(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6410344
(24)【登録日】2018年10月5日
(45)【発行日】2018年10月24日
(54)【発明の名称】ズーム・スクロール機能を備えたインターホンシステム
(51)【国際特許分類】
H04N 7/18 20060101AFI20181015BHJP
H04M 9/00 20060101ALI20181015BHJP
H04N 5/225 20060101ALI20181015BHJP
【FI】
H04N7/18 H
H04M9/00 D
H04N5/225 900
【請求項の数】9
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-146799(P2014-146799)
(22)【出願日】2014年7月17日
(65)【公開番号】特開2016-25418(P2016-25418A)
(43)【公開日】2016年2月8日
【審査請求日】2016年12月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000100908
【氏名又は名称】アイホン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136630
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 祐啓
(72)【発明者】
【氏名】清水 研
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 修
(72)【発明者】
【氏名】竹内 勝之
【審査官】
秦野 孝一郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−134660(JP,A)
【文献】
特開平7−46583(JP,A)
【文献】
特開2008−177864(JP,A)
【文献】
特開2011−035644(JP,A)
【文献】
特開2008−177865(JP,A)
【文献】
特開平6−38214(JP,A)
【文献】
特開2013−012982(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/18
H04M 9/00
H04N 5/225−5/237
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
玄関子機と居室親機を備え、前記玄関子機に玄関周辺を広角に撮影するカメラを設け、前記居室親機に前記カメラが撮影した映像を表示するモニタを設けたインターホンシステムにおいて、
前記居室親機が、前記玄関子機から呼び出しを受けたときに、前記カメラが撮影した映像を前記モニタにズーム表示する制御と、ズーム表示された画面を前記映像の略全域にわたってスクロールする制御とを連続的に行う映像制御手段を備えたことを特徴とするインターホンシステム。
【請求項2】
前記映像制御手段は、前記スクロールを所定のパターンで少なくとも一巡させた後に、前記モニタの表示をズームからワイドに切り替える制御を行う請求項1記載のインターホンシステム。
【請求項3】
前記映像制御手段は、前記スクロールを所定のパターンで少なくとも一巡させた後に、前記パターンと同じパターンまたは異なるパターンで前記スクロールを継続する制御を行う請求項1記載のインターホンシステム。
【請求項4】
前記居室親機は、前記スクロールを停止させるために居住者が操作する操作手段を備え、前記映像制御手段は、該操作手段が操作されたときに、前記スクロールを停止させたのち、停止操作がなされた時点のズーム表示を継続する制御を行う請求項1〜3の何れか一項に記載のインターホンシステム。
【請求項5】
前記居室親機は、前記モニタにタッチパネルを備え、前記映像制御手段は、居住者が該タッチパネルをタッチしたときに、前記スクロールを停止させたのち、タッチされた箇所を含む範囲のズーム表示を継続する制御を行う請求項1〜3の何れか一項に記載のインターホンシステム。
【請求項6】
前記映像制御手段は、前記スクロールが停止した状態で、居住者が通話ボタンを操作したときに、前記ズーム表示を継続したまま居室親機と玄関子機との間の通話路を開成する制御を行う請求項4又は5記載のインターホンシステム。
【請求項7】
前記映像制御手段は、前記スクロールが停止した状態で、居住者が通話ボタンを操作したときに、前記モニタの表示をズームからワイドに切り替えた後に、居室親機と玄関子機との間の通話路を開成する制御を行う請求項4又は5記載のインターホンシステム。
【請求項8】
前記映像制御手段は、前記スクロール状態で居住者が通話ボタンを操作したときに、前記スクロールを停止させたのち、前記モニタの表示をズームからワイドに切り替える制御を行う請求項1〜5の何れか一項に記載のインターホンシステム。
【請求項9】
前記映像制御手段は、前記スクロール状態で居住者が通話ボタンを操作したときに、前記スクロールを停止させたのち、通話操作がなされた時点のズーム表示を継続する制御を行う請求項1〜5の何れか一項に記載のインターホンシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、玄関子機のカメラが撮影した映像を居室親機のモニタにズーム表示した状態でスクロールする機能を備えたインターホンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、玄関子機の広角カメラが撮影した映像をワイドとズームに切り替えて親機モニタに表示するインターホンシステムが知られている。例えば、特許文献1には、玄関子機で呼出ボタンが押されたときに、子機カメラが撮影した映像を自動的にズームし、親機モニタに表示させるインターホンシステムが記載されている。特許文献2には、画像処理によって人物の位置を特定し、その人物が画面に最大表示されるように、親機モニタの映像を自動的にズームしかつパンチルトするインターホンシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−206085号公報
【特許文献2】特開2010−34810号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、特許文献1のインターホンシステムによると、ズーム表示された領域以外の様子を見たい場合に、居住者は十字キー等の操作部材を手動操作する面倒があり、特に高齢者に負担が掛かるという問題点があった。また、特許文献2のインターホンシステムによれば、自動パンチルト機能によって来訪者を見やすく最大表示できる反面、パンチルト後に来訪者以外の様子、特に、広角カメラが撮影したワイドな映像のうち周辺域の様子を観察できないという不都合があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、玄関子機のカメラが撮影した映像を自動操作によって広範囲に見やすく表示できるインターホンシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、玄関子機と居室親機を備え、玄関子機に玄関周辺を広角に撮影するカメラを設け、居室親機にカメラが撮影した映像を表示するモニタを設けたインターホンシステムにおいて、次のような手段を提供する。
【0007】
(1)居室親機が、玄関子機から呼び出しを受けたときに、カメラが撮影した映像をモニタにズーム表示するとともに、ズーム表示された画面をスクロールする制御を行う映像制御手段を備えたことを特徴とするインターホンシステム。
【0008】
(2)映像制御手段は、スクロールを所定のパターンで少なくとも一巡させた後に、モニタの表示をズームからワイドに切り替える制御を行うことを特徴とする上記1に記載のインターホンシステム。ここで、スクロールパターンは、一つのパターンを固定的に設定することもでき、ユーザーの好みや使用条件に応じて変更可能に設定することもできる。
【0009】
(3)映像制御手段は、スクロールを所定のパターンで少なくとも一巡させた後に、そのパターンと同じパターンまたは異なるパターンでスクロールを継続する制御を行うことを特徴とする上記1に記載のインターホンシステム。
【0010】
(4)居室親機は、スクロールを停止させるために居住者が操作する操作手段を備え、映像制御手段は、操作手段が操作されたときに、スクロールを停止させたのち、停止操作がなされた時点のズーム表示を継続する制御を行うことを特徴とする上記1〜3の何れか一つに記載のインターホンシステム。
【0011】
(5)居室親機は、モニタにタッチパネルを備え、映像制御手段は、居住者がタッチパネルをタッチしたときに、スクロールを停止させたのち、タッチされた箇所を含む範囲のズーム表示を継続する制御を行うことを特徴とする上記1〜3の何れか一つに記載のインターホンシステム。
【0012】
(6)映像制御手段は、スクロールが停止した状態で、居住者が通話ボタンを操作したときに、ズーム表示を継続したまま居室親機と玄関子機との間の通話路を開成する制御を行うことを特徴とする上記4又は5に記載のインターホンシステム。
【0013】
(7)映像制御手段は、スクロールが停止した状態で、居住者が通話ボタンを操作したときに、モニタの表示をズームからワイドに切り替えた後に、居室親機と玄関子機との間の通話路を開成する制御を行うことを特徴とする上記4又は5に記載のインターホンシステム。
【0014】
(8)映像制御手段は、スクロール状態で居住者が通話ボタンを操作したときに、スクロールを停止させたのち、モニタの表示をズームからワイドに切り替える制御を行うことを特徴とする上記1〜5の何れか一つに記載のインターホンシステム。
【0015】
(9)映像制御手段は、スクロール状態で居住者が通話ボタンを操作したときに、スクロールを停止させたのち、通話操作がなされた時点のズーム表示を継続する制御を行うことを特徴とする上記1〜5の何れか一つに記載のインターホンシステム。
【発明の効果】
【0016】
本発明のインターホンシステムによれば、玄関子機から呼び出しを受けたときに、カメラの映像を居室親機のモニタにズーム表示し、かつズーム表示画面をスクロールするので、自動操作により玄関周辺の様子を広範囲に見やすく表示できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】戸建住宅用インターホンシステムを示す全体図である。
【
図2】玄関子機と居室親機の電子制御回路を示すブロック図である。
【
図3】映像制御プログラムの実施例1を示すフローチャートである。
【
図4】実施例1のスクロールパターンを例示する画面遷移図である。
【
図5】映像制御プログラムの実施例2を示すフローチャートである。
【
図6】実施例2のスクロールパターンを例示する画面遷移図である。
【
図7】映像制御プログラムの実施例3を示すフローチャートである。
【
図8】実施例3のスクロールパターンを例示する画面遷移図である。
【
図9】映像制御プログラムの実施例4を示すフローチャートである。
【
図10】映像制御プログラムの実施例5を示すフローチャートである。
【
図11】映像制御プログラムの実施例6を示すフローチャートである。
【
図13】映像制御プログラムの実施例7を示すフローチャートである。
【
図14】映像制御プログラムの実施例8を示すフローチャートである。
【
図15】集合住宅用インターホンシステムを示す全体図である。
【
図16】集合住宅用インターホンシステムの画面遷移図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示す戸建住宅用インターホンシステム1は、戸建住宅の玄関に設置された玄関子機2と、戸建住宅の居室に設置された居室親機3と、両者の間に通話路を形成する通信線4とから構成されている。
【0019】
図2に示すように、玄関子機2には、玄関周辺を広角に撮影するレンズを備えたカメラ21、カメラ21の映像データを処理する映像回路22、居住者を呼び出すための呼出ボタン23、居住者との通話に使用されるマイク24、スピーカ25および通話回路26、居室親機3と通信する子機インターフェース27、玄関子機2の各部を制御する子機CPU28が設けられている。
【0020】
居室親機3には、カメラ21が撮影した映像を表示するモニタ31、モニタ31に表示させる映像データを処理する映像回路32、玄関子機2との間の通話路を開成する通話ボタン33、カメラ21の映像を録画する録画メモリ41、来訪者との通話に使用されるマイク34、スピーカ35および通話回路36、玄関子機2と通信する親機インターフェース37、居室親機3の各部を制御する親機CPU38が設けられている。そして、親機CPU38と映像回路32により、カメラ21が撮影した映像をワイド、ズーム、スクロールに切り替えてモニタ31に表示させる映像制御手段が構成されている。
【0021】
上記構成のインターホンシステム1において、次に、居室親機3の動作について説明する。
図3は、親機CPU38が実行する映像制御プログラムの実施例1を示す。ここで、まず、来訪者が呼出ボタン23を押すと、親機CPU38が呼出信号を確認し(S11)、スピーカ35が呼出音を発生する(S12)。次いで、親機CPU38がカメラ起動指令を玄関子機2に送信し(S13)、映像回路32がカメラ21の映像を玄関子機2から受信し、録画メモリ41に自動的に録画する(S14)。
【0022】
自動録画に際しては、例えば、1秒間に1枚の静止画を6秒間程繰り返して録画メモリ41に保存する。このとき、ズーム画像とワイド画像を組み合わせて録画するのが好ましい。また、静止画に限定されず、動画を録画してもよい。
【0023】
録画が終了すると、次に、映像回路32は受信した映像を予め定められた手順で処理して、モニタ31に動画でズーム表示させるとともに、そのズーム表示画面を所定のパターンで自動的にスクロールさせる(S15)。
図4にスクロールパターンの一例を示した。ここでは、カメラ21が広角に撮影したワイド表示画面Wが5つのズーム表示画面Z1〜Z5に切り出され、各ズーム表示画面Z1〜Z5が「8」の字を描くようにスクロールされる。
【0024】
なお、ズーム画像の切り出しは、居室親機3の映像回路32のみならず、玄関子機2の映像回路22で行うことも可能である。また、スクロールを開始するタイミングは、録画終了後に限定されず、呼出信号を受信してから録画を開始するまでの任意の時点に設定することができ、あるいは、呼出信号の受信後に所定時間が経過した時点に設定することもできる。後者の場合は、居住者が呼出音を聞いてから居室親機3の前に到着するまでの時間を考慮してスクロール開始時刻を設定することで、居住者に自動スクロール画面を最初から見せることができる。自動スクロール画面を録画メモリ41に録画しておくことも可能である。
【0025】
続いて、
図3に示すように、親機CPU38はスクロールパターンが一巡したことを確認し(S16)、この時点でスクロールを停止し(S17)、モニタ31の表示をズーム表示画面Z1〜Z5(
図4a参照)からワイド表示画面W(
図4b参照)に切り替える(S18)。その後、居住者による通話ボタン33の操作を待ち受けるなどの通話処理(S31)に移行する。なお、スクロールは、1回に限定されず、2回以上繰り返してもよく、設定時間が経過するまで繰り返してもよい。
【0026】
したがって、この実施形態のインターホンシステム1によれば、玄関子機2から呼び出しを受けたときに、居室親機3がカメラ21の映像をモニタ31にズーム表示し、ズーム表示画面Z1〜Z5を所定パターンでスクロールするので、自動操作によって玄関周辺の様子を広範囲に隅々まで見やすく表示することができる。特に、スクロールを一巡させた後に、モニタ31の表示がズームからワイドに切り替わるような映像制御を行うので、居住者は通話を開始する前に、何らの操作をすることなく、来訪者とその周辺の様子を部分的に精査することもでき、全体的に概観することもできる。
【0027】
次に、映像制御プログラムの別の実施例について説明する。
図5に示す実施例2の映像制御プログラムは、ズーム表示画面を所定パターンでスクロールし(S15)、スクロールパターンが一巡した(S16)後に、そのパターンと同じパターンまたは異なるパターンでスクロールを継続する(S19)ように構成されている。異なるパターンとして、
図6に、1つのワイド表示画面Wと4つのズーム表示画面Z1〜Z4を循環させるスクロールパターンを例示した。
【0028】
図7に示す実施例3の映像制御プログラムは、居住者がスクロールを停止させるための操作手段を備えた居室親機3において実施され、自動スクロール中に(S15)、居住者が停止操作をしたときに(S20)、スクロールを停止させたのち(S17)、停止操作がなされた時点のズーム表示を継続する(S21)ように構成されている。例えば、
図8(a)に示す自動スクロール中に、ズーム表示画面Z3から不審者Sを発見して、居住者が居室親機3のスクロール停止ボタン39(
図1参照)を押したときに、スクロールを直ちに停止させ、
図8(b)に示すように、モニタ31にズーム表示画面Z3を継続的に動画で表示させる。こうすれば、訪問を目的としない呼び出しに際して、居住者は不審者Sの挙動を時間をかけ入念に観察することができる。
【0029】
図9に示す実施例4の映像制御プログラムは、モニタ31にタッチパネル40(
図8参照)を備えた居室親機3において実施され、自動スクロール中に(S15)、居住者がタッチパネル40をタッチしたときに、スクロールを停止させたのち(S17)、タッチされた箇所を含む範囲のズーム表示を継続する(S23)ように構成されている。例えば、居住者が
図8(a)に示すズーム表示画面Z3をタッチしたときに(S22)、スクロールを停止させ、
図8(b)に示すように、タッチされたズーム表示画面Z3をモニタ31に継続的に表示させる。
【0030】
図10に示す実施例5の映像制御プログラムは、スクロールが停止した状態で(S17)、居住者が通話ボタン33を操作したときに(S24)、ズーム表示画面を継続したまま(S23)、居室親機3と玄関子機2との間の通話路を開成する(S25)ように構成されている。こうすれば、例えば、
図8(b)に示すように、ズーム表示画面Z3を継続的に表示させた状態で、居住者は通話ボタン33を押し、通話路を開成し、モニタ11で不審者Sの挙動を監視しつつ、マイク34で不審者Sに警告を発することができる。
【0031】
図11に示す実施例6の映像制御プログラムは、スクロールが停止した状態で(S17)、居住者が通話ボタン33を操作したときに(S24)、モニタ31の映像をズーム表示からワイド表示に切り替えた後に(S18)、通話路を開成する(S25)ように構成されている。例えば、
図12(a)に示すように、モニタ31にズーム表示画面Z3が表示された状態で、居住者が通話ボタン33を押すと、
図12(b)に示すように、モニタ31の映像がズーム表示画面Z3からワイド表示画面Wに切り替わった後に、通話路が開成される。こうすれば、居住者は玄関周辺を広範囲に観察し、必要に応じて通行人Pに救援を求めることができる。
【0032】
図13に示す実施例7の映像制御プログラムは、スクロール状態において(S15)、居住者が通話ボタン33を操作したときに(S24)、スクロールを停止させたのち(S17)、モニタ31の映像をズーム表示からワイド表示に切り替えるように構成されている。こうすれば、カメラ21が装備した広角レンズの最大視野角を有効利用し、広域を表示させた状態で、来訪者と通話をすることができる。
【0033】
図14に示す実施例8の映像制御プログラムは、スクロール状態において(S15)、居住者が通話ボタン33を操作したときに(S24)、スクロールを停止させたのち(S17)、通話ボタン33を操作した時点のズーム表示画面をモニタ31に継続的に表示させる(S26)ように構成されている。こうすれば、居住者は見たい領域を限定的にズーム表示させた状態で、来訪者と通話をすることができる。
【0034】
なお、上記実施例1〜8の映像制御プログラムは、戸建住宅用のインターホンシステム1に限定されず、集合住宅用のインターホンシステムに応用して実施することもできる。
図15に示す集合住宅用インターホンシステム51は、集合玄関機52、複数の居室親機53、管理室親機54および制御機55から構成されている。集合玄関機52には集合玄関の周辺を広角に撮影するカメラ56が設けられ、居室親機53にカメラ56が撮影した映像を表示するモニタ57が設けられている。
【0035】
そして、居室親機53のCPUおよび映像回路(図示略)は、集合玄関機52から呼び出しを受けたときに、
図16(a)に示すように、カメラ56が撮影した映像をモニタ57にズーム表示させ、ズーム表示画面Z1〜Z5を所定パターンで自動スクロールし、例えば、
図16(b)に示すように、タッチパネル40上の通話ボタン33が押されたときに、モニタ57の表示をズーム表示からワイド表示Wに切り替える制御を行うように構成されている。したがって、集合住宅用インターホンシステム51の場合も、戸建住宅と同様に、自動操作により集合玄関周辺の様子を広範囲に見やすく表示できる。
【0036】
その他、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、ナースコール用のインターホンシステムに適用したり、映像制御プログラムの手順を適宜に変更したりするなど、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各部の構成を任意に変更して実施することも可能である。
【符号の説明】
【0037】
1 戸建住宅用インターホンシステム
2 玄関子機
3 居室親機
21 カメラ
23 呼出ボタン
28 子機CPU
31 モニタ
33 通話ボタン
38 親機CPU
40 タッチパネル
51 集合住宅用インターホンシステム
52 集合玄関機
53 居室親機
56 カメラ
57 モニタ