【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によるガススプリングのトリガ装置は、独立請求項1の特徴により提供される。
【0010】
有利な形態および変更態様が、独立請求項1に直接的または間接的に従属する請求項の対象である。
【0011】
コンパクトな実施と同時に継続的に確実な機能を保証する、本発明によるガススプリングのトリガ装置は、内孔の領域内に、内孔内に挿入されるガススプリングの上端部領域を締め付けるための手段および/または一体形状に固定するための手段が存在することを特徴とする。この実施変更態様においては、ロックナットによる既知の接続を必要としないので、狭い空間条件においても、継続的に確実なガススプリングの接続が問題なく可能である。
【0012】
ガススプリングをハウジングに接続するための一代替変更態様は、ガススプリング接続ユニットの領域内において、ガススプリングの長手方向に対して直角に少なくとも1つの直交方向接続内孔が存在し、直交方向接続内孔内に、ガススプリング接続ユニット内に挿入されるガススプリングの一部分の接続を固定するためのねじピンがねじ込まれていることを特徴とする。直交方向接続内孔は、ガススプリング接続ユニットの両側に存在していてもよく、直交方向接続内孔内に、それぞれ、ねじピンがねじ込まれる。
【0013】
ガススプリング接続の有利な一代替形態は、ガススプリング接続ユニット内に挿入されるガススプリングの一部分が溝凹部を有し、溝凹部内に、接続するための、片側または両側からねじ込まれたねじピンの先端部が一体形状にはめ込まれていることを特徴とする。この場合、ガススプリングのねじ込みは省略可能であり、即ち、内孔の内ねじは必要ではない。
【0014】
構造的に特に容易に実施可能な、特に有利に可能な第3の形態は、ガススプリング接続ユニット内に挿入されるガススプリングの一部分が、挿入されたガススプリングの一部分およびハウジングの内孔内に延在する少なくとも1つの円柱形ピンによって、または、挿入されたガススプリングの一部分の溝内に一体形状に配置された少なくとも1つのU形状クリップによって、接続されることを特徴とする。U形状クリップは、例えば、2つの内孔を介してねじ込み可能である。
【0015】
異なる幾何的組込条件において高い可変性を保証する特に有利な形態は、操作装置の接続ユニットを接続するための第1ハウジング接続ユニットがハウジングに存在し、接続可能または接続された操作装置が、ハウジングの内部においてガススプリングの長手方向に対して実質的に平行に案内され、操作装置の接続ユニットを接続するための第2ハウジング接続ユニットがハウジングに存在し、接続可能または接続された操作装置が、ハウジングの内部においてガススプリングの長手方向に対して実質的に直角に案内されることを特徴とする。
【0016】
本発明による装置が代替態様としてさらに操作装置に対して異なる接続方向に2つの接続可能性を有することにより、装置それ自身は、その周囲の構造部分の、要求される種々の既存の幾何形状において、それぞれ個々に適合可能であり、使用可能である。また、追加の制約を受け入れることなく、装着が容易に可能であり、例えば、継続的な機能性、防火等のような課された安全要求から逸脱することはない。
【0017】
特に好ましい一形態は、ハウジングが、2つの対向壁、下部正面壁および特に上部正面壁を有し、第1ハウジング接続ユニットが下部正面壁に存在し、特に下部正面壁を貫通する内孔によって形成され、特に内孔が内ねじを有し、第2ハウジング接続ユニットが対向壁の左側または右側の端縁領域内に配置されていることを特徴とする。
【0018】
この簡単な形態によれば、僅かな占有空間を必要とするにすぎず、確実な接続を保証する、操作装置に対する特に確実な接続可能性が提供される。
【0019】
好ましい一形態によれば、装置は、第2ハウジング接続ユニットが、対向壁に装着される(特に着脱可能に装着される)とともに貫通内孔を有する支持台要素により形成されていることを特徴とする。
【0020】
支持台要素の装着は、例えば、ハウジングの壁の1つまたは2つの対向溝内にストッパまで挿入することにより実施可能である。これにより、問題なく着脱可能な、即ち、使用時に速やかに修正可能な形態が得られる。他のタイプの支持台要素を他の方法で、例えば、ねじ込み結合により着脱可能に接続することも可能である。支持台要素は、ハウジング内に固定的に一体化されていてもよい。
【0021】
特に好ましい一形態は、操作装置の調節ねじユニットまたは挿入スリーブユニットが接続可能であるか、接続されるように、第1および/または第2ハウジング接続ユニットが形成されていることを特徴とする。調節ねじユニットまたは挿入スリーブユニットの使用により、調節されるべき操作変位に関して操作装置の問題のない調節が問題なく可能である。
【0022】
継続的に確実な機能を保証する特に有利な一変更形態は、レバー機構が完全にハウジングの内部に配置されていることを特徴とする。レバー機構の全てのレバーがハウジングの内部に存在することにより、外方に突出する邪魔な構造部分が存在しないので、構造部分それ自体は、汚染または周囲の構造物との衝突から十分に保護されている。
【0023】
好ましくはボーデン・ケーブルとして形成される操作装置の組立または接続を容易にするために、特に有利な一形態は、第1ハウジング接続ユニットに、外方に開放する側部スリットが存在することを特徴とする。ボーデン・ケーブルをレバー機構に接続するときに、例えばボーデン・ケーブルの作用ケーブルは側部スリットを通して外側から供給可能であり、それに続いて接続可能である。
【0024】
有利な一形態において、ハウジングが上部側に装着開口を有し、装着開口は、レバー機構の装着の間に外部からレバー機構にアクセスすることを可能にし、したがって、レバー機構は、それに対応して容易に位置決め可能である。
【0025】
そのレバー機構を有する操作要素の第1の代替形態は、トリガレバーが、一方の端部において、固定回転軸を中心として枢動可能にハウジングにピボット結合され、その他方の端部において、第2レバー(即ち、結合レバー)に枢動可能に結合され、結合レバーが、その他方の端部において、枢動可能に第3レバー(即ち、操作レバー)に結合され、操作レバーが、一方の端部において、固定回転軸を中心として枢動可能にハウジングにピボット結合され、その他方の端部において、操作装置に作用結合可能であるか作用結合されていることを特徴とし、この場合、代替態様として、例えば、結合レバーが打抜き部品としてまたはワイヤ曲げ部品(例えば、クリップ)として形成可能である。
【0026】
そのレバー機構を有する操作要素の形態の第2の代替態様は、トリガレバーが、一方の端部において、固定回転軸を中心として枢動可能に装着され、その他方の端部において、第2レバー(即ち、操作レバー)と協働するための接触領域を有し、操作レバーが、一方の端部において、固定回転軸を中心として枢動可能に装着され、その他方の端部において、操作装置に作用結合され、操作レバーが、対応する対向接触領域を有することを特徴とする。
【0027】
トリガレバーの接触領域および/または操作レバーの対向接触領域は、対向接触領域上またはその逆の接触領域上を転動する自由に回転可能なローラまたはボールを有してもよい。転動するためのボールまたはローラが存在することなく、接触領域が直接的に相互に当接することも可能である。
【0028】
場所をとらない、コンパクトな方法を可能にする特に有利な一形態は、トリガレバーが、直角に曲げられるか、ある角度に曲げられた周囲輪郭を有することを特徴とする。
【0029】
1つの同じハウジングを用いて、所望の使用に応じて、それぞれ、レバー機構の複数の低減伝達比または増大伝達比を容易に実施可能にするために、特に有利な一形態は、異なる低減伝達または増大伝達を有するレバー機構がハウジングの内部において容易に位置決め可能となるように、ハウジングが、その壁内に、回転軸のための複数の回転軸受内孔を有し、および/または、レバー機構のレバーが複数の内孔を有することを特徴とし、これにより、対応するピンまたはボルトが、内孔内に回転軸として挿入される。
【0030】
ハウジングの壁が、ガススプリング接続ユニットの領域内の片側または両側の外側に、断面補強を有して設けられることが好ましく、これにより、一方で、継続的に確実な荷重支持接続を確保することができ、さらに、ハウジングの壁を比較的薄くすることが可能であるので、全体として重量および空間が低減され、装置は、狭い空間条件においても問題なく使用可能である。
【0031】
上記のレバー機構は、小さいトリガ力によりガススプリングが制御可能かつ所定のトリガが可能であるように働く好ましい形態を示し、この場合、同時に、コンパクトな構造を実施可能である。代替態様として、レバー機構は、偏心カムディスク、カム、歯車または歯車機構を備えていてもよい。しかしながら、特に簡単にボーデン・ケーブルとして形成された操作装置それ自体は、他のタイプで構成されてもよい。即ち、例えば電気サーボモータまたはステッピングモータが使用されてもよく、または、操作が誘導力または磁力により行われてもよい。操作要素の油圧作動または空気圧作動も問題なく可能である。
【0032】
作用ケーブルまたはボーデン・ケーブルとしての操作装置の特に簡単な形態は、装着を容易にし、装置の使用領域の複雑な空間条件においても問題なく可能である。この場合、引っ張られたときに操作レバーをトリガの方向に枢動させるボーデン・ケーブルは、ハウジング内に配置された操作レバーとピボット結合されていてもよく、このとき、代替態様として、本発明により、ケーブルの端部領域は、2つの方向(即ち、ガススプリングに対して平行または直角に)案内されることができ、第1または第2接続ユニットにおいてハウジングにしっかりと接続可能である。操作装置それ自体は、トリガ作用を容易にするために、レバー、ボタン等を有してもよい。これは、継続的に確実な機能を保証する、経済的に製造可能な簡単な構造を可能にする。
【0033】
特許請求の範囲に記載の特徴および以下に与えられる実施例により、本発明の他の実施形態および利点が得られる。特許請求の範囲の特徴は、それらが明らかに相互に他を排除しないかぎり、相互に任意に組み合わせ可能である。
【0034】
本発明、ならびに、その有利な実施形態および変更態様が、図面に示された例に基づいて以下に詳細に記載され説明される。説明および図面から得られる特徴は、個々にそれ自身として、または、複数の任意の組み合わせとして本発明により使用可能である。