特許第6411175号(P6411175)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6411175
(24)【登録日】2018年10月5日
(45)【発行日】2018年10月24日
(54)【発明の名称】レーザ照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21V 8/00 20060101AFI20181015BHJP
   G02B 6/42 20060101ALI20181015BHJP
【FI】
   F21V8/00 265
   G02B6/42
【請求項の数】2
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2014-220080(P2014-220080)
(22)【出願日】2014年10月29日
(65)【公開番号】特開2016-85944(P2016-85944A)
(43)【公開日】2016年5月19日
【審査請求日】2017年8月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】591036457
【氏名又は名称】三菱電機エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100117776
【弁理士】
【氏名又は名称】武井 義一
(74)【代理人】
【識別番号】100188329
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 義行
(74)【代理人】
【識別番号】100188514
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 隆裕
(74)【代理人】
【識別番号】100090011
【弁理士】
【氏名又は名称】茂泉 修司
(74)【代理人】
【識別番号】100194939
【弁理士】
【氏名又は名称】別所 公博
(72)【発明者】
【氏名】桐村 明夫
(72)【発明者】
【氏名】中西 功二
【審査官】 田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−254193(JP,A)
【文献】 特開平11−95132(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 8/00
G02B 6/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザを出力するレーザ光源部と、
前記レーザ光源部から出力されたレーザが通る光路部が形成され、前記光路部を通ったレーザが通る外部光ファイバーケーブルが挿抜されるインターフェイス部と、
前記外部光ファイバーケーブルが前記インターフェイス部から抜かれていることを検出するケーブル挿抜検出部と、
前記光路部が閉じられる閉位置と前記光路部が開く開位置との間で変位するシャッターと、
前記シャッターの位置が前記閉位置であることを検出するシャッター位置検出部と、
前記シャッターを変位させるシャッター駆動部と、
前記シャッター駆動部の駆動を制御するシャッター制御部と、
前記レーザ光源部の駆動を制御するレーザ制御部と
を備え、
前記シャッター制御部は、前記外部光ファイバーケーブルが前記インターフェイス部から抜かれていると前記ケーブル挿抜検出部が検出する場合に、前記シャッターの位置が前記閉位置となるように前記シャッター駆動部の駆動を制御し、
前記レーザ制御部は、前記シャッターの位置が前記閉位置であると前記シャッター位置検出部が検出する場合に、前記レーザ光源部からのレーザの出力が停止されるように、前記レーザ光源部の駆動を制御することを特徴とするレーザ照明装置。
【請求項2】
前記シャッター駆動部は、前記シャッターの位置が前記閉位置となるように前記シャッターを付勢する付勢部と、電力が供給されることによって、前記付勢部の付勢力に逆らって前記シャッターの位置が前記開位置となるように前記シャッターを変位させる動力を発生させるソレノイドとを有し、
前記シャッター制御部は、前記ソレノイドに電力を供給することによって前記シャッターの位置を前記開位置とし、前記ソレノイドへの電力の供給を停止することによって前記シャッターの位置を前記閉位置とすることを特徴とする請求項1に記載のレーザ照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、レーザを出力するレーザ照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レーザを出力するレーザ光源部と、レーザ光源部から出力されたレーザが通る内部光ファイバーケーブルと、内部光ファイバーケーブルを通ったレーザが通る光路部が形成されたインターフェイス部と、インターフェイス部に挿抜され、インターフェイス部に挿入されている場合に、光路部を通ったレーザが通る外部光ファイバーケーブルとを備えたレーザ照明装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−76097号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、外部光ファイバーケーブルがインターフェイス部から抜かれた場合に、内部光ファイバーケーブルを通ったレーザがインターフェイス部を介してレーザ照明装置の外側に出力されてしまう恐れがあるという問題点があった。
【0005】
この発明は、外部光ファイバーケーブルがインターフェイス部から抜かれた場合にレーザがインターフェイス部を介してレーザ照明装置の外側に出力されることを抑制することができるレーザ照明装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るレーザ照明装置は、レーザを出力するレーザ光源部と、レーザ光源部から出力されたレーザが通る光路部が形成され、光路部を通ったレーザが通る外部光ファイバーケーブルが挿抜されるインターフェイス部と、外部光ファイバーケーブルがインターフェイス部から抜かれていることを検出するケーブル挿抜検出部と、光路部が閉じられる閉位置と光路部が開く開位置との間で変位するシャッターと、シャッターの位置が閉位置であることを検出するシャッター位置検出部と、シャッターを変位させるシャッター駆動部と、シャッター駆動部の駆動を制御するシャッター制御部と、レーザ光源部の駆動を制御するレーザ制御部とを備え、シャッター制御部は、外部光ファイバーケーブルがインターフェイス部から抜かれているとケーブル挿抜検出部が検出する場合に、シャッターの位置が閉位置となるようにシャッター駆動部の駆動を制御し、レーザ制御部は、シャッターの位置が閉位置であるとシャッター位置検出部が検出する場合に、レーザ光源部からのレーザの出力が停止されるように、レーザ光源部の駆動を制御する。
【発明の効果】
【0007】
この発明に係るレーザ照明装置によれば、シャッター制御部は、外部光ファイバーケーブルがインターフェイス部から抜かれているとケーブル挿抜検出部が検出する場合に、シャッターの位置が閉位置となるようにシャッター駆動部の駆動を制御し、レーザ制御部は、シャッターの位置が閉位置であるとシャッター位置検出部が検出する場合に、レーザ光源部からのレーザの出力が停止されるように、レーザ光源部の駆動を制御するので、外部光ファイバーケーブルがインターフェイス部から抜かれた場合に、シャッターの位置が閉位置となり、レーザ光源部からのレーザの出力が停止される。これにより、外部光ファイバーケーブルがインターフェイス部から抜かれた場合にレーザがインターフェイス部を介してレーザ照明装置の外側に出力されることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】この発明の実施の形態1に係るレーザ照明装置を示す平面図である。
図2図1のレーザ照明装置の要部を示す正面図である。
図3図1のレーザ照明装置を示すブロック図である。
図4図1のレーザ照明装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係るレーザ照明装置を示す平面図である。図において、レーザ照明装置は、それぞれが異なる種類のレーザを出力する複数のレーザ光源部11を有するレーザ光源装置1と、それぞれのレーザ光源部11から出力されたそれぞれのレーザが通る複数の内部光ファイバーケーブル21を有する内部ケーブル装置2と、それぞれの内部光ファイバーケーブル21をまとめるケーブルバンド部3と、それぞれの内部光ファイバーケーブル21を通ったそれぞれのレーザを拡散させるとともにミキシングする光拡散部4と、光拡散部4で拡散されるとともにミキシングされたレーザが通る光路部51が形成されたインターフェイス部5と、インターフェイス部5に挿抜され、インターフェイス部5に挿入されている場合に、光路部51を通ったレーザが通る外部光ファイバーケーブル6と、レーザ光源部11、内部光ファイバーケーブル21、光拡散部4およびインターフェイス部5が取り付けられる筐体7とを備えている。
【0010】
異なる種類のレーザを出力する複数のレーザ光源部11には、それぞれが異なる色の可視光のレーザを出力する複数のレーザ光源部11と、赤外光(IR)のレーザを出力するレーザ光源部11とが含まれている。異なる色の可視光のレーザとしては、赤(R)、緑(G)および青(B)のレーザが挙げられる。なお、この例では、4個のレーザ光源部11を有するレーザ光源装置1の構成について説明するが、4個以外の複数のレーザ光源部11を有するレーザ光源装置1であってもよく、レーザ光源装置1は、1つのレーザ光源部11から構成されてもよい。また、内部ケーブル装置2は、レーザ光源装置1が1つレーザ光源部11から構成されている場合に、1つの内部光ファイバーケーブル21から構成される。
【0011】
光拡散部4は、拡散板41と、ロッドレンズ42とを有している。内部光ファイバーケーブル21を通ったそれぞれのレーザは、ロッドレンズ42、拡散板41の順に、光拡散部4を通る。
【0012】
インターフェイス部5は、筐体7の側壁に取り付けられている。レーザ光源部11、内部光ファイバーケーブル21、光拡散部4は、筐体7の内部であって、筐体7の底面部に配置されている。
【0013】
図2図1のレーザ照明装置の要部を示す正面図、図3図1のレーザ照明装置を示すブロック図である。レーザ照明装置は、外部光ファイバーケーブル6がインターフェイス部5から抜かれていることを検出するケーブル挿抜検出部8と、光路部51を開閉するシャッター装置9とをさらに備えている。
【0014】
ケーブル挿抜検出部8は、インターフェイス部5に設けられている。ケーブル挿抜検出部8は、検出スイッチ81と、検出スイッチ81を押す押圧位置と検出スイッチ81から離れる解除位置との間で変位する可動部82とを有している。可動部82は、外部光ファイバーケーブル6がインターフェイス部5に挿入されることによって、解除位置から押圧位置に変位する。また、可動部82は、図示しない付勢装置によって、検出スイッチ81から離れる方向に付勢されている。したがって、可動部82は、外部光ファイバーケーブルがインターフェイス部5から抜かれることによって、押圧位置から解除位置に変位する。
【0015】
レーザ光源装置1は、それぞれのレーザ光源部11の駆動を制御するレーザ制御部12をさらに有している。
【0016】
シャッター装置9は、光路部51が閉じられる閉位置と光路部51が開く開位置との間で変位するシャッター91と、シャッター91の位置が閉位置であることを検出するシャッター位置検出部92と、シャッター91を変位させるシャッター駆動部93と、シャッター駆動部93の駆動を制御するシャッター制御部94とを有している。
【0017】
シャッター駆動部93は、シャッター91の位置が閉位置となるようにシャッター91を付勢する付勢部931と、電力が供給されることによって、付勢部931の付勢力に逆らってシャッター91の位置が開位置となるようにシャッター91を変位させる動力を発生させるソレノイド932とを有している。
【0018】
シャッター制御部94には、ケーブル挿抜検出部8の検出結果が入力される。シャッター制御部94は、外部光ファイバーケーブル6がインターフェイス部5から抜かれているとケーブル挿抜検出部8が検出する場合に、シャッター91の位置が閉位置となるようにシャッター駆動部93の駆動を制御する。
【0019】
シャッター制御部94は、ソレノイド932に電力を供給することによってシャッター91の位置を開位置とし、ソレノイド932への電力の供給を停止することによってシャッター91の位置を閉位置とする。したがって、レーザ光源装置1の電源がOFFの場合には、シャッター91の位置が閉位置となる。
【0020】
レーザ制御部12には、シャッター位置検出部92の検出結果が入力される。レーザ制御部12は、シャッター91の位置が閉位置であるとシャッター位置検出部92が検出する場合に、それぞれのレーザ光源部11からのレーザの出力が停止されるように、それぞれのレーザ光源部11の駆動を制御する。
【0021】
次に、レーザ照明装置の動作について説明する。図4図1のレーザ照明装置の動作を示すフローチャートである。まず、シャッター制御部94は、ケーブル挿抜検出部8の検出結果に基づいて、外部光ファイバーケーブル6がインターフェイス部5から抜かれているとケーブル挿抜検出部8が検出したか否かを判定する(ステップS101)。ステップS101で外部光ファイバーケーブル6がインターフェイス部5から抜かれているとケーブル挿抜検出部8が検出した判定された場合には、シャッター制御部94は、ソレノイド932への電力の供給を停止することによってシャッター91の位置を閉位置とする(ステップS102)。
【0022】
その後、レーザ制御部12は、シャッター位置検出部92の検出結果に基づいて、シャッター91の位置が閉位置であるとシャッター位置検出部92が検出したか否かを判定する(ステップS103)。ステップS103でシャッター91の位置が閉位置であるとシャッター位置検出部92が検出したと判定された場合には、レーザ制御部12は、それぞれのレーザ光源部11からのレーザの出力が停止されるように、それぞれのレーザ光源部11の駆動を制御し(ステップS104)、その後、レーザ照明装置の動作が終了する。
【0023】
ステップS101で外部光ファイバーケーブル6がインターフェイス部5から抜かれているとケーブル挿抜検出部8が検出していない判定された場合には、ステップS103に進む。
【0024】
ステップS103でシャッター91の位置が閉位置であるとシャッター位置検出部92が検出していないと判定された場合には、そのまま終了する。
【0025】
以上説明したように、この発明の実施の形態1に係るレーザ照明装置によれば、シャッター制御部94は、外部光ファイバーケーブル6がインターフェイス部5から抜かれているとケーブル挿抜検出部8が検出する場合に、シャッター91の位置が閉位置となるようにシャッター駆動部93の駆動を制御し、レーザ制御部12は、シャッター91の位置が閉位置であるとシャッター位置検出部92が検出する場合に、レーザ光源部11からのレーザの出力が停止されるように、レーザ光源部11の駆動を制御するので、外部光ファイバーケーブル6がインターフェイス部5から抜かれた場合に、シャッター91の位置が閉位置となり、レーザ光源部11からのレーザの出力が停止される。これにより、外部光ファイバーケーブル6がインターフェイス部5から抜かれた場合にレーザがインターフェイス部5を介してレーザ照明装置の外側に出力されることを抑制することができる。
【0026】
また、シャッター駆動部93は、シャッター91の位置が閉位置となるようにシャッター91を付勢する付勢部931と、電力が供給されることによって、付勢部931の付勢力に逆らってシャッター91の位置が開位置となるようにシャッター91を変位させる動力を発生させるソレノイド932とを有し、シャッター制御部94は、ソレノイド932に電力を供給することによってシャッター91の位置を開位置とし、ソレノイド932への電力の供給を停止することによってシャッター91の位置を閉位置とするので、レーザ照明装置の電源をOFF(通電なし)にした場合に、シャッター91の位置を閉位置にすることができる。
【0027】
なお、上記実施の形態1では、ソレノイド932を有するシャッター駆動部93の構成について説明したが、ソレノイド932に限らず、例えば、モータを有するシャッター駆動部93であってもよい。
【符号の説明】
【0028】
1 レーザ光源装置、2 内部ケーブル装置、3 ケーブルバンド部、4 光拡散部、5 インターフェイス部、6 外部光ファイバーケーブル、7 筐体、8 ケーブル挿抜検出部、9 シャッター装置、11 レーザ光源部、12 レーザ制御部、21 内部光ファイバーケーブル、41 拡散板、42 ロッドレンズ、51 光路部、81 検出スイッチ、82 可動部、91 シャッター、92 シャッター位置検出部、93 シャッター駆動部、94 シャッター制御部、931 付勢部、932 ソレノイド。
図1
図2
図3
図4