(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6409223
(24)【登録日】2018年10月5日
(45)【発行日】2018年10月24日
(54)【発明の名称】焼却プラント内に導管を配管する方法及びそのような導管を有する装置
(51)【国際特許分類】
F23M 11/04 20060101AFI20181015BHJP
F27D 21/00 20060101ALI20181015BHJP
【FI】
F23M11/04 102
F27D21/00 A
【請求項の数】17
【外国語出願】
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-8501(P2014-8501)
(22)【出願日】2014年1月21日
(65)【公開番号】特開2014-145579(P2014-145579A)
(43)【公開日】2014年8月14日
【審査請求日】2017年1月13日
(31)【優先権主張番号】DE 10 2013 001 092.6
(32)【優先日】2013年1月23日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】509148876
【氏名又は名称】マーティン ゲーエムベーハー フュール ウムヴェルト ウント エネルギテクニック
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】トラルフ ウェーベル
(72)【発明者】
【氏名】ヨハネス マーティン
【審査官】
大谷 光司
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−308536(JP,A)
【文献】
米国特許第05681536(US,A)
【文献】
欧州特許出願公開第01411298(EP,A2)
【文献】
特開2004−020559(JP,A)
【文献】
特公昭48−034251(JP,B1)
【文献】
米国特許第04599975(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23M11/04
F23N5/02
F27D17/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
焼却装置内に導管(14)を配管する方法であって、
前記導管(14)が、少なくとも2つの向かい合う側から煙道ガスがその上に流れるセラミック部品(2)によって囲まれており、
前記セラミック部品(2)内に配置され、前記セラミック部品(2)内を、前記セラミック部品(2)の下部に向かって垂直に延伸する保護流体導管(15)を通って、保護流体(21)を供給され、供給された前記保護流体(21)は前記保護流体導管(15)と前記セラミック部品(2)との間を上昇することで、前記保護流体導管(15)と前記セラミック部品(2)との間の保護流体空間(16)に保護流体(21)を供給し、
前記導管(14)は前記保護流体空間(16)内に配置されており、
前記保護流体空間(16)内に、少なくとも1つの熱交換器パイプ(17〜20)が配置されていることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記保護流体(21)が、前記セラミック部品(2)の最も熱い位置に又は下側部分内に供給されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記セラミック部品(2)は焼却チャンバ(1)内に懸架されており、前記セラミック部品(2)が懸架されている側を除いた全ての側から前記セラミック部品(2)の上に煙道ガスが流れることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記導管(14)がパイプ又はホースであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記導管(14)が電気的な導線であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記保護流体(21)が気体であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記保護流体(21)が、前記セラミック部品(2)の複数の位置に供給されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記導管(14)が、前記保護流体(21)及び前記セラミック部品(2)を通って配管されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
排煙脱硝のための媒体が前記導管(14)内で輸送されることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
ガスサンプルが前記導管(14)を介して採取されることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記保護流体空間(16)内の温度が、供給される前記保護流体の温度又は前記保護流体空間(16)内に配置された前記熱交換器パイプ(17〜20)の調整された温度によって設定されることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
導管(14)を有する装置であって、
前記導管(14)を囲むセラミック部品(2)を有し、
煙道ガスが、少なくとも2つの向かい合う側からセラミック部品(2)の上に流れ、
前記セラミック部品(2)内に配置された保護流体導管(15)と前記セラミック部品(2)との間に保護流体空間(16)が設けられ、前記導管(14)が前記保護流体空間(16)内に配置され、
前記セラミック部品(2)は焼却チャンバ(1)内に懸架されており、前記セラミック部品(2)が懸架されている側を除いた全ての側から前記セラミック部品(2)の上に煙道ガスが流れ、
前記保護流体空間(16)が保護流体入り口(8)を有し、
前記保護流体(21)を、前記セラミック部品(2)の最も熱い位置に、又は、前記セラミック部品(2)の全高の表面の複数の位置に供給するための前記保護流体導管(15)が、前記保護流体(21)が前記保護流体導管(15)と前記セラミック部品(2)との間を上昇するように、前記セラミック部品(2)内を延伸するように配置されており、
前記保護流体空間(16)が、少なくとも一つの熱交換器パイプ(17〜20)を有することを特徴とする装置。
【請求項13】
前記導管(14)が前記保護流体空間(16)及び前記セラミック部品(2)を通ることを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記セラミック部品(2)が少なくとも1つのノズル(10〜13)を有することを特徴とする請求項12又は13に記載の装置。
【請求項15】
前記セラミック部品(2)が少なくとも1つの温度測定器(23)を有することを特徴とする請求項12から14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記保護流体流入り口(8)がファン(9)を有することを特徴とする請求項12から15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
前記保護流体空間(16)が測定装置のためのケーブル(22)を有することを特徴とする請求項12から16のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、焼却プラント内に導管を配管する方法及び導管を有する装置に関する。より詳しくは、本発明は、少なくとも2つの向かい合う側からの煙道ガスがその上に流れるセラミック部品によって導管が囲まれている焼却プラント内に導管を配管する方法、並びにそのような導管を有する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
焼却プラントにおいては摂氏数百度の温度が発生するが、特にボイラープラントの場合は、ボイラープラントの高い効率を保証するために熱発生領域における温度をできるだけ高く保つことが有効である。プラントを最大限に利用するためには、熱交換器ばかりでなく測定器具、気体除去又は流体入り口装置を、プラント壁上ばかりでなく焼却チャンバ及び煙道ガス抽出機といった熱発生器の中心領域に設けることが理にかなっている。極めて高い温度の結果、及び特に固体燃料が燃焼しているときには、燃焼床から排出される塵によって生じる堆積物のために少なくとも2つの向かい合う側から煙道ガスがその上に流れるそのような装置は、限られた有効寿命を有することになる。導管がセラミック部品によって囲まれている場合であっても、多くの用途にとっては十分な保護ではなく、その結果として特に焼却チャンバ又は煙道ガス煙突に対する媒体の供給は焼却プラントの壁上のノズルに限られる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、焼却プラント内に導管を配管する方法及びそのような導管を有する装置を更に発展させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この方法によると、この目的は導管とセラミック部品との間に保護流体を供給することによって達成される。
【0005】
動かない流体としては、この流体は導管とセラミック部品との間の熱交換を制限することができる。しかしながら、流れる流体としては、更なる流体が連続的に内側に供給される場合は、この保護流体は冷却することができる。
【0006】
保護されるべき導管はパイプ又はホースとすることができる。しかしながら、それは、例えば測定装置を伴う電気的な導線とすることもできる。
【0007】
保護流体は、液体、蒸気又は気体とすることができる。好ましくは、保護流体として空気が使用される。特に、セラミック部品が完全に密封されてされてない場合又はセラミック部品内の部品が冷却されるべき場合は、セラミック部品を囲んでいる雰囲気に比較してセラミック部品の内部に少なくともわずかに過剰な圧力が保証されるように、連続的に空気が供給されるならば有利である。
【0008】
保護流体がセラミック部品のうちの最も熱い位置に供給される場合に、特に有利である。このようにして、冷却機能を達成することができる。また、保護流体をセラミック部品の下側部分に供給し、そこで加熱され、セラミック部品の内部で上昇するようにすることもまた有利である。しかしながら、保護流体は、セラミック部品の一つもしくは複数の位置に、又はセラミック部品の全体的な高さにわたる一つもしくは複数の位置に供給することができる。
【0009】
セラミック部品を囲んでいる雰囲気内に流体を放出できるようにして、そこからガスを採取し又は温度を測定するために、導管を保護流体及びセラミック部品に通すことが提案される。このために、セラミック部品におけるドリル穴又はその他の開口が導管の一部として作用することができる。
【0010】
この方法の特に好適な変形として、流体ガスの窒素脱離作用のための媒体を導管内で輸送することが想定される。これは、例えば、焼却チャンバ又は流体ガス煙突の任意の位置、特に異なる高さにおける煙道ガスへのアンモニア又は尿素成分の添加を可能にする。これは、好ましくは、セラミック部品の異なる高さにおける幾つかの導管及びノズルによって達成される。
【0011】
流体を供給するために設けられた導管をガスサンプルの除去のために使用することもでき、又はガスサンプルを採取するためにセラミック部品上に更なる導管が設けられる。
【0012】
保護流体空間の温度は、供給される保護流体によって、又は保護流体空間内に配置された熱交換器パイプの調整された温度によって設定することができる。
【0013】
この装置に関して、本発明が基礎とする目的は、導管とセラミック部品との間に保護流体空間がもたらされる当該タイプの装置によって達成される。
【0014】
この保護流体空間は、好ましくは保護流体の入り口を有する。
【0015】
導管が保護流体空間及びセラミック部品を通り、それによってセラミック部品又はセラミック部品のドリル穴の内部に延びることができ、又はセラミック部品の他の開口が導管の一部として作動できるならば有利である。
【0016】
セラミック部品の特定の位置に保護流体を輸送するために、セラミック部品を通って延びる保護流体導管をセラミック部品内に配置することが提案される。この保護流体導管はセラミック部品の内部でセラミック部品の下側部分へと好ましくは鉛直に延び、保護流体をそこに供給し保護流体が保護流体導管とセラミック部品との間で上昇できるようにする。
【0017】
気体又は液体を焼却チャンバ又は煙道ガスの煙突の内部に供給するために、1つ及び好ましくは幾つかのノズルをセラミック部品が有することが提案される。したがって、温度測定のために、セラミック部品が1つ及び好ましくは幾つかの温度測定器を有することが提案される。
【0018】
保護流体が、特に空気といった気体である場合に、保護空気の入り口がファンを有しているならば有利である。
【0019】
実施形態の好適な変形例は、保護流体空間が少なくとも一つの熱交換器パイプを有することを想定する。好ましくは、この熱交換器パイプもまた保護流体空間によって囲まれ、この熱交換器パイプは他の導管と同様に保護流体によって保護される。この熱交換器パイプはセラミック部品内に所望の温度を設定するために用いることもできる。
【0020】
特に温度測定器、ガス分析器といった測定装置又は除去装置がセラミック部品の上に又は内部に設けられる場合に、保護流体空間がそれらの測定機器のためのケーブルを有するならば有利である。
【0021】
セラミック部品内に導管を有する装置の実施形態の一実施例が図面に示され、かつ以下により詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】セラミック部品を有する焼却プラントの領域の概略断面図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1に概略的に示されている焼却チャンバ1においては、煙道ガス煙突における焼却チャンバの天井3に懸架されるようにセラミック部品2が配置されている。このセラミック部品2は、互いに重なり合って中空ロッドを形成する幾つかのセラミック要素4、5から構成されている。最も下側のセラミック要素6は本質的に気密な閉鎖を形成しており、最も上側のセラミック要素7はファン9を具備した保護流体入り口8を有している。幾つかのセラミック要素5は、導管14にそれぞれ接続されたノズル10〜13を有している。
【0024】
セラミック部品は焼却チャンバ1内に邪魔されることなく懸架されており、したがって、セラミック部品2が懸架されている側を除いてあらゆる側からその上に煙道ガスが流れるようになっている。セラミック要素4、5、6、7は、それぞれの上部にばらばらに積み重ね又はモルタルで結合することができる。
【0025】
これらのセラミック要素の内側に配置されているものは保護流体導管15であり、保護流体入り口及びファン9を介して空気が供給されている。保護流体導管15は、最も下側のセラミック要素6へとすべてのセラミック要素7、4、5を通って延びており、保護流体は保護流体導管15から出て保護流体空間16の内部を上昇する。
【0026】
加えて、セラミック部品2の内部の保護流体空間16中に配置されているものは熱交換器パイプ17〜20であり、保護流体21はまたその周囲にも流れる。ケーブル22は、例えば温度測定器23といった測定装置を評価装置(図示せず)に接続するために、保護流体空間16内でセラミック部品2に沿って配置されている。
【符号の説明】
【0027】
1 焼却チャンバ
2 セラミック部品
3 天井
4 セラミック要素
5 セラミック要素
6 下側セラミック要素
7 上側セラミック要素
8 保護流体入り口
9 ファン
10〜13 ノズル
14 導管
15 保護流体導管
16 保護流体空間
17〜20 熱交換器パイプ
21 保護流体
22 ケーブル
23 温度測定器