(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態の気象状況解析システムについて図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1を参照して、本実施形態に係る気象レーダ装置を備える気象状況解析システム100について説明する。
図1は、実施形態に係る気象状況解析システム100の一例を示す概略図である。
気象状況解析システム100は、気象レーダ装置1と、気象解析装置2と、二次監視レーダ3とを備える。
【0010】
気象レーダ装置1は、送信波W1をアンテナから送信するとともに、大気中のチリや雲、雨等の目標物から送信波W1が反射した反射波W2を受信する。気象レーダ装置1は、受信した反射波W2の強度(振幅)、周波数、角度等から目標物の位置を検出する。また、気象レーダ装置1は、受信した反射波W2の強度(振幅)、周波数、角度等に基づき、目標物周辺の気象に関する情報(以下、一次気象情報という)を取得する。
【0011】
二次監視レーダ3は、例えば地上局等に設置されており、航空機4に備えられるトランスポンダ41との質問応答に基づいて航空機4の飛行を監視する装置である。二次監視レーダ3では、オールコール期間に一括質問を送信し、ロールコール期間に個別質問を送信し、一括質問及び個別質問からそれぞれ受信する応答を利用して航空機4の飛行を監視する。実施形態において、二次監視レーダ3は、ロールコール期間において質問信号W3を送信する際に、定期的にGICBレジスタの気象情報の要求(GICB要求)を含む質問信号W3を送信し、気象情報を収集する。なお、オールコール期間における処理については質問信号W3の送信及び応答信号W4の受信と、受信した応答信号W4の解析であって、従来の処理と同一である。そのため、以下では、オールコール期間における処理については説明を省略し、ロールコール期間における処理について説明する。
【0012】
また、航空機4からは、拡張スキッタW5が定期的に送信されている。拡張スキッタW5とは、拡張スキッタの送信機能(ADS−Bトランスポンダ)を有する航空機4が定期的に送信する信号である。
【0013】
実施形態において、気象レーダ装置1は、自身が送信した送信波W1の反射波W2を受信すると共に、航空機から送信された所定形式の信号(例えば、応答信号W4、拡張スキッタW5)を受信する。気象解析装置2は、反射波W2を解析することで一次気象情報を取得するとともに、応答信号W4及び拡張スキッタ信号W5を解析することにより、航空機4の周辺の気象に関する情報(以下、二次気象情報という)を取得する。
【0014】
なお、航空機4から送信された所定形式の信号には、例えば、モードS応答のプリアンブルを含む信号(実施形態における応答信号W4)がある。モードS応答のプリアンブルとは、パルス幅が500nsの4のパルスから成り、第1パルスと第2パルスとの間隔が1μsであり、第1パルスと第3パルスとの間隔が3.5μsであり、第1パルスと第3パルスとの間隔が1μsである。なお、モードS応答のデータブロックのデータ長は56ビット又は112ビットで、データブロックは、プリアンブルの第1パルスから8μsで開始するとともに、マンチェスタコードを利用し各パルス幅が500nsになるように規定されている。また、拡張スキッタW5のプリアンブルもモードS応答のプリアンブルと同一のパルスパターンであって、拡張スキッタW5のデータブロックは、プリアンブルの第1パルスから8μsで開始するとともに、データ長は112ビットであって、マンチェスタコードを利用し各パルス幅が500nsになるように規定されている。
【0015】
実施形態において、モードS応答とは、航空機4が二次監視レーダ3から入力したモードS質問に応答して送信され、二次監視レーダ3において航空機4の監視に利用される信号である。拡張スキッタとは、拡張スキッタの送信機能を有する航空機4が自発的に所定のタイミングで(定期的に)送信する信号である。
【0016】
気象解析装置2は、気象レーダ装置1と接続されており、気象レーダ装置1からの一次気象情報及び二次気象情報に基づき、気象状況を解析する。
【0017】
次に、
図2を参照して、二次監視レーダ3の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る二次監視レーダ3の構成例を示すブロックである。
トランスポンダ41は、アンテナ42と、アンテナ42を介して信号を送受信する送受信部43と、受送信する信号を処理する信号処理部44を備える。信号処理部44は、例えば、送受信部43を介して受信した質問信号W3を解析して、質問信号W3に応じた応答信号W4を生成し、送受信部43に出力する。
なお、トランスポンダ41は、GICBレジスタを備え、航空機4の周辺の気象に関する情報(例えば、気圧、気温等)を取得し、GICBレジスタに格納する。トランスポンダ41の信号処理部44は、GICBレジスタから読み出した情報に基づき競う情報を含む応答信号W4を生成し、アンテナ42から送信させる。
【0018】
二次監視レーダ3は、アンテナ31と、アンテナ31を介して信号を送受信する送受信部32と、質問信号を制御するとともに受信する応答信号W4を処理する信号処理部33と、監視対象の航空機4に関する航空機データを記憶する航空機データ記憶部34とを備える。
航空機データ記憶部34では、ロールコール期間における監視対象の航空機4から取得した情報(モードSアドレス、位置情報等)を含む航空機データを記憶している。
送受信部32は、送信部321及び受信部322を有し、アンテナ31を介して質問信号W3を送信するとともに、アンテナ31で受信する応答信号W4を信号処理部33に出力している。
【0019】
信号処理部33は、質問信号W3の送信を制御する送信制御部331、送信する質問信号W3を生成する質問生成部332、受信した応答信号W4を処理するモードS応答処理部333、受信した応答信号W4を利用してレポートを生成するレポート生成部334、受信した応答信号W4を利用して航空機データを更新する更新部335、及び、GICBレジスタの気象情報の送信を要求するタイミングを判定する判定部336を備えている。
具体的には、送信制御部331は、質問生成部332から入力する質問信号W3を送受信部32に出力し、送信部321にアンテナ31を介して送信させる。ここで、送信制御部331がロールコール期間に送信する質問信号W3は、通常のロールコール期間の質問信号W3又はGICBレジスタの気象情報を含む応答を要求する質問信号W3のいずれかである。
【0020】
モードS応答処理部333は、送受信部32がアンテナ31を介して受信した信号を入力すると、入力した信号を解析して信号に含まれるモードSアドレスに基づき送信した質問に含まれるモードSアドレスと一致する信号を、送信制御部331が送信した質問信号W3に対する応答信号として取得する。モードS応答処理部333は、モードSアドレスが一致しない信号を質問信号W3に対する応答信号W4でないとして破棄する。
モードS応答処理部333は、取得した応答信号W4を解析し、この解析結果を判定結果とともにレポート生成部334、及び更新部335に出力する。
【0021】
モードS応答処理部333は、受信した応答信号W4がショート応答(通常のロールコール期間の応答信号W4)であるかロング応答(GICBレジスタの気象情報を含む応答信号W4)であるかを判定する。
ショート応答は、送信制御部331が通常の質問信号W3を送信した場合に応答される信号である。具体的に説明すると、ショート応答とは、
図3(a)に示すような、5ビットのDFフィールドと、3ビットのFSフィールドと、5ビットのDRフィールドと、6ビットのUMフィールドと、13ビットのACフィールド又はIDフィールドと、24ビットのAPフィールドとを有する56ビットのデータである。
ロング応答は、送信制御部331がGICBレジスタの気象情報を要求する質問信号W3を送信した場合に応答される応答信号W4である。具体的に説明すると、ロング応答は、
図3(b)に示すような、ショート応答で含むデータに加え、56ビットのMBフィールドを有する112ビットのデータである。
【0022】
レポート生成部334は、モードS応答処理部333から入力する応答信号W4の解析結果を利用して航空機4の飛行状況に関するレポートを生成する。具体的には、レポートには、航空機のモードSアドレス、位置情報等を含んでいる。生成されたレポートは、管制塔等の受信装置に送信され、航空管制に利用される。
更新部335は、モードS応答処理部333から入力する応答信号W4の解析結果を利用して航空機データ記憶部34で記憶される航空機データを更新する。
【0023】
判定部336は、ロールコール期間において、質問信号W3の送信の際、GICBレジスタの気象情報は要求しない通常の質問信号W3を送信するのか、または、GICBレジスタの気象情報を要求する質問信号W3を送信するのかを判定する。すなわち、
図3を用いて上述したように、GICBレジスタの気象情報を含まない通常の応答信号W4はショート応答であるが、GICBレジスタの気象情報を含む応答信号W4はロング応答であり、ロング応答を多く受信する場合、ショート応答のみを受信する場合と比較して、受信することのできる応答信号W4の数が少なくなる。このように、受信することのできる応答信号W4が減少した場合、二次監視レーダ3では必要な航空機4の情報まで取得できなくなり、本来の航空機4の監視が十分に実施できなくなるおそれがある。したがって、二次監視レーダ3では、航空機4から応答信号W4を受信する際には定期的なタイミングで気象情報を取得する。
【0024】
例えば、判定部336は、モードSアドレスと質問信号W3の送信履歴とを関連付けてメモリに記憶しており、質問信号W3を送信する際、10回のうち1回だけGICBレジスタの気象情報を要求する質問信号W3を送信し、残りの9回は通常の質問信号W3を送信するようにすることができる。航空機4への質問信号W3の送信は頻繁に繰り返されるとともに、気象情報の取得には、航空機4の監視と比べて頻繁である必要がないため、このようにGICBレジスタの気象情報を取得するタイミングを制限しても気象情報の生成に十分なデータを収集することができる。
【0025】
次に、
図4を参照して、気象レーダ装置1の構成例について説明する。
図4は、実施形態に係る気象レーダ装置1の構成例を示すブロックである。
気象レーダ装置1は、アンテナ11と、アンテナ11を介して信号(電波)の送受信を実行する送受信部13と、送受信する信号の形式を変換するデータ変換部15と、信号の送信制御や受信した信号を処理する信号処理部17とを備えている。
【0026】
送受信部13は、送信部131と、受信部133とを備える。送受信部13は、アンテナ11が受信したアナログ信号や、データ変換部15から出力されたアナログ信号に基づき、アナログ信号処理をする。
送信部131は、信号処理部17から供給される送信トリガに従い、所定の変調方式に基づいて変調された、デジタル形式の変調信号を作成する。送信部131は、送信IF信号の周波数をRF帯へアップコンバートし、パルス信号とする。送信部131は、作成したパルス信号をアンテナ11へ出力する。
送信部131は、観測シーケンスで設定されている観測点へ向けてパルス信号(送信波W1)を送信し、予め設定された観測範囲に対する観測を行う。観測点は、仰角及び方位角により指定される。アンテナ11により形成される送信ビームのアンテナパターンは、観測点毎に異なる。送信ビームのアンテナパターンには、メインローブ及びサイドローブが含まれ、メインローブ及びサイドローブの振幅は既知である。放射されたパルス信号は、観測対象によって反射され、反射パルスとしてアンテナ11のフェーズドアレイアンテナにより捕捉される。
【0027】
アンテナ11は、受信信号を増幅器により増幅し、増幅した受信信号の位相を移相器により操作し、位相を操作した受信信号を受信部133へ出力する。
【0028】
受信部133は、フィルタ135と、IFコンバータ137とを備える。フィルタ135は、アンテナ11から供給される受信信号の一部の周波数を削除し、予め決められた広域周波数帯の受信信号を出力する。フィルタ135が出力する広域周波数帯は、反射波W2の周波数帯域(例えば、5GHz、10GHz等)と、応答信号W4及び拡張スキッタW5の周波数帯域(例えば、1GHz等)とを含む帯域である。実施形態において、フィルタ135は、受信した信号のうち、例えば周波数帯域が0.6GHz〜11GHzの信号を通過させる。IFコンバータ137は、フィルタ135から通過した広域周波数帯の信号をIF帯にダウンコンバートする。
【0029】
データ変換部15は、D/Aコンバータ151とA/Dコンバータ152とを備える。
D/Aコンバータ151は、デジタル形式の信号をアナログ形式へデジタル−アナログ変換する。実施形態においてA/Dコンバータ152は、送信制御部171が出力した信号をデジタル−アナログ変換し、アナログ形式の信号を送信部131に出力する。
A/Dコンバータ152は、アナログ形式の信号をデジタル形式へアナログ−デジタル変換する。実施形態においてA/Dコンバータ152は、受信部133がIF帯にダウンコンバートした受信信号を、アナログ−デジタル変換し、デジタル形式の信号を信号処理部17へ出力する。
【0030】
信号処理部17は、送信制御部171と、第1信号処理部172と、第2信号処理部173とを備える。信号処理部17は、データ変換部15から出力されたデジタル信号や、自身が生成するデジタル信号に基づき、デジタル信号処理をする。実施形態において、信号処理部17の一部又は全部は、CPU(Central Processing Unit)、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのハードウェア機能部である。
【0031】
信号制御部171は、送信波W1のパルス信号を生成し、D/Aコンバータ151に出力する。
【0032】
第1信号処理部172は、受信部133で受信処理が施された反射パルスに対して、IQ検波、受信ビームのビーム形成及びパルス圧縮を行う。第1信号処理部172により形成される受信ビームのアンテナパターンは、観測点毎に異なる。受信ビームのアンテナパターンには、メインローブ及びサイドローブが含まれ、メインローブ及びサイドローブの振幅は既知である。第1信号処理部172は、パルス圧縮された反射パルスに基づき、受信強度を算出する。第1信号処理部172は、算出した受信強度(一次気象情報)を、気象解析装置2へ出力する。
【0033】
第2信号処理部173は、モードS応答処理部175と、拡張スキッタ処理部177とを備える。
モードS応答処理部175は、A/Dコンバータ152からのデジタル信号を解析して、応答信号W4を抽出し、応答信号W4についての信号処理を行う。例えば、モードS応答処理部175は、A/Dコンバータ152からのデジタル信号からモードS応答のプリアンブルを検出した場合、デジタル信号からモードS応答をデコードする。モードS応答処理部175は、デコードしたモードS応答を気象解析装置2に出力する。なお、モードS応答処理部175は、A/Dコンバータ152からのデジタル信号のうち、モードS応答のプリアンブルを検出しない場合、受信したデジタル信号を破棄する。
【0034】
拡張スキッタ処理部177は、A/Dコンバータ152からのデジタル信号を解析して、拡張スキッタW5を抽出し、拡張スキッタW5についての信号処理を行う。例えば、拡張スキッタ処理部177は、A/Dコンバータ152からのデジタル信号から拡張スキッタのプリアンブルを検出した場合、デジタル信号から拡張スキッタW5をデコードする。拡張スキッタ処理部177は、デコードした拡張スキッタW5を気象解析装置2に出力する。なお、拡張スキッタ処理部177は、A/Dコンバータ152からのデジタル信号のうち、拡張スキッタのプリアンブルを検出しない場合、受信したデジタル信号を破棄する。
【0035】
気象解析装置2は、第1信号処理部172から一次気象情報を取得し、内蔵する記憶領域に格納する。
気象解析装置2は、第2信号処理部173からの応答信号W4又拡張スキッタW5のうちロング応答に含まれる気象に関する情報(二次気象情報)を取得する。また、気象解析装置2は、入力した応答信号W4又は拡張スキッタW5のうちロング応答に含まれる位置情報を取得する。
気象解析装置2は、ロング応答から取得された二次気象情報と、同一のロング応答から取得された位置情報とを関連づけて、内蔵する記憶領域に格納する。気象解析装置2は、この記憶領域に格納されている情報を参照し、気象状況を解析する。例えば、気象解析装置2は、広い範囲の気象情報を集めて天気予報等に利用する天気図等を作成する。
ここで、気象解析装置2は、一次気象情報と二次気象情報とを用いて気象状況を解析することにより、反射波W2では検出することができない地域の気象について二次気象情報を用いて解析することができる。よって、より広い範囲の気象情報に基づき、気象状況を解析することができるため、解析精度を高めることができる。
【0036】
上記各実施形態では、信号処理部17は、LSI等のハードウェア機能部であるものとしたが、ソフトウェア機能部であってもよい。例えば、CPU等がプログラムを実行することにより、各処理を実行する機能部であってもよい。
【0037】
上記各実施形態では、受信部133が、広域周波数帯域の信号を通過させるフィルタ135を備えると説明したが、これに限られない。例えば、受信部133は、反射波W2の周波数帯域(例えば、5GHz、10GHz等)と、応答信号W4及び拡張スキッタW5の周波数帯域(例えば、1GHz等)とをそれぞれ受信するように周波数変換(チューニング)する構成を備えるものであってもよい。
【0038】
上記各実施形態では、反射波W2の周波数帯域は例えば、5GHz、10GHz等であり、応答信号W4及び拡張スキッタW5の周波数帯域は例えば、1GHz等であると説明したがこれに限られない。反射波W2で使用される周波数帯域はX帯やS帯であり、応答信号W4及び拡張スキッタW5で使用される周波数帯域はL帯であってもよい。
【0039】
上記各実施形態では、気象解析装置2が、応答信号W4又は拡張スキッタW5のうちロング応答に含まれる位置情報を取得すると説明したがこれに限られない。例えば、気象解析装置2は、航空機4の航路やフライトスケジュールに応じて航空機の飛行位置と飛行時刻を対応付けた情報を予め記憶しておき、受信した応答信号W4又は拡張スキッタW5に含まれる航空機4の識別情報や受信時刻に基づき、航空機4の飛行位置を求めてもよい。このようにして、気象解析装置2は、二次気象情報が取得された位置を求めてもよい。
【0040】
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、送信部から送信された送信波W1の反射波W2と、航空機4から送信される航空機信号(応答信号W4又は拡張スキッタW5)とを受信する受信部133を持つことにより、気象レーダ装置1の上空を含む広い範囲の気象に関する情報を収集することができる。
【0041】
また、以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、気象レーダ装置の受信機を広帯域化させることにより気象レーダ装置としての気象に関する情報に加え、航空機が持つ気象に関する情報も取得できるようにし、従来の気象レーダ装置の観測範囲外にわたる広範囲な気象状況を解析することにより、気象レーダ装置1の上空の気象状況の解析精度を高めることができる。
【0042】
また、以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、気球等を用いて、気象レーダ装置1の上空以外の気象状況を取得せずにすむ。気球は、無人であり、風邪に流されることにより測定位置を決めることや、気球の回収が困難であった。
【0043】
また、以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、受信部133やA/Dコンバータ152を共通化することにより、気象レーダ装置1の構成を簡略化し、製造コストを削減することができる。
【0044】
また、以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、航空機4から受信する応答信号W4や拡張スキッタW5を受信し、二次気象情報を取得する機能を気象レーダ装置1に搭載することにより、簡単に、一次気象情報と二次気象情報とを取得することができる。
【0045】
また、以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、二次監視レーダ3が送信した質問信号W3に対応する応答信号W4を受信可能な領域に気象レーダ装置1を設置することで、気象レーダ装置1は、質問信号W3を送信する機能構成を省略することができる。よって、気象レーダ装置1の製造コストを削減することができる。
【0046】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。