(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6410265
(24)【登録日】2018年10月5日
(45)【発行日】2018年10月24日
(54)【発明の名称】撮影用の光拡散ボックス、及び種々の光源にボックスを装着するための装置
(51)【国際特許分類】
G03B 15/02 20060101AFI20181015BHJP
G03B 15/05 20060101ALI20181015BHJP
【FI】
G03B15/02 Q
G03B15/05
【請求項の数】9
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-529126(P2015-529126)
(86)(22)【出願日】2013年8月30日
(65)【公表番号】特表2015-534103(P2015-534103A)
(43)【公表日】2015年11月26日
(86)【国際出願番号】GB2013052285
(87)【国際公開番号】WO2014033470
(87)【国際公開日】20140306
【審査請求日】2016年7月12日
(31)【優先権主張番号】1215572.7
(32)【優先日】2012年8月31日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】515058019
【氏名又は名称】ヴァイテック・イメージング・ソリューションズ・ユーケー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】VITEC IMAGING SOLUTIONS UK LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(72)【発明者】
【氏名】カルバート、ジャック・エドマンド
(72)【発明者】
【氏名】アスティル、ギャリー・ジェームズ
【審査官】
小倉 宏之
(56)【参考文献】
【文献】
韓国公開特許第10−2011−0000945(KR,A)
【文献】
米国特許第05311409(US,A)
【文献】
特開昭61−066301(JP,A)
【文献】
特表2001−524734(JP,A)
【文献】
米国特許第04314280(US,A)
【文献】
米国特許第4490776(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 15/02
G03B 15/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のパネルと、取外し可能な支柱とを具備する撮影用照明装置であって、
前記パネルの各々は、可撓性のウエブにより各側辺で隣接したパネルから、複数のパネルと複数のウエブとが囲い体の壁を形成するように、分離されており、前記取外し可能な支柱は、互いに固定された状態に複数のパネルを維持するように、各ウエブに関連付けられ、前記囲い体は、前記複数のパネルの少なくとも幾つかの基端部が装置のためのウエイト保持部材を構成した状態で、光源に装着される開口を基端部に有し、前記囲い体の先端部は、ここから光を通すようになっており、
この装置は、前記囲い体を広げられた形態から狭められた形態にもたらして、この装置の先端部が減じられたサイズとなるように、1もしくは複数のウエブの面のサイズが減じられることにより囲い体を再設定する手段を具備し、
前記囲い体を再設定する手段は、互いに接続可能な細長い2つの細片を備えたファスナーを有している撮影用照明装置。
【請求項2】
前記複数のパネルと複数のウエブとは、装置の基端部の所で光源に装着される前記開口から、光を通すようになっている囲い体の先端にまで延びた壁を形成している請求項1の撮影用照明装置。
【請求項3】
前記囲い体を再設定する手段は、囲い体の内面に配置されている請求項1または2の撮影用照明装置。
【請求項4】
前記囲い体が広げられた形態の時に、前記ファスナーは、開いており、前記2つの細片は、V字形状をしている請求項1の撮影用照明装置。
【請求項5】
前記囲い体を再設定する手段は、ジッパーである請求項1乃至4のいずれか1の撮影用照明装置。
【請求項6】
前記パネルは、異なる長さで、平行な基端と先端とを有するほぼ三角形もしくは台形をしている請求項1乃至5のいずれか1の撮影用照明装置。
【請求項7】
前記パネルの側端は、ほぼ同じ長さである請求項6の撮影用照明装置。
【請求項8】
ウエブにより互いに接続された4つのパネルを具備する請求項1の撮影用照明装置。
【請求項9】
基端部の前記開口は、八角形の断面を有している請求項8の撮影用照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、撮影で使用されるための照明装置に、特に、一般に「ソフトボックス」として知られている形式の光拡散ボックスに関する。
【0002】
光拡散ボックス、即ち、ソフトボックスは、撮影対象物を照明するのに使用される光を撮影のときに変更するために、一般に使用されている。このようなソフトボックスは、代表的には、ランプに装着される、ほぼピラミッド形の張られた布の囲い体を有している。この囲い体の側壁は、通常は不光透過であるが、ベースは、ランプからの光を透過する布のシートに代表的に覆われている。このような布のシートの効果は、対象物に当てられる光を「ソフト」にすることである。
【0003】
記載された形式のソフトボックスは、野外撮影で最も一般的に使用されている。しかし、ソフトバックスは、比較的かさばる(囲い体のベースは、通常1平方メータ以上である)ので、折り畳まれた状態で搬送され、使用する直前に組み立てられる。このために、ソフトボックスは、布の囲い体が張られるフレームワークを有している。
【0004】
一般のデザインのソフトボックスは、これを立ち上げるのに比較的面倒かつ難しいので、好ましくない。更に、フレームワークは、収容して持ち運ぶために解体することができるけれども、幾つかの部品は、かなり長く(例えば、1メートル以上)、徒歩で移動する撮影者が携帯するのは不便である。ソフトボックスを繰り返して組み立てたり解体したりするための時間が、例えば、ロケで働くテレビニュースのチームにとって必要であり、過大となり得る。
【0005】
改良されたデザインのソフトボックスが、WO 03/071351に開示されている。このソフトボックスは、撮影用のランプが頂部に装着されるほぼピラミッド形の囲い体を形成するように主端部で互いに接続される3つ以上のパネルを有している。このようなピラミッド形の囲い体のベースは、光変更スクリーンを、特に、拡散スクリーンを受け入れるようになっている。更に、前記パネルの各々は、可撓性の弾性フープにより張られて支持される可撓材のシートを有している。
【0006】
上記装置は、囲い体が非常に迅速で容易に解体並びに再組立できる主効果を有している。囲い体を解体するために、これは、パネルが互いに積み重なるように、ランプから取り除かれて折り畳まれる。パネルの反対側への相対的なねじりと折りとにより、囲い体は、非常に小さい有効サイズに縮小されて、専用のコンパートメントもしくはバックに収容される。一例によれば、約1平方メートルのベースを備えた囲い体は、サイズが減少されて直径が約30cmのパッレージになる。
【0007】
このようなデザインのソフトボックスは、従来技術に対して優れた効果を有しているけれども、製造コストが低くされ得ると思われている。特に、各パネルの可撓性の弾性フープを形成するために、金属ストリップを使用することが代表的であり、これらフープの各々は、代表的には、各パネルの周縁の所定位置に縫い付けられる必要がある。
【発明の概要】
【0008】
従来技術に関連した上記並びに/もしくは他の欠点を克服もしくは実質的に軽減する改良された撮影照明装置が考えられている。
【0009】
本発明の第1の態様に係れば、複数のパネルと、取外し可能な支柱とを具備する撮影用照明装置であって、前記パネルの各々は、可撓性のウエブにより各側辺で隣接したパネルから、複数のパネルと複数のウエブとが囲い体の壁を形成するように、分離されており、前記取外し可能な支柱は、互いに固定された状態に複数のパネルを維持するように、各ウエブに関連付けられ、前記囲い体は、前記複数のパネルの少なくとも幾つかの基端部が装置のためのウエイト保持部材を構成した状態で、光源に装着される開口を基端部に有し、前記囲い部の先端部は、ここから光を通すようになっている、撮影用照明装置が、規定されている。
【0010】
このような装置は、複数のパネルを使用している他の装置と比較して、減じられた製造コストで迅速かつ容易に解体すことができるので、基本的に有効である。特に、本発明に係る装置は、硬い支柱を取り外すことにより、幾つかの実施の形態では、WO 03/071351に記載されている装置と類似した方法で折り畳むことにより、解体され得る。しかし、パネルを接続するための複数のウエブの使用と、互いに固定された状態に複数のパネルを維持するための複数の支柱の使用とは、WO 03/071351の装置に比較して、囲い体を形成するのに必要なパネルの数を減じている。パネルの数の減少は、可撓性のウエブは安価であり、パネルよりも製造が複雑ではないという観点から、製造コストを減じている。また、ウエブの存在は、以下に詳述されるように、装置の透光性の先端部のサイズの調節のような更なる機能性に優れることが可能である。
【0011】
複数のパネルと複数のウエブとは、好ましくは、装置の基端部の所で光源に装着される開口から、光を通すようになっている囲い体の先端にまで延びた壁を形成している。装置の先端部は、1つの開口、しかし、好ましくは、光を通す光変更スクリーン(light-modifying screen)を有するか受ける開口を有し得る。前記光変更スクリーンは、代表的には拡散スクリーンである。この装置のパネルは、好ましくは不透明で、代表的には、反射内面を有している。ウエブも、また、代表的には反射内面を有している。
【0012】
好ましい実施の形態では、この装置は、前記囲い体を広げられた形態から狭められた形態にもたらして、この装置の先端部が減じられたサイズとなるように囲い体を再設定する手段を有している。これは、好ましくは、囲い体の内側の1もしくは複数のウエブの面が、広げられた形態に比較して狭められた形態でサイズが減じられることにより、達成される。
【0013】
囲い体を再設定する手段が、囲い体の内面に配置され得る。好ましくは、前記囲い体を再設定する手段は、ウエブの内面の基端領域から先端領域へと延びている。好ましくは、前記囲い体を再設定する手段は、互いに接続可能な細長い2つの細片を備えたファスナーを有している。前記囲い体が広げられた形態の時に、前記ファスナーは、開いており、前記2つの細片は、V字形状をしている。代表的には、前記V字形状は、ウエブの内面の中間面に対して対称である。このV字形状の開口端は、ウエブの内面の先端領域に位置され得、また、V字形状の閉塞端は、ウエブの基端近くに位置され得る。好ましくは、フアスナーを閉じることにより、細片相互は、ほぼ平行になる。このことは、好ましくは、ウエブの内面の一領域を囲い体の内面から引き込まれるようにしている。前記囲い体を再設定する手段は、好ましくは、ジッパーで(zip fastener)ある。
【0014】
前記囲い体は、好ましくは、光が囲い体から透過される先端部を有している。この先端部は、広げられた形態での少なくとも1つのディメンションが狭められた形態での対応したデイメンションよりも大きくなるほぼ矩形であり得る。例えば、底面は、広げられた形態ではほぼ正方形であり、狭められた形態ではほぼ長方形であり得る。このようにして、この装置により与えられる照明の特性は、ファスナーを開閉することにより、変えられ得る。このことは、使用者に、照明特性に関して大きな汎用性を与える。
【0015】
前記パネルは、代表的には布でてきた可撓性のシート部を有することができる。ハネルは、ウエブよりも高い剛性を有することができる。パネルは、内在的に、自身の形状を維持することができるように形成され得る。フレームが、シートの周辺に、周辺に沿って設けられ得る。フレームは、弾性的であり得る。パネルは、更なる支持物が無くても、形状を維持するように形成され得る。また、フレームは、布製のチューブ中に収容され得る硬く細長い部材を有し得る。フレームと可撓性のシート部とは、好ましくは、互いに固着され得る。フレームと可撓性のシート部とは、好ましくは、互いに永久的に固着され得る。フレームと可撓性のシート部材とは、縫い付け、接着、スティプル留め、もしくは他の同様の方法により、互いに固着され得る。各パネルには、単一のフレーム部材が設けられ得る。各フレーム部材は、フレーム部材の両端部が互いに結合されてループ形状に形成され得る。
【0016】
最も好ましくは、各パネルの布には、布の形状により決定される形状にパネルの布にテンションをかける機能を有する弾性の輪部材(resilient hoop)が収容された外周チューブが設けられ得る。この弾性の輪部材は、最も好ましくは、弾性材のバンド、例えば、弾性材の平坦な細片により形成され得る。このバンドは、最も好ましくは、スチールのような金属により形成されている。また、このバンドは、好ましくは、5mmと15mmとの間の幅を有し、バンドが金属で形成されている場合には、好ましくは、0.5mmと2mmとの間の厚さを有している。前記外周チューブは、縫い付けにより、シートに接続され得る。
【0017】
前記パネルは、異なる長さで互いに平行な基端片と先端片と、互いにほぼ同じ長さで良い側端片とを有するほぼ三角形もしくは台形であり得る。幾つかくの実施の形態では、前記囲い体は、囲い体に入射した光の方向とはほぼ異なる方向へと光が囲い体から射出されるように構成されている。これは、囲い体の先端部を囲い体の基端部に対して傾斜されることにより、達成され得る。これを達成するために、前記囲い体は、1もしくは複数の非対称のパネルを有し得る。非対称のパネルは、パネルの先端辺がパネルの基端辺に対して鈍角となるように、互いに異なる長さの側端辺を有するパネルである。このような実施の形態において、非対称のパネルは、第1のパネルの長い方の側端辺が、対向したパネルの長い方の側端辺とほぼ対向して位置し、第1のパネルの短い方の側端辺が対向したパネルの短い方の側端辺とほぼ対向して位置されるように、互いにほぼ対向して位置され得る。
【0018】
前記パネルの基端辺は、フレーム部材の基端部により規定されている。パネルの基端辺は、単一の輪状のフレーム部材の基端部により規定され得る。パネルの基端辺は、好ましくは、先端辺よりも短い。側端辺は、パネルの平行な端辺に対する角度を互いに等しいが反対となるように定め得る。前記先端辺は、パネルの面内で代表的には外方に湾曲されている。また、基端辺は、好ましくは真っ直ぐであり、好ましくは、近接し、傾斜された側端辺に角度をなして移行している。このような構成は、装置の基端側の領域の剛性が増し、光源へのこの装置の装着が容易になる効果を奏している。前記側端辺は、代表的には、パネルの面内で少し外方に湾曲されている。パネルの2つの先端辺の角部は、丸められている。パネルの各々は、形状と構成とに関しては、ほぼ同じにされ得る。
【0019】
パネルの各々は、取外し可能な支柱に着脱可能に接続されるように設定された成形部を有し得る。これら成形部は、凹所、突起、材料の輪、フック等であり得る。各形状部は、取外し可能な支柱の一端部に接続するように形成されている。例えば、成形部は、取外し可能な支柱の一端部を受け入れる凹所で良い。
【0020】
前記囲い体の内面は、光反射材を有することができ、好ましくは、光反射材でほぼ覆われている。
【0021】
ウエブの各々は、一方のパネルの一方の傾斜された側端辺を他方のパネルの一方の傾斜された側端辺に接続している。ウエブは、縫製によりパネルに接続し得る。各ウエブは、パネルの傾斜された側端辺のほぼ全長に沿ってパネルに接続され得る。各ウエブの先端辺は、パネルの先端辺と同じ幅を有し得る。
【0022】
支柱の各々は、細長い形状を有し得る。支柱の各々は、これの全長に沿ってほぼ一定の断面を有し得る。支柱の各々は、ロッドの形状をし得る。支柱は、パネルに取外し可能に接続するように設定された端部を有し得る。支柱の端部は、パネルの対応した成形部に取外し可能に接続するように設定されている。支柱の端部は、パネルに配置された凹所中に挿入されるように設定され得る。
【0023】
支柱の各々は、一方のパネルから他方のパネルへと延びている。装置の各ウエブのための少なくとも1つの支柱が好ましくはある。支柱は、パネルの側端辺近くの位置で、パネルに接続し得る。好ましくは、支柱ハ、パネルの先端辺近くの位置で、パネルに接続する。支柱は、囲い体の外側に配置され得る。装置が、各パネルの対向する側に配置され得る2つのパネルを有している場合に、少なくとも2つの支柱を好ましくは有し得る。
【0024】
支柱の各々は、装置が潰されるか変形されるように、取外し可能である。支柱は、パネルと装置の残りの部分との両方から取外し可能である。支柱の各々は、パネルと装置の残りの部分とは、分離した部材であり得る。支柱は、装置の一体性を維持するように設定され得る。支柱は、装置の形状を維持するように設定され得る。支柱は、両端部の所で、パネルと装置の残りの部分とから取外し可能である。
【0025】
光源に装着されるように設定された開口は、複数のパネルと複数のウエブとの基端辺により規定され得る。この開口は、ほぼ矩形、好ましくは、正方形であり得る。広げられた形態では、囲い体は、ほぼピラミッド形状をしている。
【0026】
ある好ましい実施の形態では、この装置は、2つの接続ウエブを備えた2つのパネルを有している。この構成は、最小数のパネルを備えた容易につぶすことの可能な装置を提供している。この装置が、広げられた形態から狭くされた形態へと囲い体を変形させる囲い体を再設定する手段を有している場合には、この実施の形態は、装置の先端部が短くされた幅を有している狭くされた形態をとり得る。この実施の形態では、各パネルの先端辺の長さは、パネルの長さよりも実質的に長くされ得る。
【0027】
更に好ましい実施の形態では、撮影用の拡散装置は、ウエブにより互いに接続された4つのパネルを有し得る。このような構成は、従来技術の4つのパネルを使用した装置よりも、異なる照明特性を与えるような効果を奏する。この実施の形態において、パネルの側端辺は、パネルの面内で少し外方に湾曲され得、また、パネルの側端辺の長さは、パネルの先端辺の長さに近いか、長さよりも長くされ得る。
【0028】
前記ウエブの先端辺の長さは、パネルの先端辺の長さに近くされ得る。ウエブの基端辺の長さは、パネルの基端辺の長さよりも短く、好ましくは、かなり短くし得る。
【0029】
4つのパネルが設けられている場合には、基端側の開口は、断面を六角形にし得る。更に、囲い体の基端面は、断面を六角形にし得る。支柱の端部は、パネルの外面に配置されたポケット内に受けられ得る。拡散スクリーンが、好ましくは、囲い体の先端面に存在し得る。
【0030】
囲い体は、使用時には、装置を光源に装着するためのアダプターハブに最も好ましくは装着される。このアダプターハブは、好ましくは円環形状をしており、囲い体がこのハブと係合し得るように設定された周囲の複数の成形部を、好ましくは、有している。最も好ましくは、前記成形部は、中でパネルの基端辺が係合する凹所の形態をとっている。このときには、囲い体は、パネルの弾性によるか、ハブの締め付け具によってハブとの係合が維持されている。
【0031】
本発明の更なる態様に係れば、写真用拡散装置の開口内に装着される環状のハブと、軸方向に延びた支持アームとを具備し、前記環状のハブは、自己支持の光源の環状のアダプターにこのハブを装着するための装着部材を有し、前記軸方向に延びた支持アームは、携帯可能な光源を支持するための支持部材を有する、撮影用の光変更装置を光源に装着させる装着ブラケットが提供される。
【0032】
このような構成は、使用者が、撮影用の光変更装置を光源を、スタジオ用のフラッシュライトのような自己支持の光源と、高速フラッシュ照明装置のような形態可能な光源との両方に、異なる装着ブラケットを使用する必要が無く、装着することができる、主効果を有している。前記環状のハブの装着部材は、環状のハブの一面から突出し得る1もしくは複数の留め部材を有し得、好ましくは、留め部材と環状のハブの前記一面との間に受けチャンネルを規定している。前記複数もしくは1つの留め部材は、環状のアダプターの外縁の少なくとも一部を受けるように設定されている。前記留め部材は、環状のハブの周りの円形路の一部に沿って延び得る。2つ以上の分かれた留めリップが設けられ得る。前記装着ブラケットは、好ましくは、例えば、留め部材と環状のアダプターとの間の係合を維持させるための、留め具を有している。前記装着部材は、環状のアダプターを環状のハブに留めるためのボルトを中に受けるように設定された、ハブの開口を有し得る。
【0033】
前記環状のハブは、好ましくは、中央のほぼ円形のアパチャを有している。使用時には、光は、このアパチャを通って撮影用の光変更装置に入射する。前記環状のハブは、軸方向に延出した支持アームと、解除可能に係合するように構成され得る。この支持アームは、支持アームに装着された光源が、撮影用の光変更装置に対して、夫々異なる回転の向きで位置可能なように、環状のハブに対して複数の異なる回転位置間で移動され得るように、好ましくは、設定されている。支持アームは、環状のハブの内縁と解除可能に係合するように構成され得る。また、この支持アームは、環状のハブに対して径方向の位置を変更するが、軸方向に延びた向きを実質的に維持するように構成され得る。
【0034】
前記支持アームと環状のハブとは、好ましくは、例えば、ロックされた状態に弾性的に付勢され得る解放可能なロック機構により、支持アームと環状のハブとを解除可能に係合する複数の成形部を有している。支持アームが、環状のハブに対して異なる回転位置間で移動されるように構成される場合には、装着ブラケットは、好ましくは、2つ以上の予め設定された形態を規定し、この結果、支持アームは、使用のときに前記形態の1つで解放可能にロックされるように設定されている。代表的には、90°の範囲での回転可能な形態は、例えば、0°、45°、90°で充分である。
【0035】
前記支持アームは、中に環状のハブの内縁が受け入れられるチャンネルを規定した1対のあご部を有し得る。また、前記環状のハブには、レールが設けられ得る。このレールは、径方向に突出し得、また、環状のハブの内縁と同じ曲率を有し得る。このレールは、環状のハブからの支持の接続解除を防ぐために、支持アームと共働するように構成され得る。案内形成部が、このようにしてレールと共働するように、支持アームの前記あご部間に、好ましくは、設けられている。この案内成形部は、好ましくは、レールの径方向外面と係合するように設定されている。
【0036】
好ましくは、前記ハブの一面には、支持アームの成形部を中に受けるように構成された支持溝が形成されている。前記成形部は、好ましくは、フランジである。使用中は、前記溝が、ハブからの支持アームの接続解除を防ぐために、ハブに近接してフランジを保持するように形成されている。このフランジは、前記複数のあご部の1つから下方に突出し得る。
【0037】
前記ハブの内縁は、好ましくは、支持アームの対応して位置する成形部と共働するように構成された位置付け成形部を有している。好ましくは、このハブの位置付成形部は、位置付け凹所であり、また、支持アームの位置付け成形部は、位置付け突出部である。
【0038】
前記位置付け突出部は、支持体の移動可能部に装着されている。好ましくは、前記移動可能部は、使用者により駆動可能なスイッチである。このスイッチは、ばねの付勢力に抗して移動可能である。前記位置付け凹所は、所定角度で互いに離間し対向するように向いた2つの傾斜部により規定され得、これら傾斜部は、アパチャの内縁のほぼ径方向内方に面する表面に配置されている。このような構成は、使用時に、アパチャの内縁が前記あご部間に位置された状態で、ハブに対する支持体の摺動動作により、位置付け突出部は、前記傾斜部の一方を超えるように移動されるような効果をもたらす。支持体が更に摺動されると、ばね力により、突出部は、傾斜部間のギャップ中に入る。支持体は、突出部が傾斜部の高い壁と当接することにより、更なる摺動が阻止される。このような構成は、安定した回転位置をもたらす。
【0039】
前記スイッチを駆動することにより、前記突出部は。凹所から抜けでるので、更なる摺動が可能になる。支持体のための3つの安定した回動位置を得るように、アパチャの内縁に前記規定したような3つの位置付け凹所があることが好ましい。かくして、このような構成は、使用中に、撮影用の拡散装置が予め設定された複数の向きで光源に対して安定に装着されていることが可能な、効果を有している。
【0040】
案内壁が、前記環状のハブの内縁に設けられ得る。この案内壁は、支持アームのあご部と係合するように構成され得る。案内壁は、前記突出部が位置付け凹所に入ってこの中に位置するように、位置付け突出部を径方向で効果的に位置させる。
【0041】
前記支持アームは、好ましくは、支持アームの残りの部分に対して移動可能な、携帯可能な光源のためのマウントを、好ましくは、有している。この移動可能なマウントは、使用に際して、マウントを所定位置に固定可能な、単一のねじ付ボルトのような、留め具を好ましくは有している。更に、前記支持アームは、移動可能に装着される、傘、反射体、並びに/もしくは拡散体のような他のアクセサリのための1もしくは複数のマウントを有し得る。
【0042】
前記環状のハブは、撮影用の光変更装置を環状のハブに装着するための装着チャネルを有し得る。これらチャネルは、好ましくは、径方向外方に開口している。一実施の形態では、各装着シャネルは、1つの中央突出部と、この中心側突出部から後方に設定された各側方にある複数の側方突出部とにより、規定されている。撮影用の光変更装置が1もしくは複数のパネルを有し、前記パネルがフレームを有している場合には、各パネルのフレームは、前記装着チャネルに係合され得る。フレームの弾性は、使用時に前記装置を保持するのに充分であり得、また、代わって、留め具が、装置を環状のハブに更に固定するために設けられ得る。
【0043】
前記環状のハブは、立体感を与える(modelling)ためのLED光源のような他のアクセサリのための装着部を、また、有し得る。
【0044】
好ましい実施の形態が、図示のみのための添付の図面を参照して以下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1】
図1は、本発明に係る囲い体の第1の実施の形態の上からの斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1の囲い体に使用されるためのパネルの正面図である。
【
図3a】
図3(a)は、囲い体が狭められたときの
図1の囲い体の下面図である。
【
図3b】
図3(b)は、囲い体が広げられたときの
図1の囲い体の下面図である。
【
図4a】
図4(a)は、本発明に係る囲い体の第2の実施の形態の斜視図である。
【
図5】
図5は、本発明に係るブラケットの斜視図である。
【
図6】
図6は、
図5のブラケットの一部を形成するフレームの上からの斜視図である。
【
図8】
図8は、
図5のブラケットの一部を構成し、ロックスイッチを備えた支持アームの分解斜視図である。
【
図9】(a)並びに(b)は、
図8の支持アームの上並びに下からの斜視図である。
【
図10】(a)並びに(b)は、ブラケットの支持アームと共に使用されるロックスイッチの上並びに下からの斜視図である。
【
図11】(a)並びに(b)は、ライザーと傘マウントとの夫々の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
本発明の第1の態様に係れば、
図1に示された囲い体100が開示されている。
図1は、2つのウエブ102と一緒になって、頂部にほぼ矩形の開口103を有するほぼピラミッド形の囲い体100を構成している2つのほぼ三角形のパネル101を有する囲い体100を示している。この囲い体のベースは、開口しており、ほぼ矩形をしている。
【0047】
各パネル101は、平坦であり、底辺105とこの底辺105に対して傾斜した2つの側辺106とを有する二等辺三角形の形状である。前記三角形の底辺は、2つの傾斜された側辺よりも長い。底辺105の近くのパネルの角部107は、丸められている。底辺105は、他の2つの傾斜された側辺106よりも長く、パネルの面内で外方に少し湾曲されている。側辺106は、ほぼ真っ直ぐである。前記底辺とは反対側の角部108は、底辺とほぼ平行で短くほぼ真っ直ぐな部分を形成するように面取りされている。このほぼ真っ直ぐな部分は、曲げ部109を介して前記傾斜したエッジに接続している。
【0048】
前記2つのウエブ102は、同じであり、各々が、底辺110とこの底辺に対して傾斜した2つの側辺111とを有するほぼ三角形をしている。各ウエブの高さは、各パネル101の高さよりも僅かに低い。前記底辺110は、ウエブ102の面内で外方に少し湾曲されている。底辺110とは反対側の三角形の角部は、底辺とほぼ平行で短くほぼ真っ直ぐな部分を形成するように面取りされている。各ウエブ102は、傾斜したエッジ111に沿って、近接したパネルに接続されている。ウエブの傾斜したエッジ111は、パネルのエッジ106に近接し、これに平行に延びたパネルのラインに沿って、パネルに縫い付けられている。このようにして、パネルとウエブとは、ほぼピラミッド形状の囲い体100を構成している。このような形態は、広げられた形態と称される。ウエブとパネルとの面取りされた上側の角部は、実質的に同じ面内にあり、一緒になって、囲い体100の上部にほぼ矩形の開口103を規定している。また、ウエブとパネルとの下方のエッジは、囲い体の底面に大きいほぼ矩形の開口104を規定している。各ウエブの高さが各パネル101の高さよりも少し短いので、各パネルの底辺は、各ウエブの底辺110を超えて延びている。
【0049】
各パネル101は、ほぼ非弾性の布、好ましくは織られた樹脂、例えばナイロンの布でできたシート113を有している。このシートの周辺には、この周辺に沿って延びた布でできたチューブ114が、縫い付けられている。このチューブ114の両端部は、チューブが連続するように、互いに縫い付けられている。このチューブ中には、シート113用の支持フレームを構成するように、炭素ばね鋼115のバンドが延出している。この炭素ばね鋼115のバンドは、約10mmの幅を有し、両端は、支持フレームを構成うるように、互いにリベット留めされている。この支持フレームの効果は、布製のシートを張力をかけた状態で維持することである。各ウエブ102は、ほぼ非弾性の布、例えばナイロンの布でできたシートを有している。これらウエブには、パネルとは異なって、支持フレームが設けられていない。
【0050】
前記シート113とチューブ114とは、不透明である。銀色に着色された反射材116が、囲い体100の内面の大部分を覆うように、ウエブ102とパネル101との内面に接着されている。
【0051】
広げられた形態では、2つの支持支柱117が、夫々のウエブ102の下縁にほぼ沿って、パネル101間で延びるようにして配置されている。各支持支柱117の一端面は、一方のパネルの下側の角部107(即ち、パネル101の底辺105に近接した角部)の近くでパネルに当接している。支持支柱117の他端面も、同様に、他方のパネル101の下側の角部107に当接している。これら支持支柱117は、囲い体100が使用中に、つぶれることを防止している。これら支持支柱117の両端部は、使用している間に、自身の位置を維持するように、位置付凹所内に入れられている。
【0052】
2つのジッパー118が、囲い体の内面に設けられている。これらは、
図3(a)、3(b)で最も良く見られる。これらジッパーは、例えば、1つのプルタブと2つのテープとを有する、一般的なジッパーである。これらテープは、装着エッジと動作エッジとここでは称されている2つの長いエッジを有している。連続した一列の歯が動作エッジに沿って配設されている。各テープは、装着エッジに沿って、ウエブ102の内面に接続されている。これらテープは、一方のテープの一列の歯が他方のテープの一列の歯と対面するように、向きが決定されている。これらテープの各々は、ウエブの面取りされた上側の角部11
2と底辺110との間で延びている。ジッパーが締められていないとき、即ち、各テープの歯の大部分が、他方のテープの歯に接続されていないときには、これらテープは、頂点がウエブの上側の角部112に近接したV字形状をなしている(
図3(b)を見よ)。ジッパー118が締められているとき、即ち、使用者がジッパー118のプルタブを、各テープの歯の大部分が他のテープの歯に接続されるようにテープが延びる方向に引いたときに、これらテープは、互いに接近して同じ方向に延びる(
図3(a)を見よ)。このことにより、囲い体100の形状は、変わる。
【0053】
図3(a)に示されているような狭められた形態では、ウエブ102の内面のテープ間に位置する領域は、囲い体100の内面の一部をもはや形成していない。かくして、囲い体の内面は、テープとウエブ102の内面の縁部との間に位置する領域と、ジッパー118と、パネル101の内面とだけになっている。この狭められた形態で、囲い体の下側の開口104は、ほぼ正方形ではなく、ほぼ長方形となっている。
【0054】
狭められた形態では、短い支柱が、広げられた形態に関連して説明されたように、囲い体100のつぶれを防止するために、両パネル101の下側の角部107相互を接続するように設けられる。
【0055】
広げられた形態では、囲い体は、照明具に装着されたステジオ用のフラッシュライトのような、自己支持形式の光源に装着され得る。スタジオ用のフラッシュライトや他の照明ユニットには、径方向外方に開口したほぼ環状の支持溝が設けられ得る。囲い体100のほぼ矩形の開口103を規定しているパネルの上側の角部は、前記支持溝に挿入され得る。この結果、囲い体100と照明ユニットとの間のしっかりとして接続が与えられる。囲い体が、必要でなくなったときに、囲い体は、照明ユニットから取り外され、そして、支持支柱が配置されているパネルの凹所から除去される。そして、囲い体は、ジッパーを閉じることにより狭められた形態にもたらされ得る。そして、囲い体は、上述したようにして、照明ユニットに再装着され得る。使用者が囲い体を保管することを望む場合には、囲い体が、ほぼフラットとなり、保管のためのスペースが比較的小さくなるように、可撓性のウエブは、パネルと一緒にされる。
【0056】
異なる実施の形態において、囲い体219は、8つの側辺及び1つの底面220を有するほぼピラミッド形状の囲い体を形成するための4つのパネル201を有している。前記底面220は、
図4(a)、4(b)に診られるに、ほぼ八角形をしている。
【0057】
前記パネル201の各々は、1つの底辺205と、この底辺205に対して傾斜された2つの側辺206とを有したほぼ三角形をしている。この三角形の底辺は、前記傾斜した2つの側辺よりも短い。底辺に近接した2つの角部207は、丸められている。各パネルの3つの端辺は、パネル201の面内で外方に湾曲されている。底辺と対向した角部208は、面取りされて、短く、ほぼ真っ直ぐな部分を規定している。この短く、ほぼ真っ直ぐな部分は、曲げ部209を介して、前記傾斜したエッジ206の各々に接続している。
【0058】
4つのウエブ202は、1つの底辺210及びこの底辺に対して傾斜した2つの側辺211を備えたほぼ三角形をしている。各ウエブ202の上側の角部212は、面取りされている。各ウエブ202の高さは、各パネル201の高さよりも少し低い。前記傾斜された端辺211は、ウエブ202の面内で内方に湾曲されている。各ウエブ202は、これの傾斜された端辺211に沿って、近接したパネル201の内面に接続されている。このウエブの傾斜された端辺は、パネルの端辺の近くで端辺に沿って延びたパネル上のラインに沿ってパネルに接続している。このようにして、ウエブとパネルとは、8つの側辺を有するピラミッドの形状の囲い体219を構成している。
【0059】
前記ウエブ202とパネル201との面取りされた上側の角部208,212は、ほぼ同じ面内に位置し、一緒になって囲い体219の頂面に開口を規定している。また、ウエブとパネルとの下方の端辺は、一緒になって囲い体219の底面に大きく、ほぼ八角形の開口を規定している。拡散スクリーンが、囲い体219の下側の領域に設けられている。このスクリーンは、囲い体219を構成しているウエブとパネルとの内面の下部に端辺が接続され、透明の布で形成されたシートを有している。このようにして、スクリーンは、囲い体219のほぼ八角形の下方の開口を覆っている。
【0060】
前の実施の形態のように、ウエブ202の下側の端辺にほぼ沿って、近接したパネル201間で延びた支持支柱217が設けられている。各支持支柱217の端面は、パネル下側の角部207の近くで、パネルに当接している。支持支柱217の端部は、囲い体の位置を使用している間に維持するように、位置決め凹所中に入れられている。
【0061】
この実施の形態の囲い体で使用される材料は、最初の実施の形態に対して使用された材料と同じである。最初の実施の形態のように、銀色に着色された反射材が、囲い体219の内面の大部分を覆うように、ウエブとパネルとの内面に接着されている。
【0062】
この異なる実施の形態の囲い体は、前述した実施の形態と同様に、照明ユニットに装着され得る。
【0063】
本発明の更なる態様において、照明装置を装着するためのブラケットが設けられており、本発明のこの態様の好ましい実施の形態が
図5ないし11に示されている。このブラケットは、
図1ないし4を参照して上述したようなソフトボックスへの接続のために構成されている。
【0064】
前記ブラケットは、フレーム1と、支持アーム25と、ライザー43と、傘マウント44とを有している。前記フレーム1は、ほぼ環状の形状をしている。即ち、フレーム1は、中心開口を有するほぼ円形である。このフレーム1は、ほぼ環状のプレート2を有している。このプレートは、前面と後面とを有している。プレート2の径方向内方のエッジには、後方に少し伸びた環状のフランジ6(これは、内側フランジ6と称される)が設けられている。案内壁7が、内側フランジ6の径方向内面に沿って設けられている。この案内壁7は、前記環状のプレート2の面に平行した面内に位置しており、内側フランジ6から径方向内方に延びている。この案内壁7は、内側フランジのほぼ全周に渡って延びている。案内壁7が設けられていない、内側フランジの短いセクションがある。
【0065】
前記内側フランジ6は、案内壁7を超えるように後方に短い距離で延びている。内側フランジ6のこの部分は、マウントレール8と称されている。このマウントレール8は、フレームの右側で短い円弧セクションが欠けているけれども、ほぼ円環状をしている。各々が正三角形をしている幾つかの突出部材9が、案内壁7を支持するように、互いに離間して設けられている。各突出部材9は、レール8の内面から案内壁7の後面へと延びている。
【0066】
凹所10が、マウントレールの最上部に形成されている。この凹所は、LEDパネルを保持するように設定されている。
【0067】
更なる環状のフランジ11が、プレートのベースに設けられている。これは、外側フランジ11と称される。これは、マウントレール8よりも少し大きい外周を有している。
【0068】
前記フレーム1には、各々が反対方向に傾斜された2つの傾斜部13を備えた3つの位置決め部材12が設けられている。各傾斜部13は、案内壁7の前面と内側フランジ6の径方向の内面との両者に沿って延びている。これら傾斜部13の最も広い部分の端面は、互いに離間して対面している。このようにして、これら傾斜部13は、位置決め凹所14を形成している。前記3つの位置決め部材12は、内側フランジ6に沿って互いに45°離間されている。特に、1つは、内側フランジ6の最も下側の面に設けられ、他方は、フランジ6の左側と、これら部材12の中間に設けられている。
【0069】
前記環状のプレート2の前面には、径方向外側のエッジの所で、3つの保持チャンネル15が設けられている。各チャンネルは、特定の位置決め部材12に対応しており、位置決め部材12と同じ径に沿って存在するように配置されている。かくして、前記チャンネル15は、プレート2の底部と、プレート2の左側と、両者間の中間の角度地点とに位置されている。各チャンネル15は、フレーム1のエッジから前方に少し延びたスペーサフランジ16と、このスペーサフランジ16の最前のエッジから径方向内方に少し延びた留めフランジ17とにより規定されている。ボルトを受けるための円筒形状のアパチャ18が、最も下側に位置する部材12とこれに対応した保持チャンネル15との間の中間地点に形成されている。
【0070】
スタジオ用のフラッシュライトをフレームに装着することが望まれ得る。これは、スタジオのプレート(図示せず)をフレーム1に接続することを要求する。これは、スタジオ用のフラッシュライトが中に装着され得る中央アパチャを有する円環状のプレートである。この目的のために、環状のプレート2の前面には、2つのプレート保持チャンネル19が設けられている。これらチャンネル19は、スペーサフランジと、短く、径方向内方延びた保持壁とにより、再び規定され、上述した保持チャンネル15と類似した形状を有している。前記プレート保持チャンネル19は、環状のプレート2の内側のエッジに近接するように配置されている。これらチャンネルは、プレート2の上且つ左側と上かつ右側との間の中間地点に夫々配置されている。使用者がスタジオ用のフラッシュライトを環状の
フレーム1に接続しようとした場合に、円環状のスタジオのプレート(図示せず)が、スタジオ用のフラッシュライトの外側のエッジがプレート保持チャンネル19内に受けられるように、フレーム1上に装着される。スタジオのプレートは、円筒状のアパチャ18にねじを挿入することにより、固定される。
【0071】
プレート2の左上、右上、左下、右下のエッジには、装着用突出部20が設けられている。これら突出部は、プレートの面内に位置し、面取りされた4/1円の形状を有する平坦部21を備えている。短く軸方向に延びたフランジ22が、各平坦部21の周面から後方に突出している。各装着用突出部20の両側に、前記プレートには、長く軸方向後方に延びたフランジ23が設けられている。前記フランジ23の最後側のエッジには、径方向外方に延びた装着用壁24が設けられている。フレーム1をソフトボックスに装着するときに、装着用のアパチャを規定したソフトボックスの壁のエッジが、フレームがソフトボックスに固定されるように、装着突出部20と装着用壁24との間に受け入れられる。前記装着用突出部20には、アクセサリが装着されることができる透孔18が設けられている。
【0072】
図8に最も良く示されているように、支持アーム25が与えられている。この支持アーム25の先端部は、フレーム1に摺動可能に接続され得る。この支持アーム25は、先端近くに開口27を備えた細長いバー26を有している。この開口27は、ロックスイッチ28を、このロックスイッチ28が開口内で回動可能なように受け入れている。開口27の下方には、ロックスイッチのためのハウジング29が設けられている。ロックスイッチ28は、使用者により押圧されるようになっている基端部(押圧可能部30)と、ロック突出部32を備えた先端部(動作可能部31)とを有している。ロック突出部32は、動作可能部31の下側から下方に突出している。このスイッチの左側と右側とには、装着ラグ33が設けられている。これらラグは、支持アーム25に対してスイッチ28の回動が可能なように、前記ハウジングの内面の凹所34中に受けられるように構成されている。コイルばね35が、ハウジング内に設けられている。
【0073】
前記ハウジングには、これの先端部に保持壁36が、この保持壁の下側エッジ37が、ハウジング29よりも少し下方に延びるように、設けられている。かくして、この保持壁の下側エッジは、支持アーム25の先端部を横方向に横切って延びた下方突出リップ37を形成している。
【0074】
前記支持アーム25の先端部には案内壁38が設けられている。この案内壁38は、前記保持壁36と、長手方向に離間して、対面している。この案内壁38は、支持アームの残りの部分に、1対の接続アーム39により接続されている。かくして、この構成は、前記フレーム1の内側エッジを受け得る、下方で開口したチャンネル40を規定している。案内リッジ41が、案内壁38の表面を横方向に横切るように延びている。
【0075】
休止状態では、前記ばね35は、動作可能部31が下方に回動されているように、押圧可能部30を上方に押している。この状態で、ロック突出部32は、チャンネル40中に突出している。押圧可能部30が下方に押されることによって、スイッチ28は回動する。これは、ばねの力に抗して生じる。この回動によって、ロック突出部32は、上方に動く。もし、使用者が押圧可能部30をリリースした場合には、ロック突出部32は、もとの位置に戻る。支持アーム25の先端部には、また、照明装置を装着するためのシューマウントとして機能する装着凹所42が設けられている。
【0076】
前記支持アーム25の基端部は、傘マウント44とライザー43とを受けるように構成されている。これらの部品は、支持アーム25の所望の位置に装着され得る。
図11(b)に示されている傘マウント44は、支持アーム25を受けるための案内チャンネル45を有している。傘を受けるための長く延びたチューブ46が、案内チャンネル45の上方に装着され、これは、2つの支持片に分離される。開口47が、前記傘マウント44と傘とを夫々装着するようにねじを挿入するために、前記案内チャンネル45とチューブ46とに形成されている。
【0077】
図11(a)に示されているライザー43は、前記支持アーム25を受けるための案内チャンネル45を有している。開口47が、ライザーを支持アーム25に装着するようにねじが挿入されるように案内チャンネル45に形成されている。ライザー43は、水平に延びた照明用のマウント49を支持する垂直な支持部48を有している。この垂直な支持部48は、照明装置を装着するようにスピゴットが接続され得るアパチャ50を有している。前記照明用のマウントは、中心の円形のアパチャ52の両側に、2つのほぼ長円のアパチャ51を有している。照明装置のための冷却シュー装着用のブロックもしくは他の支持体が、上記アパチャを使用して照明用のマウントに装着され得る。
【0078】
使用者は、支持アーム25をフレーム1に、案内壁7が支持アーム25の先端部に規定されたチャンネル40内に挿入するように、フレーム1の案内壁7に支持アーム25の先端部を配置することにより、接続する。これは、フレームの右手側で、即ち、マウントレール8が無い領域で、なされる。そして、支持アーム25が、案内壁7に沿って時計方向に摺動される。支持アーム25が、マウントレール8の出発点に達したときに、このマウントレールは、チャンネル40に入り、案内リッジ41の径方向内方に面した面を超えるように進む。そして、支持アーム25が、位置決め部材12に達したときに、ロックスイッチ28のロック突出部32は、前記位置決め部材12の第1の傾斜部13と係合する。これと同時に、支持アーム25の保持壁36に形成された下方突出リップ37は、プレート2の前面の下側の領域に配置された保持チャンネル15に入る。使用者が支持アーム25を時計方向に摺動し続けると、傾斜部13は、ロック突出部32をコイルばね35の作用に抗して上方に付勢する。この支持アームは、マウントレール8と案内リッジ41との係合により、径方向内方への移動が阻止される。
【0079】
ロック突出部32が、傾斜部13を通過すると、ばね35の作用により、ロック突出部32は、位置決め凹所14に入る。この状態で、更なる摺動が、ロック突出部32の両側面が両傾斜部13の端部と当接することにより、阻止される。かくして、この状態では、支持アーム25は、フレーム1に強固に接続されている。マウントレール8の下に来ている案内リッジ41は、安定にするための助けをしている。保持チャンネル15内に来ている保持壁36のリップ37もまた、安定にするための助けをしている。しかし、使用者が、スイッチ28の押圧可能部30を下方に押した場合には、スイッチが回動して、ロック突出部32が位置決め凹所14から出て、更なる摺動が可能になる。このようにして、支持アーム25は、3つの位置決め部材12のいずれか内に安定に位置される。このことは、照明装置が支持アーム25に、例えば、ライザー43を介して装着されている場合に、ソフトボックスに対する照明装置の3つの可能な向きがなされ得る。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 複数のパネルと、取外し可能な支柱とを具備する撮影用照明装置であって、
前記パネルの各々は、可撓性のウエブにより各側辺で隣接したパネルから、複数のパネルと複数のウエブとが囲い体の壁を形成するように、分離されており、前記取外し可能な支柱は、互いに固定された状態に複数のパネルを維持するように、各ウエブに関連付けられ、前記囲い体は、前記複数のパネルの少なくとも幾つかの基端部が装置のためのウエイト保持部材を構成した状態で、光源に装着される開口を基端部に有し、前記囲い体の先端部は、ここから光を通すようになっている、撮影用照明装置。
[2] 前記複数のパネルと複数のウエブとは、装置の基端部の所で光源に装着される前記開口から、光を通すようになっている囲い体の先端にまで延びた壁を形成している[1]の撮影用拡散装置。
[3] この装置は、前記囲い体を広げられた形態から狭められた形態にもたらして、この装置の先端部が減じられたサイズとなるように囲い体を再設定する手段を具備している[1]又は[2]の撮影用拡散装置。
[4]前記囲い体を再設定する手段は、囲い体の内面に配置されている[3]の撮影用拡散装置。
[5]前記囲い体を再設定する手段は、互いに接続可能な細長い2つの細片を備えたファスナーを有している[3]又は[4]の撮影用拡散装置。
[6]前記囲い体が広げられた形態の時に、前記ファスナーは、開いており、前記2つの細片は、V字形状をしている[3]乃至[5]のいずれか1の撮影用拡散装置。
[7]前記囲い体を再設定する手段は、ジッパーである[3]乃至[6]のいずれか1の撮影用拡散装置。
[8]前記パネルは、異なる長さで、平行な基端と先端とを有するほぼ三角形もしくは台形をしている[1]乃至[7]のいずれか1の撮影用拡散装置。
[9]前記パネルの側端は、ほぼ同じ長さである[8]の撮影用拡散装置。
[10]ウエブにより互いに接続された4つのパネルを具備する[1]の撮影用拡散装置。
[11]基端部の前記開口は、八角形の断面を有している[10]の撮影用拡散装置。
[12] 撮影用の光変更装置を光源に装着させる装着ブラケットであって、この装着ブラケットは、写真用拡散装置の開口内に装着される環状のハブと、軸方向に延びた支持アームとを具備し、前記環状のハブは、自己支持の光源の環状のアダプターにこのハブを装着するための装着部材を有し、前記軸方向に延びた支持アームは、携帯可能な光源を支持するための支持部材を有する装着ブラケット。
[13] 前記環状のハブの装着部材は、1もしくは複数の留め部材を有している[12]の装着ブラケット。
[14] 前記環状のハブは、前記軸方向に延びた支持アームと解除可能に係合するよう構成されている[12]又は[13]の装着ブラケット。
[15] 前記支持アームは、この支持アームに装着された光源が、撮影用の光変更装置に対しての異なる回転の向きで位置付け可能なように、前記環状のハブに対して異なる回転位置間で移動されるように構成されている[14]の装着ブラケット。