(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来のバッテリ接続構造において、複数の電気機器同士を接続するための電線は、大電流を流す必要があるため、その径寸法が大きく剛性が高い太物電線であったから、この太物電線を無理やり曲げて、曲げた状態を維持しつつ配索することは困難であった。
【0005】
本発明は、複数の電気機器同士を接続する際の作業性の向上を図った接続構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の本発明は、複数の電気機器同士を接続する接続構造であって、
一対のハーネスを接続する
1又は複数のバス
バを備え、
前記一対のハーネスの各々は、いずれかの前記電気機器に接続され、前記一対のハーネスと前記バスバとの接続部分において、前記一対のハーネスのうち一方が、前記バスバから第1方向に引き出され、前記一対のハーネスのうち他方が、前記バスバから前記第1方向に交差する第2方向に引き出され、前記複数の電気機器が車両に搭載され、前記車両に直接に取り付けられる
直付け端子台を備え、前記
直付け端子台には、
1つの前記バスバが設けられ、
前記複数の電気機器のうち1つが、バッテリであり、前記バッテリを支持するバッテリ支持台を備え、前記バッテリ支持台には、少なくとも前記第1方向に延在形成されて、前記一対のハーネスのうち一方を挿入させるハーネス支持部が設けられていることを特徴とする接続構造である。
【0008】
請求項
2記載の本発明は、請求項
1記載の接続構造において、
前記1つのバスバとは別のバスバが、前記バッテリの角部近傍に設けられ、前記別のバスバに接続される一対のハーネスのうち一方が、前記バッテリの側面に沿って、前記第1方向に向かって配索され、
前記別のバスバに接続される一対のハーネスのうち他方が、前記バッテリの側面に沿って、前記第2方向に向かって配索されていることを特徴とする。
【0009】
請求項
3記載の本発明は、請求項1
または2記載の接続構造において、車両搭載部品に取り付けられる
部品用端子台を備え、前記
部品用端子台には、
前記1つのバスバとは別のバスバが設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の本発明によれば、複数の電気機器の各々に接続される一対のハーネスと、これら一対のハーネスを接続するバスバと、を備え、一対のハーネスとバスバとの接続部分において、一対のハーネスのうち一方が、バスバから第1方向に引き出され、一対のハーネスのうち他方が、バスバから第1方向に交差する第2方向に引き出されている。即ち、一方のハーネスと他方のハーネスとが互いに別部材から構成され、これらのハーネス同士がバスバを介して接続されることとなるから、複数の電子機器同士を接続する際に、ハーネスを無理やり曲げて配索する必要がなくなって、バッテリに接続される複数の電気機器同士を接続する際の作業性の向上を図った接続構造を提供することができる。
【0011】
また、一対のハーネスがバスバにより接続されているから、バスバにより接続されていない状態では、ハーネスが2つに分かれていることとなる。よって、各電気機器に各ハーネスそれぞれを、予め接続しておくこともできるから、各電気機器と各ハーネスとの接続作業を、例えば広い場所で行うこともできる。また、予め
1つのバスバを
直付け端子台に設けておくこともできる。よって、電気機器同士を接続する際の作業性の向上を図ることができる。
【0012】
また、複数の電気機器のうち1つが、バッテリであり、バッテリを支持するバッテリ支持台を備え、バッテリ支持台には、
1つのバスバが設けられている。即ち、
1つのバスバが、バッテリ支持台に設けられることにより、該
1つのバスバによって接続される一対のハーネスを、所定の位置に配置することができる。また、予め
1つのバスバをバッテリ支持台に設けておくこともできる。これにより、電気機器同士を接続する際の作業性を、より一層、向上させることができる。
【0013】
請求項
2記載の本発明によれば、一対のハーネスのうち一方が、バッテリの側面に沿って、第1方向に向かって配索され、一対のハーネスのうち他方が、バッテリの側面に沿って、第2方向に向かって配索され、
1つのバスバとは別のバスバが、バッテリの角部近傍に設けられている。これにより、従来技術のように、ハーネスを曲げて配索するのに比べて、一対のハーネスが、バッテリの側面に近接して配索されていることとなり、よって、一対のハーネスを、バッテリ近傍に設置される周辺部品に干渉し難くすることができる。また、接続構造をコンパクトにすることができる。
【0014】
請求項
3記載の本発明によれば、車両搭載部品に取り付けられる
部品用端子台を備え、
部品用端子台には、
1つのバスバとは別のバスバが設けられている。これにより、予め
1つのバスバとは別のバスバを
部品用端子台に設けておくこともできる。よって、電気機器同士を接続する際の作業性を、より一層、向上させることができ
る。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の接続構造1の一実施の形態を
図1〜
図3を参照して説明する。
【0017】
図1、
図2に示すように、接続構造1は、自動車のエンジンルームに設置されて、バッテリ2から出力された電力を、多種多様な負荷(図示しない)に供給するための構造である。この接続構造1は、バッテリ2と、バッテリ2に接続されて該バッテリ2の電圧を降圧するDC−DCコンバータ3と、バッテリ2から出力された電力を負荷に分配する分配器4と、DC−DCコンバータ3に接続されて、減速時のエネルギーを回生電力として回収して蓄電するキャパシタ5と、を備えている。DC−DCコンバータ3と分配器4とは分配器接続部品6により接続され、DC−DCコンバータ3とキャパシタ5とはキャパシタ接続部品7により接続されている。バッテリ2、DC−DCコンバータ3、分配器4、キャパシタ5は、それぞれ、請求項中の「電気機器」に相当する。
【0018】
バッテリ2は、互いに対向する上面2A及び下面(図示しない)と、これら上面2A及び下面に連続されて互いに対向する第1側面2B及び第3側面2Dと、第2側面2C及び第4側面2Eと、を備えて方体状に構成されている。バッテリ2は、下面がエンジンルームの底面に対向する格好で、バッテリ支持台21を介してエンジンルームに搭載されている。
【0019】
ここで、バッテリ2の第1側面2Bと第3側面2Dとの対向方向を矢印Yで示し、第2側面2Cと第4側面2Eとの対向方向を矢印Xで示し、上面2Aと下面との対向する方向を矢印Z方向(
図2に示す)で示す。また、本明細書では、矢印Y方向を前後方向(請求項中の「第2方向」)と記し、矢印X方向を左右方向(請求項中の「第1方向」)と記し、矢印Z方向を上下方向と記す場合がある。また、前後方向のうち、バッテリ2から見てDC−DCコンバータ3が設けられた側を「前方」と記し、バッテリ2から見てDC−DCコンバータ3の反対側を「後方」と記す場合がある。
【0020】
バッテリ支持台21は、
図2に示すように、長方形の板状に形成されて、バッテリ2の下面における第3側面2D側の一部とエンジンルームの底面との間に設けられている。バッテリ支持台21は、
図3にも示すように、バッテリ2の下面の第3側面2D側の一部を設置させる設置台22(
図3に示す)と、設置台22の後方側に設けられて、設置台22をエンジンルームの底面に固定する台固定部23と、設置台22及び台固定部23の左方側に設けられて分配器接続部品6の第1端子台63を固定する端子固定部(図示しない)と、を備えている。なお、バッテリ支持台21は、請求項中の「車両搭載部品」に相当する。
【0021】
さらに、バッテリ支持台21の上面には、設置台22と台固定部23との間に、キャパ
シタ接続部品7の第2コンバータハーネス71の一部(第2配索部74B
)を支持するハーネス支持部25が設けられている。ハーネス支持部25は、内部に第2コンバータハーネス71の第2配索部74Bを挿入させるトンネル状に形成されているとともに、左右方向Xに延在形成されている。このようなハーネス支持部25は、その内部に第2コンバータハーネス71を挿入させることで、第2配索部74Bを左右方向Xに配索案内している。
【0022】
DC−DCコンバータ3は、バッテリ2の第1側面2Bに対向して設置されている。分配器4は、バッテリ2の第2側面2Cに対向して設置されている。キャパシタ5は、バッテリ2と分配器4との間において、バッテリ2と分配器4よりも後方側に設けられている。
【0023】
分配器接続部品6は、分配器4に接続される第1分配ハーネス61(一対のハーネスのうち一方)と、DC−DCコンバータ3に接続される第1コンバータハーネス62(一対のハーネスのうち他方)と、これら第1分配ハーネス61と第1コンバータハーネス62とを接続する第1バスバ68
(請求項中の「1つのバスバとは別のバスバ」に相当する。)と、第1端子台63(請求項中の
「部品用端子台」に相当する。)と、を備えて構成されている。
図1に示すように、第1分配ハーネス61は、その一端が分配器4に接続されるとともにバッテリ2の第3側面2Dに沿って左右方向Xに直線状に延在して設けられた第1分配電線64と、この第1分配電線64の他端に設けられた第1分配端子65と、を備えている。第1コンバータハーネス62は、その一端がDC−DCコンバータ3に接続されるとともにバッテリ2の第4側面2Eに沿って前後方向Yに直線状に延在して設けられた第1コンバータ電線66と、この第1コンバータ電線66の他端に設けられた第1コンバータ端子67と、を備えている。第1分配端子65及び第1コンバータ端子67は、同一形状に形成されていて、それぞれが、矩形板状の金属片に第1端子台63の第1ボルト10の軸部を挿通させる第1挿通孔6aを有して構成されている。
【0024】
第1バスバ68は、その面延在方向が水平方向に沿うとともに、長手方向が前後方向Yに、幅方向が左右方向Xに沿うように第1端子台63の上面において支持されている。第1バスバ68には、第1分配端子65及び第1コンバータ端子67それぞれの第1挿通孔6aに重なる一対の第1貫通孔6bが形成されている。一対の第1貫通孔6bは、第1バスバ68の長手方向の両端部に設けられている。第1端子台63は、バッテリ支持台21に固定された状態で、第1バスバ68の下方側に、キャパシタ接続部品7の第2キャパシタハーネス72を挿入させる。即ち、第1端子台63は、その上面において第1バスバ68を支持しつつ、第1バスバ68の下方側において、第2キャパシタハーネス72を配索させる。こうして、第2キャパシタハーネス72の配索経路を確保している。
【0025】
第1端子台63は、
図2、
図3に示すように、前述したバッテリ支持台21の端子固定部に固定されて、バッテリ2の後方側の端部において、第4側面2Eと対向して設けられている。この第1端子台63は、第1バスバ68を支持する第1台部69と、第1分配端子65及び第1コンバータ端子67それぞれの第1挿通孔6a(
図3に示す)に挿通されて、第1バスバ68を貫通して該第1バスバ68から上方に向かって突出して設けられる一対の第1ボルト10と、を備えて構成されている。この第1端子台63が、バッテリ支持台21に固定された状態で、バッテリ2の側面2D、2Eとの角部近傍に設けられている。
【0026】
このような分配器接続部品6は、第1分配電線64に第1分配端子65が取り付けられ、第1コンバータ電線66に第1コンバータ端子67が取り付けられた状態で、第1分配端子65と第1コンバータ端子67の各々の第1挿通孔6aと第1バスバ68の各第1貫通孔6bとを重ねて、これらの各第1挿通孔6aと各第1貫通孔6bとに第1ボルト10を挿通させ、第1ナット12を螺合する。こうして、第1バスバ68により、第1分配ハーネス61と第1コンバータハーネス62とが接続固定される。この際、第1分配電線64は、第1バスバ68の長辺から左右方向X(第1方向)引き出され、第1コンバータ電線66は、第1バスバ68の短辺から前後方向Y(第2方向)引き出された状態で固定されている。
【0027】
キャパシタ接続部品7は、DC−DCコンバータ3に接続される第2コンバータハーネス71(一対のハーネスのうち一方)と、キャパシタ5に接続される第2キャパシタハーネス72(一対のハーネスのうち他方)と、これら第2コンバータハーネス71と第2キャパシタハーネス72とを接続する第2バスバ78
(請求項中の「1つのバスバ」に相当する。)と、第2端子台73(請求項中の
「直付け端子台」に相当する。)と、を備えて構成されている。
図1に示すように、第2コンバータハーネス71は、その一端がDC−DCコンバータ3に接続されるとともにバッテリ2の第4側面2Eに沿って前後方向Yに直線状に延在する第1配索部74Aと、この第1配索部74Aに連続されるとともに、第3側面2Dに沿って左右方向Xに直線状に延在する第2配索部74Bと、を有する第2コンバータ電線74と、この第2コンバータ電線74の他端に設けられた第2コンバータ端子75と、を備えている。第2キャパシタハーネス72は、その一端がキャパシタ5に接続されるとともにバッテリ2を挟んでDC−DCコンバータ3の反対側に向かって、前後方向Yに直線状に延在して設けられた第2キャパシタ電線76と、この第2キャパシタ電線76の他端に設けられた第2キャパシタ端子77と、を備えている。第2コンバータ端子75及び第2キャパシタ端子77は、同一形状に形成されていて、それぞれが、矩形板状の金属片に第2端子台73の第2ボルト11の軸部を挿通させる第2挿通孔(図示しない)を有して構成されている。
【0028】
第2バスバ78は、その面延在方向が水平方向に沿うとともに、長手方向が前後方向Yに幅方向が左右方向Xに沿うように第2台部79に支持されている。第2バスバ78には、第2コンバータ端子75及び第2キャパシタ端子77それぞれの第2挿通孔に重なる一対の第2貫通孔(図示しない)が形成されている。一対の第2貫通孔は、第2バスバ78の長手方向の両端部に設けられている。
【0029】
第2端子台73は、キャパシタ5は、バッテリ2と分配器4との間において、バッテリ2と分配器4よりも後方側に設けられている。この第2端子台73は、第2バスバ78を支持する第2台部79と、第2コンバータ端子75及び第2キャパシタ端子77それぞれの第2挿通孔に挿通されて、第2バスバ78を貫通して該第2バスバ78から上方に向かって突出して設けられる一対の第2ボルト11と、を備えて構成されている。
【0030】
このようなキャパシタ接続部品7は、第2コンバータ電線74に第2コンバータ端子75が取り付けられ、第2キャパシタ電線76に第2キャパシタ端子77が取り付けられた状態で、第2コンバータ端子75と第2キャパシタ端子77の各々の第2挿通孔と第2バスバ78の各第2貫通孔とを重ねて、これらの各第2挿通孔と各第2貫通孔とに第2ボルト11を挿通させ、第2ナット13を螺合する。こうして、第2バスバ78により、第2コンバータハーネス71と第2キャパシタハーネス72とが接続固定される。この際、第2コンバータ電線74は、第2バスバ78の長辺から左右方向X(第1方向)に引き出され、第2キャパシタ電線76は、第2バスバ78の短辺から前後方向Y(第2方向)に引き出された状態で固定されている。
【0031】
次に、DC−DCコンバータ3と分配器4とを接続する手順、及び、DC−DCコンバータ3とキャパシタ5とを接続する手順について説明する。まず、予め、第1分配電線64の他端に第1分配端子65を取り付け、第1コンバータ電線66の他端に第1コンバータ端子67を取り付け、第2キャパシタ電線76の他端に第2キャパシタ端子77を取り付け、第2コンバータ電線74の他端に第2コンバータ端子75を取り付ける。
【0032】
そして、分配器4に、第1分配電線64の一端を接続固定して、分配器4をエンジンルームの所定位置に設置する。この後、キャパシタ5に、第2キャパシタ電線76の一端を接続固定して、キャパシタ5をエンジンルームの所定位置に設置する。次に、第2端子台73をエンジンルームの所定位置に設置する。続いて、第2バスバ78に、第2キャパシタ端子77を介して第2キャパシタ電線76を接続固定する。この後、第2端子台73に、第2バスバ78を固定する。この際、第2キャパシタ電線76は、第2バスバ78の短辺から前後方向Yに引き出された状態で固定される。
【0033】
続いて、DC−DCコンバータ3に、第1コンバータ電線66の一端、及び、第2コンバータ電線74の一端をそれぞれ接続固定する。そして、第2コンバータ電線74の第1配索部74Aをバッテリ2の第4側面2Eに沿って配索し、第2配索部74Bをバッテリ支持台21のハーネス支持部25の内部に挿入し、第2配索部74Bの先端部(他端)をハーネス支持部25から露出させる。この状態で、バッテリ支持台21の台固定部23をエンジンルームの所定位置に固定する。続いて、第2バスバ78に、第2コンバータ端子75を介して第2コンバータ電線74を接続固定する。この後、第2端子台73に、第2バスバ78を固定する。この際、第2コンバータ電線74は、第2バスバ78の長辺から左右方向Xに引き出された状態で固定される。こうして、DC−DCコンバータ3とキャパシタ5とが接続される。
【0034】
次に、第1端子台63をバッテリ支持台21の端子固定部に固定する。第1バスバ68に、第1分配端子65を介して第1分配電線64を、第1コンバータ端子67を介して第1コンバータ電線66を、それぞれ接続固定する。この後、第1端子台63に、第1バスバ68を固定する。この際、第1分配電線64は、第1バスバ68の長辺から左右方向Xに引き出され、第1コンバータ電線66は、第1バスバ68の短辺から前後方向Yに引き出された状態で固定される。こうして、DC−DCコンバータ3と分配器4とが接続される。こうして、接続構造1を組み立てる。
【0035】
上述した実施形態によれば、第1分配ハーネス61及び第1コンバータハーネス62(一対のハーネス)と第1バスバ68との接続部分において、第1分配ハーネス61(一対のハーネスのうち一方)が、左右方向X(第1方向)に引き出され、第1コンバータハーネス62(一対のハーネスのうち他方)が、前後方向Y(第2方向)に引き出されている。また、第2コンバータハーネス71及び第2キャパシタハーネス72(一対のハーネス)と第2バスバ78との接続部分において、第2コンバータハーネス71(一対のハーネスのうち一方)が、左右方向Xに引き出され、第2キャパシタハーネス72(一対のハーネスのうち他方)が、前後方向Yに引き出されている。このように、ハーネス61、71と、ハーネス62、72とが互いに別部材から構成され、これらのハーネス61、71、62、72同士が第1、第2バスバ68、78を介して接続されることとなるから、エンジンルームにおいてバッテリ2、DC−DCコンバータ3、分配器4、キャパシタ5とを接続する際に、ハーネス61、71、62、72を無理やり曲げて配索する必要がなくなって、バッテリ2、DC−DCコンバータ3、分配器4、キャパシタ5を接続する際の作業性の向上を図ることができる。
【0036】
また、各ハーネス61、62、71、72が各バスバ68、78により接続されているから、各バスバ68、78により接続されていない状態では、各ハーネス61、62、71、72が2つに分かれていることとなる。よって、各バッテリ2、DC−DCコンバータ3、分配器4、キャパシタ5に各ハーネス61、62、71、72それぞれを予め接続しておくこともできるから、各バッテリ2、DC−DCコンバータ3、分配器4、キャパシタ5と各ハーネス61、62、71、72との接続作業を、例えば広い場所で行うこともできる。よって、バッテリ2、DC−DCコンバータ3、分配器4、キャパシタ5同士を接続する際の作業性の向上を図ることができる。
【0037】
また、バッテリ2、DC−DCコンバータ3、分配器4、キャパシタ5のうち1つが、バッテリ2であり、バッテリ2を支持するバッテリ支持台21を備え、バッテリ支持台21には、端子台63、73を介して、バスバ68、78が固定されている。即ち、バスバ68、78が、バッテリ支持台21に固定されていることとなり、該バスバ68、78によって接続される一対のハーネス61、62、71、72を、所定の位置に配置することができる。また、予め、バスバ68、78をバッテリ支持台21に固定しておくこともできる。これにより、バッテリ2、DC−DCコンバータ3、分配器4、キャパシタ5同士を接続する際の作業性を、より一層、向上させることができる。
【0038】
また、第1分配ハーネス61が、バッテリ2の側面2Dに沿って、左右方向X(第1方向)に向かって配索され、第1コンバータハーネス62が、バッテリ2の側面2Eに沿って、前後方向Y(第2方向)に向かって配索され、第1バスバ68が、バッテリ2の角部近傍に設けられている。これにより、一対のハーネス61、62が、バッテリ2の側面2D、2Eに近接して配索されていることとなり、よって、一対のハーネス61、62を、バッテリ2近傍に設置される周辺部品に干渉し難くすることができる。また、接続構造1をコンパクトにすることができる。
【0039】
また、バッテリ2の第3側面2Dに対向して設けられてバッテリ2を支持するバッテリ支持台21を備え、第1バスバ68がバッテリ支持台21に固定され、第1分配ハーネス61(一対のハーネスの一方)及び第2コンバータハーネス71(一対のハーネスの一方)が、バッテリ2の第3側面2Dに沿って上下に並んで設けられている。即ち、第1分配ハーネス61が第2コンバータハーネス71の上方側に固定されていることとなり、第1分配ハーネス61の余長部分が弛んだり、動いたりすることで、エンジンルームにおける作業を妨げることを抑制できる。また、第1分配ハーネス61及び第2コンバータハーネス71が、バッテリ2の第3側面2Dに沿って上下に並んで設けられているから、バッテリ2の第3側面2Dに対向する位置のスペースを空けることができ、エンジンルームのスペースを有効に活用することができる。
【0040】
なお、上述した実施形態では、請求項中の「第1方向」を矢印X方向(左右方向)で示し、請求項中の「第2方向」を矢印Y方向(前後方向)で示した一例について説明している。即ち、第2方向が、矢印X方向の平面方向に交差する矢印Y方向である一例について説明しているが、第2方向は、矢印X方向に対して垂直方向に交差する矢印Z方向であってもよく、矢印X方向の平面方向及び垂直方向の双方向に交差する方向であってもよい。
【0041】
また、上述した実施形態では、分配器接続部品6により、DC−DCコンバータ3と分配器4とが接続され、キャパシタ接続部品7により、DC−DCコンバータ3とキャパシタ5とが接続されているが、本発明はこれに限定されるものではない。分配器接続部品6により、DC−DCコンバータ3とキャパシタ5とが接続され、キャパシタ接続部品7により、DC−DCコンバータ3と分配器4とが接続されていてもよく、これら接続部品6、7の各々が、バッテリ2、DC−DCコンバータ3、分配器4、キャパシタ5のうち、どの電気機器間を接続していてもよい。換言すると、分配器接続部品6を構成する第1分配ハーネス61及び第1コンバータハーネス62と、キャパシタ接続部品7を構成する第2コンバータハーネス71及び第2キャパシタハーネス72と、が、バッテリ2、DC−DCコンバータ3、分配器4、キャパシタ5のうち、何れの電気機器間を接続していてもよい。
【0042】
また、上述した実施形態では、接続構造1が、DC−DCコンバータ3、分配器4間を接続する一対のハーネス61、62とバスバ68、及び、DC−DCコンバータ3、キャパシタ5間を接続する一対のハーネス71、72とバスバ78、の両方を備えて構成されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。接続構造は、DC−DCコンバータ3、分配器4間を接続する一対のハーネス61、62とバスバ68、及び、DC−DCコンバータ3、キャパシタ5間を接続する一対のハーネス71、72とバスバ78、のうち、何れか一方を備えていればよい。
【0043】
また、上述した実施形態では、端子台63、73を車両に搭載した後、バスバ68、78を端子台63、73に固定していたが、本発明はこれに限定されるものではない。端子台63、73を車両に搭載する前に、バスバ68、78を端子台63、73に固定しておいてもよい。
【0044】
また、上述した実施形態では、電気機器の一例としてバッテリ2、DC−DCコンバータ3、分配器4、キャパシタ5の説明をしたが、本発明はこれに限定されるものではない。電気機器の一例としては、例えば、ヒューズ、リレー、ダイオード及びヒュージブルリンクなどの各種の電気部品や電子機器であってもよい。
【0045】
また、上述した実施形態では、DC−DCコンバータ3は、バッテリ2の第1側面2Bに対向して設置され、分配器4は、バッテリ2の第2側面2Cに対向して設置され、キャパシタ5は、バッテリ2と分配器4との間において、バッテリ2と分配器4よりも後方側に設けられていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、一対のハーネス61、62、71、72とバスバ68、78との接続部分において、一対のハーネス61、62、71、72の一方61、71が、バスバ68、78から左右方向X(第1方向)に引き出され、一対のハーネス61、62、71、72の他方62、72が、バスバ68、78から前後方向Y(第2方向)に引き出されて、バッテリ2、DC−DCコンバータ3、分配器4、キャパシタ5が接続されていれば、バッテリ2、DC−DCコンバータ3、分配器4、キャパシタ5が、エンジンルームにおいて、何れのレイアウトで設置されていてもよい。
【0046】
また、上述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。