と判定できる。この場合、画面OFFでのタッチパネル操作はカウントしない。
【0136】
そこで、操作履歴を用いた評価値Xは、
【0137】
X=直近n時間のタッチパネル操作履歴の回数 ・・・(2)
から求められる。
【0138】
(3) 位置情報および操作履歴の組み合せ
【0139】
評価値は位置情報および操作履歴の組み合わせによって求めてもよい。この組み合わせにはたとえば、位置情報および操作履歴の加算、位置情報および操作履歴の乗算などがある。
【0140】
(3−1) 位置情報および操作履歴の加算
【0141】
この場合、評価値Xは、
X=位置情報の評価値+タッチパネル操作履歴の評価値 ・・・(3)
から求められる。この場合、タッチパネル無操作時であっても位置情報が評価される。
【0142】
(3−2) 位置情報および操作履歴の乗算
【0143】
この場合、評価値Xは、
X=位置情報の評価値×タッチパネル操作履歴の評価値 ・・・(4)
から求められる。この場合、タッチパネル無操作時では、X=0となるので、位置情報が評価されない。
【0145】
この場合、ユーザ操作によって評価値Xを設定する。設定される評価値Xはたとえば、上記演算で算出し得る評価値Xを超える値とする。
【0146】
<位置情報を用いた評価値の算出アルゴリズム>
【0148】
現在の緯度をlat1、経度をlon1、n分前の緯度をlat2、経度をlon2とすれば、2地点間の距離に対応する値をD1、D2は、
【0149】
D1=(lat1−lat2)
2 +(lon1−lon2)
2 ・・・(5)
で求めることができ、また、
【0150】
D2=(lat1−lat2)
1/2 +(lon1−lon2)
1/2 ・・・(6)
で求められる。また、Lambert Andoyerの公式を用いてもよい。
【0151】
距離の正確性を重視すれば、式(5) より式(6) が好ましく、正確性を優先するのであればLambert Andoyerの公式を用いればよい。
【0152】
ここで、一例として自宅の位置情報を(lat1,lon1)=35.582641,139.641367とし、n分前の位置情報を(lat2,lon2)=43.067885,141.35485とすれば、式(5) からD1は、
【0153】
D1=(lat1−lat2)
2 +(lon1−lon2)
2 ≒18.4
・・・(7)
となる。よって、位置情報による評価値Xは、定数C=1.0とした場合、
【0154】
X=1.0×18.4=18.4 ・・・(8)
となる。
【0156】
この評価値の算出アルゴリズム2では、操作履歴を組み合わせる。この例では端末2−1、2−2は自宅に置いたまま、端末2−3、端末2−4を携帯し、主として端末2−4を操作対象とする。この場合、
図19のAに示すように、評価値テーブル42−4に格納されている評価値が用いられる。
【0157】
図19のAは評価値テーブル42−4の一例を示している。この評価値テーブル42−4には端末情報46に対応するタッチ回数評価値52、距離評価値54、組合せ評価値56、58が格納されている。タッチ回数評価値52には、入力部30の一例であるタッチパネルに対するタッチ回数が格納される。距離評価値54にはGPS情報などから求められた距離情報が格納される。組合せ評価値56には複数の評価値の加算値が格納される。また、組合せ評価値58には複数の評価値の乗算値が格納される。
【0158】
転送判断の評価値Xの閾値Z=50とすれば、評価値Xに既述の加算方式を利用すると、発信端末4から端末2−1に着信し、端末2−1が転送元とすると、
端末2−1(転送元)・・・端末2−2(受信拒否)
端末2−1(転送元)・・・端末2−3(受信拒否)
端末2−1(転送元)・・・端末2−4(受話)
の転送結果となる。
【0160】
この評価値の算出アルゴリズム3では、タッチ操作履歴を組み合わせる。この例では、既述の例と同様に端末2−1、2−2は自宅に置いたまま、端末2−3、端末2−4を携帯し、主として端末2−4を操作対象とする。この場合、評価値テーブル42−4は
図19のAに示す評価値となる。転送判断の評価値Xの閾値Zを30、評価値に乗算方式を利用すると、
端末2−1(転送元)・・・端末2−2(受信拒否)
端末2−1(転送元)・・・端末2−3(受話)
の転送結果となる。この場合、端末2−4には転送されない。
【0162】
この評価値の算出アルゴリズム4では、タッチ操作履歴を組み合わせる。この例では、端末2−1、2−2、2−3、2−4を自宅に置いた状態でユーザは携行しない場合である。この場合、(3) と同一条件であるから、評価値テーブル42−4は
図19のBに示す評価値となる。
図19のBにおいて、
図19のAと同一部分には同一符号を付してある。転送判断の評価値の閾値Z=30、評価値に乗算方式を利用すると、
端末2−1(転送元)・・・端末2−2(受信拒否)
端末2−1(転送元)・・・端末2−3(受信拒否)
端末2−1(転送元)・・・端末2−4(受信拒否)
端末2−1(転送元)・・・転送終了
の転送結果となる。
【0164】
(1) プライベート用端末、それ以外の端末など、複数の端末を用いるユーザに対し、複数の端末のうちいずれかの端末を携行していれば、携行中の端末に着信を転送することができる。つまり、ユーザが転送をいずれの端末にするかを判断したり、転送設定する操作を行うことなく、端末の使用状況から転送先を評価して自動的に呼転送先を設定することができる。ユーザが着信を希望する端末を携行すれば、その携行中の端末に自動的に転送することができる。ユーザ操作による転送サービス設定が不要である。
【0165】
(2) 各端末は転送先の基準情報である評価値を算出し、あらかじめ登録してある他端末へ事前に送信する。各端末は、全端末の評価値を入手後、比較の結果、最も高い評価値を持つ端末へ向けて自動転送を設定する。各端末は、全端末の評価値を入手後、比較の結果、自身が最も高い評価値を持っている場合には、自動転送の設定を解除するなどの転送処理をユーザ操作を介在することなく、自動的に行う。
【0166】
(3) 従来の転送設定では固定的に単一の端末に対して設定されていたのに対し、ユーザ操作を伴うことなく、着信グループにある端末の転送先候補からたとえば、携帯中の端末がいずれであってもその状況に応じて自動的に且つ動的に転送先を設定できる。これにより、ユーザが携行し、またはユーザに最も近い端末を転送先に自動設定できる。
【0167】
(4) 転送先の基準となる評価値や転送設定には、事業者のサーバなどのインフラ設定を必要とすることなく、端末に対する既述の処理手順を実行するソフトウェアのインストールで実現できる。
【0169】
図20は、第3の実施の形態に係る呼制御システムにおける転送制御の処理手順を示している。この処理手順も第1の実施の形態と同様に、着信に先立ち事前に転送先を決定する転送先事前決定の処理手順である。
【0170】
この処理手順では、第2の実施の形態で評価値に対する閾値Zのみを設定していたのに対し、この閾値Zとともに、評価値の変化量に対する閾値Δxの設定(S301)、評価値の算出(S302)、評価値のデータベース化(S303)、転送先の決定(S304)、データベースの更新(S305)、電話転送(S306)が含まれる。
【0171】
(1) 評価値に対する閾値Z、評価値の変化量に対する閾値Δxの設定(S301)
【0172】
各端末のもつ評価値に対して、閾値Z、Δxを予め決定し、これら閾値Z、Δxを設定する。評価値Xは既述の通りである。これに対し、閾値Δxは、評価値Xの変化を他機に送るべきか否かの判断基準となる評価値の値であり、閾値Zが端末の所在がユーザに隣接する確率が高いか低いかの判断基準となる評価値である点で相違する。
【0174】
各端末は、パネル操作、加速度センサ34、ロック設定またはロック解除、位置情報などから、評価値を再計算し、変化量が閾値Δxを超えた場合に、同一グループたとえば、着信グループ14に属する全ての端末に向けて新しい評価値を送信する。評価値の再計算は、測定する項目によって決められた時間が経過したら再計算するものと、決められた変化量を超えたら再計算するものが含まれる。この送信にはたとえばSMS回線を使用すればよい。
【0175】
(3) 評価値Xのデータベース化(S303)
【0176】
評価値の変化量が閾値Δxを超えた端末から新しい評価値を受け取った各端末は、これをデータベースへ保存する。
【0178】
転送先の決定は閾値Zと評価値Xとの関係から決定され、第2の実施の形態と同様であるので説明を割愛する。
【0179】
(5) データベースの更新(S305)
【0180】
このデータベースの更新も第2の実施の形態と同様であるので、説明を割愛する。
【0182】
この電話転送の処理も第2の実施の形態と同様であるので、説明を割愛する。
【0184】
図21は、呼制御の処理シーケンスを示している。
【0185】
この処理シーケンスでは一例として端末2−1から各端末2−2、2−3、2−4への評価値の送信、各端末2−1、2−2、2−3、2−4の評価値テーブルの更新、転送先の再設定または解除を行う処理を示している。この実施の形態では評価値Xの変化量が閾値Δxを超えた場合に評価値Xの通知を行う。
【0186】
この処理手順では、端末2−1が評価値の再計算を行い(S311)、新しい評価値の配付判断を行う(S312)。評価値Xの変化量が閾値Δxを超えた場合にその評価値を各端末2−2、2−3、2−4に通知する(S313、S314、S315)。
【0187】
端末2−1では再評価した評価値により評価値テーブル42−4の更新(S316)、転送先の選択(S317)、電話事業者の転送サービスに対して転送先の設定または解除を行う(S318)。
【0188】
端末2−2では端末2−1から受信した評価値により評価値テーブル42−4の更新(S319)、転送先の選択(S320)、電話事業者の転送サービスに対して転送先の設定または解除(S321)を行う。
【0189】
端末2−3では端末2−1から受信した評価値により評価値テーブル42−4の更新(S322)、転送先の選択(S323)、電話事業者の転送サービスに対して転送先の設定または解除(S324)を行う。
【0190】
そして、端末2−4では端末2−1から受信した評価値により評価値テーブル42−4の更新(S325)、転送先の選択(S326)、電話事業者の転送サービスに対して転送先の設定または解除(S327)を行う。
【0192】
この実施の形態における評価値は上記実施の形態と同様であるので説明を割愛する。
【0193】
<新しい評価値の配付判断および評価値テーブルの更新>
【0194】
新しい評価値を得た場合、評価値の変化量が閾値Δxを超えた場合に、その評価値を着信グループ14内の全端末へ送付する。
【0195】
着信グループ14に属する全端末は、各端末の評価値テーブル42−4を持つ。この評価値テーブル42−4は一つの端末の新しい評価値が配布された後、各端末の中で更新される。
【0197】
新しい評価値を計算した端末側で評価値テーブル42−4を更新し、新しい評価値を送信し、着信グループ14内の各端末に送信し、着信グループ14端末側処理で各評価値テーブル42−4を更新する。
【0198】
図22は、評価値テーブル42−4の更新の処理手順を示している。この処理手順は評価値を通知する側のたとえば、端末2−1の評価値テーブル42−4の更新処理である。
【0199】
この処理手順では、端末2−1において、事前に評価値の再計算を行う(S331)。この計算の結果、評価値Xの変動量が閾値Δxを超えたかを判断する(S332)。評価値Xの変動量が閾値Δxを超えていれば(S332のYES)、着信グループ14内の全ての端末に自端末側の新しい評価値を通知する(S333)。
【0200】
この処理手順では端末2−1が評価値テーブル42−4を更新する(S334)。更新した評価値テーブル42−4の評価値を参照し、新しい転送先の決定を行い、電話事業者のサーバに対して転送先の設定処理を行い(S335)、この処理を終了する。
【0201】
S332において、新しい評価値の変化量が閾値Δxを超えていなければ(S332のNO)、S333、S334、S335をスキップしこの処理を終了する。
【0202】
そして、新しい評価値の通知を受けた着信グループ14に属する各端末では、着信グループ端末側処理(S336)が実行される。この着信グループ端末処理として端末2−2、2−3、2−4では評価値受信処理を実行する。
【0203】
図23は、着信グループ14に属する端末側の評価値テーブル42−4の更新の処理手順を示している。この処理手順は評価値の受信側の端末2−2、2−3、2−4の評価値テーブル42−4の更新処理である。
【0204】
端末2−1から着信グループ14内の全ての端末2−2、2−3、2−4に新しい評価値が通知される。この通知を受けた各端末2−2、2−3、2−4では評価値テーブル42−4を更新する(S341)。また、各端末2−2、2−3、2−4は、新しい転送先の決定と電話事業者のサーバに対する転送先の設定処理を行い(S342)、この処理を終了する。
【0206】
新しい評価値が得られた場合には、新しい評価値を送った端末と、その評価値を受け取った端末の双方で、次の条件1または条件2で新しい転送先を決定する。
【0207】
条件1: 転送先は、閾値Zを以上の評価値を持つ端末の中から選択する。
【0208】
条件2: 後から閾値Z以上の評価値となった端末を優先的な端末とし、転送先に設定する。つまり、後から閾値Z以上の評価値となった端末を後優先とする。
【0209】
この条件2では、バリエーションとして、先に閾値Z以上の評価値となった端末を優先的な端末とし、転送先に設定する前優先としてもよい。
【0211】
閾値Zは、評価値テーブル42−4の履歴を用いて、自動的に調整を行う。この調整は、同時に複数の端末が閾値以上の時間が少なくなるように調整すればよい。このような調整を行えば、転送先の選択処理を簡潔化できる。
【0212】
また、新しい評価値の配布判断では、閾値Δxと閾値Zを組み合わせた条件とすれば、評価値の通知頻度を調整することができる。
【0214】
新しい転送先が決まった場合、または自端末が着信を受けることに決まった場合には、以下のいずれかの処理を行えばよい。
【0215】
電話事業者のサーバにコマンドを与え、転送電話サービスの設定を自動で行う。または電話事業者のサーバにコマンドを与え、転送サービスの設定解除を自動で行う。なお、転送電話サービスが使えない場合には転送先へ自動で多者通話を行うように設定すればよい。
【0216】
図24は、転送先の選択、転送先の設定または解除を行う場合で、評価値を通知する端末側の処理手順を示している。
【0217】
この処理手順は一例として、端末2−1側の処理を示している。この場合、端末2−1が評価値の再計算から評価テーブル42−4を更新する(S351)。更新した評価値テーブル42−4を参照し、閾値Z以上の評価値を持つ端末はあるかを判断する(S352)。
【0218】
閾値Z以上の評価値を持つ端末があれば(S352のYES)、最も評価値の高い端末は自端末(この場合、端末2−1)かを判断する(S353)。最も評価値の高い端末が自端末であれば(S353のYES)、転送設定を解除し(S354)、この処理を終了する。
【0219】
S352において、閾値Z以上の評価値を持つ端末がなければ(S352のNO)、最後に閾値Zを下回った端末に転送設定をし(S355)、S351に戻る。
【0220】
また、S353において、最も評価値の高い端末が自端末でなければ(S353のNO)、評価値の最も高い端末に転送設定をし(S356)、この処理を終了する。
【0221】
図25は、転送先の選択、転送先の設定と解除行う場合で、評価値を受信する端末側の処理手順を示している。
【0222】
この場合、着信グループ14に属する端末2−2、2−3、2−4の処理を示している。端末2−2、2−3、2−4側が端末2−1から新しい評価値の通知を受ける。端末2−2、2−3、2−4では評価値の再計算から評価テーブル42−4を更新する(S361)。更新した評価値テーブル42−4を参照し、閾値Z以上の評価値を持つ端末はあるかを判断する(S362)。
【0223】
閾値Z以上の評価値を持つ端末があれば(S362のYES)、最も評価値の高い端末が自端末かを判断する(S363)。最も評価値の高い端末が自端末であれば(S363のYES)、転送設定を解除し(S364)、この処理を終了する。
【0224】
S362において、閾値Z以上の評価値を持つ端末がなければ(S362のNO)、最後に閾値Zを下回った端末に転送設定をし(S365)、この処理を終了する。
【0225】
また、S363において、最も評価値の高い端末が自端末でなければ(S363のNO)、評価値の最も高い端末に転送設定をし(S366)、この処理を終了する。
【0227】
a)閾値Z以上の評価値を持つ端末が1台の場合:
図26は、この場合の処理手順を示している。この処理手順は一例として、着信グループ14に端末2−1、2−2、2−3が属し、当初、端末2−1=評価値<Z、端末2−2=評価値<Z、端末2−3=評価値<Zの状態である。
【0228】
この場合、端末2−3が着信し(S371)、着信処理(S372)により、端末2−3から呼出しを行う(S373)。ユーザが端末2−3を取れば、通話が成立する。
【0229】
その後、端末2−1が評価値の再評価および再計算を行い(S374)、評価値の変化量が閾値Δxを超えた場合、端末2−1が評価値を端末2−2、2−3に通知する(S375、S376)。各端末2−1、2−2、2−3では評価値テーブル42−4の更新を行い、転送先を算出する(S377、S378、S379)。
【0230】
この結果、端末2−1=評価値≧Z、端末2−2=評価値<Z、端末2−3=評価値<Zに遷移する。つまり、端末2−1の1台のみの評価値が閾値Z以上になる。
【0231】
この場合、端末2−1では転送設定の解除(S380)、端末2−2、2−3では端末2−1を転送先に設定する(S381、S382)。この結果、端末2−1が着信端末となる(S383)。
【0232】
このような設定の後、端末2−3に着信があった場合(S384)、転送処理(S385)によりその着信が端末2−1に転送され(S386)、端末2−1で呼出しが行われる(S387)。
【0233】
このように、閾値以上の評価値を持った最新の端末2−1に着信を転送すれば、高い確率でユーザが着信を受けることができる。
【0234】
b)2台以上の端末が閾値Z以上の場合であって、最後に閾値Z以上の評価値を持った端末を転送先とする場合:
図27は、この場合の処理手順を示している。この処理手順は一例として、着信グループ14に端末2−1、2−2、2−3が属し、当初、端末2−1=評価値<Z、端末2−2=評価値≧Z、端末2−3=評価値<Zであり、端末2−2が着信端末となっている場合である。
【0235】
この場合、端末2−3が着信し(S391)、転送処理(S392)により、端末2−3から端末2−2に転送が行われ(S393)、端末2−2で呼出しを行う(S394)。ユーザが端末2−2を取れば、通話が成立する。
【0236】
その後、端末2−1が評価値の再評価および再計算を行い(S395)、評価値の変化量が閾値Δxを超えた場合、端末2−1から評価値が端末2−2、2−3に通知される(S396、S397)。各端末2−1、2−2、2−3では評価値テーブル42−4の更新を行い、転送先を算出する(S398、S399、S400)。
【0237】
この結果、端末2−1=評価値≧Z、端末2−2=評価値≧Z、端末2−3=評価値<Zとなる。つまり、端末2−1、2−2の2台の評価値が閾値以上となっている。端末2−1の評価値は端末2−2より後に閾値Z以上になっている。
【0238】
端末2−1では転送設定の解除(S401)、端末2−2、2−3では端末2−1を転送先に設定する(S402、S403)。この結果、端末2−1が着信端末となる(S404)。
【0239】
そして、端末2−3に着信があった場合(S405)、転送処理(S406)によりその着信が端末2−1に転送され(S407)、端末2−1で呼出しが行われる(S408)。
【0240】
このように、閾値以上の評価値を持った最新の端末2−1に着信を転送すれば、高い確率でユーザが着信を受けることができる。
【0241】
c)2台以上の端末が閾値Z以上の評価値を持った場合であって、転送先を継続し、変更しない場合:
図28は、この場合の処理手順を示している。一例として、着信グループ14に端末2−1、2−2、2−3が属し、当初、端末2−1=評価値<Z、端末2−2=評価値<Z、端末2−3=評価値<Zであり、端末2−2が着信端末である。
【0242】
端末2−3が着信し(S391)、転送処理(S392)により、端末2−3から端末2−2に転送が行われ(S393)、端末2−2で呼出しを行う(S394)。ユーザが端末2−2を取れば、通話が成立する。
【0243】
その後、端末2−1が評価値の再評価および再計算を行い(S395)、評価値の変化量が閾値Δxを超えた場合、端末2−1から評価値が端末2−2、2−3に通知される(S396、S397)。各端末2−1、2−2、2−3では評価値テーブル42−4の更新を行い、転送先を算出する(S398、S399、S400)。
【0244】
この結果、端末2−1=評価値≧Z、端末2−2=評価値≧Z、端末2−3=評価値<Zとなる。つまり、端末2−1、2−2の評価値が閾値Z以上となる。
【0245】
この場合、端末2−1、2−2、2−3の転送設定の変更を行うことなく(S410、S411、S412)、端末2−2の着信端末を維持する(S413)。
【0246】
そして、端末2−3に着信があった場合(S414)、転送処理(S415)によりその着信が端末2−2に転送され(S416)、端末2−2で呼出しが行われる(S417)。
【0247】
このように、閾値以上の評価値を持った当初の端末2−2に着信を転送すれば、高い確率でユーザが着信を受けることができる。
【0248】
d)閾値を超えている端末が0台であって、最後に閾値を下回った評価値を持つ端末を転送先とする場合:
図29は、この場合の処理手順を示している。一例として、着信グループ14に端末2−1、2−2、2−3が属し、当初、端末2−1=評価値≧Z、端末2−2=評価値<Z、端末2−3=評価値<Zであり、端末2−1が着信端末である。
【0249】
この場合、端末2−3が着信し(S391)、転送処理(S392)により、端末2−3から端末2−1に転送が行われ(S393)、端末2−1で呼出しを行う(S394)。ユーザが端末2−1を取れば、通話が成立する。
【0250】
その後、端末2−1が評価値の再評価および再計算を行い(S395)、評価値の変化量が閾値Δxを超えた場合、端末2−1から評価値が端末2−2、2−3に通知される(S396、S397)。各端末2−1、2−2、2−3では評価値テーブル42−4の更新を行い、転送先を算出する(S398、S399、S400)。
【0251】
この結果、端末2−1=評価値<Z、端末2−2=評価値<Z、端末2−3=評価値<Zとなり、いずれの端末2−1、2−2、2−3の評価値が閾値未満となっている。つまり、端末2−1は、最後に閾値を下回った評価値を持つ端末である。
【0252】
この場合、端末2−1では、着信端末の維持(S421)、端末2−2、2−3では端末2−1を転送先に設定する(S422、S423)。これにより、端末2−1に設定されている着信端末が維持される(S424)。
【0253】
そして、端末2−3に着信があった場合(S414)、転送処理(S415)によりその着信が端末2−1に転送され(S416)、端末2−1で呼出しが行われる(S417)。
【0254】
このように、最後に閾値を下回った端末、この例では端末2−1に着信を転送すれば、高い確率でユーザが着信を受けることができる。
【0255】
e)閾値以上の評価値を持つ端末が0台であって、転送設定を解除する場合:
図30は、この場合の処理手順を示している。一例として、着信グループ14に端末2−1、2−2、2−3が属し、当初、端末2−1=評価値≧Z、端末2−2=評価値<Z、端末2−3=評価値<Zであり、端末2−1が着信端末である。
【0256】
この場合、端末2−3が着信し(S391)、転送処理(S392)により、端末2−3から端末2−1に転送が行われ(S393)、端末2−1で呼出しを行う(S394)。ユーザが端末2−1を取れば、通話が成立する。
【0257】
その後、端末2−1が評価値の再評価および再計算を行い(S395)、評価値の変化量が閾値Δxを超えた場合、端末2−1から評価値が端末2−2、2−3に通知される(S396、S397)。各端末2−1、2−2、2−3では評価値テーブル42−4の更新を行い、転送先を算出する(S398、S399、S400)。
【0258】
この結果、端末2−1=評価値<Z、端末2−2=評価値<Z、端末2−3=評価値<Zとなり、閾値以上の評価値を持つ端末が0台である。
【0259】
この場合、端末2−1、2−2、2−3では転送設定を解除する(S425、S426、S427)。これにより、端末2−1の着信端末が解除され(S428)、転送先である着信端末が0台となる。
【0260】
この場合、たとえば、端末2−3に着信があれば(S429)、転送処理を行うことなく、端末2−3で呼出しが行われる(S430)。
【0261】
f)閾値以上の評価値を持つ端末が0台であって、ユーザ操作で転送先を決定する場合:
図31は、この場合の処理手順を示している。一例として、着信グループ14に端末2−1、2−2、2−3が属し、当初、端末2−1=評価値≧Z、端末2−2=評価値<Z、端末2−3=評価値<Zであり、端末2−1が着信端末である。
【0262】
この場合、たとえば、端末2−3が着信し(S391)、転送処理(S392)により、端末2−3から端末2−1に転送が行われ(S393)、端末2−1で呼出しを行う(S394)。ユーザが端末2−1を取れば、通話が成立する。
【0263】
その後、端末2−1が評価値の再評価および再計算を行い(S395)、評価値の変化量が閾値Δxを超えた場合、端末2−1から評価値が端末2−2、2−3に通知される(S396、S397)。各端末2−1、2−2、2−3では評価値テーブル42−4の更新を行い、転送先を算出する(S398、S399、S400)。
【0264】
この結果、端末2−1=評価値<Z、端末2−2=評価値<Z、端末2−3=評価値<Zとなり、閾値以上の評価値を持つ端末が0台となっている。
【0265】
この場合、端末2−1、2−2、2−3にはポップアップ画面などによりユーザ操作画面が表示される(S431、S432、S433)。端末2−2では、そのユーザ操作画面からユーザ指定を行い(S434)、このユーザ指定された旨の通知が端末2−1、2−3に行われる(S435、S436)。
【0266】
この結果、端末2−1=評価値<Z、端末2−2=評価値≧Z、端末2−3=評価値<Zとなり、閾値以上の評価値を持つ端末が端末2−2となる。
【0267】
各端末2−1、2−2、2−3は転送先算出を行う(S437、S438、S439)。これにより、端末2−1では端末2−2への転送設定(S440)、端末2−2では転送設定の解除(S441)、端末2−3では端末2−2への転送設定(S442)を行う。この結果、端末2−2が着信端末となる(S443)。
【0268】
そして、たとえば、端末2−3に着信があった場合(S444)、転送処理により(S445)、着信が転送され(S446)、端末2−2で呼出しが行われる(S447)。
【0269】
g)閾値以上の評価値を持つ端末が0台であって、ユーザ操作で着信端末を指定する場合:
図32は、この場合の処理手順を示している。一例として、着信グループ14に端末2−1、2−2、2−3が属し、当初、端末2−1=評価値≧Z、端末2−2=評価値<Z、端末2−3=評価値<Zであり、端末2−1が着信端末である。
【0270】
たとえば、端末2−3が着信し(S391)、転送処理(S392)により、端末2−3から端末2−1に転送が行われ(S393)、端末2−1で呼出しを行う(S394)。ユーザが端末2−1を取れば、通話が成立する。
【0271】
その後、ユーザにより、端末2−2にはユーザ操作画面を表示し(S451)、ユーザ指定が行われる(S452)。このユーザ指定は端末2−2から端末2−1、2−3に通知される(S453、S454)。
【0272】
この結果、端末2−1=評価値≧Z、端末2−2=評価値≧Z、端末2−3=評価値<Zとなる。
【0273】
各端末2−1、2−2、2−3は転送先の算出を行う(S455、S456、S457)。端末2−1では端末2−2への転送設定(S458)、端末2−2では転送設定の解除(S459)、端末2−3では端末2−2への転送設定(S460)が行われる。この結果、端末2−2が着信端末となる(S461)。つまり、ユーザ指定の直接指定により優先的に着信端末が設定される。
【0274】
そして、たとえば、端末2−3に着信があれば(S462)、転送処理により(S463)、着信が転送され(S464)、端末2−2で呼出しが行われる(S465)。
【0275】
このようにユーザにより転送先を設定でき、既述の自動転送に加え、ユーザによる転送先設定の自由度があり、利便性の高い転送が行える。
【0277】
(1) 第3の実施の形態では、評価値の変化量に閾値Δxを設定し、この閾値Δxを評価値の変化量が超えた場合に他の端末に評価値の通知を行っている。このため、評価値の変動に伴う評価値の通知回数を低減でき、通信量を抑制できる。
【0278】
(2) ユーザが任意にユーザ操作により着信端末を指定できるので、着信端末の自動設定を待つことなく、ユーザの意思で着信端末を決定し、自由に設定することができる。
【0280】
上記実施の形態では、閾値Z以上の評価値を通知すべき評価値としたが、閾値Zを超える評価値を通知すべき評価値とし、閾値Z以下の評価値は通知しない評価値として処理してもよい。つまり、設定された閾値Zを超えた評価値を他機に通知し、閾値Zを下回る評価値では他機への通知は行わない処理としても同様の効果が得られる。
【0281】
上記実施の形態では、スマートフォンなどの携帯端末装置2を例示したが、この携帯端末装置2には電話機能や通信機能を持つ他の電子機器であってもよい。この場合、通信機能には電話だけでなく、データ通信であってもよい。
【0282】
また、評価値の送信にはSMS回線やデータ回線を用いたが、通常の通話やメール送信を用いてもよい。
【0283】
以上説明したように、本開示の技術の最も好ましい実施の形態などについて説明した。本開示の技術は、上記記載に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載され、または発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能である。斯かる変形や変更が、本開示の技術の範囲に含まれることは言うまでもない。