特許第6411071号(P6411071)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6411071
(24)【登録日】2018年10月5日
(45)【発行日】2018年10月24日
(54)【発明の名称】プリンタ装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 11/04 20060101AFI20181015BHJP
   B41J 15/04 20060101ALI20181015BHJP
   B41J 2/32 20060101ALI20181015BHJP
【FI】
   B41J11/04
   B41J15/04
   B41J2/32 Z
【請求項の数】4
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-113251(P2014-113251)
(22)【出願日】2014年5月30日
(65)【公開番号】特開2015-227008(P2015-227008A)
(43)【公開日】2015年12月17日
【審査請求日】2017年5月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】501398606
【氏名又は名称】富士通コンポーネント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】石川 哲寛
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 寿美男
(72)【発明者】
【氏名】森 幸博
(72)【発明者】
【氏名】土屋 雅広
【審査官】 西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−086282(JP,A)
【文献】 特開2008−179087(JP,A)
【文献】 特開2002−120389(JP,A)
【文献】 特開2008−030302(JP,A)
【文献】 特開2004−345264(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 11/00−11/70
B41J 15/00−15/24
B41J 2/32− 2/345
B41J 2/425
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリントヘッドと、
プラテンローラと、
前記プリントヘッドを前記プラテンローラが設けられている側に押しつけるバネと、
前記プリントヘッドと前記プラテンローラとの間に入れられる記録紙をガイドする記録紙ガイドと、
フレームの側面に設けられ、前記プラテンローラの軸を支持するプラテン支持溝と、
前記プラテン支持溝において、前記プリントヘッドが設置される側と対向する側縁に設けられた、前記プラテン支持溝の内側に突き出した突起部と、
前記プラテンローラが前記プラテン支持溝に設置されていることを検出する位置検出スイッチと、
を有し、
前記プリントヘッドと前記プラテンローラとの間に挟まれた記録紙に印字を行うプリンタ装置において、
前記位置検出スイッチは、前記フレームの側面に設けられた開口部に設置されており、
前記プラテン支持溝の所定の位置に前記プラテンローラが設置された際には、前記バネにより前記プリントヘッドが前記プラテンローラを付勢し、前記プラテンローラの軸によって前記位置検出スイッチが押されることを特徴とするプリンタ装置。
【請求項2】
前記プラテン支持溝は、前記プラテン支持溝における前記突起部から前記プラテン支持溝の奥側に形成された第1の傾斜部を有しており、
前記第1の傾斜部に前記プラテンローラの軸が接している状態では、バネにより押されるプリントヘッドを介して前記プラテンローラの軸が押されて前記第1の傾斜部に沿って移動し、前記プラテンローラの軸が前記プラテン支持溝に設置されることを特徴とする請求項1に記載のプリンタ装置。
【請求項3】
前記プラテン支持溝は、前記プラテン支持溝における前記突起部から前記プラテン支持溝の入り口側に形成された第2の傾斜部を有し、
前記第2の傾斜部に前記プラテンローラの軸が接している状態では、前記バネにより押されるプリントヘッドを介して前記プラテンローラの軸が押されて前記第2の傾斜部に沿って移動し、前記プラテンローラの軸が前記プラテン支持溝の外に出ることを特徴とする請求項1又は2に記載のプリンタ装置。
【請求項4】
前記位置検出スイッチはメカニカルスイッチであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のプリンタ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
レシート等を発行するプリンタは、商店等のレジスタ、銀行等におけるATM(Automated Teller Machine)やCD(Cash dispenser)等の用途に幅広く用いられている。レシート等を発行するプリンタは、記録紙となる感熱紙を搬送しながらサーマルヘッド等により記録紙に印字等を行ない、所定の長さまで記録紙を搬送した後、カッター装置により所定の長さで記録紙を切断する。
【0003】
このようなカッター装置は、固定刃と可動刃とを有しており、可動刃を固定刃が設けられている側に動かすことにより、固定刃と可動刃との間に挟まれた記録紙を切断することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−19845号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述したサーマルヘッド等により記録紙に印字等を行うプリンタ装置においては、印字を行うサーマルヘッドと記録紙の搬送を行うプラテンローラとの間に記録紙を挟み、サーマルヘッドをプラテンローラ側に押しつけた状態で印字を行っている。
【0006】
このようなプリンタ装置においては、より一層の小型化及び低コスト化が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施の形態の一観点によれば、プリントヘッドと、プラテンローラと、前記プリントヘッドを前記プラテンローラが設けられている側に押しつけるバネと、前記プリントヘッドと前記プラテンローラとの間に入れられる記録紙をガイドする記録紙ガイドと、フレームの側面に設けられ、前記プラテンローラの軸を支持するプラテン支持溝と、前記プラテン支持溝において、前記プリントヘッドが設置される側と対向する側縁に設けられた、前記プラテン支持溝の内側に突き出した突起部と、前記プラテンローラが前記プラテン支持溝に設置されていることを検出する位置検出スイッチと、を有し、前記プリントヘッドと前記プラテンローラとの間に挟まれた記録紙に印字を行うプリンタ装置において、前記位置検出スイッチは、前記フレームの側面に設けられた開口部に設置されており、前記プラテン支持溝の所定の位置に前記プラテンローラが設置された際には、前記バネにより前記プリントヘッドが前記プラテンローラを付勢し、前記プラテンローラの軸によって前記位置検出スイッチが押されることを特徴とする







【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、サーマルヘッド等を用いたプリンタ装置を小型化及び低コスト化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】プリンタ装置の構造図
図2】プリンタ装置の説明図(1)
図3】プリンタ装置の説明図(2)
図4】本実施の形態におけるプリンタ装置の構造図
図5】本実施の形態におけるプリンタ装置の説明図(1)
図6】V字状のバネの斜視図
図7】本実施の形態におけるプリンタ装置の斜視図(1)
図8】本実施の形態におけるプリンタ装置の斜視図(2)
図9】プラテン支持溝及びメカニカルスイッチの説明図
図10】本実施の形態におけるプリンタ装置の要部拡大図(1)
図11】本実施の形態におけるプリンタ装置の斜視図(3)
図12】本実施の形態におけるプリンタ装置の説明図(2)
図13】本実施の形態におけるプリンタ装置の説明図(3)
図14】本実施の形態におけるプリンタ装置の要部拡大図(2)
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明を実施するための形態について、以下に説明する。尚、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0011】
最初に、サーマルヘッドを用いたプリンタ装置について、図1及び図2に基づき説明する。図1及び図2のサーマルヘッドを用いたプリンタ装置は、記録紙に印字するためのプリントヘッドであるサーマルヘッド910、記録紙を搬送するためのプラテンローラ920等を有しており、印字のなされる不図示の記録紙は、サーマルヘッド910とプラテンローラ920との間に挟まれており、記録紙はサーマルヘッド910により印字されながら、プラテンローラ920の回転により搬送される。このようなプリンタ装置においては、サーマルヘッド910は、プラテンローラ920側にバネ930により押しつけられている。バネ930は、ヘッド加圧バネであり、V字状に形成されており、プリンタ装置に設置されている状態においては、図1における矢印に示されるように、V字が広がる方向に働く復元力を有している。このバネ930は、フレーム940とサーマルヘッド910との間に設置されており、バネ930において矢印に示すようにV字が広がる方向に働く復元力により、サーマルヘッド910をプラテンローラ920側に押しつけている。
【0012】
フレーム940をアルミニウム等の金属のダイキャストにより形成した場合、フレーム940の強度は高く、フレーム940とサーマルヘッド910との間にバネ930を設置しても、フレーム940が変形等することはない。しかしながら、低コスト化の要求により、フレーム940を樹脂材料により形成することを考えた場合、樹脂材料は変形しやすく、フレーム940とサーマルヘッド910との間に、バネ930を設置すると、バネ930の復元力により、樹脂材料により形成されたフレーム940に力が加わり、フレーム940が変形してしまい、サーマルヘッド910をプラテンローラ920側に押す力が減少する場合がある。また、フレーム940が変形することにより、プリンタ装置が破壊等されてしまう可能性がある。
【0013】
尚、このプリンタ装置においては、サーマルヘッド910とプラテンローラ920との間に入る前の記録紙をガイドする樹脂材料等により形成された記録紙ガイド950が設けられている。また、図2に示すように、サーマルヘッド910において不図示の記録紙に印字する側とは反対側の端部に設けられた回転突起部911が、フレーム940と記録紙ガイド950との間に挟まれている。尚、サーマルヘッド910における回転突起部911は、バネ930によりサーマルヘッド910がプラテンローラ920側に押しつけられた際に、回転軸となる部分である。また、図2(a)は図2(b)における一点鎖線2A−2Bにおいて切断した断面図であり、図2(b)は底面図である。
【0014】
また、図3(a)に示すようにフレームの側面941には、プラテンローラ920の軸920aを支持するためのプラテン支持溝942が設けられている。なお、プリンタ装置の他の要素の視認を容易とするために、プラテン支持溝942を形成するフレームの側面941の輪郭部分のみが図示されており、フレームの側面941は透過した状態となっている。このプリンタ装置においては、図3(b)に示すように、フレームの側面941に設けられたプラテン支持溝942にプラテンローラ920の軸920aが入れられた状態で、プラテン軸押さえバネ990の復元力により軸920aが押されている。これにより、フレームの側面941に設けられたプラテン支持溝942の所定の位置に、プラテンローラ920の軸920aが回転可能な状態で設置されている。
【0015】
図3においては、フレームの側面941に取り付けられているメカニカルスイッチ980には押下部981が設けられており、プラテンローラ920の軸920aがプラテン支持溝942に設置されているか否かは、メカニカルスイッチ980のオンオフにより検出することができる。メカニカルスイッチ980に設けられた押下部981が押し込まれることによりメカニカルスイッチがオン(またはオフ)となり、プラテンローラ920の軸920aが所定に位置に設置されていることを検出することができる。このように、図3のプリンタ装置においては、メカニカルスイッチ980の押下部981は、プラテン軸押さえバネ990に押圧されるプラテンローラ920の軸920aで押される。
【0016】
(プリンタ装置)
次に、本実施の形態のおけるプリンタ装置について、図4及び図5に基づき説明する。本実施の形態におけるプリンタ装置は、記録紙に印字するためのプリントヘッドであるサーマルヘッド10、記録紙を搬送するためのプラテンローラ20等を有しており、印字のなされる不図示の記録紙は、サーマルヘッド10とプラテンローラ20との間に挟まれており、記録紙はサーマルヘッド10により印字されながら、プラテンローラ20の回転により搬送される。尚、本実施の形態においては、サーマルヘッド10とは、サーマルヘッド10に取り付けられる放熱板等が含まれているものを意味する場合がある。
【0017】
本実施の形態におけるプリンタ装置においては、サーマルヘッド10をプラテンローラ20側に押しつけるためのV字状のバネ30が設けられている。このV字状のバネ30は、図4のようにプリンタ装置に設置されている状態においては、図4における矢印に示されるように、V字が狭まる方向に働く。具体的には、図4の状態においては、V字が狭まる方向に復元力が働く。即ち、V字状のバネ30の一方の側31と他方の側32とが狭まる方向に復元力が働くようにV字状のバネ30が設置されている。本実施の形態においては、V字状のバネ30の一方の側31は、樹脂材料により形成された記録紙ガイド50に接して固定されており、他方の側32におけるヘッド接触部33においてサーマルヘッド10の裏面と接し、サーマルヘッド10をプラテンローラ20が設けられている側に押しつけている。ヘッド接触部33は、V字状のバネ30の他方の側32の端部を丸く折り曲げることにより形成されている。
【0018】
本実施の形態におけるプリンタ装置においては、このようなV字状のバネ30を用いることにより、樹脂材料によりフレームが形成されている場合であっても、V字状のバネ30の復元力がフレーム横幅方向の壁に加わることはないため、フレームを変形させることはない。よって、樹脂材料によりフレームを形成することが可能となる。また、V字状のバネ30を支えるためのフレームを別途設ける必要がないため、その分、プリンタ装置を小型にすることができるとともに、低コスト化が可能となる。尚、図5に示すように、サーマルヘッド10において不図示の記録紙に印字する側とは反対側の端部に設けられた回転突起部11が、V字状のバネ30の一方の側31に設けられた溝部34に入り込んでおり、V字状のバネ30の一方の側31と樹脂材料により形成された記録紙ガイド50との間に挟まれている。また、サーマルヘッド10における回転突起部11は、V字状のバネ30によりサーマルヘッド10がプラテンローラ20側に押しつけられた際に、回転軸となる部分である。図5(a)は図5(b)における一点鎖線5A−5Bにおいて切断した断面図であり、図5(b)は底面図である。尚、図5(a)は図4とは異なる断面における断面図である。
【0019】
次に、図6に基づきV字状のバネ30について、より詳細に説明する。このV字状のバネ30は、V字バネとも呼ばれる板バネの一種である。V字状のバネ30は、一方の側31と他方の側32とが一体で形成されており、金属板の他方の側32となる部分を折り曲げることにより形成されている。他方の側32は、サーマルヘッド10に加えられる加圧を均一にするため、複数形成されていてもよい。他方の側32の端部にはサーマルヘッド10に力を加えるためサーマルヘッド10と接触するヘッド接触部33が形成されている。また、一方の側31は、フレームの一部として機能するため幅広く形成されており、中央部分には、サーマルヘッド10の回転突起部11が入り込むことができる溝部34が形成されている。サーマルヘッド10の回転突起部11は、V字状のバネ30の一方の側31の溝部34において、V字状のバネ30と記録紙ガイド50との間に挟まれ、回転可能な状態で設置されている。これにより、サーマルヘッド10は、回転突起部11を回転軸として回転させて動かすことができる。
【0020】
また、V字状のバネ30はステンレス等の金属材料により形成されているため、後述する搬送モータ60等において発熱した熱を放熱する機能を有するとともに、電導性が高いため、アースの一部として機能させることができる。更には、V字状のバネ30は、強度が高いため、V字状のバネ30の一方の側31は、プリンタ装置における筐体の一部を形成するものであってもよい。
【0021】
図7及び図8は、本実施の形態におけるプリンタ装置の斜視図である。本実施の形態におけるプリンタ装置は、プラテンローラ20を回転させるための搬送モータ60及び搬送モータ60の回転をプラテンローラ20に伝達するためのギアボックス61等が設けられている。また、記録紙ガイド50には開口部が形成されており、記録紙センサ70が設置されている。
【0022】
本実施の形態におけるプリンタ装置には、図9に示されるように、フレーム40におけるフレームの側面41にプラテンローラ20の軸20aを支持するためのプラテン支持溝42が設けられている。プラテン支持溝42において、サーマルヘッド10が設置される側の縁42aに対向する反対側の縁には、プラテン支持溝42の内側に突き出した支持溝突起部43が設けられている。支持溝突起部43よりもプラテン支持溝42の奥(図9図示支持溝突起部43の下方)には第1の傾斜部44が形成されており、支持溝突起部43よりもプラテン支持溝42の入り口側(図9図示支持溝突起部43の上方)には第2の傾斜部45が形成されている。また、フレームの側面41には、プラテンローラ20の軸20aを検出する位置検出スイッチであるメカニカルスイッチ80が取り付けられている。メカニカルスイッチ80は、メカニカルスイッチ80に設けられている押下部81が押下されることにより、押下部81が押し込まれオンまたはオフとなる。図10は、プラテン支持溝42において、支持溝突起部43、第1の傾斜部44及び第2の傾斜部45が形成されている部分の拡大図である。
【0023】
本実施の形態におけるプリンタ装置においては、図11に示すようにプラテンローラ20の軸20aがプラテン支持溝42の所定の位置に設置された場合に、メカニカルスイッチ80の押下部81がプラテンローラ20の軸20aにより押されてオンまたはオフとなる。これにより、プラテンローラ20の軸20aがプラテン支持溝42の所定の位置に設置されていることが検出される。即ち、メカニカルスイッチ80におけるオンオフにより、プラテンローラ20の軸20aがプラテン支持溝42の所定の位置に設置されているか否かを検出することができる。
【0024】
本実施の形態においては、サーマルヘッド10は、V字状のバネ30により、プラテンローラ20が設けられている側に押されている。即ち、V字状のバネ30の復元力により、サーマルヘッド10を介しプラテンローラ20が押されている。よって、図12に示されるように、プラテンローラ20の軸20aが、プラテン支持溝42における支持溝突起部43よりもプラテン支持溝42の入り口側に位置している場合には、図12における矢印12Aに示される方向に働くV字状のバネ30の復元力により、第2の傾斜部45に沿ってプラテンローラ20の軸20aが押されて図12における矢印12Bに示される方向に移動し、プラテン支持溝42からプラテンローラ20の軸20aが外に出る。
【0025】
また、図13に示されるように、プラテンローラ20の軸20aが、プラテン支持溝42における支持溝突起部43よりも、プラテン支持溝42の奥側に位置している場合には、図13における矢印13Aに示される方向に働くV字状のバネ30の復元力により、第1の傾斜部44に沿ってプラテンローラ20の軸20aが図13における矢印13Bに示される方向に押されて移動し、プラテンローラ20の軸20aはプラテン支持溝42の所定の位置まで押される。これにより、プラテンローラ20の軸20aをプラテン支持溝42の所定の位置に設置することができる。尚、図14は、図13の状態、即ち、プラテン支持溝42の所定の位置に、プラテンローラ20の軸20aが設置されている状態の拡大図である。また、本実施の形態においては、第1の傾斜部44の形状は、プラテンローラ20の軸20aの曲率に対応した形状となるように形成されている。
【0026】
このように、プラテンローラ20の軸20aがプラテン支持溝42に設置されている状態においても、プラテンローラ20にはV字状のバネ30の復元力が加わっているため、プラテンローラ20の軸20aがプラテン支持溝42に設置されている状態が保たれている。この際、V字状のバネ30の復元力により、プラテンローラ20の軸20aでメカニカルスイッチ80の押下部81が押されオンまたはオフとなり、プラテンローラ20の軸20aがプラテン支持溝42の所定の位置に設置されていることが検出される。プラテンローラ20の軸20aにより、メカニカルスイッチ80の押下部81を押す力は、V字状のバネ30の復元力によるものである。
【0027】
このように、本実施の形態においては、サーマルヘッド910をプラテンローラ920側に押しつけるためのバネ930と、プラテン支持溝942にプラテンローラ920の軸920aを押さえるプラテン軸押さえバネ990と、2種類のバネが必要となる図3のプリンタ装置と比較して、必要となる要素を1つにすることができる。これにより、本実施の形態におけるプリンタ装置は、部品点数を削減することができ、プリンタ装置のコストを低くすることができる。
【0028】
以上、本発明の実施に係る形態について説明したが、上記内容は、発明の内容を限定するものではない。
【符号の説明】
【0029】
10 サーマルヘッド
11 回転突起部
20 プラテンローラ
20a 軸
30 V字状のバネ
31 一方の側
32 他方の側
33 ヘッド接触部
34 溝部
40 フレーム
41 フレームの側面
42 プラテン支持溝
43 支持溝突起部
44 第1の傾斜部
45 第2の傾斜部
50 記録紙ガイド
60 搬送モータ
61 ギアボックス
70 記録紙センサ
80 メカニカルスイッチ
81 押下部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14